やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

はじめに
 精読のススメ
 Removable Partial Dentureの三大意義と三大条件
 「義歯設計士」,いわゆるDenture Designer
 Minimally Invasiveという考え方
 患者さんの心にも脳にも“適合”する
 金属床が重いという誤解
第1章 Denture哲学について
 超高齢社会において求められる歯科医療の本質
 Back to the Denture―“創”義歯の時代
 超高齢社会における可撤性(Removable)のメリットと,その難しさ
 残存歯を守る
 超高齢社会は多数歯欠損での少数歯残存である
 加齢による口腔内変化への対応策―永続性あるDenture Designとは
 上顎と下顎ではどちらの義歯が難しいか?―もちろん下顎?
 製作する歯科技工士から見た上顎のメタルフレームの難しさ―下顎のキャストフレームの方が適合は良い理由
 “創”義歯とは―全部床義歯・局部床義歯について
第2章 Denture Designerのための基礎知識
 欠損後の解剖学
 解剖学的ランドマーク
 上下顎の顎堤の違い―粘膜負担の面積の違いについて
 下顎歯喪失後の歯槽骨吸収の構造
第3章 Denture Designの基本理論(1) キャストパーシャルデンチャーのDesign,いわゆる「設計」について
 歯科医師と歯科技工士の役割の定義について
 パーシャルデンチャーの設計の新定義
 最終設計を行う歯科技工士が特に知りたい患者さんの情報について―口腔内の条件や心理的背景等をどのように反映するか
第4章 Denture Designの基本理論(2) なぜPartial DentureにDesign性を求めるのか?―臨床において目指すべきDesignについて
 ユニバーサルデザインでなければならない
 Removable Dentureは患者さんや介護者が手に取って見る
 各論(1) Denture Designにおける3つの手法―少数歯欠損と多数歯欠損の場合の“3 Design”
 各論(2) 欠損様式の分類法を文献から見る
 各論(3) 基本設計にあたってのバイオメカニズムの重要性―十分噛めるがImplantのように“噛め過ぎる”ことは目指さない!!
 各論(4) 予備設計(仮設計)とスタディモデルとサベイングは,あらゆる補綴処置の道標である
 各論(5) Model SurveyorとSurveyingの術式について―歯科医師が語る必須アイテムの意味
 各論(6) サベイヤー(Surveyor)とは? その原理について―サベイングの術式
第5章 Denture Designの基本理論(3) MI.Dentureについて,その考え方
 生活歯の最小限の切削(前処置)(1) 歯冠修復しないで残存歯(生活歯)にRestを積極的に形成したケース
 生活歯の最小限の切削(前処置)(2) 依頼された基本設計をスタディモデルで患者さん情報を加味してシミュレーションしてみる
 既存の歯冠修復歯を利用する場合(1)
 既存の歯冠修復歯を利用する場合(2)
 既存の歯冠修復歯を利用する場合(3)
 既存の歯冠修復歯を利用する場合(4)
 多数歯欠損のレストの処理について,生活歯のケース―歯科医(村岡秀明先生)自身が患者になったケース
 修復済みのインプラントを鉤歯にする前処置症例
 各論(1) MIでエーカース(Akers)クラスプを含めClaspが推奨される理由
 各論(2) I-barクラスプが最近用いられない理由
 各論(3) マウスプレパレーション(デザインクラウン)へのアドバンスな試み―把持から水平保持・前後的保持へ
第6章 「最終設計」義歯に生命力を与えるDenture Designの手順―患者さんの想いを義歯(かたち)にする
 多数歯欠損補綴のDesignアプローチの原理
 各論(1) 総義歯におけるT.K.Design三角理論の原理
 各論(2) “創”義歯におけるT.K.Denture Design三角理論
 各論(3) 下顎“創”義歯におけるT.K.Denture Design三角理論
 各論(4) 患者さんのライフステージに応じたDesign―中高年,高齢者,超高齢者にどう向き合うか?
 各論(5) 快適なDentureとなるために,3種類の“適合”を目指す―Human(人間),Comfort(快適),Interface(共有領域)
第7章 “らくらく”補綴構造設計(1) 上顎総義歯
 可撤性義歯における「補綴構造設計」を発案した理由
 上顎総義歯の金属床
第8章 “らくらく”補綴構造設計(2) 総義歯から学ぶ部分床義歯のDesign & Structure Design
 補綴構造設計と数値化について
 Partial Dentureにおける数値化の具体例について
 構造力学における基本は厚みの力学(23の世界)である
第9章 “らくらく“補綴構造設計(3) 下顎“創”義歯におけるT.K三角理論とキャストパーシャルの補綴構造設計
 下顎におけるT.K.Denture Design三角理論
 T.K.Design三角理論における下顎の最終設計の実際
 下顎におけるデンチャーベースコネクターのDesign
第10章 “らくらく“補綴構造設計(4)“創”義歯におけるT.K三角理論とキャストパーシャルの補綴構造設計―デジタル化,いわゆる数値化についての神髄
 破損から学ぶ安全性の確保―数値化への道
 症例1
 症例2
 症例3
 症例4
 症例5
 今日の構造設計のルーティン―構造設計における基本は厚みの力学である
第11章 印象と本模型(マスターモデル)の精度確保―Denture製作の第一歩であり歯科技工士の“命”とも言える印象と模型についてのリカバリー的要点
 印象にまつわるエピソード
 各論(1) 良いとされる印象への“模型”製作で注意すべき点
 各論(2) 使える印象と使えない印象
 各論(3) 石膏模型が欠けたり歯の部分が破折したらどのように修復するか?
 各論(4) 後堤法は過去のもの―現在もポストダムは必要なのか? その現状について
 各論(5) トレーの保持・固定について
 咬座印象で気を付けたいこと
 咬座印象の手順
 ホースシュー(馬蹄形)の床後縁の正しい設定原則と咬座印象
 各論(6) 光学電子印象(口腔内スキャナー)における光と影について
 各論(7) その他の重要な印象について

 附章(1) Removable Partial Dentures―“義歯設計家”に向けて
 附章(2) Design観賞用シートとDesign練習用紙の活用法
 索引
 あとがき
 付録