やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

改訂第2版の序
 『現代鍼灸臨床の実際』の初版を1989年に発刊して以来,多くの方にご利用いただき,おかげ様で9刷を重ねてまいりました.その間に,疾患の診断基準の改定や疾患名の変更などがあったものについては,随時変更を加えてまいりましたが,このたび,線維筋痛症などの注目されている全身の痛み,顔面・頭部の痛み等の症状,さらに総論を加えて大幅に内容を充実した改訂第2版を発刊する運びとなりました.
 鍼灸教育を受けている段階の学生さんにとって理解しやすい内容にすることはもとより,実地臨床に携わっておられる臨床家の方々にも,臨床の場で臨機応変に活用していただけるように工夫しました.ほとんどの全身の症状を網羅し,病態理解のための機能解剖や臨床医学の知識,病態把握のために鍼灸師としてできる診察の方法および治療法について詳述しました.診察手順や治療方法は,もちろんここに述べた方法でなければならないというものではありません.患者を前にしてどのように診療を進めていったらよいかを考えるひとつの例を示したものです.したがって,臨床の場で,病態に応じて臨機応変に適宜変更あるいは取捨選択していただきたいと存じます.
 なお,治療法については,東洋医学的なアプローチの方法は種々ありますが,今回の改訂では,総論において概要を述べ,第2章以降の運動器,神経系の症状においては局所の病変組織へのアプローチを中心としました.
 鍼灸は,その効果が次第に認識され,現代医療における有効な治療法の一分野として評価を得つつあり,とくに近年は統合医療,補完・代替医療として重要視されてきています.制度上も,初版当時は高等教育機関としては明治鍼灸大学(1983年に短大より昇格.現明治国際医療大学)と関西鍼灸短期大学(1985年開設)のみでしたが,その後に次々と大学が設立され,この4月からは6大学となり,さらに複数の大学や学部の設立が予定されています.
 鍼灸の効果が認められ,鍼灸の評価が上がるにしたがい,鍼灸師の責任が重くなってきていることも事実であり,鍼灸師が現代医療スタッフの一員としてその役割を果してゆくためには,責務を自覚し,自らの資質の向上に努めなければならないことは言うまでもありません.
 初版当初は,基礎医学,臨床医学の各分野の書籍は数多くありましたが,鍼灸の分野には,患者が訴える症状に応じた具体的な病態把握のための方法を,全身の各部位について記述した書物はほとんどみられませんでした.そのため,鍼灸師が利用できるまとまった本の発行への要望が強く,鍼灸の臨床に直結する本として出版しました.そして今回,さらに内容の改変・充実を図りました.
 この機会に本書をご購読いただき,鍼灸の学習や臨床の場で必携の一冊として広くご活用いただくことができましたら幸甚に存じます.
 最後に,本書の出版にあたり,ご教示いただきました故芹沢勝助筑波大学名誉教授,ご支援をいただきました森 和本学元教授(前鈴鹿医療科学大学鍼灸学部長),およびご尽力いただきました医歯薬出版の竹内 大氏,戸田健太郎氏をはじめスタッフの方々に深く感謝申し上げます.
 平成21年3月
 明治国際医療大学教授 松本 勅
第1章 総論
 はじめに
 1.国民生活基礎調査による有訴者の割合,通院状況等
  1)有訴者の割合 2)通院者の割合
 2.鍼灸治療の適応・不適応
  1)適応・不適応の判断 2)鍼灸の適応症について 3)鍼灸の不適応症について 4)鍼灸が保険適応される疾患
 3.東洋医学にみる疾病・症状のとらえ方
  1)疾病・症状の東洋医学的分類 2)痛み,しびれ,こり(筋緊張)などの症状や疾病の東洋医学的とらえ方 3)痛み,しびれ,こり(筋緊張)などの東洋医学的治療法(治療原則)
 4.鍼灸臨床に必要な診察と治療の基礎
