第5版の序
20世紀最後の年に『保存修復学第4版』が発行され,21世紀の最初の改訂版として第5版を発行する運びとなりました.この間,歯科医療は疾病の治療から患者の健康維持,QOLの増進を図るべく医療システムの変革が求められてきました.また,医療機器の目覚ましい進歩に伴い歯科医療技術も日々向上してきています.
しかしながら,厚生労働省が発表した「平成17年歯科疾患実態調査」によると,5歳以上の永久歯齲蝕罹患率は85.0%,そのうち治療完了者は49.2%,処置歯・未処置歯を併有する者が32.9%,未処置の者が2.9%となっています.また,歯の保存が図られるにつれて高齢者の根面齲蝕は今後増加すると思われ,齲蝕の罹患率はまだまだ高率であると言わざるを得ません.
一方,近年の齲蝕学(カリオロジー)の発展,特に齲蝕病巣の再石灰化に対する理解が深まるとともに多くの臨床データの蓄積と解析がなされ,従来行われてきた治療法に対する見直しが行われてきています.これらを具現化したのは歯質接着性修復材の発展であり,ミニマルインターベンション(MI)の実践に大きく貢献しています.また他方では,治療はインフォームド・コンセントに基づいて,常に患者の最善の利益に照らして行われるべきであるという考え方が広く浸透し,従来の医師・歯科医師の権威(パターナリズム)による治療が変わってきています.
このような保存修復学の新しい流れは,歯の治療に求められるものも大きく変えてきました.つまり,現在の歯の硬組織疾患の治療は,単に痛みを取り除き,歯を保存することだけが目的ではなく,これらの治療が安全でかつ快適に行われ,その結果として歯の形態だけでなく,機能を回復し,審美的にも満足のいくものであることが求められているといえます.さらに,このような修復治療だけでなく,疾患原因や個人の発症リスクを把握した患者管理のもとでの,疾患の発症や進行の抑制を原則とした疾患予防的な治療が求められ,患者中心の,QOLを考慮した歯の咬合回復が必要となっていると考えます.すなわち,歯の硬組織疾患の治療を通していかに患者の満足のいくアウトカムを達成させるかが目標となり,その基盤として保存修復学の知識と技術が必要とされています.
本書は,常に時代の要請に合わせて改訂を重ねてきましたが,新規にモデルコアカリキュラムが導入され,また「平成18年版歯科医師国家試験出題基準」が改訂発行されたのを機に,これらの内容に準じて全項目の見直しおよび新しい項目の追加を行い,より完成度の高い保存修復学の教科書として発行する運びとなりました.
歯科臨床の実際は,歯科補綴学,口腔外科学,歯科麻酔学,歯科放射線学,小児歯科学,歯科矯正学など各専門分野の知識と技術の集約が必須条件であることはいうまでもありません.その基本となる保存修復学を学ぶうえで本書は信頼に応えられる良書であり,歯科医師国家試験や学年末の試験に際しても知識の整理に役立つものと思います.学生諸君の座右の書として活用されることを願っております.
平成19年3月
編者一同
第4版補訂にあたって
昭和50年に本書「保存修復学」の第1版が刊行されてから,教育内容の改編,専門知識の進歩,普及にあわせてほぼ5,6年の間隔をもって改訂が行われている.この第4版は,平成12年に現行の教育ガイドラインに沿った標準的な教科書を意図して全国の歯科大学,歯学部の保存修復学教育にあたっている先生方のご協力の下に上梓された.しかし,ここ数年の進歩した科学,技術の歯科医学,とくに保存修復学領域への波及には著しいものがある.その範畴に収めている齲蝕の処置概念の変化は大きく,しかもそれを具体化する新器材も広く臨床に普及しつつある.
ここで,この学術的進歩を本書に取り入れるのが遅延すれば,本書を基盤として学んでいる全国の歯科学生にとって最新の知識,手技の導入に不利となることは言を俟たない.
そこで,次期の改訂期を待たず,第4版の補訂版として,とくに進歩の著しい領域を中心として補訂することにした次第である.
年度末のお忙しいなか,執筆をお引き受け頂いた先生方ならびに編集に尽力された医歯薬出版株式会社の担当者に深謝いたします.
平成15年2月
編者一同
第4版の序
20世紀後半から21世紀にかけては,科学技術の進歩が著しい時代とされています.その間,保存修復学の領域でも関連する全身ならびに口腔諸器官の形態,機能の解明,齲蝕をはじめとする硬組織疾患の病因,病態,その予防法,治療法の整理とともに,新しい材料の開発とそれに伴う新技法の考案など,保存修復学の概念の修正を要するような変革が続いています.
