シリーズVer.4発行にあたって
日本摂食嚥下リハビリテーション学会(以下,学会)の会員数は15,000人を超え,さらに増加を続けている.また認定士は4,000人を超え,会員のなかで認定士が占める割合も増加している.それぞれの地域のニーズに対して未だ充足しているとはいえないにしても,このような普及は世界的にも例をみない.これは日本の医療者が「食」というQOLをいかに大切に扱ってきたかを反映していると思われる.
誰でもが最初は初心者である.教育─研究─臨床実践は一体であり,知識を実践し,疑問を研究に結びつけ,その努力が新たな知識を生みだす.摂食嚥下リハビリテーションという学際科学の発展は,30年前の初心者が地道に努力を続けてきた結果であることは間違いないが,そのような臨床家が集まり知見を交換する場を提供し,さらに教育コンテンツとして誰でもがアクセスできるようにした学会の意義は大きいと考える.
本書は,学会インターネット学習システム(eラーニング)の参考書である.令和6年度のeラーニング改訂にあわせて本書も改訂されることとなり,ここに上梓されるに至った.今改訂においても新たなコンテンツの作成にあたられた方々をはじめとして関係各位に感謝申し上げる.現在の学問と臨床の水準にあわせてそれぞれのコンテンツを改訂したことに加えて,概念を整理するために内容の移動など編集にも注意を払った.今回新たに加わった項目として,「原因疾患:認知症」「コーチング」「気管カニューレ」「小児に対する画像検査の適応と実際」がある.病態を深く理解するとともに,患者・家族とのコミュニケーションを大切にして多職種協働を実践することがこの分野でも求められている.
本書の内容は,摂食嚥下リハビリテーションの実践において多職種が連携するための共通言語である.学会認定士を目指す方はもちろん,すでに専門家として活躍されている方々が,周囲のスタッフを巻き込んで連携するための教育ツールとして活用することもできるだろう.本書が患者さんのために日々努力されている臨床家や教育者の役に立つことを願っている.
令和6年11月
一般社団法人日本摂食嚥下リハビリテーション学会
教育委員会委員長 出江紳一
シリーズVer.3発行にあたって
日本摂食嚥下リハビリテーション学会(以下,学会)の会員数は15,000人を超え,毎年1,000人以上のペースで増加している.認定士は3,000人を超える.それぞれの地域のニーズに対して未だ充足しているとはいえないにしても,このような普及は世界的にも例をみない.これは日本の医療者が「食」というQOLをいかに大切に扱ってきたかを反映していると思われる.
誰でもが最初は初心者である.教育─研究─臨床実践は一体であり,知識を実践し,疑問を研究に結びつけ,その努力が新たな知識を生みだす.摂食嚥下リハビリテーションという学際科学の発展は,30年前の初心者が地道に努力を続けてきた結果であることは間違いないが,そのような臨床家が集まり知見を交換する場を提供し,さらに教育コンテンツとして誰でもがアクセスできるようにした学会の意義は大きいと考える.
本書は,学会インターネット学習システム(eラーニング)の参考書である.令和元年度のeラーニング改訂にあわせて本書も改訂されることとなり,ここに上梓されるに至った.今改訂においても新たなコンテンツの作成にあたられた方々をはじめとして関係各位に感謝申し上げる.現在の学問と臨床の水準にあわせてそれぞれのコンテンツを改訂したことに加えて,概念を整理するために内容の移動など編集にも注意を払った.特に項目として新たにサルコペニア(第5分野)を立てたのは,高齢者の嚥下障害関連肺炎と摂食嚥下障害,およびサルコペニアの関連が注目されるとともに,その知見が集積されつつあることによる.
本書の内容は,摂食嚥下リハビリテーションの実践において多職種が連携するための共通言語である.学会認定士を目指す方はもちろん,すでに専門家として活躍されている方々が,周囲のスタッフを巻き込んで連携するための教育ツールとして活用することもできるだろう.本書が患者さんのために日々努力されている臨床家や教育者の役に立つことを願っている.
令和2年5月
一般社団法人日本摂食嚥下リハビリテーション学会
教育委員会委員長 出江紳一
シリーズVer.2発行にあたって
本書は,日本摂食嚥下リハビリテーション学会インターネット学習システム(eラーニング)の参考書である.平成27年度のeラーニング改訂に合わせて本書も改訂されることとなり,ここに上梓されるに至った.これまで同学会認定制度の確立,eラーニングの立ち上げ,そして認定事業の継続と発展に携わってこられた関係各位に深く敬意を表する次第である.
いうまでもなく摂食嚥下リハビリテーションは多職種協同の営みであり,疾患の急性期から生活期までの,すべての時期で重要な役割を演じるだけでなく,予防的な対応を含めると,ほとんどすべての国民に関係するといっても過言ではない.学会発足から20年が過ぎ,摂食嚥下リハビリテーションは専門性を深化させてきた.その多様で広汎な知識と技術のなかから,共通の基本的な医療関連知識を明示することが,専門領域の社会的責任として求められることになる.その意味で,誰でもが入手できる本書の意義は大きい.
内容は,摂食嚥下の基本的理解,摂食嚥下障害の評価,同障害へのさまざまな対応等が網羅されており,それぞれの領域の第一人者により平易に述べられている.本書の基本的知識は日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士を目指す方はもちろん,すべての保健・医療・福祉関係者に有用であると思われる.より多くの方々が本書を参考書として摂食嚥下リハビリテーションの基本を学び,日々の実践に活かして下さることを願っている.
