発刊の序
わが国においては,少子高齢化が進むなかで医療サービスに対する国民のニーズが一層高まってきており,歯科医療関係者にも,国民の需要に応えるべく良質な補綴物を効率的に提供していくことが求められている.
現在,歯科技工士養成施設での教育は,「歯科技工士学校養成所指定規則第3条」により修業年限2年以上,総時間数2,200時間以上と定められており,実際は平均2,500時間程度の教育が実施されている.そのなかで,今後,医療関係職種との連携を可能とし,専門領域での技術習得が十分になされた資質の高い歯科技工士を適正に養成していくためには,教養課程の充実と専門教育の強化,さらには最新の材料・機器の革新に伴う新しい技工技術の習得が望まれる.そこで,これまで先人諸氏のご尽力によって歯科技工士教育のバイブル的存在となり,資格試験における出題基準の根幹を担ってきた「歯科技工士教本」を基盤としながら,さらに抜本的改変を行うことにより「新歯科技工士教本」を編纂,発刊することとなった.「新歯科技工士教本」の発行趣旨は下記のとおりである.
[新歯科技工士教本発行の趣旨]
1.平成13年9月に出された「歯科技工士の養成の在り方等に関する検討会意見書」に基づき,ほかの医療関係職種との歩調を合わせるべく,教育の大綱化・単位制が提言された.
2.現在の歯科技工士教本は発行から10年ほど経過し,新規項目の充実や不要項目の削除など教育内容の大幅な整理が必要である.
3.現在の教本における分冊化(歯科理工学,有床義歯技工学)を避け,各教科目においては1冊に整理する.
4.グローバル化や将来的な臨床実習に対応すべく新規教本(歯科英語,歯科技工実習)を発行し,また,専門教育に即した教本科目名の変更(歯科技工美術概論)をはかる.
5.各科目間における重複内容の調整や教授内容の見直しをはかる.
6.学生が理解しやすく,体系的に専門教育の教授をすることが可能な教本とする.
「新歯科技工士教本」は,歯科技工士養成にあたっての必須教授内容を集約したものであり,学生にとっては歯科技工業をなすうえでの最低限の知識をまとめたものである.修業期間中はもちろんのこと,卒業後も基礎を振り返るための伴侶として活用いただければ幸甚である.
今回の「新歯科技工士教本」は,全国の大学歯学部,歯科大学の教授陣ならびに全国歯科技工士教育協議会加盟の歯科技工士養成施設の専任教員をはじめとして,多くの先生方の深いご理解とあたたかいご支援の賜物によって生まれたものである.教授の実践にあたっては,なかには内容の不十分なところもあろうかと思うが,教授される皆様方の熱意によって今後さらに増版を重ね,なお一層充実した教本になることを期待する.
2006年1月
全国歯科技工士教育協議会
会長 末瀬一彦
序
厚生労働省が,2000〜2010年までの計画として掲げた「健康日本21歯の喪失防止の目標:80歳における20歯以上の自分の歯を有する割合20%以上」の目標値が,昨年達成された.しかし,現実には有床義歯の患者さんは増加しているともいわれており,高齢者における欠損歯列は減少しているとは思えない状況にある.高齢者の健康維持には顎口腔系の健康管理が大きなウェイトをしめており,来たるべき「超高齢社会」に備えて優秀な歯科技工士の育成・教育は必要不可欠である.
本教本の前身である「歯科技工士教本『有床義歯技工学』」は,すでに発行後13年が経過しており,その間,教育の大網化や単位制の提言などにより,教育内容の整理,すなわち新規項目の導入や不要項目の削除などが必要になった.そこで,教本としてのさらなる充実を目的として本教本が発刊の運びとなった.本教本による大きな改訂点は,従来の「全部床義歯技工学」と「部分床義歯技工学」を合わせて「有床義歯技工学」としたことである.単に1冊にまとめたということではなく,重複を抑え,できるだけページ数を抑えながら,必要最小限の知識を学生が確実に理解できるような教本とすることを心がけた.全部床義歯と部分床義歯の共通部分の総論を「I有床義歯技工学総論」,各論を「II全部床義歯技工学」「III部分床義歯技工学」,その他を「IV有床義歯とその関連事項」としてまとめ,図を多用することによって,臨床の場で義歯がどのように使われているのかをイメージしやすいようにした.今後,本教本を利用される方々からのさまざまなご指摘により,さらなる充実をはかることができれば幸いである.
