やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社



 日本が世界をリードしている「接着歯学」は,この20年間に国際的にも急速に発展し,歯科臨床における大きな分野の一つとして歯科界で認められている.さらに現在では,臨床現場の要請に基礎学者と産業界が呼応する形で優れた研究業績が積み重ねられ,再現性のある「歯科用接着システム」が次々と生み出されている.
 この接着歯学に裏付けされた歯科用接着システムは,いまや歯科医療の各分野に採用され,歯科臨床の根幹に関わる一大変革を巻き起こしつつある.しかし,歯科界全体から見ると,その変革の速度はあまりにも遅いように感じられる.
 日本接着歯学会では,接着歯学の普及についての調査を行う目的で,一昨年「医療・教育検討委員会」(腰原 好委員長)が全国の歯科大学の臨床系講座を主体として25部門の332カ所に対し,「接着歯学教育に関するアンケート調査」を行った.その結果,回答のあった125カ所のうち接着理論を教育に採り入れている講座は保存関連講座で約65%,補綴関連講座で約18%であり,無回答の講座を教育していないと解釈すれば,この数値は半分以下になるものと考えられる.しかも教育の内容についてはかなり統一性を欠いており,なかにはどのように教えたらよいか,といったとまどいも見られた.さらに分析すると,接着歯学教育の必要性は認めているものの,教育の現場に定着していないことや,教育に関心があってもアンダーグラジュエートでどの程度まで教育すべきかといった迷いが感じられた.これらの結果から,教育の指針となるスタンダードな教科書の必要性が示唆された.
 このような状況を前提に,本学会の「企画・将来構想委員会」(柏田聰明委員長)から,歯科医療の発展向上にとって重要な役割を果たす接着歯学と,その実際面である臨床における接着技法を,教育を含めて広く啓蒙,普及させ,高度な歯科医療技術として確立させてゆく必要性から,接着歯学のスタンダードとなるテキストブックの出版が提案された.これを受けて本学会としては,これまでの約20年間の接着歯学に関する理論と技法を集約し,学問としての体系化を行い,併せて実践的な技術情報ならびに最新の知見を教育と臨床の現場に提供することを目的として,「接着歯学」の出版を決定した.
 本書の編纂に当たり,柏田聰明氏を委員長とする「接着歯学」編集委員会を設置し,委員は常任理事の小野瀬英雄 副会長,河野 篤 学会誌編集委員会委員長の他,6名(熱田 充,荒木吉馬,佐野英彦,鈴木一臣,福島俊士,安田 登,敬称略)に委嘱した.
 本書の内容は編集委員会で立案して常任理事会,理事会に諮り,歯科学生の卒前,卒後教育の基準となるテキストとして,かつ一般歯科臨床医にとって座右の技術書ともなることを目指した.
 執筆者は,編集委員会が学会員のなかから選出し,それぞれの項目について広く公平な立場での執筆を依頼した.また,本書は臨床編と基礎編(接着の科学)とに分かれ,執筆者も70人を越える大人数となったことから,記述内容の重複を避け,表現の統一をはかるため,それぞれの専門分野別に4名の監修者(細田裕康,藤井辨次,野口八九重,山下 敦,敬称略)に内容の調整と校閲を委嘱した.
 本書の出版期日を「第1回国際接着歯学会」の開催に合わせて4月当初とした関係で,執筆をお願いした会員の方々に多大なご負担とご迷惑をおかけしたことに対し,この場を借りてお詫びと御礼を申し上げたい.
 また,短期間で精力的に原稿の調整と校閲の作業を行っていただいた監修者の方々のご苦労に対しては,感謝もさることながら本書の評価をもってお応えさせていただきたい.
 本書が,歯科学生の教育現場で広く使用されるとともに,臨床家の意識改革を促し,今後の歯科臨床を変えていく起爆剤となることを期待している.