  1)問診の要点 2)反射の検査 3)関節可動域(ROM)の検査 4)鍼灸治療
第2章 全身(広範囲)の痛み(多発性の痛み)
 1.線維筋痛症
  1)線維筋痛症の病態,症状 2)線維筋痛症の治療
 2.関節リウマチ(RA)
  1)関節リウマチの病態,症状 2)関節リウマチの一般治療 3)関節リウマチの鍼灸治療
 3.多発神経炎
  1)多発神経炎の病態,症状 2)多発神経炎の治療
 4.多発性硬化症
  1)多発性硬化症の病態,症状 2)多発性硬化症の治療
第3章 頭部・顔面の痛み,しびれ,痙攣,麻痺
 I.頭部・顔面の構造,機能とその異常
   1.頭部・顔面の骨(頭蓋骨),関節
   2.頭部・顔面の筋
   3.頭部・顔面の神経
   4.頭部・顔面の血管
 II.頭部・顔面の痛み,しびれ,痙攣,麻痺などの原因疾患
  A.頭部の痛み,しびれの原因疾患
   1.特に注意を要する二次性頭痛(症候性頭痛)
    1)中枢性疾患 2)その他
   2.片頭痛
   3.緊張型頭痛
   4.群発頭痛
   5.典型的あるいは症候性三叉神経痛
   6.後頭神経痛
  B.顔面の痛み,しびれ,痙攣,麻痺などの原因疾患
   1.三叉神経痛
   2.非定型顔面痛
   3.血管性顔面痛
   4.ヘルペス(帯状疱疹)およびヘルペス後神経痛
   5.眼疾患
   6.歯肉炎・う歯
    1)歯肉炎 2)う歯(齲歯=虫歯)
   7.顎関節症
   8.コステン症候群
   9.顔面神経麻痺
   10.顔面痙攣
 III.頭部・顔面の診察法
   1.頭部の痛み,しびれ
   2.顔面の痛み,しびれ等
    1)顔面の痛み,しびれの場合 2)麻痺や痙攣の場合
第4章 頸肩部あるいは頸肩上肢の痛み,しびれ
 I.頸肩上肢の構造,機能とその異常
  1.頸肩上肢の軟部組織(靱帯,筋)
  2.頸肩上肢の神経
  3.頸肩上肢の血管
 II.頸肩部あるいは頸肩上肢の痛み,しびれの原因疾患
  1.脊髄の疾患
   1)脊髄の疾患の分類 2)脊髄腫瘍 3)脊髄圧迫症(圧迫性脊髄炎) 4)脊髄空洞症 5)脊髄癆 6)脊髄炎 7)脊髄循環障害(脊髄血行障害) 8)脊髄損傷
  2.脊柱部(脊椎,椎間板,椎孔内靱帯)の病変
   1)頸部(変形性)脊椎症(頸椎症) 2)頸部椎間板ヘルニア 3)頸椎捻挫,むちうち損傷 4)脊椎骨粗鬆症 5)脊椎分離・すべり症(すべり出し症) 6)強直性脊椎(関節)炎 7)後縦靱帯骨化症・石灰化症 8)黄色靱帯骨化症・石灰化症 9)黄色靱帯肥厚症
  3.脊椎周囲の軟部組織(靱帯,小筋)の病変
  4.胸郭出口の病変(胸郭出口症候群)
   1)頸肋症候群(頸肋による圧迫)
   2)斜角筋症候群(前・中斜角筋隙における圧迫)
   3)肋鎖症候群(第1肋骨・鎖骨間あるいは頸肋・鎖骨間における圧迫)
   4)過外転症候群(肩過外転時の小胸筋・胸壁間,鎖骨・第1肋骨間での圧迫)
  5.外側頸三角部の病変
  6.過労性の筋緊張性疼痛あるいは筋・筋膜炎
  7.頸腕症候群(頸肩腕症候群)
  8.末梢神経の病変
 III.頸肩部あるいは頸肩上肢部痛の診察法
  1.診察および検査の要点
   1)頸部あるいは頸肩背部の症状の場合
   2)頸肩部から上肢にかけての症状の場合
   3)上肢の痛み,しびれの場合
  2.診察の手順
   1)頸部あるいは頸肩背部の痛み,こりなどの場合
   2)上肢にも痛み,しびれ,脱力感などがみられる場合
   3)上肢だけの痛みの場合
   4)上肢のしびれ,巧緻運動障害などの場合
  3.頸部の運動の診かた
  4.頸部の疼痛誘発検査のしかた
   1)頸の後屈とジャクソンテスト(過伸展圧迫検査)
   2)頸の側屈とスパーリングテスト(椎間孔圧迫検査)
   3)イートンテスト(神経伸展検査) 4)モーリーテスト
