『歯科衛生学シリーズ』の誕生ー監修にあたって
全国歯科衛生士教育協議会が監修を行ってきた歯科衛生士養成のための教科書のタイトルを，2022年度より，従来の『最新歯科衛生士教本』から『歯科衛生学シリーズ』に変更させていただくことになりました．2022年度は新たに改訂された教科書のみですが，2023年度からはすべての教科書のタイトルを『歯科衛生学シリーズ』とさせていただきます．
その背景には，全国歯科衛生士教育協議会の2021年5月の総会で承認された「歯科衛生学の体系化」という歯科衛生士の教育および業務に関する大きな改革案の公開があります．この報告では，「口腔の健康を通して全身の健康の維持・増進をはかり，生活の質の向上に資するためのもの」を「歯科衛生」と定義し，この「歯科衛生」を理論と実践の両面から探求する学問が【歯科衛生学】であるとしました．【歯科衛生学】は基礎歯科衛生学・臨床歯科衛生学・社会歯科衛生学の3つの分野から構成されるとしています．
また，これまでの教科書は『歯科衛生士教本』というような職種名がついたものであり，これではその職業の「業務マニュアル」を彷彿させると，看護分野など医療他職種からたびたび指摘されてきた経緯があります．さらに，現行の臨床系の教科書には「○○学」といった「学」の表記がないことから，歯科衛生士の教育には学問は必要ないのではと教育機関の講師の方から提言いただいたこともありました．
「日本歯科衛生教育学会」など歯科衛生関連学会も設立され，教育年限も3年以上に引き上げられて，【歯科衛生学】の体系化も提案された今，自分自身の知識や経験が整理され，視野の広がりは臨床上の疑問を解くための指針ともなり，自分が実践してきた歯科保健・医療・福祉の正当性を検証することも可能となります．日常の身近な問題を見つけ，科学的思考によって自ら問題を解決する能力を養い，歯科衛生業務を展開していくことが，少子高齢化が続く令和の時代に求められています．
科学的な根拠に裏付けられた歯科衛生業務のあり方を新しい『歯科衛生学シリーズ』で養い，生活者の健康に寄与できる歯科衛生士として社会に羽ばたいていただきたいと願っております．
2022年2月
一般社団法人 全国歯科衛生士教育協議会理事長
眞木吉信
発刊の辞
歯科衛生士の教育が始まり70年余の経過を経た歯科衛生士の役割は，急激な高齢化や歯科医療の需要の変化とともに医科歯科連携が求められ，医科疾患の重症化予防，例えば糖尿病や誤嚥性肺炎の予防など，う蝕や歯周病といった歯科疾患予防の範囲にとどまらず，全身の健康を見据えた口腔健康管理へとその範囲が拡大しています．
日本政府は，経済財政運営と改革の基本方針「骨太の方針」で，口腔の健康は全身の健康にもつながることから，生涯を通じた歯科健診の充実，入院患者や要介護者をはじめとする国民に対する口腔機能管理の推進，歯科口腔保健の充実や地域における医科歯科連携の構築，歯科保健医療の充実に取り組むなど，歯科関連事項を打ち出しており，2022年の現在においても継承されています．特に口腔衛生管理や口腔機能管理については，歯科口腔保健の充実，歯科医療専門職種間，医科歯科，介護・福祉関係機関との連携を推進し，歯科保健医療提供の構築と強化に取り組むことなどが明記され，徹底した予防投資や積極的な未病への介入が全身の健康につながることとして歯科衛生士の活躍が期待されています．
歯科衛生士は，多くの医療系職種のなかでも予防を専門とする唯一の職種で，口腔疾患発症後はもちろんのこと，未病である健口のうちから介入することができ，予防から治療に至るまで，継続して人の生涯に寄り添うことができます．
このような社会のニーズに対応するため歯科衛生学教育は，歯・口腔の歯科学に留まらず，保健・医療・福祉の広範囲にわたる知識を学ぶことが必要となってきました．
歯科衛生学は「口腔の健康を通して全身の健康の維持・増進をはかり，生活の質の向上に資するためのものを『歯科衛生』と定義し，この『歯科衛生』を理論と実践の両面から探求する学問が歯科衛生学である」と定義されます．そこで歯科衛生士の学問は「歯科衛生学」であると明確にするために，これまでの『歯科衛生士教本』，『新歯科衛生士教本』，『最新歯科衛生士教本』としてきた教本のタイトルを一新し，『歯科衛生学シリーズ』とすることになりました．
