第2版の序
初版の発行から今回の改訂まで,「人にとって日常生活活動とは何であろうか」と改めて問い続けた.素直に読めば,「日常的な暮らしにおける活動」なのであろう.しかし,「生活」とは生きるための活動であり,然らば「生活活動」はトートーロジーとして“活動”を強調しているのだろうか.そうではなく,活動は行為としての意味を含み,「日常的な生きるための行為」と考えるべきなのであろうかと,悩みは尽きないのである.日本におけるリハビリテーション医療の創成期には,activities of daily livingは「日常生活動作」として訳されていたことは本文でも述べているとおりであり,それが時代とともに「日常生活活動」へと変化して使われるようになってきた.人の生活における行動には,その人が生きるための意味,価値の文脈があり,人はまさしく行為する生き物として存在する.その意味で,活動には行為としての意味が含まれていると考えるのが自然であろう.一方,行為は人が環境へ働きかけることでもある.その範囲を行為圏と呼ぶが,それは生活圏とは重なる.われわれの生きる世界をそのように区切ってみると,空間はまた別の色彩を帯びて見えるようになるから面白いものである.
さて,本書は行為を射程に入れつつも,臨床での治療に役立つ情報を提供するために,日常生活活動を身体運動学の視点で分析したものであり,初版からその精神は変わっていない.活動の多くは運動行動で成り立っており,運動,動作,行為のレベルに分類されている.しかし,身体運動学の基本を成す概念であるにもかかわらず,各レベルの定義は必ずしも明確になっているとはいえない.そのため,第2版では第1章「運動と動作」においてそれらの定義を明確にすることを試みており,読者諸氏からの意見を期待するところである.第2章「関節運動の原理」においては,関節運動の最終的な力源となるネットトルクについて構成成分まで含めて詳細な解説を加えた.また,歩行に関係する章については大幅に見直し,運動学(kinematics),運動力学(kinetics),運動制御(motor control)の因果系列が明確にわかるよう工夫した.各論においては,「振り向き動作」「寝転び動作」の内容を加え,各章では最近の知見を追加して内容を深めた.そして,巻末には付録3として「運動に用いられる単位と力学の用語整理」を追加し,必ずしも力学に精通していない読者にとって確認すべき事項を記載した,
今回の改訂作業が始まり,改めて見直しの難しさを感じたのも事実である.そのような中,執筆者全員がよりよい内容を求めて,力を合わせられたことは大きな自信となっている.本書が多くの読者を得て,リハビリテーション医療の発展に少しでも貢献できれば,望外の喜びである.最後になるが,医歯薬出版株式会社編集部には編集作業全般を通して大変お世話になった.この場を借りて深謝する.
2020年3月
編者 藤澤宏幸
初版の序
人間は活動する生きものである.活動には身体的活動のみならず,精神的活動も含まれる.なかでも,リハビリテーション医療の世界では日常生活活動(activities of daily living:ADL)を重視する.日本リハビリテーション医学会はADLを,「ひとりの人間が独立して生活するために行う基本的なしかも各人ともに共通に毎日繰返される一連の身体的動作群をいう.この動作群は,食事,排泄等の目的をもった各作業(目的動作)に分類され,各作業はさらにその目的を実施するための細目動作に分類される」と定義している(リハ医学13(4):315,1976).また,ADLの範囲は家庭における身の回りの動作(self care)を意味し,広義のADLと考えられる応用動作(交通機関の利用・家事動作など)は生活関連動作とするべきであると見解を述べている.ここで,身の回りの動作とは,食事動作,衣服着脱,整容動作,トイレ動作,入浴動作のことを指し,それらに起居動作,移動動作を含めて狭義のADLとすることが多い(われわれはそれらの動作群を日常動作と呼んでいる).すなわち,日常動作を再建することがリハビリテーション医療では大きな課題なのである.そのためには,まず機能障害のない人々が定型的に用いている動作の運動学(kinematics)および運動力学(kinetics)を熟知することから始めなければならない.そのうえで,機能障害を運動の拘束条件としてとらえ,対象者の日常動作の再建における最適な運動パターンを示すことが求められるであろう.以上のことから,まずは日常動作を現象としてとらえ,正しい観察結果を共有することが何より大切であると考え,本書を企画した次第である.