一方,社会環境も少子化,高齢化,核家族化など,従来の保存修復学が育ってきた土壌が大きく変動しています.すなわち,近代歯科医学のベースとしてその中心的役割を担ってきた保存修復学も,齲蝕治療学としての狭い分担範囲から精神医学,行動科学を含めた大きな医学・医療の一翼を担う学問として生まれ変わることを要求されています.また,歯科医学教育の面からも『歯科医学教授要綱』の5年ぶりの改訂,『歯科医師国家試験出題基準』の3回目の改訂,および『歯科医学教授要綱―臨床実習編―』の発刊など,社会の要請を受けた指針が示されています.
本書は,保存修復学の標準的な教科書として,昭和55年に初版が発行されました.その後,昭和60年に第2版,平成5年に第3版と改訂が行われ,そのつど,保存修復学の基準を示す教科書として迎えられてきました.
今般,保存修復学を取り巻くこのような学問背景のもとに,医歯薬出版株式会社から,これらの教育指針に準拠し,学問の進歩に即した改訂が提案されました.そこでこの機会に全国の歯科大学,歯学部の教育現場におられる多くの先生方に分担執筆をお願いいたしましたところご快諾いただき,本書の出版に至りました.
本書は,歯科学生の標準的教科書という基本方針のもとに執筆されてきた従来の『保存修復学』の精神を受け継ぎ,その間に生まれた新しい材料,技法や医療人として必要な人間科学的側面についてもできうる限り収録し,新しい保存修復学についての理解を深められるような企画,編集作業を行ったものであります.今後,読者各位のご意見,ご批判を頂戴できれば幸いです.
最後に,お忙しいなか分担執筆をお引き受けくださった先生方ならびに編集に尽力された医歯薬出版株式会社の担当者に感謝の意を表します.
平成12年3月
編者一同
第3版の序
1980年5月に本書の第1版が出版され,1985年11月に新教授要綱にのっとり,第2版が出版された.その間,修復技術が急速に進歩し,保存修復の内容もさらに充実をはからなければならない時機に到達した.
出版以来13年を経過し,著者の交替も多く,各歯科大学,歯学部で教育の現場に携わっておられる可能な限り多くの教授に分担執筆をお願いした次第である.
本書では,保存修復の基本原則を踏まえながら,新しい修復技術について詳述し,保存修復学の将来を見据えながら編集作業を行った.用語についても合議を重ね,かなり統一をはかったつもりである.
現在,保存修復分野の進歩発展は目ざましく,今後読者各位の御叱正を賜り,さらに改善をはかりたいと念じている.
おわりに,分担執筆に御協力いただいた各位ならびに本書の編集にあたり,終始絶大な努力をはらわれた医歯薬出版株式会社に感謝の意を表する.
平成5年2月
勝山 茂
石川達也
小野瀬英雄
第2版の序
昭和55年5月に,第1版が出版されて6カ年が過ぎた.この間“保存修復学”とくに各論の項目については,著しい発展がみられるようになった.すなわち,いくつかの新製品の登場をはじめとする歯科材料と技術の改善,進歩がそれである.加えて,旧版のままではかなり不都合な点も散見される.
そこで,このたびの改訂にあたっては,主として以下のような不備な事項を補うこととした.
まず,用語については,昭和60年3月に発行された新教授要綱にのっとり統一をはかった.
次に,現在ではさほど重要ではないと思われる事項については,簡略化ないし一部を削除した.
さらに,新製品,新技術などについては追加,詳述した.
その他付図,グラフなども一部修正・整理した.
歯学は,今後ますます急速に発展することは明らかである.したがって,本書もそれに沿った内容の充実を期し,今後も各位のお役に立つことを切に願っている次第である.
昭和60年10月
渡邊冨士夫
井上時雄
序
この“保存修復学”は,歯科学生の教科書として,かつ一般臨床家をも対象として企画されたものである.
保存修復学の歯科臨床における重要性については,いまさら述べるまでもないことであろう.そして保存修復学に関する学問と技術の進歩は,きわめて急速であり,広範囲となり,しかも複雑化しつつある.それにともない,多くの研究業績が相ついで発表されているが,それらが評価され,あるいは定説となるためには,長い年月と数多くの臨床的な実証が必要である.教科書としてとり入れる限度についてのむずかしさがここにある.
そこで,本書は,日本の歯科大学や歯学部において,新しい情報を吸収消化し,独自の教育をされている保存修復学担当の教授により分担執筆されたものである.
内容は可及的重複を避け,系統的に,しかも最大公約数的に平易に記載し,理解を深めるようにつとめたつもりである.
本書が多くの学生諸君や臨床家に少しでも役立つことができれば幸いであり,そのためにも今後さらに内容の充実を期する次第である.
