第8版 はじめに
「臨床医の注射と処方」の改定について,一昨年7月に亡くなられた川上武先生(医事評論家,健和会顧問)から最初にお話しがあったのは,約10年前であった.あれから迂予曲折がありやっと出版にいたることができた.
今回は第8版となり,主に病棟医療に従事する中堅医師が中心となり執筆に携わった.また,臨床の現場で研修医や若手医師が指示を出す際,見逃しやすい副作用につき,薬剤師の協力をえて,問題症例を提示した.
この「臨床医の注射と処方」は,1968年に出版されて以来,当初は幅広く開業医や診療所の先生がたに愛用されてきた.単なる処方集とは異なり,医師の技術の一つとしての薬物療法の位置を再認識し安全性を重視していく原則が示された.1980年の第3版改定では病棟で入院診療に従事している研修医,青年医師の要請に応えるべく全面改定を行った.1989年の第5版では新薬の開発が多岐にわたったため,新薬の作用,副作用の面を主眼に検討し,位置づけることを原則とした.そして版を重ねるごとに入院医療に従事する研修医や若手医師にも役立つ基本的な処方集として活用されてきた.そのコンセプトは現実に使われている処方から出発し,研修医が知っておくべき基本処方になるよう重点をおいた.この10年余りの中で登場した多くの新薬,例えば慢性関節リウマチに使用される抗TNFα阻害薬,糖尿病のDPP-4阻害薬などについて,今回の第8版では安全面から,経験のある医師や専門医の指導のもと慎重に使用することを原則とした.
構成としては全体にコンパクトで携帯できるように,各疾患の病態説明,鑑別診断は最低限に簡潔に記載するように配慮した.実際の処方は一般名処方とし,頻用される薬剤名は選択しやすいようにジェネリック薬品を含め下段に数種類記載し,実践的に活用できるようにした.
企画当初,執筆していただいた原稿はその後の変化に合わせ編集の手を加えている.特に頻回に行われている治療ガイドラインの更新改定に留意し,できるだけ最新のものに準じて加筆修正した.
また,各疾患や症状の治療,診断の上で知っておきたい重要なポイントまた実際の教訓的な症例などは,囲み記事で【MEMO】として強調した.
最後に,第8版を心待ちにされていた川上武先生がご存命のうちに出版できなかったことを本当に申し訳なく残念に思う.
今後本書が若手研修医からベテラン医師まで幅広く臨床の場で活用されることを期待したい.
2011年5月
編集委員会を代表して 松山 公彦
第1版 はじめに
薬物療法は臨床医の治療主段の主要な部分を占めてきたし,将来もその位置は変わらぬであろう.しかし,現段階での薬物療法のありかたは果たして妥当なのだろうか.
戦後,抗生物質,抗結核薬が疾病構造を一変しえたことから,薬への期待,評価は大きくなり,これに乗じて新薬が次々と製造され,その製品名は覚えきれない数になってきた.降圧薬,向精神神経薬,抗腫瘍薬と,その後開発された薬をならべると,現在問題になっている疾病の大部分はまさに一掃されそうな錯覚に陥る.
たしかに,副腎皮質ホルモン,経口糖尿病治療薬,降圧利尿薬の出現は疾病治療の手段を豊富にし,容易にした.しかし,一方,適応を誤まれば,医原性障害(iatrogenic disorders)のみをもたらすものであることもわかってきた.向精神神経薬も,長期に使用した際の副作用など,不明な点が多い.抗腫瘍薬にいたっては,腫瘍細胞を減少させながらも,全身状態を悪化させることが多く,このことが癌治療の隘路をなしている.
そのほか,既存の薬剤をいっそう効果的にし,その副作用を減じ,そして服用を便利にするため,その誘導体,合剤,剤型に工夫を加えたものなどが次々と製造されてきた.目的を達して非常に使いやすい薬が生れる一方,安全性確認の過程が軽視されているため,臨床的な使用によってはじめて重大な副作用が判明するという悲劇さえある.
臨床医が,患者のそのときの苦痛をやわらげ疾病を治癒に導くだけでなく,その一生の健康にも責任をとる立場に立つからには,薬の選択は悩み多いものとならざるをえない.
現在の時点で,もう一度薬の本質,薬物療法の位置を再認識し,適応を厳格に規定することによって,できるかぎり有効で安全な薬物療法の実際を組立てなおす努力が必要であろう.そのため,ここで“薬”そのものについて考えてみたい.
1968年8月
長畑 一正,小池 保子
「臨床医の注射と処方」の改定について,一昨年7月に亡くなられた川上武先生(医事評論家,健和会顧問)から最初にお話しがあったのは,約10年前であった.あれから迂予曲折がありやっと出版にいたることができた.
今回は第8版となり,主に病棟医療に従事する中堅医師が中心となり執筆に携わった.また,臨床の現場で研修医や若手医師が指示を出す際,見逃しやすい副作用につき,薬剤師の協力をえて,問題症例を提示した.
この「臨床医の注射と処方」は,1968年に出版されて以来,当初は幅広く開業医や診療所の先生がたに愛用されてきた.単なる処方集とは異なり,医師の技術の一つとしての薬物療法の位置を再認識し安全性を重視していく原則が示された.1980年の第3版改定では病棟で入院診療に従事している研修医,青年医師の要請に応えるべく全面改定を行った.1989年の第5版では新薬の開発が多岐にわたったため,新薬の作用,副作用の面を主眼に検討し,位置づけることを原則とした.そして版を重ねるごとに入院医療に従事する研修医や若手医師にも役立つ基本的な処方集として活用されてきた.そのコンセプトは現実に使われている処方から出発し,研修医が知っておくべき基本処方になるよう重点をおいた.この10年余りの中で登場した多くの新薬,例えば慢性関節リウマチに使用される抗TNFα阻害薬,糖尿病のDPP-4阻害薬などについて,今回の第8版では安全面から,経験のある医師や専門医の指導のもと慎重に使用することを原則とした.
構成としては全体にコンパクトで携帯できるように,各疾患の病態説明,鑑別診断は最低限に簡潔に記載するように配慮した.実際の処方は一般名処方とし,頻用される薬剤名は選択しやすいようにジェネリック薬品を含め下段に数種類記載し,実践的に活用できるようにした.
企画当初,執筆していただいた原稿はその後の変化に合わせ編集の手を加えている.特に頻回に行われている治療ガイドラインの更新改定に留意し,できるだけ最新のものに準じて加筆修正した.
また,各疾患や症状の治療,診断の上で知っておきたい重要なポイントまた実際の教訓的な症例などは,囲み記事で【MEMO】として強調した.
最後に,第8版を心待ちにされていた川上武先生がご存命のうちに出版できなかったことを本当に申し訳なく残念に思う.
今後本書が若手研修医からベテラン医師まで幅広く臨床の場で活用されることを期待したい.
