Preface
本書はこれから審美的なコンポジットレジン(CR)修復を勉強したい方,または挑戦しているが難しいと感じている方のためのヒントになればという思いで,本書執筆時点での筆者のCR修復に対する考え方,特に充填テクニックをメインに述べさせていただいた.
接着システムの進歩とともに,CRは材料としてもこの10年程度で飛躍的な進化を遂げた.さらに歯科における低侵襲治療という時代の趨勢も後押しして,数多くの症例で日常的に用いられるようになってきた.
しかしながら,CR修復の手技について書かれた書籍は数多く出版されているが,誌面で見かけるような素晴らしい症例をいかにして仕上げているのか,その行間に秘められた内容を理解することはかつての自分には難しかった.
ただ今となって思えば,それは充填手技におけるちょっとした知識や,インスツルメントを用いたCRの有効な扱い方を知っているかどうか,という些細な差であったことが多いように感じる.
そのような要点を押さえてトレーニングを積めば,特別に卓越したスキルがなくとも,誰もが一定のレベルに到達できると今では感じている.
したがって本書では,筆者の考えるCR修復の勘所について,臨床目線から多岐にわたり記載させていただいたつもりである.
本書をお読みいただくことで,CR修復で悩んでいる方の悩みを何か1つでも解決できれば,甚だ光栄に思う.日々のCR修復のレベルアップという形で読者諸賢のお役に立つことができたならば,一臨床医としてこれほどの喜びはない.
2021年12月吉日
飯田真也
本書はこれから審美的なコンポジットレジン(CR)修復を勉強したい方,または挑戦しているが難しいと感じている方のためのヒントになればという思いで,本書執筆時点での筆者のCR修復に対する考え方,特に充填テクニックをメインに述べさせていただいた.
接着システムの進歩とともに,CRは材料としてもこの10年程度で飛躍的な進化を遂げた.さらに歯科における低侵襲治療という時代の趨勢も後押しして,数多くの症例で日常的に用いられるようになってきた.
しかしながら,CR修復の手技について書かれた書籍は数多く出版されているが,誌面で見かけるような素晴らしい症例をいかにして仕上げているのか,その行間に秘められた内容を理解することはかつての自分には難しかった.
ただ今となって思えば,それは充填手技におけるちょっとした知識や,インスツルメントを用いたCRの有効な扱い方を知っているかどうか,という些細な差であったことが多いように感じる.
そのような要点を押さえてトレーニングを積めば,特別に卓越したスキルがなくとも,誰もが一定のレベルに到達できると今では感じている.
したがって本書では,筆者の考えるCR修復の勘所について,臨床目線から多岐にわたり記載させていただいたつもりである.
本書をお読みいただくことで,CR修復で悩んでいる方の悩みを何か1つでも解決できれば,甚だ光栄に思う.日々のCR修復のレベルアップという形で読者諸賢のお役に立つことができたならば,一臨床医としてこれほどの喜びはない.
2021年12月吉日
飯田真也
Preface
Chapter 1 コンポジットレジン修復序説
術野の環境整備:ラバーダム防湿
天然歯とCRの光学特性
1.色の三属性
2.光の透過性
3.表面性状・形態
Chapter 2 臼歯部ケース:1級窩洞へのコンポジットレジン修復
臼歯部CR修復における術前診査
1.咬耗の程度
2.対合歯との咬合接触
臼歯部CR修復の実際
1.浸潤麻酔,歯面清掃
2.う蝕除去,窩洞形成
3.ラバーダム防湿,接着処理
4.1級窩洞へのCR充填:天然歯の構造理解について
5.1級窩洞へのCR充填:実際のステップ
CRによる生体模倣を行うポイント
1.咬頭の数(いわゆる咬頭割)
2.裂溝の深さ,細さ
3.副隆線,ステインによる汚れ方
Chapter 3 臼歯部ケース:2級窩洞へのコンポジットレジン修復
2級CR修復の適応症
隣接面マトリックスシステムについて
2級窩洞の分類
1.Type1症例の場合
2.Type2症例の場合
3.Type3症例の場合
2級窩洞の充填
臼歯CR修復の形態修正,研磨
臨床例
1.2級CR修復症例(1)
2.2級CR修復症例(2)
3.2級CR修復症例(3)
Chapter 4 前歯部ケース:3級窩洞へのコンポジットレジン修復
3級CR修復について
前歯隣接面の解剖学的特徴
1.窩洞がラインアングルを越えているかどうか確認する
2.コンタクトポイントの唇舌的な位置を確認する
3.コンタクトポジションからラインアングルにかけての移行面をシンメトリー(左右対称)にする
3級窩洞の分類とシェード選択
1.唇側歯質が残っている場合
2.唇側歯質が失われている場合
