やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

発行にあたって

 近年,輸血の副作用が社会的に大きく取り上げられ,輸血の安全性に対して大きな関心が寄せられている.国(厚生省)からも輸血療法の適正化に関するガイドラインなど輸血に関する各種のガイドラインが制定され,輸血療法を実施している病院に対する指導がなされている.一方,病院での輸血実施体制は輸血を指示する医師,輸血検査を担当する検査技師,輸血を実施する看護婦などのチームワークにより輸血療法が行われている.輸血を安全,適正に実施するにあたっては医師,検査技師,看護婦が輸血医療に対する十分な知識を持っている必要がある.医師サイドにおいては輸血認定医制度が発足し,全国で200名足らずの認定医が誕生している.しかしながら現在の認定医の人数で全国の輸血医療を実施している病院の輸血医療レベルを向上させることは不可能に近い.そこで現実的な選択として各病院で輸血検査・業務に携わっている検査技師が中心となって自施設の輸血療法レベルを向上させることが期待されている.これらの事情のもとに認定輸血検査技師の必要性が考えられた.
 認定輸血検査技師制度は平成7年度にスタートしている.発足当初,受験者が学習すべき項目としてカリキュラムが示された.しかしながら当初より受験者から受験勉強をするにあたって認定輸血検査技師受験者のためのテキストブックを作製してほしいとの要望が寄せられていた.テキストブック作製については認定検査技師制度協議会内のカリキュラム委員会で検討し,今回,テキストブックを作製することとなった.カリキュラム委員会にテキスト編集小委員会を設け,カリキュラムに沿ってテキストを作製する方針で今回の編集作業を行った.各執筆者には認定輸血検査技師に必要とされる知識を中心に記述していただいた.専門的な内容,研究的な内容などはできるかぎり割愛し,日常の業務に重要と思われる事柄に限定して記述していただくこととした.
 テキストブックの内容は受験者のみならず既に認定技師となっておられる技師の方にも日常の輸血業務をされるにあたっての参考書として利用していただける内容とした.本書で輸血療法の必須知識は網羅されていると考えている.執筆者の多くは認定輸血検査技師の方々である.第4章の臨床的事項は輸血認定医の先生方にお願いした.本書が受験者,認定技師の方々,また輸血業務に携わっている方々のお役に立てば幸いである.
 本書の企画の段階でテキスト小委員会の副委員長として熱心に取り組んでいただいた笠原和恵氏が平成10年4月にご逝去されたのは非常に残念であった.笠原先生の熱意なくしては本書はできあがらなかったと考える.本書を笠原先生に捧げご冥福を祈りたい.最後に本書を出版するにあたり快く執筆を引き受けていただいた諸先生,また,出版を引き受けていただき,編集に際しお世話になった医歯薬出版に深謝いたします.
 平成11年2月25日 認定輸血検査技師制度協議会
 カリキュラム委員会委員長 テキスト編集小委員会委員長 倉田義之
 テキスト編集小委員会委員 石田萠子 押田眞知子 笠原和恵 金光靖 木村恵子 能勢義介 松尾収二
序文
執筆者一覧

