第2版の 序
医療における臨床検査の重要性はますます増大している.
看護ケアおよび栄養指導において臨床検査を十分に活用していただくという趣旨から「看護・栄養指導のための臨床検査ハンドブック」を2000年に発行したところ,著者の意図を汲み取っていただき,多くの読者からご好評をいただくことになった.臨床検査の意義をご理解いただき,医療の現場でご活用いただいていることに,臨床検査医学を専門にする者にとっては大変勇気づけられる.それとともに,重大な責任をも感じる.
さて,2000年発行以来,医学医療の発展にともない,臨床検査の分野でもいくつかの変遷があった.それに対応すべく,このたび改訂版を上梓することにした.主な改訂点は,とみに応用が拡大している染色体・遺伝子検査を追加したこと,高脂血症,高尿酸血症など,ガイドラインの改正にともなう変更,さらに細部での小改正などである.
初版と同様,看護・栄養の現場で活用していただくことを切望する.
2003年10月
奈良信雄
医療における臨床検査の重要性はますます増大している.
看護ケアおよび栄養指導において臨床検査を十分に活用していただくという趣旨から「看護・栄養指導のための臨床検査ハンドブック」を2000年に発行したところ,著者の意図を汲み取っていただき,多くの読者からご好評をいただくことになった.臨床検査の意義をご理解いただき,医療の現場でご活用いただいていることに,臨床検査医学を専門にする者にとっては大変勇気づけられる.それとともに,重大な責任をも感じる.
さて,2000年発行以来,医学医療の発展にともない,臨床検査の分野でもいくつかの変遷があった.それに対応すべく,このたび改訂版を上梓することにした.主な改訂点は,とみに応用が拡大している染色体・遺伝子検査を追加したこと,高脂血症,高尿酸血症など,ガイドラインの改正にともなう変更,さらに細部での小改正などである.
初版と同様,看護・栄養の現場で活用していただくことを切望する.
2003年10月
奈良信雄
看護・栄養指導のための臨床検査ハンドブック 目次
■臨床検査総論
1 臨床検査の意義と内容
A 臨床検査とは
B 臨床検査の意義
C 臨床検査の種類
D 臨床検査の進め方
E 検査結果の解釈
F 検査結果を解釈するうえで注意すべき事項
G 検査と医療保険
2 看護・栄養と臨床検査
A 医療の中の臨床検査
B 看護と臨床検査
C 栄養と臨床検査
■臨床検査各論
1 尿・便検査
A 腎臓の働きと尿検査
●尿量
●尿pH
●尿の比重
●尿タンパク
●尿糖
●潜血
●ケトン体
●尿沈
B 便検査
●潜血
●寄生虫
2 血液検査
A 赤血球沈降速度(血沈,赤沈)
B 血球検査
●赤血球,ヘモグロビン,ヘマトクリット
●白血球
●血小板
●血液像
C 血栓・止血検査
●出血時間
●プロトロンビン時間
●活性化部分トロンボプラスチン時間
●フィブリノゲン
●トロンボ試験
●フィブリン分解産物
●分子マーカー
D 骨髄検査
3 血液生化学検査
A タンパク検査
●血清総タンパク
●血清アルブミン
●血清タンパク分画
B 糖検査
●血糖
●糖負荷試験
●糖化ヘモグロビン(ヘモグロビンA1c),フルクトサミン,糖化アルブミン
●1,5-アンヒドログルシトール
●インスリン,Cペプチド
C 脂質検査
●総コレステロール
●トリグリセリド
●リポタンパク
●HDL-コレステロール
●LDL-コレステロール
D 肝・胆道系検査
●アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ,アラニンアミノトランスフェラーゼ
●乳酸脱水素酵素
●ビリルビン
●アルカリホスファターゼ
●γ-グルタミルトランスペプチダーゼ
●コリンエステラーゼ
