やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

第4版の序文
 病理診断学の一部としての細胞診断学は,Papanicolaouをはじめとする先達の努力で医療現場のなかでほぼ確立されたといって過言ではない.それには細胞診教育の充実と制度の確立が大きく関与している.細胞診教育の一環として各種の教科書が出版されているが,本書『スタンダード細胞診テキスト』の初版は,1998年8月に発刊され改訂されてきた.これは多くの検査技師学校,大学で教科書として採用され,細胞診の普及に寄与してきた.しかし,年月を経るに伴い,細胞判定基準の変更や診断分類の改訂が進み,時世に合わない点が出てきたことと,読者からの種々のご指摘に対応すべく,大々的な変更を行って新しく出発することになった.
 本書『スタンダード細胞診テキスト 第4版』の特徴は,
 (1)読みやすくするため,解説の文章を簡明化した.
 (2)臨床的事項を追加した.
 (3)本文内の写真サイズを大きくし,フルカラー化した.
 (4)組織像と細胞像を一括対比して記載し,重複記載を避けた.
 (5)組織分類・判定基準を最新のものとした.
 (6)臓器の発生学,解剖学,組織像についても記載し,細胞診の理解を深めることとした.
 (7)欄外の側注(メモ,重要,注意)を充実させた.
 (8)自動判定装置など,細胞診の新しい技術について記載した.
 (9)巻末の演習問題を最近の資格認定試験の出題傾向に合わせて改訂した.
 これらの改訂点は,すべて細胞検査士の資格認定試験を目指す人々のために考えられた.すなわち細胞診を学ぶ人々が細胞の基礎から診断,応用までを系統的に理解できるようにとの配慮である.さらに,細胞診を教える教員が本書を使うことにより円滑な講義ができることも目的としている.
 細胞診が臨床医学に応用されるようになり,病理診断学の重要な部分を占めていることは先に述べたが,日本での細胞診の歴史は高々60年である.この分野はまだ発展途上にあり,いくつもの学ぶべきことがあると思われる.そのような状況のなかで,本書が細胞診発展の一部を担えれば幸いである.本書の制作にあたっては,編集委員,執筆陣や資料提供者を始め多くの方々にお世話になった.心より御礼を申し上げる.また医歯薬出版編集部の平林幸さんには深謝したい.
 本書が細胞診の発展に少しでも役に立つことを祈りたい.
 令和元年5月
 著者を代表して
 帝京大学医学部 名誉教授
 東京セントラルパソロジーラボラトリー 所長
 水口國雄


第1版の序文
 財団法人東京都健康推進財団細胞検査士養成所は,昭和54年4月に当財団の前身である東京都がん検査センター内に開設された「細胞診スクリーナー養成講座」として発足して以来,本年で開設20年を迎えることになりました.
 この間,186名の日本臨床細胞学会認定の細胞検査士を養成し,それぞれの方が,がんの予防,治療にかかわる第一線機関で活躍されております.
 このたび,当財団では養成所の開設20年を記念して,これまで永年積み重ねてきた成果を集大成し,本書「スタンダード細胞診テキスト」を出版することといたしました.
 最近,厚生省の「がん検診の有効性評価に関する研究班」報告書をめぐり,がん検診の有効性について関心が高まっておりますが,がんによる死亡が依然として第一位を占める現在,二次予防対策として検診に求められるものは大きいものがあります.そのなかで,がんの早期発見のために,細胞検査士の役割はますます期待されるところです.
 当財団は,細胞検査士養成所の運営のほか,細胞診の専門研修を実施しており,今後とも細胞検査士の養成とレベルアップに一層の力を注いでまいりたいと存じます.
 本書は,これから細胞検査士を目指そうとする方がたの教科書として,また,現在細胞検査士として従事されている方がたの実用の書として,広くご活用いただければ幸いです.