歯科衛生士として求められる基本的な資質・能力を備えるため『歯科衛生学シリーズ』は，プロフェッショナルとしての歯科衛生学の知識と技能を身につけ，保健・医療・福祉の協働，歯科衛生の質と安全管理，社会において貢献できる歯科衛生士，科学的研究や生涯にわたり学ぶ姿勢を修得する教科書として発刊されました．これからの新たな歯科衛生学教育のために，本書が広く活用され，歯科衛生学の発展・推進に寄与することを願っています．
本書の発刊にご執筆の労を賜った先生方はじめ，ご尽力いただいた医歯薬出版株式会社の皆様に厚く御礼申し上げ，発刊の辞といたします．
2022年2月
歯科衛生学シリーズ編集委員会
高阪利美** 眞木吉信* 合場千佳子 石川裕子 犬飼順子
遠藤圭子 片岡あい子 佐藤 聡 白鳥たかみ 末瀬一彦
戸原 玄 畠中能子 前田健康 升井一朗 水上美樹
森崎市治郎 山田小枝子 山根 瞳 吉田直美
（**編集委員長，*副編集委員長，五十音順，2024年1月現在）
第2版 執筆の序
口腔外科とは，口腔，顎顔面ならびにその隣接組織に現れるさまざまな疾患を扱う診療科である．診断法や治療法は多岐にわたり，歯科口腔外科を標榜する病院などで，全身麻酔を伴って行うような高度な手術だけでなく，一般歯科診療所でも抜歯や膿瘍切開，インプラント埋入手術といった，口腔外科治療が日常的に行われている．また，歯科麻酔科は生理学や薬理学といった基礎医学の知識を臨床応用し，安全で快適な歯科治療の提供と，特別な配慮を必要とする患者の全身管理を行う診療科であり，その対応範囲は広い．歯科衛生士を目指す学生には，ぜひ苦手意識をもたず，口腔外科学・歯科麻酔学に興味をもってほしい．
本書の活用にあたり，4つの観点から学びを深めてほしいと考えている．1つ目は口腔外科疾患の知識の修得である．形態異常や炎症，外傷，嚢胞，腫瘍などは実際の臨床の現場で遭遇する機会が多い．近年では口腔癌患者も増加している．これら異常な病態を早期発見するためにも，口腔外科疾患の特徴について知識を修得してほしい．2つ目は全身疾患をもつ患者における歯科治療時の注意点である．超高齢社会のわが国では，多疾患をもつ高齢者が増加している．一般歯科治療を含め，抜歯などの手術を行う場合は，安全に治療を実施するために全身疾患の理解が必要である．また，多数の薬剤を服用することで発症する有害事象（ポリファーマシー）に備え，歯科治療を開始する際には，医療面接を適切に行い，問題点を抽出しなければならない．3つ目は，歯科麻酔特有の全身管理についてである．歯科麻酔管理の対象は，有病者・障害者・高齢患者など特別な配慮が必要なことが多いため，安心・安全な歯科医療のための患者評価と術中管理法の基本の修得は重要である．また，歯科治療中の全身偶発症や緊急時の対応も協働する歯科衛生士として果たす役割は大きいため，一次救急処置法を含め基本的な対応についてもぜひ修得してほしい．4つ目は，全身疾患で入院あるいは介護を受けている患者に対する口腔衛生管理の重要性である．近年，病院歯科や訪問歯科診療の現場で活躍する歯科衛生士が増えており，全身疾患をもつ患者に対して歯科衛生士が介入することにより，食欲の増進，誤嚥性肺炎をはじめとする合併症の予防が期待でき，多職種連携において歯科衛生士が果たす責務は大きい．医療全体の枠組みの中で歯科衛生士が果たす役割について学んでほしい．
本書の制作にあたって，診療や教育の最前線で活躍する歯科医師および歯科衛生士に執筆を依頼し，最新の口腔外科学の教科書が誕生した．本書は，初学者にとって平易に理解できるように，イラストや写真を駆使してわかりやすく解説した．また，滅菌手袋の装着やガウンテクニックなど，写真では理解が難しい手技については動画を閲覧できるよう二次元コードを付してある．ぜひ，卒業後も診療の傍らに置いて，折に触れて確認していただきたい．本書が広く教育現場で活用され，口腔のみならず全身疾患や既往などの背景や家族的・社会的状況を理解して適切に対応できる歯科衛生士が育ち，国民の健康に寄与することを願ってやまない．
2024年1月
編集委員 野村武史 松浦信幸
全国歯科衛生士教育協議会が監修を行ってきた歯科衛生士養成のための教科書のタイトルを，2022年度より，従来の『最新歯科衛生士教本』から『歯科衛生学シリーズ』に変更させていただくことになりました．2022年度は新たに改訂された教科書のみですが，2023年度からはすべての教科書のタイトルを『歯科衛生学シリーズ』とさせていただきます．