2011年5月
編集委員会を代表して 松山 公彦
第1版 はじめに
薬物療法は臨床医の治療主段の主要な部分を占めてきたし,将来もその位置は変わらぬであろう.しかし,現段階での薬物療法のありかたは果たして妥当なのだろうか.
戦後,抗生物質,抗結核薬が疾病構造を一変しえたことから,薬への期待,評価は大きくなり,これに乗じて新薬が次々と製造され,その製品名は覚えきれない数になってきた.降圧薬,向精神神経薬,抗腫瘍薬と,その後開発された薬をならべると,現在問題になっている疾病の大部分はまさに一掃されそうな錯覚に陥る.
たしかに,副腎皮質ホルモン,経口糖尿病治療薬,降圧利尿薬の出現は疾病治療の手段を豊富にし,容易にした.しかし,一方,適応を誤まれば,医原性障害(iatrogenic disorders)のみをもたらすものであることもわかってきた.向精神神経薬も,長期に使用した際の副作用など,不明な点が多い.抗腫瘍薬にいたっては,腫瘍細胞を減少させながらも,全身状態を悪化させることが多く,このことが癌治療の隘路をなしている.
そのほか,既存の薬剤をいっそう効果的にし,その副作用を減じ,そして服用を便利にするため,その誘導体,合剤,剤型に工夫を加えたものなどが次々と製造されてきた.目的を達して非常に使いやすい薬が生れる一方,安全性確認の過程が軽視されているため,臨床的な使用によってはじめて重大な副作用が判明するという悲劇さえある.
臨床医が,患者のそのときの苦痛をやわらげ疾病を治癒に導くだけでなく,その一生の健康にも責任をとる立場に立つからには,薬の選択は悩み多いものとならざるをえない.
現在の時点で,もう一度薬の本質,薬物療法の位置を再認識し,適応を厳格に規定することによって,できるかぎり有効で安全な薬物療法の実際を組立てなおす努力が必要であろう.そのため,ここで“薬”そのものについて考えてみたい.
1968年8月
長畑 一正,小池 保子
総 論
臨床医の注射と処方
1 薬と臨床医
2 薬物療法の進歩と変貌
3 薬の好ましくない作用と薬害
4 EBM(evidence based medicine)
5 一人の臨床医にとっての薬
6 必須の知識・技術
薬物療法の原則
1 一般療法と薬物療法
2 対症療法の考え方
3 慢性疾患の治療適応
4 薬をどう選ぶか
5 与薬ルートをどう選ぶか
6 多剤併用と相互作用
7 いつまで使うか,いつ中止するか
8 薬動力学
9 使い方と説明
情報処理としての薬物処方
1 処方の記載,処方箋の発行
2 薬歴管理
副作用と薬剤事故の防止
1 禁忌薬の情報
2 安全な治療方法の選択
3 誤投薬のチェック
4 患者が治療に「参加」すること
5 有効性と危険性の事前説明
6 薬剤管理
注射薬の配合時の手順と注意
各論A 対症療法
1 発 熱
1 発熱の治療について
2 発熱の一般的な治療
3 発熱の薬物療法
2 頭 痛
1 一般的な頭痛
2 片頭痛
3 緊張型頭痛
3 咳・痰・血痰
1 咳・痰
2 血 痰
4 悪心・嘔吐
5 下 痢
1 急性下痢
2 急性,慢性下痢を問わず,難治性の下痢の場合
6 便秘と鼓腸
1 便 秘
2 鼓 腸
7 胸やけ
8 吃 逆
9 浮 腫
1 全身性浮腫
2 下肢局所の浮腫
3 局所性浮腫
10 腰痛,肩こり,四肢痛,関節痛
1 腰 痛
2 肩こり
3 四肢痛
4 関節痛
11 しびれ
1 一般的なしびれ
2 中枢性のしびれ
3 末梢性のしびれ
4 下肢のしびれ
5 血流障害に伴うしびれ
6 頑固なしびれ
12 めまい
1 対症療法
13 不眠症
各論B 疾患別治療法
1 感染症
1 抗菌剤の使い方
1 抗菌剤療法の目的と基本概念
2 抗菌剤選択時の原則
3 抗菌剤の適切な投与方法
4 抗菌剤の投与期間と中止・変更の指標
2 敗血症
敗血症診断の留意点
治療の実際─抗生剤治療
1 感染巣,起因菌が同定できていない敗血症
2 経静脈カテーテル関連の感染
3 起因菌が同定できたら
3 かぜ・インフルエンザ
か ぜ
1 かぜ(インフルエンザを除く)の一般的な治療
インフルエンザ
1 インフルエンザワクチン
2 インフルエンザ診断の実際
3 抗インフルエンザ剤の実際の投与法
SARS;重症急性呼吸器症候群
4 扁桃腺炎,扁桃周囲膿瘍
扁桃腺炎
1 特 徴
2 検 査
3 治 療
扁桃周囲膿瘍
1 特 徴
2 治 療
5 肺炎(細菌性,異型)
治療方法
1 軽症の場合の治療
2 中等症の治療
3 重症の治療
4 マイコプラズマ肺炎
5 誤嚥性肺炎
6 結核(頸部リンパ節炎なども含む),非結核性抗酸菌症(非定型抗酸菌症)
結 核
1 診 断
2 治 療
非結核性抗酸菌症(非定型抗酸菌症)
1 診断基準
2 治 療
7 胸膜炎・肺化膿症
1 肺化膿症の治療
2 癌性胸膜炎
3 結核性胸膜炎
4 ウイルス性胸膜炎
5 膠原病による胸膜炎
8 膀胱炎(腎盂炎)
1 その特徴・原因について
2 臨床症状・検査所見
3 治療として
9 髄膜炎,脳炎
髄膜炎
1 無菌性髄膜炎
2 細菌性髄膜炎
3 真菌性髄膜炎
4 結核性髄膜炎
脳 炎
1 免疫抑制患者の場合
2 正常免疫機能者の場合
3 非ヘルペス性のウイルス性脳炎
4 日本脳炎
10 感染性腸炎・食中毒
1 治療の基本
2 治療の実際
11 STD(性感染症)
1 淋菌・クラミジア感染症
12 真菌感染症
治療薬物
表在性真菌感染症の治療
1 白癬症
2 カンジダ症
深在性真菌感染症の治療
1 カンジダ症
2 アスペルギルス症
3 クリプトコッカス症
2 呼吸器疾患
1 気管支喘息
急性期-喘息発作そのものの治療
1 喘息症状・発作強度の分類
2 今までの治療の経過の把握
3 外来での治療
4 入院時の注射や処方などの一例
発作が落ちつき,治療開始後の慢性期喘息の外来管理