 平成10年8月
 財団法人東京都健康推進財団理事長 渡辺能持


第1版の序文
 細胞診がPapanicolaouによって確立されて以来,その有用性は臨床的にも社会的にも広く認められるようになりました.細胞診は,その方法の簡便性から,集団検診やスクリーニングに用いられるとともに,疾患の診断,治療経過の観察,治療効果の判定などに広く応用されています.これは各地方自治体による検診業務における細胞診の積極的導入という側面にも現れています.さらに現在,細胞診が病理診断の重要な部分を占めているのは周知の事実です.このような細胞診の発展に伴い,その診断システムを支える細胞検査士制度が日本臨床細胞学会の指導により確立されています.その一環として,資格試験制度および細胞検査士養成制度があり,そのための養成所も整備されています.また,一部の大学のなかには細胞検査士になるための学科をもっているところも出てきました.現在,このような教育施設では,古い教科書を使用するか,またはその施設独自の教育資料を個別に利用しているのが現状です.このような状況のなかで,養成所などでの教育内容を均一化,標準化するために,細胞検査士のための実践的な,新しい内容の教科書を望む声が出てきたのはきわめて自然なことでありました.
 以上述べたような背景から,今回,細胞検査士養成所の一つである多摩がん検診センターおよびその母体である(財)東京都健康推進財団が中心となり,細胞診の教科書をつくることになりました.養成所以外にもそのような教科書を必要としている受験者,検査技師学校の学生は少なからずいると思われ,教科書発行の意義は十分にあると判断されました.しかし,これまでにも種々の細胞診に関する書籍が多数発刊されており,同種の本では意味がありません.細胞診を学ぶ人々に真に役立つ内容で,しかも,どの養成所でも使用できる教科書にしたいということから,今回のこの企画には多摩がん検診センターの関係者・外部講師陣以外に,他の細胞検査士養成所や大学の関係者にも参加していただきました.そして,1つの項目について,指導医と細胞検査士が分担して執筆しているのが特徴です.特に細胞像については細胞検査士が中心になってまとめました.執筆者の熱意により,当初予定していたよりもページ数が多くなりましたが,それだけ内容を充実させることができたと考えます.出版にあたり種々のご配慮をいただいた医歯薬出版(株)編集部および(財)東京都健康推進財団の関係者に心より感謝いたします.また,資料の提供などで全国の多くの細胞診関係者にお世話になりました.この場を借りて御礼申しあげます.
 この教科書が今後の細胞検査士の育成に役立つことを祈ってやみません.いたらぬ点も多々あろうかと思いますので,ご指摘いただければ幸いです.
 平成10年8月
 著者を代表して 水口國雄
 第4版の序
 第1版の序
総 論
 I 細胞診(臨床細胞学:Clinical Cytology)の歴史と制度
  1 細胞診の歴史
   1)細胞学の黎明期
   2)Clinical Cytologyの創始期
  2 病理学の歴史
  3 細胞診各分野の歴史
   1)婦人科細胞診
   2)尿細胞診
   3)体腔液の細胞診
   4)呼吸器の細胞診
   5)穿刺吸引細胞診
  4 細胞診制度の歴史
  5 細胞診判定法の変遷
 II 細胞診の基礎
  1 細胞の構造
   1)細胞小器官
   2)核
  2 細胞周期(cell cycle)と細胞分裂(cell division)
  3 組織
   1)上皮組織
  4 顕微鏡とその取り扱い
   1)顕微鏡の歴史
   2)顕微鏡の種類
   3)光学顕微鏡総論
   4)顕微鏡の操作法とメンテナンス
  5 細胞診標本作製の技術
   1)細胞採取と塗抹法
  6 固定法
   1)湿固定
   2)乾燥固定
  7 細胞診標本に用いられる染色法
   1)Papanicolaou染色
   2)May-Grunwald Giemsa染色
   3)過ヨウ素酸シッフ(PAS)反応
   4)alcian blue染色
   5)Shorr染色
   6)Grocott染色
   7)その他の細胞診に有用な特殊染色