なお,本教本は,I,II編小正 裕・杉上圭三,III,IV編永井栄一・椎名芳江が執筆した.I,II編は,大阪歯科大学名誉教授・権田悦通先生がご執筆された「歯科技工士教本『有床義歯技工学全部床義歯技工学』」を骨子としている.
最後に,本教本の執筆にあたって図表の整理にご協力いただいた大阪歯科大学高齢者歯科学講座小野圭昭助手,井上太郎助手に謝辞を述べたい.
2007年3月
小正 裕
わが国においては,少子高齢化が進むなかで医療サービスに対する国民のニーズが一層高まってきており,歯科医療関係者にも,国民の需要に応えるべく良質な補綴物を効率的に提供していくことが求められている.
現在,歯科技工士養成施設での教育は,「歯科技工士学校養成所指定規則第3条」により修業年限2年以上,総時間数2,200時間以上と定められており,実際は平均2,500時間程度の教育が実施されている.そのなかで,今後,医療関係職種との連携を可能とし,専門領域での技術習得が十分になされた資質の高い歯科技工士を適正に養成していくためには,教養課程の充実と専門教育の強化,さらには最新の材料・機器の革新に伴う新しい技工技術の習得が望まれる.そこで,これまで先人諸氏のご尽力によって歯科技工士教育のバイブル的存在となり,資格試験における出題基準の根幹を担ってきた「歯科技工士教本」を基盤としながら,さらに抜本的改変を行うことにより「新歯科技工士教本」を編纂,発刊することとなった.「新歯科技工士教本」の発行趣旨は下記のとおりである.
[新歯科技工士教本発行の趣旨]
1.平成13年9月に出された「歯科技工士の養成の在り方等に関する検討会意見書」に基づき,ほかの医療関係職種との歩調を合わせるべく,教育の大綱化・単位制が提言された.
2.現在の歯科技工士教本は発行から10年ほど経過し,新規項目の充実や不要項目の削除など教育内容の大幅な整理が必要である.
3.現在の教本における分冊化(歯科理工学,有床義歯技工学)を避け,各教科目においては1冊に整理する.
4.グローバル化や将来的な臨床実習に対応すべく新規教本(歯科英語,歯科技工実習)を発行し,また,専門教育に即した教本科目名の変更(歯科技工美術概論)をはかる.
5.各科目間における重複内容の調整や教授内容の見直しをはかる.
6.学生が理解しやすく,体系的に専門教育の教授をすることが可能な教本とする.
「新歯科技工士教本」は,歯科技工士養成にあたっての必須教授内容を集約したものであり,学生にとっては歯科技工業をなすうえでの最低限の知識をまとめたものである.修業期間中はもちろんのこと,卒業後も基礎を振り返るための伴侶として活用いただければ幸甚である.
今回の「新歯科技工士教本」は,全国の大学歯学部,歯科大学の教授陣ならびに全国歯科技工士教育協議会加盟の歯科技工士養成施設の専任教員をはじめとして,多くの先生方の深いご理解とあたたかいご支援の賜物によって生まれたものである.教授の実践にあたっては,なかには内容の不十分なところもあろうかと思うが,教授される皆様方の熱意によって今後さらに増版を重ね,なお一層充実した教本になることを期待する.
2006年1月
全国歯科技工士教育協議会
会長 末瀬一彦
序
厚生労働省が,2000〜2010年までの計画として掲げた「健康日本21歯の喪失防止の目標:80歳における20歯以上の自分の歯を有する割合20%以上」の目標値が,昨年達成された.しかし,現実には有床義歯の患者さんは増加しているともいわれており,高齢者における欠損歯列は減少しているとは思えない状況にある.高齢者の健康維持には顎口腔系の健康管理が大きなウェイトをしめており,来たるべき「超高齢社会」に備えて優秀な歯科技工士の育成・教育は必要不可欠である.
