第2版 序
21世紀に入り歯学教育のあり方は大きな転換期を迎えている.すなわち,少子超高齢社会の到来,生命科学の飛躍的発展による歯科医学・歯科医療関係者に求められる知識量の爆発的な増大,個人と地域・国際社会の健康の増進と疾病の予防・根絶に寄与し,国際的な活動ができる人材の必要性,そしてなによりも国民から信託された幅広い識見と豊かな人間性を有し,患者中心の医療を実践できる優れた歯科医師の養成,歯学教育はこれらに確実に対応できなければならない.
このような歯学教育の大きな転換期にあたり,文部科学省は歯学生が卒業までに学んでおくべき態度,技能,知識に関する教育内容を精選し,現代的課題を加え基礎歯科医学と臨床歯科医学・歯科医療の有機的連携を備えた「国公私立大学共通のモデル・コア・カリキュラム」を平成13年3月27日各歯科大学・大学歯学部の関係者,歯学生,国民の皆様および関係行政機関に対し公表した.
さらに,国民の信託に応え臨床実習を充実させるためには国民の臨床実習に対するいっそうの理解と協力が不可欠であることから,臨床実習開始直前の歯学生がその具有すべき基本的知識(モデル・コア・カリキュラムに提示されたもの)と技能と態度とを有していることを評価する「共用試験システム」の導入と,その厳格な運用を国民に明示することの責任(アカウンタビリティ)を提示した.
言うまでもなく小児歯科は,成人に至るまでの成長発達期,すなわち胎生期から20歳ころまでの小児の口腔を健全に育成するための歯科医療であり,小児歯科学という学問・科学に裏付けられたものでなければならない.小児歯科では従来から全人的視点から小児に対応することが実行されているが,近年急激な少子社会の到来により,その社会の将来を見据えて小児に対する保健・医療・福祉をとくに手厚くする必要性が叫ばれ,小児歯科医療の重要性が従来にも増して認識されるようになってきた.
本書は平成7年に初版が発行された.その後,「歯科医学教授要綱」の改訂,歯科医学の技術および材料などの進歩,そして上述したような歯科医療を取り巻く社会環境の変化などがみられ,従来の小児歯科学の概念や治療法など一部修正が必要となってきた.
そこで本改訂では,一般臨床歯科医の基礎教育を目標にした「小児歯科医学教授要綱」と,2001年3月に公表された「歯学教育モデル・コア・カリキュラム」をとくに重視しなが,新しい時代に対応した小児歯科学について,理解が深められるよう編集・企画した.
最後に,お忙しいなかご執筆をお引き受けくださった先生方,ならびに編集・出版にご尽力いただいた医歯薬出版株式会社編集部の方がたに感謝の意を表します.
2002年2月1日
編 者
赤坂守人
西野瑞穗
佐々龍二
第1版 序
近年,歯科医学・歯科医療はかつて経験しなかったような速さで著しい変貌を遂げ,現在も変貌しつつある.それは歯科医学・歯科医療に関する研究の高度先進化,口腔領域を含めた全身の疾病構造の変化,インフォームドコンセントの徹底,高質の医療の希求,治療から予防への志向など,歯科医療に対する国民のニーズの変化などが急激に生じてきたからである.
このような大きな変貌を遂げている歯科医療の各分野のなかで,社会環境や自然環境の変化の影響をもっとも受けやすい小児を対象とする小児歯科医療は,もっとも大きく変貌している分野の一つである.いうまでもなく小児歯科は,成人に至るまでの成長発達期,すなわち胎生期から20歳ごろまでの小児の口腔を健全に育成するための歯科医療であり,小児歯科学という学問・科学に裏付けられたものでなければならない.
歯科医学・歯科医療の発展とともに,専門分化と,これを統合する総合化が進んでいる.臨床系では処置内容による歯科保存学,歯科補綴学,口腔外科学など縦割りとする技術的な分化に対し,小児歯科学は,近年の高齢者歯科と同様,横割りとする患者サイドに立った全人的視点からの分化と位置づけられ,地域の一般医,家庭医の基本と考えるべきものである.