2 慢性閉塞性肺疾患(肺気腫,慢性気管支炎など;COPD)
慢性期の治療
1 薬物療法-安定期の治療
2 在宅酸素療法-HOT
3 生活指導
急性増悪時の治療
1 増悪の原因に対する治療
3 肺梗塞
1 概 要
2 診断のポイント
3 急性期治療
4 慢性期の治療
4 その他の肺疾患
1 過換気症候群
2 びまん性汎細気管支炎(DPB)・気管支拡張症
3 循環器疾患
1 高血圧
治療に入る前に考えるポイント
1 薬物療法と生活習慣の見直しの重要性について
2 血圧測定
降圧剤を開始する時期
降圧剤の選択
降圧剤の投与方法
降圧剤を増量する場合
降圧剤を減量もしくは中止する場合
高血圧性緊急症
合併症がある場合
高血圧に悪影響を及ぼす薬剤や食物
2 心不全
診断のポイント
1 臨床症状や理学所見から疑う
2 胸部X線と心電図を同時に評価する
3 生化学検査値を参考にする
急性心不全の治療
急性心不全の治療の実際
慢性心不全の治療
3 虚血性心疾患
1 労作性狭心症
2 安静時狭心症
3 急性心筋梗塞
4 不整脈
治療する前に考えておきたいポイント
1 まず症状をよく聞き,どういう不整脈か見当をつける
2 心電図をとり,緊急性を判断する
3 基礎疾患,薬剤の影響を確認する
治 療
1 洞性頻脈
2 洞性徐脈
3 洞機能不全症候群(sick sinus syndrome;SSS)
4 房室ブロック
5 脚ブロック
6 期外収縮
7 WPW症候群
8 発作性上室性頻拍
9 心房細動,粗動
10 心室性頻拍(VT)
11 多形性心室性頻拍(torsade de pointes)
12 心室細動
5 末梢動脈疾患(PAD)
PAD診断のポイント
治 療
1 保存治療
2 外科治療と血管内治療
6 起立性低血圧
診断の要点
治 療
1 原因疾患がある場合
2 理学療法
3 薬物療法
7 静脈血栓症・血栓性静脈炎
診 断
治 療
1 安 静
2 抗生剤投与
3 下肢静脈瘤の診断と治療
4 消化器疾患
1 逆流性食道炎・胃食道逆流症(GERD)
2 胃炎,胃・十二指腸潰瘍,ピロリ菌除菌
胃炎,胃潰瘍,十二指腸潰瘍の治療薬
胃 炎
1 H2?遮断剤
2 粘膜防御因子製剤
3 特に強い症状がある場合
NUD;nonulcerative dyspepsia
胃潰瘍,十二指腸潰瘍
1 潰瘍のステージ分類(崎田,三輪分類)
2 出血,穿孔の危険のある場合
3 外来で治療する場合
4 実際の処方
NSAIDs潰瘍
ピロリ(H.pylori)菌除菌
1 ピロリ菌除菌副作用
2 ピロリ菌の除菌時の処方
3 除菌治療を行う時期
4 除菌されたかどうかの判定
5 除菌されていなかった場合
3 過敏性腸症候群
4 潰瘍性大腸炎
治療開始にあたって
治療法
1 軽症・中等症の場合
2 重症,劇症の場合
3 免疫抑制剤
寛解期の治療について
5 虫垂炎
1 急性虫垂炎
2 慢性虫垂炎
6 急性肝炎
治療前に考えるポイント
原因別の診断・治療
1 急性A型肝炎
2 急性B型肝炎
3 急性C型肝炎
7 慢性肝炎,肝硬変症
慢性肝炎
1 肝庇護療法
2 慢性肝炎の治療
肝硬変
1 腹水への対応
2 肝性脳症への対応
3 有痛性筋痙攣への対応
8 胆石,胆道感染症
治療にあたっての確認事項
感染に対して
胆嚢炎の治療
膵 炎
無症候胆石の考え方
9 急性膵炎
急性膵炎の診断
急性膵炎の治療
1 腹痛に対して
2 膵炎の鎮静化
3 輸液管理(重症度の評価により輸液量が異なる)
4 膠質浸透圧の維持が困難なとき
10 慢性膵炎
治 療
1 代償期
2 移行期
3 非代償期
11 肛門疾患
症 状
肛門三大疾患
1 痔核;外痔核・内痔核
2 裂 肛
3 痔 瘻
4 その他の肛門疾患
肛門疾患の保存療法
1 便秘に対して
2 出血・疼痛に対して
3 急性期で疼痛が著しいとき
4 感染を伴っているとき
12 術後後遺症
腸管癒着症
1 症状が軽度のとき
2 腹痛を伴うとき
3 症状が悪化しイレウスと診断された場合
ダンピング症候群
5 腎・尿路疾患
1 血尿・蛋白尿
血尿,蛋白尿について
治 療
2 急性腎炎
治療前に考える3つのポイント
1 ASLO,ASK高値により溶連菌感染がはっきりしている場合
2 浮腫,乏尿に対して
3 肉眼的血尿に対して
4 高血圧に対して
3 急速進行性腎炎症候群
4 慢性腎炎
組織型が明らかな腎炎の場合
1 IgA腎症の治療
2 非IgA腎症
3 膜性増殖性腎炎
組織型が不明の腎炎の場合
5 ネフローゼ症候群
治 療
1 浮腫に対して
2 蛋白尿に対して
3 高血圧に対して
4 高脂血症に対して
6 急性腎不全
診断のポイント
1 腎性腎不全
2 腎前性腎不全
3 腎後性腎不全
7 慢性腎不全
病期による治療のポイント
腎不全時に注意すべき薬剤
1 腎機能の進展阻止のための処方
2 高血圧を合併していれば
3 糖尿病を合併している,いわゆる糖尿病性腎症の場合
4 腎性貧血を認める場合:CRE2mg/dL以上
5 高P血症
6 高K血症
7 代謝性アシドーシス
8 浮 腫
9 心不全
10 感染症を併発した場合
11 透析療法(HD)
6 電解質・酸塩基平衡異常
1 高ナトリウム血症,低ナトリウム血症
高ナトリウム(Na)血症
1 水欠乏性高Na血症
2 Na過剰性高Na血症
低Na血症
1 低Na血症の症状
2 低Na血症の治療
3 低Na血症で注意すべき病態
2 高カリウム血症,低カリウム血症
高カリウム(K)血症
1 高K血症の原因
2 高K血症の治療
低K血症
1 低K血症を呈する疾患
2 低K血症の治療
3 高カルシウム血症,低カルシウム血症
高カルシウム(Ca)血症
1 高Ca血症の原因
2 高Ca血症の治療
低Ca血症
1 低Ca血症で注意すべき点
2 低Ca血症の治療
4 アシドーシス
代謝性アシドーシス