本教本の前身である「歯科技工士教本『有床義歯技工学』」は,すでに発行後13年が経過しており,その間,教育の大網化や単位制の提言などにより,教育内容の整理,すなわち新規項目の導入や不要項目の削除などが必要になった.そこで,教本としてのさらなる充実を目的として本教本が発刊の運びとなった.本教本による大きな改訂点は,従来の「全部床義歯技工学」と「部分床義歯技工学」を合わせて「有床義歯技工学」としたことである.単に1冊にまとめたということではなく,重複を抑え,できるだけページ数を抑えながら,必要最小限の知識を学生が確実に理解できるような教本とすることを心がけた.全部床義歯と部分床義歯の共通部分の総論を「I有床義歯技工学総論」,各論を「II全部床義歯技工学」「III部分床義歯技工学」,その他を「IV有床義歯とその関連事項」としてまとめ,図を多用することによって,臨床の場で義歯がどのように使われているのかをイメージしやすいようにした.今後,本教本を利用される方々からのさまざまなご指摘により,さらなる充実をはかることができれば幸いである.
なお,本教本は,I,II編小正 裕・杉上圭三,III,IV編永井栄一・椎名芳江が執筆した.I,II編は,大阪歯科大学名誉教授・権田悦通先生がご執筆された「歯科技工士教本『有床義歯技工学全部床義歯技工学』」を骨子としている.
最後に,本教本の執筆にあたって図表の整理にご協力いただいた大阪歯科大学高齢者歯科学講座小野圭昭助手,井上太郎助手に謝辞を述べたい.
2007年3月
小正 裕
I 有床義歯技工学総論
〔1〕有床義歯技工学概説
1 有床義歯とは
2 有床義歯技工学の意義と目的
3 有床義歯の種類
1 全部床義歯
2 部分床義歯
4 固定性補綴物(ブリッジ)との相違
〔2〕有床義歯技工に関連のある生体についての基礎知識
1 形態的基礎知識
1 顎関節
2 有床義歯に関連のある筋
3 抜歯創の治癒経過
4 歯列弓と顎堤弓
5 咬合彎曲とスピーの彎曲
6 下顎三角(ボンウィル三角)
7 基準平面
2 機能的基礎知識
1 咬合力
2 咀嚼能率
3 発音
3 審美的基礎知識
1 顔貌と歯の形態
2 歯の色調
3 SPA要素
4 スマイルライン
4 下顎位と下顎運動についての基礎知識
1 下顎位
2 下顎運動
3 下顎運動要素
5 有床義歯技工に伴う生物学的事項
1 支台歯に加わる力とその影響
2 クラスプの装着による歯肉への影響
3 義歯床縁による残存歯歯肉の変化
4 義歯床による顎堤の変化
II 全部床義歯技工学
〔3〕全部床義歯の特性
1 全部床義歯の構成要素
1 義歯床
2 人工歯
2 全部床義歯の種類
1 床用材料による分類
2 使用目的による分類
3 全部床義歯の口腔内での維持,安定および支持
1 義歯の維持
2 義歯の安定
3 義歯の支持
〔4〕全部床義歯の製作順序
1 歯科診療所と歯科技工所における作業の関連
〔5〕全部床義歯の印象採得に伴う技工作業
1 無歯顎
1 顎堤弓と歯槽頂
2 上顎
3 下顎
4 無歯顎の対向関係
2 無歯顎の印象とトレー
1 無歯顎印象の特徴
2 無歯顎トレーの種類
3 概形印象と研究用模型の製作
4 個人トレー
5 トレー用常温重合レジンの使用法
6 調整
3 精密印象と作業用模型
1 ボクシング
2 石膏の注入
3 作業用模型の仕上げ
〔6〕全部床義歯の咬合採得に伴う技工作業
1 咬合床製作のための作業用模型の処理
1 床外形線の記入
2 基準線の記入
