■はじめに
厚生労働省が発表した2002年(平成14)糖尿病実態調査では“糖尿病と強く疑われる人“は約740万人,“糖尿病の可能性を否定できない人”を合わせると約1,620万人と推定されている.実に日本の成人の6人に1人が糖尿病の可能性を否定できないということになる.高齢化が急速に進むわが国において,今後ますます糖尿病の一次予防と慢性合併症の予防・管理がたいせつになってくる.今や専門家が単に専門的な知識と技術を身につければよいという時代ではなくなってきた.
糖尿病の場合,病気そのものが完治するということはほとんどの症例で望めない.そのため,いかに病気とうまくつきあっていく能力を獲得するかが患者にとっての目標になる.
糖尿病患者の心理としては,
@できれば自分のことは自分で決めたいと思っている
A病気がこれ以上悪くならないでほしいと願っている
B今までの自分の生活を変えるのはたいへんだと思っている
C医療者から勧められているセルフケアが実行できないと情けない思いにかられる
D医療者から勧められているセルフケアを持続していることが当たり前だと思ってほしくないなど,さまざまな思いが推測できる.
糖尿病患者は完全な治癒が望めないことから,生涯にわたるセルフケアが必要とされ,そのために希望がないという気もち(hopelessness)や自分ではどうにもならない無力感(powerlessness)を抱きやすいといわれている.そうした患者心理を理解し,患者の立場に立った支援をしていくことが慢性病患者の看護の場合にはたいせつである.
急性病の場合には,医療者側の疾患管理能力が重要であるが,糖尿病の場合には,生活の主体者である患者自身の管理能力がより求められる.医療者側はアドバイスすることはできても,実行するかしないかは日常生活のなかで,患者がその時どきに行う判断にゆだねられている.そのために糖尿病患者の看護の目標は,第1に自分のなかにある力を信じて希望をもつことであり,第2には患者と話し合いながら,患者のQOLと慢性病の療養法の折り合いのつけ方を見つけていくことではないかと考えている.
ところが2型糖尿病の場合には“本人の生活習慣が悪いからだ”と医療者からも周囲の人からも決めつけられる傾向がある.確かに本人の生活習慣が引き金になっていることが多いが,遺伝的要因も大きい.同じ生活習慣をしていても発症しない人もいれば発症する人もいる.また,発症した後も,努力して食事療法や運動療法を行い血糖コントロールは比較的良好でありながら合併症が早く進むタイプもあれば,あまり自己管理もしていないのにもかかわらず,血糖コントロールも大して乱れず合併症も進まないタイプもある.そのため,合併症をもった患者に対する看護アセスメントの際には,データだけから患者の生活習慣や自己管理の善しあしを決めつけることは避けなければならない.また,偽りのデータである危険性をはらんでいたとしても,まずは患者自身の自己評価を信じることが信頼関係を築くためには必要である.合併症が進んでいる糖尿病患者の看護を考えるときには,本人の努力不足と決めつけるアプローチは厳に慎まないと患者との心理的距離が広がり,患者との信頼関係の形成は難しくなる.
患者の心理に近づき無理なく行動変容につながるような方法論として,主にエンパワメントの考え方と自己効力理論を適用したアプローチについて,具体的な事例を中心に考えていくことのできる本にしたいと考えている.また,エンパワメントアプローチと自己効力理論を活用した学習援助型のアプローチが効果をあげるためには,看護側の確固たる知識と技術が前提となっていることに関しても伝えることができれば嬉しいと考えている.この本が今後,増えていく合併症のある糖尿病患者に対するアプローチを考える際の一助となれば幸いである.
2005年1月
安酸 史子
厚生労働省が発表した2002年(平成14)糖尿病実態調査では“糖尿病と強く疑われる人“は約740万人,“糖尿病の可能性を否定できない人”を合わせると約1,620万人と推定されている.実に日本の成人の6人に1人が糖尿病の可能性を否定できないということになる.高齢化が急速に進むわが国において,今後ますます糖尿病の一次予防と慢性合併症の予防・管理がたいせつになってくる.今や専門家が単に専門的な知識と技術を身につければよいという時代ではなくなってきた.
糖尿病の場合,病気そのものが完治するということはほとんどの症例で望めない.そのため,いかに病気とうまくつきあっていく能力を獲得するかが患者にとっての目標になる.
