やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

 これは「横浜歯科臨床座談会」の一つの成果である.昭和14年(1939年)に始まった臨床座談会は,2000年4月に500回を数えた.その座談会で繰り返し話題にされたことがX線写真の活用である.一枚のX線写真を隅から隅まで検討し,その写真としての質から読像に関する価値を探り,意味を求め,果ては臨床のあり方までに議論は進む.その討論をとおしてX線写真に関しての想いを深めてきた.一枚のX線写真のなかにこんなに討論できる話題が潜むのか,毎回の例会での驚きであった.
 その過程で経過を見ることの大事さ,経過を見るためにどのようなX線写真が必要なのかを議論してきた.その議論のなかで,おのおのの臨床を深めてきたのである.その永年の活動がこの本につながったといえる.
 科学に根ざした臨床ならば,分類し,分析し,経過の推測を可能にする要素を抽出することも可能であろう.しかし,経過を見るたびにその個別性に驚かされる.X線写真から読み取れる変化は,一つとして同じものはない.そのユニークさに臨床の面白さと深みを感じるのである.その意味で臨床は一期一会であり,一つひとつの臨床経過は大事なのである.
 X線診断は,被曝をさせるという点で患者さんに大きな負荷をかける診査である.それだけに貴重なX線写真の臨床経過は,共有財産にすべきと思う.
 長期経過は来院が継続しなければ得られない.それがもう一つのハードルである.来院するかしないかは患者さんが決めるのであるから.
 10年をもって長期といえるかどうかは議論の分かれるところであろうが,本書をまとめるにあたり,一つの線引きとして10年を経過した症例を募った.ここに掲載した症例の一つひとつは,すべての担当医にとって思い出深い症例である.歯科医学的な事実だけではなく,患者さんとの関わりにも多くの想いを持つのである.10年以上をさかのぼれば,歯科医学的な情報が不十分な症例もある.後での解析に役立つように日々の臨床データを整備しておくことは,やはり大事だがたいへんなことだ.言い訳めくが,あらためて臨床記録の整備の大事さを再確認したのも事実である.
 本書のまとめは,“事実として経過を追跡できたX線写真”という視点でまとめてみた.付随すべき臨床データは不十分であっても,経過が得られたX線写真は,それ自体で価値があるとの想いで今回のまとめを行った.
 読像の力は経験によるところが大きい.良いものにたくさん触れることが心眼を養う最良の道であることは間違いない.そのような疑似体験を補うものとしての活用も本書をまとめた趣旨である.これから臨床に従事する若き歯科医師,さらに臨床の経過を見ることに意義を見い出してきた歯科医師に活用していただきたい.各症例の右上につけたイラストは,著者からのメッセージである.特に注目してほしいところをライトアップしたつもりである.そして,それ以上何をこれらのX線写真から読み取るか,感じるかは読者の意識に任せたい.そのために解説は最小限とした.読者自身で意味を探ってほしいのである.
 これを通して,読者一人ひとりの長期観察を支える「X線写真アトラス」をつくってほしい.
 臨床経過は生きものである.したがって,これからどのような経過を取るかは未知である.順調だった経過が,突然歯周病の再発や歯根破折などの転帰を迎えるかもしれない.したがって,さらに追加すべき症例が増えることもあろう.それらについても,追ってどこかで発表していきたいと,いまから思っている.そのために引き続き臨床データも整備していかなければならない.
 写真は事実を物語る.その事実から何を読み取るかは読み手の責任なのである.次世代への遺産は知恵の共有である.X線写真を深く読像することが歯科医療の知恵の集積となるよう,この企画が発展することを願っている.
 「横浜歯科臨床座談会」は,多くの方々に支えられて続いてきた.毎回の真摯な議論は座談会活動に参加された方々の思いがなければ続かなかった.そのような場があればこそ生まれた本書である.会の発展に多くの努力を払われてきた先生方に感謝の意を表します.