3 リリーフ
4 ポストダム(後堤法)
2 咬合床
1 咬合床
2 標準線
3 全部床義歯製作に用いられる咬合器
1 平均値咬合器
2 半調節性咬合器
4 作業用模型の咬合器装着
1 咬合平面板
2 フェイスボウ
3 スプリットキャスト法
4 下顎作業用模型の装着
5 咬合器の調節
6 ゴシックアーチ描記装置の取りつけ
〔7〕全部床義歯の人工歯排列と歯肉形成
1 人工歯
1 人工歯の種類
2 人工歯の選択
2 人工歯排列
1 前歯部人工歯排列
2 臼歯部人工歯排列
3 歯肉形成
1 唇側の歯肉形成
2 頬側の歯肉形成
3 舌側の歯肉形成
4 口蓋部の歯肉形成
5 床辺縁部の形成
4 蝋義歯の試適
〔8〕全部床義歯の埋没と重合
1 埋没の前準備
1 スプリットキャスト模型
2 テンチの歯型
2 埋没
1 加熱重合レジンの埋没
2 常温重合レジンの埋没
3 流蝋
4 義歯床用レジンの重合
1 レジン成形法の種類と特徴
〔9〕全部床義歯の咬合器への再装着,削合および研磨
1 咬合器再装着の方法と特徴
1 スプリットキャスト法
2 テンチの歯型法
3 フェイスボウトランスファー
2 人工歯の削合
1 咬合小面
2 選択削合と自動削合
3 人工歯咬合面の形態修正と研磨
3 研磨
1 義歯の作業用模型からの分離
2 研磨の目的
3 研磨の要点
4 義歯の洗浄と完成後の保管
III 部分床義歯技工学
〔10〕部分床義歯の特性
1 部分床義歯の構成要素
1 支台装置(維持装置)
2 連結子(連結装置)
3 義歯床
4 人工歯
2 残存歯,欠損の分布状態による分類
1 ケネディの分類
3 咬合圧の支持様式による分類
1 歯根膜負担(歯根膜支持)
2 歯根膜粘膜負担(歯根膜粘膜支持)
3 粘膜負担(粘膜支持)
4 咬合圧支持域による分類
5 義歯の支台装置による分類
6 義歯の目的別による分類
1 最終義歯(本義歯)
2 暫間義歯(仮義歯)
〔11〕部分床義歯の製作順序
1 歯科診療所と歯科技工所における作業の関連
〔12〕部分床義歯の構成要素
1 支台装置
1 クラスプ
2 レスト
3 アタッチメント
4 補助支台装置(補助維持装置)
2 連結子(連結装置)
1 連結子の必要条件
2 連結子の目的
3 連結子の利点と欠点
4 連結子の分類
3 義歯床
1 義歯床の役割
2 義歯床用材料
3 義歯床の外形線の決定
4 義歯床緑の形態と位置
5 義歯床の厚さ
6 緩衝腔
4 人工歯
〔13〕部分床義歯の印象採得に伴う技工作業
1 印象採得に伴う技工作業
1 部分床義歯の印象
2 研究用模型
3 個人トレー
2 作業用模型の製作
1 ボクシング
2 石膏の注入および作業用模型の仕上げ
3 オルタードキャスト法
〔14〕部分床義歯の咬合採得に伴う技工作業
1 咬合採得に伴う技工作業
1 咬合床の製作
2 咬合器への作業用模型の装着
1 咬合平面板を使用して作業用模型を装着する方法
2 フェイスボウを使用して作業用模型を装着する方法
〔15〕クラスプ
1 支台歯の前処置
1 ガイドプレーン(誘導面)
2 レストシート
2 サベイヤーの構造と使用方法
1 サベイヤーの使用目的
2 サベイヤーの構造および種類
3 サベイング
3 鋳造鉤
1 クラスプの外形線
2 耐火模型上でワックスアップする方法
3 作業用模型上で製作する方法
4 線鉤
1 線鉤の外形線
2 屈曲の原則
3 レストの製作法
4 鑞付け法
5 無鑞付け法