 2002年4月
 日本接着歯学会 会長 内山洋一
 序……III
 監修者・編集者・執筆者一覧……V
臨床編
1章 接着歯学とは……2
 1.意 義……2
 2.歴史的経緯……2
 3.樹脂含浸層生成の意義……4
 4.歯科接着が臨床にもたらした特異的効果……4
2章 口腔管理……6
 1.管理の対象……6
  〔1〕歯面および修復物……6
  〔2〕歯 肉……6
  〔3〕歯列・咬合……6
  〔4〕唾 液……7
  〔5〕食生活……7
 2.口腔管理の実際……7
  〔1〕専門家の実施する管理……7
  〔2〕患者の実施する管理……8
3章 原発う蝕……9
 1.概 説……9
  〔1〕う蝕象牙質……9
  〔2〕う蝕象牙質内層の性質……9
  〔3〕歯質接着性修復材料の発展……11
 2.前歯部……11
  〔1〕概 説……11
    1.前歯エナメル質・象牙質の特性……11
    2.前歯う蝕の特徴……12
  〔2〕適応症・処置法……12
    1.コンポジットレジン修復……12
     1)色合わせ(シェードテイキング)……13
     2)歯肉圧排……13
     3)歯間分離……13
     4)窩洞形成……13
     5)マトリックス(隔壁)の調整……14
     6)充 填……14
     7)仕上げと研磨……14
    2.グラスアイオノマーセメント・コンポマー修復……15
     1)材料の選択と適応症……15
     2)レジン強化型グラスアイオノマーセメント修復……16
     3)コンポマー修復……16
 3.臼歯部……17
  〔1〕概説:臼歯部う蝕の特徴と窩洞形態……17
  〔2〕う蝕検知液と感染象牙質……17
    1.う蝕検知液の使い方……17
    2.感染象牙質の除去法……18
  〔3〕適応症・処置法……20
    1.成形修復(コンポジットレジン修復)……20
    2.インレー・アンレー……20
     1)金属による鋳造歯冠修復(象牙質コーティングを含む)……20
      (1)窩洞形態/21,(2)窩洞面の保護(象牙質コーティング)/21
     2)窩洞の無菌化……22
      (1)3種混合抗菌剤(3-MIX)療法の出現/22,(2)3種混合抗菌剤療法の実際/23,(3)術式/23,(4)3種混合抗菌剤の禁忌症/24
     3)接着性レジンによる直接覆髄ならびに覆髄歯の歯冠修復……24
      (1)適応と禁忌/25,(2)直接覆髄効果が期待できる接着性レジン/25,(3)術式/25,(4)治癒機転/26,(5)術後の経過/27
     4)陶材(セラミック)インレー……29
 4.根面う蝕……30
  〔1〕根面う蝕の臨床的特徴……30
    1.根面の露出……30
    2.唾液の量と質の変化……31
    3.年齢依存症……31
    4.根面う蝕の分類……31
    5.根面う蝕の進行形態とその特徴……31
  〔2〕処置法……32
    1.光重合型コンポジットレジン……32
     1)光重合型コンポジットレジン修復の実際と留意点……32
      (1)使用材料/32,(2)術式/32
    2.光硬化型グラスアイオノマーセメント……33
     1)光硬化型グラスアイオノマーセメント修復の実際と留意点……33
      (1)使用材料/33,(2)術式/33
4章 再修復(二次う蝕による)……36
 1.概 説……36
  〔1〕二次う蝕……36
  〔2〕再修復の診断基準……36
 2.処置法……37
  〔1〕補修修復(パッチ充填),旧修復物の再利用,再修復……37
    1.パッチ充填……37
     1)適応症……37
     2)術 式……37
    2.旧修復物の再利用……38
     1)適応症……38
     2)術 式……38
    3.再修復……39
     1)適応症……39
     2)再修復に使用する材料の選択……39
     3)術 式……39
     4)再修復時の注意事項……39
  〔2〕各種修復物の除去法……39
    1.破壊的除去……39
    2.非破壊的除去……40
5章 歯冠の崩壊(生活歯)……42
 1.前 歯……42
  〔1〕概 説……42
    1.前歯生活歯の接着歯冠修復の基本原則……43
    2.う蝕による歯冠崩壊の修復……43
    3.正中離開の修復……44
  〔2〕処置法……44
    1.ジャケットクラウン……44
     1)ジャケットクラウンに使用される材料の種類……44
      (1)オールセラミッククラウン/44,(2)高密度フィラー配合ハイブリッド型コンポジットレジン/45
     2)前歯部ジャケットクラウンの臨床手順……45
      (1)支台歯形成/45,(2)接着操作/46
    2.象牙質コーティングおよび前装冠の接着……48
     1)象牙質コーティングの実際……48
      (1)使用材料/48,(2)術式/48
     2)前装冠製作における注意点……48