平成27年6月
一般社団法人日本摂食嚥下リハビリテーション学会
教育委員会委員長 出江紳一
シリーズ刊行に寄せて(Ver.1収載)
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会は,摂食・嚥下リハビリテーションにかかわる多職種が集まり,患者ニーズに対し協力的,効率的,合目的に対応を考えるというtrans disciplinaryな対応を可能とすべく,1996年9月に発足した.以来,本分野の研究,発展,普及に努めており,現在では会員数が6,000名を超えている.また,2009年8月には一般社団法人となり,急速に高まる社会的ニーズに応えるべく法人格を取得し,アイデンティファイされることとなった.
本学会は,この法人格取得と同時に認定士制度を設けた.その目的は,認定士制度規約の第1条に記されているが,「『日本摂食・嚥下リハビリテーション学会認定士』制度は,日本摂食・嚥下リハビリテーション学会総則第2条『摂食・嚥下リハビリテーションの啓発と普及,その安全で効果的な実施のために貢献する』を積極的に具現化するために,摂食・嚥下リハビリテーションの基本的な事項と必要な技能を明確化し,それらの知識を習得した本学会の会員を認定することを目的とする」である.本領域の活動は,多職種が担う.そのため,摂食・嚥下リハビリテーションを行うに当たって,当該職種が知っておかなくてはならない共通の知識,そして各職種の適応と制限に関する知識を明確化しておくことは,学会の重要な責務であろう.また,そのような知識を有するものを学会が認定し,その知識レベルを保証することは大変意義深い.
この知識は,われわれの活動の基礎になるものである.そして,その学習方法の一つが,本書の骨子となるeラーニングにあたる.この概要は,インターネット上で体系的に6分野78項目に分類された最重要事項を供覧することで,上記のような共通知識の整理をはかるものである.そして,この課程を修めることが,認定士受験資格の重要な要件の一つとなる.
さらに,認定士の展開としては,認定を得たものがそれぞれの専門職種において,より専門的な知識や技能を修得できるような構造が望ましいと考えられる.例えば,この認定士資格をもつものが,高度な実習を要するセミナーに参加ができるなどである.また,関連する他の学会の学会員が,この認定士の水準を十分に備えていると認められるような場合は,申請により認定士の資格を与えるなど,関連学会と発展的な関係を築く基盤となる.
今回,ここに上記のようなeラーニング各分野の学習内容をもとに,書籍を刊行することになった.それは,eラーニング受講者の学習の便をはかるとともに,より多くの人に必要最低限の共通知識を知ってもらい,本領域がいっそう伝播することを企図したことによる.
そうして学習基盤を整理することで関係職種の多くの方が本学会へ参加できるようになり,それによって摂食・嚥下障害を有する患者の幸せに少しでも寄与することができれば,望外の喜びである.
2010年8月
一般社団法人日本摂食・嚥下リハビリテーション学会
理事長 才藤栄一
緒言(Ver.1収載)
本書は,日本摂食・嚥下リハビリテーション学会インターネット学習システム(eラーニング)の参考書である.eラーニングによる学習を支援することを目的とし,eラーニングコンテンツを踏襲した内容で構成されている.内容は豊富で網羅的なので,日本摂食・嚥下リハビリテーション学会会員以外の方々にもおおいに参考にしていただけるものになっている.
eラーニングは,2010年7月16日に開講した.その構想は2007年に認定制を計画することが決まり,認定士としてふさわしい知識をどのように会員に伝達するかを検討する過程で始まった.当初は研修会を日本各所で開催し,これらを受講した会員が認定士試験受験資格を得るという従来型の案もあったが,日本摂食・嚥下リハビリテーション学会会員の職種は,非常に広範囲にわたるので,共通の基本的な医療関連知識を担保する必要があった.たとえば,医療の総論的な内容やリスク管理の知識は教育環境にいる人たちにはあまり馴染みがないかもしれないが,このような知識は学会認定士にとっては必須事項になるべきである.
このような広い内容を含めると,およそ20時間に相当するセミナーが必要になる.これを研修会のスタイルで行うには,物理的,経済的に困難だった.また,日本摂食・嚥下リハビリテーション学会会員は,少人数職場に従事しているため気軽に学会や研修会に参加しにくい環境にあることも多い.このような背景から,当時の資格制度準備委員会(現認定委員会)は,認定士試験受験資格としてのeラーニング構想を理事会に提案し,理事会において歓迎をもって受理され,学会の最重点課題の一つになった.
2008年の第14回学術大会では,総会,シンポジウムでこの構想を発表し,理解をいただいた.その後,2年の歳月を経て,何とか準備が整い,2010年7月,開講に至った.
コンテンツの作成は,日本摂食・嚥下リハビリテーション学会認定士のうち資格制度準備委員会で推薦し,理事会で承認された各分野の専門家76名と認定委員20名が分業してあたった.内容に関しては,コンテンツの作成者と認定委員との間で調整を行った.この作業は困難なこともあったが,各コンテンツは工夫された.また,最初の構想では必要最低限の知識を中心に構成される予定だったが,この域を大きく超えて,非常に充実した内容になった.
実際のeラーニングをご覧いただくとわかるが,1コンテンツ10から15枚程度のスライドに,解説文が付随し,それを読み進め,最後に確認問題をして1コンテンツが終了するという構成になっている.動画なども多用してあり非常にわかりやすい内容である.しかし,一度学習が終了したあとに,再度確認したいということもあるだろうし,もう少し詳しい解説がほしいということもあるだろう.
本書はこのような要望に対応することを目的に出版された.より多くの方に,有効に活用していただけることを願っている.