〔16〕アタッチメント
1 アタッチメントの構造
2 アタッチメントの種類
1 歯冠内アタッチメント
2 歯冠外アタッチメント
3 根面アタッチメント
4 バーアタッチメント
〔17〕テレスコープ義歯
1 コーヌステレスコープ義歯
1 内冠および外冠
2 コーヌステレスコープ義歯の特徴
1 コーヌステレスコープ義歯の利点
2 コーヌステレスコープ義歯の欠点
〔18〕バー
1 鋳造バーの製作
1 バーの外形線と作業用模型のリリーフ
2 パターンの形成
3 スプルーの植立
4 埋没
5 鋳造
6 研磨
2 屈曲バーの製作
1 バーの外形線と作業用模型のリリーフ
2 バーの長さおよび形態の測定
3 屈曲
〔19〕部分床義歯の人工歯排列,削合,歯肉形成
1 前歯部排列
1 審美性の回復
2 発音の回復
2 臼歯部排列
1 対合歯との関係
2 支台装置との関係
3 削合
1 選択削合
4 歯肉形成
1 外観
2 咀嚼および発音
3 衛生
4 歯肉形成の方法
〔20〕部分床義歯の埋没と重合
1 加熱重合法
1 埋没の前準備
2 埋没
3 流蝋
4 加熱重合レジンの填入と重合
5 義歯の取り出し
2 流し込み法
1 寒天埋没法
2 石膏コア法
3 シリコーンコア法
〔21〕部分床義歯の咬合調整と研磨
1 咬合調整
2 研磨
IV 有床義歯とその関連事項
〔22〕修理
1 破折・破損の原因
1 義歯床および人工歯の破折・破損の原因
2 人工歯の脱離の原因
3 支台装置の破損の原因
2 義歯床の修理
1 常温重合レジンによる修理方法
3 人工歯の修理
1 人工歯の脱離あるいは大部分が破折した場合の修理
2 人工歯が義歯床用レジンごと脱離した場合の修理
4 支台装置の修理
5 人工歯の追加(増歯)
〔23〕リベースおよびリライン
1 リベース
2 リライン
1 直接法
2 間接法
〔24〕オーバーデンチャー
1 形態的分類
1 コンプリートオーバーデンチャー
2 パーシャルオーバーデンチャー
2 オーバーデンチャーの意義と問題点
1 オーバーデンチャーの意義
2 オーバーデンチャーの問題点
3 根面板
〔25〕金属床義歯
1 金属床義歯の利点と欠点
1 金属床義歯の利点
2 金属床義歯の欠点
2 金属床義歯の種類
1 金属床義歯の材料
2 全部床義歯の金属床
3 部分床義歯の鋳造床
1 模型と設計
2 複印象
3 耐火模型の製作と表面処理
4 ワックスアップ
5 スプルーの植立
6 埋没,鋳造,研磨
参考文献
本教本の利用の仕方・進め方の例
索引
〔1〕有床義歯技工学概説
1 有床義歯とは
2 有床義歯技工学の意義と目的
3 有床義歯の種類
1 全部床義歯
2 部分床義歯
4 固定性補綴物(ブリッジ)との相違
〔2〕有床義歯技工に関連のある生体についての基礎知識
1 形態的基礎知識
1 顎関節
2 有床義歯に関連のある筋
3 抜歯創の治癒経過
4 歯列弓と顎堤弓
5 咬合彎曲とスピーの彎曲
6 下顎三角(ボンウィル三角)
7 基準平面
2 機能的基礎知識
1 咬合力
2 咀嚼能率
3 発音
3 審美的基礎知識
1 顔貌と歯の形態
2 歯の色調
3 SPA要素
4 スマイルライン
4 下顎位と下顎運動についての基礎知識
1 下顎位
2 下顎運動
3 下顎運動要素
5 有床義歯技工に伴う生物学的事項
1 支台歯に加わる力とその影響
2 クラスプの装着による歯肉への影響
3 義歯床縁による残存歯歯肉の変化
4 義歯床による顎堤の変化