 2000年(平成12年)5月 編者 鈴木祐司 丸森英史
第1章 読像とは
 〔解説〕読像とはX線写真のなかから“意味”を探り出す行為である
  /臨床で変えられる条件/撮り方による画像の変化-主線の方向によるX線像の変化/X線写真のデジタル化…2

第2章 歯根膜腔 periodontal membrane space
 〔解説〕歯根膜腔とは/歯周コ帯の状態が歯槽硬線に影響を与える
  /X線の主線の方向によって歯根膜腔の幅が変わる…8
 I.拡大
  1.動揺
   ―─義歯の鉤歯
    動揺を伴う鉤歯の歯槽骨回復  丸森…10
    補綴による固定後も動揺が続く  丸森…11
    義歯維持装置に強く影響を受けた例  今村…12
   ―─浅い前歯被蓋関係
    慢性のわずかな動揺  鈴木…14
   ―─咬合性外傷
    10年後のペリオの再発  丸森…16
  2.歯根膜腔,歯槽硬線の回復
   ―─炎症の改善による変化
    エンド・ペリオの合併症  武居…18
   ―─固定による変化
    ブラッシングによる歯槽骨の改善  倉持…20
    咀嚼力回復による歯根膜腔の拡大  丸森…21
    固定による歯根膜腔の改善  今村…22
 II.骨吸収との重なりによる拡大様所見
  1.エンド由来
   側枝の病変消失  武居…24
  2.ペリオ由来
   槽間中隔部の頬側半分が失われた歯槽骨の変化  丸森…26
   付着の喪失を伴ったままの骨吸収改善例-その1-  丸森…27
   歯根膜腔の拡大のように見られる3壁性の骨吸収  丸森…28
   ペリオの改善が見られず歯根切除  倉持…29
第3章 歯槽骨頂部 crest of alveolar ridge
 〔解説〕歯槽骨頂部の吸収とX線像/歯槽骨のエイジング…32
 I.骨吸収像の変化
  1.骨の修復が見られる症例
   ―─ブラッシング,スケーリングによる変化
    遊離端義歯の鉤歯  鈴木…34
    付着の喪失を伴ったままの骨吸収改善例-その2-  丸森…35
    急性発作によって生じた骨吸収の改善  丸森…36
   ―─ルートプレーニングによる変化
    重症ペリオの歯槽骨改善  今村…37
    プラークコントロールに左右される歯槽骨頂部の変化  今村…38
    骨と歯列の改善  今村…39
    歯槽骨頂部の変化  鈴木…40
    クレーター状骨欠損部の変化  倉持…41
    歯冠補綴後の歯槽骨の変化  三上…42
   ―─外科処置による変化
    急性発作を起こしたため外科的にポケットを除去  丸森…43
    付着の喪失を伴ったままの骨吸収改善例-その3-  丸森…44
    埋伏智歯抜去後の骨の修復  丸森…45
    付着の喪失を伴ったままの骨吸収改善例-その4-  丸森…46
   ―─矯正処置による変化
    自然挺出による骨吸収改善  丸森…47
    進行性の歯周ポケットを自然挺出により改善  丸森…48
    髄床底穿孔のため,矯正的挺出  丸森…49
    歯根周囲性のポケットを矯正的に挺出  丸森…50
    骨縁下カリエス歯を矯正的に挺出  鈴木…51
    アップライト後にブリッジ装着  鈴木…52
    大臼歯のアップライト  三上…53
    智歯近心移動  三上…54
  2.歯槽骨頂部の白線化
   ―─安定の指標として
    ルートプレーニングとブラッシングによる重症ペリオの歯槽骨の改善  今村…56
    外科処置後の歯槽骨頂部の変化  今村…58
    動揺歯の歯槽骨頂部の変化  三上…59
   ―─炎症の指標として
    炎症に対する反応としての歯槽骨頂部の白線化  丸森…60
   ―─ポンティック下の変化
    ブリッジ更新後,歯槽骨頂部に見られた増生  鈴木…61
    ポンティック下の骨の増生  鈴木…62
    ブリッジのたわみによる骨の増生  丸森…63
    抜歯窩の骨修復後の経過  倉持…64
    ポンティック下のこぶ状の骨増生  三上…65