      (1)レジン維持装置の付与/48,(2)金属の表面処理/49,(3)オペークレジンの塗布/49
     3)前装冠接着における前処理……49
      (1)支台歯/50,(2)前装冠内面/50
     4)コーティングにおける注意点……50
      (1)支台歯の印象/50,(2)仮封冠の製作/50,(3)仮封冠除去後の支台歯の清掃/50,(4)接着時における余剰セメントの除去/50
 2.臼 歯……50
  〔1〕概 説……50
  〔2〕処置法……51
    1.間接法……51
     1)メタル被覆冠……51
      (1)感染歯質の除去と間接覆髄/51,(2)支台歯形成/52,(3)暫間被覆冠の除去と支台歯の清掃/52,(4)支台歯の表面処理と4/5冠の被着面処理/52,(5)接着性レジンセメントの混和/52,(6)4/5冠の支台歯への接着/52,(7)余剰セメントの除去/52,(8)咬合関係の再点検/53
     2)高密度フィラー配合ハイブリッド型コンポジットレジン(ハイブリッドセラミックス)……53
     3)ハイブリッドセラミッククラウンの支台歯形成とテンポラリークラウンの作製……54
      (1)支台歯形成時の注意点/54,(2)テンポラリークラウン作製時の注意点/54,(3)試適時の注意点/54
     4)ハイブリッドセラミッククラウンの接着……54
      (1)ハイブリッドセラミッククラウンの接着時のポイント/55
     5)陶材(セラミック)修復……55
      (1)セラミッククラウンの支台歯形成/55,(2)セラミッククラウンの接着/55
6章 歯冠の大きな崩壊(失活歯)……58
 1.概 説……58
 2.前 歯……60
  〔1〕処置法……60
    1.支台築造……60
     1)直接法による支台築造……60
      (1)コンポジットレジンによる方法/60
     2)間接法による支台築造……62
      (1)金属鋳造体/62,(2)コンポジットレジン/64
 3.臼 歯……66
  〔1〕適応症・処置法……66
    1.支台築造……66
     1)直接法による支台築造……66
      (1)コンポジットレジン/66
     2)間接法による支台築造……68
      (1)メタル(鋳造)/68,(2)コンポジットレジン/70
7章 歯の欠損……73
 1.少数歯欠損……73
  〔1〕概 説……73
  〔2〕欠損歯補綴における接着技法の応用……74
    1.適応症例……74
    2.基本的な設計……74
  〔3〕適応症・処置法……75
    1.接着ブリッジ……75
     1)接着性レジンを用いたレジン人工歯の直接接着法……75
     2)接着性レジンを用いた間接法ブリッジ……76
      (1)接着ブリッジの基本デザイン/77,(2)臨床術式/78,(3)接着ブリッジにおける臨床上の注意点/79
    2.従来型ブリッジの接着……80
     1)接着性レジンセメントの選択……80
     2)接着の実際……80
      (1)「パナビアフルオロセメント」による接着/80,(2)「スーパーボンドC&B」による接着/82
 2.多数歯欠損……82
  〔1〕概 説……82
  〔2〕有床義歯における接着技法の応用……83
    1.強度や耐久性を必要とする部位……83
     1)人工歯と義歯床……83
     2)補強線と義歯床……83
     3)リライニング材と義歯床……83
     4)フレームワークと義歯床……83
    2.外観が問題となる部位……84
     1)レジンコーティングクラスプ……84
     2)フレームワークに対する人工歯材料の直接築盛……84
  〔3〕適応症・処置法……85
    1.陶歯と床用レジンとの接着……85
    2.有床義歯のメタルとレジンの接着……86
     1)メタルフレームの表面処理の実際……86
     2)臨床上の注意点……87
  〔4〕有床義歯のリライニング(金属床)……88
    1.金属床義歯のリライニングに用いる接着性レジンと金属接着プライマー……88
    2.リライニングの方法……88
     1)直接リライニング……88
     2)直接リライニングの実際……88
     3)間接リライニング……89
     4)間接リライニングの実際……89
8章 審美障害――変色歯・位置異常・形態異常……92
 1.概 説……92
 2.適応症・処置法……93
  〔1〕ラミネートベニア修復……93
    1.陶材(ポーセレン)による方法……93
     1)適応と禁忌……93
     2)術 式……93
     3)ポーセレンラミネートベニア修復における注意点……95
    2.コンポジットレジンによる方法……95
     1)硬質レジン(高密度フィラー配合ハイブリッド型コンポジットレジン,俗称ハイブリッドセラミックス)の利点……95
     2)硬質レジンの欠点……95