II 全部床義歯技工学
〔3〕全部床義歯の特性
1 全部床義歯の構成要素
1 義歯床
2 人工歯
2 全部床義歯の種類
1 床用材料による分類
2 使用目的による分類
3 全部床義歯の口腔内での維持,安定および支持
1 義歯の維持
2 義歯の安定
3 義歯の支持
〔4〕全部床義歯の製作順序
1 歯科診療所と歯科技工所における作業の関連
〔5〕全部床義歯の印象採得に伴う技工作業
1 無歯顎
1 顎堤弓と歯槽頂
2 上顎
3 下顎
4 無歯顎の対向関係
2 無歯顎の印象とトレー
1 無歯顎印象の特徴
2 無歯顎トレーの種類
3 概形印象と研究用模型の製作
4 個人トレー
5 トレー用常温重合レジンの使用法
6 調整
3 精密印象と作業用模型
1 ボクシング
2 石膏の注入
3 作業用模型の仕上げ
〔6〕全部床義歯の咬合採得に伴う技工作業
1 咬合床製作のための作業用模型の処理
1 床外形線の記入
2 基準線の記入
3 リリーフ
4 ポストダム(後堤法)
2 咬合床
1 咬合床
2 標準線
3 全部床義歯製作に用いられる咬合器
1 平均値咬合器
2 半調節性咬合器
4 作業用模型の咬合器装着
1 咬合平面板
2 フェイスボウ
3 スプリットキャスト法
4 下顎作業用模型の装着
5 咬合器の調節
6 ゴシックアーチ描記装置の取りつけ
〔7〕全部床義歯の人工歯排列と歯肉形成
1 人工歯
1 人工歯の種類
2 人工歯の選択
2 人工歯排列
1 前歯部人工歯排列
2 臼歯部人工歯排列
3 歯肉形成
1 唇側の歯肉形成
2 頬側の歯肉形成
3 舌側の歯肉形成
4 口蓋部の歯肉形成
5 床辺縁部の形成
4 蝋義歯の試適
〔8〕全部床義歯の埋没と重合
1 埋没の前準備
1 スプリットキャスト模型
2 テンチの歯型
2 埋没
1 加熱重合レジンの埋没
2 常温重合レジンの埋没
3 流蝋
4 義歯床用レジンの重合
1 レジン成形法の種類と特徴
〔9〕全部床義歯の咬合器への再装着,削合および研磨
1 咬合器再装着の方法と特徴
1 スプリットキャスト法
2 テンチの歯型法
3 フェイスボウトランスファー
2 人工歯の削合
1 咬合小面
2 選択削合と自動削合
3 人工歯咬合面の形態修正と研磨
3 研磨
1 義歯の作業用模型からの分離
2 研磨の目的
3 研磨の要点
4 義歯の洗浄と完成後の保管
III 部分床義歯技工学
〔10〕部分床義歯の特性
1 部分床義歯の構成要素
1 支台装置(維持装置)
2 連結子(連結装置)
3 義歯床
4 人工歯
2 残存歯,欠損の分布状態による分類
1 ケネディの分類
3 咬合圧の支持様式による分類
1 歯根膜負担(歯根膜支持)
2 歯根膜粘膜負担(歯根膜粘膜支持)
3 粘膜負担(粘膜支持)
4 咬合圧支持域による分類
5 義歯の支台装置による分類
6 義歯の目的別による分類
1 最終義歯(本義歯)
2 暫間義歯(仮義歯)
〔11〕部分床義歯の製作順序
1 歯科診療所と歯科技工所における作業の関連
〔12〕部分床義歯の構成要素
1 支台装置
1 クラスプ
2 レスト
3 アタッチメント
4 補助支台装置(補助維持装置)
2 連結子(連結装置)
1 連結子の必要条件
2 連結子の目的
3 連結子の利点と欠点
4 連結子の分類
3 義歯床
1 義歯床の役割
2 義歯床用材料
3 義歯床の外形線の決定
4 義歯床緑の形態と位置
5 義歯床の厚さ
6 緩衝腔
4 人工歯
〔13〕部分床義歯の印象採得に伴う技工作業