本書は一般臨床医の基礎教育を目標にした,「小児歯科学教授要綱」を重視した内容となっている.そのなかでも大きな特徴は,従来,小児歯科学は健全な歯列・咬合,口腔機能などの育成を目標に,口腔管理の重要性を第一義として教授してきたが,この点をさらに明解にしたこと,小児受診者への対応や,歯列・咬合の育成,歯周疾患などの項目を充実させたこと,さらに日本人小児の歯・顎顔面の発育について最新のデータを収載したこと,理解しやすいように可能なかぎり用語統一をはかったことである.
歯学生が本書により,歯科医師として基本的に必要な小児歯科学・小児歯科医療の知識を十分に修得し,卒前臨床実習や歯科医師としての研修,また小児歯科学の進歩発展に寄与する研究活動などに連続性をはかられるよう祈念する.
最後に,本書の出版 ノあたり,多大なご協力をいただいた医歯薬出版株式会社の編集部の方がたに厚くお礼申し上げる.
1996年3月1日
編 者
赤坂守人
西野瑞穗
佐々龍二
21世紀に入り歯学教育のあり方は大きな転換期を迎えている.すなわち,少子超高齢社会の到来,生命科学の飛躍的発展による歯科医学・歯科医療関係者に求められる知識量の爆発的な増大,個人と地域・国際社会の健康の増進と疾病の予防・根絶に寄与し,国際的な活動ができる人材の必要性,そしてなによりも国民から信託された幅広い識見と豊かな人間性を有し,患者中心の医療を実践できる優れた歯科医師の養成,歯学教育はこれらに確実に対応できなければならない.
このような歯学教育の大きな転換期にあたり,文部科学省は歯学生が卒業までに学んでおくべき態度,技能,知識に関する教育内容を精選し,現代的課題を加え基礎歯科医学と臨床歯科医学・歯科医療の有機的連携を備えた「国公私立大学共通のモデル・コア・カリキュラム」を平成13年3月27日各歯科大学・大学歯学部の関係者,歯学生,国民の皆様および関係行政機関に対し公表した.
さらに,国民の信託に応え臨床実習を充実させるためには国民の臨床実習に対するいっそうの理解と協力が不可欠であることから,臨床実習開始直前の歯学生がその具有すべき基本的知識(モデル・コア・カリキュラムに提示されたもの)と技能と態度とを有していることを評価する「共用試験システム」の導入と,その厳格な運用を国民に明示することの責任(アカウンタビリティ)を提示した.
言うまでもなく小児歯科は,成人に至るまでの成長発達期,すなわち胎生期から20歳ころまでの小児の口腔を健全に育成するための歯科医療であり,小児歯科学という学問・科学に裏付けられたものでなければならない.小児歯科では従来から全人的視点から小児に対応することが実行されているが,近年急激な少子社会の到来により,その社会の将来を見据えて小児に対する保健・医療・福祉をとくに手厚くする必要性が叫ばれ,小児歯科医療の重要性が従来にも増して認識されるようになってきた.
本書は平成7年に初版が発行された.その後,「歯科医学教授要綱」の改訂,歯科医学の技術および材料などの進歩,そして上述したような歯科医療を取り巻く社会環境の変化などがみられ,従来の小児歯科学の概念や治療法など一部修正が必要となってきた.
そこで本改訂では,一般臨床歯科医の基礎教育を目標にした「小児歯科医学教授要綱」と,2001年3月に公表された「歯学教育モデル・コア・カリキュラム」をとくに重視しなが,新しい時代に対応した小児歯科学について,理解が深められるよう編集・企画した.
最後に,お忙しいなかご執筆をお引き受けくださった先生方,ならびに編集・出版にご尽力いただいた医歯薬出版株式会社編集部の方がたに感謝の意を表します.
2002年2月1日
編 者
赤坂守人
西野瑞穗
佐々龍二
第1版 序
近年,歯科医学・歯科医療はかつて経験しなかったような速さで著しい変貌を遂げ,現在も変貌しつつある.それは歯科医学・歯科医療に関する研究の高度先進化,口腔領域を含めた全身の疾病構造の変化,インフォームドコンセントの徹底,高質の医療の希求,治療から予防への志向など,歯科医療に対する国民のニーズの変化などが急激に生じてきたからである.