糖尿病患者の心理としては,
@できれば自分のことは自分で決めたいと思っている
A病気がこれ以上悪くならないでほしいと願っている
B今までの自分の生活を変えるのはたいへんだと思っている
C医療者から勧められているセルフケアが実行できないと情けない思いにかられる
D医療者から勧められているセルフケアを持続していることが当たり前だと思ってほしくないなど,さまざまな思いが推測できる.
糖尿病患者は完全な治癒が望めないことから,生涯にわたるセルフケアが必要とされ,そのために希望がないという気もち(hopelessness)や自分ではどうにもならない無力感(powerlessness)を抱きやすいといわれている.そうした患者心理を理解し,患者の立場に立った支援をしていくことが慢性病患者の看護の場合にはたいせつである.
急性病の場合には,医療者側の疾患管理能力が重要であるが,糖尿病の場合には,生活の主体者である患者自身の管理能力がより求められる.医療者側はアドバイスすることはできても,実行するかしないかは日常生活のなかで,患者がその時どきに行う判断にゆだねられている.そのために糖尿病患者の看護の目標は,第1に自分のなかにある力を信じて希望をもつことであり,第2には患者と話し合いながら,患者のQOLと慢性病の療養法の折り合いのつけ方を見つけていくことではないかと考えている.
ところが2型糖尿病の場合には“本人の生活習慣が悪いからだ”と医療者からも周囲の人からも決めつけられる傾向がある.確かに本人の生活習慣が引き金になっていることが多いが,遺伝的要因も大きい.同じ生活習慣をしていても発症しない人もいれば発症する人もいる.また,発症した後も,努力して食事療法や運動療法を行い血糖コントロールは比較的良好でありながら合併症が早く進むタイプもあれば,あまり自己管理もしていないのにもかかわらず,血糖コントロールも大して乱れず合併症も進まないタイプもある.そのため,合併症をもった患者に対する看護アセスメントの際には,データだけから患者の生活習慣や自己管理の善しあしを決めつけることは避けなければならない.また,偽りのデータである危険性をはらんでいたとしても,まずは患者自身の自己評価を信じることが信頼関係を築くためには必要である.合併症が進んでいる糖尿病患者の看護を考えるときには,本人の努力不足と決めつけるアプローチは厳に慎まないと患者との心理的距離が広がり,患者との信頼関係の形成は難しくなる.
患者の心理に近づき無理なく行動変容につながるような方法論として,主にエンパワメントの考え方と自己効力理論を適用したアプローチについて,具体的な事例を中心に考えていくことのできる本にしたいと考えている.また,エンパワメントアプローチと自己効力理論を活用した学習援助型のアプローチが効果をあげるためには,看護側の確固たる知識と技術が前提となっていることに関しても伝えることができれば嬉しいと考えている.この本が今後,増えていく合併症のある糖尿病患者に対するアプローチを考える際の一助となれば幸いである.
2005年1月
安酸 史子
I 合併症を起こしたときの患者の精神・心理と心理・社会的アプローチ
1 糖尿病患者の心理と血糖コントロール(岡田宏基)
糖尿病を発症した患者の心理
糖尿病を指摘されてから受容に至る心理過程
対象喪失
不安・混乱
否認
怒り・抑うつ
受容
ストレスと糖尿病
ストレス
ストレッサーの種類
ストレッサーの見つけ方
ストレスの評価
ストレスへの対処
ソーシャル・サポート
ストレスと糖尿病
2 糖尿病合併症(岡田宏基)
1:急性の合併症
糖尿病性ケトアシドーシス
高血糖性高浸透圧昏睡
低血糖
乳酸アシドーシス
2:慢性の合併症―血管合併症
糖尿病網膜症
糖尿病性腎症
糖尿病神経障害
糖尿病足壊疽
大血管障害
その他
3:糖尿病合併症を引き起こす心理
4:糖尿病合併症が起きたときの心理
3 合併症を起こした糖尿病患者の心理が及ぼす身体への影響(岡田宏基)
1:自律神経と身体機能
2:不安の血糖コントロールへの影響
3:抑うつの血糖コントロールへの影響
4:行動に及ぼす影響
4 糖尿病患者の認知・行動学的アプローチ(安酸史子)
1:学習理論の活用
学習理論の3つの考え方
行動主義の立場からのアプローチ
行動主義の学習方略
認知主義の立場からのアプローチ
ヒューマニズムの立場からのアプローチ
2:セルフマネジメントを目指したアプローチ
セルフマネジメント
セルフマネジメントの構成要素
知識と技術
自信の形成(自己効力感)
QOL
セルフマネジメントにおける看護職の主要な責任
セルフマネジメントの援助においての障害
セルフマネジメントの援助で必要とされる看護職の能力
患者の心理を推測する能力
確認し明確にする能力
“強み”を見つける能力
患者の結果予期を高める
患者の自己効力を高める
3:保健信念モデルの応用
4:コンプライアンスを高めるための知識と技術
患者はなぜ応じないのかを話すか
そのコンプライアンス行動は重要か
患者はコンプライアンスが助けになると信じているか
患者はコンプライアンス内容を理解しているか
患者はコンプライアンスに応じるための技術をもっているか
患者はできると信じているか
5:自己効力理論の適用
自己効力理論
結果予期と効力予期の関係
パターンI
パターンII
パターンIII
パターンIV
自己効力を高める4つの情報源
遂行行動の成功体験
代理的経験
言語的説得
生理的・情動的状態
自己効力を高める情報源を統合する
6:エンパワメントアプローチ
糖尿病合併症患者の陥りやすい心理的特徴