最後に,分担執筆に協力いただいた各位ならびに本書の編集にあたり,終始絶大な努力を惜しまなかった医歯薬出版株式会社に感謝の意を表する.
昭和55年4月
渡邊冨士夫
井上時雄
20世紀最後の年に『保存修復学第4版』が発行され,21世紀の最初の改訂版として第5版を発行する運びとなりました.この間,歯科医療は疾病の治療から患者の健康維持,QOLの増進を図るべく医療システムの変革が求められてきました.また,医療機器の目覚ましい進歩に伴い歯科医療技術も日々向上してきています.
しかしながら,厚生労働省が発表した「平成17年歯科疾患実態調査」によると,5歳以上の永久歯齲蝕罹患率は85.0%,そのうち治療完了者は49.2%,処置歯・未処置歯を併有する者が32.9%,未処置の者が2.9%となっています.また,歯の保存が図られるにつれて高齢者の根面齲蝕は今後増加すると思われ,齲蝕の罹患率はまだまだ高率であると言わざるを得ません.
一方,近年の齲蝕学(カリオロジー)の発展,特に齲蝕病巣の再石灰化に対する理解が深まるとともに多くの臨床データの蓄積と解析がなされ,従来行われてきた治療法に対する見直しが行われてきています.これらを具現化したのは歯質接着性修復材の発展であり,ミニマルインターベンション(MI)の実践に大きく貢献しています.また他方では,治療はインフォームド・コンセントに基づいて,常に患者の最善の利益に照らして行われるべきであるという考え方が広く浸透し,従来の医師・歯科医師の権威(パターナリズム)による治療が変わってきています.
このような保存修復学の新しい流れは,歯の治療に求められるものも大きく変えてきました.つまり,現在の歯の硬組織疾患の治療は,単に痛みを取り除き,歯を保存することだけが目的ではなく,これらの治療が安全でかつ快適に行われ,その結果として歯の形態だけでなく,機能を回復し,審美的にも満足のいくものであることが求められているといえます.さらに,このような修復治療だけでなく,疾患原因や個人の発症リスクを把握した患者管理のもとでの,疾患の発症や進行の抑制を原則とした疾患予防的な治療が求められ,患者中心の,QOLを考慮した歯の咬合回復が必要となっていると考えます.すなわち,歯の硬組織疾患の治療を通していかに患者の満足のいくアウトカムを達成させるかが目標となり,その基盤として保存修復学の知識と技術が必要とされています.
本書は,常に時代の要請に合わせて改訂を重ねてきましたが,新規にモデルコアカリキュラムが導入され,また「平成18年版歯科医師国家試験出題基準」が改訂発行されたのを機に,これらの内容に準じて全項目の見直しおよび新しい項目の追加を行い,より完成度の高い保存修復学の教科書として発行する運びとなりました.
歯科臨床の実際は,歯科補綴学,口腔外科学,歯科麻酔学,歯科放射線学,小児歯科学,歯科矯正学など各専門分野の知識と技術の集約が必須条件であることはいうまでもありません.その基本となる保存修復学を学ぶうえで本書は信頼に応えられる良書であり,歯科医師国家試験や学年末の試験に際しても知識の整理に役立つものと思います.学生諸君の座右の書として活用されることを願っております.
平成19年3月
編者一同
第4版補訂にあたって
昭和50年に本書「保存修復学」の第1版が刊行されてから,教育内容の改編,専門知識の進歩,普及にあわせてほぼ5,6年の間隔をもって改訂が行われている.この第4版は,平成12年に現行の教育ガイドラインに沿った標準的な教科書を意図して全国の歯科大学,歯学部の保存修復学教育にあたっている先生方のご協力の下に上梓された.しかし,ここ数年の進歩した科学,技術の歯科医学,とくに保存修復学領域への波及には著しいものがある.その範畴に収めている齲蝕の処置概念の変化は大きく,しかもそれを具体化する新器材も広く臨床に普及しつつある.
ここで,この学術的進歩を本書に取り入れるのが遅延すれば,本書を基盤として学んでいる全国の歯科学生にとって最新の知識,手技の導入に不利となることは言を俟たない.
そこで,次期の改訂期を待たず,第4版の補訂版として,とくに進歩の著しい領域を中心として補訂することにした次第である.
年度末のお忙しいなか,執筆をお引き受け頂いた先生方ならびに編集に尽力された医歯薬出版株式会社の担当者に深謝いたします.
平成15年2月
編者一同
第4版の序
20世紀後半から21世紀にかけては,科学技術の進歩が著しい時代とされています.その間,保存修復学の領域でも関連する全身ならびに口腔諸器官の形態,機能の解明,齲蝕をはじめとする硬組織疾患の病因,病態,その予防法,治療法の整理とともに,新しい材料の開発とそれに伴う新技法の考案など,保存修復学の概念の修正を要するような変革が続いています.