このような大きな変貌を遂げている歯科医療の各分野のなかで,社会環境や自然環境の変化の影響をもっとも受けやすい小児を対象とする小児歯科医療は,もっとも大きく変貌している分野の一つである.いうまでもなく小児歯科は,成人に至るまでの成長発達期,すなわち胎生期から20歳ごろまでの小児の口腔を健全に育成するための歯科医療であり,小児歯科学という学問・科学に裏付けられたものでなければならない.
歯科医学・歯科医療の発展とともに,専門分化と,これを統合する総合化が進んでいる.臨床系では処置内容による歯科保存学,歯科補綴学,口腔外科学など縦割りとする技術的な分化に対し,小児歯科学は,近年の高齢者歯科と同様,横割りとする患者サイドに立った全人的視点からの分化と位置づけられ,地域の一般医,家庭医の基本と考えるべきものである.
本書は一般臨床医の基礎教育を目標にした,「小児歯科学教授要綱」を重視した内容となっている.そのなかでも大きな特徴は,従来,小児歯科学は健全な歯列・咬合,口腔機能などの育成を目標に,口腔管理の重要性を第一義として教授してきたが,この点をさらに明解にしたこと,小児受診者への対応や,歯列・咬合の育成,歯周疾患などの項目を充実させたこと,さらに日本人小児の歯・顎顔面の発育について最新のデータを収載したこと,理解しやすいように可能なかぎり用語統一をはかったことである.
歯学生が本書により,歯科医師として基本的に必要な小児歯科学・小児歯科医療の知識を十分に修得し,卒前臨床実習や歯科医師としての研修,また小児歯科学の進歩発展に寄与する研究活動などに連続性をはかられるよう祈念する.
最後に,本書の出版 ノあたり,多大なご協力をいただいた医歯薬出版株式会社の編集部の方がたに厚くお礼申し上げる.
1996年3月1日
編 者
赤坂守人
西野瑞穗
佐々龍二
I編 小児歯科学概論
1章 小児と歯科医療赤坂守人
I 小児とは
II 小児と社会
1.小児と人権
2.小児とQOL
III 小児と医学・医療
IV 小児歯科学とは
1.小児歯科学の目的
2.小児歯科学および歯科医療の特性,目的
2章 歯科医師としての基本的責任西野瑞穗
I インフォームド・コンセント
II 安全性への配慮と危険管理
1.医療とその安全性
2.医療とその危険性
3.安全な医療を提供するための危険管理―リスクマネージメント
III チーム歯科医療
IV 科学的根拠に基づく小児歯科医療
3章 心身の発育赤坂守人
I 発育概論
1.成長・発達・発育の定義
2.発育の原則
3.発育期の分類・特徴
4.発育の評価法
5.発育に影響する因子
6.各器官の発育
II 精神的発達
1.神経の発達
2.運動機能の発達
3.情動の発達
4.言語,感覚の発達
5.社会性の発達
6.発達の評価
III 小児の栄養
1.栄養所要量
2.栄養摂取法
IV 思春期(青年期)
1.身体的特徴
2.心理的特徴
4章 頭蓋,顎顔面,口腔機能の発育赤坂守人・中島一郎
I 頭蓋,顔面の発育
1.脳頭蓋と顔面頭蓋の発育変化
2.発育様式の特徴
3.脳頭蓋の発育
4.顔面頭蓋の発育
II 顎の発育
1.上顎骨の発育
2.下顎骨の発育
III 発育の評価
1.生体計測による評価法
2.頭部X線規格写真法
IV 口腔機能の発達
1.摂食機能の発達
2.発語・発音の発達
3.歯・咬合の発育と咀嚼
4.下顎運動の発達
5章 歯の発育と異常鈴木康生・三田 明
I 歯の形成
1.歯胚の発生と発育
2.歯の発育段階
3.歯の発育評価法
II 歯の形成障害
1.歯の発育時期と形成障害
2.形成障害の原因
III 歯の異常
1.歯数の異常
2.形態の異常
3.構造の異常
4.色調の異常――着色歯(変色歯)
5.その他の異常
IV 歯の萌出