2010年8月
一般社団法人日本摂食・嚥下リハビリテーション学会
認定委員会委員長 馬場 尊
日本摂食嚥下リハビリテーション学会(以下,学会)の会員数は15,000人を超え,さらに増加を続けている.また認定士は4,000人を超え,会員のなかで認定士が占める割合も増加している.それぞれの地域のニーズに対して未だ充足しているとはいえないにしても,このような普及は世界的にも例をみない.これは日本の医療者が「食」というQOLをいかに大切に扱ってきたかを反映していると思われる.
誰でもが最初は初心者である.教育─研究─臨床実践は一体であり,知識を実践し,疑問を研究に結びつけ,その努力が新たな知識を生みだす.摂食嚥下リハビリテーションという学際科学の発展は,30年前の初心者が地道に努力を続けてきた結果であることは間違いないが,そのような臨床家が集まり知見を交換する場を提供し,さらに教育コンテンツとして誰でもがアクセスできるようにした学会の意義は大きいと考える.
本書は,学会インターネット学習システム(eラーニング)の参考書である.令和6年度のeラーニング改訂にあわせて本書も改訂されることとなり,ここに上梓されるに至った.今改訂においても新たなコンテンツの作成にあたられた方々をはじめとして関係各位に感謝申し上げる.現在の学問と臨床の水準にあわせてそれぞれのコンテンツを改訂したことに加えて,概念を整理するために内容の移動など編集にも注意を払った.今回新たに加わった項目として,「原因疾患:認知症」「コーチング」「気管カニューレ」「小児に対する画像検査の適応と実際」がある.病態を深く理解するとともに,患者・家族とのコミュニケーションを大切にして多職種協働を実践することがこの分野でも求められている.
本書の内容は,摂食嚥下リハビリテーションの実践において多職種が連携するための共通言語である.学会認定士を目指す方はもちろん,すでに専門家として活躍されている方々が,周囲のスタッフを巻き込んで連携するための教育ツールとして活用することもできるだろう.本書が患者さんのために日々努力されている臨床家や教育者の役に立つことを願っている.
令和6年11月
一般社団法人日本摂食嚥下リハビリテーション学会
教育委員会委員長 出江紳一
シリーズVer.3発行にあたって
日本摂食嚥下リハビリテーション学会(以下,学会)の会員数は15,000人を超え,毎年1,000人以上のペースで増加している.認定士は3,000人を超える.それぞれの地域のニーズに対して未だ充足しているとはいえないにしても,このような普及は世界的にも例をみない.これは日本の医療者が「食」というQOLをいかに大切に扱ってきたかを反映していると思われる.
誰でもが最初は初心者である.教育─研究─臨床実践は一体であり,知識を実践し,疑問を研究に結びつけ,その努力が新たな知識を生みだす.摂食嚥下リハビリテーションという学際科学の発展は,30年前の初心者が地道に努力を続けてきた結果であることは間違いないが,そのような臨床家が集まり知見を交換する場を提供し,さらに教育コンテンツとして誰でもがアクセスできるようにした学会の意義は大きいと考える.
本書は,学会インターネット学習システム(eラーニング)の参考書である.令和元年度のeラーニング改訂にあわせて本書も改訂されることとなり,ここに上梓されるに至った.今改訂においても新たなコンテンツの作成にあたられた方々をはじめとして関係各位に感謝申し上げる.現在の学問と臨床の水準にあわせてそれぞれのコンテンツを改訂したことに加えて,概念を整理するために内容の移動など編集にも注意を払った.特に項目として新たにサルコペニア(第5分野)を立てたのは,高齢者の嚥下障害関連肺炎と摂食嚥下障害,およびサルコペニアの関連が注目されるとともに,その知見が集積されつつあることによる.
本書の内容は,摂食嚥下リハビリテーションの実践において多職種が連携するための共通言語である.学会認定士を目指す方はもちろん,すでに専門家として活躍されている方々が,周囲のスタッフを巻き込んで連携するための教育ツールとして活用することもできるだろう.本書が患者さんのために日々努力されている臨床家や教育者の役に立つことを願っている.
令和2年5月
一般社団法人日本摂食嚥下リハビリテーション学会
教育委員会委員長 出江紳一
シリーズVer.2発行にあたって
本書は,日本摂食嚥下リハビリテーション学会インターネット学習システム(eラーニング)の参考書である.平成27年度のeラーニング改訂に合わせて本書も改訂されることとなり,ここに上梓されるに至った.これまで同学会認定制度の確立,eラーニングの立ち上げ,そして認定事業の継続と発展に携わってこられた関係各位に深く敬意を表する次第である.
いうまでもなく摂食嚥下リハビリテーションは多職種協同の営みであり,疾患の急性期から生活期までの,すべての時期で重要な役割を演じるだけでなく,予防的な対応を含めると,ほとんどすべての国民に関係するといっても過言ではない.学会発足から20年が過ぎ,摂食嚥下リハビリテーションは専門性を深化させてきた.その多様で広汎な知識と技術のなかから,共通の基本的な医療関連知識を明示することが,専門領域の社会的責任として求められることになる.その意味で,誰でもが入手できる本書の意義は大きい.
内容は,摂食嚥下の基本的理解,摂食嚥下障害の評価,同障害へのさまざまな対応等が網羅されており,それぞれの領域の第一人者により平易に述べられている.本書の基本的知識は日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士を目指す方はもちろん,すべての保健・医療・福祉関係者に有用であると思われる.より多くの方々が本書を参考書として摂食嚥下リハビリテーションの基本を学び,日々の実践に活かして下さることを願っている.