一方,社会環境も少子化,高齢化,核家族化など,従来の保存修復学が育ってきた土壌が大きく変動しています.すなわち,近代歯科医学のベースとしてその中心的役割を担ってきた保存修復学も,齲蝕治療学としての狭い分担範囲から精神医学,行動科学を含めた大きな医学・医療の一翼を担う学問として生まれ変わることを要求されています.また,歯科医学教育の面からも『歯科医学教授要綱』の5年ぶりの改訂,『歯科医師国家試験出題基準』の3回目の改訂,および『歯科医学教授要綱―臨床実習編―』の発刊など,社会の要請を受けた指針が示されています.
本書は,保存修復学の標準的な教科書として,昭和55年に初版が発行されました.その後,昭和60年に第2版,平成5年に第3版と改訂が行われ,そのつど,保存修復学の基準を示す教科書として迎えられてきました.
今般,保存修復学を取り巻くこのような学問背景のもとに,医歯薬出版株式会社から,これらの教育指針に準拠し,学問の進歩に即した改訂が提案されました.そこでこの機会に全国の歯科大学,歯学部の教育現場におられる多くの先生方に分担執筆をお願いいたしましたところご快諾いただき,本書の出版に至りました.
本書は,歯科学生の標準的教科書という基本方針のもとに執筆されてきた従来の『保存修復学』の精神を受け継ぎ,その間に生まれた新しい材料,技法や医療人として必要な人間科学的側面についてもできうる限り収録し,新しい保存修復学についての理解を深められるような企画,編集作業を行ったものであります.今後,読者各位のご意見,ご批判を頂戴できれば幸いです.
最後に,お忙しいなか分担執筆をお引き受けくださった先生方ならびに編集に尽力された医歯薬出版株式会社の担当者に感謝の意を表します.
平成12年3月
編者一同
第3版の序
1980年5月に本書の第1版が出版され,1985年11月に新教授要綱にのっとり,第2版が出版された.その間,修復技術が急速に進歩し,保存修復の内容もさらに充実をはからなければならない時機に到達した.
出版以来13年を経過し,著者の交替も多く,各歯科大学,歯学部で教育の現場に携わっておられる可能な限り多くの教授に分担執筆をお願いした次第である.
本書では,保存修復の基本原則を踏まえながら,新しい修復技術について詳述し,保存修復学の将来を見据えながら編集作業を行った.用語についても合議を重ね,かなり統一をはかったつもりである.
現在,保存修復分野の進歩発展は目ざましく,今後読者各位の御叱正を賜り,さらに改善をはかりたいと念じている.
おわりに,分担執筆に御協力いただいた各位ならびに本書の編集にあたり,終始絶大な努力をはらわれた医歯薬出版株式会社に感謝の意を表する.
平成5年2月
勝山 茂
石川達也
小野瀬英雄
第2版の序
昭和55年5月に,第1版が出版されて6カ年が過ぎた.この間“保存修復学”とくに各論の項目については,著しい発展がみられるようになった.すなわち,いくつかの新製品の登場をはじめとする歯科材料と技術の改善,進歩がそれである.加えて,旧版のままではかなり不都合な点も散見される.
そこで,このたびの改訂にあたっては,主として以下のような不備な事項を補うこととした.
まず,用語については,昭和60年3月に発行された新教授要綱にのっとり統一をはかった.
次に,現在ではさほど重要ではないと思われる事項については,簡略化ないし一部を削除した.
さらに,新製品,新技術などについては追加,詳述した.
その他付図,グラフなども一部修正・整理した.
歯学は,今後ますます急速に発展することは明らかである.したがって,本書もそれに沿った内容の充実を期し,今後も各位のお役に立つことを切に願っている次第である.
昭和60年10月
渡邊冨士夫
井上時雄
序
この“保存修復学”は,歯科学生の教科書として,かつ一般臨床家をも対象として企画されたものである.
保存修復学の歯科臨床における重要性については,いまさら述べるまでもないことであろう.そして保存修復学に関する学問と技術の進歩は,きわめて急速であり,広範囲となり,しかも複雑化しつつある.それにともない,多くの研究業績が相ついで発表されているが,それらが評価され,あるいは定説となるためには,長い年月と数多くの臨床的な実証が必要である.教科書としてとり入れる限度についてのむずかしさがここにある.
そこで,本書は,日本の歯科大学や歯学部において,新しい情報を吸収消化し,独自の教育をされている保存修復学担当の教授により分担執筆されたものである.