エンパワメントアプローチの特徴
エンパワメントアプローチの条件と学習モデル
7:慢性病患者のセルフマネジメントを推進する看護技術
II 糖尿病合併症の看護
1 網膜症
Case1:白内障〜合併症の急激な進行と私生活上のストレスフルな状況がありながら表出しない患者に対するアプローチ〜(肥後直子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case2:糖尿病網膜症,糖尿病神経障害〜自覚症状がないことから長期間放置し,自覚症状が出現したため入院したものの病気受容ができない患者に対するアプローチ〜(大道直美)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case3:糖尿病網膜症,糖尿病性腎症〜眼底出血のために失明の恐怖の強い患者へのアプローチ〜(小蜍M子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case4:糖尿病増殖網膜症〜糖尿病増殖網膜症で失明の恐怖を感じながら,指導には拒否反応を示す患者へのアプローチ〜(吉田沢子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
2 腎症
Case1:透析導入期〜進行している病状を受けとめることができないためにノンコンプライアンス状態とみられていた患者へのアプローチ〜(入澤智美)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case2:透析導入期〜糖尿病診断時には透析が必要なほど合併症が進んでいた,うつ病既往のある患者へのアプローチ〜(小野千春)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case3:糖尿病性腎症第 3-A期,糖尿病増殖網膜症〜若く理解力はあるが生活習慣を変更する自信のない患者へのアプローチ〜(小蜍M子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case4:透析治療〜1型糖尿病で病歴が長く医療者への不満や相談の多い患者へのアプローチ〜中野裕子
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case5:糖尿病性腎症第4期(透析前),糖尿病増殖網膜症,糖尿病神経障害〜自覚症状がありながら長期間糖尿病を放置してきた結果,三大合併症が進行してきてなお,教育に対して拒否的な患者に対するアプローチ〜(中野裕子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
3 神経障害
Case1:有痛性神経障害〜痛みの状況に一喜一憂する有痛性神経障害の患者へのアプローチ〜森小律恵
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case2:自律神経障害(神経因性膀胱),左右糖尿病単純網膜症〜インスリン導入と尿道バルーン留置という突然の状況にとまどうが,意志力のはっきりした患者へのアプローチ〜(松尾美穂)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case3:糖尿病神経障害(足のしびれ)〜糖尿病歴が長く足のしびれに苦しみながら“わかっているけどできない患者”と自分で語る患者へのアプローチ〜(米田昭子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
4 無自覚低血糖
Case1:無自覚低血糖〜障害者であることに加え,高血糖で糖尿病の合併症が出現したら母親に迷惑をかけると思い,無自覚低血糖を繰り返す青年へのアプローチ〜(森小律恵)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case2:無自覚低血糖,糖尿病神経障害〜本人の訴えはないが,データに矛盾を感じたことから指導対象としてかかわることで無自覚低血糖が発見でき,問題解決できた事例〜(水野美華)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case3:無自覚低血糖,糖尿病神経障害,糖尿病増殖網膜症〜無自覚低血糖に対して高血糖を避けたいという思いから適切な対処をとらない患者へのアプローチ〜(吉田沢子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
5 血管障害
Case1:脳梗塞,糖尿病網膜症,糖尿病性腎症第3-A期〜若くして脳梗塞を併発し,右片麻痺となった治療中断歴のある患者へのアプローチ〜(宗廣由美)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case2:心筋梗塞〜わかっているけどできないと教育入院を繰り返し,心筋梗塞を併発して動揺している患者へのアプローチ〜(森加苗愛)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case3:閉塞性動脈硬化症〜若く理解力はありながら,診断後まもなく合併症が出現し,病気への不安から否認,怒りの感情を表出する患者へのアプローチ〜(吉田沢子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
III Q&A こんなときどうしたらいいの?