第I章 輸血検査の基礎知識
 1 輸血医学の歴史  遠山博
  1.世界における古い時代の輸血
  2.近代より現代にかけての輸血
  3.わが国における輸血医学の発展
 2 血液学  鈴木節子
  1.造血機能
   1)造血
   2)造血因子
   3)造血臓器
  2.血球の代謝・寿命
   1)血球の代謝
   2)血球の寿命
  3.血液細胞の機能
   1)赤血球の機能
   2)好中球の機能
   3)好酸球の機能
   4)好塩基球の機能
   5)単球の機能
   6)リンパ球の機能
   7)血小板の機能
  4.血液凝固と線溶
   1)抗凝固剤の種類と使用法
   2)凝固関連因子と機能
   3)線維素溶解現象
 3 免疫学
  1.抗原  佐藤誠
   1)抗原の2つの働き
   2)抗原の機能による分類
   3)抗原の由来による分類
   4)ハプテン・キャリア
   5)抗原の決定基
   6)スーパー抗原
  2.抗体  佐藤誠
   1)抗体の分類
   2)抗体(免疫グロブリン)の構造と機能
   3)免疫応答(抗体応答)とその調節
  3.補体  佐藤誠
   1)古典的経路
   2)副経路
   3)補体系の調節機構
   4)補体が関与する免疫現象
  4.抗原抗体反応  佐藤誠
   1)特異的結合段階(第1相反応)
   2)第2相反応
   3)試験管内抗原抗体反応
   4)最近の検査法
  5.細胞性免疫  村上純子
   1)細胞性免疫
   2)細胞性免疫を担当する細胞
   3)遅延型アレルギー(IV型アレルギー)
   4)graft-versus-host disease(GVHD)
  6.感染防御  村上純子
   1)局所免疫
   2)細菌(化膿菌)感染に対する防御
   3)抵抗力が強い細菌,真菌に対する防御
   4)ウイルスに対する防御
   5)感染予防
  7.免疫不全  村上純子
  8.自己免疫  村上純子
   1)免疫寛容
   2)自己免疫
 4 遺伝学  村上純子
  1.遺伝の一般的概念
   1)Mendelの法則
   2)DNAとRNA
  2.血液型と遺伝子支配
 5 微生物学  松尾収二
  1.ウイルス
   1)肝炎ウイルス
   2)ヒト免疫不全ウイルス
   3)ヒトTリンパ向性ウイルスI型
   4)その他のウイルス
  2.細菌,原虫,その他
 6 循環生理学  松尾収二
  1.水・電解質
   1)体液の量と組成
   2)水と浸透圧の調節
   3)電解質の代謝,調節とその異常
  2.酸塩基平衡
   1)酸と塩基
   2)酸塩基平衡の調節
   3)酸塩基平衡異常の分類
  3.ショック

第II章 輸血検査の専門知識
 1 血液型
  1.血液型の基礎知識  高橋俊二
   1)血液型と糖鎖
   2)レクチンの知識
  2.ABO血液型  高橋俊二
   1)ABO血液型の基本型
   2)型転移酵素
   3)亜型
  3.Rh血液型  中出亮
   1)表現型と遺伝子型
   2)D抗原
   3)Rh血液型のまれな表現型
   4)Rh抗体
   5)抗D血液型判定用抗体
  4.その他主な血液型  中出亮
  5.まれな血液型  中出亮
  6.汎凝集反応  中出亮
 2 不規則抗体  山本恵子
  1.不規則抗体
   1)同種抗体と自己抗体
   2)不規則抗体の意義
   3)各論
  2.不規則抗体の臨床的意義
   1)溶血性輸血反応
   2)新生児溶血性疾患
 3 白血球の型抗原  荒木延夫・能勢義介
  1.HLA抗原とは
   1)クラスI抗原
   2)クラスII抗原
   3)HLA分子の構造
   4)HLAの細胞分布
   5)HLAの遺伝
  2.HLA抗原の特徴
   1)多型性
   2)交差反応性
   3)連鎖不平衡
   4)人種差
  3.HLA抗原の遺伝子
  4.HLA抗原の検出
   1)血清学的な検出
   2)細胞学的な検出
   3)免疫生化学的な検出
   4)DNAレベルの検出
  5.HLA抗原の輸血における臨床的意義
   1)HLA抗体と輸血副作用
   2)HLA適合血小板輸血
   3)HLA抗原とGVHD
 4 血小板に存在する型抗原  森田庄治・柴田洋一
  1.血小板に存在する型抗原
   1)ABO血液型抗原
   2)HLA抗原
   3)血小板特異抗原
  2.抗血小板抗体の検出法(原理)
   1)混合受身凝集法
   2)MAIPA法
   3)蛍光抗体法
  3.抗血小板抗体の臨床的意義
   1)新生児血小板減少性紫斑病
   2)血小板輸血不応
   3)輸血後紫斑病
   4)組織型としての血小板型
 5 血清型  鈴木廣一
  1.血清型とは
   1)発見の歴史
   2)多型性を示す血漿蛋白
   3)血清型の検査
  2.臨床的意義
 6 臓器移植と輸血検査  谷脇清助
  1.提供者の選択
  2.提供者と受血者の検査
  3.血液型検査
   1)骨髄移植における血液型
   2)異型骨髄移植後の抗A,抗B抗体価
   3)腎臓,肝臓移植時のABO血液型検査
  4.骨髄,臓器提供者の麻酔時に共通する検査
  5.骨髄移植前後に問題となる検査
   1)骨髄移植
   2)臓器移植