さて,本書では読者が内容を十分に理解できるよう2部構成とした.第1部は総論として身体運動学の基礎をまとめ,第2部を読むために必要な用語や計測手法も解説した.第2部は本書の中核をなし,各論として日常動作のなかでも単位動作(動作の最小単位)であるもの,または数個の単位動作で構成されているものを取り上げ,運動学および運動力学的データをまとめた.一方,本書で取り上げた動作のなかで,免荷歩行,水中歩行などは多くの方々にとっては日常的とはいえないかもしれない.しかしながら,本書の射程にリハビリテーション医療を入れた場合,それら動作の身体運動学的な基礎データは歩行の再建に重要であると判断し,ここに取り上げることにした.また,巻末には,身の回りの動作を中心に,それら動作を遂行するために必要な関節可動域を参考資料として掲載しており,臨床に大いに役立つものと期待している.
本書がリハビリテーション医療に関心を寄せる方々の参考となり,最終的には日常動作に不自由を感じている人々に役立てば幸いである.最後になるが,本書を世に送り出すにあたり,医歯薬出版株式会社編集部にはたいへんお世話になった.本書の趣旨を的確に把握され,編集作業を支援いただいたことに心よりお礼申し上げる.
2012年3月
編者 藤澤宏幸
初版の発行から今回の改訂まで,「人にとって日常生活活動とは何であろうか」と改めて問い続けた.素直に読めば,「日常的な暮らしにおける活動」なのであろう.しかし,「生活」とは生きるための活動であり,然らば「生活活動」はトートーロジーとして“活動”を強調しているのだろうか.そうではなく,活動は行為としての意味を含み,「日常的な生きるための行為」と考えるべきなのであろうかと,悩みは尽きないのである.日本におけるリハビリテーション医療の創成期には,activities of daily livingは「日常生活動作」として訳されていたことは本文でも述べているとおりであり,それが時代とともに「日常生活活動」へと変化して使われるようになってきた.人の生活における行動には,その人が生きるための意味,価値の文脈があり,人はまさしく行為する生き物として存在する.その意味で,活動には行為としての意味が含まれていると考えるのが自然であろう.一方,行為は人が環境へ働きかけることでもある.その範囲を行為圏と呼ぶが,それは生活圏とは重なる.われわれの生きる世界をそのように区切ってみると,空間はまた別の色彩を帯びて見えるようになるから面白いものである.
さて,本書は行為を射程に入れつつも,臨床での治療に役立つ情報を提供するために,日常生活活動を身体運動学の視点で分析したものであり,初版からその精神は変わっていない.活動の多くは運動行動で成り立っており,運動,動作,行為のレベルに分類されている.しかし,身体運動学の基本を成す概念であるにもかかわらず,各レベルの定義は必ずしも明確になっているとはいえない.そのため,第2版では第1章「運動と動作」においてそれらの定義を明確にすることを試みており,読者諸氏からの意見を期待するところである.第2章「関節運動の原理」においては,関節運動の最終的な力源となるネットトルクについて構成成分まで含めて詳細な解説を加えた.また,歩行に関係する章については大幅に見直し,運動学(kinematics),運動力学(kinetics),運動制御(motor control)の因果系列が明確にわかるよう工夫した.各論においては,「振り向き動作」「寝転び動作」の内容を加え,各章では最近の知見を追加して内容を深めた.そして,巻末には付録3として「運動に用いられる単位と力学の用語整理」を追加し,必ずしも力学に精通していない読者にとって確認すべき事項を記載した,
今回の改訂作業が始まり,改めて見直しの難しさを感じたのも事実である.そのような中,執筆者全員がよりよい内容を求めて,力を合わせられたことは大きな自信となっている.本書が多くの読者を得て,リハビリテーション医療の発展に少しでも貢献できれば,望外の喜びである.最後になるが,医歯薬出版株式会社編集部には編集作業全般を通して大変お世話になった.この場を借りて深謝する.