   8)免疫細胞化学的染色法
   9)セルブロック法と細胞転写法
  8 スクリーニングの実際
   1)スクリーニングの際に確認すること
   2)細胞のみかた
各 論
 A 婦人科
  1 組織発生
  2 構造と機能
   1)外陰,腟
   2)子宮
   3)卵巣・卵管
  3 細胞診検体の採取・処理法
   1)子宮頸管細胞の採取
   2)子宮内膜細胞の採取
   3)LBC
  4 婦人科疾患の特徴
   1)臨床的特徴
   2)発生要因
   3)病理学的特徴
  5 婦人科疾患(子宮頸部)の臨床・病理・細胞診
   1)臨床
   2)正常組織および正常細胞・良性成分
   3)感染症
   4)扁平上皮系病変
   5)腺系病変
   6)放射線照射による細胞変化
  6 婦人科疾患(子宮体部)の臨床・病理・細胞診
   1)臨床
   2)子宮内膜の正常組織および正常細胞・良性成分
   3)炎症を伴う子宮内膜
   4)無排卵性ホルモン不均衡内膜
   5)IUDによる子宮内膜細胞像の変化
   6)子宮内膜の細胞質変化(化生):良性内膜〜癌にみられる
   7)子宮内膜増殖症
   8)子宮内膜異型増殖症
   9)類内膜癌(G1)〜(G2)
   10)子宮内膜増殖症および類内膜癌(G1)を見落とさないための構造異型のみかた
   11)類内膜癌(G3)
   12)粘液性癌
   13)漿液性癌
   14)明細胞癌
   15)混合癌
   16)子宮外組織由来の癌
   17)間葉性悪性腫瘍
   18)上皮性・間葉性混合腫瘍
  7 婦人科疾患(外陰,腟)の臨床・病理・細胞診
   1)正常組織および正常細胞・良性成分
   2)外陰ヘルペス感染症(性器ヘルペス)
   3)尖圭コンジローマ
   4)腟上皮内腫瘍(VAIN),外陰上皮内腫瘍(VIN)
   5)外陰・腟扁平上皮癌
   6)転移性腺癌
   7)悪性黒色腫
   8)乳房外Paget病,Bowen病
  8 婦人科疾患(絨毛性疾患)の臨床・病理・細胞診
   1)胎盤の形成
   2)正常組織および正常細胞・良性成分
   3)胞状奇胎
   4)絨毛癌
   5)胎盤部トロホブラスト腫瘍(PSTT)
  9 婦人科疾患(卵巣)の臨床・病理・細胞診
   1)正常卵巣・正常卵管
   2)卵巣腫瘍の特徴
   3)上皮性腫瘍
   4)性索間質性腫瘍
   5)胚細胞腫瘍
   6)その他の腫瘍
  10 コルポスコピー(子宮腟部拡大鏡検診)
   1)コルポスコピーとは
   2)検査方法
   3)コルポスコピーの報告様式
   4)コルポスコピー所見分類
   5)コルポスコピー正常所見
   6)コルポスコピー異常所見
   7)コルポスコピーと細胞診の関係
  11 ホルモン細胞診(ホルモン評価法)
   1)指数による評価
   2)月経周期(卵巣周期)による細胞像の変化
   3)閉経期における細胞像の変化
   4)妊娠,分娩,産褥期における細胞像の変化
  12 婦人科細胞診の報告様式
   1)子宮頸部細胞新報告様式
   2)子宮内膜細胞報告様式
 B 呼吸器
  1 組織発生
  2 構造と機能
  3 細胞診検体の採取・処理法
   1)喀痰
   2)気管支擦過
   3)気管支洗浄
   4)穿刺吸引
   5)その他
  4 呼吸器疾患の特徴
   1)臨床的特徴
   2)発生要因
   3)病理学的特徴
  5 呼吸器疾患の臨床・病理・細胞診
   1)正常組織および正常細胞,良性成分
   2)前浸潤性病変
   3)腺癌
   4)扁平上皮癌
   5)神経内分泌癌(小細胞癌)
   6)神経内分泌癌(大細胞神経内分泌癌)
   7)神経内分泌腫瘍(カルチノイド腫瘍)
   8)硬化性肺胞上皮腫
   9)肺過誤腫
   10)間質性肺炎
   11)抗酸菌感染
   12)アクチノマイセス症
   13)ノカルジア症
   14)アスペルギルス症
   15)ニューモシスチス肺炎
   16)クリプトコッカス症
   17)サイトメガロウイルス
   18)単純ヘルペス
   19)肺胞蛋白症
   20)石綿肺