第III章 輸血検査の実際
 1 ABO血液型  永井博
  1.ABO血液型の判定法
   1)用手にて行う方法
   2)機器を用いて行う方法
  2.ABO血液型判定を誤判する原因
  3.オモテ,ウラ試験不一致の原因
   1)ABO亜型による不一致
   2)亜型以外の不一致の原因
  4.ABO不適合骨髄移植患者の血液型検査と輸血
 2 Rh血液型検査  伊藤道博
  1.Rh0(D)因子判定用試薬
  2.Rh0(D)抗原の分類
  3.Rh0(D)因子検査法
   1)検査手技
   2)検査結果判定
  4.D variantsの精査
   1)Du(Weak D)
   2)partial D,partial weak D
   3)Del
  5.その他のRh変異型
   1)Rhnull
   2)-D-
 3 不規則抗体の検出
  1.不規則抗体スクリーニング検査  鈴木由美
  2.検査術式の原理と特徴,注意点  鈴木由美
   1)生理食塩液法
   2)ブロメリン法
   3)アルブミン法
   4)添加LISS法
   5)PEG(ポリエチレングリコール)法
   6)間接抗グロブリン試験
  3.抗体の同定  久田正直
   1)単一同種抗体・複合同種抗体の同定
   2)反応態度による抗体の鑑別
   3)同定のための血球抗原の選び方
   4)抗体の吸収と解離
   5)自己抗体と同種抗体混在例の同定
  4.同定を補うための特殊検査  久田正直
   1)IgM抗体の不活性化,血清の酸性化,可溶性抗原による抗体の中和
   2)抗体力価と凝集価(スコア)の測定
   3)酵素処理血球の調整
 4 交差適合試験  金光靖
  1.交差適合試験の目的と方法
  2.交差適合試験の結果の解釈
   1)陽性反応の原因
   2)交差適合試験の限界とリスク
  3.血液製剤別の検査法
  4.特別な場合の交差適合試験
 5 母児血液型不適合検査  安部勝美
  1.新生児溶血性疾患の機序
  2.ABO血液型不適合
   1)ABO血液型不適合の特徴
   2)出産前検査
   3)新生児の検査
  3.Rh血液型不適合
   1)Rh不適合の特徴
   2)出産前検査
   3)新生児の検査
   4)抗D免疫グロブリン
  4.その他の血液型不適合
  5.血液の選択
 6 輸血検査でみられる異常反応とその対応  石田萠子
  1.直接抗グロブリン試験(DAT)陽性の原因
   1)抗赤血球自己抗体
   2)自己抗体以外のDAT陽性原因
  2.DAT陽性例の原因解明に必要な検査
   1)抗赤血球自己抗体の検査
  3.DAT陽性患者への輸血
   1)温式自己抗体保有患者の輸血
   2)冷式自己抗体保有患者の輸血
   3)自己抗体以外のDAT陽性患者の輸血
  4.その他の異常反応の原因と対応
 7 白血球に関する検査
  1.HLAクラスI,クラスII抗原検査  荒木延夫
   1)リンパ球の分離
   2)HLAクラスIタイピング
   3)HLAクラスIIタイピング
  2.HLA抗体検査と交差試験  荒木延夫
   1)リンパ球の調製
   2)LCT
   3)AHG-LCT
  3.HLA-DNAタイピング  野村努・荒木延夫
   1)HLA抗原遺伝子の表記法
   2)DNAの抽出
   3)PCR法
   4)タイピング方法
  4.顆粒球抗原検査  荒木延夫
 8 血小板に関する検査  森田庄治・柴田洋一
  1.血清学的検査
   1)血小板抗原・抗体検査法
   2)MPHA法
   3)クロロキンプレート処理とクロロキン溶液の作製法
   4)被検血清の血清化処理と保存
   5)検出方法
   6)MPHA法の判定
   7)血小板抽出抗原を用いたMPHA法のスクリーニング
   8)MPHA法による特異性の同定
   9)特異性の見方(解釈)
  2.遺伝子検査
 @ 1)各種のHPA遺伝子検査方法
   2)HPA遺伝子検査の進め方
   3)HPA遺伝子検査の有用性