  5.棘突起の変形,圧痛,叩打痛のしらべ方
   1)棘突起の変形 2)棘突起の圧痛 3)棘突起の叩打痛
  6.棘突起の両側および側頸部の筋の診かた
  7.胸郭出口部での神経,血管の圧迫をみる徒手検査
   1)ライトテスト(肩過外転検査) 2)アレンテスト 3)アドソンテスト 4)ハルステッドテスト 5)エデンテスト(肋鎖圧迫テスト)
  8.徒手筋力検査のしかた
 IV.頸肩上肢痛の鍼灸治療
  1.鍼治療
   1)頸椎部への施療
   2)頸肩部の筋の疼痛に対する施療
   3)頸肩背部のこり(いわゆる肩こり)に対する施療
   4)上肢の疼痛,重だるさ,しびれ,知覚障害に対する施療
  2.灸および徒手牽引
   1)灸治療 2)徒手牽引
第5章 肩関節部痛
 I.肩の構造,機能とその異常
  1.肩の運動に関与する関節(肩複合体)
  2.骨格
  3.肩の軟部組織
  4.神経
  5.動脈
 II.肩痛の原因疾患
  1.上腕二頭筋長頭腱腱鞘炎
  2.腱板炎
  3.石灰沈着性腱板炎
  4.肩峰下滑液包炎
  5.烏口突起炎
  6.関節上腕靱帯障害(炎)〔臼蓋上腕靱帯障害〕
  7.いわゆる五十肩(疼痛性肩関節制動症)
  8.肩の絞扼神経障害
   1)肩甲上神経の絞扼神経障害 2)腋窩神経の絞扼神経障害
 III.肩関節部痛の診察法
  1.痛みの発生あるいは増強する運動の種類,疼痛部位の確認
  2.関節可動域の測定
  3.肩周囲の腫脹や陥凹の検査
  4.肩関節周囲の腱付着部,腱通過部の圧痛の検査
   1)烏口突起,大・小結節とその下方の大・小結節稜および結節間溝の圧痛
   2)肩鎖関節部の圧痛 3)肩峰の外縁の圧痛
   4)前方関節裂隙の圧痛 5)肩の後側の圧痛
  5.肩の運動と筋の緊張・圧痛および上肢経脈の反応検査
  6.肩甲切痕部の圧痛,放散痛などの検査
  7.徒手検査
  8.複合動作の測定
   1)結帯動作障害の程度 2)結髪動作障害の程度
   3)前方内転動作あるいは内分回し(水平屈曲)動作障害の程度
 IV.肩関節部痛の鍼灸治療
第6章 肘関節部の痛み
 I.肘関節部および近傍の構造,機能とその異常
  1.骨,靱帯
  2.筋
  3.神経
  4.血管
 II.肘関節部の痛みの原因疾患
  1.上腕骨外側上顆炎(テニス肘,労働による炎症)
  2.野球肘
  3.変形性肘関節症
  4.離断性骨軟骨炎
  5.上腕骨顆上骨折,上腕骨外顆骨折,橈骨頭骨折
  6.内反肘,外反肘
  7.肘内障
  8.橈骨神経深枝の絞扼神経障害
 III.肘関節部の痛みの診察・徒手検査法
  1.テニス肘の疑いの場合
  2.野球肘の疑いの場合
  3.特別な原因がなく,徐々に痛みが起こってきている場合
  4.転倒して手をついて身体を支えたあとの疼痛の場合
 IV.肘関節部の痛みの鍼灸治療
第7章 手首(手関節部)および手の痛み,しびれ
 I.手関節部および手の構造,機能とその異常
  1.骨,靱帯
  2.筋
  3.神経
  4.動脈
 II.手首および手の痛み,しびれの原因疾患
  A.手首の痛みの原因疾患
    1)腱鞘炎(長母指外転筋,短母指伸筋腱腱鞘炎) 2)ガングリオン(結節腫) 3)変形性関節症 4)捻挫 5)橈骨下端定型骨折 6)手根骨骨折 7)石灰沈着性腱炎
  B.手の痛み,しびれの原因疾患
   1.骨の病変
    1)骨折 2)キーンベック病(月状骨軟化症) 3)ズデック骨萎縮
   2.関節の病変
    1)脱臼,捻挫
    2)ヘバーデン結節(遠位指節間関節の変形性関節症)
    3)第1手根中手関節(大菱形骨-中手骨間関節)の変形性関節症
    4)関節リウマチ(RA) 5)痛風
   3.筋,筋膜,腱,腱鞘の病変
    1)腱断裂 2)腱鞘炎 3)弾発指および弾発母指 4)デュピュイトラン拘縮
