やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社



 下肢は,「立つ」「歩く」「走る」「蹴る」「跳ぶ」「投げる」などのあらゆるスポーツ動作に関与しており使用頻度の高い部位である.そのため上肢や体幹に比べてスポーツ外傷に遭遇する機会が多い.股・膝・足関節はすべて荷重関節であり,ひとたび外傷を受けると安静が保たれにくく,選手生命に直接的に影響することが多く,とくに早期発見・早期治療が望まれる部位である.下肢は疾患数が多いばかりか,内容的にも膨大であるが,本書では可及的に疾患が網羅されるように努力した.
 本書の構成では,骨盤・股関節部,大腿部,膝関節部というように体幹部より遠位に向けて部位別に項目を設定した.各部位別ごとにまず総論でスポーツ外傷を知るうえで必要な機能解剖学的特徴を中心に述べ,次いで靭帯損傷,骨折,脱臼などの大項目を設定し,その下に各疾患を配列することを基本とした.特徴のひとつは,目次・本文では慣用語は極力控えたことである.その理由は,慣用語は知っていれば一言で通じる便利さがある反面,知らなければ手がかりなしの不自由さがあるとともに,知っていても示す内容が人により異なる可能性があったり,また必ずしもひとつの疾患を意味していないためである(前者例:Breast stroker's kneeは当初Kennedyによれば膝関節内側側副靭帯の炎症であると報告されたが,後に平泳ぎによる膝関節内側の痛みの総称とする拡大解釈もあり,人によってまちまちな解釈を生み出す危険性がある.後者例:Runner's kneeはもともとランナーにみられる膝の痛みの総称であり幾多の疾患を含んでいる).そのため慣用語を控えて,誰にでも利用しやすいようにした.一方,医学専門用語ではなくともポピュラーに使用されている慣用語は無視できないので,囲み記事を積極的に採用しそこで解説を加えた.囲み記事は,そのほかにもトピックス的側面をもつ事項や機能的対応としての装具,テーピングのアドバイスなどを取り上げて簡潔にまとめ,独立させて読みやすくしたものである.もうひとつの特徴は,靭帯損傷で同一疾患に対し手術療法と保存療法とを対比させたり,手術療法でも術式によりそれぞれを独立項目として設定したことである.こうすることでおのおのの著者に意見を十分に述べていただき,その詳細に迫り,読者に資すること大と考えた.以上のようにして本書を教科書的機能をもちつつ辞書的機能も兼ね備えるものとして構想した.
 本書の利用面について,個々の疾患にのみこだわらず,各疾患の関連を下肢(全身)の動きの一部として動的・静的アライメントからのアプローチより,統合的な見地に立ってみていただけたらありがたい.たとえば母趾が外側を向いたら外反母趾といわれる.その原因のひとつに足底縦・横アーチの低下がある.アーチの低下は足底腱膜を伸張し,同時に過回内足を招きうる.過回内足はヒールアライメントを外反として脛骨中下1/3に伸張ストレスをきたす.さらには膝関節への作用をみれば外反ストレスを生じうる.つまりアーチの低下は,外反母趾のみならず足底腱膜炎や脛骨過労性骨膜炎を,さらには鵞足炎,内側側副靭帯炎,下内側型膝蓋靭帯炎を発症せしめる要因となりうる.このようにひとつの疾患を知ることはその発症機転を考慮すれば,それに続く疾患を知ることとなるはずである.
 人間の体は合理的にタフにできている.だからといって無理押しをすれば破綻を生じる.われわれスポーツ医学に携わる者は,疾患はもとより,人体の解剖を,体全体の機能を,そしてスポーツそのものを知ることでスポーツ医学の専門家として,それぞれの疾患に対して,選手をより正確に治療し,より早期に復帰させることに情熱を注がねばならない.そのための知識を身につけなくてはならない.この本が,これらの趣旨に賛同していただける諸氏に愛読されることを念願して序文に代えさせていただく.