2020年3月
編者 藤澤宏幸
初版の序
人間は活動する生きものである.活動には身体的活動のみならず,精神的活動も含まれる.なかでも,リハビリテーション医療の世界では日常生活活動(activities of daily living:ADL)を重視する.日本リハビリテーション医学会はADLを,「ひとりの人間が独立して生活するために行う基本的なしかも各人ともに共通に毎日繰返される一連の身体的動作群をいう.この動作群は,食事,排泄等の目的をもった各作業(目的動作)に分類され,各作業はさらにその目的を実施するための細目動作に分類される」と定義している(リハ医学13(4):315,1976).また,ADLの範囲は家庭における身の回りの動作(self care)を意味し,広義のADLと考えられる応用動作(交通機関の利用・家事動作など)は生活関連動作とするべきであると見解を述べている.ここで,身の回りの動作とは,食事動作,衣服着脱,整容動作,トイレ動作,入浴動作のことを指し,それらに起居動作,移動動作を含めて狭義のADLとすることが多い(われわれはそれらの動作群を日常動作と呼んでいる).すなわち,日常動作を再建することがリハビリテーション医療では大きな課題なのである.そのためには,まず機能障害のない人々が定型的に用いている動作の運動学(kinematics)および運動力学(kinetics)を熟知することから始めなければならない.そのうえで,機能障害を運動の拘束条件としてとらえ,対象者の日常動作の再建における最適な運動パターンを示すことが求められるであろう.以上のことから,まずは日常動作を現象としてとらえ,正しい観察結果を共有することが何より大切であると考え,本書を企画した次第である.
さて,本書では読者が内容を十分に理解できるよう2部構成とした.第1部は総論として身体運動学の基礎をまとめ,第2部を読むために必要な用語や計測手法も解説した.第2部は本書の中核をなし,各論として日常動作のなかでも単位動作(動作の最小単位)であるもの,または数個の単位動作で構成されているものを取り上げ,運動学および運動力学的データをまとめた.一方,本書で取り上げた動作のなかで,免荷歩行,水中歩行などは多くの方々にとっては日常的とはいえないかもしれない.しかしながら,本書の射程にリハビリテーション医療を入れた場合,それら動作の身体運動学的な基礎データは歩行の再建に重要であると判断し,ここに取り上げることにした.また,巻末には,身の回りの動作を中心に,それら動作を遂行するために必要な関節可動域を参考資料として掲載しており,臨床に大いに役立つものと期待している.
本書がリハビリテーション医療に関心を寄せる方々の参考となり,最終的には日常動作に不自由を感じている人々に役立てば幸いである.最後になるが,本書を世に送り出すにあたり,医歯薬出版株式会社編集部にはたいへんお世話になった.本書の趣旨を的確に把握され,編集作業を支援いただいたことに心よりお礼申し上げる.
