やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

はじめに
 インプラント治療を安全に進めるうえで,まず歯科医師による患者の総合評価として,全身状態の検査,局所の診察と検査,模型上での検査などが行われる.そして,歯科医師・歯科衛生士による歯周基本治療により口腔内環境が整った後,我々歯科技工士がインプラント治療へと携わっていくこととなる(図1).
 筆者は本誌2020年3月号〜2022年4月号にかけて連載した「インプラント治療を成功に導くために歯科技工士が果たす役割」にて,そのようなチーム医療における歯科技工士の役割について解説させていただいた.本稿ではチーム医療の一員として歯科技工士が知っておかなければならない知識を踏まえたうえで,チェアサイドからいただきたい資料,チェアサイドに伝えるラボサイドの資料など,筆者が行っているチームアプローチについて,前歯部1本のインプラント症例の臨床例を通し改めて紹介したい.前編となる今号ではスクリューリテインのケース,次号掲載予定の後編ではセメントリテインのケースをそれぞれ取り上げる.
 杉山雅和
 有限会社アートセラミック(横浜市保土ヶ谷区)
Special Article
特別解説 歯頸ラインの調和を図ったシングルインプラント症例
 ―チェアサイドとラボサイドの連携により実現する軟組織の回復(前編)
 (杉山雅和)

Complete Articles
Case Presentation デジタル技術を応用した総義歯治療の一例
 (山岡義孝,山岡義治)

次世代対談 歯科医師×歯科技工士コラボレーション 前編 診査・診断の重要性と治療計画立案
 (平澤正洋,平島真悟)

Serial Articles
補綴物の再製を減らす!表面ステインテクニック実践講座
 第2回 目標とする色とブロックのシェードが大きく異なるケース
 (横田浩史)

日常臨床に活かせる歯科研究の知識
 第4回 粘膜貫通部の垂直的長さを考慮したインプラント補綴とは?
 (中村孝博/丸尾勝一郎(監修))

患者満足度が得られる「失敗しない」補綴装置を求めて
 第27回 ハンス シュライヒ(Hans Schleich)氏と近藤 弘先生と規格模型(その4)(Main Body)
 (堤 嵩詞)

AIと歯科領域・原論
 第9回 進化電子工学の実験
 (藤原芳生/井元 剛(監修))

ほのぼの技工LIFE
 (Vol.23 藤弘和正)

簡単! ラボ・ヨガ教室
 105th lesson 下腹部に効くポーズ
 (楠原史子)

Congress & Meeting Report
 「第28回 日本私立歯科大学・歯学部附属病院歯科技工士協議会」に参加して
 (伊比 篤)

Others
 日技生涯研修