 II.咬合性外傷の改善による変化
    根尖に達する歯槽骨吸収の改善  倉持…68
    固定による歯槽骨頂部の変化  丸森…69
第4章 根分岐部 interradicular septa
 〔解説〕欠損形態とX線像の対比/どの根が残せるか/付着の位置の確認
  根分岐部病変の診断は処置方針と一体…72
 I.エンド由来の病変
    髄床底穿孔をヘミセクションで解決  鈴木…74
    根周囲病変の消失と拡大を繰り返す  鈴木…75
    非常に大きい根分岐部病変の経過  鈴木…76
    根管治療による根分岐部病変の消失  武居…77
    近心根から根分岐部に及ぶ病変の改善  倉持…78
 II.ペリオ由来の病変
  1.大臼歯
    口蓋根抜去後,頬側2根で鉤歯として機能  今村…81
    近心頬側根抜去後の経過  今村…82
    遠心根抜去で根分岐部病変が改善  今村…83
    66の根分岐部病変の異なる経過  今村…84
    ブラッシングでコントロールされている根分岐部病変  今村…86
    ブラッシングで維持されている根分岐部病変  鈴木…87
    全身の健康と根分岐部の骨変化  鈴木…88
    ヘミセクションによる改善  丸森…90
    上顎大臼歯のトンネリング  丸森…91
    歯根切除によるトンネリング  丸森…92
  2.小臼歯
    小臼歯のトンネリング  丸森…94
 III.エンド・ペリオの合併症
    エンドが初発で合併症となった根分岐部病変  今村…95
第5章 根尖部 periapical region
 〔解説〕根尖の形態的変化/根尖部の固有歯槽骨消失はX線像にどう現れるか
  /海綿骨に限局した骨欠損はX線像にどう現れるか
  /骨梁欠損はX線写真上で確実に認識できるか…98
 I.根尖の形態変化
  1.根尖の吸収
    大きくなった根尖病変が消失し始めた  武居…100
    硬組織により修復された根尖  武居…101
  2.硬組織の添加
   ―─根尖孔のセメント質による閉鎖
    太い根尖孔の硬組織添加  武居…102
    根管治療による根尖病変の消失  武居…103
    オーバーフィリングにかかわらず硬組織閉鎖  武居…104
    押し出してしまった古いガッタパーチャポイントの変化  倉持…105
    義歯の鉤歯の根尖病変消失  武居…106
    根尖病変の消失に伴う根尖のセメント質吸収添加  武居…107
    さまざまな根管充填状態後の根尖病変の変化  佐藤…108
   ―─アペキシフィケーション(根未完成歯の硬組織による閉鎖)
    根尖部を埋めた硬組織が抜け出た例  丸森…109
    外傷歯の根尖閉鎖  丸森…110
    根管充填のポイントを囲むようにセメント質が添加  丸森…111
  3.形態変化を伴わない治癒
    アピカルコーン方式での根尖病変の消失  武居…112
 II.周囲組織の形態変化
  1.治癒遅延例
    古いガッタパーチャポイントを根尖から押し出すと経過が悪い  武居…113
  2.一時的な病変の拡大
    根尖病変が大きくなったり小さくなったり  武居…114
    根管充填後,急性症状が出た例  武居…115
    全身状態により変化した根尖病変  武居…116
  3.根尖周囲瘢痕組織による治癒
    歯根膜拡大様の瘢痕治癒  丸森…117
    拇指頭大の根尖透過像の治癒  今村…118
  4.チステ様病変
    小指頭大の根尖病変の消失  武居…119
    チステ様病変の自然治癒傾向  鈴木…120
  5.エンド・ペリオの合併症
    ポケットを伴ったままの治癒  丸森…121
  6.隣在歯への病変の移行
    有髄歯への病変の移行  鈴木…122
  7.上顎洞関連
    上顎洞底の改善  丸森…124
    根管治療により上顎洞炎が治癒  鈴木…125
    上顎洞貯留嚢胞  鈴木…126
    術後性頬部嚢胞の手術とエンド  鈴木…127
