序
半世紀にわたる超音波医学の進歩は,目を見張るものであった.多くの先達の努力と若い研究者のひたむきな研鑽はとどまることを知らず,今も歩み続けている.超音波医学に関する多くの発見,発明,開発などにより数多くの成果をあげてきたが,これからも進歩を続けていくことは間違いない.超音波医学という新しい学問分野が世間の認知を受け,その地位を確立するのには50年という年月を要した.文部科学省の科学研究費の細目,キーワードには,どこを見ても,医学はもとより基礎工学,音響学の分野にも,超音波や超音波医学の字がない.今回やっとわが日本超音波医学会の希望が入れられ,医用システムという細目と超音波医科学というキーワードが採用された.学会員14,000名の活力がさらに社会に貢献していくことになるものと思われる.
本シリーズ,『超音波医学TEXT』が最初の「基礎超音波医学」を世に出してから,毎年少しずつ刊行してきたのであるが,今回5冊目となる「血管・血流超音波医学」を送り出すことができた.循環器領域の研究者に比べて,それ以外の分野の者は血流についての基礎的な知識が乏しく,しばしばとんでもない間違いをおかしているのをみかける.今回の企画が血流の動態についての興味を喚起する一助になれば幸いである.血管の血流の動態についての基礎と応用の知識,それらの情報を知るための手段についての知識は汲めども尽きないものであり,本書で目標が見えてきた者あるいはさらに上級を目指そうとする者は,多くの基礎的な教科書について研鑽を積まれることを希望する.
このシリーズも「基礎超音波医学」から「循環器超音波医学」,「消化器超音波医学」,「呼吸器・体表・脳と神経・眼科・耳鼻咽喉科・歯科・口腔外科・整形外科超音波医学」,そして「血管・血流超音波医学」と進んできた.現在は,残る「産婦人科超音波医学」と「泌尿器超音波医学」に取りかかっているところである.7つの『超音波医学TEXT』シリーズが完成すれば,“超音波医学”という一つの新しい学問分野への貢献が果たされるのではないかと考えている.ただし,将来において,一つ追加しなければ学問としては完成しないと思われる分野がある.すなわち,旧くて新しいテーマであるところの「超音波治療学」である.この分野は今まさに,その研究の緒についたところである.今後の発展に期待したい.
今回も,学生,研修医,検査技師,そして超音波専門医や超音波検査士を目指す若い人達の勉強や研修の役に立てるように,巻末には日本超音波医学会において取り決められている基本的な表示法や用語を付して,読者の便利に供した.
平成14年3月
著者ら
半世紀にわたる超音波医学の進歩は,目を見張るものであった.多くの先達の努力と若い研究者のひたむきな研鑽はとどまることを知らず,今も歩み続けている.超音波医学に関する多くの発見,発明,開発などにより数多くの成果をあげてきたが,これからも進歩を続けていくことは間違いない.超音波医学という新しい学問分野が世間の認知を受け,その地位を確立するのには50年という年月を要した.文部科学省の科学研究費の細目,キーワードには,どこを見ても,医学はもとより基礎工学,音響学の分野にも,超音波や超音波医学の字がない.今回やっとわが日本超音波医学会の希望が入れられ,医用システムという細目と超音波医科学というキーワードが採用された.学会員14,000名の活力がさらに社会に貢献していくことになるものと思われる.
本シリーズ,『超音波医学TEXT』が最初の「基礎超音波医学」を世に出してから,毎年少しずつ刊行してきたのであるが,今回5冊目となる「血管・血流超音波医学」を送り出すことができた.循環器領域の研究者に比べて,それ以外の分野の者は血流についての基礎的な知識が乏しく,しばしばとんでもない間違いをおかしているのをみかける.今回の企画が血流の動態についての興味を喚起する一助になれば幸いである.血管の血流の動態についての基礎と応用の知識,それらの情報を知るための手段についての知識は汲めども尽きないものであり,本書で目標が見えてきた者あるいはさらに上級を目指そうとする者は,多くの基礎的な教科書について研鑽を積まれることを希望する.