 2001年3月 坂西英夫
 序文
 目次

1 骨盤・股関節部
 総論――高尾良英
   1.解剖学的および機能的特徴
   2.スポーツ外傷の統計
   3.発症のメカニズム
   4.診断と治療
 裂離骨折――岩噌弘志
   1.上前腸骨棘
    発生
    症状および診断
    治療方針
    スポーツ復帰までの過程
   2.下前腸骨棘
    発生
    症状および診断
    治療方針
    スポーツ復帰までの過程
   3.坐骨結節
    発生
    症状および診断
    治療方針
    スポーツ復帰までの過程
   4.大腿骨小転子
    発生
    症状および診断
    治療方針
    スポーツ復帰までの過程
   5.腸骨稜
    発生
    症状および診断
    治療方針
    スポーツ復帰までの過程
 疲労骨折――桜庭景植
   1.大腿骨頚部
    受傷機転
    発生機序
    臨床症状
    診断
    画像診断
    鑑別診断
    治療
    治療方針
    スポーツ復帰の目安,リハビリテーション
    予防
   2.恥骨
    受傷機転
    発生機序
    臨床症状
    診断
    画像診断
    鑑別診断
    治療
    スポーツ復帰
    予防
 骨盤骨端炎――高倉義典
   1.発生機序
   2.臨床症状
   3.診断
   4.治療方針
   5.治療
     1)保存的治療
     2)手術的治療
   6.スポーツ復帰までの過程
   7.症例
 変形性股関節症(臼蓋形成不全)――高尾良英
   1.病態
   2.臨床症状
   3.検査所見
   4.治療
   5.スポーツ活動についての指導
 慢性鼠径部痛――仁賀定雄
   1.注意深く診断すれば明らかにすることが可能であり,積極的な股関節周囲のトレーニングの対象外となる疾患
     1)恥骨下枝疲労骨折
     2)大腿骨頚部疲労骨折
     3)坐骨剥離骨折
   2.病態が不明確で鑑別診断は困難だが,積極的な股関節周囲のトレーニングなどの保存療法で復帰を目指すことが可能な疾患
   3.鼠径周辺部痛に対するアスレティックリハビリテーション
     1)ウォームアップ
     2)股関節周囲筋のストレッチング,拘縮の除去
     3)股関節周囲筋,腹直筋,腹斜筋,背筋の筋力訓練
     4)避けるべきトレーニング
   4.鑑別が困難な主な疾患の概要
     1)腹直筋腱付着部炎・内転筋腱付着部炎
     2)恥骨結合炎
     3)スポーツヘルニア(潜在する鼠径ヘルニア)
     4)神経のエントラップメント
     5)腸腰筋挫傷
   5.腰痛に関連した鼠径周辺部痛

2 大腿部
 総論――星川吉光
   1.骨
   2.筋
   3.脈管系
   4.神経系
 肉離れ・筋断裂――桜庭景植
   1.肉離れとは
    肉離れの重傷度分類
   2.ハムストリングの肉離れ
    発生機序
    受傷機転
    スポーツ種目と肉離れ
    診断
    画像診断
    治療
    リハビリテーション,スポーツへの復帰
    予防・再発防止
   3.大腿四頭筋の肉離れ
   4.内転筋の肉離れ
   5.筋断裂
    治療
   テーピング(川野哲英・板倉尚子・宮下浩二)
    アンカーのテーピング
    大腿部肉離れのテーピング
 大腿部筋挫傷――中村光孝
   1.大腿部挫傷・血腫
    発生
    臨床症状・病態
    診断
    現場での応急処置
    治療法の選択
    スポーツ復帰へのポイント
   2.骨化性筋炎
    発生
    病因
    臨床症状・病態
    診断
    治療
    経過およびスポーツ復帰へのポイント
    予防
 大腿骨骨幹部疲労骨折――鳥居 俊
   1.発生と病態
   2.診断
   3.治療と復帰
   4.症例

3 膝関節部
 総論――黒澤 尚
   1.膝関節の形態と機能
   2.膝関節の動き
 バイオメカニクス(靭帯および半月の機能)――濱田雅之・史野根生
   1.靭帯
     1)4-bar linkage model(Mueller)よりみた靭帯の機能
     2)筋力の作用方向と靭帯との関係
     3)静力学的安定化機能
     4)生体力学的特性