1 代謝性アシドーシスの基本的な治療
2 代謝性アシドーシス慢性期の治療
5 アルカローシス
代謝性アルカローシス
1 代謝性アルカローシスの原因
2 代謝性アルカローシスの治療
呼吸性アルカローシス
7 血液・血管疾患
1 鉄欠乏性貧血
症 状
病態と検査所見
2 巨赤芽球性貧血
症 状
診 断
治療の実際
3 血小板減少症
1 偽性血小板減少症(EDTA凝集)
2 薬剤性血小板減少症
3 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
4 真性多血症・本態性血小板血症
1 真性多血症
2 本態性血小板血症
8 代謝・内分泌疾患
1 糖尿病
糖尿病治療の目的
診 断
血糖値コントロールの目標
2型糖尿病の治療
1 2型糖尿病の治療手順
2 2型糖尿病の治療の実際
インスリン注射と適応
1 どんなときに
2 インスリン製剤の種類と選択
3 インスリン注射の導入─どのように導入するか
4 インスリン注射療法の原則と処方
合併症の薬物治療
1 腎 症
2 神経症
3 糖尿病性胃腸症
4 糖尿病性壊疽
5 糖尿病性昏睡(DKA)
6 非ケトン性高浸透圧性昏睡
7 低血糖に対して
糖尿病のコントロールが乱れたとき
1 原因を考える
2 どう対処するか
2 高脂血症
1 高脂血症治療の前に
2 薬物治療に先立って
3 薬物治療
3 痛 風
1 急性発作時
2 発作予感時
3 間欠期
4 甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症の分類
治療の基本
5 甲状腺機能亢進症
バセドウ病を見逃さないために
バセドウ病の治療方法
1 バセドウ病の薬物療法
2 手術療法
3 放射性ヨード療法
甲状腺クリーゼ
6 甲状腺炎(亜急性,慢性)
亜急性甲状腺炎
慢性甲状腺炎(橋本病)
無痛性甲状腺炎
急性化膿性甲状腺炎
7 アジソン病,急性副腎不全
アジソン病(原発性副腎不全)
二次性副腎不全
1 臨床症状
2 検査所見
3 治 療
副腎不全(副腎クリーゼ)
1 症状と診断
2 治 療
9 膠原病
1 ステロイド剤の使い方
ステロイドとは
糖質コルチコイドの薬理作用
経口ステロイド剤の使い方
1 連日投与
2 隔日投与:ステロイド離脱を目指すとき
3 補充療法
ステロイド注射剤の使い方
1 代償療法
2 一般的静注療法
3 ONE-SHOT療法
4 パルス療法
ステロイド治療の副作用と対策
2 関節リウマチ(RA)
RA治療の変遷
RA治療の基本原則と主な薬剤
1 疾患修飾性抗リウマチ剤(DMARDs)
2 非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDs)
3 ステロイド剤
4 漢方エキス製剤
処方例
1 初期RA
2 中期活動性RA
補悪性関節リウマチ
3 全身性エリテマトーデス(SLE)
SLEの病態の多様性と治療法選択の難しさ
ループス腎炎の治療
1 WHO分類I-III型
2 WHO分類IV型
3 WHO分類V型
漿膜炎型ループスの治療
1 発熱,関節炎,皮疹
2 顔面紅斑,多発性関節炎
中枢神経(CNS)ループス
1 抗リン脂質抗体症候群(APS)
2 肺胞出血
日常診療で遭遇する難治性症状
1 血小板減少症・自己免疫性溶血性貧血
2 レイノー現象・指尖梗塞性皮膚潰瘍
3 ステロイド誘発骨粗鬆症
10 神経疾患
1 脳卒中・脳卒中後遺症
診断・治療の要点
全身管理
1 急激な降圧をしない!
2 合併症対策
各病型の治療
1 脳出血
2 脳梗塞
慢性期の再発予防
慢性期の危険因子の管理
脳循環代謝改善
脳卒中後遺症
1 脳卒中後のうつ状態に対する対応
2 その他の後遺症
2 パーキンソン症候群とパーキンソン病
パーキンソン症候群とパーキンソン病の概念
パーキンソン病の薬物治療
1 初期(Hohn & Yahr stage I-II)
2 中期(Hohn & Yahr stage III)
3 後期(Hohn & Yahr stage IV-V)
パーキンソン症候群の薬物治療
3 てんかん
てんかん重積状態の治療
抗てんかん剤による治療
1 多くの発作型に有効なもの
2 部分発作のみに有効なもの
3 てんかん発作の治療の原則
4 妊娠中や妊娠可能年齢女性および授乳中女性のてんかん薬物治療
4 特発性顔面神経麻痺(Bell麻痺)
1 顔面神経麻痺の臨床
2 顔面神経麻痺の治療
5 本態性振戦
1 本態性振戦の臨床像
2 本態性振戦の鑑別診断
3 本態性振戦の治療
6 その他の神経・筋疾患
1 アルツハイマー病
2 多発性硬化症
3 三叉神経痛
4 ギランバレー症候群とフィッシャー症候群,急性脱髄性多発神経炎
5 重症筋無力症
6 多発性筋炎,皮膚筋炎
11 悪性腫瘍
1 癌告知と抗癌剤について
1 告知と予後説明について
2 専門医へのコンサルト
3 抗癌剤処方について
2 緩和ケア,医療用麻薬の使い方
癌性疼痛
鎮痛剤使用上の原則
鎮痛剤使用の実際
1 第一段階:NSAIDs
2 第二段階:レペタン(ブプレノルフィン)坐剤
3 第三段階:モルヒネ製剤
12 泌尿器疾患
1 腎・尿路結石
1 疼痛コントロール
2 結石排石の促進
3 結石再発予防
2 前立腺肥大症
1 簡便な診察方法
2 薬物療法
3 前立腺炎・前立腺痛・精巣上体炎・尿道炎
1 前立腺炎
2 前立腺痛
3 精巣上体炎
4 尿道炎
4 尿失禁
1 腹圧性尿失禁
2 切迫性尿失禁
3 溢流性尿失禁
4 機能的尿失禁
13 婦人科疾患
1 更年期障害
治療の実際
1 ホルモン補充療法
2 漢方処方
3 骨粗鬆症
2 ピルの使い方
1 ピルとは
2 ピルの作用機序
3 ピルの効用
4 ピルの副作用,相互作用,禁忌
5 ピルの飲み忘れ