1.歯の萌出機序
2.乳歯の萌出時期と順序
3.永久歯の萌出時期と順序
V 歯の萌出異常
1.萌出時期(順序)の異常
2.萌出方向(位置)の異常
3.萌出量の異常
6章 歯列および咬合の発育と異常
I 咬合の定義 …… 佐々龍二
II 歯列および咬合の発育
1.無歯期および乳歯列完成前
2.乳歯列期
3.第一大臼歯・切歯萌出期
4.側方歯萌出期
III 歯列および咬合の異常
1.歯列・咬合の形成に関与する環境的因子
2.歯の早期喪失が歯列の発育に及ぼす影響
3.歯列および咬合異常の種類と影響…… 赤坂守人
4.歯列および咬合異常の原因…… 佐々龍二
7章 乳歯および幼若永久歯の特徴田中光郎
I 乳歯の特徴
1.乳歯の数と名称
2.形態的特徴
3.組織学的特徴
4.物理学的・化学的特徴
5.歯根吸収
6.咬 耗
II 幼若永久歯の形態と組織
1.形態的特徴
2.組織学的特徴
3.物理学的・化学的特徴
4.歯質の萌出後成熟
8章 小児期の齲蝕と歯周疾患西野瑞穂・有田憲司
I 小児期の齲蝕と齲蝕罹患状況
1.有病者率の年次推移
2.1人平均齲蝕歯数の年次推移
3.齲蝕構成百分率の年次推移
4.乳歯齲蝕罹患状況の地域差
5.12歳児DMFTの国際比較
II 乳歯の齲蝕の特徴
1.特 徴
2.好発部位
3.罹患型
III 幼若永久歯の齲蝕の特徴
1.特 徴
2.好発部位
IV 小児齲蝕の心身に及ぼす影響
1.局所的為害作用
2.全身的為害作用
V 小児期の歯周疾患
1.健常歯肉
2.歯周疾患の種類と特徴
VI 思春期の口腔
1.齲 蝕
2.歯周疾患
3.不正咬合
II編 診査・診断,口腔管理,健康教育
9章 小児への歯科的対応法井上美津子・佐々龍二
I 診療時に必要な心理
1.歯科診療と小児の心理反応
2.小児患者・保護者・歯科医師の関係
II 歯科的対応の実際
1.疹療前の対応
2.診療時の対応
3.診療直後の対応
III 基本的な診察法
1.診察時の対応の基本
2.年齢別対応
IV 歯科的対応を重視した臨床管理システム
1.小児の口腔管理システムと歯科的対応
2.適応行動を育てる予防管理システム
V 歯科的対応における疼痛のコントロール
1.歯科治療における疼痛と小児の反応
2.疼痛のコントロールのための対応法
10章 診査・診断,口腔管理西野瑞穂
I 小児期の口腔健康管理とそのシステム
II 診査・診断
1.医療面接(問診)
2.全身診査
3.頭部,顔面,顎関節の診査
4.口腔診査
III X線検査およびその他の検査
1.X線検査
2.食生活調査
3.診療協力度の評価
IV 診療計画
V 定期健康診査
1.目 的
2.診査項目
3.リコール(定期健康診査)の方法
VI 保健相談・保健教育(患者教育)
1.保護者の教育
2.小児の教育
3.保健指導効果の評価
VII 地域小児口腔保健活動(集団を対象にする口腔保健管理)
1.乳幼児保健活動
2.学校歯科保健活動
3.CO,GO診査と事後措置
4.歯列・咬合・顎関節の診査
11章 齲蝕および歯周疾患の予防
I 歯口清掃法 …… 内村 登・西村 康
1.刷掃法
2.フロッシング
3.洗口法
4.刷掃指導とその評価
II 食生活指導
1.小児の食生活と齲蝕との関係
2.食生活指導の実際
III 薬物応用法
1.フッ素応用法
IV 予防填塞法
V 歯周疾患の予防 …… 猪狩和子・真柳秀昭
1.歯周疾患の病態の評価法
2.歯周疾患の発症と進行に関与する因子
3.予防の動機づけ
4.処置法
III編 治療学
12章 歯冠修復法本川 渉・進士久明
I 乳歯の歯冠修復
1.目 的
2.歯冠修復の種類と適応
3.ラバーダム防湿法
4.隔壁(マトリックス)法
5.窩洞,支台歯形成時の留意事項