   2.半月
     1)機能
     2)生体力学的特性
 靭帯損傷
  前十字靭帯損傷(A)――黒澤 尚
   1.受傷種目,受傷機転
   2.診断
    病歴,症状
    診断
    補助診断
   3.治療
     1)治療方針
     2)再建術
     3)保存的修復術
   4.術後結果
  前十字靭帯損傷(B)――河野卓也
   1.発生および治療方針
    発生
    治療方針
   2.治療
     1)保存療法
     2)手術療法
   3.スポーツ復帰までの過程
     1)入院中のプログラム
     2)退院後のリハビリテーション
     3)退院後の日本体育協会スポーツ診療所でのリハビリテーション
   4.症例紹介
    症例1
    症例2
  後十字靭帯損傷―診断および保存療法――黒澤 尚
   1.受傷機転
   2.症状
   3.身体所見
   4.診断
   5.治療
   6.保存的療法の実際
     1)急性期(受傷後2〜3週)
     2)亜急性期(受傷後4〜8週)
     3)慢性期(受傷後9〜12週)
  後十字靭帯損傷―手術療法――高橋成夫
   1.発生
   2.臨床症状・経過
   3.治療方針
   4.治療
     1)急性PCL単独損傷
     2)陳旧性PCL単独損傷
   5.再建靭帯
     1)半腱様筋腱,薄筋腱
     2)膝蓋腱
     3)同種靭帯
     4)その他
   6.再建靭帯の長さ
   7.骨孔の設置場所
   8.術中固定角度
   9.関節鏡視下手術の実際
     1)手術操作
     2)大腿骨および脛骨側の至適骨孔部位
     3)脛骨骨孔作製
     4)大腿骨孔作製
     5)再建靭帯の固定
     6)手術成績
   10.PCLを含む複合靭帯損傷に対する治療
   11.スポーツ復帰までの過程
   靭帯損傷のMRI像(斎藤明義・蔡 文憲・吉松俊紀)
    方法
    読影のための知識
    前十字靭帯損傷
    後十字靭帯損傷
    内側側副靭帯損傷
  側副靭帯損傷―保存療法――高幣民雄
   1.内側側副靭帯損傷
    機能解剖
    診断・診察手順
    治療方針
    リハビリテーション:早期運動療法
   2.外側支持機構損傷
    機能解剖
    診断・診察手順
    治療方針
  側副靭帯損傷―手術療法――川上 明
   1.内側側副靭帯損傷
     1)新鮮例
     2)陳旧例
   2.外側支持機構の損傷
     1)新鮮例
     2)陳旧例
  テーピング(川野哲英・板倉尚子・宮下浩二)
  内側側副靭帯損傷のテーピング
  前十字靭帯損傷のテーピング
  膝蓋靭帯断裂――河野卓也
   1.発生
   2.診断
   3.治療
   4.スポーツ復帰までの過程
   5.症例
 半月板損傷――福林 徹
   1.半月板の機能解剖と役割
   2.半月板損傷の断裂様式およびその病態とメカニズム
   3.臨床症状
   4.診 断
   5.半月板手術
   6.術後リハビリテーション
   半月板損傷のMRI像(山田康晴)
    撮影法,正常半月板
    半月板のMRI分類
    MRI診断率,有効性
    半月板縫合および切除後のMRI
   bone bruise(山田康晴)
    骨挫傷の定義
    臨床的意義
    骨挫傷と関連する外傷
 脱臼・亜脱臼
   1.膝関節脱臼――井上雅裕
    発生
    診断と病態
    現場での応急処置
    治療法の選択
    スポーツ復帰へのポイント
   2.膝蓋骨脱臼・亜脱臼――井上雅裕
    発生
    臨床症状・病態
    診断
    現場での応急処置
    治療法の選択
    スポーツ復帰へのポイント
    テーピング(川野哲英・板倉尚子・宮下浩二)
    膝蓋骨亜脱臼のテーピング
   3.(近位)脛腓関節脱臼・亜脱臼――坂西英夫
    分類
    診断
    受傷機転
    臨床症状
    臨床所見
    検査所見
    治療
 骨折――村瀬伸哉
   1.膝蓋骨骨折
    発生
    診断
    治療方針
    保存的治療
    観血的治療
    スポーツ復帰へのリハビリテーション
   2.脛骨粗面裂離骨折
    発生
