はじめに
日本医科大学名誉教授 黒澤 尚
自殺問題を述べるときに,いつも最初はつぎのように書き出す.“自殺で亡くなる人と交通事故で亡くなる人とどちらが多いのでしょうか”と.最近では“自殺”と答える方も多くなったが,“交通事故”と答える方も依然として多い.自殺で亡くなる方のほうが1998年は3倍も多かった.すなわち,1998年に自殺で亡くなった人は32,863人で前年より35%増と過去最多数となった.一方,交通事故で亡くなった人は毎年10,000人弱である.すなわち,1998年は自殺で亡くなる人は1日にすれば約90人であり,1日に90家族とその周辺の人たちに悲しみが生じていることになる.
さて自殺者の1/3にしかすぎない交通事故予防には,国をあげて春と秋に交通安全旬間を設け,その予防に努めているだけでなく,毎年秋に交通事故死者が10,000人に近くなると臨時の予防運動が行われている.そのほかにも立て看板や標語,ポスターで予防にこれ努めている.それに引きかえ自殺問題はどうか.これまで,国をあげて積極的に自殺予防運動が行われたことはない.交通事故で亡くなる命も自殺で亡くなる命も貴重な命に変わりはない.そこで,交通事故と同等とはいわないが,自殺予防にもある程度のお金をかけてもよいのではないか(注:2002年には自殺予防週間も設けられた).
しかし,これまで国をあげての自殺予防運動が行われたことはない.そこで,著者が10年来主張しているように,“自殺予防センター”をつくり国をあげて自殺問題に取り組むことを提案したい1-3).
このセンターの事業内容を以下に示す.
(1) 自殺念慮をもつ人への相談・治療
(2) 自殺企図例の治療
(3) 死に至る心の軌跡の分析
(4) 全国の自殺企図例の収集
(5) 治療技術の確立
(6) 治療技術の研修
(7) 自殺予防対策の立案・教育・啓蒙活動
(8) 自殺予防に関する教育・研究の支援
(9) 国内外との自殺に関する情報の交換
などである.
これまで国は自殺問題を大きな問題としてとらえていなかった.そこで,自殺者が急増したいまこそ,著者の提言を勘案しながら自殺予防の総合的な対策を立てるべきである.
このような自殺予防計画のための基礎となる自殺研究の現状はどうであろうか.全国規模の自殺既遂者実態報告では,厚生省大臣官房統計情報部発表の自殺死亡統計や警察庁企画部保安課発表の『○○年中における自殺の概要資料』がある.ほかは少数例の報告で,精神科医と治療関係にある症例の研究,救命救急センターに収容された自殺企図者の実態,意識調査,一地域での自殺予防の試みなどである.
厚生省や警察庁は全国の自殺既遂者の実態について毎年発表している.しかし,自殺未遂者の実態については各施設における経験がときおり発表されているにすぎず,多施設による報告も少ない.それでは全国の自殺未遂者はどのくらいの数であろうか.自殺既遂者の数倍から数10倍といわれているが,だれも正確な数字をもっていない.もっとも,実際には自殺未遂者をすべて把握することはできない.なぜなら“屋上まで行ったけど怖くなったから止めた““数錠の薬を飲んだけど死ねなかった”などという症例を数えることができないからである.また,自殺未遂者の身体状況にしても軽症から重症まで多様であり,いわゆる“手首切り”でもかみそりで数条皮膚を切ったものと腱や動脈まで切ったものとを同列で論じることはできない.そこで,自殺未遂者研究では身体的重症度で分けて述べることが必要となる.
雑誌『救急医学』1991年6月号で,全国の救命救急センター12施設の自殺企図者の実態について同一ケースカードで発表された.さらに,それら12施設のまとめも発表された.その結果,救命救急センターに収容された自殺未遂者の実態,言い換えれば救命救急センターに収容される程度の身体的重症度をもつ自殺未遂者について,国レベルである程度の情報を得ることができた.