●チモール混濁試験,硫酸亜鉛混濁試験
●インドシアニングリーン試験
●アンモニア
E 膵機能検査
●アミラーゼ
●リパーゼ
F 腎機能検査
●血中尿素窒素
●クレアチニン
●クレアチニンクリアランス
●フェノールスルホンフタレイン試験
●尿中微量アルブミン
●β2-ミクログロブリン
G 尿酸検査
●尿酸
H 電解質検査
●ナトリウム
●クロール
●カリウム
●カルシウム
●リン
I ホルモン検査
a 下垂体ホルモン
●成長ホルモン
●副腎皮質刺激ホルモン
●甲状腺刺激ホルモン
●黄体形成ホルモン,卵胞刺激ホルモン
●プロラクチン
●抗利尿ホルモンまたはバソプレシン
b 甲状腺ホルモン
●サイロキシン,遊離型サイロキシン,トリヨードサイロニン,遊離型トリヨードサイロニン
●カルシトニン
c 副甲状腺ホルモン
d 副腎皮質ホルモン
●コルチゾール
●アルドステロン
●副腎性男性ホルモン
e 副腎髄質ホルモン
●カテコールアミン
f 性腺ホルモン
●テストステロン
●エストロゲン
●プロゲステロン
g 膵臓ホルモン
●インスリン
●Cペプチド
●グルカゴン
J 無機質検査
●鉄
●総鉄結合能,不飽和鉄結合能
●フェリチン
●銅
●マグネシウム
4 免疫・血清検査
A 炎症マーカー検査
●C反応性タンパク
B 感染症関連の免疫・血清検査
●抗ストレプトリジンO抗体
●梅毒反応
●A型肝炎ウイルス検査
●B型肝炎ウイルス検査
●C型肝炎ウイルス検査
●エイズウイルス検査
●成人T細胞白血病ウイルス検査
C 免疫グロブリン検査
●血清免疫電気泳動
●免疫グロブリン定量
D 細胞性免疫検査―血球細胞表面マーカー
E 自己抗体検査
●リウマチ因子
●抗核抗体
●抗甲状腺抗体
●抗赤血球抗体
F アレルギー検査
●免疫グロブリンE(RAST,RIST)
G 腫瘍マーカー検査
●α-フェトプロテイン
●癌胎児性抗原
●CA19-9
H 輸血関連検査
●ABO血液型
●Rh血液型
5 病原微生物検査
A 微生物検査法の種類と適応
●塗抹検査
●培養検査
●その他の検査
B 主な感染症の起炎菌
6 染色体・遺伝子検査
A 染色体検査
B 遺伝子検査
●先天性疾患
●造血器腫瘍
●感染症
7 病理検査
A 細胞診検査
B 病理組織検査
●生検(バイオプシー)
●迅速病理検査
●手術摘出標本検査
8 生理機能検査
A 循環機能検査
●心電図検査
●心音図検査
●心臓エコー(超音波)検査
●脈波検査
B 呼吸機能検査
●肺活量測定
●努力性肺活量測定
●動脈血ガス分析
C 神経機能検査
●脳波検査
●筋電図検査
●エコー検査
■疾患と検査
1 消化器疾患
1 消化管疾患
●逆流性食道炎
●食道癌
●急性胃炎
●慢性胃炎
●胃・十二指腸潰瘍
●胃切除後症候群
●胃癌
●急性腸炎
●慢性腸炎
●タンパク漏出性胃腸症
●過敏性腸症候群
●クローン病
●潰瘍性大腸炎
●吸収不良症候群
●大腸癌
●常習性便秘
2 肝・胆道・膵疾患
●急性肝炎
●慢性肝炎
●劇症肝炎
●肝硬変
●脂肪肝
●肝癌
●胆石症
●急性胆炎
●急性膵炎
●慢性膵炎
●膵癌
2 心臓・循環器疾患
●不整脈
●心臓弁膜症
●うっ血性心不全
●狭心症
●心筋梗塞
●高血圧症
3 代謝・栄養障害
●肥満
●るいそう
●糖尿病
●低血糖症
●高脂血症
●高尿酸血症,痛風
●ビタミン欠乏症
4 内分泌疾患
●尿崩症
●甲状腺機能亢進症
●甲状腺機能低下症
●原発性副甲状腺機能亢進症
●クッシング症候群
●アジソン病
●原発性アルドステロン症
5 呼吸器疾患
●肺炎
●肺結核症
●慢性気管支炎
●気管支喘息
●肺癌
6 腎・泌尿器疾患
●急性糸球体腎炎
●慢性糸球体腎炎
●ネフローゼ症候群
●急性腎盂腎炎