    診断
    治療
   3.脛骨顆部骨折
    発生
    診断
    分類
    合併症
    治療方針
    手術方法
    術後リハビリテーション
   sleeve骨折(村瀬伸哉)
    発生
    診断
    治療
   膝関節血症(村瀬伸哉)
    X線検査
    関節鏡検査
    MRI
 関節軟骨損傷
   1.関節軟骨損傷とは――星川吉光
    頻度
    発生
    病態
   2.関節軟骨単独損傷(青少年期)――星川吉光
    発生
    病態
    臨床症状
    診断
    治療
    スポーツ復帰
   3.前十字靭帯損傷に合併する関節軟骨損傷――星川吉光
    発生
    病態
    臨床症状
    診断
    治療
   4.半月損傷に合併する関節軟骨損傷――星川吉光
    発生
    診断
    治療
    スポーツ復帰
   5.外側コンパートメント損傷――星川吉光
    発生
    病態
    臨床症状
    診断
    治療
    スポーツ復帰までの過程
    予防
   6.膝蓋大腿関節の外傷に合併する関節軟骨損傷――星川吉光
    発生
    病態
    臨床症状
    診断
    治療
    スポーツ復帰までの過程
   7.離断性骨軟骨炎――酒井宏哉
    発生
    臨床症状・診断
    治療方針
    治療
    スポーツ復帰までの過程
   関節軟骨の再生(村瀬研一・大塚一寛)
    軟骨の修復
    軟骨損傷の治療
 疲労骨折――萬納寺毅智
   1.膝蓋骨疲労骨折
    病態・発生
    症候・診断
    治療
   2.大腿骨顆上部疲労骨折
    病態・発生
    症候・診断
    治療
   3.脛骨内顆疲労骨折
    病態・発生
    症候・診断
    治療
    症例
 骨端炎――古賀良生
   1.オスグッド病
    発生
    病態
    予防
    臨床症状・経過
    診断
    治療方針
    治療
    スポーツ復帰までの過程
   2.Sinding-Larsen Johansson病
 腱・靭帯炎――坂西英夫
   1.膝蓋靭帯炎
    発生
    病態
    症状
    診断
    発生要因
    分類
    治療
    手術療法
    予防
   2.腸脛靭帯炎
    発生
    症状
    診断
    治療
    予防
   3.膝窩筋腱炎
    発生
    症状
    診断
    経過,重傷度からの分類
    治療
    鑑別診断
   4.鵞足炎
    発生
    症状
    治療
   ジャンパー膝(坂西英夫)
   ランナー膝(坂西英夫)
   平泳ぎ膝(坂西英夫)
   膝伸展機構(坂西英夫)
   テーピング(川野哲英・板倉尚子・宮下浩二)
    膝蓋靭帯炎のテーピング
    腸脛靭帯炎のテーピング
    鵞足炎のテーピング
   膝不安定性の定量評価(川上 明)
    負荷量
    肢位
    筋緊張
    正常と異常の境界
    自由度
    その他
   滑膜ヒダ障害(星川吉光)
    病態
    診断
    治療
 その他の外傷――柚木 脩
   1.有痛性分裂膝蓋骨
    発生
    病態
    臨床症状・経過
    診断
    治療方針
    手術
    スポーツ復帰までの過程
    予後
   2.滑液包炎
    発生
    病態
    臨床症状・経過
    診断
    治療
    スポーツ復帰
 膝外傷の運動療法――蒲田和芳
   1.一般的原則
     1)膝外傷後の運動療法スケジュール
     2)関節可動域(ROM)訓練
     3)荷重訓練
     4)筋力増強訓練
     5)患部外トレーニング
     6)スポーツ動作訓練
   2.疾患別運動療法のポイント
     1)前十字靭帯(ACL)再建術後
     2)後十字靭帯(PCL)保存療法
     3)内側側副靭帯(MCL)損傷
     4)半月板損傷
     5)慢性外傷

4 下腿部
 総論――横江清司
   1.解剖と機能
   2.下腿外傷・障害の発生状況
   3.臨床症状
   4.確定診断
   5.治療方針
   6.予 防