    術後性頬部嚢胞  鈴木…128
    上顎嚢胞の経過  三上…129
 III.根管の状態による変化の違い
  1.閉鎖根管
    根尖に透過像のある閉鎖根管の経過  武居…130
    閉鎖根管13年後に根尖透過像  鈴木…131
  2.根未完成歯
    アペキシフィケーション  鈴木…132
  3.1歯根2根管
   ―─上顎大臼歯近心頬側根
    上顎第一大臼歯4根管の例  武居…134
   ―─下顎前歯
    下顎前歯2根管  鈴木…135
 IV.外科処置後の変化
  1.嚢胞摘出
    根管治療と外科併用による根尖病変の消失  武居…136
    根管治療では改善されなかった根尖病変の外科処置  武居…137
  2.根尖掻爬
    根尖掻爬による根尖病変の消失  武居…138
    根尖掻爬後,周囲の骨壁より骨の修復が生じる  丸森…139
    根尖部の硬組織添加  鈴木…140
  3.根尖摘出
    根尖形態を壊して根管充填すると経過は不良  武居…142
    リーマー破折を外科処置により解決  武居…143
  4.逆根管充填
    閉鎖根管のため根尖よりアマルガム充填を行った例  武居…144
    ポストが取れないために行った根尖掻爬外科処置の経過  三上…145
第6章 歯根 root
 〔解説〕セメント質とは/セメント質の剥離/セメント質の肥厚
  /歯根吸収と歯根破折…148
 I.破折
  1.垂直
    エンド処置後15年の歯根破折  今村…150
    エンド処置後21年の歯根破折  今村…151
    歯根破折のためヘミセクションし,延長ブリッジを装着  今村…152
    歯根破折が原因で根分岐部に透過像が出現  今村…153
    次々と起こった歯根破折  鈴木…154
    歯根破折をヘミセクションで処置  鈴木…156
    歯根破折に由来していた咬合時の違和感  武居…157
    抜髄後17年めに起こった歯根破折  武居…158
    咬合時の違和感を5年間訴えた結果の歯根破折  丸森…159
    ポストを入れていない歯根に歯根破折  丸森…160
  2.水平
    外傷による根尖部の破折  倉持…162
    歯槽内の歯根水平破折部位に硬組織が添加  丸森…163
    補綴物破損による歯根水平破折  丸森…164
    ブラキシズムとクレンチングによる歯根破折  三上…165
    義歯の鉤歯に起きた歯根破折  三上…166
 II.歯根外部吸収
    原因不明の根尖病変の拡大と歯根吸収  武居…167
    4の遠心の骨欠損を改善するためBone swagingを行う.その後歯根吸収が生じた  丸森…168
    外科処置後の歯根吸収  丸森…169
    再植後の歯根吸収  今村…170
    歯の移植の経過  三上…171
 III.セメント質
  1.剥離
    セメント質剥離による膿瘍形成  鈴木…172
    オーバーデンチャーの支台歯に見られたセメント質剥離  舩坂…173
    歯周病の治癒に伴うセメント質の肥厚と剥離  吉田…174
    歯周病の進行に伴うセメント質剥離  三上…175
    ヘミセクション後5年めのセメント質剥離  三上…176
  2.肥厚
   ―─炎症や外傷に起因するもの
    肥厚セメント質の経過  三上…177
   ―─咬合機能によるもの
    咬合力によるセメント質の 肥厚  丸森…178
   ―─特発性
    セメント質肥厚  鈴木…179
  3.セメントーマ
    根尖病変と紛らわしいセメントーマ  丸森…180
 IV.穿孔
    5の穿孔処置後の経過と根尖病変の変化  武居…181
    穿孔経過  三上…182
第7章 歯髄 pulp
 〔解説〕歯髄腔の容積変化/デンチンブリッジによる治癒
  /歯髄炎の付随所見としての根尖の硬化性骨炎…184
 I.髄腔の変化-歯髄石
  1.退行性変化
   ―─断髄後の変化
