やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

合格をめざす方へ
 平成18年3月から,管理栄養士国家試験は,平成14年8月に改定された管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)に準拠して実施されることになった.管理栄養士養成課程を履修した者には,従来,多くの,しかも難しい受験科目が免除されていたが,このことがなくなり,全科目を受験しなければならない.したがって,管理栄養士国家試験は,他の保健,医療,福祉・介護関連の国家試験に比べても遜色のないほどの難関中の難関となるであろう.全科目を網羅した200問(うち10問が応用力試験)の60%,すなわち120問以上の正答が要求されている.
 本書は,国家試験委員であった先生,あるいは将来,任命されるであろう先生が執筆している.それぞれの分野で一流の執筆陣である.これは,他の類書の執筆者と比較にならないほどのレベルであると自負している.しかも,長年,管理栄養士養成課程の教員を経験してきているので,大学入学試験のための予備校の先生のように,“受験技術”の教授にも優れているだけでなく,良問ばかりを作成している.いいかえると,今後,これをお手本にした類似問題が,国家試験に出題される可能性もあると自負している.
 講義,演習,実習等のかなりの部分を学習した受験予定者が,総復習するのに好適の書である.「出題のねらいと学習のポイント」で,出題される確率の高い大,中,小項目を頭に入れながら,順次,問題を解いていく.各解答肢については,簡潔な説明が加えられている.つまり,問題を解いていく間に,知らず知らずのうちに,自分の弱点を自分で見つけることができ,そして,その欠点を補充することができ,系統的に総復習できるようになっている.「応用力試験」も磨きぬかれているので,健康・栄養に関する問題を解釈し,解決策を考えることが,論理的にできる.その意味では,受験対策に有用であるばかりでなく,合格後,現場に入って,この応用力問題を思い出すと,直ちに利用できるようになるだろう.
 社会は,管理栄養士が臨床栄養,公衆栄養,給食経営管理等の場で,専門職業人としての,すなわち,コーディネーターや総合職としての役割を果たすことを期待している.読者が管理栄養士の道を選択したことは,正に正解であり,本書は,そのような読者の水先案内人になれると確信している.
 みなさんの管理栄養士国家試験合格を祈念しつつ…….
 2005年9月
 執筆者一同
CONTENTS
1 社会・環境と健康
 出題のねらいと学習のポイント
2 人体の構造と機能および疾患の成り立ち
 出題のねらいと学習のポイント
3 食べ物と健康
 出題のねらいと学習のポイント
4 基礎栄養学
 出題のねらいと学習のポイント
5 応用栄養学
 出題のねらいと学習のポイント
6 栄養教育論
 出題のねらいと学習のポイント
7 臨床栄養学
 出題のねらいと学習のポイント
8 公衆栄養学
 出題のねらいと学習のポイント
9 給食経営管理論
 出題のねらいと学習のポイント
応用力試験