   4.神経の病変
    1)神経損傷 2)神経圧迫:絞扼神経障害 3)神経根障害
 III.手首および手の痛み,しびれの診察法
   1.手首(手関節部)の痛み
    1)橈側の痛みの場合 2)背側の痛みの場合 3)掌側の痛みの場合 4)尺側の痛みの場合 5)手首(手関節部)全体が痛む場合
   2.手の痛み,しびれ
    1)手の橈側の痛みの場合
    2)手掌橈側および橈側3.5指の疼痛,知覚異常の場合
    3)手掌尺側および尺側1.5指の疼痛,知覚異常の場合
    4)手根背部の痛みの場合 5)母指基部(主に尺側)の痛みの場合
    6)指の痛みの場合
 IV.手首および手の痛み,しびれの鍼灸治療
第8章 胸部,背部の痛み
 I.胸部,背部の構造,機能とその異常
  1.骨格
  2.筋
  3.神経
  4.血管
 II.胸部,背部の痛みの原因疾患
  1.筋・筋膜性の疼痛
  2.ヘルペス(帯状疱疹)
  3.肋間神経痛
  4.絞扼神経障害
  5.脊柱変形
   1)円背(脊柱後弯) 2)側弯症 3)少年期脊柱後弯症
  6.脊椎・脊髄疾患
   1)胸椎の変形性脊椎症 2)強直性脊椎炎・脊椎過敏症 3)後縦靱帯骨化症・黄色靱帯骨化症
  7.その他
 III.胸部,背部の痛みの診察法
  1.スポーツや労働後の急性の背部痛の場合
  2.その他の背部痛
  3.外傷後(打撲など)の胸部の痛みの場合
  4.肋間の痛みの場合
 IV.胸部,背部の痛みの鍼灸治療
第9章 腰痛,殿部痛,腰下肢痛
 I.腰下肢の構造,機能とその異常
  1.骨,靱帯
  2.筋
  3.神経
  4.血管
 II.腰痛,殿部痛,腰下肢痛の原因疾患
  1.靱帯,筋・筋膜などの軟部組織疾患
   1)靱帯断裂(棘上靱帯,棘間靱帯など) 2)筋・筋膜性腰痛 3)姿勢性腰痛ほか
  2.脊椎疾患
   1)腰部椎間板ヘルニア 2)変形性脊椎症 3)椎間関節性腰痛 4)脊椎分離・すべり症 5)骨粗鬆症(骨多孔症),圧迫骨折 6)腰部脊柱管狭窄症 7)脊椎腫瘍 8)先天性腰仙部奇形・潜在性腰椎,仙骨披裂 9)腰仙椎角異常,過度腰椎前弯 10)強直性脊椎(関節)炎・脊椎炎(結核性,化膿性など),椎間板炎
  3.脊髄疾患
  4.神経根,末梢神経の障害
  5.骨盤部疾患
   1)仙腸関節疾患 2)股関節疾患
  6.内臓疾患
 III.腰痛,殿部痛,腰下肢痛の診察法
  1.診察および検査の要点
   1)重量物挙上時やスポーツ時に発した急性の腰痛
   2)慢性の腰痛または腰殿部痛の場合(下肢の症状はない)
   3)慢性の腰下肢痛の場合
  2.診察の手順の例
   1)立位での視診,触診 2)腰の運動の状態 3)歩行の状態 4)深部反射の検査 5)下肢伸展挙上テストあるいはラセーグテスト 6)知覚検査 7)筋力検査 8)伏臥位での触診 9)仙腸関節の疼痛誘発テスト 10)大腿神経伸展テスト(FNS)および膝の屈曲
 IV.腰痛,殿部痛,腰下肢痛の鍼灸治療
  1.鍼灸治療
   1)脊柱周囲,腰・殿部への鍼灸治療
   2)特定経穴(四総穴,奇穴)の鍼灸治療
   3)下肢の鍼灸治療
  2.運動療法
第10章 股関節部痛
 I.股関節部の構造,機能とその異常
  1.骨,靱帯
  2.筋
  3.神経
  4.動脈
 II.股関節部痛の原因疾患
  1.脱臼・捻挫
   1)先天性股関節脱臼 2)外傷性股関節脱臼 3)股関節捻挫
  2.関節炎ほか
   1)変形性股関節症 2)化膿性股関節炎 3)単純性股関節炎 4)ペルテス病 5)大腿骨頭すべり症 6)大腿骨頭壊死 7)股関節結核 8)腸腰筋炎 9)その他
 III.股関節部痛の診察法
  1.診察および徒手検査法
  2.乳幼児の股関節脱臼の診察
   1)診察の手順 2)主な徒手検査