2012年3月
編者 藤澤宏幸
第2版の序
初版の序
第1部 総論
第1章 運動と動作
(藤澤宏幸)
1 運動行動の階層性
2 運動の発現機序
3 動作の連合
4 動作の定型性と最適化
第2章 関節運動の原理
(藤澤宏幸)
1 関節の構造と運動
1-1 関節の構造と運動自由度
1-2 関節における運動
2 筋収縮と張力
2-1 筋収縮の様式
2-2 筋張力
2-3 筋力
2-4 筋電図
3 関節運動の発現と協調性
第3章 運動・動作分析
(藤澤宏幸)
1 身体運動のレベルと分析方法
1-1 身体運動のレベル
1-2 身体運動レベルと観測対象
2 動作レベルの分析方法
2-1 観測対象
2-2 測定手法
2-3 分析方法
3 運動レベルの分析方法
3-1 観測対象
3-2 測定手法
3-3 分析方法
4 筋レベルの分析方法
4-1 観測対象
4-2 測定手法
4-3 分析方法
第4章 運動と姿勢
(鈴木誠)
1 身体運動学における姿勢と姿勢制御
1-1 姿勢
1-2 姿勢制御
2 姿勢と姿勢制御の各種評価方法
2-1 姿勢
2-2 姿勢制御
第5章 運動技能
(木大輔)
1 運動技能とは
2 運動技能の分類
2-1 開放スキル,閉鎖スキル
2-2 分離スキル,連続スキル,系列スキル
3 運動課題と運動技能
4 巧みさ
5 運動技能の上達
6 Fittsの法則
7 運動技能の評価
第6章 運動学習
(田上義之・鈴木博人)
1 運動学習の定義
2 学習と記憶
3 学習の保持と転移
4 運動学習の過程
5 運動学習の測定
6 運動学習と神経生理
6-1 運動制御の神経機構
6-2 運動学習にかかわる神経機構
7 運動学習の諸理論
7-1 条件づけ(古典的条件づけとオペラント条件づけ)
7-2 スキーマ説
7-3 力動的システム理論
7-4 サイバネ学習理論
8 フィードバック
8-1 フィードバックの分類
8-2 フィードバックの与え方の問題
9 運動学習と注意
10 運動学習と練習法
10-1 ブロック練習とランダム練習・シリアル練習(文脈干渉)
10-2 固定練習と多様性練習
10-3 全体法と部分法
第7章 歩行の基礎
(西澤 哲・藤澤宏幸)
1 はじめに
1-1 歩行と重力
1-2 本章の構成
2 歩行周期
2-1 歩行と周期運動
2-2 古典的相分類
2-3 ランチョ・ロス・アミーゴ相分類
3 歩行の運動学
3-1 歩行の運動学的パラメータの分類
3-2 距離的因子と時間的因子
3-3 時系列で表される運動学的パラメータ
4 歩行の力学
4-1 歩行における2つの力学的側面
4-2 床反力
4-3 筋トルクと筋パワー
5 歩行の筋活動(歩行の生理学的視点)
5-1 歩行における筋の機能的分類
5-2 歩行における各筋の役割
第2部 各論
第8章 平地歩行
(西澤 哲・武田涼子)
1 平地歩行の臨床的意義
2 運動学kinematics
2-1 歩行速度
2-2 歩幅の加齢および成長による影響
2-3 歩行率の加齢および成長による影響
2-4 歩幅と歩行率の速度による影響
2-5 つま先開き角
2-6 歩隔の加齢および成長による影響
2-7 単脚支持相,両脚支持相の加齢変化
2-8 両脚支持相の速度による影響
2-9 両脚支持相の成長による影響
2-10 すり足歩行に対する加齢効果
2-11 高齢者歩行の決定要因
2-12 屋外における自由歩行
2-13 股関節・膝関節・足関節角度変化の歩行速度による影響
3 運動力学kinetics
3-1 床反力の速度による影響
3-2 床反力の加齢による影響
3-3 床反力の成長による影響
3-4 着力点軌跡の速度および加齢による影響
3-5 着力点軌跡長の成長による影響
4 運動制御motor control
4-1 高齢者にとっての歩行能力
4-2 高齢者の歩行能力と死亡率,IADL低下率との関連性
4-3 まとめ―高齢者の歩行を評価する重要性
第9章 坂道歩行
(小野部 純・西山 徹)
1 坂道歩行の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 エネルギーコストenergy cost
5 運動制御motor control
第10章 免荷歩行
(橋一揮・佐藤洋一郎)
1 免荷歩行の臨床的意義
2 BWS歩行における機器仕様
2-1 牽引装置
2-2 ハーネスジャケット
3 運動学kinematics
4 運動力学kinetics
5 エネルギーコストenergy cost
6 運動制御motor control