     3)コンポジットレジンラミネートベニア修復における注意点……96
     4)臨床例……96
  〔2〕漂白とコンポジットレジン充填……96
    1.歯の漂白法の変遷……96
     1)着色歯面の清掃補助剤……96
     2)漂白法の種類……96
     3)漂白法の適用……97
     4)漂白法と接着(合着)……98
     5)コンポジットレジン直接積層法……98
     6)レジンの厚みと透過性,下地の色調……98
9章 トラブルへの対応(補修・再修復を含む)……101
 1.概 説……101
 2.トラブルの種類……101
  〔1〕二次う蝕と歯髄障害……101
    1.二次う蝕……101
    2.歯髄炎,感染根管……101
  〔2〕脱 離……102
    1.歯冠修復物の脱離……102
    2.前装部の脱離……102
  〔3〕破 折……102
    1.前装部の破折……102
    2.ジャケット(レジン・陶材)冠破折……102
    3.義歯床破折……102
    4.歯の破折……102
  〔4〕義歯の不適合……102
 3.適応症・処置法……102
  〔1〕修復物のトラブル……102
  〔2〕歯冠補綴連結物のトラブル……105
    1.陶材焼付鋳造冠の前装部破折……105
     1)直接法コンポジットレジンによる修復……105
     2)間接法による補修修復……106
      (1)補修冠による前装部破折の修理/106,(2)ブリッジのポンティック前装部の補修/108,(3)ブリッジ末端の冠前装部の補修/109
    2.レジン前装冠の前装部破折……109
     1)変色した前装部全面の補修……109
     2)前装部の一部の補修……109
     3)義歯の一部を構成する前装部の補修……110
    3.有床義歯の破折……111
     1)有床義歯の構成材料と接着……111
      (1)床用レジン/111,(2)金属/111,(3)人工歯/111
     2)臨床操作……112
10章 接着技法の応用……114
 1.概 説……114
 2.適応症・処置法……117
  〔1〕動揺歯の固定……117
    1.歯周病における動揺歯固定の実際……117
     1)エナメル質への接着技法の実際……117
     2)冠による固定法の実際……118
     3)固定用補助材による固定法の実際……118
      (1)補助材による固定の留意点/118
    2.外傷における固定法の実際……119
  〔2〕歯の破折……120
    1.破折歯接着保存法のポイント……120
    2.破折歯接着保存法の実際……120
     1)口腔内接着法……120
     2)口腔外接着再植法……120
    3.接着保存法の効果……121
    4.治療成績……122
  〔3〕知覚過敏の処置……122
    1.知覚過敏症とは……122
    2.知覚過敏の治療法……122
  〔4〕 シーラント(エナメル質の接着技法,シーラント破折時の継ぎ足し症例など)……125
    1.歯面の清掃とエナメルエッチング……125
    2.シーラント適応の実際……126
  〔5〕矯正歯科におけるブラケットの接着……127
    1.歴 史……127
    2.ブラケット接着の術式……128
    3.ブラケット撤去の術式……129

基礎編
1章 接着の科学……132
 1.歯の硬組織の特徴……132
 2.脱灰象牙質と象牙質への接着……132
 3.レジンの重合収縮と象牙質への接着……133
 4.合着材の問題点……133
 5.接着試験法の重要性……134
 6.修復材をはじめとした歯科用材料に対する接着……134
2章 接着理論……135
 1.接着界面化学と接着技術……135
  〔1〕接着の過程と接着現象……135
  〔2〕接着と表面エネルギー……135
    1.表面のぬれと接触角……135
    2.表面張力と表面エネルギー……135
    3.付着エネルギー……136
  〔3〕接着の主要な結合力……136
  〔4〕表面の粗さ……137
  〔5〕接着のための表面処理……137
  〔6〕硬化収縮と接着強さ……138
 2.接着層の劣化と接着耐久性……138
  〔1〕接着阻害因子……138
    1.重合収縮について……138
    2.被着面の汚染について……138
  〔2〕接着耐久性の低下要因とその改善策……138
    1.エナメル質に対して……138
    2.象牙質に対して……139
3章 被着体……142
 1.歯 質……142
  〔1〕エナメル質……142
    1.エナメル質の構造と組成……142
    2.歯質の脱灰……143
    3.エナメル質の被着面処理……144
    4.接着界面の構造と性質……145
  〔2〕象牙質……145
    1.象牙質の構造と組成……145
    2.象牙質切削面の脱灰による変化……146