内容は可及的重複を避け,系統的に,しかも最大公約数的に平易に記載し,理解を深めるようにつとめたつもりである.
本書が多くの学生諸君や臨床家に少しでも役立つことができれば幸いであり,そのためにも今後さらに内容の充実を期する次第である.
最後に,分担執筆に協力いただいた各位ならびに本書の編集にあたり,終始絶大な努力を惜しまなかった医歯薬出版株式会社に感謝の意を表する.
昭和55年4月
渡邊冨士夫
井上時雄
第1章 保存修復学概説
1 保存修復学の概念と目的(平井義人・瀬保晶)
A 保存修復学とは
B 保存修復学の目的
2 保存修復学の歴史
A 修復材に関する歴史
B 切削器械に関する歴史
3 歯・周囲組織の構造と口腔の機能
A 歯の構造(横瀬敏志)
B 歯周組織
C 咬合面・接触点・空隙
D 硬組織の加齢
E 有歯顎者の咬合(平井敏博)
F 咀嚼と嚥下(森本俊文)
4 硬組織疾患,歯の発育異常および硬組織関連疾患
A 齲蝕(池見宅司)
B 摩耗
C 非齲蝕性歯頸部欠損
D 侵蝕
E 咬耗
F エナメル質形成不全
G 歯の破折・亀裂
H 歯の形態・形成異常
付 歯数の異常と好発部位
I 変色歯
J 無髄歯
K 象牙質知覚過敏
L 歯髄疾患
M 歯周疾患(恵比須繁之・竹重文雄)
N 咬合異常(平井敏博)
5 保存修復の適応症と禁忌症(久保田 稔・寺田林太郎)
A 適応症
B 禁忌症
6 保存修復の種類
A 修復物の作製方法による分類
B 材料の技術的特性による分類
C 材料の歯質接着性による分類
7 修復材料の一般的性質
A 所要性質
B 理工学的性質
8 修復材料の選択基準
A 患者の状態および術者による選択
B 修復部位による選択
9 修復の概要
A 診断と治療の手順
B メンテナンス
C インフォームド・コンセント
第2章 患者の診かた
1 診療設備(山本宏治・堀田正人)
A 歯科用治療椅子
B 歯科用ユニット
C 椅子
D 歯科用キャビネット
E そのほか(補助診療用具)
2 診療姿勢
A 術者・患者の姿勢
B 視野の確保
C ハンドピースの把持
D 手指の固定
3 検査・診断(寺中敏夫)
A 患者の癒しかた
B 医療面接
C 病歴の取りかた
4 検査法
A 検査用器具
B 検査・診断法
5 検査に必要な基礎知識
A 歯の表しかた
B 歯面の表示法
6 齲蝕の病因と病態(宮崎真至)
A 齲蝕の病因論
B 齲蝕の予知
C プラークコントロール
D 齲蝕病巣の進行
E 齲蝕病巣の構造
7 齲蝕の分類とその表記
A 齲蝕の分類
B 齲蝕の表記
第3章 患者の治しかた
1 治療計画(恵比須繁之・竹重文雄)
A 治療の緊急性
B 口腔環境
C 矯正,補綴処置との関連
D 全身状態
E 患者の社会的事情
F 治療期間と処置方式
2 治療方針
3 緊急処置
4 齲蝕の処置(田上順次)
A エナメル質齲蝕の処置
B 象牙質齲蝕の処置
5 硬組織の切削(千田 彰)
A 手用切削器具
B 回転切削器械
C レーザー
D エアブレーシブ
E 音波切削
F 化学的溶解または薬液溶解
6 窩洞(片山 直)
A 窩洞の分類
B 窩洞の構成と各部分の名称
7 窩洞形態に具備するべき諸条件
A 窩洞外形
B 保持形態
C 抵抗形態
D 便宜形態
E 窩縁形態
F 窩洞の清掃
8 歯髄傷害とその対策(平井義人・瀬保晶)
A 修復時の歯髄傷害とその要因
B 修復システムと歯髄保護
9 修復時の留意点
A 滅菌・消毒と感染予防
B 修復時の前準備
C 修復物の具備すべき形状と面の性質
第4章 直接修復
1 コンポジットレジン修復(奈良陽一郎・貴美島 哲)
A コンポジットレジン修復とは
B コンポジットレジンの組成
C コンポジットレジンの種類
D 光重合型コンポジットレジン修復の特徴
E レジン接着システム
F 光照射器
G そのほかの周辺器材
H 光重合型コンポジットレジン修復の臨床的特徴
I 光重合型コンポジットレジン修復の適応症
J コンポジットレジン修復窩洞の一般的特徴
K 臨床的操作法
L コンポジットレジン修復のさまざまな症例への適応
2 グラスアイオノマーセメント修復(山田和彦)
A グラスアイオノマーセメントとは
B グラスアイオノマーセメントの種類と組成および硬化機序