6 今後の問題点
14 皮膚疾患
1 湿疹,接触皮膚炎
湿疹とは
ステロイド外用剤の使い方
治 療
1 接触皮膚炎
2 皮脂減少性皮膚炎
3 脂漏性皮膚炎
4 痒 疹
5 汗疱(異汗性湿疹)
6 アトピー性皮膚炎
2 蕁麻疹
蕁麻疹とは
原因による蕁麻疹の分類
治療方針と治療の実際
3 白癬・カンジダ症
足白癬
1 足白癬の治療
カンジダ症
1 カンジダ症の症状と鑑別
2 カンジダ症の治療
4 帯状疱疹・単純性ヘルペス
帯状疱疹・単純性ヘルペスの概要
帯状疱疹・単純性ヘルペスの治療
1 単純性疱疹
2 帯状疱疹
5 虫刺症
蚊やブユなどのいわゆる虫刺され
1 結節性痒疹
2 目の回りが赤く腫れている場合
3 虫刺されと水痘との鑑別
毛虫・毒蛾による皮膚炎
1 ステロイド外用剤
2 抗ヒスタミン剤
蜂刺症
疥 癬
6 褥 瘡
1 褥瘡が急速に拡大・悪化,周囲に強い発赤,発熱を伴うとき
2 肉芽増殖を図るときの外用剤
7 熱 傷
熱傷の分類
1 受傷面積
2 熱傷の深さ
3 熱傷の原因と深さの関係
4 治癒への見通し
5 受傷部位と局所安静
熱傷の治療
1 痛み対策
2 感染が疑われるとき─抗生剤の投与,局所の消毒
3 皮膚処置
4 緊満した水疱
5 熱傷受傷時の栄養
6 肉芽形成・瘢痕形成期
7 過肉芽形成・瘢痕形成期
8 痒み(掻痒)
1 皮疹が認められないが痒みがある場合(皮膚掻痒症)
2 皮疹が認められる場合
15 耳鼻咽喉疾患
1 アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎とは
アレルギー性鼻炎の診断と治療
1 通年性アレルギー性鼻炎への治療
2 季節性アレルギー性鼻炎の治療
3 小児アレルギー性鼻炎の治療
4 妊婦におけるアレルギー性鼻炎の治療
2 鼻出血
鼻出血の診断
鼻出血の治療
3 中耳炎
1 急性期の治療
2 慢性中耳炎慢性期および滲出性中耳炎に対する治療
4 副鼻腔炎
1 急性・慢性副鼻腔炎の急性増悪期の治療
2 慢性副鼻腔炎の治療
3 慢性副鼻腔炎への処方の留意点
5 口内炎(舌炎)
1 摂食が可能な範囲の軽症から中等症の治療
2 原因別治療
6 メニエール病
1 メニエール病の症状,診断
2 メニエール病の病因,病型
3 メニエール病の治療
16 眼疾患
1 結膜炎
1 アレルギー性結膜炎
2 ウイルス性結膜炎
3 細菌性結膜炎
4 その他の結膜炎─クラミジア感染症
2 緑内障
1 原発緑内障
2 続発緑内障
3 白内障
4 糖尿病網膜症
17 整形外科疾患
1 骨粗鬆症
治 療
1 脊椎の痛みを伴わない骨粗鬆症
2 脊椎の痛みを伴う骨粗鬆症
2 腰痛症
治療法
1 軽症の治療
2 中等症の治療
3 重症の治療
3 肩関節周囲炎
肩関節周囲炎全般の治療
疾患個別の治療
1 いわゆる五十肩(狭義の肩関節周囲炎)
2 石灰化腱炎(石灰沈着性滑液包炎)
3 上腕二頭筋長頭腱鞘炎
4 慢性腱板損傷
5 肩峰下滑液包炎
4 変形性関節症(股関節・膝関節)
変形性膝関節症の治療
18 小児科疾患
1 小児の診療
小児の薬物療法
1 保護者への指導
2 薬の飲ませ方
3 食物アレルギーに注意する
4 小児の診療はtotal therapy
2 発熱,発疹
1 溶連菌感染症
2 麻 疹
3 風 疹
4 流行性耳下腺炎
5 水 痘
6 伝染性紅班
7 手足口病
8 ヘルパンギーナ
9 ヘルペス口内炎
10 鵞口瘡
11 伝染性膿痂疹
12 突発性発疹症
13 川崎病
3 咳,鼻汁,喘鳴
1 咽頭,扁桃腺炎
2 喉頭炎
3 気管支炎,肺炎
4 RSウイルス細気管支炎
5 マイコプラズマ感染症
6 インフルエンザ
7 百日咳
4 腹痛,嘔吐,下痢
1 便 秘
2 嘔 吐
3 下 痢
4 その他の腹痛をきたす疾患と治療
5 痙 攣
1 病院へ着いた時点で痙攣が止まっている場合
2 来院時にまだ痙攣を起こしている場合
3 痙攣が止まらない場合
4 熱がなく痙攣が起こるとき
6 気管支喘息
1 急性期治療
2 気管支喘息の慢性管理─コントローラー
7 予防接種
1 安全に接種するためには
2 予防接種液量
3 アレルギー疾患児への予防接種
4 副作用と治療
薬剤索引
臨床医の注射と処方
1 薬と臨床医
2 薬物療法の進歩と変貌
3 薬の好ましくない作用と薬害
4 EBM(evidence based medicine)
5 一人の臨床医にとっての薬
6 必須の知識・技術
薬物療法の原則
1 一般療法と薬物療法
2 対症療法の考え方
3 慢性疾患の治療適応
4 薬をどう選ぶか
5 与薬ルートをどう選ぶか
6 多剤併用と相互作用
7 いつまで使うか,いつ中止するか
8 薬動力学
9 使い方と説明
情報処理としての薬物処方
1 処方の記載,処方箋の発行
2 薬歴管理
副作用と薬剤事故の防止
1 禁忌薬の情報
2 安全な治療方法の選択
3 誤投薬のチェック
4 患者が治療に「参加」すること
5 有効性と危険性の事前説明
6 薬剤管理
注射薬の配合時の手順と注意
各論A 対症療法
1 発 熱
1 発熱の治療について
2 発熱の一般的な治療
3 発熱の薬物療法
2 頭 痛
1 一般的な頭痛
2 片頭痛
3 緊張型頭痛
3 咳・痰・血痰
1 咳・痰
2 血 痰
4 悪心・嘔吐
5 下 痢
1 急性下痢
2 急性,慢性下痢を問わず,難治性の下痢の場合
6 便秘と鼓腸
1 便 秘
2 鼓 腸
7 胸やけ
8 吃 逆
9 浮 腫
1 全身性浮腫
2 下肢局所の浮腫
3 局所性浮腫
10 腰痛,肩こり,四肢痛,関節痛
1 腰 痛
2 肩こり
3 四肢痛
4 関節痛
11 しびれ
1 一般的なしびれ
2 中枢性のしびれ
3 末梢性のしびれ
4 下肢のしびれ
5 血流障害に伴うしびれ
6 頑固なしびれ
12 めまい
1 対症療法