このシリーズも「基礎超音波医学」から「循環器超音波医学」,「消化器超音波医学」,「呼吸器・体表・脳と神経・眼科・耳鼻咽喉科・歯科・口腔外科・整形外科超音波医学」,そして「血管・血流超音波医学」と進んできた.現在は,残る「産婦人科超音波医学」と「泌尿器超音波医学」に取りかかっているところである.7つの『超音波医学TEXT』シリーズが完成すれば,“超音波医学”という一つの新しい学問分野への貢献が果たされるのではないかと考えている.ただし,将来において,一つ追加しなければ学問としては完成しないと思われる分野がある.すなわち,旧くて新しいテーマであるところの「超音波治療学」である.この分野は今まさに,その研究の緒についたところである.今後の発展に期待したい.
今回も,学生,研修医,検査技師,そして超音波専門医や超音波検査士を目指す若い人達の勉強や研修の役に立てるように,巻末には日本超音波医学会において取り決められている基本的な表示法や用語を付して,読者の便利に供した.
平成14年3月
著者ら
序
総論
1.血管の解剖と血流調節機構(伊東)
1 血管系の発生
2 血管系の構成
3 動脈
4 静脈
5 毛細血管
6 心脈管系神経性調節
[1]交感神経,交感神経-副腎系,副交感神経系,Vasopressin系の役割
[2]動脈圧受容器反射の役割
[3]冠動脈におけるα受容体とβ受容体の役割
[4]迷走神経の役割
2.血管の構造と超音波断層像(菅原)
3.血管の性質と脈波(菅原)
1 超音波システムと脈波計測
2 脈波速度と血管の弾性
4.血管内血液の性状(重田)
1 血液の生理学
2 凝固・線溶系システム
[1]凝固系システム
[2]線溶系システム
[3]静脈血栓症の原因としての凝固・線溶系因子の異常
3 動脈硬化と動脈壁の性状
[1]動脈壁の性状
[2]動脈硬化による変化
[3]超音波によるプラークの評価
5.動脈内血流の特性(菅原)
1 波動としての血流
2 wave intensityの生理学的性質
3 wave intensityの超音波計測
4 wave intensityの臨床測定例
6.静脈内血流の特性(菅原)
7.微小循環(菅原)
8.血流量の測定(菅原)
9.狭窄による圧力損失の評価と簡易ベルヌーイ式(菅原)
1 流れの剥離
2 簡易ベルヌーイの式
3 簡易ベルヌーイの式が成り立つ条件
10.超音波による定性的血流評価法(谷口)
1 カラードプラ法
[1]原理
[2]繰り返し周波数(PRF)
[3]カラードプラ法の速度表示とパワー表示
2 血流の流線可視化法
3 コントラスト造影剤
4 B-Flow(Bフロー)
11.超音波による定量的血流計測法(谷口)
1 超音波断層法について
[1]超音波画像の種類および特徴
2 超音波ドプラ法
[1]ドプラ法の原理
[2]パルスドプラ法
[3]パルスドプラ法の指標
[4]連続波ドプラ法
[5]カラードプラ法
3 侵襲的な計測法
[1]電磁流量計
[2]トランジットタイム血流計
12.血流計測法の比較(谷口)
1 概念
2 流速計測による手法
3 平均流速と断面積の積
4 QFM法
5 Multi-gated Doppler method
6 カラードプラ法による流速プロファイル法
7 速度表示以外の流量計測計
8 静脈の血流量計測
各論
13.脳内動静脈・血流(市橋)
1 胎児領域
2 新生児領域
[1]測定方法
[2]カラードプラ断層法
[3]パルスドプラ法