さて本特集では,自殺者の実態について世代別,疾患別,施設別に,さらには自殺予防の実践,最近話題の過労自殺についても述べた.前回の調査から9年経ち,自殺既遂者は過去最多となっており,自殺未遂者に関しても再度調査を行う必要があると考えた.今回も前例にならって,全国10施設の救命救急センターから自殺企図者の実態について発表していただき,そのまとめをつけた.
文献
1) 黒澤 尚:自殺予防対策.捨てるな命! 弘文堂.1987,pp.191-202.
2) 黒澤 尚:自殺未遂者の治療システム.医学のあゆみ,144(9):749-750,1988.
3) 黒澤 尚:国は自殺予防に力を! 心と社会,30(4):56-61,1999.
日本医科大学名誉教授 黒澤 尚
自殺問題を述べるときに,いつも最初はつぎのように書き出す.“自殺で亡くなる人と交通事故で亡くなる人とどちらが多いのでしょうか”と.最近では“自殺”と答える方も多くなったが,“交通事故”と答える方も依然として多い.自殺で亡くなる方のほうが1998年は3倍も多かった.すなわち,1998年に自殺で亡くなった人は32,863人で前年より35%増と過去最多数となった.一方,交通事故で亡くなった人は毎年10,000人弱である.すなわち,1998年は自殺で亡くなる人は1日にすれば約90人であり,1日に90家族とその周辺の人たちに悲しみが生じていることになる.
さて自殺者の1/3にしかすぎない交通事故予防には,国をあげて春と秋に交通安全旬間を設け,その予防に努めているだけでなく,毎年秋に交通事故死者が10,000人に近くなると臨時の予防運動が行われている.そのほかにも立て看板や標語,ポスターで予防にこれ努めている.それに引きかえ自殺問題はどうか.これまで,国をあげて積極的に自殺予防運動が行われたことはない.交通事故で亡くなる命も自殺で亡くなる命も貴重な命に変わりはない.そこで,交通事故と同等とはいわないが,自殺予防にもある程度のお金をかけてもよいのではないか(注:2002年には自殺予防週間も設けられた).
しかし,これまで国をあげての自殺予防運動が行われたことはない.そこで,著者が10年来主張しているように,“自殺予防センター”をつくり国をあげて自殺問題に取り組むことを提案したい1-3).
このセンターの事業内容を以下に示す.
(1) 自殺念慮をもつ人への相談・治療
(2) 自殺企図例の治療
(3) 死に至る心の軌跡の分析
(4) 全国の自殺企図例の収集
(5) 治療技術の確立
(6) 治療技術の研修
(7) 自殺予防対策の立案・教育・啓蒙活動
(8) 自殺予防に関する教育・研究の支援
(9) 国内外との自殺に関する情報の交換
などである.
これまで国は自殺問題を大きな問題としてとらえていなかった.そこで,自殺者が急増したいまこそ,著者の提言を勘案しながら自殺予防の総合的な対策を立てるべきである.
このような自殺予防計画のための基礎となる自殺研究の現状はどうであろうか.全国規模の自殺既遂者実態報告では,厚生省大臣官房統計情報部発表の自殺死亡統計や警察庁企画部保安課発表の『○○年中における自殺の概要資料』がある.ほかは少数例の報告で,精神科医と治療関係にある症例の研究,救命救急センターに収容された自殺企図者の実態,意識調査,一地域での自殺予防の試みなどである.
厚生省や警察庁は全国の自殺既遂者の実態について毎年発表している.しかし,自殺未遂者の実態については各施設における経験がときおり発表されているにすぎず,多施設による報告も少ない.それでは全国の自殺未遂者はどのくらいの数であろうか.自殺既遂者の数倍から数10倍といわれているが,だれも正確な数字をもっていない.もっとも,実際には自殺未遂者をすべて把握することはできない.なぜなら“屋上まで行ったけど怖くなったから止めた““数錠の薬を飲んだけど死ねなかった”などという症例を数えることができないからである.また,自殺未遂者の身体状況にしても軽症から重症まで多様であり,いわゆる“手首切り”でもかみそりで数条皮膚を切ったものと腱や動脈まで切ったものとを同列で論じることはできない.そこで,自殺未遂者研究では身体的重症度で分けて述べることが必要となる.
