やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

はじめに―本特集にあたって
 読者の皆様から高い評価をいただいているクイズ形式の特集「検査データと血液像から疾患を推測する」シリーズの第3弾として,「検査データと血液像から疾患を推測する-WHO分類第5版をふまえて」を組むことができました.
 2022年に発表された造血器腫瘍のWHO分類第5版について「病型の分類も多岐にわたり,さらに形態学的特徴とフローサイトメトリー,染色体・遺伝子検査と多くの情報がありすぎて混乱してしまう」「骨髄像のカウント以外は外部委託なので,実践的な知識が身につかない」といった声を耳にしました.
 そこで,今回はWHO分類第5版を検査室でどのように活用していけばよいかという部分に焦点を当て,カテゴリーごとの代表的な造血器腫瘍9症例を用意しました.まず,ヒントとして各Questionのタイトルに提示されている疾患のカテゴリーを確認し,それぞれの細胞形態や代表的な検査結果を把握した後,疾患を推測していただきます.続くページでは,各症例について経験豊富な先生方に,細胞形態やフローサイトメトリー,染色体・遺伝子検査の見逃せないポイントについて整理してご解説いただきました.本特集により,WHO分類第5版の内容をより深くご理解いただき,血液内科とのスムーズな病診連携の一助となれば幸いです.
 おかげさまでこのシリーズ特集は大変多くの反響を頂戴しており,日々の検査に役立てていただいていることを嬉しく思っています.今後も本シリーズを継続していくことにより,造血器腫瘍に関する理解の促進,ならびに検査室全体の技術および知識レベルの向上に寄与していけるものと考えています.
 そこで,読者の皆様にお願いがございます.ご自身の施設で経験された症例で「これはぜひ紹介して,多くの方々と情報を共有したい」というものがありましたら,『Medical Technology』編集部までご一報下さい.それらを集めて,新たな特集を企画できればと思っています.ご協力のほど,どうぞよろしくお願いいたします.
 監修 野木岐実子(帝京大学医学部附属病院 中央検査部)
特集 検査データと血液像から疾患を推測する―WHO分類第5版をふまえて
 はじめに―本特集にあたって
 (野木岐実子)
 Q.1 骨髄増殖性腫瘍
 (出野 健)
 Q.2 肥満細胞症/好酸球増加症と特定の遺伝子再構成を伴う骨髄性/リンパ性腫瘍
 (栗原正博)
 Q.3 骨髄異形成腫瘍(旧 骨髄異形成症候群)
 (桝谷亮太)
 Q.4 骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍
 (榎本めぐみ)
 Q.5 急性骨髄性白血病/二次性骨髄性腫瘍
 (松澤真由美)
 Q.6 混合系統型ないし分化系統不明瞭な急性白血病/組織球/樹状細胞腫瘍
 (寺島道子)
 Q.7 B細胞優位の腫瘍様病変/リンパ芽球性白血病/リンパ腫
 (日下 拓)
 Q.8 成熟B細胞性腫瘍
 (豊岡亮平)
 Q.9 T/NK細胞のリンパ増殖性疾患とリンパ腫/T細胞優位の腫瘍様病変/前駆T細胞腫瘍
 (谷田部陽子)

Editorial―今月のことば
 口からはじまる健康づくり
 (長谷川浩子)

臨床検査技師のためのAI・データサイエンス入門
 4.画像認識AIの試運転:ノンプログラミングツールでの実践フロー
 (野坂大喜)

質量分析による菌種同定―想定外の結果が出たら?
 4.Vibrio cholerae
 (東 友子)

基礎講座
 BNPとNT-proBNPの基本と使い分け
 (桑原宏一郎)
 運動による臨床検査値への影響
 (上岡樹生・畑中徳子)

先輩に学ぶ!微生物検査の基本技術・知識とチェックポイント
 7.薬剤感受性検査(ディスク法)
 (渡 智久)

MT Seminar
 その引用,大丈夫? 著作権侵害を避けるために
 (村瀬拓男)

FOCUS
 新たな破砕赤血球形態標準化案―判定差の原因とその対策
 (菅原新吾)
 FT4検査標準化の現在地
 (小飼貴彦)

臨床検査Q&A
 尿沈渣検査で沈渣量が多い時に,どのように観察すればいいかを教えて下さい.
 (佐々木 彩)

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