[4]血流速度の正常値
[5]血流速度の異常
3 成人領域
[1]装置と測定方法
[2]正常血流速度
[3]疾患
(1)虚血(閉塞)性脳血管障害
(2)脳血管攣縮
(3)脳動静脈奇形
(4)micro-embolus(微小塞栓)
14.眼動静脈・血流(市橋)
1 方法
2 眼の動静脈
3 眼動脈の血流速度波形
4 安全性
5 各種疾患
[1]頚動脈海綿静脈洞瘻
[2]硬膜海綿動静脈奇形
[3]糖尿病性網膜症
[4]網膜中心静脈閉塞症
[5]加齢黄斑変性症
15.頚動静脈・血流(小野)
A.頚動脈
1 解剖
2 対象
3 検査方法
[1]使用装置
[2]体位
[3]画像の表示方法
[4]検査の実際
4 超音波診断
[1]動脈硬化性病変
[2]高安動脈炎
[3]その他
5 血流量の計測
B.頚静脈
1 解剖
2 検査方法
3 超音波診断
[1]内頚静脈血栓症
[2]内頚静脈拡張症
[3]悪性腫瘍の浸潤
16.椎骨動脈・血流(小野)
1 解剖
2 検査方法
[1]体位・使用装置
[2]検査の実際
[3]経大後頭孔的走査
3 超音波診断
[1]Bモード断層像
[2]カラードプラ法・パルスドプラ法
17.甲状腺および上皮小体血流(貴田岡)
1 装置と方法
2 甲状腺
[1]結節性甲状腺腫の鑑別診断
[2]バセドウ病
[3]バセドウ病の寛解判定
[4]慢性甲状腺炎
[5]破壊性甲状腺炎
[6]機能性甲状腺結節(AFTN)
3 上皮小体
[1]病理学的変化
[2]1次性上皮小体機能亢進症
[3]2次性上皮小体機能亢進症
[4]2次性上皮小体機能亢進症におけるPEITと血流評価
18.乳腺血流(植野)
1 乳房領域の血管の解剖
[1]鎖骨下動脈と腋窩動脈との境
[2]鎖骨下動脈と鎖骨下静脈の走行の違い
[3]胸腹壁静脈
[4]乳房を支配する動脈
2 検査手技
[1]検査を始める前に
[2]フェザータッチの重要性
[3]カラーゲインの調整
[4]カラーエリア
[5]観察ポイント
3 診断のための所見
[1]血管の増生の程度
[2]栄養血管の流入状態
[3]腫瘍内血管の走行状態
[4]血管の色調
4 各種疾患のカラードプラ画像
[1]硬癌
[2]充実腺管癌
[3]乳頭腺管癌
[4]線維腺腫
[5]乳頭腫と乳頭癌
[6]葉状腫瘍
19.胸部大動脈・血流(山口・蘇原)
1 胸部大動脈のための超音波診断法
[1]経胸壁心エコー法(TTE)
[2]経食道心エコー法(TEE)
[3]血管内エコー法(IVUS)
2 大動脈壁のエコー像
3 胸部大動脈血流の特徴
4 大動脈解離
[1]大動脈解離の断層心エコー図所見
[2]大動脈解離のカラードプラ心エコ-図所見
[3]早期血栓閉塞型大動脈解離
5 胸部大動脈瘤
6 大動脈弁輪拡張症
7 胸部大動脈における新しい超音波診断法
[1]血管内エコー法(IVUS)
[2]経食道心エコー法による3次元心エコー図
20.肺動静脈・血流(山口・蘇原)
1 肺動脈の血流
[1]肺動脈の解剖
[2]検査方法
[3]肺動脈内血流の特徴
[4]肺高血圧症
2 肺静脈の血流
[1]肺静脈の解剖
[2]検査方法
[3]肺静脈内血流の特徴
[4]肺静脈血流速波形と左心機能の評価
21.肝内血流(安田・山本)
1 健常者における肝内門脈血流
[1]血流測定からみた肝内門脈の解剖
[2]門脈血流の計測における問題点
[3]肝静脈血流
[4]肝動脈血流
[5]門脈流速波形と肝静脈流速波形との関係
[6]肝静脈流速波形と頚静脈波との関係