C グラスアイオノマーセメント修復の特徴
D レジン添加型グラスアイオノマーセメント修復の適応症
E グラスアイオノマーセメント修復の手順
F そのほかの用途
3 アマルガム修復(寺下正道・陳 克恭)
A アマルガム修復とは
B アマルガム修復の特徴
C アマルガム修復の種類と組成
D アマルガム修復の適応症
E アマルガム修復の手順
F 術後の経過と管理
G 水銀の取り扱い
付 接着アマルガム
コラム 直接金修復(平井義人・瀬保晶)
第5章 間接修復
1 メタルインレー修復(小松正志)
A メタルインレー修復とは
B メタルインレー修復の特徴
C 鋳造用金属の種類と組成
D メタルインレー修復の手順
E 全部鋳造冠
F 支台築造
2 コンポジットレジンインレー修復(吉山昌宏・西谷佳浩)
A コンポジットレジンインレー修復とは
B コンポジットレジンインレー修復の特徴
C コンポジットレジンインレー修復の種類と組成
D コンポジットレジンインレー修復の適応症と窩洞の特徴
E コンポジットレジンインレー修復の手順
F 術後の経過と管理
3 セラミックインレー修復(桃井保子・山本雄嗣)
A セラミックインレー修復とは
B セラミックインレー修復の特徴
C セラミックインレー修復の種類と組成
D セラミックインレー修復の適応症
E セラミックインレー修復の手順
F 術後の経過と管理
付 歯科用CAD/CAM装置による修復法(安藤 進)
4 ベニア修復(ラミネートベニア修復)(千田 彰)
A ベニア修復の発展と概要
B ベニア修復の特徴
C ベニア修復の適応症
D ベニア修復の種類と特徴
E ベニア修復の手順
F 術後の経過と管理
5 合着と接着(寺中敏夫・花岡孝治)
A 合着材の所要性質
B リン酸亜鉛セメント
C カルボキシレートセメント
D グラスアイオノマーセメント
E レジン添加型グラスアイオノマーセメント
F 接着性レジンセメント
G そのほかの接着性セメント
H EBAセメント
I 被着面の処理
第6章 変色歯の処置
1 変色歯とは(東光照夫・久光 久)
2 歯が変色する原因
A 外因性の歯の変色
B 内因性の歯の変色
3 変色歯の処置
A 漂白法の位置づけ
B 漂白処置法
C 変色歯に対するそのほかの処置
第7章 破折歯の処置
1 歯の破折(恵比須繁之・竹重文雄)
A 原因
B 分類
C 検査上の注意点
2 前歯の破折と処置法
A 歯冠破折
B 歯冠-歯根破折
C 歯根破折
3 臼歯の破折と処置法
A 不完全破折
B 完全破折
4 術後の経過と管理
第8章 知覚過敏の処置
A 象牙質知覚過敏の原因と処置方針(笠原悦男)
B 薬液塗布による方法
C イオン導入法
D 露出象牙質を被覆する方法
E 歯科用レーザーの応用
F 抜髄
G 術後の経過と管理
第9章 顎関節症の処置
1 顎関節症とは(小林義典)
2 症型
3 病因
4 診断
A IV型(変形性関節症)
B III型(関節円板障害)
C I型(咀嚼筋障害)
D II型(関節包・靱帯障害)
E V型(I〜IV型に該当しないもの)
5 治療
A 薬物療法
B 理学療法
C バイオフィードバック療法
D スプリント療法
E 咬合療法
F 外科療法
6 術後の経過と管理
第10章 術後管理
1 不快事項とメンテナンス(斎藤隆史)
A 二次齲蝕
B 辺縁の不適合
C 修復物の体部破折・歯質の破折
D 色調不良
E 修復物の摩耗
F 修復物の脱落
G 知覚過敏
H 咬合痛
I 食片圧入
J 歯周疾患
K 味覚異常(金属味)
L ガルバニー疼痛
2 術後管理の方法
A リコールシステムの構築
B 検査
C 患者指導
D プロフェッショナルケア
第11章 歯の硬組織疾患診療システム
1 歯の硬組織疾患の背景(寺下正道・北村知昭・陳 克恭)
2 治療方針
A 歯の硬組織疾患の病因
B 歯の硬組織疾患の病態
3 診療システムの構成
A クリティカル(クリニカル)・パス
B Narrative Based Medicine(NBM:物語と対話に基づく医療)
C Problem Oriented System(POS)
4 問題解決の手順(クリティカル・パスの項目)
A 齲蝕
B 消耗性疾患