6.コンポジットレジン修復
7.グラスアイオノマーセメント修復
8.コンポマー修復
9.アマルガム修復
10.インレ―修復
11.乳歯用冠による修復
12.乳前歯歯冠修復
II 幼若永久歯の歯冠修復
1.修復上の留意点
2.種類と適応
13章 歯内療法真柳秀昭
I 乳歯歯髄疾患の診査と診断
1.臨床診査
2.診 断
II 乳歯の歯髄処置
1.歯髄鎮静法
2.覆髄法
3.除痛法
4.歯髄切断法
5.抜髄法
III 乳歯根尖性歯周炎の診査と診断
1.臨床診査
2.診断および根管治療適応症の選択
IV 乳歯根尖性歯周炎の処置
1.感染根管治療
2.根管充填
3.乳歯根管充填剤の種類と選択
V 幼若永久歯の歯内療法
1.歯内療法上の留意事項
2.治療法
3.治癒後の歯根形成
14章 歯・口の外傷と処置香西克之
I 歯の外傷の状況と影響
1.外傷状況
2.歯の外傷による影響
II 診査・診断,分類
1.診査
2.診断
3.外傷の分類
III 歯の外傷の処置と経過
1.外傷歯の処置
2.外傷後の経過
IV スポーツ外傷と予防
1.小児におけるスポーツ外傷
2.マウスガードによるスポーツ外傷の予防
15章 外科的処置前田隆秀
I 小児の局所麻酔法
1.意義
2.麻酔剤の用量
3.代表的な局所麻酔剤
4.小児への局所麻酔法
5.偶発症
6.局所麻酔の種類
II 抜 歯
1.適応症
2.禁忌症
3.乳歯の抜去
4.後処置と留意点
5.全身疾患と抜歯
6.抜歯の偶発症
III 顎および口腔軟組織の異常と疾患の処置
1.顎骨の炎症
2.歯および舌の異常
3.小帯の異常とその処置
4.口腔粘膜疾患
5.外科処置を要する嚢胞
6.良性腫瘍
7.Langerhans cell histiocytosis(histiocytosis X)
IV 薬物療法
1.小児の薬物代謝(動態)
2.小児薬用量の算出法
3.投薬(与薬)方法
4.小児歯科領域でよく用いられる使用薬剤
5.薬物の副作用
16章 咬合誘導法田村康夫
I 咬合誘導の考え方
1.意義
2.目的
3.咬合誘導の分類
II 歯列・咬合の診査・診断
1.口腔内診査
2.歯列および咬合の分析
3.X線写真審査
III 歯列・咬合を乱す異常の処置
1.齲 蝕
2.歯の異常
3.萌出の異常
4.軟組織の異常
IV 口腔習癖と処置
1.口腔習癖の種類とその影響
2.口腔習癖の処置
V 保 隙
1.目 的
2.診査と診断
3.保隙装置の必要条件
4.種類と選択
5.保隙装置装着後の管理
VI 動的(能動的)咬合誘導
1.種 類
2.診査・診断
3.各種咬合誘導処置法
4.咬合発育段階別の歯列咬合異常の処置
17章 心身障害児の歯科診療小口春久
I 障害児歯科の歴史
II 心身障害児の概念
1.定義と概念
2.障害児の歯科医療
III 障害児の口腔健康管理上の問題点
1.基本的事項
2.歯科疾患予防時の基本的事項
IV 障害児の口腔機能障害への処置
1.口腔機能に対する基本概念
2.障害児の口腔機能の問題
3.口腔機能に問題をもつ障害児
4.摂食機能障害への対応
5.口腔管理の問題点
V 心身障害の種類と口腔所見
1.精神発達遅滞
2.肢体不自由
3.自閉症症候群
4.てんかん
5.感覚障害
6.唇・顎・口蓋裂
VI 歯科的対応法
1.診療を阻害する条件
2.障害児への対応
VII 治療方針と処置
1.一般的注意事項
2.障害児への歯科保健指導
18章 歯科治療上注意すべき小児疾患小口春久
I 遺 伝
1.無汗型外胚葉異形成症
2.骨形成不全症
3.鎖骨頭蓋異骨症
4.先天性表皮水疱症
II 染色体異常
1.Down症候群
III 感染症(細菌およびウイルス感染症)
1.先天性梅毒
2.手足口病