たばこを吸うと,糖尿病合併症も悪くなるのですか?
糖尿病の発症には,遺伝子が関係すると聞きました.糖尿病の合併症もそうなのですか?
糖尿病合併症が出ているけれど,子どもは産めますか?
急激な血糖改善で,網膜症が進行するのはなぜですか?
糖尿病性腎症になったら,透析になるのですか?
足先がしびれてきました.これからどうなるのですか?
やせてきたのはいいことですか?
糖尿病と水虫は関係ありますか?
血圧と糖尿病は関係ありますか?
索引
1 糖尿病患者の心理と血糖コントロール(岡田宏基)
糖尿病を発症した患者の心理
糖尿病を指摘されてから受容に至る心理過程
対象喪失
不安・混乱
否認
怒り・抑うつ
受容
ストレスと糖尿病
ストレス
ストレッサーの種類
ストレッサーの見つけ方
ストレスの評価
ストレスへの対処
ソーシャル・サポート
ストレスと糖尿病
2 糖尿病合併症(岡田宏基)
1:急性の合併症
糖尿病性ケトアシドーシス
高血糖性高浸透圧昏睡
低血糖
乳酸アシドーシス
2:慢性の合併症―血管合併症
糖尿病網膜症
糖尿病性腎症
糖尿病神経障害
糖尿病足壊疽
大血管障害
その他
3:糖尿病合併症を引き起こす心理
4:糖尿病合併症が起きたときの心理
3 合併症を起こした糖尿病患者の心理が及ぼす身体への影響(岡田宏基)
1:自律神経と身体機能
2:不安の血糖コントロールへの影響
3:抑うつの血糖コントロールへの影響
4:行動に及ぼす影響
4 糖尿病患者の認知・行動学的アプローチ(安酸史子)
1:学習理論の活用
学習理論の3つの考え方
行動主義の立場からのアプローチ
行動主義の学習方略
認知主義の立場からのアプローチ
ヒューマニズムの立場からのアプローチ
2:セルフマネジメントを目指したアプローチ
セルフマネジメント
セルフマネジメントの構成要素
知識と技術
自信の形成(自己効力感)
QOL
セルフマネジメントにおける看護職の主要な責任
セルフマネジメントの援助においての障害
セルフマネジメントの援助で必要とされる看護職の能力
患者の心理を推測する能力
確認し明確にする能力
“強み”を見つける能力
患者の結果予期を高める
患者の自己効力を高める
3:保健信念モデルの応用
4:コンプライアンスを高めるための知識と技術
患者はなぜ応じないのかを話すか
そのコンプライアンス行動は重要か
患者はコンプライアンスが助けになると信じているか
患者はコンプライアンス内容を理解しているか
患者はコンプライアンスに応じるための技術をもっているか
患者はできると信じているか
5:自己効力理論の適用
自己効力理論
結果予期と効力予期の関係
パターンI
パターンII
パターンIII
パターンIV
自己効力を高める4つの情報源
遂行行動の成功体験
代理的経験
言語的説得
生理的・情動的状態
自己効力を高める情報源を統合する
6:エンパワメントアプローチ
糖尿病合併症患者の陥りやすい心理的特徴
エンパワメントアプローチの特徴
エンパワメントアプローチの条件と学習モデル
7:慢性病患者のセルフマネジメントを推進する看護技術
II 糖尿病合併症の看護
1 網膜症
Case1:白内障〜合併症の急激な進行と私生活上のストレスフルな状況がありながら表出しない患者に対するアプローチ〜(肥後直子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case2:糖尿病網膜症,糖尿病神経障害〜自覚症状がないことから長期間放置し,自覚症状が出現したため入院したものの病気受容ができない患者に対するアプローチ〜(大道直美)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case3:糖尿病網膜症,糖尿病性腎症〜眼底出血のために失明の恐怖の強い患者へのアプローチ〜(小蜍M子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case4:糖尿病増殖網膜症〜糖尿病増殖網膜症で失明の恐怖を感じながら,指導には拒否反応を示す患者へのアプローチ〜(吉田沢子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
2 腎症