[7]胸腔内圧(気道内圧)と肝静脈流速波形との関係
[8]門脈流速に影響を与える因子
[9]類洞血流
2 疾患における肝内血流異常
[1]肝内門脈血流異常
[2]肝動脈の異常
[3]肝静脈の異常
[4]門脈・下大静脈短絡治療への応用
22.肝外門脈および脾臓の血流(谷口)
A.肝外門脈の血流
1 生理
2 解剖
3 超音波による血流の検討
[1]パルスドプラ法
4 流量計測法
5 各種疾患
[1]肝硬変症に伴う変化
[2]門脈拡張
[3]シャント血流
[4]血栓および腫瘍栓
[5]門脈内ガスエコー
B.脾臓の血流
[1]脾臓の血流
[2]脾腫
23.腎動静脈・血流(高野)
A.腎動脈
1 血流測度
2 血流速波形
3 疾患
[1]腎動脈狭窄
[2]慢性糸球体腎炎
[3]糖尿病性腎症
[4]肝硬変症
[5]全身性強皮症
[6]ループス腎炎
[7]溶血性尿毒症症候群
[8]急性尿細管壊死
[9]尿路閉塞
[10]解離性動脈瘤
[11]腎動静脈瘻
[12]腎梗塞
[13]腎細胞癌
[14]移植腎
B.腎静脈
1 疾患
[1]nutcracker症候群
[2]腎静脈血栓症
24.腹部大動脈とその分枝・血流(谷口)
1 解剖
[1]腹腔動脈
[2]上腸間膜動脈
[3]腎動脈
[4]下腸間膜動脈
[5]総腸骨動脈
2 変異型
3 生理-血液の流れ
[1]流線
[2]流速プロファイル
4 正常超音波像
[1]断層像
[2]カラードプラ法
[3]パルスドプラ法
5 体格による影響
6 食事に伴う変化
7 疾患
[1]動脈硬化
[2]動脈瘤
[3]動脈解離
[4]閉塞
[5]高安病
[6]分枝動脈の病変
[7]上腸間膜動脈閉塞症
[8]celiac compression syndrome
[9]腸骨動脈病変
25.上大静脈および下大静脈・血流(谷口)
A.上大静脈
1 解剖
2 生理
3 疾患
B.下大静脈
1 解剖
2 生理-血液の流れ
3 正常像
[1]体格による検査への影響
4 異常像
[1]先天的異常
[2]後天的異常
26.四肢動脈・血流(小野)
A.下肢
1 解剖
2 対象
3 検査方法
[1]使用装置
[2]体位
[3]画像の表示方法
[4]検査の実際
4 超音波診断
[1]慢性閉塞
[2]急性閉塞
[3]動脈瘤
[4]動静脈瘻
B.上肢
1 解剖
2 対象
3 検査方法
[1]使用装置
[2]体位
[3]画像の表示方法
[4]検査の実際
4 超音波診断
[1]閉塞性動脈硬化症
[2]高安動脈炎(大動脈炎症候群)
[3]胸郭出口症候群
[4]動脈瘤
[5]透析用内シャントの評価
[6]新しい動脈硬化の評価法
27.四肢静脈・血流(小野)
A.下肢
1 解剖
[1]深部静脈
[2]表在静脈
[3]交通枝
2 生理
3 対象
4 検査方法
[1]使用装置
[2]体位
[3]静脈血流・逆流の誘発法
[4]検査の実際
5 超音波診断
[1]静脈閉塞
[2]弁不全
[3]形成異常
B.上肢
1 解剖・生理
2 検査方法
3 超音波診断
[1] 深部静脈血栓症
[2] 表在静脈血栓症
28.女性骨盤内血流-子宮・卵巣(秦・宮崎)
1 血流速度波形の解析法
2 子宮
[1]リプロダクティブサイクルにおける子宮血流動態の変化
[2]子宮体癌の診断
3 卵巣
[1]卵巣内血流の生理学的変化
[2]卵巣腫瘍内血流
29.男性骨盤内血流―前立腺・陰嚢内容(澤村)
1 前立腺
[1]はじめに
[2]前立腺のカラードプラ像
[3]前立腺疾患の血流像