雑誌『救急医学』1991年6月号で,全国の救命救急センター12施設の自殺企図者の実態について同一ケースカードで発表された.さらに,それら12施設のまとめも発表された.その結果,救命救急センターに収容された自殺未遂者の実態,言い換えれば救命救急センターに収容される程度の身体的重症度をもつ自殺未遂者について,国レベルである程度の情報を得ることができた.
さて本特集では,自殺者の実態について世代別,疾患別,施設別に,さらには自殺予防の実践,最近話題の過労自殺についても述べた.前回の調査から9年経ち,自殺既遂者は過去最多となっており,自殺未遂者に関しても再度調査を行う必要があると考えた.今回も前例にならって,全国10施設の救命救急センターから自殺企図者の実態について発表していただき,そのまとめをつけた.
文献
1) 黒澤 尚:自殺予防対策.捨てるな命! 弘文堂.1987,pp.191-202.
2) 黒澤 尚:自殺未遂者の治療システム.医学のあゆみ,144(9):749-750,1988.
3) 黒澤 尚:国は自殺予防に力を! 心と社会,30(4):56-61,1999.
はじめに 黒澤 尚
■自殺の病理
1.急増する自殺―その実態と対応 堀川直史
The rapid increase of suicides:Epidemiology and strategies of management
■増加する自殺
■自殺の危険の発見と対応
■自殺未遂者に対するインターベンション
2.青少年の自殺の病理 高橋祥友
Psychopathology of the suicidal child
■最近のわが国の自殺に関する統計
■症例
■家族背景と病理
■学校における自殺予防教育の可能性
3.青年期の自殺の病理 渡辺直樹
Psychopathology of adolescent suicide
■青年期の自殺の統計学的考察
■自殺の精神力動
■家族負因と家庭内ストレス
■精神障害とのかかわり
■症例呈示
■考察
4.中年の自殺の病理 張 賢徳
Psychopathology of middle-aged suicide
■1998年中の自殺の原因・動機に関する警察庁の見解
■中年自殺の実態―1991〜1993年の自殺調査の結果
5.高齢期における自殺の病理―高齢者の自殺は予防可能か 笠原洋勇・高梨葉子
Psychopathology of late life suicide
■高齢期自殺のリスク因子
■社会的孤立
■人格的特性
■ストレスの多い生活事象
■精神疾患
■高齢者の自殺予防ガイドライン
■介入の影響
6.精神疾患による自殺の病理 飛鳥井 望
Suicide and mental disorders
■自殺者中に占める精神障害の割合
■自殺失敗者の臨床研究
■うつ病と自殺
■精神分裂病と自殺
■自殺予防の問題
7.神経症圏・人格障害圏の自殺病理 高岡 健・柴田明彦
Psychopathology of suicide in neurotic disorder and personality disorder
■全般的特徴
■各疾患の自殺病理と治療
■自殺の実態
8.一般病棟でみられる希死念慮 保坂 隆
Suicidality on non-psychiatric ward
■身体疾患と自殺
■身体疾患と精神疾患の合併
9.精神科病院での自殺の実態 五十嵐良雄・石井一彦
Suicide in Psychiatric Hospitals
■精神科病院における自殺の頻度と内容
■精神科病院における医療事故としての自殺
■自殺の予防
10.精神科診療所での自殺企図をめぐって 篠原 隆
The suicidal patients in the outpatient clinic
■精神科診療所の増加
■精神科診療所でよくみられる疾患
■症例
11.高齢者の自殺予防の実践 大野 裕
Prevention of depression and suicide
12.大学病院精神科の時間外診療における自殺企図者の実態 鈴木博子
The realities of attempted suicides at the emergency service of a university hospital
■当科の背景
■自殺企図者の臨床的特徴
13.ハードな精神科救急での自殺者の実態―千葉県精神科医療センターにおける自殺者 中田滋寛・長谷川朝穂
Suicidal patients in Chiba Psychiatric Medical Center
■自殺未遂者の実態
■症例
■自殺企図者のマネージメント
14.過労自殺の動向 黒木宣夫
Suicide from overwork
■警察庁統計と企業調査
■過労自殺の補償と労災認定の判断
15.救命救急センターでの自殺統計表についての提案 岸 泰宏・他
Case-care for suicide attempters in emergency medical center
■背景
■自殺の定義
■自殺未遂
■自殺企図手段