平成27年6月
一般社団法人日本摂食嚥下リハビリテーション学会
教育委員会委員長 出江紳一
シリーズ刊行に寄せて(Ver.1収載)
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会は,摂食・嚥下リハビリテーションにかかわる多職種が集まり,患者ニーズに対し協力的,効率的,合目的に対応を考えるというtrans disciplinaryな対応を可能とすべく,1996年9月に発足した.以来,本分野の研究,発展,普及に努めており,現在では会員数が6,000名を超えている.また,2009年8月には一般社団法人となり,急速に高まる社会的ニーズに応えるべく法人格を取得し,アイデンティファイされることとなった.
本学会は,この法人格取得と同時に認定士制度を設けた.その目的は,認定士制度規約の第1条に記されているが,「『日本摂食・嚥下リハビリテーション学会認定士』制度は,日本摂食・嚥下リハビリテーション学会総則第2条『摂食・嚥下リハビリテーションの啓発と普及,その安全で効果的な実施のために貢献する』を積極的に具現化するために,摂食・嚥下リハビリテーションの基本的な事項と必要な技能を明確化し,それらの知識を習得した本学会の会員を認定することを目的とする」である.本領域の活動は,多職種が担う.そのため,摂食・嚥下リハビリテーションを行うに当たって,当該職種が知っておかなくてはならない共通の知識,そして各職種の適応と制限に関する知識を明確化しておくことは,学会の重要な責務であろう.また,そのような知識を有するものを学会が認定し,その知識レベルを保証することは大変意義深い.
この知識は,われわれの活動の基礎になるものである.そして,その学習方法の一つが,本書の骨子となるeラーニングにあたる.この概要は,インターネット上で体系的に6分野78項目に分類された最重要事項を供覧することで,上記のような共通知識の整理をはかるものである.そして,この課程を修めることが,認定士受験資格の重要な要件の一つとなる.
さらに,認定士の展開としては,認定を得たものがそれぞれの専門職種において,より専門的な知識や技能を修得できるような構造が望ましいと考えられる.例えば,この認定士資格をもつものが,高度な実習を要するセミナーに参加ができるなどである.また,関連する他の学会の学会員が,この認定士の水準を十分に備えていると認められるような場合は,申請により認定士の資格を与えるなど,関連学会と発展的な関係を築く基盤となる.
今回,ここに上記のようなeラーニング各分野の学習内容をもとに,書籍を刊行することになった.それは,eラーニング受講者の学習の便をはかるとともに,より多くの人に必要最低限の共通知識を知ってもらい,本領域がいっそう伝播することを企図したことによる.
そうして学習基盤を整理することで関係職種の多くの方が本学会へ参加できるようになり,それによって摂食・嚥下障害を有する患者の幸せに少しでも寄与することができれば,望外の喜びである.
2010年8月
一般社団法人日本摂食・嚥下リハビリテーション学会
理事長 才藤栄一
緒言(Ver.1収載)
本書は,日本摂食・嚥下リハビリテーション学会インターネット学習システム(eラーニング)の参考書である.eラーニングによる学習を支援することを目的とし,eラーニングコンテンツを踏襲した内容で構成されている.内容は豊富で網羅的なので,日本摂食・嚥下リハビリテーション学会会員以外の方々にもおおいに参考にしていただけるものになっている.
eラーニングは,2010年7月16日に開講した.その構想は2007年に認定制を計画することが決まり,認定士としてふさわしい知識をどのように会員に伝達するかを検討する過程で始まった.当初は研修会を日本各所で開催し,これらを受講した会員が認定士試験受験資格を得るという従来型の案もあったが,日本摂食・嚥下リハビリテーション学会会員の職種は,非常に広範囲にわたるので,共通の基本的な医療関連知識を担保する必要があった.たとえば,医療の総論的な内容やリスク管理の知識は教育環境にいる人たちにはあまり馴染みがないかもしれないが,このような知識は学会認定士にとっては必須事項になるべきである.
このような広い内容を含めると,およそ20時間に相当するセミナーが必要になる.これを研修会のスタイルで行うには,物理的,経済的に困難だった.また,日本摂食・嚥下リハビリテーション学会会員は,少人数職場に従事しているため気軽に学会や研修会に参加しにくい環境にあることも多い.このような背景から,当時の資格制度準備委員会(現認定委員会)は,認定士試験受験資格としてのeラーニング構想を理事会に提案し,理事会において歓迎をもって受理され,学会の最重点課題の一つになった.
2008年の第14回学術大会では,総会,シンポジウムでこの構想を発表し,理解をいただいた.その後,2年の歳月を経て,何とか準備が整い,2010年7月,開講に至った.
コンテンツの作成は,日本摂食・嚥下リハビリテーション学会認定士のうち資格制度準備委員会で推薦し,理事会で承認された各分野の専門家76名と認定委員20名が分業してあたった.内容に関しては,コンテンツの作成者と認定委員との間で調整を行った.この作業は困難なこともあったが,各コンテンツは工夫された.また,最初の構想では必要最低限の知識を中心に構成される予定だったが,この域を大きく超えて,非常に充実した内容になった.
実際のeラーニングをご覧いただくとわかるが,1コンテンツ10から15枚程度のスライドに,解説文が付随し,それを読み進め,最後に確認問題をして1コンテンツが終了するという構成になっている.動画なども多用してあり非常にわかりやすい内容である.しかし,一度学習が終了したあとに,再度確認したいということもあるだろうし,もう少し詳しい解説がほしいということもあるだろう.