第11章 水中歩行
(佐藤洋一郎)
1 水中歩行の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
第12章 サイドステップ
(藤澤宏幸)
1 サイドステップの臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
第13章 後ろ歩き(後方歩行)
(藤澤宏幸)
1 後ろ歩きの臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
第14章 階段昇降
(佐藤洋一郎)
1 階段昇降の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 エネルギーコストenergy cost
5 運動制御motor control
第15章 またぎ動作
(村上賢一)
1 またぎ動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
4-1 leading limbとtrailing limbの運動軌道
4-2 安全性の確保
第16章 その他の移動様式(膝歩き・四つ這い)
(鈴木 誠)
1 膝歩き・四つ這いの臨床的意義
2 運動学kinematics
2-1 膝歩き
2-2 四つ這い
3 運動力学kinetics
3-1 膝歩き
3-2 四つ這い
4 エネルギーコストenergy cost
5 運動制御motor control
第17章 立ち上がり動作および着座動作
(藤澤宏幸・武田涼子)
1 立ち上がり動作および着座動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
第18章 上肢を用いた立ち上がり動作
(橋純平)
1 上肢を用いた立ち上がり動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
第19章 床からの立ち上がり動作および寝転び動作
(藤澤宏幸・梁川和也・吉田忠義)
1 床からの立ち上がり動作および寝転び動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 エネルギーコストenergy cost
5 運動制御motor control
第20章 振り向き動作および方向転換動作
(川上真吾・藤澤宏幸)
1 振り向き動作および方向転換動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
2-1 座位や立位での振り向き動作
2-2 方向転換動作
3 運動力学kinetics
3-1 座位や立位での振り向き動作
3-2 方向転換動作
4 エネルギーコストenergy cost
4-1 座位や立位での振り向き動作
4-2 方向転換動作
5 運動制御motor control
第21章 リーチ動作
(田上義之)
1 リーチ動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
第22章 食事動作
(木大輔・太田千尋)
1 食事動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
第23章 書字動作
(太田千尋・木大輔)
1 書字動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
付録1 日常生活活動における関節可動域
(太田千尋)
1 日常生活と関節可動域
2 基本的ADLで必要とされる上肢の関節可動域
2-1 食事動作
2-2 整容動作
2-3 更衣動作
2-4 車椅子操作
2-5 洗体動作
3 基本的ADLで必要とされる下肢の関節可動域
3-1 更衣動作
3-2 正座姿勢
3-3 和式トイレでのしゃがみ込み動作
3-4 爪切り
4 臨床との関連
付録2 10m歩行テスト
(藤澤宏幸・西澤哲)
1-1 必要な用具
1-2 手順および得られるデータ
1-3 歩幅・歩行率・歩行速度の算出方法
1-4 計測上の注意点
付録3 運動に用いられる単位と力学の用語整理
(藤澤宏幸・西澤 哲)
1 国際単位について
2 単位の指数表現
3 力学で用いる主な組立単位
4 力学の用語整理
4-1 質点
4-2 速度,加速度
4-3 運動量と慣性の法則
4-4 力と運動方程式
4-5 力積と運動量
4-6 モーメントとトルク
5 しゃがみ位からの立ち上がり動作
5-1 床反力と体重心の運動