3.水痘(みずぼうそう)
4.麻 疹(はしか)
5.風 疹(三日ばしか)
6.流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
7.ウイルス性肝炎
8.後天性免疫不全症候群(AIDS)
IV ビタミン欠乏症
1.くる病
V 内分泌疾患
1.甲状腺機能疾患
2.副甲状腺機能疾患
VI 血液・造血器疾患
1.貧 血
2.血友病
3.白血病
4.血小板減少性紫斑病
VII 代謝障害
1.糖尿病
VIII 腎疾患
1.ネフローゼ症候群
2.急性糸球体腎炎
IX 循環器疾患
1.先天性心疾患
2.急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群(川崎病,MCLS)
X 呼吸器疾患
1.気管支炎
XI 免疫性疾患(アレルギー)
1.湿疹
2.蕁麻疹
3.リウマチ熱
4.気管支喘息
索引
1章 小児と歯科医療赤坂守人
I 小児とは
II 小児と社会
1.小児と人権
2.小児とQOL
III 小児と医学・医療
IV 小児歯科学とは
1.小児歯科学の目的
2.小児歯科学および歯科医療の特性,目的
2章 歯科医師としての基本的責任西野瑞穗
I インフォームド・コンセント
II 安全性への配慮と危険管理
1.医療とその安全性
2.医療とその危険性
3.安全な医療を提供するための危険管理―リスクマネージメント
III チーム歯科医療
IV 科学的根拠に基づく小児歯科医療
3章 心身の発育赤坂守人
I 発育概論
1.成長・発達・発育の定義
2.発育の原則
3.発育期の分類・特徴
4.発育の評価法
5.発育に影響する因子
6.各器官の発育
II 精神的発達
1.神経の発達
2.運動機能の発達
3.情動の発達
4.言語,感覚の発達
5.社会性の発達
6.発達の評価
III 小児の栄養
1.栄養所要量
2.栄養摂取法
IV 思春期(青年期)
1.身体的特徴
2.心理的特徴
4章 頭蓋,顎顔面,口腔機能の発育赤坂守人・中島一郎
I 頭蓋,顔面の発育
1.脳頭蓋と顔面頭蓋の発育変化
2.発育様式の特徴
3.脳頭蓋の発育
4.顔面頭蓋の発育
II 顎の発育
1.上顎骨の発育
2.下顎骨の発育
III 発育の評価
1.生体計測による評価法
2.頭部X線規格写真法
IV 口腔機能の発達
1.摂食機能の発達
2.発語・発音の発達
3.歯・咬合の発育と咀嚼
4.下顎運動の発達
5章 歯の発育と異常鈴木康生・三田 明
I 歯の形成
1.歯胚の発生と発育
2.歯の発育段階
3.歯の発育評価法
II 歯の形成障害
1.歯の発育時期と形成障害
2.形成障害の原因
III 歯の異常
1.歯数の異常
2.形態の異常
3.構造の異常
4.色調の異常――着色歯(変色歯)
5.その他の異常
IV 歯の萌出
1.歯の萌出機序
2.乳歯の萌出時期と順序
3.永久歯の萌出時期と順序
V 歯の萌出異常
1.萌出時期(順序)の異常
2.萌出方向(位置)の異常
3.萌出量の異常
6章 歯列および咬合の発育と異常
I 咬合の定義 …… 佐々龍二
II 歯列および咬合の発育
1.無歯期および乳歯列完成前
2.乳歯列期
3.第一大臼歯・切歯萌出期
4.側方歯萌出期
III 歯列および咬合の異常
1.歯列・咬合の形成に関与する環境的因子
2.歯の早期喪失が歯列の発育に及ぼす影響
3.歯列および咬合異常の種類と影響…… 赤坂守人
4.歯列および咬合異常の原因…… 佐々龍二
7章 乳歯および幼若永久歯の特徴田中光郎
I 乳歯の特徴
1.乳歯の数と名称
2.形態的特徴
3.組織学的特徴
4.物理学的・化学的特徴
5.歯根吸収
6.咬 耗
II 幼若永久歯の形態と組織
1.形態的特徴
2.組織学的特徴