5 医療組織
A 診療スタッフ
B 診療環境
6 診療システムの構築
A 理念
B 医療スタッフと診療環境
C POSとクリティカル・パスの導入
D 診療手順
参考文献
和文索引
欧文索引
執筆者略歴
1 保存修復学の概念と目的(平井義人・瀬保晶)
A 保存修復学とは
B 保存修復学の目的
2 保存修復学の歴史
A 修復材に関する歴史
B 切削器械に関する歴史
3 歯・周囲組織の構造と口腔の機能
A 歯の構造(横瀬敏志)
B 歯周組織
C 咬合面・接触点・空隙
D 硬組織の加齢
E 有歯顎者の咬合(平井敏博)
F 咀嚼と嚥下(森本俊文)
4 硬組織疾患,歯の発育異常および硬組織関連疾患
A 齲蝕(池見宅司)
B 摩耗
C 非齲蝕性歯頸部欠損
D 侵蝕
E 咬耗
F エナメル質形成不全
G 歯の破折・亀裂
H 歯の形態・形成異常
付 歯数の異常と好発部位
I 変色歯
J 無髄歯
K 象牙質知覚過敏
L 歯髄疾患
M 歯周疾患(恵比須繁之・竹重文雄)
N 咬合異常(平井敏博)
5 保存修復の適応症と禁忌症(久保田 稔・寺田林太郎)
A 適応症
B 禁忌症
6 保存修復の種類
A 修復物の作製方法による分類
B 材料の技術的特性による分類
C 材料の歯質接着性による分類
7 修復材料の一般的性質
A 所要性質
B 理工学的性質
8 修復材料の選択基準
A 患者の状態および術者による選択
B 修復部位による選択
9 修復の概要
A 診断と治療の手順
B メンテナンス
C インフォームド・コンセント
第2章 患者の診かた
1 診療設備(山本宏治・堀田正人)
A 歯科用治療椅子
B 歯科用ユニット
C 椅子
D 歯科用キャビネット
E そのほか(補助診療用具)
2 診療姿勢
A 術者・患者の姿勢
B 視野の確保
C ハンドピースの把持
D 手指の固定
3 検査・診断(寺中敏夫)
A 患者の癒しかた
B 医療面接
C 病歴の取りかた
4 検査法
A 検査用器具
B 検査・診断法
5 検査に必要な基礎知識
A 歯の表しかた
B 歯面の表示法
6 齲蝕の病因と病態(宮崎真至)
A 齲蝕の病因論
B 齲蝕の予知
C プラークコントロール
D 齲蝕病巣の進行
E 齲蝕病巣の構造
7 齲蝕の分類とその表記
A 齲蝕の分類
B 齲蝕の表記
第3章 患者の治しかた
1 治療計画(恵比須繁之・竹重文雄)
A 治療の緊急性
B 口腔環境
C 矯正,補綴処置との関連
D 全身状態
E 患者の社会的事情
F 治療期間と処置方式
2 治療方針
3 緊急処置
4 齲蝕の処置(田上順次)
A エナメル質齲蝕の処置
B 象牙質齲蝕の処置
5 硬組織の切削(千田 彰)
A 手用切削器具
B 回転切削器械
C レーザー
D エアブレーシブ
E 音波切削
F 化学的溶解または薬液溶解
6 窩洞(片山 直)
A 窩洞の分類
B 窩洞の構成と各部分の名称
7 窩洞形態に具備するべき諸条件
A 窩洞外形
B 保持形態
C 抵抗形態
D 便宜形態
E 窩縁形態
F 窩洞の清掃
8 歯髄傷害とその対策(平井義人・瀬保晶)
A 修復時の歯髄傷害とその要因
B 修復システムと歯髄保護
9 修復時の留意点
A 滅菌・消毒と感染予防
B 修復時の前準備
C 修復物の具備すべき形状と面の性質
第4章 直接修復
1 コンポジットレジン修復(奈良陽一郎・貴美島 哲)
A コンポジットレジン修復とは
B コンポジットレジンの組成
C コンポジットレジンの種類
D 光重合型コンポジットレジン修復の特徴
E レジン接着システム
F 光照射器
G そのほかの周辺器材
H 光重合型コンポジットレジン修復の臨床的特徴
I 光重合型コンポジットレジン修復の適応症
J コンポジットレジン修復窩洞の一般的特徴
K 臨床的操作法
L コンポジットレジン修復のさまざまな症例への適応
2 グラスアイオノマーセメント修復(山田和彦)
A グラスアイオノマーセメントとは
B グラスアイオノマーセメントの種類と組成および硬化機序
C グラスアイオノマーセメント修復の特徴
D レジン添加型グラスアイオノマーセメント修復の適応症
E グラスアイオノマーセメント修復の手順
F そのほかの用途
3 アマルガム修復(寺下正道・陳 克恭)