■自殺企図症例の評価
16.日本医科大学附属病院高度救命救急センターにおける自殺企図者の実態 鈴木博子・山本保博
The present situation of suicide attempters at the lifesaving emergency center
■当救命救急センターにおける患者の背景
■自殺既遂者
■自殺未遂者
17.埼玉医科大学附属病院救急部における自殺者の実態 小野一之・横手祐二
Demographics suicidal attempt patients in Saitama Medical School Emergency outpatient clinic
■当院の背景―大都市近郊の半農村地域に所在
■自殺企図者の割合
■自殺企図者のプロフィール
18.東京女子医科大学附属病院救命救急センターに搬入された自殺企図者の実態 鈴木 忠
The actual condition of the patients commited suicide(at the critical case medical center of TOKYO WOMENS MEDICAL UNIVERSITY)
■症例
■死亡数
■使用した毒薬物
■自傷患者の損傷部位
■自殺念慮
■精神科的背景
■救命救急センターにおける自殺企図者の実態と問題点
19.東海大学病院救命救急センターに収容された自殺企図者の実態 市村 篤・幕内博康
Suicide attempters transfered to the Tokai University Emergency and Critical Care Medicical Center
■当センターの背景
■自殺企図者の割合
■自殺企図者のプロフィール
20.久留米大学高度救命救急センターにおける自殺者の実態 川嶋隆久・加来信雄
A study of suicide patients transferred to the advanced unit of emergency and critical care center,Kurume University School of Medicine
■当センターの背景
■自殺企図患者の割合
■自殺企図者のプロフィール
21.大阪府三島救命救急センターに搬入された自殺企図者の実態 小林正直・冨士原彰
An actual conditions of suicide,carried to Osaka Mishima Critical Care Medical Center
■当施設の背景
■対象と方法
■自殺企図患者のプロフィール
■自殺企図者取扱い上の問題点
22.札幌医科大学医学部救急集中治療部に収容された自殺企図者の実態 吉田正志・小澤寛樹
Present situation of patients with suicidal attempt at department of traumatology and critical care medicine,Sapporo Medical University School of Medicine:A one-year case review
■当救急集中治療部の背景
■自殺企図者の概要
■自殺企図者の実際
23.兵庫医科大学病院救命救急センターに収容された自殺企図者の実態 上野直子
An actual conditions of suicide attempters(at the emergency and critical care center of Hyogo College of Medicine)
■当センターの背景
■自殺企図者の割合
■自殺企図者のプロフィール
24.関西医科大学高度救命救急センターに収容された自殺企図者の実態 中谷壽男・廣田卓也
A profile of the patients admitted to our emergency and critical care center after suicide attempt
■当センターの背景
■自殺企図者の割合
■自殺企図者のプロフィール
25.広島大学医学部附属病院救急部に収容された自殺企図者の実態 佐伯俊成・大谷美奈子
Current status of completed and attempted suicides admitted to the intensive care unit of the Hiroshima University Hospital
■当救急部の背景
■自殺企図者の割合
■自殺企図者のプロフィール
■ICUにおけるリエゾン精神医療
26.岩手医科大学高次救急センターにおける自殺者の実態 谷口 繁・鈴木 満
Assessment of the suicide attemters and completers in emergency room of Iwate Medical University
■自殺企図者のプロフィール
27.救命救急センターに収容された自殺者の実態のまとめ 岸泰 宏・黒澤 尚