  6 呼吸器細胞診の報告様式
   1)標本の適正評価
   2)判定区分
   3)細胞診断と推定組織型
  7 縦隔腫瘍
   1)正常胸腺組織
   2)胸腺腫
   3)胸腺癌
 C 唾液腺
  1 組織発生
  2 構造と機能
  3 唾液腺疾患の特徴
   1)唾液腺疾患の臨床
   2)唾液腺疾患の病理
  4 穿刺吸引細胞診の見方
  5 唾液腺疾患の臨床・病理・細胞診
   1)正常組織および正常細胞
   2)リンパ上皮性唾液腺炎
   3)多形腺腫
   4)Warthin腫瘍
   5)基底細胞腺腫
   6)粘表皮癌
   7)腺様嚢胞癌
   8)腺房細胞癌
   9)多形腺腫由来癌
  6 唾液腺穿刺吸引細胞診の報告様式
 D 消化器
  I 口腔,咽頭
   1 構造と組織
   2 口腔領域の細胞採取法
   3 口腔疾患の臨床・病理・細胞診
    1)口腔正常扁平上皮細胞
    2)口腔感染症
    3)皮膚粘膜疾患
    4)口腔白板症
    5)口腔上皮内腫瘍
    6)悪性腫瘍
   4 口腔領域の細胞判定
   5 その他の疾患の臨床・病理・細胞診
    1)咽頭悪性腫瘍
    2)喉頭腫瘍
    3)歯原性腫瘍
  II 食道
   1 構造と組織
   2 食道疾患の臨床・病理・細胞診
    1)食道炎・潰瘍
    2)Barrett食道
    3)良性上皮性腫瘍
    4)上皮内腫瘍
    5)食道癌
    6)良性非上皮性腫瘍
    7)悪性非上皮性腫瘍
  III 胃
   1 構造と組織
   2 胃疾患の臨床・病理・細胞診
    1)胃底腺の正常細胞
    2)胃炎
    3)腸上皮化生
    4)胃びらん・潰瘍
    5)腫瘍様病変
    6)消化管ポリポーシス
    7)胃腺腫
    8)胃癌
    9)良性非上皮性腫瘍
    10)悪性非上皮性腫瘍
  IV 小腸,大腸
   1 構造と機能
   2 小腸・大腸疾患の臨床・病理・細胞診
    1)小腸正常細胞
    2)大腸正常細胞
    3)感染症
    4)炎症性腸疾患
    5)腫瘍様病変
    6)大腸腺腫
    7)大腸癌
    8)カルチノイド腫瘍
    9)家族性腫瘍
    10)良性非上皮性腫瘍
    11)悪性非上皮性腫瘍
  V 肝臓
   1 組織発生
   2 構造と機能
   3 肝臓疾患の特徴
    1)臨床的特徴
    2)発生要因
    3)病理学的特徴
   4 細胞診検体の採取・処理法
   5 肝臓疾患の臨床・病理・細胞診
    1)正常組織および正常細胞・良性成分
    2)限局性結節性過形成
    3)肝細胞癌
    4)肝芽腫
    5)肝内胆管癌
    6)血管筋脂肪腫
    7)血管肉腫
  VI 胆道・膵臓の臨床と細胞採取法
   1 臨床
    1)膵疾患の臨床
    2)胆道疾患の臨床
   2 細胞採取法
    1)穿刺吸引細胞診(FNAC)
    2)膵液,擦過
  VII 肝外胆管,胆嚢
   1 組織発生
   2 構造と機能
   3 細胞診検体の処理法
   4 胆道疾患の臨床・病理・細胞診
    1)正常組織および正常細胞・良性成分
    2)胆道の炎症性疾患
    3)先天性胆道奇形
    4)胆道の腫瘍と腫瘍様病変
    5)胆道癌の前癌病変および初期癌病変
    6)胆道癌
   5 その他
  VIII 膵臓
   1 組織発生
   2 構造と機能
   3 細胞診検体の処理法
   4 膵疾患の特徴
    1)臨床的特徴
    2)発生要因
    3)病理学的特徴
   5 膵疾患の臨床・病理・細胞診
    1)正常組織および正常細胞・良性成分
    2)浸潤性膵管癌(IDC)
    3)膵管内腫瘍
    4)粘液性嚢胞腫瘍(MCNs)
    5)漿液性嚢胞腫瘍(SCNs)
    6)膵神経内分泌腫瘍(NET)
    7)膵腺房細胞腫瘍(ACNs)
    8)膵充実性偽乳頭状腫瘍(SPN)
    9)膵芽腫
    10)転移性腫瘍