●急性腎不全
●慢性腎不全
●尿管結石症
●前立腺肥大,前立腺癌
7 血液疾患
●鉄欠乏性貧血
●巨赤芽球性貧血
●白血病
●悪性リンパ腫
●多発性骨髄腫
8 骨疾患
●骨粗鬆症
●骨軟化症(くる病)
9 脳・神経・筋疾患
●脳血管障害
●脳炎・髄膜炎
●パーキンソン病
●脳腫瘍
●多発性硬化症
●重症筋無力症
●進行性筋ジストロフィ症
●アルツハイマー病
10 膠原病
●全身性エリテマトーデス(SLE)
●関節リウマチ
●全身性硬化症(強皮症)
●多発性筋炎・皮膚筋炎
●ベーチェット病
●シェーグレン症候群
11 感染症・中毒
●細菌性赤痢
●腸チフス・パラチフス
●コレラ
●細菌性食中毒
●自然毒食中毒
フグ中毒
キノコ中毒
●アニサキス症
●MRSA感染症
●エイズ(後天性免疫不全症候群)
●急性アルコール中毒
12 皮膚・アレルギー
●アトピー性皮膚炎
●じんま疹
●帯状疱疹
●褥瘡
13 小児疾患
●フェニルケトン尿症
●ホモシスチン尿症
●メープルシロップ尿症
索引
■臨床検査総論
1 臨床検査の意義と内容
A 臨床検査とは
B 臨床検査の意義
C 臨床検査の種類
D 臨床検査の進め方
E 検査結果の解釈
F 検査結果を解釈するうえで注意すべき事項
G 検査と医療保険
2 看護・栄養と臨床検査
A 医療の中の臨床検査
B 看護と臨床検査
C 栄養と臨床検査
■臨床検査各論
1 尿・便検査
A 腎臓の働きと尿検査
●尿量
●尿pH
●尿の比重
●尿タンパク
●尿糖
●潜血
●ケトン体
●尿沈
B 便検査
●潜血
●寄生虫
2 血液検査
A 赤血球沈降速度(血沈,赤沈)
B 血球検査
●赤血球,ヘモグロビン,ヘマトクリット
●白血球
●血小板
●血液像
C 血栓・止血検査
●出血時間
●プロトロンビン時間
●活性化部分トロンボプラスチン時間
●フィブリノゲン
●トロンボ試験
●フィブリン分解産物
●分子マーカー
D 骨髄検査
3 血液生化学検査
A タンパク検査
●血清総タンパク
●血清アルブミン
●血清タンパク分画
B 糖検査
●血糖
●糖負荷試験
●糖化ヘモグロビン(ヘモグロビンA1c),フルクトサミン,糖化アルブミン
●1,5-アンヒドログルシトール
●インスリン,Cペプチド
C 脂質検査
●総コレステロール
●トリグリセリド
●リポタンパク
●HDL-コレステロール
●LDL-コレステロール
D 肝・胆道系検査
●アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ,アラニンアミノトランスフェラーゼ
●乳酸脱水素酵素
●ビリルビン
●アルカリホスファターゼ
●γ-グルタミルトランスペプチダーゼ
●コリンエステラーゼ
●チモール混濁試験,硫酸亜鉛混濁試験
●インドシアニングリーン試験
●アンモニア
E 膵機能検査
●アミラーゼ
●リパーゼ
F 腎機能検査
●血中尿素窒素
●クレアチニン
●クレアチニンクリアランス
●フェノールスルホンフタレイン試験
●尿中微量アルブミン
●β2-ミクログロブリン
G 尿酸検査
●尿酸
H 電解質検査
●ナトリウム
●クロール
●カリウム
●カルシウム
●リン
I ホルモン検査
a 下垂体ホルモン
●成長ホルモン
●副腎皮質刺激ホルモン
●甲状腺刺激ホルモン
●黄体形成ホルモン,卵胞刺激ホルモン
●プロラクチン
●抗利尿ホルモンまたはバソプレシン
b 甲状腺ホルモン
●サイロキシン,遊離型サイロキシン,トリヨードサイロニン,遊離型トリヨードサイロニン
●カルシトニン
c 副甲状腺ホルモン
d 副腎皮質ホルモン
●コルチゾール
●アルドステロン
●副腎性男性ホルモン
e 副腎髄質ホルモン
●カテコールアミン
f 性腺ホルモン
●テストステロン