1 印象採得に伴う技工作業
1 部分床義歯の印象
2 研究用模型
3 個人トレー
2 作業用模型の製作
1 ボクシング
2 石膏の注入および作業用模型の仕上げ
3 オルタードキャスト法
〔14〕部分床義歯の咬合採得に伴う技工作業
1 咬合採得に伴う技工作業
1 咬合床の製作
2 咬合器への作業用模型の装着
1 咬合平面板を使用して作業用模型を装着する方法
2 フェイスボウを使用して作業用模型を装着する方法
〔15〕クラスプ
1 支台歯の前処置
1 ガイドプレーン(誘導面)
2 レストシート
2 サベイヤーの構造と使用方法
1 サベイヤーの使用目的
2 サベイヤーの構造および種類
3 サベイング
3 鋳造鉤
1 クラスプの外形線
2 耐火模型上でワックスアップする方法
3 作業用模型上で製作する方法
4 線鉤
1 線鉤の外形線
2 屈曲の原則
3 レストの製作法
4 鑞付け法
5 無鑞付け法
〔16〕アタッチメント
1 アタッチメントの構造
2 アタッチメントの種類
1 歯冠内アタッチメント
2 歯冠外アタッチメント
3 根面アタッチメント
4 バーアタッチメント
〔17〕テレスコープ義歯
1 コーヌステレスコープ義歯
1 内冠および外冠
2 コーヌステレスコープ義歯の特徴
1 コーヌステレスコープ義歯の利点
2 コーヌステレスコープ義歯の欠点
〔18〕バー
1 鋳造バーの製作
1 バーの外形線と作業用模型のリリーフ
2 パターンの形成
3 スプルーの植立
4 埋没
5 鋳造
6 研磨
2 屈曲バーの製作
1 バーの外形線と作業用模型のリリーフ
2 バーの長さおよび形態の測定
3 屈曲
〔19〕部分床義歯の人工歯排列,削合,歯肉形成
1 前歯部排列
1 審美性の回復
2 発音の回復
2 臼歯部排列
1 対合歯との関係
2 支台装置との関係
3 削合
1 選択削合
4 歯肉形成
1 外観
2 咀嚼および発音
3 衛生
4 歯肉形成の方法
〔20〕部分床義歯の埋没と重合
1 加熱重合法
1 埋没の前準備
2 埋没
3 流蝋
4 加熱重合レジンの填入と重合
5 義歯の取り出し
2 流し込み法
1 寒天埋没法
2 石膏コア法
3 シリコーンコア法
〔21〕部分床義歯の咬合調整と研磨
1 咬合調整
2 研磨
IV 有床義歯とその関連事項
〔22〕修理
1 破折・破損の原因
1 義歯床および人工歯の破折・破損の原因
2 人工歯の脱離の原因
3 支台装置の破損の原因
2 義歯床の修理
1 常温重合レジンによる修理方法
3 人工歯の修理
1 人工歯の脱離あるいは大部分が破折した場合の修理
2 人工歯が義歯床用レジンごと脱離した場合の修理
4 支台装置の修理
5 人工歯の追加(増歯)
〔23〕リベースおよびリライン
1 リベース
2 リライン
1 直接法
2 間接法
〔24〕オーバーデンチャー
1 形態的分類
1 コンプリートオーバーデンチャー
2 パーシャルオーバーデンチャー
2 オーバーデンチャーの意義と問題点
1 オーバーデンチャーの意義
2 オーバーデンチャーの問題点
3 根面板
〔25〕金属床義歯
1 金属床義歯の利点と欠点
1 金属床義歯の利点
2 金属床義歯の欠点
2 金属床義歯の種類
1 金属床義歯の材料
2 全部床義歯の金属床
3 部分床義歯の鋳造床
1 模型と設計
2 複印象
3 耐火模型の製作と表面処理
4 ワックスアップ
5 スプルーの植立
6 埋没,鋳造,研磨
参考文献
本教本の利用の仕方・進め方の例
索引