本書はこのような要望に対応することを目的に出版された.より多くの方に,有効に活用していただけることを願っている.
2010年8月
一般社団法人日本摂食・嚥下リハビリテーション学会
認定委員会委員長 馬場 尊
シリーズVer.4発行にあたって
シリーズVer.3発行にあたって
シリーズVer.2発行にあたって
シリーズ刊行に寄せて(Ver.1)
緒言(Ver.1)
eラーニング書籍版全体項目
§17 直接訓練:総論
52 直接訓練の概念・開始基準・中止基準(小島千枝子,岡田澄子)
Chapter1 直接訓練とは
Chapter2 直接訓練の適応
Chapter3 経口摂取開始の前提条件
Chapter4 直接訓練実施の判断の目安
Chapter5 直接訓練の進め方
Chapter6 直接訓練実施の手順
Chapter7 直接訓練中のチェック
Chapter8 訓練を中断すべきとき
Chapter9 直接訓練中止を検討すべきとき
53 段階的摂食訓練の考え方(柴本 勇)
Chapter1 直接訓練における段階的摂食訓練
Chapter2 段階的摂食訓練の考え方
Chapter3 段階的摂食訓練の適応
Chapter4 段階的摂食訓練の方法
Chapter5 嚥下調整食分類2021
Chapter6 段階的摂食訓練における難易度のアップ
Chapter7 臨床における食事提供例(1)(聖隷三方原病院・聖隷浜松病院)
Chapter8 臨床における食事提供例(2)(聖隷浜松病院)
Chapter9 食事アップの基準
Chapter10 食事アップ検討時のチェックポイント
Chapter11 段階的摂食訓練実施上の注意
Chapter12 嚥下調整食の段階(1):えん下困難者用食品許可基準
Chapter13 嚥下調整食の段階(2):ユニバーサルデザインフード
Chapter14 嚥下調整食の段階(3):嚥下食ピラミッド
Chapter15 嚥下調整食の段階(4):スマイルケア食
Chapter16 嚥下調整食の段階(5):National Dysphagia Diet
Chapter17 嚥下調整食の段階(6):International Dysphagia Diet Standardization Initative 2019(IDDSI)
54 気管カニューレ(金沢英哲)
Chapter1 気管切開が必要な理由
Chapter2 気管切開術
Chapter3 気管カニューレの種類
Chapter4 カフ付きカニューレ
Chapter5 カフ付きカニューレは誤嚥を防ぐ?
Chapter6 スピーチカニューレ
Chapter7 カフ付きカニューレスピーチタイプの注意点
Chapter8 ボタン型カニューレ(レティナ)
Chapter9 一時的気管切開と永久気管切開(永久気管孔)
Chapter10 外見からは気管内の状態はわからない
Chapter11 気管孔関連合併症
Chapter12 適切な気管カニューレサイズとカフエア量
Chapter13 最重篤な合併症(気管腕頭動脈瘻)
Chapter14 気管カニューレが及ぼす影響まとめ
Chapter15 気管カニューレが嚥下に及ぼす影響を低減するために
§18 直接訓練:各論
55 直接訓練時の環境設定(浅田美江)
Chapter1 直接訓練時の環境設定の目的
Chapter2 人間─環境系からみた環境の要素
Chapter3 直接訓練時の環境設定の対象
1:直接訓練の効果を高めるための環境
Chapter4 直接訓練前の患者へのアプローチ
Chapter5 物的環境の設定(1):共通(その1,その2)
Chapter6 物的環境の設定(2):共通(その3)
Chapter7 物的環境の設定(3):共通(その4)
Chapter8 物的環境の設定(4):集中力が途切れやすい患者への対応
Chapter9 物的環境の設定(5):視覚認識に問題のある患者への対応
Chapter10 人的環境,管理的環境の設定
2:誤嚥・窒息のリスクに備えた環境設定
Chapter11 物的環境の設定
Chapter12 人的環境,管理的環境の設定
56 直接訓練で用いる嚥下反射誘発手技(兼岡麻子)
Chapter1 はじめに
Chapter2 嚥下反射誘発手技
Chapter3 直接訓練で用いるおもな嚥下反射誘発手技
Chapter4 冷圧刺激法
Chapter5 のどのアイスマッサージ
Chapter6 嚥下反射促通手技
Chapter7 K─point刺激法
Chapter8 K─point刺激法の手順
57 体位・頸部姿勢の調整(粟飯原けい子,岡田澄子)
Chapter1 体位・頸部姿勢調整
Chapter2 代表的な体位・頸部姿勢調整法
Chapter3 体幹角度調整(リクライニング位)
Chapter4 リクライニング位と座位の利点・欠点
Chapter5 体幹側傾・側臥位の意義
Chapter6 体幹側傾・側臥位のおもな対象者,方法
Chapter7 頸部回旋法(head rotation,横向き嚥下)
Chapter8 Chin down(頭部屈曲位,頸部屈曲位,複合屈曲位)の定義
Chapter9 Chin down(頭部屈曲位,頸部屈曲位,複合屈曲位)の対象,方法
Chapter10 頭頸部伸展位
Chapter11 リクライニング位+頸部回旋
Chapter12 基本的な姿勢
Chapter13 姿勢調整のポイントと椅子
58 直接訓練で用いる嚥下手技(清水充子)
Chapter1 はじめに
Chapter2 嚥下手技に共通する留意点
Chapter3 嚥下の意識化(think swallow)
Chapter4 息こらえ嚥下(法)(supraglottic swallow;SGS)
Chapter5 強い息こらえ嚥下(法)(super supraglottic swallow;SSGS)