[4]超音波造影剤併用による血流の変化
[5]前立腺疾患におけるFFT解析
2 陰嚢内容
[1]はじめに
[2]正常陰嚢内容像
[3]陰嚢内病変の鑑別法
(1)急性精巣上体炎
(2)急性精巣炎
(3)精巣回転症
(4)精巣腫瘍
(5)精索静脈瘤
30.運動器血流(谷口)
1 骨格筋
[1]運動時の筋血流調節
[2]超音波による検討
2 脊髄
3 関節
(付1)血管・血流超音波診断像の表示方法
(付2)基礎および血管・血流超音波用語一覧
総論
1.血管の解剖と血流調節機構(伊東)
1 血管系の発生
2 血管系の構成
3 動脈
4 静脈
5 毛細血管
6 心脈管系神経性調節
[1]交感神経,交感神経-副腎系,副交感神経系,Vasopressin系の役割
[2]動脈圧受容器反射の役割
[3]冠動脈におけるα受容体とβ受容体の役割
[4]迷走神経の役割
2.血管の構造と超音波断層像(菅原)
3.血管の性質と脈波(菅原)
1 超音波システムと脈波計測
2 脈波速度と血管の弾性
4.血管内血液の性状(重田)
1 血液の生理学
2 凝固・線溶系システム
[1]凝固系システム
[2]線溶系システム
[3]静脈血栓症の原因としての凝固・線溶系因子の異常
3 動脈硬化と動脈壁の性状
[1]動脈壁の性状
[2]動脈硬化による変化
[3]超音波によるプラークの評価
5.動脈内血流の特性(菅原)
1 波動としての血流
2 wave intensityの生理学的性質
3 wave intensityの超音波計測
4 wave intensityの臨床測定例
6.静脈内血流の特性(菅原)
7.微小循環(菅原)
8.血流量の測定(菅原)
9.狭窄による圧力損失の評価と簡易ベルヌーイ式(菅原)
1 流れの剥離
2 簡易ベルヌーイの式
3 簡易ベルヌーイの式が成り立つ条件
10.超音波による定性的血流評価法(谷口)
1 カラードプラ法
[1]原理
[2]繰り返し周波数(PRF)
[3]カラードプラ法の速度表示とパワー表示
2 血流の流線可視化法
3 コントラスト造影剤
4 B-Flow(Bフロー)
11.超音波による定量的血流計測法(谷口)
1 超音波断層法について
[1]超音波画像の種類および特徴
2 超音波ドプラ法
[1]ドプラ法の原理
[2]パルスドプラ法
[3]パルスドプラ法の指標
[4]連続波ドプラ法
[5]カラードプラ法
3 侵襲的な計測法
[1]電磁流量計
[2]トランジットタイム血流計
12.血流計測法の比較(谷口)
1 概念
2 流速計測による手法
3 平均流速と断面積の積
4 QFM法
5 Multi-gated Doppler method
6 カラードプラ法による流速プロファイル法
7 速度表示以外の流量計測計
8 静脈の血流量計測
各論
13.脳内動静脈・血流(市橋)
1 胎児領域
2 新生児領域
[1]測定方法
[2]カラードプラ断層法
[3]パルスドプラ法
[4]血流速度の正常値
[5]血流速度の異常
3 成人領域
[1]装置と測定方法
[2]正常血流速度
[3]疾患
(1)虚血(閉塞)性脳血管障害
(2)脳血管攣縮
(3)脳動静脈奇形
(4)micro-embolus(微小塞栓)
14.眼動静脈・血流(市橋)
1 方法
2 眼の動静脈
3 眼動脈の血流速度波形
4 安全性
5 各種疾患
[1]頚動脈海綿静脈洞瘻
[2]硬膜海綿動静脈奇形
[3]糖尿病性網膜症
[4]網膜中心静脈閉塞症
[5]加齢黄斑変性症