   6 その他
  IX 肛門管
   1 構造と機能
   2 肛門疾患の臨床・病理・細胞診
    1)肛門管上皮細胞
    2)良性病変
    3)悪性腫瘍
 E 甲状腺
  1 組織発生
  2 構造と機能
  3 細胞診検体の採取・処理法
  4 甲状腺疾患の特徴
   1)臨床的特徴
   2)発生原因
   3)病理学的特徴
  5 甲状腺疾患の臨床・病理・細胞診
   1)正常組織および正常細胞
   2)乳頭癌
   3)濾胞性腫瘍
   4)未分化癌
   5)髄様癌
   6)リンパ腫
   7)硝子化索状腫瘍
   8)腺腫様甲状腺腫
   9)橋本病
   10)亜急性甲状腺炎
   11)嚢胞
  6 甲状腺細胞診の報告様式
 F 乳腺
  1 組織発生
  2 構造と機能
  3 乳腺細胞診標本作製法
   1)穿刺吸引細胞診標本作製
   2)乳頭分泌物の細胞診標本作製
  4 乳腺疾患の臨床・病理・細胞診
   1)乳腺細胞診標本にみられる良性細胞
   2)炎症および腫瘍様疾患
   2)上皮性腫瘍
   3)結合織および上皮性混合腫瘍
   4)非上皮性腫瘍
 G 泌尿器
  I 尿路系
   1 組織発生
   2 構造と機能
   3 細胞診検体の採取・処理法
    1)尿路細胞診
    2)尿路細胞診で対象となる主な検体
    3)検体処理法
   4 尿路系疾患の特徴
    1)臨床的特徴
    2)発生要因
    3)病理学的特徴
   5 腎疾患の臨床・病理・細胞診
    1)正常腎組織および正常細胞
    2)淡明細胞型腎細胞癌
   6 腎盂・尿管・膀胱の臨床・病理・細胞診
    1)正常組織および正常細胞・良性成分
    2)尿路上皮内癌
    3)低異型度非浸潤性尿路上皮癌
    4)高異型度非浸潤性尿路上皮癌
    5)浸潤性尿路上皮癌
    6)扁平上皮癌
    7)腺癌
   7 泌尿器細胞診の報告様式
    1)腎盂・尿管・膀胱癌取扱い規約第1版
    2)泌尿器細胞診報告様式2015
    3)尿細胞診報告様式パリシステム
  II 男性生殖器系
   1 組織発生
   2 構造と機能
   3 男性生殖器系疾患の特徴
    1)臨床的特徴
    2)発生要因
    3)病理学的特徴
   4 男性生殖器系疾患の臨床・病理・細胞診
    1)前立腺癌(膀胱浸潤による尿細胞診)
    2)精上皮腫(セミノーマ)
 H 体腔液
  1 体腔の解剖学的・組織学的基礎知識
   1)漿膜腔
   2)脳脊髄腔
   3)関節腔
  2 細胞診検体の採取・処理法
  3 体腔液に異常がみられる疾患の特徴
   1)臨床的特徴
   2)発生要因
   3)病理学的特徴
  4 体腔液の臨床・病理・細胞診
   1)体腔液にみられる良性細胞
   2)体腔液の炎症・反応性状態
   3)漿膜にみられる腫瘍
  5 胸水・腹水細胞診における転移性腫瘍の細胞診
   1)腺癌
   2)神経内分泌癌
   3)扁平上皮癌
   4)肝細胞癌
   5)腎細胞癌
   6)尿路上皮癌
   7)前立腺癌
   8)肉腫
   9)悪性リンパ腫・リンパ性白血病
   10)形質細胞腫
   11)悪性黒色腫
  6 陰嚢水の細胞診
  7 脳脊髄液の細胞診
  8 関節液の細胞診
 I リンパ節
  1 組織発生,構造と機能
   1)リンパ節の基本構造
   2)(正常)リンパ組織・リンパ装置の構造と機能
   3)リンパ球の発生および分化・成熟
  2 細胞診検体の採取・処理法
   1)細胞診検体の採取
   2)標本作製法
  3 リンパ節疾患の特徴
   1)リンパ節疾患の臨床と病理
   2)リンパ節疾患の細胞診
  4 リンパ節疾患の臨床・病理・細胞診
   良性リンパ節病変
    1)反応性リンパ節炎(濾胞過形成)(FH)
    2)組織球性壊死性リンパ節炎
    3)肉芽腫形成疾患(結核,サルコイドーシスなど)
   境界病変
    1)キャッスルマン病(CD)
   悪性リンパ腫
    1)前駆B,T細胞腫瘍,リンパ芽球性白血病/リンパ腫(LBL)