 IV.股関節部痛の鍼灸治療
第11章 膝痛
 I.膝部の構造,機能とその異常
  1.骨,靱帯,半月板
  2.筋
  3.血管,神経,滑液包
 II.膝痛の原因疾患
  1.退行性疾患
   1)変形性膝関節症(OA) 2)神経障害性関節症 3)突発性骨壊死
  2.関節炎(関節滑膜炎)
   1)リウマチ性疾患 2)結核性膝関節炎 3)化膿性関節炎 4)痛風,偽痛風 5)色素性絨毛結節性滑膜炎
  3.半月板の障害
   1)半月板損傷・断裂・変性 2)円板状メニスクス障害(円板状半月) 3)半月板嚢腫
  4.膝蓋骨の障害
   1)膝蓋軟骨軟化症 2)膝蓋骨亜脱臼障害(習慣性膝蓋骨亜脱臼,膝蓋骨不安定性)・習慣性膝蓋骨脱臼
  5.滑膜ヒダの障害(タナ障害)
  6.滑液包の障害
   1)滑液包炎 2)ベーカー嚢腫(膝窩部嚢腫)
  7.関節内および周囲軟部組織の障害
   1)外傷性の靱帯,腱などの損傷(炎症,靱帯断裂など)
   2)腸脛靱帯摩擦症,腸脛靱帯炎
   3)ホッファ病(膝蓋下脂肪体の損傷による痛みと機能障害)
  8.その他の疾患
   1)骨軟骨腫 2)離断性骨軟骨炎 3)オスグート-シュラッテル病 4)絞扼神経障害
 III.膝痛の診察法
  1.状況別の原因疾患
   1)外傷性の疾患 2)非外傷性の疾患 3)疼痛の部位により考えられる疾患 4)関節水腫をきたす疾患 5)変形をきたす疾患 6)機能障害をきたす疾患
  2.診察および徒手検査法
   1)膝部の観察(視診) 2)触診・圧痛検査 3)徒手検査 4)腹診,候背診,切経・切穴,脈診,舌診など 5)スポーツ,労働中の外傷による場合の診察 6)子どもの膝の痛みの診察
 IV.膝痛の鍼灸治療
第12章 足首(足関節部)と足部の痛み
 I.足首(足関節部)および足部の構造,機能とその異常
   1.骨,靱帯
   2.筋・腱
   3.神経
   4.血管
 II.足首(足関節部)および足部の痛みの原因疾患
  A.足首(足関節部)の痛みの原因疾患
   1.外傷によるもの
    1)足関節捻挫(靱帯損傷) 2)腓骨筋腱脱臼 3)アキレス腱断裂
   2.変形性足関節症
   3.アキレス腱部の障害
    1)アキレス腱炎およびアキレス腱周囲炎
    2)アキレス腱滑液包炎およびアキレス腱皮下包炎
    3)アキレス腱骨化
   4.足関節周囲の腱鞘炎
   5.フットボール足
   6.距骨の骨軟骨炎
  B.足部の痛みの原因疾患
   1.中足部と前足部の痛み
    1)足の過労による疼痛
    2)縦アーチの平坦化(先天性・後天性扁平足)による足底痛
    3)横アーチの平坦化(前足部の扁平化)による中足骨痛
    4)骨端炎
    5)モルトン症候群(第1中足骨の短小)
    6)中足骨骨折,行軍骨折
    7)絞扼神経障害
    8)外傷による神経の損傷,炎症
   2.踵および足底の痛み
    1)アキレス腱皮下包炎(後踵骨滑液包炎)
    2)踵骨骨端炎(Sever病またはHaglund病)
    3)足底筋膜炎
    4)踵骨骨折・踵骨棘
    5)踵骨下脂肪組織の痛み
    6)距骨下関節炎
   3.足趾の痛み
    1)痛風(痛風性関節炎)
    2)外反母趾,母趾滑液嚢腫
    3)強剛性母趾
    4)ハンマー足趾(槌指)
    5)足趾の絞扼神経障害
    6)モルトンの神経腫(足底神経腫)
    7)中足趾節関節および趾節間関節の捻挫
 III.足首(足関節部)および足部の痛みの診察法
   1.足首の痛み
    1)足首の外側が痛い場合 2)足首の内側が痛い場合 3)足首の前側が痛い場合 4)足首の後側が痛い場合
   2.足部の痛み
 IV.足首(足関節部)および足部の痛みの鍼灸治療

 参考文献
 索引