Suicide attempters in emergency rooms
■自殺企図症例の割合
■各施設における自殺企図手段
■自殺未遂症例の精神疾患分類
■転出先
■今後の課題
■サイドメモ
Parasuicide
群発自殺(cluster suicide)
高齢者の自殺予防
自殺失敗者
複雑性外傷後ストレス障害
うつ病診断のさいの注意
専門知識と連携が必要
Parasuicide
ハードな精神科救急とソフトな精神科救急
労災認定/過労
APACHEIIスコア/ISS
■自殺の病理
1.急増する自殺―その実態と対応 堀川直史
The rapid increase of suicides:Epidemiology and strategies of management
■増加する自殺
■自殺の危険の発見と対応
■自殺未遂者に対するインターベンション
2.青少年の自殺の病理 高橋祥友
Psychopathology of the suicidal child
■最近のわが国の自殺に関する統計
■症例
■家族背景と病理
■学校における自殺予防教育の可能性
3.青年期の自殺の病理 渡辺直樹
Psychopathology of adolescent suicide
■青年期の自殺の統計学的考察
■自殺の精神力動
■家族負因と家庭内ストレス
■精神障害とのかかわり
■症例呈示
■考察
4.中年の自殺の病理 張 賢徳
Psychopathology of middle-aged suicide
■1998年中の自殺の原因・動機に関する警察庁の見解
■中年自殺の実態―1991〜1993年の自殺調査の結果
5.高齢期における自殺の病理―高齢者の自殺は予防可能か 笠原洋勇・高梨葉子
Psychopathology of late life suicide
■高齢期自殺のリスク因子
■社会的孤立
■人格的特性
■ストレスの多い生活事象
■精神疾患
■高齢者の自殺予防ガイドライン
■介入の影響
6.精神疾患による自殺の病理 飛鳥井 望
Suicide and mental disorders
■自殺者中に占める精神障害の割合
■自殺失敗者の臨床研究
■うつ病と自殺
■精神分裂病と自殺
■自殺予防の問題
7.神経症圏・人格障害圏の自殺病理 高岡 健・柴田明彦
Psychopathology of suicide in neurotic disorder and personality disorder
■全般的特徴
■各疾患の自殺病理と治療
■自殺の実態
8.一般病棟でみられる希死念慮 保坂 隆
Suicidality on non-psychiatric ward
■身体疾患と自殺
■身体疾患と精神疾患の合併
9.精神科病院での自殺の実態 五十嵐良雄・石井一彦
Suicide in Psychiatric Hospitals
■精神科病院における自殺の頻度と内容
■精神科病院における医療事故としての自殺
■自殺の予防
10.精神科診療所での自殺企図をめぐって 篠原 隆
The suicidal patients in the outpatient clinic
■精神科診療所の増加
■精神科診療所でよくみられる疾患
■症例
11.高齢者の自殺予防の実践 大野 裕
Prevention of depression and suicide
12.大学病院精神科の時間外診療における自殺企図者の実態 鈴木博子
The realities of attempted suicides at the emergency service of a university hospital
■当科の背景
■自殺企図者の臨床的特徴
13.ハードな精神科救急での自殺者の実態―千葉県精神科医療センターにおける自殺者 中田滋寛・長谷川朝穂
Suicidal patients in Chiba Psychiatric Medical Center
■自殺未遂者の実態
■症例
■自殺企図者のマネージメント
14.過労自殺の動向 黒木宣夫
Suicide from overwork
■警察庁統計と企業調査
■過労自殺の補償と労災認定の判断
15.救命救急センターでの自殺統計表についての提案 岸 泰宏・他
Case-care for suicide attempters in emergency medical center
■背景
■自殺の定義
■自殺未遂
■自殺企図手段
■自殺企図症例の評価
16.日本医科大学附属病院高度救命救急センターにおける自殺企図者の実態 鈴木博子・山本保博
The present situation of suicide attempters at the lifesaving emergency center
■当救命救急センターにおける患者の背景
■自殺既遂者
■自殺未遂者
17.埼玉医科大学附属病院救急部における自殺者の実態 小野一之・横手祐二