3.物理学的・化学的特徴
4.歯質の萌出後成熟
8章 小児期の齲蝕と歯周疾患西野瑞穂・有田憲司
I 小児期の齲蝕と齲蝕罹患状況
1.有病者率の年次推移
2.1人平均齲蝕歯数の年次推移
3.齲蝕構成百分率の年次推移
4.乳歯齲蝕罹患状況の地域差
5.12歳児DMFTの国際比較
II 乳歯の齲蝕の特徴
1.特 徴
2.好発部位
3.罹患型
III 幼若永久歯の齲蝕の特徴
1.特 徴
2.好発部位
IV 小児齲蝕の心身に及ぼす影響
1.局所的為害作用
2.全身的為害作用
V 小児期の歯周疾患
1.健常歯肉
2.歯周疾患の種類と特徴
VI 思春期の口腔
1.齲 蝕
2.歯周疾患
3.不正咬合
II編 診査・診断,口腔管理,健康教育
9章 小児への歯科的対応法井上美津子・佐々龍二
I 診療時に必要な心理
1.歯科診療と小児の心理反応
2.小児患者・保護者・歯科医師の関係
II 歯科的対応の実際
1.疹療前の対応
2.診療時の対応
3.診療直後の対応
III 基本的な診察法
1.診察時の対応の基本
2.年齢別対応
IV 歯科的対応を重視した臨床管理システム
1.小児の口腔管理システムと歯科的対応
2.適応行動を育てる予防管理システム
V 歯科的対応における疼痛のコントロール
1.歯科治療における疼痛と小児の反応
2.疼痛のコントロールのための対応法
10章 診査・診断,口腔管理西野瑞穂
I 小児期の口腔健康管理とそのシステム
II 診査・診断
1.医療面接(問診)
2.全身診査
3.頭部,顔面,顎関節の診査
4.口腔診査
III X線検査およびその他の検査
1.X線検査
2.食生活調査
3.診療協力度の評価
IV 診療計画
V 定期健康診査
1.目 的
2.診査項目
3.リコール(定期健康診査)の方法
VI 保健相談・保健教育(患者教育)
1.保護者の教育
2.小児の教育
3.保健指導効果の評価
VII 地域小児口腔保健活動(集団を対象にする口腔保健管理)
1.乳幼児保健活動
2.学校歯科保健活動
3.CO,GO診査と事後措置
4.歯列・咬合・顎関節の診査
11章 齲蝕および歯周疾患の予防
I 歯口清掃法 …… 内村 登・西村 康
1.刷掃法
2.フロッシング
3.洗口法
4.刷掃指導とその評価
II 食生活指導
1.小児の食生活と齲蝕との関係
2.食生活指導の実際
III 薬物応用法
1.フッ素応用法
IV 予防填塞法
V 歯周疾患の予防 …… 猪狩和子・真柳秀昭
1.歯周疾患の病態の評価法
2.歯周疾患の発症と進行に関与する因子
3.予防の動機づけ
4.処置法
III編 治療学
12章 歯冠修復法本川 渉・進士久明
I 乳歯の歯冠修復
1.目 的
2.歯冠修復の種類と適応
3.ラバーダム防湿法
4.隔壁(マトリックス)法
5.窩洞,支台歯形成時の留意事項
6.コンポジットレジン修復
7.グラスアイオノマーセメント修復
8.コンポマー修復
9.アマルガム修復
10.インレ―修復
11.乳歯用冠による修復
12.乳前歯歯冠修復
II 幼若永久歯の歯冠修復
1.修復上の留意点
2.種類と適応
13章 歯内療法真柳秀昭
I 乳歯歯髄疾患の診査と診断
1.臨床診査
2.診 断
II 乳歯の歯髄処置
1.歯髄鎮静法
2.覆髄法
3.除痛法
4.歯髄切断法
5.抜髄法
III 乳歯根尖性歯周炎の診査と診断
1.臨床診査
2.診断および根管治療適応症の選択
IV 乳歯根尖性歯周炎の処置
1.感染根管治療
2.根管充填
3.乳歯根管充填剤の種類と選択
V 幼若永久歯の歯内療法
1.歯内療法上の留意事項
2.治療法
3.治癒後の歯根形成
14章 歯・口の外傷と処置香西克之
I 歯の外傷の状況と影響
1.外傷状況
2.歯の外傷による影響
II 診査・診断,分類