5-2 トルクと床反力
索引
初版の序
第1部 総論
第1章 運動と動作
(藤澤宏幸)
1 運動行動の階層性
2 運動の発現機序
3 動作の連合
4 動作の定型性と最適化
第2章 関節運動の原理
(藤澤宏幸)
1 関節の構造と運動
1-1 関節の構造と運動自由度
1-2 関節における運動
2 筋収縮と張力
2-1 筋収縮の様式
2-2 筋張力
2-3 筋力
2-4 筋電図
3 関節運動の発現と協調性
第3章 運動・動作分析
(藤澤宏幸)
1 身体運動のレベルと分析方法
1-1 身体運動のレベル
1-2 身体運動レベルと観測対象
2 動作レベルの分析方法
2-1 観測対象
2-2 測定手法
2-3 分析方法
3 運動レベルの分析方法
3-1 観測対象
3-2 測定手法
3-3 分析方法
4 筋レベルの分析方法
4-1 観測対象
4-2 測定手法
4-3 分析方法
第4章 運動と姿勢
(鈴木誠)
1 身体運動学における姿勢と姿勢制御
1-1 姿勢
1-2 姿勢制御
2 姿勢と姿勢制御の各種評価方法
2-1 姿勢
2-2 姿勢制御
第5章 運動技能
(木大輔)
1 運動技能とは
2 運動技能の分類
2-1 開放スキル,閉鎖スキル
2-2 分離スキル,連続スキル,系列スキル
3 運動課題と運動技能
4 巧みさ
5 運動技能の上達
6 Fittsの法則
7 運動技能の評価
第6章 運動学習
(田上義之・鈴木博人)
1 運動学習の定義
2 学習と記憶
3 学習の保持と転移
4 運動学習の過程
5 運動学習の測定
6 運動学習と神経生理
6-1 運動制御の神経機構
6-2 運動学習にかかわる神経機構
7 運動学習の諸理論
7-1 条件づけ(古典的条件づけとオペラント条件づけ)
7-2 スキーマ説
7-3 力動的システム理論
7-4 サイバネ学習理論
8 フィードバック
8-1 フィードバックの分類
8-2 フィードバックの与え方の問題
9 運動学習と注意
10 運動学習と練習法
10-1 ブロック練習とランダム練習・シリアル練習(文脈干渉)
10-2 固定練習と多様性練習
10-3 全体法と部分法
第7章 歩行の基礎
(西澤 哲・藤澤宏幸)
1 はじめに
1-1 歩行と重力
1-2 本章の構成
2 歩行周期
2-1 歩行と周期運動
2-2 古典的相分類
2-3 ランチョ・ロス・アミーゴ相分類
3 歩行の運動学
3-1 歩行の運動学的パラメータの分類
3-2 距離的因子と時間的因子
3-3 時系列で表される運動学的パラメータ
4 歩行の力学
4-1 歩行における2つの力学的側面
4-2 床反力
4-3 筋トルクと筋パワー
5 歩行の筋活動(歩行の生理学的視点)
5-1 歩行における筋の機能的分類
5-2 歩行における各筋の役割
第2部 各論
第8章 平地歩行
(西澤 哲・武田涼子)
1 平地歩行の臨床的意義
2 運動学kinematics
2-1 歩行速度
2-2 歩幅の加齢および成長による影響
2-3 歩行率の加齢および成長による影響
2-4 歩幅と歩行率の速度による影響
2-5 つま先開き角
2-6 歩隔の加齢および成長による影響
2-7 単脚支持相,両脚支持相の加齢変化
2-8 両脚支持相の速度による影響
2-9 両脚支持相の成長による影響
2-10 すり足歩行に対する加齢効果
2-11 高齢者歩行の決定要因
2-12 屋外における自由歩行
2-13 股関節・膝関節・足関節角度変化の歩行速度による影響
3 運動力学kinetics
3-1 床反力の速度による影響
3-2 床反力の加齢による影響
3-3 床反力の成長による影響
3-4 着力点軌跡の速度および加齢による影響
3-5 着力点軌跡長の成長による影響
4 運動制御motor control
4-1 高齢者にとっての歩行能力
4-2 高齢者の歩行能力と死亡率,IADL低下率との関連性
4-3 まとめ―高齢者の歩行を評価する重要性
第9章 坂道歩行
(小野部 純・西山 徹)
1 坂道歩行の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 エネルギーコストenergy cost
5 運動制御motor control
第10章 免荷歩行
(橋一揮・佐藤洋一郎)
1 免荷歩行の臨床的意義
2 BWS歩行における機器仕様
2-1 牽引装置
2-2 ハーネスジャケット
3 運動学kinematics
4 運動力学kinetics
5 エネルギーコストenergy cost
6 運動制御motor control
第11章 水中歩行