第IV章 種々な臨床状況における輸血療法
 1 血液製剤の適正使用  寮隆吉
  1.血液製剤の種類と規格
  2.赤血球製剤の適応と適正使用
   1)赤血球製剤の適応
   2)投与時の注意点
  3.血小板製剤の適応と適正使用
   1)血小板製剤の適応
   2)血小板製剤の適正使用
   3)投与開始時期
   4)血小板輸血の副作用
  4.新鮮凍結血漿の適応と適正使用
   1)新鮮凍結血漿(FFP)の適応
   2)新鮮凍結血漿投与の実際
  5.アルブミン製剤の適応と適正使用
   1)アルブミン製剤の適正使用
   2)アルブミン製剤投与の実際
   3)アルブミン製剤投与時の注意点
  6.ガンマグロブリン製剤の適応と適正使用
   1)ガンマグロブリン製剤の種類
   2)ガンマグロブリン製剤の適応
   3)投与の際の注意点
  7.凝固因子製剤
   1)凝固因子製剤の投与の実際
   2)その他
 2 輸血手技  稲葉頌一
  1.赤血球輸血
  2.新鮮凍結血漿輸血
  3.血小板輸血
 3 インフォームド・コンセント  稲葉頌一
  1.文書による同意
  2.宗教的な輸血拒否に対して
 4 緊急輸血と大量輸血  稲葉頌一
  1.緊急輸血,大量輸血時の輸血手技
  2.緊急輸血時の検査項目
  3.緊急輸血時の輸液,血漿増量剤と人工血液
  4.輸血製剤の選択
  5.緊急時のO型血の使用
  6.大量輸血時の問題点
   1)出血傾向
   2)低体温
   3)高カリウム血症
   4)クエン酸中毒(低カルシウム血症)
   5)ヘモグロビン負荷
   6)空気塞栓
 5 外科的疾患と輸血療法  稲葉頌一
  1.Type & Screen,MSBOSの考え方
  2.待機手術における血液準備体制
  3.手術時の緊急輸血への体制
 6 内科系疾患と輸血療法  半田誠
  1.再生不良性貧血,急性白血病への輸血
   1)貧血と赤血球輸血
   2)血小板減少と血小板輸血
  2.自己免疫性溶血性貧血への輸血
  3.血小板減少症への輸血
  4.血液凝固異常症への輸血
  5.サイトカイン療法
  6.白血球除去フィルター使用の意義
 7 小児科,産科疾患と輸血療法  星順隆
  1.新生児,未熟児の免疫学的特性
  2.新生児,未熟児への輸血
  3.新生児溶血性疾患の診断と治療
   1)Rh(D)不適合妊娠
   2)Rh系以外の不適合妊娠
  4.新生児同種免疫性血小板減少症
 8 自己血輸血  星順隆
  1.自己血輸血の適応
   1)対象患者
   2)自己血輸血とインフォームド・コンセント
  2.自己血輸血の方法
   1)術前貯血式自己血輸血
   2)術前希釈式自己血輸血
   3)術中,術後回収式自己血輸血
  3.貯血式自己血輸血の採血基準
   1)貯血量とEPO(エリスロポエチン)の適応
   2)幼若小児に対する対応
   3)自己血輸血の管理
 9 臓器移植と輸血  原宏
  1.造血幹細胞移植
   1)造血幹細胞の提供者
   2)造血幹細胞移植患者への輸血
   3)その他
  2.腎・肝その他の臓器移植
   1)臓器提供者
   2)臓器移植時の輸血
   3)その他の注意すべき点
 10 輸血副作用対策・  尾形正裕・田崎哲典・大戸斉
  1.副作用・合併症の種類
  2.溶血性副作用・合併症
   1)ABO血液型異型輸血
   2)ABO以外の非適合輸血
   3)非免疫学的溶血反応
  3.輸血後GVHD
   1)発症機序
   2)臨床症状と診断
   3)発症因子
   4)予防と治療
  4.非溶血性輸血副作用・合併症
   1)白血球の関与する副作用
   2)血小板の関与する副作用・合併症
   3)血漿蛋白の関与する副作用
  5.輸血による感染症
   1)輸血後肝炎
   2)輸血後HIV感染
   3)その他の感染