 腓腹筋肉離れ――福岡重雄
   1.発生
   2.臨床症状と診断
   3.治療
     1)初期治療
     2)ストレッチング
     3)筋力トレーニング
   4.スポーツへの復帰
   5.予後と予防
 下腿骨骨折――斉藤啓二
   1.発生
   2.臨床症状・診断
   3.現場での応急処置
   4.治療法の選択
     1)保存的治療
     2)手術的治療
   5.手術法
   6.後療法
   7.スポーツ復帰へのポイント
 疲労骨折――萬納寺毅智
   1.脛骨疲労骨折
     1)疾走型
     2)跳躍型
   2.腓骨疲労骨折
    分類・病態
    診断
    治療
   女子長距離ランナーの骨障害(鳥居 俊)
    女子長距離走競技の現状と問題点
    疲労骨折とその発生要因
    疲労骨折の発生頻度と発生部位
    女子長距離ランナーの骨塩量低下とその対策
 シンスプリント――萬納寺毅智
   1.発生
   2.病因・病態
   3.症候・診断
   4.治療
 コンパートメント症候群――大久保 衞・日下昌浩
   1. 病態
   2. スポーツ現場での注意と処置
    急性型
    慢性型
   3.臨床症状
    急性型
    慢性型
   4.診断
    急性型
    慢性型
   5.治療方針
    急性型
    慢性型
   6.スポーツ復帰
    急性型
    慢性型

5 足関節・足部
 総論――坂西英夫
   1.足関節という用語の解釈
   2.足部の部位の定義
   3.動きの定義
   4.重要な「腓骨」の動きと働き
   5.足底弓(足アーチ)
   6.windlass phenomenon(action)(巻き揚げ現象)
   7.足関節外側靭帯損傷(内反捻挫)がしばしばみられる理由
   足関節不安定性の定量評価(坂西英夫)
 靭帯損傷―保存療法――城所靖郎
   1.足関節靭帯損傷と捻挫とは
   2.発生機序・発生機転
   3.男女差・年齢
   4.スポーツ現場での判断と応急処置
   5.診断(重症度の判定)
   6.ストレスX線検査
   7.外側靭帯損傷の距骨傾斜角
   8.保存療法の方針
   9.ギプス包帯固定
   10.合併症,後遺症
 靭帯損傷―手術療法――岡崎壮之
   1.受傷機転と予防対策
   2.症状
   3.診断
   4.治療方針
   5.治療
   6.スポーツ復帰までの過程
   ブレース(下條仁士)
    テーピング,バンデージ,ブレースの比較(アンケート調査)
    ブレースの種類
    制動効果
   テーピング(川野哲英・板倉尚子・宮下浩二)
    サポートテープ
    アンカーテープ
    足関節内反捻挫のテーピング
    足関節外反捻挫のテーピング
 骨折――阪本桂造
   1.足関節骨折(脱臼骨折を含む)
    発生
    発生機序
    足関節骨折の分類
    スポーツ現場での処置
    診断
    治療
    後療法
    スポーツ復帰までの過程
   2.中足骨骨折
     1)第5中足骨基部骨折
     2)中足骨疲労骨折
   3.踵骨骨折
    スポーツ現場での処置
    診断
    治療方針
    整復法
    後療法とスポーツ復帰までの過程
 関節軟骨損傷――多賀一郎・史野根生
   1.軟骨損傷
    発生
    病態
    臨床症状・経過
    診断
    治療方針
    治療
    スポーツ復帰まで
   2.骨軟骨損傷(離断性骨軟骨炎)
    発生
    病態
    臨床症状・経過
    診断
    治療方針
    治療
    スポーツ復帰までの過程
   3.鑑別疾患:捻挫後の足関節部痛
     1)滑膜性のインピンジメント
     2)メニスコイド
     3)前遠位脛腓靭帯による距骨のインピンジメント
     4)衝突性外骨腫
     5)足根洞症候群
 疲労骨折――城所靖郎
   1.踵骨疲労骨折
    発生機序
    診断
    治療およびスポーツ復帰
   2.舟状骨疲労骨折
    発生機序
    診断
    治療およびスポーツ復帰
   3.中足骨疲労骨折
    発生機序
    診断
    治療およびスポーツ復帰
   4.足関節内果疲労骨折
    発生機序
    診断