13 不眠症
各論B 疾患別治療法
1 感染症
1 抗菌剤の使い方
1 抗菌剤療法の目的と基本概念
2 抗菌剤選択時の原則
3 抗菌剤の適切な投与方法
4 抗菌剤の投与期間と中止・変更の指標
2 敗血症
敗血症診断の留意点
治療の実際─抗生剤治療
1 感染巣,起因菌が同定できていない敗血症
2 経静脈カテーテル関連の感染
3 起因菌が同定できたら
3 かぜ・インフルエンザ
か ぜ
1 かぜ(インフルエンザを除く)の一般的な治療
インフルエンザ
1 インフルエンザワクチン
2 インフルエンザ診断の実際
3 抗インフルエンザ剤の実際の投与法
SARS;重症急性呼吸器症候群
4 扁桃腺炎,扁桃周囲膿瘍
扁桃腺炎
1 特 徴
2 検 査
3 治 療
扁桃周囲膿瘍
1 特 徴
2 治 療
5 肺炎(細菌性,異型)
治療方法
1 軽症の場合の治療
2 中等症の治療
3 重症の治療
4 マイコプラズマ肺炎
5 誤嚥性肺炎
6 結核(頸部リンパ節炎なども含む),非結核性抗酸菌症(非定型抗酸菌症)
結 核
1 診 断
2 治 療
非結核性抗酸菌症(非定型抗酸菌症)
1 診断基準
2 治 療
7 胸膜炎・肺化膿症
1 肺化膿症の治療
2 癌性胸膜炎
3 結核性胸膜炎
4 ウイルス性胸膜炎
5 膠原病による胸膜炎
8 膀胱炎(腎盂炎)
1 その特徴・原因について
2 臨床症状・検査所見
3 治療として
9 髄膜炎,脳炎
髄膜炎
1 無菌性髄膜炎
2 細菌性髄膜炎
3 真菌性髄膜炎
4 結核性髄膜炎
脳 炎
1 免疫抑制患者の場合
2 正常免疫機能者の場合
3 非ヘルペス性のウイルス性脳炎
4 日本脳炎
10 感染性腸炎・食中毒
1 治療の基本
2 治療の実際
11 STD(性感染症)
1 淋菌・クラミジア感染症
12 真菌感染症
治療薬物
表在性真菌感染症の治療
1 白癬症
2 カンジダ症
深在性真菌感染症の治療
1 カンジダ症
2 アスペルギルス症
3 クリプトコッカス症
2 呼吸器疾患
1 気管支喘息
急性期-喘息発作そのものの治療
1 喘息症状・発作強度の分類
2 今までの治療の経過の把握
3 外来での治療
4 入院時の注射や処方などの一例
発作が落ちつき,治療開始後の慢性期喘息の外来管理
2 慢性閉塞性肺疾患(肺気腫,慢性気管支炎など;COPD)
慢性期の治療
1 薬物療法-安定期の治療
2 在宅酸素療法-HOT
3 生活指導
急性増悪時の治療
1 増悪の原因に対する治療
3 肺梗塞
1 概 要
2 診断のポイント
3 急性期治療
4 慢性期の治療
4 その他の肺疾患
1 過換気症候群
2 びまん性汎細気管支炎(DPB)・気管支拡張症
3 循環器疾患
1 高血圧
治療に入る前に考えるポイント
1 薬物療法と生活習慣の見直しの重要性について
2 血圧測定
降圧剤を開始する時期
降圧剤の選択
降圧剤の投与方法
降圧剤を増量する場合
降圧剤を減量もしくは中止する場合
高血圧性緊急症
合併症がある場合
高血圧に悪影響を及ぼす薬剤や食物
2 心不全
診断のポイント
1 臨床症状や理学所見から疑う
2 胸部X線と心電図を同時に評価する
3 生化学検査値を参考にする
急性心不全の治療
急性心不全の治療の実際
慢性心不全の治療
3 虚血性心疾患
1 労作性狭心症
2 安静時狭心症
3 急性心筋梗塞
4 不整脈
治療する前に考えておきたいポイント
1 まず症状をよく聞き,どういう不整脈か見当をつける
2 心電図をとり,緊急性を判断する
3 基礎疾患,薬剤の影響を確認する
治 療
1 洞性頻脈
2 洞性徐脈
3 洞機能不全症候群(sick sinus syndrome;SSS)
4 房室ブロック
5 脚ブロック
6 期外収縮
7 WPW症候群
8 発作性上室性頻拍
9 心房細動,粗動
10 心室性頻拍(VT)
11 多形性心室性頻拍(torsade de pointes)
12 心室細動
5 末梢動脈疾患(PAD)
PAD診断のポイント
治 療
1 保存治療
2 外科治療と血管内治療
6 起立性低血圧
診断の要点
治 療
1 原因疾患がある場合
2 理学療法
3 薬物療法
7 静脈血栓症・血栓性静脈炎
診 断
治 療
1 安 静
2 抗生剤投与
3 下肢静脈瘤の診断と治療
4 消化器疾患
1 逆流性食道炎・胃食道逆流症(GERD)
2 胃炎,胃・十二指腸潰瘍,ピロリ菌除菌
胃炎,胃潰瘍,十二指腸潰瘍の治療薬
胃 炎
1 H2?遮断剤
2 粘膜防御因子製剤
3 特に強い症状がある場合
NUD;nonulcerative dyspepsia
胃潰瘍,十二指腸潰瘍
1 潰瘍のステージ分類(崎田,三輪分類)
2 出血,穿孔の危険のある場合
3 外来で治療する場合
4 実際の処方
NSAIDs潰瘍
ピロリ(H.pylori)菌除菌
1 ピロリ菌除菌副作用
2 ピロリ菌の除菌時の処方
3 除菌治療を行う時期
4 除菌されたかどうかの判定
5 除菌されていなかった場合
3 過敏性腸症候群
4 潰瘍性大腸炎
治療開始にあたって
治療法
1 軽症・中等症の場合
2 重症,劇症の場合
3 免疫抑制剤
寛解期の治療について
5 虫垂炎
1 急性虫垂炎
2 慢性虫垂炎
6 急性肝炎
治療前に考えるポイント
原因別の診断・治療
1 急性A型肝炎
2 急性B型肝炎
3 急性C型肝炎
7 慢性肝炎,肝硬変症
慢性肝炎
1 肝庇護療法
2 慢性肝炎の治療
肝硬変
1 腹水への対応
2 肝性脳症への対応
3 有痛性筋痙攣への対応
8 胆石,胆道感染症
治療にあたっての確認事項
感染に対して
胆嚢炎の治療
膵 炎
無症候胆石の考え方
9 急性膵炎
急性膵炎の診断
急性膵炎の治療
1 腹痛に対して
2 膵炎の鎮静化
3 輸液管理(重症度の評価により輸液量が異なる)
4 膠質浸透圧の維持が困難なとき
10 慢性膵炎
治 療
1 代償期
