Preface
本書の執筆時点で筆者の臨床経験年数は10年の節目を迎えていた.まだ医療の世界では「若手」と呼ばれる世代ではあるが,そんな同世代の歯科医師のなかで,歯周外科についての関心が高くなったと日々感じている.
昨今,歯周外科手術における術式は飛躍的に進化し,SNSの台頭や論文検索により,その最新術式に容易に触れることができるようになった.
しかし,術式に対する研鑽が重要であるとともに,プロローグ(歯周基本治療や適応基準)とエピローグ(再評価やフォローアップ)も重要であることを忘れてはならない.
本書は,卒後から筆者がどのような順序で歯周外科について勉強したかを思い出しながら,歯周外科の「最初から最後まで」を効率良く網羅できるように,10項目に分けて執筆した.術式に関しては,挑戦しやすいシンプルなものから少しアドバンスな内容まで記載させていただいた.
本書が,歯周外科の最初の一歩を踏み出せない先生方,情報をアップデートしスキルアップを目指す先生方のお役に立つことができれば幸いである.
2025年5月吉日
松浦貴斗
本書の執筆時点で筆者の臨床経験年数は10年の節目を迎えていた.まだ医療の世界では「若手」と呼ばれる世代ではあるが,そんな同世代の歯科医師のなかで,歯周外科についての関心が高くなったと日々感じている.
昨今,歯周外科手術における術式は飛躍的に進化し,SNSの台頭や論文検索により,その最新術式に容易に触れることができるようになった.
しかし,術式に対する研鑽が重要であるとともに,プロローグ(歯周基本治療や適応基準)とエピローグ(再評価やフォローアップ)も重要であることを忘れてはならない.
本書は,卒後から筆者がどのような順序で歯周外科について勉強したかを思い出しながら,歯周外科の「最初から最後まで」を効率良く網羅できるように,10項目に分けて執筆した.術式に関しては,挑戦しやすいシンプルなものから少しアドバンスな内容まで記載させていただいた.
本書が,歯周外科の最初の一歩を踏み出せない先生方,情報をアップデートしスキルアップを目指す先生方のお役に立つことができれば幸いである.
2025年5月吉日
松浦貴斗
Preface
Chapter 1 歯周外科の歴史,適応症,歯科衛生士との連携を知る
1/10 Things to Know 歯周外科の歴史を知る
1.ウィドマン原法
2.歯肉弁根尖側移動術(Apically positioned flap surgery:APF)
3.ウィドマン改良フラップ手術(Modified Widman flap surgery:MWF)
2/10 Things to Know 適応症を知る
3/10 Things to Know 歯科衛生士との連携を知る
1.歯周外科手術検討部位の共有
2.歯周-歯内病変/根分岐部病変の部位の共有
3.全身疾患の共有
4.歯科衛生士の再評価が終わったら,一度自分の眼で確認を!
Chapter 2 フラップ手術,歯冠長延長術を知る
4/10 Things to Know フラップ手術を知る
1.Modified Widman Flap(MWF)の手技
2.フラップ手術の長期的効果
5/10 Things to Know 歯冠長延長術を知る
1.歯冠長延長術に関するエビデンスと考察
2.歯冠長延長術の手技
Chapter 3 歯周組織再生療法を知る
6/10 Things to Know 歯周組織再生療法を知る
1.歯周組織再生療法の術式の変遷
a)GTR法(組織再生誘導法)
b)エナメルマトリックスデリバティブ(EMD)
c)塩基性線維芽細胞増殖因子(FGF-2)
2.歯周組織再生療法のディシジョンツリー
Chapter 4 歯間乳頭温存術を知る
7/10 Things to Know 歯間乳頭温存術を知る
1.筆者の使用器具
2.Modified papilla preservation technique(MPPT)
a)MPPTに関するエビデンス
b)MPPTの手技,手順(切開〜掻爬)
c)MPPTの手技,手順(縫合)
3.Simplified papilla preservation flap(SPPF)
4.Minimally invasive surgical techniques(MIST)
Chapter 5 骨補填材の扱いを知る
8/10 Things to Know 骨補填材の扱いを知る
1.歯周組織再生療法における骨補填材併用の目的と適応症
2.骨補填材の種類
a)自家骨(Autogenous bone graft)
b)異種骨(Xenograft)
c)人工骨
(1)β-TCP
(2)炭酸アパタイト
3.骨補填材の使用に関する留意点
a)吸収速度
b)顆粒サイズ
c)充填方法と安定化
Chapter 6 根分岐部病変の扱いを知る
9/10 Things to Know 根分岐部病変の扱いを知る
1.根分岐部病変の分類
a)LindheとNymanの分類(1983)
b)Tarnowの分類(1984)
2.根分岐部病変をもつ歯の予後
3.分類に応じた根分岐部病変の治療法
4.Resective therapyの文献的考察と症例
5.根分岐部病変に対する歯周組織再生療法の文献的考察と症例
Chapter 7 再評価を知る
10/10 Things to Know 再評価を知る
1.術後の管理について(プロフェッショナルケアとホームケア)
2.歯周外科手術を行う際の固定について
3.再評価の目的とタイミングについて
4.長期的な結果に影響を与える因子
Epilogue
ビギナーの先生に向けたメッセージ
・フラップ手術における切開線の吟味
・術前のプレパレーション
・マイクロメスを積極的に使おう
・歯根面の確認を忘れないで!