3級窩洞へのCR充填:実際のステップ
Clinical Case
1.3級CR修復症例(1)
2.3級CR修復症例(2)
Column前歯のシェードテイキング法(ボタンテクニック)について
Chapter 5 前歯部ケース:4級窩洞へのコンポジットレジン修復
前歯の解剖学的特徴
1.基本的特徴(1) 唇側からの観察
2.基本的特徴(2) 切縁側からの観察
4級CR修復に用いるCR
1.切縁結節(マメロン)の再現
2.ホワイトスポットの再現
4級窩洞へのCR充填:実際のステップ
Clinical Case
1.4級CR修復症例(1)
2.4級CR修復症例(2)
Chapter 6 CR充填による前歯の形態改善と5級CR修復
前歯の形態改善
1.CRによるスペースクローズ
2.CRによるスペースクローズの手技
3.CRによるスペースクローズの臨床例
矮小歯への対応
1.CRによる矮小歯への対応の手技
2.CRによる矮小歯への対応の臨床例
5級CR修復の特徴
1.5級CR修復の主な注意点
2.5級CR修復に用いるシェード
3.5級CR修復症例(1)
4.5級CR修復症例(2)
Chapter 7 臼歯CR修復を効率よく行うためのテクニック
スタンプテクニック
1.スタンプテクニックを用いた臨床例
臼歯CR修復のケースセレクトにおける注意点
間接修復の接着材としてのCR
1.セラミックパーシャルクラウンの概念
2.IDS(Immediate dentin sealing)を併用した充填用CRによる接着
Epilogue
Chapter 1 コンポジットレジン修復序説
術野の環境整備:ラバーダム防湿
天然歯とCRの光学特性
1.色の三属性
2.光の透過性
3.表面性状・形態
Chapter 2 臼歯部ケース:1級窩洞へのコンポジットレジン修復
臼歯部CR修復における術前診査
1.咬耗の程度
2.対合歯との咬合接触
臼歯部CR修復の実際
1.浸潤麻酔,歯面清掃
2.う蝕除去,窩洞形成
3.ラバーダム防湿,接着処理
4.1級窩洞へのCR充填:天然歯の構造理解について
5.1級窩洞へのCR充填:実際のステップ
CRによる生体模倣を行うポイント
1.咬頭の数(いわゆる咬頭割)
2.裂溝の深さ,細さ
3.副隆線,ステインによる汚れ方
Chapter 3 臼歯部ケース:2級窩洞へのコンポジットレジン修復
2級CR修復の適応症
隣接面マトリックスシステムについて
2級窩洞の分類
1.Type1症例の場合
2.Type2症例の場合
3.Type3症例の場合
2級窩洞の充填
臼歯CR修復の形態修正,研磨
臨床例
1.2級CR修復症例(1)
2.2級CR修復症例(2)
3.2級CR修復症例(3)
Chapter 4 前歯部ケース:3級窩洞へのコンポジットレジン修復
3級CR修復について
前歯隣接面の解剖学的特徴
1.窩洞がラインアングルを越えているかどうか確認する
2.コンタクトポイントの唇舌的な位置を確認する
3.コンタクトポジションからラインアングルにかけての移行面をシンメトリー(左右対称)にする
3級窩洞の分類とシェード選択
1.唇側歯質が残っている場合
2.唇側歯質が失われている場合
3級窩洞へのCR充填:実際のステップ
Clinical Case
1.3級CR修復症例(1)
2.3級CR修復症例(2)
Column前歯のシェードテイキング法(ボタンテクニック)について
Chapter 5 前歯部ケース:4級窩洞へのコンポジットレジン修復
前歯の解剖学的特徴
1.基本的特徴(1) 唇側からの観察
2.基本的特徴(2) 切縁側からの観察
4級CR修復に用いるCR
1.切縁結節(マメロン)の再現
2.ホワイトスポットの再現
4級窩洞へのCR充填:実際のステップ
Clinical Case
1.4級CR修復症例(1)
2.4級CR修復症例(2)
Chapter 6 CR充填による前歯の形態改善と5級CR修復
前歯の形態改善
1.CRによるスペースクローズ
2.CRによるスペースクローズの手技
3.CRによるスペースクローズの臨床例
矮小歯への対応
1.CRによる矮小歯への対応の手技
2.CRによる矮小歯への対応の臨床例
5級CR修復の特徴
1.5級CR修復の主な注意点
2.5級CR修復に用いるシェード
3.5級CR修復症例(1)
4.5級CR修復症例(2)
Chapter 7 臼歯CR修復を効率よく行うためのテクニック
スタンプテクニック
1.スタンプテクニックを用いた臨床例
臼歯CR修復のケースセレクトにおける注意点
間接修復の接着材としてのCR
1.セラミックパーシャルクラウンの概念
2.IDS(Immediate dentin sealing)を併用した充填用CRによる接着
Epilogue