15.頚動静脈・血流(小野)
A.頚動脈
1 解剖
2 対象
3 検査方法
[1]使用装置
[2]体位
[3]画像の表示方法
[4]検査の実際
4 超音波診断
[1]動脈硬化性病変
[2]高安動脈炎
[3]その他
5 血流量の計測
B.頚静脈
1 解剖
2 検査方法
3 超音波診断
[1]内頚静脈血栓症
[2]内頚静脈拡張症
[3]悪性腫瘍の浸潤
16.椎骨動脈・血流(小野)
1 解剖
2 検査方法
[1]体位・使用装置
[2]検査の実際
[3]経大後頭孔的走査
3 超音波診断
[1]Bモード断層像
[2]カラードプラ法・パルスドプラ法
17.甲状腺および上皮小体血流(貴田岡)
1 装置と方法
2 甲状腺
[1]結節性甲状腺腫の鑑別診断
[2]バセドウ病
[3]バセドウ病の寛解判定
[4]慢性甲状腺炎
[5]破壊性甲状腺炎
[6]機能性甲状腺結節(AFTN)
3 上皮小体
[1]病理学的変化
[2]1次性上皮小体機能亢進症
[3]2次性上皮小体機能亢進症
[4]2次性上皮小体機能亢進症におけるPEITと血流評価
18.乳腺血流(植野)
1 乳房領域の血管の解剖
[1]鎖骨下動脈と腋窩動脈との境
[2]鎖骨下動脈と鎖骨下静脈の走行の違い
[3]胸腹壁静脈
[4]乳房を支配する動脈
2 検査手技
[1]検査を始める前に
[2]フェザータッチの重要性
[3]カラーゲインの調整
[4]カラーエリア
[5]観察ポイント
3 診断のための所見
[1]血管の増生の程度
[2]栄養血管の流入状態
[3]腫瘍内血管の走行状態
[4]血管の色調
4 各種疾患のカラードプラ画像
[1]硬癌
[2]充実腺管癌
[3]乳頭腺管癌
[4]線維腺腫
[5]乳頭腫と乳頭癌
[6]葉状腫瘍
19.胸部大動脈・血流(山口・蘇原)
1 胸部大動脈のための超音波診断法
[1]経胸壁心エコー法(TTE)
[2]経食道心エコー法(TEE)
[3]血管内エコー法(IVUS)
2 大動脈壁のエコー像
3 胸部大動脈血流の特徴
4 大動脈解離
[1]大動脈解離の断層心エコー図所見
[2]大動脈解離のカラードプラ心エコ-図所見
[3]早期血栓閉塞型大動脈解離
5 胸部大動脈瘤
6 大動脈弁輪拡張症
7 胸部大動脈における新しい超音波診断法
[1]血管内エコー法(IVUS)
[2]経食道心エコー法による3次元心エコー図
20.肺動静脈・血流(山口・蘇原)
1 肺動脈の血流
[1]肺動脈の解剖
[2]検査方法
[3]肺動脈内血流の特徴
[4]肺高血圧症
2 肺静脈の血流
[1]肺静脈の解剖
[2]検査方法
[3]肺静脈内血流の特徴
[4]肺静脈血流速波形と左心機能の評価
21.肝内血流(安田・山本)
1 健常者における肝内門脈血流
[1]血流測定からみた肝内門脈の解剖
[2]門脈血流の計測における問題点
[3]肝静脈血流
[4]肝動脈血流
[5]門脈流速波形と肝静脈流速波形との関係
[6]肝静脈流速波形と頚静脈波との関係
[7]胸腔内圧(気道内圧)と肝静脈流速波形との関係
[8]門脈流速に影響を与える因子
[9]類洞血流
2 疾患における肝内血流異常
[1]肝内門脈血流異常
[2]肝動脈の異常
[3]肝静脈の異常
[4]門脈・下大静脈短絡治療への応用
22.肝外門脈および脾臓の血流(谷口)
A.肝外門脈の血流
1 生理
2 解剖
3 超音波による血流の検討
[1]パルスドプラ法
4 流量計測法
5 各種疾患
[1]肝硬変症に伴う変化
[2]門脈拡張
[3]シャント血流