    治療およびスポーツ復帰
   Jones骨折(深谷 茂)
    種目別発生,発症年齢など
    受傷機転
    診断
    治療
    復帰期間
    再発例
    予防・対策
    症例
 腱損傷・脱臼――桜庭景植
   1.アキレス腱断裂
     1)急性アキレス腱断裂
     2)陳旧性アキレス腱断裂
   2.腓骨筋腱脱臼
    発生機序
    臨床症状
    診断
    鑑別診断
    治療方針
    治療
    リハビリテーション,スポーツ復帰への注意点
 腱・靭帯炎――増島 篤
   1.アキレス腱炎・腱周囲炎
    診断
    治療
    スポーツ復帰
   2.足底筋膜炎(足底腱膜炎)
    診断
    治療
    スポーツ復帰
   3.足関節周囲の腱炎(後脛骨筋腱炎,長母趾屈筋腱炎,腓骨筋腱炎)
    診断
    治療
    スポーツ復帰
   テーピング(川野哲英・板倉尚子・宮下浩二)
    アキレス腱炎中央型のテーピング
    アキレス腱炎内側型のテーピング
    アキレス腱炎外側型のテーピング
 過剰骨障害――福岡重雄
   1.有痛性三角骨
    臨床症状と診断
    距骨後突起周辺の解剖
    治療
   2.外脛骨障害
    臨床症状
    治療
 骨端炎と骨壊死――鳥居 俊
   1.踵骨骨端炎(シーバー病)
    概念と病態
    診断
    治療
   2.第1ケーラー病
    概念と病態
    診断
    治療
   3.フライバーグ病(第2ケーラー病)
    概念と病態
    診断
    治療
  その他の外傷(1)――横江清司
   1.impingement exostosis
    発生状況
    臨床症状
    診断
    治療
    スポーツ復帰までの過程
    footballer's ankle
   2.扁平足障害
    病態
    臨床症状
    診断
    治療
    過回内足
   3.外反母趾
    発生状況
    病態
    臨床症状
    診断
    治療
    スポーツ復帰
   4.内反小趾
   5.母趾種子骨障害
    発生機序
    臨床症状
    診断
    治療
    スポーツ復帰までの過程
 その他の外傷(2)――入江一憲
   1.足根管症候群
    臨床症状
    治療
   2.踵部痛(heel pain syndrome)
    病因・病態
    治療
   3.モートン病(モートン神経腫)
    病態
    診断
    治療
   4.滑液包炎
     1)踵骨後部滑液包炎
     2)踵骨下部滑液包炎
   5.いわゆる足部痛
 その他の外傷(3)――菅原 誠
   1.爪下血腫
    発生
    臨床症状・病態
    診断
    現場での応急処置
    経過
    スポーツ復帰へのポイント
    予防
    関連疾患
    他のスポーツ皮膚科的疾患
   2.まめ,血まめ,靴ずれ(摩擦水疱)
    発生
    臨床症状・病態
    現場での応急処置と治療
    スポーツ復帰へのポイント
    予防
   3.たこ(胼胝腫),魚の目(鶏眼)
    発生
    臨床症状・病態
    鑑別診断
    現場での応急処置
    治療
    予防
   4.陥入爪
    発生
    臨床症状・病態
    現場での応急処置
    治療
    予防
   ダンスインジャリー(小川正三)
    外傷性骨折
    疲労骨折
    腱損傷
    距骨後部症候群
    膝蓋骨脱臼
 足関節・足部の運動療法――野村亜樹・川野哲英
   1.足関節・足部の外傷と運動療法
   2.足の構造と運動機構
     1)トラス構造とウィンドラス機構
     2)脛腓関節の動き
     3)足関節運動の特殊な機構
     4)足根骨,中足骨関節配列
   3.足への運動の負荷様式
     1)OKCとSKC,CKC
     2)単関節運動と複合関節運動
     3)近位抵抗と遠位抵抗
     4)筋への負荷形態
   4.損傷部位と運動への配慮点
     1)筋・腱の外傷
     2)靭帯損傷
     3)骨折
     4)アライメントへの配慮
   5.運動療法の実際

 文献
 索引