Case1:透析導入期〜進行している病状を受けとめることができないためにノンコンプライアンス状態とみられていた患者へのアプローチ〜(入澤智美)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case2:透析導入期〜糖尿病診断時には透析が必要なほど合併症が進んでいた,うつ病既往のある患者へのアプローチ〜(小野千春)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case3:糖尿病性腎症第 3-A期,糖尿病増殖網膜症〜若く理解力はあるが生活習慣を変更する自信のない患者へのアプローチ〜(小蜍M子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case4:透析治療〜1型糖尿病で病歴が長く医療者への不満や相談の多い患者へのアプローチ〜中野裕子
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case5:糖尿病性腎症第4期(透析前),糖尿病増殖網膜症,糖尿病神経障害〜自覚症状がありながら長期間糖尿病を放置してきた結果,三大合併症が進行してきてなお,教育に対して拒否的な患者に対するアプローチ〜(中野裕子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
3 神経障害
Case1:有痛性神経障害〜痛みの状況に一喜一憂する有痛性神経障害の患者へのアプローチ〜森小律恵
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case2:自律神経障害(神経因性膀胱),左右糖尿病単純網膜症〜インスリン導入と尿道バルーン留置という突然の状況にとまどうが,意志力のはっきりした患者へのアプローチ〜(松尾美穂)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case3:糖尿病神経障害(足のしびれ)〜糖尿病歴が長く足のしびれに苦しみながら“わかっているけどできない患者”と自分で語る患者へのアプローチ〜(米田昭子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
4 無自覚低血糖
Case1:無自覚低血糖〜障害者であることに加え,高血糖で糖尿病の合併症が出現したら母親に迷惑をかけると思い,無自覚低血糖を繰り返す青年へのアプローチ〜(森小律恵)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case2:無自覚低血糖,糖尿病神経障害〜本人の訴えはないが,データに矛盾を感じたことから指導対象としてかかわることで無自覚低血糖が発見でき,問題解決できた事例〜(水野美華)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case3:無自覚低血糖,糖尿病神経障害,糖尿病増殖網膜症〜無自覚低血糖に対して高血糖を避けたいという思いから適切な対処をとらない患者へのアプローチ〜(吉田沢子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
5 血管障害
Case1:脳梗塞,糖尿病網膜症,糖尿病性腎症第3-A期〜若くして脳梗塞を併発し,右片麻痺となった治療中断歴のある患者へのアプローチ〜(宗廣由美)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case2:心筋梗塞〜わかっているけどできないと教育入院を繰り返し,心筋梗塞を併発して動揺している患者へのアプローチ〜(森加苗愛)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
Case3:閉塞性動脈硬化症〜若く理解力はありながら,診断後まもなく合併症が出現し,病気への不安から否認,怒りの感情を表出する患者へのアプローチ〜(吉田沢子)
ストーリー全体の展開
ナラティブストーリー
理論を適用して解説(安酸史子)
III Q&A こんなときどうしたらいいの?
たばこを吸うと,糖尿病合併症も悪くなるのですか?
糖尿病の発症には,遺伝子が関係すると聞きました.糖尿病の合併症もそうなのですか?
糖尿病合併症が出ているけれど,子どもは産めますか?
急激な血糖改善で,網膜症が進行するのはなぜですか?
糖尿病性腎症になったら,透析になるのですか?
足先がしびれてきました.これからどうなるのですか?
やせてきたのはいいことですか?
糖尿病と水虫は関係ありますか?
血圧と糖尿病は関係ありますか?
索引