第V章 医療機関における輸血業務
 1 輸血部における業務管理
  1.輸血部における業務管理の目的  神白和正
  2.輸血部門における輸血業務の管理  神白和正
   1) 血液製剤の申込み,払出しに関する業務および業務管理
   2)各種記録類の保管管理
   3)患者情報の保管管理
   4)検体の保管管理(採血,検査,保管,記録)
  3.血液製剤の保管管理  神白和正
   1)血液製剤(血漿分画製剤,免疫グロuリンを含む)の保管管理
   2)出入庫管理
   3)在庫管理
   4)放射線照射またはフィルター濾過後の血液の取扱い
  4.検査,試薬,機器の精度管理  直木恭子
   1)精度管理(QC)の概念と実際
   2)検査の精度管理
   3)試薬の精度管理
   4)機器類の精度管理
   5)確認,記録,報告に関する精度管理
  5.院内採血に係わる業務管理  佐々木正照・渡辺直樹
   1)自己血に係わる業務管理
   2)自家骨髄・末梢血幹細胞移植に係わる業務管理
   3)院内採取同種血に係わる業務管理
  6.人事管理  佐々木正照・渡辺直樹
   1)感染予防
   2)人事管理としてのコミュニケーションおよび評価
  7.各種業務の経済性と効果(保険点数など)  佐々木正照・渡辺直樹
   1)検査に係わる保険点数
   2)感染症検査
   3)輸血手技料
   4)説明と同意
   5)放射線照射
   6)血液tィルター
   7)経済効果
  8.危機管理  佐々木正照・渡辺直樹
   1)院内事故の対応
   2)災害事故時の対応
  9.血液センターとの業務連携  佐々木正照・渡辺直樹
   1)定時連絡
   2)非常時連絡
   3)情報交換
 2 輸血療法委員会の活動  押田眞知子
  1.輸血療法委員会の任務
  2.輸血療法委員会の構成と開催
  3.輸血療法委員会での検討項目
  4.認定輸血検査技師と輸血療法委員会の係わり
 3 コンサルテーション(臨床サイドへの提言,情報活動)  押田眞知子
  1.認定輸血検査技師とコンサルテーション
  2.コンサルテーションを必要とする項目
  3.コンサルテーションに際しての準備
  4.コンサルテーションに際しての注意点
 4 教育とトレーニング  神谷昌弓
  1.対応・説明のための話術・手技communication skillの向上
   1)一般業務について
   2)対外業務について
  2.部内スタッフ
   1)輸血検査教育の理論と実施
   2)業務トレーニング
   3) 研究活動(学会発表,プロジェクトの推進,学術文献の購読)
  3.部外関係(臨床医,看護婦,看護助手,薬剤師,学生,その他)
   1)輸血検査教育の理論
   2)安全な輸血をめぐる討論
   3)血液製剤の保存と管理状況等
 5 査察と認定(I&A)  神谷昌弓
  1.査察と認定が試行された背景
   1)米国におけるI&A
   2)“I&Aのためのチェックリスト”を作成した背景
   3)“I&Aのためのチェックリスト”と検査の標準化について

第VI章 血液事業と血液センターにおける業務
 1 血液事業の中の血液センターの基本姿勢  竹中道子
  1.血液事業と輸血医学の歴史
   1)献血と血液事業の始まり
   2)全血輸血から成分輸血へ
   3)成分採血の導入
   4)安全な血液を目指して
   5)血液凝固因子製剤の国内自給
  2.献血者の募集と登録
   1)献血者数の推移
   2)献血者登録
  3.受付と採血
   1)献血の手順
   2)献血の種類と献血基準
   3)成分採血の種類と特徴
   4)採血時に起こる副作用と安全確保
  4.検査
   1)輸血用製品(安全性)に関する検査
   2)検査サービスとしての検査
   3)検査結果通知
   4)その他の検査
   5)輸血副作用の検査
  5.製剤業務
   1)製剤の種類と製造工程
  6.供給
   1)供給業務と需給調整
   2)緊急体制
   3)HLA適合血小板,CMV陰性血液,まれな血液型などの供給
  7.血漿分画製剤
  8.品質管理
   1)品質管理の実際
  9.血液の安全性に関する努力
  10.医療機関への情報活動(MR活動)
  11.血液事業における諸研究
 2 血液センターと病院の相互関係  竹中道子
 3 骨髄データセンター  竹中道子

索引