    3.象牙質にも接着するレジンの登場……147
    4.プライマー処理……147
    5.接着性レジンの浸透・硬化……148
    6.樹脂含浸層の機能……149
    7.ウェットボンディング法……150
 2.レジン……151
  〔1〕レジンの構造と表面化学特性……151
  〔2〕被着体としてのレジンの諸問題……152
  〔3〕口腔内で破折したコンポジットレジンの対処法……153
 3.金 属……153
  〔1〕金属接着の概念……153
    1.機械的維持力……154
    2.化学的接着力……154
  〔2〕接着性モノマーと金属の化学的接着モデル……155
  〔3〕接着に有効な貴金属合金の表面処理法……156
  〔4〕金属接着の成否を決定する因子……157
  〔5〕表面処理の実際……157
    1.非貴金属合金の場合……158
     1)スズ(Sn)電析法……158
     2)ガリウム合金表面改質法……158
     3)超音波洗浄法……158
    2.貴金属合金の場合……158
     1)貴金属接着プライマー法……158
     2)スズ(Sn)電析法およびガリウム合金表面改質法……159
     3)400℃加熱法……159
    3.純チタン(Ti)の場合……159
 4.陶材(セラミックス)……160
  〔1〕陶材の接着……160
  〔2〕セラミックスの表面……161
  〔3〕セラミックスの表面処理……161
4章 接着材……164
 1.接着性モノマーの種類……164
  〔1〕表面化学特性と接着性能……167
 2.歯科接着システム……169
  〔1〕歯科接着システムとは……169
  〔2〕歯科接着システム……169
    1.接着システムの変遷……169
    2.各システムの特徴……172
     1)セルフエッチングプライマーによる接着材……173
     2)ワンステップタイプの接着材……174
     3)リン酸エッチングによる接着材……174
    3.各システムの臨床的評価……174
  〔3〕接着性セメントによる合着システム……175
    1.MMAレジン系接着性セメント……175
     1)スーパーボンドの変遷……175
     2)スーパーボンドの構成成分……176
     3)スーパーボンドの特徴……176
     4)スーパーボンドC&Bの臨床操作上の注意点……176
     5)スーパーボンドC&Bの関連商品……176
    2.コンポジット(リン酸エステル系)レジン系接着性セメント……176
     1)コンポジットレジン系接着性レジンセメント(パナビア)の変遷……176
     2)パナビアフルオロセメントの臨床操作上の注意点……177
     3)パナビアフルオロセメントの関連商品……177
  〔4〕金属(合金)用接着システム……177
  〔5〕セラミック接着システム……179
 3.グラスアイオノマーセメントの接着……179
  〔1〕グラスアイオノマーセメントの硬化機構と特性……179
  〔2〕グラスアイオノマーセメントの接着性……180
  〔3〕レジン強化型グラスアイオノマーセメント……181
    1.レジン強化型グラスアイオノマーセメントの硬化機構と特性……181
    2.接着機構……181
5章 接着試験法……184
 1.接着の評価……184
  〔1〕接着強さ試験に関する国内外の規格……184
  〔2〕接着耐久試験……186
    1.長期水中浸漬試験……186
    2.熱サイクル試験……186
    3.繰り返し負荷試験……186
  〔3〕破断面の観察……186
    1.界面剥離……186
    2.接着材の凝集破壊……186
    3.被着体破壊……186
 2.現在行われている接着試験法……187
  〔1〕剪断接着試験……187
    1.従来型の剪断接着試験……187
    2.シングルプレーンシェアー試験……187
    3.マイクロシェアー試験……187
  〔2〕引っ張り接着試験……188
    1.従来型の引っ張り接着試験……188
    2.マイクロテンサイル試験(微小引っ張り接着試験)……188
6章 接着修復と歯髄反応……190
 1.レジンという外来物質を受け入れる生体……190
 2.象牙質は生きている!……190
  〔1〕象牙質と歯髄は親戚関係―象牙質/歯髄複合体……190
  〔2〕象牙細管レベルでの露髄……191
 3.う蝕下の象牙質/歯髄複合体の防御反応……192
 4.接着性レジン修復と歯髄刺激……192
  〔1〕歯髄刺激の要因……192
  〔2〕歯髄刺激の主因……192
 5.刺激の発生しない接着性レジン修復……193

 付録(歯科用接着材・歯科用レジンセメント・歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメント・歯科用グラスアイオノマーセメント一覧)……194
 索引……199
 あとがき……205
 注)本文中の■印は,“商品名”を表しています.