Chapter6 努力嚥下(舌根押し下げ嚥下法)(effortful swallow)
Chapter7 Mendelsohn手技(Mendelsohn maneuver)
59 食事場面の直接訓練(小島千枝子)
Chapter1 食具選択と使用法の視点
Chapter2 スプーンの選択
1:先行期の障害
Chapter3 認知の障害への対応
1)スプーンを手渡す方法,スプーンを持った手を介助する方法
2)赤ちゃんせんべいを用いる方法
Chapter4 口への取り込み障害に対して
1)咬反射による開口障害への対応:K─point刺激法
2)口唇を閉じない人への対応
2:準備期・口腔期の障害
Chapter5 咀嚼と食塊形成の障害に対して(スライスゼリーの丸のみ法)
Chapter6 咽頭への送り込み障害に対して
1)食物を舌背に置く方法
2)食物を奥舌に入れる方法
3:咽頭期の障害
Chapter7 嚥下反射のタイミングのずれに対して─K─point刺激法の応用
Chapter8 自力摂取するとき
1)リクライニング位で自力摂取するときの工夫
2)自力摂取でゼリーをすくうときの工夫
§19 食事介助
60 食事場面の観察(中止を考えるとき,条件を守る工夫)(石ア直彦)
Chapter1 はじめに
Chapter2 食欲
Chapter3 食物の認識
Chapter4 咀嚼と食塊形成
Chapter5 咽頭への送り込み
Chapter6 嚥下反射誘発
Chapter7 姿勢・耐久性
Chapter8 捕食動作
Chapter9 一口量
Chapter10 口からのこぼれ
Chapter11 摂食のペース
Chapter12 食事時間
Chapter13 むせ
Chapter14 声
Chapter15 食事内容
61 食具・自助具・食事介助方法(竹市美加)
Chapter1 はじめに
Chapter2 福祉用具・食具・自助具
Chapter3 食具(1):スプーン・フォーク
Chapter4 食具(2):コップ
Chapter5 食事用自助具(1):捕食用自助具
Chapter6 食事用自助具(2):箸
Chapter7 食事用自助具(3):器・すべり止めマット
Chapter8 食事用自助具(4):バランサー
Chapter9 テーブル
Chapter10 安全な食事につながる環境の調整
Chapter11 ベッド上での食事姿勢の調整
Chapter12 車椅子での食事姿勢の調整
Chapter13 基本的なスプーン操作(コード0t・0j〜2の場合)
Chapter14 食物形態によるスプーンの挿入位置(捕食位置)の違い
Chapter15 適切な介助ペース
62 摂食嚥下障害患者に対する食事介助(小山珠美)
Chapter1 はじめに
Chapter2 食事介助に関連した援助の要素
1)安全で食欲を増す食事環境の整備
2)食事介助方法の留意点
Chapter3 先行期に関連した摂食の環境調整
Chapter4 口唇での取り込みが困難な場合
Chapter5 準備期(咀嚼と食塊形成)に困難がある場合
Chapter6 口腔期(送り込み)に困難がある場合
Chapter7 咽頭期(嚥下運動)に障害がある場合
Chapter8 食道期(食道から胃までの通過)に障害がある場合
Chapter9 摂食嚥下機能の促通や障害の代償方法を踏まえた介助
Chapter10 リクライニング角度による食事援助の注意点
Chapter11 セルフケア拡大への介助と栄養評価
63 認知症(認知機能障害)があるときの食事介助(福永真哉)
Chapter1 はじめに
Chapter2 認知症(認知機能障害)とは
Chapter3 認知症(認知機能障害)で影響を受けやすい摂食嚥下過程
Chapter4 認知症(認知機能障害)による摂食嚥下障害の特徴
Chapter5 主要な認知症ごとの摂食嚥下障害の特徴
Chapter6 認知症の周辺症状で生じる異常な食行動の特徴
Chapter7 認知症(認知機能障害)のある摂食嚥下障害患者への食事介助
Chapter8 認知機能障害の種類ごとの食事介助
1)失認,視空間性障害への対応
2)観念運動失行,観念失行への対応
3)口腔顔面失行(嚥下失行を含む)への対応
4)実行機能障害への対応
Chapter9 認知症のタイプごとの食事介助
§20 口腔内装置
64 食事時の口腔内装具(義歯,PAP,PLP)(渡邊 裕,鄭 漢忠)
Chapter1 食事時の口腔内装具の種類
Chapter2 義歯の種類(1):総義歯(complete denture)
Chapter3 義歯の種類(2):部分義歯(partial denture)
Chapter4 義歯の必要性
Chapter5 義歯が具備すべき要件
Chapter6 義歯を使用する際に注意すべき事柄
Chapter7 舌接触補助床(palatal augmentation prosthesis;PAP)
Chapter8 軟口蓋挙上装置(palatal lift prosthesis;PLP)
§21 外科治療
65 嚥下機能改善手術・誤嚥防止手術(津田豪太)
Chapter1 術式決定に必要な項目
Chapter2 嚥下障害のタイプと術式
Chapter3 嚥下機能改善手術とは
Chapter4 嚥下機能改善手術の術式選択
Chapter5 嚥下機能改善手術の術式(1):輪状咽頭筋切断術
Chapter6 嚥下機能改善手術の術式(2):喉頭挙上術
Chapter7 嚥下機能改善手術〜自験例
Chapter8 誤嚥防止手術とは
Chapter9 誤嚥防止手術の術式選択
Chapter10 誤嚥防止手術〜自験例
Chapter11 手術は嚥下治療の最終手段(不可逆的治療)なのか?