1.診査
2.診断
3.外傷の分類
III 歯の外傷の処置と経過
1.外傷歯の処置
2.外傷後の経過
IV スポーツ外傷と予防
1.小児におけるスポーツ外傷
2.マウスガードによるスポーツ外傷の予防
15章 外科的処置前田隆秀
I 小児の局所麻酔法
1.意義
2.麻酔剤の用量
3.代表的な局所麻酔剤
4.小児への局所麻酔法
5.偶発症
6.局所麻酔の種類
II 抜 歯
1.適応症
2.禁忌症
3.乳歯の抜去
4.後処置と留意点
5.全身疾患と抜歯
6.抜歯の偶発症
III 顎および口腔軟組織の異常と疾患の処置
1.顎骨の炎症
2.歯および舌の異常
3.小帯の異常とその処置
4.口腔粘膜疾患
5.外科処置を要する嚢胞
6.良性腫瘍
7.Langerhans cell histiocytosis(histiocytosis X)
IV 薬物療法
1.小児の薬物代謝(動態)
2.小児薬用量の算出法
3.投薬(与薬)方法
4.小児歯科領域でよく用いられる使用薬剤
5.薬物の副作用
16章 咬合誘導法田村康夫
I 咬合誘導の考え方
1.意義
2.目的
3.咬合誘導の分類
II 歯列・咬合の診査・診断
1.口腔内診査
2.歯列および咬合の分析
3.X線写真審査
III 歯列・咬合を乱す異常の処置
1.齲 蝕
2.歯の異常
3.萌出の異常
4.軟組織の異常
IV 口腔習癖と処置
1.口腔習癖の種類とその影響
2.口腔習癖の処置
V 保 隙
1.目 的
2.診査と診断
3.保隙装置の必要条件
4.種類と選択
5.保隙装置装着後の管理
VI 動的(能動的)咬合誘導
1.種 類
2.診査・診断
3.各種咬合誘導処置法
4.咬合発育段階別の歯列咬合異常の処置
17章 心身障害児の歯科診療小口春久
I 障害児歯科の歴史
II 心身障害児の概念
1.定義と概念
2.障害児の歯科医療
III 障害児の口腔健康管理上の問題点
1.基本的事項
2.歯科疾患予防時の基本的事項
IV 障害児の口腔機能障害への処置
1.口腔機能に対する基本概念
2.障害児の口腔機能の問題
3.口腔機能に問題をもつ障害児
4.摂食機能障害への対応
5.口腔管理の問題点
V 心身障害の種類と口腔所見
1.精神発達遅滞
2.肢体不自由
3.自閉症症候群
4.てんかん
5.感覚障害
6.唇・顎・口蓋裂
VI 歯科的対応法
1.診療を阻害する条件
2.障害児への対応
VII 治療方針と処置
1.一般的注意事項
2.障害児への歯科保健指導
18章 歯科治療上注意すべき小児疾患小口春久
I 遺 伝
1.無汗型外胚葉異形成症
2.骨形成不全症
3.鎖骨頭蓋異骨症
4.先天性表皮水疱症
II 染色体異常
1.Down症候群
III 感染症(細菌およびウイルス感染症)
1.先天性梅毒
2.手足口病
3.水痘(みずぼうそう)
4.麻 疹(はしか)
5.風 疹(三日ばしか)
6.流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
7.ウイルス性肝炎
8.後天性免疫不全症候群(AIDS)
IV ビタミン欠乏症
1.くる病
V 内分泌疾患
1.甲状腺機能疾患
2.副甲状腺機能疾患
VI 血液・造血器疾患
1.貧 血
2.血友病
3.白血病
4.血小板減少性紫斑病
VII 代謝障害
1.糖尿病
VIII 腎疾患
1.ネフローゼ症候群
2.急性糸球体腎炎
IX 循環器疾患
1.先天性心疾患
2.急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群(川崎病,MCLS)
X 呼吸器疾患
1.気管支炎
XI 免疫性疾患(アレルギー)
1.湿疹
2.蕁麻疹
3.リウマチ熱
4.気管支喘息
索引