A アマルガム修復とは
B アマルガム修復の特徴
C アマルガム修復の種類と組成
D アマルガム修復の適応症
E アマルガム修復の手順
F 術後の経過と管理
G 水銀の取り扱い
付 接着アマルガム
コラム 直接金修復(平井義人・瀬保晶)
第5章 間接修復
1 メタルインレー修復(小松正志)
A メタルインレー修復とは
B メタルインレー修復の特徴
C 鋳造用金属の種類と組成
D メタルインレー修復の手順
E 全部鋳造冠
F 支台築造
2 コンポジットレジンインレー修復(吉山昌宏・西谷佳浩)
A コンポジットレジンインレー修復とは
B コンポジットレジンインレー修復の特徴
C コンポジットレジンインレー修復の種類と組成
D コンポジットレジンインレー修復の適応症と窩洞の特徴
E コンポジットレジンインレー修復の手順
F 術後の経過と管理
3 セラミックインレー修復(桃井保子・山本雄嗣)
A セラミックインレー修復とは
B セラミックインレー修復の特徴
C セラミックインレー修復の種類と組成
D セラミックインレー修復の適応症
E セラミックインレー修復の手順
F 術後の経過と管理
付 歯科用CAD/CAM装置による修復法(安藤 進)
4 ベニア修復(ラミネートベニア修復)(千田 彰)
A ベニア修復の発展と概要
B ベニア修復の特徴
C ベニア修復の適応症
D ベニア修復の種類と特徴
E ベニア修復の手順
F 術後の経過と管理
5 合着と接着(寺中敏夫・花岡孝治)
A 合着材の所要性質
B リン酸亜鉛セメント
C カルボキシレートセメント
D グラスアイオノマーセメント
E レジン添加型グラスアイオノマーセメント
F 接着性レジンセメント
G そのほかの接着性セメント
H EBAセメント
I 被着面の処理
第6章 変色歯の処置
1 変色歯とは(東光照夫・久光 久)
2 歯が変色する原因
A 外因性の歯の変色
B 内因性の歯の変色
3 変色歯の処置
A 漂白法の位置づけ
B 漂白処置法
C 変色歯に対するそのほかの処置
第7章 破折歯の処置
1 歯の破折(恵比須繁之・竹重文雄)
A 原因
B 分類
C 検査上の注意点
2 前歯の破折と処置法
A 歯冠破折
B 歯冠-歯根破折
C 歯根破折
3 臼歯の破折と処置法
A 不完全破折
B 完全破折
4 術後の経過と管理
第8章 知覚過敏の処置
A 象牙質知覚過敏の原因と処置方針(笠原悦男)
B 薬液塗布による方法
C イオン導入法
D 露出象牙質を被覆する方法
E 歯科用レーザーの応用
F 抜髄
G 術後の経過と管理
第9章 顎関節症の処置
1 顎関節症とは(小林義典)
2 症型
3 病因
4 診断
A IV型(変形性関節症)
B III型(関節円板障害)
C I型(咀嚼筋障害)
D II型(関節包・靱帯障害)
E V型(I〜IV型に該当しないもの)
5 治療
A 薬物療法
B 理学療法
C バイオフィードバック療法
D スプリント療法
E 咬合療法
F 外科療法
6 術後の経過と管理
第10章 術後管理
1 不快事項とメンテナンス(斎藤隆史)
A 二次齲蝕
B 辺縁の不適合
C 修復物の体部破折・歯質の破折
D 色調不良
E 修復物の摩耗
F 修復物の脱落
G 知覚過敏
H 咬合痛
I 食片圧入
J 歯周疾患
K 味覚異常(金属味)
L ガルバニー疼痛
2 術後管理の方法
A リコールシステムの構築
B 検査
C 患者指導
D プロフェッショナルケア
第11章 歯の硬組織疾患診療システム
1 歯の硬組織疾患の背景(寺下正道・北村知昭・陳 克恭)
2 治療方針
A 歯の硬組織疾患の病因
B 歯の硬組織疾患の病態
3 診療システムの構成
A クリティカル(クリニカル)・パス
B Narrative Based Medicine(NBM:物語と対話に基づく医療)
C Problem Oriented System(POS)
4 問題解決の手順(クリティカル・パスの項目)
A 齲蝕
B 消耗性疾患
5 医療組織
A 診療スタッフ
B 診療環境
6 診療システムの構築
A 理念
B 医療スタッフと診療環境
C POSとクリティカル・パスの導入
D 診療手順
参考文献
和文索引
欧文索引
執筆者略歴