索引
シリーズVer.3発行にあたって
シリーズVer.2発行にあたって
シリーズ刊行に寄せて(Ver.1)
緒言(Ver.1)
eラーニング書籍版全体項目
§17 直接訓練:総論
52 直接訓練の概念・開始基準・中止基準(小島千枝子,岡田澄子)
Chapter1 直接訓練とは
Chapter2 直接訓練の適応
Chapter3 経口摂取開始の前提条件
Chapter4 直接訓練実施の判断の目安
Chapter5 直接訓練の進め方
Chapter6 直接訓練実施の手順
Chapter7 直接訓練中のチェック
Chapter8 訓練を中断すべきとき
Chapter9 直接訓練中止を検討すべきとき
53 段階的摂食訓練の考え方(柴本 勇)
Chapter1 直接訓練における段階的摂食訓練
Chapter2 段階的摂食訓練の考え方
Chapter3 段階的摂食訓練の適応
Chapter4 段階的摂食訓練の方法
Chapter5 嚥下調整食分類2021
Chapter6 段階的摂食訓練における難易度のアップ
Chapter7 臨床における食事提供例(1)(聖隷三方原病院・聖隷浜松病院)
Chapter8 臨床における食事提供例(2)(聖隷浜松病院)
Chapter9 食事アップの基準
Chapter10 食事アップ検討時のチェックポイント
Chapter11 段階的摂食訓練実施上の注意
Chapter12 嚥下調整食の段階(1):えん下困難者用食品許可基準
Chapter13 嚥下調整食の段階(2):ユニバーサルデザインフード
Chapter14 嚥下調整食の段階(3):嚥下食ピラミッド
Chapter15 嚥下調整食の段階(4):スマイルケア食
Chapter16 嚥下調整食の段階(5):National Dysphagia Diet
Chapter17 嚥下調整食の段階(6):International Dysphagia Diet Standardization Initative 2019(IDDSI)
54 気管カニューレ(金沢英哲)
Chapter1 気管切開が必要な理由
Chapter2 気管切開術
Chapter3 気管カニューレの種類
Chapter4 カフ付きカニューレ
Chapter5 カフ付きカニューレは誤嚥を防ぐ?
Chapter6 スピーチカニューレ
Chapter7 カフ付きカニューレスピーチタイプの注意点
Chapter8 ボタン型カニューレ(レティナ)
Chapter9 一時的気管切開と永久気管切開(永久気管孔)
Chapter10 外見からは気管内の状態はわからない
Chapter11 気管孔関連合併症
Chapter12 適切な気管カニューレサイズとカフエア量
Chapter13 最重篤な合併症(気管腕頭動脈瘻)
Chapter14 気管カニューレが及ぼす影響まとめ
Chapter15 気管カニューレが嚥下に及ぼす影響を低減するために
§18 直接訓練:各論
55 直接訓練時の環境設定(浅田美江)
Chapter1 直接訓練時の環境設定の目的
Chapter2 人間─環境系からみた環境の要素
Chapter3 直接訓練時の環境設定の対象
1:直接訓練の効果を高めるための環境
Chapter4 直接訓練前の患者へのアプローチ
Chapter5 物的環境の設定(1):共通(その1,その2)
Chapter6 物的環境の設定(2):共通(その3)
Chapter7 物的環境の設定(3):共通(その4)
Chapter8 物的環境の設定(4):集中力が途切れやすい患者への対応
Chapter9 物的環境の設定(5):視覚認識に問題のある患者への対応
Chapter10 人的環境,管理的環境の設定
2:誤嚥・窒息のリスクに備えた環境設定
Chapter11 物的環境の設定
Chapter12 人的環境,管理的環境の設定
56 直接訓練で用いる嚥下反射誘発手技(兼岡麻子)
Chapter1 はじめに
Chapter2 嚥下反射誘発手技
Chapter3 直接訓練で用いるおもな嚥下反射誘発手技
Chapter4 冷圧刺激法
Chapter5 のどのアイスマッサージ
Chapter6 嚥下反射促通手技
Chapter7 K─point刺激法
Chapter8 K─point刺激法の手順
57 体位・頸部姿勢の調整(粟飯原けい子,岡田澄子)
Chapter1 体位・頸部姿勢調整
Chapter2 代表的な体位・頸部姿勢調整法
Chapter3 体幹角度調整(リクライニング位)
Chapter4 リクライニング位と座位の利点・欠点
Chapter5 体幹側傾・側臥位の意義
Chapter6 体幹側傾・側臥位のおもな対象者,方法
Chapter7 頸部回旋法(head rotation,横向き嚥下)
Chapter8 Chin down(頭部屈曲位,頸部屈曲位,複合屈曲位)の定義
Chapter9 Chin down(頭部屈曲位,頸部屈曲位,複合屈曲位)の対象,方法
Chapter10 頭頸部伸展位
Chapter11 リクライニング位+頸部回旋
Chapter12 基本的な姿勢
Chapter13 姿勢調整のポイントと椅子
58 直接訓練で用いる嚥下手技(清水充子)
Chapter1 はじめに
Chapter2 嚥下手技に共通する留意点
Chapter3 嚥下の意識化(think swallow)
Chapter4 息こらえ嚥下(法)(supraglottic swallow;SGS)
Chapter5 強い息こらえ嚥下(法)(super supraglottic swallow;SSGS)
Chapter6 努力嚥下(舌根押し下げ嚥下法)(effortful swallow)