[4]血栓および腫瘍栓
[5]門脈内ガスエコー
B.脾臓の血流
[1]脾臓の血流
[2]脾腫
23.腎動静脈・血流(高野)
A.腎動脈
1 血流測度
2 血流速波形
3 疾患
[1]腎動脈狭窄
[2]慢性糸球体腎炎
[3]糖尿病性腎症
[4]肝硬変症
[5]全身性強皮症
[6]ループス腎炎
[7]溶血性尿毒症症候群
[8]急性尿細管壊死
[9]尿路閉塞
[10]解離性動脈瘤
[11]腎動静脈瘻
[12]腎梗塞
[13]腎細胞癌
[14]移植腎
B.腎静脈
1 疾患
[1]nutcracker症候群
[2]腎静脈血栓症
24.腹部大動脈とその分枝・血流(谷口)
1 解剖
[1]腹腔動脈
[2]上腸間膜動脈
[3]腎動脈
[4]下腸間膜動脈
[5]総腸骨動脈
2 変異型
3 生理-血液の流れ
[1]流線
[2]流速プロファイル
4 正常超音波像
[1]断層像
[2]カラードプラ法
[3]パルスドプラ法
5 体格による影響
6 食事に伴う変化
7 疾患
[1]動脈硬化
[2]動脈瘤
[3]動脈解離
[4]閉塞
[5]高安病
[6]分枝動脈の病変
[7]上腸間膜動脈閉塞症
[8]celiac compression syndrome
[9]腸骨動脈病変
25.上大静脈および下大静脈・血流(谷口)
A.上大静脈
1 解剖
2 生理
3 疾患
B.下大静脈
1 解剖
2 生理-血液の流れ
3 正常像
[1]体格による検査への影響
4 異常像
[1]先天的異常
[2]後天的異常
26.四肢動脈・血流(小野)
A.下肢
1 解剖
2 対象
3 検査方法
[1]使用装置
[2]体位
[3]画像の表示方法
[4]検査の実際
4 超音波診断
[1]慢性閉塞
[2]急性閉塞
[3]動脈瘤
[4]動静脈瘻
B.上肢
1 解剖
2 対象
3 検査方法
[1]使用装置
[2]体位
[3]画像の表示方法
[4]検査の実際
4 超音波診断
[1]閉塞性動脈硬化症
[2]高安動脈炎(大動脈炎症候群)
[3]胸郭出口症候群
[4]動脈瘤
[5]透析用内シャントの評価
[6]新しい動脈硬化の評価法
27.四肢静脈・血流(小野)
A.下肢
1 解剖
[1]深部静脈
[2]表在静脈
[3]交通枝
2 生理
3 対象
4 検査方法
[1]使用装置
[2]体位
[3]静脈血流・逆流の誘発法
[4]検査の実際
5 超音波診断
[1]静脈閉塞
[2]弁不全
[3]形成異常
B.上肢
1 解剖・生理
2 検査方法
3 超音波診断
[1] 深部静脈血栓症
[2] 表在静脈血栓症
28.女性骨盤内血流-子宮・卵巣(秦・宮崎)
1 血流速度波形の解析法
2 子宮
[1]リプロダクティブサイクルにおける子宮血流動態の変化
[2]子宮体癌の診断
3 卵巣
[1]卵巣内血流の生理学的変化
[2]卵巣腫瘍内血流
29.男性骨盤内血流―前立腺・陰嚢内容(澤村)
1 前立腺
[1]はじめに
[2]前立腺のカラードプラ像
[3]前立腺疾患の血流像
[4]超音波造影剤併用による血流の変化
[5]前立腺疾患におけるFFT解析
2 陰嚢内容
[1]はじめに
[2]正常陰嚢内容像
[3]陰嚢内病変の鑑別法
(1)急性精巣上体炎
(2)急性精巣炎
(3)精巣回転症
(4)精巣腫瘍
(5)精索静脈瘤
30.運動器血流(谷口)
1 骨格筋
[1]運動時の筋血流調節
[2]超音波による検討
2 脊髄
3 関節
(付1)血管・血流超音波診断像の表示方法
(付2)基礎および血管・血流超音波用語一覧