    ケミカルサージェリー後の歯髄腔石灰化  倉持…186
   ―─エイジング
    咬耗と歯髄腔の変化  三上…187
 II.石灰変性-透過像が出ることもある
    閉鎖根管の悪化  丸森…189
    上顎洞炎根治手術後の歯髄石灰化  丸森…190
 III.デンチンブリッジの経過例
    ケミカルサージェリーによる歯髄保存-下顎大臼歯-  倉持…191
    ケミカルサージェリーによる歯髄保存-上顎大臼歯-  倉持…192
    ケミカルサージェリーによる歯髄保存-下顎小臼歯2根管-  倉持…193
 IV.暫間的間接覆髄
    暫間的間接覆髄(IPC)法による歯髄保存  倉持…194
 V.アペキソゲネーシス
    根尖未完成歯  武居…196
第8章 骨梁 cancellous bone
 〔解説〕骨梁形態とX線像/何を見ているのか/皮質骨と海綿骨の相関
  /骨梁はX線写真にどこまで写るのか
  /皮質骨と海綿骨の接合部の変化はX線像にどう現れるか…200
 I.炎症による骨梁の変化
    根尖病変治癒に伴う硬化性骨炎の消失-その1-  鈴木…204
    根尖病変治癒に伴う硬化性骨炎の消失-その2-  鈴木…205
    根管治療による骨梁像の変化  倉持…206
 II.機能の改善による骨梁の変化
    エナメル上皮腫  三上…207
    クレンチングによる硬化性骨炎  丸森…208
    咬合誘導  三上…210
    外科処置による変化  佐藤…211
 III.年齢による骨梁の変化
  1.思春期
    思春期を経過した骨梁の変化  丸森…214
    20歳を過ぎた頃から骨梁が明瞭になる  丸森…215
  2.エイジングによる変化
    骨梁の変化  丸森…216
 IV.根尖部の硬化性骨炎
  1.歯髄の炎症反応として
    歯髄保存処置後,根尖部の硬化像が改善  倉持…218
  2.根尖歯周組織の炎症反応として
    コーヌスクローネの支台歯となり硬化像が拡大  三上…220

コラム1…固定では負いきれない過大な咬合力  丸森…13
コラム2…広範な透過像でも原因歯は一本の場合がある  三上…15
コラム3…固定が災いしたのか骨の回復  武居…19
コラム4…付着の喪失がない咬合性外傷は歯槽骨の改善も速い  今村…23
コラム5…エンド・ペリオの合併症は根管治療から進めていくのが原則  倉持…25
コラム6…歯周病原菌に感染していなければ付着喪失は起こりにくい  丸森…55
コラム7…下顎前歯の歯周病は治りやすい  今村…66
コラム8…下顎前歯の炎症による歯列不正は治りやすい  今村…67
コラム9…感染が疑われる外傷性咬合はまず安静を  山田…70
コラム10…根分岐部の膿瘍はまず歯髄診断を  倉持…79
コラム11…フィステルがあるときはその起始部を確認  倉持…80
コラム12…アイデアで広がる治療の選択肢  林…93
コラム13…ホープレスな歯の意図的再植  吉田…123
コラム14…痛みの原因が見つかりにくいときは破折を疑う  山田…161
コラム15…中央結節は早期発見,早期処置で歯髄の保存を最優先  三上…188
コラム16…若年者の歯髄はまず保存処置を考える  倉持…195
コラム17…根尖の細胞の残り具合によって歯根の成長か閉鎖かが決まる  武居…197
コラム18…矯正により骨再生能のある組織から針状に骨が成長する  林…212
コラム19…移植歯が圧下してきた? あるのかないのか歯根膜組織  吉田…213
コラム20…大きな露髄でもデンチンブリッジが形成されれば歯髄の保存が期待できる  倉持…219
コラム21…硬化性骨炎ー骨梁構造にも及ぼす歯髄炎の影響  倉持…221

本書の活用法について
各症例は,そのもっとも特徴的なところをとらえ,テーマを付し,に沿って分類してあります.
また,それとは別に,病変や付随事項についてはキーワードを設け,巻末の索引に整理しました.
したがって,求める病変なりX線写真上の特徴は,とキーワードの両面からたどり着けるようになっています.ご活用ください.