    2)濾胞性リンパ腫(FL)
    3)慢性リンパ球性白血病・小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)
    4)形質細胞腫
    5)マントル細胞リンパ腫(MCL)
    6)びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)
    7)節外性濾胞辺縁帯粘膜関連リンパ組織リンパ腫(MALT lymphoma)
    8)Burkittリンパ腫(BL)
    9)末梢性T細胞性リンパ腫,非特異型(PTCL,NOS)
    10)節外性NK/T細胞リンパ腫,鼻型(ENKTL)
    11)血管免疫芽球性T細胞性リンパ腫(AITL)
    12)成人T細胞性白血病/リンパ腫(ATLL)
    13)未分化大細胞型リンパ腫(ALCL)
    14)Hodgkinリンパ腫(HL)
   その他
    1)癌,その他悪性腫瘍の転移
  5 リンパ節細胞診の報告様式
 J 造血器(骨髄)
  1 組織発生
  2 構造と機能
  3 細胞診検体の採取・処理法
   1)骨髄細胞診標本作製
   2)診断に役立つ特殊染色
  4 造血器(骨髄)疾患の特徴
   1)臨床的特徴
   2)発生要因
   3)病理学的特徴
  5 造血器(骨髄)疾患の臨床・病理・細胞診
   1)正常組織および正常細胞・良性成分
   2)急性骨髄性白血病(AML)
   3)骨髄増殖性腫瘍(MPN)
   4)多発性骨髄腫/形質細胞性骨髄腫
   5)成人T細胞性白血病/リンパ腫(ATLL)
   6)転移性腫瘍
 K 骨・軟部腫瘍
  I 骨腫瘍
   1 骨の分類と構造
    1)骨の形態による分類
    2)長骨(長管骨)における区分
    3)骨の構造
   2 骨腫瘍の分類
   3 細胞診検体の採取・処理法
   4 骨腫瘍の臨床・病理・細胞診
    1)骨軟骨腫
    2)内軟骨腫
    3)軟骨芽細胞腫
    4)軟骨肉腫
    5)骨肉腫
    6)脊索腫
    7)骨巨細胞腫
    8)Ewing肉腫
    9)転移性骨腫瘍
   5 骨腫瘍の好発部位と好発年齢のまとめ
  II 軟部腫瘍
   1 軟部腫瘍の分類(主な軟部腫瘍)
   2 細胞診検体の採取・処理法
   3 軟部腫瘍の臨床・病理・細胞診
    1)脂肪性腫瘍
    2)線維腫および線維腫症
    3)平滑筋肉腫
    4)横紋筋肉腫
    5)未分化/未分類肉腫(未分化多形肉腫)
    6)神経(鞘)性腫瘍
    7)その他の腫瘍─上皮様配列(腺腔様/索状配列)を伴う腫瘍
 L 中枢神経
  1 神経系の組織発生
   1)神経管と神経堤の形成
  2 神経系の構造と機能
  3 脳腫瘍の臨床
  4 脳腫瘍の発生母地
  5 脳腫瘍のWHO分類
  6 細胞診検体の採取・処理法
   1)対象となる検体
   2)細胞診の検体処理
   3)染色
  7 脳腫瘍の臨床・病理・細胞診
   1)正常組織および正常細胞
   2)毛様細胞性星細胞腫
   3)びまん性星細胞腫
   4)退形成性(悪性)星細胞腫
   5)膠芽腫
   6)乏突起膠腫
   7)上衣腫
   8)脈絡叢乳頭腫
   9)髄芽腫
   10)神経鞘腫・シュワン細胞腫
   11)髄膜腫
   12)血管周皮腫(血管外皮腫)
   13)悪性リンパ腫
   14)胚細胞腫
   15)下垂体腫瘍
   16)嚢胞性病変
   17)転移性脳腫瘍
 M 小児腫瘍
  1 小児腫瘍の特徴
   1)発生要因
   2)臨床的特徴
   3)病理学的特徴
  2 小児腫瘍の臨床・病理・細胞診
   1)奇形腫群腫瘍(胚細胞腫瘍)
   2)神経芽腫群腫瘍
   3)褐色細胞腫
   4)腎芽腫
   5)肝芽腫
   6)髄芽腫
   7)その他の腫瘍
演習問題
 Challenge I
 Challenge II
 Challenge III
 Challenge IV
 Challenge V

 用語集
 索 引