●エストロゲン
●プロゲステロン
g 膵臓ホルモン
●インスリン
●Cペプチド
●グルカゴン
J 無機質検査
●鉄
●総鉄結合能,不飽和鉄結合能
●フェリチン
●銅
●マグネシウム
4 免疫・血清検査
A 炎症マーカー検査
●C反応性タンパク
B 感染症関連の免疫・血清検査
●抗ストレプトリジンO抗体
●梅毒反応
●A型肝炎ウイルス検査
●B型肝炎ウイルス検査
●C型肝炎ウイルス検査
●エイズウイルス検査
●成人T細胞白血病ウイルス検査
C 免疫グロブリン検査
●血清免疫電気泳動
●免疫グロブリン定量
D 細胞性免疫検査―血球細胞表面マーカー
E 自己抗体検査
●リウマチ因子
●抗核抗体
●抗甲状腺抗体
●抗赤血球抗体
F アレルギー検査
●免疫グロブリンE(RAST,RIST)
G 腫瘍マーカー検査
●α-フェトプロテイン
●癌胎児性抗原
●CA19-9
H 輸血関連検査
●ABO血液型
●Rh血液型
5 病原微生物検査
A 微生物検査法の種類と適応
●塗抹検査
●培養検査
●その他の検査
B 主な感染症の起炎菌
6 染色体・遺伝子検査
A 染色体検査
B 遺伝子検査
●先天性疾患
●造血器腫瘍
●感染症
7 病理検査
A 細胞診検査
B 病理組織検査
●生検(バイオプシー)
●迅速病理検査
●手術摘出標本検査
8 生理機能検査
A 循環機能検査
●心電図検査
●心音図検査
●心臓エコー(超音波)検査
●脈波検査
B 呼吸機能検査
●肺活量測定
●努力性肺活量測定
●動脈血ガス分析
C 神経機能検査
●脳波検査
●筋電図検査
●エコー検査
■疾患と検査
1 消化器疾患
1 消化管疾患
●逆流性食道炎
●食道癌
●急性胃炎
●慢性胃炎
●胃・十二指腸潰瘍
●胃切除後症候群
●胃癌
●急性腸炎
●慢性腸炎
●タンパク漏出性胃腸症
●過敏性腸症候群
●クローン病
●潰瘍性大腸炎
●吸収不良症候群
●大腸癌
●常習性便秘
2 肝・胆道・膵疾患
●急性肝炎
●慢性肝炎
●劇症肝炎
●肝硬変
●脂肪肝
●肝癌
●胆石症
●急性胆炎
●急性膵炎
●慢性膵炎
●膵癌
2 心臓・循環器疾患
●不整脈
●心臓弁膜症
●うっ血性心不全
●狭心症
●心筋梗塞
●高血圧症
3 代謝・栄養障害
●肥満
●るいそう
●糖尿病
●低血糖症
●高脂血症
●高尿酸血症,痛風
●ビタミン欠乏症
4 内分泌疾患
●尿崩症
●甲状腺機能亢進症
●甲状腺機能低下症
●原発性副甲状腺機能亢進症
●クッシング症候群
●アジソン病
●原発性アルドステロン症
5 呼吸器疾患
●肺炎
●肺結核症
●慢性気管支炎
●気管支喘息
●肺癌
6 腎・泌尿器疾患
●急性糸球体腎炎
●慢性糸球体腎炎
●ネフローゼ症候群
●急性腎盂腎炎
●急性腎不全
●慢性腎不全
●尿管結石症
●前立腺肥大,前立腺癌
7 血液疾患
●鉄欠乏性貧血
●巨赤芽球性貧血
●白血病
●悪性リンパ腫
●多発性骨髄腫
8 骨疾患
●骨粗鬆症
●骨軟化症(くる病)
9 脳・神経・筋疾患
●脳血管障害
●脳炎・髄膜炎
●パーキンソン病
●脳腫瘍
●多発性硬化症
●重症筋無力症
●進行性筋ジストロフィ症
●アルツハイマー病
10 膠原病
●全身性エリテマトーデス(SLE)
●関節リウマチ
●全身性硬化症(強皮症)
●多発性筋炎・皮膚筋炎
●ベーチェット病
●シェーグレン症候群
11 感染症・中毒
●細菌性赤痢
●腸チフス・パラチフス
●コレラ
●細菌性食中毒
●自然毒食中毒
フグ中毒
キノコ中毒
●アニサキス症
●MRSA感染症
●エイズ(後天性免疫不全症候群)
●急性アルコール中毒
12 皮膚・アレルギー
●アトピー性皮膚炎
●じんま疹
●帯状疱疹
●褥瘡
13 小児疾患
●フェニルケトン尿症
●ホモシスチン尿症
●メープルシロップ尿症
索引