Demographics suicidal attempt patients in Saitama Medical School Emergency outpatient clinic
■当院の背景―大都市近郊の半農村地域に所在
■自殺企図者の割合
■自殺企図者のプロフィール
18.東京女子医科大学附属病院救命救急センターに搬入された自殺企図者の実態 鈴木 忠
The actual condition of the patients commited suicide(at the critical case medical center of TOKYO WOMENS MEDICAL UNIVERSITY)
■症例
■死亡数
■使用した毒薬物
■自傷患者の損傷部位
■自殺念慮
■精神科的背景
■救命救急センターにおける自殺企図者の実態と問題点
19.東海大学病院救命救急センターに収容された自殺企図者の実態 市村 篤・幕内博康
Suicide attempters transfered to the Tokai University Emergency and Critical Care Medicical Center
■当センターの背景
■自殺企図者の割合
■自殺企図者のプロフィール
20.久留米大学高度救命救急センターにおける自殺者の実態 川嶋隆久・加来信雄
A study of suicide patients transferred to the advanced unit of emergency and critical care center,Kurume University School of Medicine
■当センターの背景
■自殺企図患者の割合
■自殺企図者のプロフィール
21.大阪府三島救命救急センターに搬入された自殺企図者の実態 小林正直・冨士原彰
An actual conditions of suicide,carried to Osaka Mishima Critical Care Medical Center
■当施設の背景
■対象と方法
■自殺企図患者のプロフィール
■自殺企図者取扱い上の問題点
22.札幌医科大学医学部救急集中治療部に収容された自殺企図者の実態 吉田正志・小澤寛樹
Present situation of patients with suicidal attempt at department of traumatology and critical care medicine,Sapporo Medical University School of Medicine:A one-year case review
■当救急集中治療部の背景
■自殺企図者の概要
■自殺企図者の実際
23.兵庫医科大学病院救命救急センターに収容された自殺企図者の実態 上野直子
An actual conditions of suicide attempters(at the emergency and critical care center of Hyogo College of Medicine)
■当センターの背景
■自殺企図者の割合
■自殺企図者のプロフィール
24.関西医科大学高度救命救急センターに収容された自殺企図者の実態 中谷壽男・廣田卓也
A profile of the patients admitted to our emergency and critical care center after suicide attempt
■当センターの背景
■自殺企図者の割合
■自殺企図者のプロフィール
25.広島大学医学部附属病院救急部に収容された自殺企図者の実態 佐伯俊成・大谷美奈子
Current status of completed and attempted suicides admitted to the intensive care unit of the Hiroshima University Hospital
■当救急部の背景
■自殺企図者の割合
■自殺企図者のプロフィール
■ICUにおけるリエゾン精神医療
26.岩手医科大学高次救急センターにおける自殺者の実態 谷口 繁・鈴木 満
Assessment of the suicide attemters and completers in emergency room of Iwate Medical University
■自殺企図者のプロフィール
27.救命救急センターに収容された自殺者の実態のまとめ 岸泰 宏・黒澤 尚
Suicide attempters in emergency rooms
■自殺企図症例の割合
■各施設における自殺企図手段
■自殺未遂症例の精神疾患分類
■転出先
■今後の課題
■サイドメモ
Parasuicide
群発自殺(cluster suicide)
高齢者の自殺予防
自殺失敗者
複雑性外傷後ストレス障害
うつ病診断のさいの注意
専門知識と連携が必要
Parasuicide
ハードな精神科救急とソフトな精神科救急
労災認定/過労
APACHEIIスコア/ISS