・適応なら歯周組織再生療法にチャレンジしよう
・根分岐部の歯周組織再生療法,挑戦する順序は?
・最も難しい歯周ポケット閉鎖
Chapter 1 歯周外科の歴史,適応症,歯科衛生士との連携を知る
1/10 Things to Know 歯周外科の歴史を知る
1.ウィドマン原法
2.歯肉弁根尖側移動術(Apically positioned flap surgery:APF)
3.ウィドマン改良フラップ手術(Modified Widman flap surgery:MWF)
2/10 Things to Know 適応症を知る
3/10 Things to Know 歯科衛生士との連携を知る
1.歯周外科手術検討部位の共有
2.歯周-歯内病変/根分岐部病変の部位の共有
3.全身疾患の共有
4.歯科衛生士の再評価が終わったら,一度自分の眼で確認を!
Chapter 2 フラップ手術,歯冠長延長術を知る
4/10 Things to Know フラップ手術を知る
1.Modified Widman Flap(MWF)の手技
2.フラップ手術の長期的効果
5/10 Things to Know 歯冠長延長術を知る
1.歯冠長延長術に関するエビデンスと考察
2.歯冠長延長術の手技
Chapter 3 歯周組織再生療法を知る
6/10 Things to Know 歯周組織再生療法を知る
1.歯周組織再生療法の術式の変遷
a)GTR法(組織再生誘導法)
b)エナメルマトリックスデリバティブ(EMD)
c)塩基性線維芽細胞増殖因子(FGF-2)
2.歯周組織再生療法のディシジョンツリー
Chapter 4 歯間乳頭温存術を知る
7/10 Things to Know 歯間乳頭温存術を知る
1.筆者の使用器具
2.Modified papilla preservation technique(MPPT)
a)MPPTに関するエビデンス
b)MPPTの手技,手順(切開〜掻爬)
c)MPPTの手技,手順(縫合)
3.Simplified papilla preservation flap(SPPF)
4.Minimally invasive surgical techniques(MIST)
Chapter 5 骨補填材の扱いを知る
8/10 Things to Know 骨補填材の扱いを知る
1.歯周組織再生療法における骨補填材併用の目的と適応症
2.骨補填材の種類
a)自家骨(Autogenous bone graft)
b)異種骨(Xenograft)
c)人工骨
(1)β-TCP
(2)炭酸アパタイト
3.骨補填材の使用に関する留意点
a)吸収速度
b)顆粒サイズ
c)充填方法と安定化
Chapter 6 根分岐部病変の扱いを知る
9/10 Things to Know 根分岐部病変の扱いを知る
1.根分岐部病変の分類
a)LindheとNymanの分類(1983)
b)Tarnowの分類(1984)
2.根分岐部病変をもつ歯の予後
3.分類に応じた根分岐部病変の治療法
4.Resective therapyの文献的考察と症例
5.根分岐部病変に対する歯周組織再生療法の文献的考察と症例
Chapter 7 再評価を知る
10/10 Things to Know 再評価を知る
1.術後の管理について(プロフェッショナルケアとホームケア)
2.歯周外科手術を行う際の固定について
3.再評価の目的とタイミングについて
4.長期的な結果に影響を与える因子
Epilogue
ビギナーの先生に向けたメッセージ
・フラップ手術における切開線の吟味
・術前のプレパレーション
・マイクロメスを積極的に使おう
・歯根面の確認を忘れないで!
・適応なら歯周組織再生療法にチャレンジしよう
・根分岐部の歯周組織再生療法,挑戦する順序は?
・最も難しい歯周ポケット閉鎖