(佐藤洋一郎)
1 水中歩行の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
第12章 サイドステップ
(藤澤宏幸)
1 サイドステップの臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
第13章 後ろ歩き(後方歩行)
(藤澤宏幸)
1 後ろ歩きの臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
第14章 階段昇降
(佐藤洋一郎)
1 階段昇降の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 エネルギーコストenergy cost
5 運動制御motor control
第15章 またぎ動作
(村上賢一)
1 またぎ動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
4-1 leading limbとtrailing limbの運動軌道
4-2 安全性の確保
第16章 その他の移動様式(膝歩き・四つ這い)
(鈴木 誠)
1 膝歩き・四つ這いの臨床的意義
2 運動学kinematics
2-1 膝歩き
2-2 四つ這い
3 運動力学kinetics
3-1 膝歩き
3-2 四つ這い
4 エネルギーコストenergy cost
5 運動制御motor control
第17章 立ち上がり動作および着座動作
(藤澤宏幸・武田涼子)
1 立ち上がり動作および着座動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
第18章 上肢を用いた立ち上がり動作
(橋純平)
1 上肢を用いた立ち上がり動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
第19章 床からの立ち上がり動作および寝転び動作
(藤澤宏幸・梁川和也・吉田忠義)
1 床からの立ち上がり動作および寝転び動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 エネルギーコストenergy cost
5 運動制御motor control
第20章 振り向き動作および方向転換動作
(川上真吾・藤澤宏幸)
1 振り向き動作および方向転換動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
2-1 座位や立位での振り向き動作
2-2 方向転換動作
3 運動力学kinetics
3-1 座位や立位での振り向き動作
3-2 方向転換動作
4 エネルギーコストenergy cost
4-1 座位や立位での振り向き動作
4-2 方向転換動作
5 運動制御motor control
第21章 リーチ動作
(田上義之)
1 リーチ動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
第22章 食事動作
(木大輔・太田千尋)
1 食事動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
第23章 書字動作
(太田千尋・木大輔)
1 書字動作の臨床的意義
2 運動学kinematics
3 運動力学kinetics
4 運動制御motor control
付録1 日常生活活動における関節可動域
(太田千尋)
1 日常生活と関節可動域
2 基本的ADLで必要とされる上肢の関節可動域
2-1 食事動作
2-2 整容動作
2-3 更衣動作
2-4 車椅子操作
2-5 洗体動作
3 基本的ADLで必要とされる下肢の関節可動域
3-1 更衣動作
3-2 正座姿勢
3-3 和式トイレでのしゃがみ込み動作
3-4 爪切り
4 臨床との関連
付録2 10m歩行テスト
(藤澤宏幸・西澤哲)
1-1 必要な用具
1-2 手順および得られるデータ
1-3 歩幅・歩行率・歩行速度の算出方法
1-4 計測上の注意点
付録3 運動に用いられる単位と力学の用語整理
(藤澤宏幸・西澤 哲)
1 国際単位について
2 単位の指数表現
3 力学で用いる主な組立単位
4 力学の用語整理
4-1 質点
4-2 速度,加速度
4-3 運動量と慣性の法則
4-4 力と運動方程式
4-5 力積と運動量
4-6 モーメントとトルク
5 しゃがみ位からの立ち上がり動作
5-1 床反力と体重心の運動
5-2 トルクと床反力
索引