2 移行期
3 非代償期
11 肛門疾患
症 状
肛門三大疾患
1 痔核;外痔核・内痔核
2 裂 肛
3 痔 瘻
4 その他の肛門疾患
肛門疾患の保存療法
1 便秘に対して
2 出血・疼痛に対して
3 急性期で疼痛が著しいとき
4 感染を伴っているとき
12 術後後遺症
腸管癒着症
1 症状が軽度のとき
2 腹痛を伴うとき
3 症状が悪化しイレウスと診断された場合
ダンピング症候群
5 腎・尿路疾患
1 血尿・蛋白尿
血尿,蛋白尿について
治 療
2 急性腎炎
治療前に考える3つのポイント
1 ASLO,ASK高値により溶連菌感染がはっきりしている場合
2 浮腫,乏尿に対して
3 肉眼的血尿に対して
4 高血圧に対して
3 急速進行性腎炎症候群
4 慢性腎炎
組織型が明らかな腎炎の場合
1 IgA腎症の治療
2 非IgA腎症
3 膜性増殖性腎炎
組織型が不明の腎炎の場合
5 ネフローゼ症候群
治 療
1 浮腫に対して
2 蛋白尿に対して
3 高血圧に対して
4 高脂血症に対して
6 急性腎不全
診断のポイント
1 腎性腎不全
2 腎前性腎不全
3 腎後性腎不全
7 慢性腎不全
病期による治療のポイント
腎不全時に注意すべき薬剤
1 腎機能の進展阻止のための処方
2 高血圧を合併していれば
3 糖尿病を合併している,いわゆる糖尿病性腎症の場合
4 腎性貧血を認める場合:CRE2mg/dL以上
5 高P血症
6 高K血症
7 代謝性アシドーシス
8 浮 腫
9 心不全
10 感染症を併発した場合
11 透析療法(HD)
6 電解質・酸塩基平衡異常
1 高ナトリウム血症,低ナトリウム血症
高ナトリウム(Na)血症
1 水欠乏性高Na血症
2 Na過剰性高Na血症
低Na血症
1 低Na血症の症状
2 低Na血症の治療
3 低Na血症で注意すべき病態
2 高カリウム血症,低カリウム血症
高カリウム(K)血症
1 高K血症の原因
2 高K血症の治療
低K血症
1 低K血症を呈する疾患
2 低K血症の治療
3 高カルシウム血症,低カルシウム血症
高カルシウム(Ca)血症
1 高Ca血症の原因
2 高Ca血症の治療
低Ca血症
1 低Ca血症で注意すべき点
2 低Ca血症の治療
4 アシドーシス
代謝性アシドーシス
1 代謝性アシドーシスの基本的な治療
2 代謝性アシドーシス慢性期の治療
5 アルカローシス
代謝性アルカローシス
1 代謝性アルカローシスの原因
2 代謝性アルカローシスの治療
呼吸性アルカローシス
7 血液・血管疾患
1 鉄欠乏性貧血
症 状
病態と検査所見
2 巨赤芽球性貧血
症 状
診 断
治療の実際
3 血小板減少症
1 偽性血小板減少症(EDTA凝集)
2 薬剤性血小板減少症
3 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
4 真性多血症・本態性血小板血症
1 真性多血症
2 本態性血小板血症
8 代謝・内分泌疾患
1 糖尿病
糖尿病治療の目的
診 断
血糖値コントロールの目標
2型糖尿病の治療
1 2型糖尿病の治療手順
2 2型糖尿病の治療の実際
インスリン注射と適応
1 どんなときに
2 インスリン製剤の種類と選択
3 インスリン注射の導入─どのように導入するか
4 インスリン注射療法の原則と処方
合併症の薬物治療
1 腎 症
2 神経症
3 糖尿病性胃腸症
4 糖尿病性壊疽
5 糖尿病性昏睡(DKA)
6 非ケトン性高浸透圧性昏睡
7 低血糖に対して
糖尿病のコントロールが乱れたとき
1 原因を考える
2 どう対処するか
2 高脂血症
1 高脂血症治療の前に
2 薬物治療に先立って
3 薬物治療
3 痛 風
1 急性発作時
2 発作予感時
3 間欠期
4 甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症の分類
治療の基本
5 甲状腺機能亢進症
バセドウ病を見逃さないために
バセドウ病の治療方法
1 バセドウ病の薬物療法
2 手術療法
3 放射性ヨード療法
甲状腺クリーゼ
6 甲状腺炎(亜急性,慢性)
亜急性甲状腺炎
慢性甲状腺炎(橋本病)
無痛性甲状腺炎
急性化膿性甲状腺炎
7 アジソン病,急性副腎不全
アジソン病(原発性副腎不全)
二次性副腎不全
1 臨床症状
2 検査所見
3 治 療
副腎不全(副腎クリーゼ)
1 症状と診断
2 治 療
9 膠原病
1 ステロイド剤の使い方
ステロイドとは
糖質コルチコイドの薬理作用
経口ステロイド剤の使い方
1 連日投与
2 隔日投与:ステロイド離脱を目指すとき
3 補充療法
ステロイド注射剤の使い方
1 代償療法
2 一般的静注療法
3 ONE-SHOT療法
4 パルス療法
ステロイド治療の副作用と対策
2 関節リウマチ(RA)
RA治療の変遷
RA治療の基本原則と主な薬剤
1 疾患修飾性抗リウマチ剤(DMARDs)
2 非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDs)
3 ステロイド剤
4 漢方エキス製剤
処方例
1 初期RA
2 中期活動性RA
補悪性関節リウマチ
3 全身性エリテマトーデス(SLE)
SLEの病態の多様性と治療法選択の難しさ
ループス腎炎の治療
1 WHO分類I-III型
2 WHO分類IV型
3 WHO分類V型
漿膜炎型ループスの治療
1 発熱,関節炎,皮疹
2 顔面紅斑,多発性関節炎
中枢神経(CNS)ループス
1 抗リン脂質抗体症候群(APS)
2 肺胞出血
日常診療で遭遇する難治性症状
1 血小板減少症・自己免疫性溶血性貧血
2 レイノー現象・指尖梗塞性皮膚潰瘍
3 ステロイド誘発骨粗鬆症
10 神経疾患
1 脳卒中・脳卒中後遺症
診断・治療の要点
全身管理
1 急激な降圧をしない!