Chapter7 Mendelsohn手技(Mendelsohn maneuver)
59 食事場面の直接訓練(小島千枝子)
Chapter1 食具選択と使用法の視点
Chapter2 スプーンの選択
1:先行期の障害
Chapter3 認知の障害への対応
1)スプーンを手渡す方法,スプーンを持った手を介助する方法
2)赤ちゃんせんべいを用いる方法
Chapter4 口への取り込み障害に対して
1)咬反射による開口障害への対応:K─point刺激法
2)口唇を閉じない人への対応
2:準備期・口腔期の障害
Chapter5 咀嚼と食塊形成の障害に対して(スライスゼリーの丸のみ法)
Chapter6 咽頭への送り込み障害に対して
1)食物を舌背に置く方法
2)食物を奥舌に入れる方法
3:咽頭期の障害
Chapter7 嚥下反射のタイミングのずれに対して─K─point刺激法の応用
Chapter8 自力摂取するとき
1)リクライニング位で自力摂取するときの工夫
2)自力摂取でゼリーをすくうときの工夫
§19 食事介助
60 食事場面の観察(中止を考えるとき,条件を守る工夫)(石ア直彦)
Chapter1 はじめに
Chapter2 食欲
Chapter3 食物の認識
Chapter4 咀嚼と食塊形成
Chapter5 咽頭への送り込み
Chapter6 嚥下反射誘発
Chapter7 姿勢・耐久性
Chapter8 捕食動作
Chapter9 一口量
Chapter10 口からのこぼれ
Chapter11 摂食のペース
Chapter12 食事時間
Chapter13 むせ
Chapter14 声
Chapter15 食事内容
61 食具・自助具・食事介助方法(竹市美加)
Chapter1 はじめに
Chapter2 福祉用具・食具・自助具
Chapter3 食具(1):スプーン・フォーク
Chapter4 食具(2):コップ
Chapter5 食事用自助具(1):捕食用自助具
Chapter6 食事用自助具(2):箸
Chapter7 食事用自助具(3):器・すべり止めマット
Chapter8 食事用自助具(4):バランサー
Chapter9 テーブル
Chapter10 安全な食事につながる環境の調整
Chapter11 ベッド上での食事姿勢の調整
Chapter12 車椅子での食事姿勢の調整
Chapter13 基本的なスプーン操作(コード0t・0j〜2の場合)
Chapter14 食物形態によるスプーンの挿入位置(捕食位置)の違い
Chapter15 適切な介助ペース
62 摂食嚥下障害患者に対する食事介助(小山珠美)
Chapter1 はじめに
Chapter2 食事介助に関連した援助の要素
1)安全で食欲を増す食事環境の整備
2)食事介助方法の留意点
Chapter3 先行期に関連した摂食の環境調整
Chapter4 口唇での取り込みが困難な場合
Chapter5 準備期(咀嚼と食塊形成)に困難がある場合
Chapter6 口腔期(送り込み)に困難がある場合
Chapter7 咽頭期(嚥下運動)に障害がある場合
Chapter8 食道期(食道から胃までの通過)に障害がある場合
Chapter9 摂食嚥下機能の促通や障害の代償方法を踏まえた介助
Chapter10 リクライニング角度による食事援助の注意点
Chapter11 セルフケア拡大への介助と栄養評価
63 認知症(認知機能障害)があるときの食事介助(福永真哉)
Chapter1 はじめに
Chapter2 認知症(認知機能障害)とは
Chapter3 認知症(認知機能障害)で影響を受けやすい摂食嚥下過程
Chapter4 認知症(認知機能障害)による摂食嚥下障害の特徴
Chapter5 主要な認知症ごとの摂食嚥下障害の特徴
Chapter6 認知症の周辺症状で生じる異常な食行動の特徴
Chapter7 認知症(認知機能障害)のある摂食嚥下障害患者への食事介助
Chapter8 認知機能障害の種類ごとの食事介助
1)失認,視空間性障害への対応
2)観念運動失行,観念失行への対応
3)口腔顔面失行(嚥下失行を含む)への対応
4)実行機能障害への対応
Chapter9 認知症のタイプごとの食事介助
§20 口腔内装置
64 食事時の口腔内装具(義歯,PAP,PLP)(渡邊 裕,鄭 漢忠)
Chapter1 食事時の口腔内装具の種類
Chapter2 義歯の種類(1):総義歯(complete denture)
Chapter3 義歯の種類(2):部分義歯(partial denture)
Chapter4 義歯の必要性
Chapter5 義歯が具備すべき要件
Chapter6 義歯を使用する際に注意すべき事柄
Chapter7 舌接触補助床(palatal augmentation prosthesis;PAP)
Chapter8 軟口蓋挙上装置(palatal lift prosthesis;PLP)
§21 外科治療
65 嚥下機能改善手術・誤嚥防止手術(津田豪太)
Chapter1 術式決定に必要な項目
Chapter2 嚥下障害のタイプと術式
Chapter3 嚥下機能改善手術とは
Chapter4 嚥下機能改善手術の術式選択
Chapter5 嚥下機能改善手術の術式(1):輪状咽頭筋切断術
Chapter6 嚥下機能改善手術の術式(2):喉頭挙上術
Chapter7 嚥下機能改善手術〜自験例
Chapter8 誤嚥防止手術とは
Chapter9 誤嚥防止手術の術式選択
Chapter10 誤嚥防止手術〜自験例
Chapter11 手術は嚥下治療の最終手段(不可逆的治療)なのか?
索引