2 合併症対策
各病型の治療
1 脳出血
2 脳梗塞
慢性期の再発予防
慢性期の危険因子の管理
脳循環代謝改善
脳卒中後遺症
1 脳卒中後のうつ状態に対する対応
2 その他の後遺症
2 パーキンソン症候群とパーキンソン病
パーキンソン症候群とパーキンソン病の概念
パーキンソン病の薬物治療
1 初期(Hohn & Yahr stage I-II)
2 中期(Hohn & Yahr stage III)
3 後期(Hohn & Yahr stage IV-V)
パーキンソン症候群の薬物治療
3 てんかん
てんかん重積状態の治療
抗てんかん剤による治療
1 多くの発作型に有効なもの
2 部分発作のみに有効なもの
3 てんかん発作の治療の原則
4 妊娠中や妊娠可能年齢女性および授乳中女性のてんかん薬物治療
4 特発性顔面神経麻痺(Bell麻痺)
1 顔面神経麻痺の臨床
2 顔面神経麻痺の治療
5 本態性振戦
1 本態性振戦の臨床像
2 本態性振戦の鑑別診断
3 本態性振戦の治療
6 その他の神経・筋疾患
1 アルツハイマー病
2 多発性硬化症
3 三叉神経痛
4 ギランバレー症候群とフィッシャー症候群,急性脱髄性多発神経炎
5 重症筋無力症
6 多発性筋炎,皮膚筋炎
11 悪性腫瘍
1 癌告知と抗癌剤について
1 告知と予後説明について
2 専門医へのコンサルト
3 抗癌剤処方について
2 緩和ケア,医療用麻薬の使い方
癌性疼痛
鎮痛剤使用上の原則
鎮痛剤使用の実際
1 第一段階:NSAIDs
2 第二段階:レペタン(ブプレノルフィン)坐剤
3 第三段階:モルヒネ製剤
12 泌尿器疾患
1 腎・尿路結石
1 疼痛コントロール
2 結石排石の促進
3 結石再発予防
2 前立腺肥大症
1 簡便な診察方法
2 薬物療法
3 前立腺炎・前立腺痛・精巣上体炎・尿道炎
1 前立腺炎
2 前立腺痛
3 精巣上体炎
4 尿道炎
4 尿失禁
1 腹圧性尿失禁
2 切迫性尿失禁
3 溢流性尿失禁
4 機能的尿失禁
13 婦人科疾患
1 更年期障害
治療の実際
1 ホルモン補充療法
2 漢方処方
3 骨粗鬆症
2 ピルの使い方
1 ピルとは
2 ピルの作用機序
3 ピルの効用
4 ピルの副作用,相互作用,禁忌
5 ピルの飲み忘れ
6 今後の問題点
14 皮膚疾患
1 湿疹,接触皮膚炎
湿疹とは
ステロイド外用剤の使い方
治 療
1 接触皮膚炎
2 皮脂減少性皮膚炎
3 脂漏性皮膚炎
4 痒 疹
5 汗疱(異汗性湿疹)
6 アトピー性皮膚炎
2 蕁麻疹
蕁麻疹とは
原因による蕁麻疹の分類
治療方針と治療の実際
3 白癬・カンジダ症
足白癬
1 足白癬の治療
カンジダ症
1 カンジダ症の症状と鑑別
2 カンジダ症の治療
4 帯状疱疹・単純性ヘルペス
帯状疱疹・単純性ヘルペスの概要
帯状疱疹・単純性ヘルペスの治療
1 単純性疱疹
2 帯状疱疹
5 虫刺症
蚊やブユなどのいわゆる虫刺され
1 結節性痒疹
2 目の回りが赤く腫れている場合
3 虫刺されと水痘との鑑別
毛虫・毒蛾による皮膚炎
1 ステロイド外用剤
2 抗ヒスタミン剤
蜂刺症
疥 癬
6 褥 瘡
1 褥瘡が急速に拡大・悪化,周囲に強い発赤,発熱を伴うとき
2 肉芽増殖を図るときの外用剤
7 熱 傷
熱傷の分類
1 受傷面積
2 熱傷の深さ
3 熱傷の原因と深さの関係
4 治癒への見通し
5 受傷部位と局所安静
熱傷の治療
1 痛み対策
2 感染が疑われるとき─抗生剤の投与,局所の消毒
3 皮膚処置
4 緊満した水疱
5 熱傷受傷時の栄養
6 肉芽形成・瘢痕形成期
7 過肉芽形成・瘢痕形成期
8 痒み(掻痒)
1 皮疹が認められないが痒みがある場合(皮膚掻痒症)
2 皮疹が認められる場合
15 耳鼻咽喉疾患
1 アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎とは
アレルギー性鼻炎の診断と治療
1 通年性アレルギー性鼻炎への治療
2 季節性アレルギー性鼻炎の治療
3 小児アレルギー性鼻炎の治療
4 妊婦におけるアレルギー性鼻炎の治療
2 鼻出血
鼻出血の診断
鼻出血の治療
3 中耳炎
1 急性期の治療
2 慢性中耳炎慢性期および滲出性中耳炎に対する治療
4 副鼻腔炎
1 急性・慢性副鼻腔炎の急性増悪期の治療
2 慢性副鼻腔炎の治療
3 慢性副鼻腔炎への処方の留意点
5 口内炎(舌炎)
1 摂食が可能な範囲の軽症から中等症の治療
2 原因別治療
6 メニエール病
1 メニエール病の症状,診断
2 メニエール病の病因,病型
3 メニエール病の治療
16 眼疾患
1 結膜炎
1 アレルギー性結膜炎
2 ウイルス性結膜炎
3 細菌性結膜炎
4 その他の結膜炎─クラミジア感染症
2 緑内障
1 原発緑内障
2 続発緑内障
3 白内障
4 糖尿病網膜症
17 整形外科疾患
1 骨粗鬆症
治 療
1 脊椎の痛みを伴わない骨粗鬆症
2 脊椎の痛みを伴う骨粗鬆症
2 腰痛症
治療法
1 軽症の治療
2 中等症の治療
3 重症の治療
3 肩関節周囲炎
肩関節周囲炎全般の治療
疾患個別の治療
1 いわゆる五十肩(狭義の肩関節周囲炎)
2 石灰化腱炎(石灰沈着性滑液包炎)
3 上腕二頭筋長頭腱鞘炎
4 慢性腱板損傷
5 肩峰下滑液包炎
4 変形性関節症(股関節・膝関節)
変形性膝関節症の治療
18 小児科疾患
1 小児の診療
小児の薬物療法
1 保護者への指導
2 薬の飲ませ方
3 食物アレルギーに注意する
4 小児の診療はtotal therapy
2 発熱,発疹
1 溶連菌感染症
2 麻 疹
3 風 疹
4 流行性耳下腺炎
5 水 痘
6 伝染性紅班
7 手足口病
8 ヘルパンギーナ
9 ヘルペス口内炎
10 鵞口瘡
11 伝染性膿痂疹
12 突発性発疹症
13 川崎病
3 咳,鼻汁,喘鳴
1 咽頭,扁桃腺炎
2 喉頭炎
3 気管支炎,肺炎
4 RSウイルス細気管支炎
5 マイコプラズマ感染症
6 インフルエンザ
7 百日咳
4 腹痛,嘔吐,下痢
1 便 秘
2 嘔 吐
3 下 痢
4 その他の腹痛をきたす疾患と治療
5 痙 攣
1 病院へ着いた時点で痙攣が止まっている場合
2 来院時にまだ痙攣を起こしている場合
3 痙攣が止まらない場合
4 熱がなく痙攣が起こるとき
6 気管支喘息
1 急性期治療
2 気管支喘息の慢性管理─コントローラー
7 予防接種
1 安全に接種するためには
2 予防接種液量
3 アレルギー疾患児への予防接種
4 副作用と治療
薬剤索引