その背景には，全国歯科衛生士教育協議会の2021年5月の総会で承認された「歯科衛生学の体系化」という歯科衛生士の教育および業務に関する大きな改革案の公開があります．この報告では，「口腔の健康を通して全身の健康の維持・増進をはかり，生活の質の向上に資するためのもの」を「歯科衛生」と定義し，この「歯科衛生」を理論と実践の両面から探求する学問が【歯科衛生学】であるとしました．【歯科衛生学】は基礎歯科衛生学・臨床歯科衛生学・社会歯科衛生学の3つの分野から構成されるとしています．
また，これまでの教科書は『歯科衛生士教本』というような職種名がついたものであり，これではその職業の「業務マニュアル」を彷彿させると，看護分野など医療他職種からたびたび指摘されてきた経緯があります．さらに，現行の臨床系の教科書には「○○学」といった「学」の表記がないことから，歯科衛生士の教育には学問は必要ないのではと教育機関の講師の方から提言いただいたこともありました．
「日本歯科衛生教育学会」など歯科衛生関連学会も設立され，教育年限も3年以上に引き上げられて，【歯科衛生学】の体系化も提案された今，自分自身の知識や経験が整理され，視野の広がりは臨床上の疑問を解くための指針ともなり，自分が実践してきた歯科保健・医療・福祉の正当性を検証することも可能となります．日常の身近な問題を見つけ，科学的思考によって自ら問題を解決する能力を養い，歯科衛生業務を展開していくことが，少子高齢化が続く令和の時代に求められています．
科学的な根拠に裏付けられた歯科衛生業務のあり方を新しい『歯科衛生学シリーズ』で養い，生活者の健康に寄与できる歯科衛生士として社会に羽ばたいていただきたいと願っております．
2022年2月
一般社団法人 全国歯科衛生士教育協議会理事長
眞木吉信
発刊の辞
歯科衛生士の教育が始まり70年余の経過を経た歯科衛生士の役割は，急激な高齢化や歯科医療の需要の変化とともに医科歯科連携が求められ，医科疾患の重症化予防，例えば糖尿病や誤嚥性肺炎の予防など，う蝕や歯周病といった歯科疾患予防の範囲にとどまらず，全身の健康を見据えた口腔健康管理へとその範囲が拡大しています．
日本政府は，経済財政運営と改革の基本方針「骨太の方針」で，口腔の健康は全身の健康にもつながることから，生涯を通じた歯科健診の充実，入院患者や要介護者をはじめとする国民に対する口腔機能管理の推進，歯科口腔保健の充実や地域における医科歯科連携の構築，歯科保健医療の充実に取り組むなど，歯科関連事項を打ち出しており，2022年の現在においても継承されています．特に口腔衛生管理や口腔機能管理については，歯科口腔保健の充実，歯科医療専門職種間，医科歯科，介護・福祉関係機関との連携を推進し，歯科保健医療提供の構築と強化に取り組むことなどが明記され，徹底した予防投資や積極的な未病への介入が全身の健康につながることとして歯科衛生士の活躍が期待されています．
歯科衛生士は，多くの医療系職種のなかでも予防を専門とする唯一の職種で，口腔疾患発症後はもちろんのこと，未病である健口のうちから介入することができ，予防から治療に至るまで，継続して人の生涯に寄り添うことができます．
このような社会のニーズに対応するため歯科衛生学教育は，歯・口腔の歯科学に留まらず，保健・医療・福祉の広範囲にわたる知識を学ぶことが必要となってきました．
歯科衛生学は「口腔の健康を通して全身の健康の維持・増進をはかり，生活の質の向上に資するためのものを『歯科衛生』と定義し，この『歯科衛生』を理論と実践の両面から探求する学問が歯科衛生学である」と定義されます．そこで歯科衛生士の学問は「歯科衛生学」であると明確にするために，これまでの『歯科衛生士教本』，『新歯科衛生士教本』，『最新歯科衛生士教本』としてきた教本のタイトルを一新し，『歯科衛生学シリーズ』とすることになりました．
歯科衛生士として求められる基本的な資質・能力を備えるため『歯科衛生学シリーズ』は，プロフェッショナルとしての歯科衛生学の知識と技能を身につけ，保健・医療・福祉の協働，歯科衛生の質と安全管理，社会において貢献できる歯科衛生士，科学的研究や生涯にわたり学ぶ姿勢を修得する教科書として発刊されました．これからの新たな歯科衛生学教育のために，本書が広く活用され，歯科衛生学の発展・推進に寄与することを願っています．
本書の発刊にご執筆の労を賜った先生方はじめ，ご尽力いただいた医歯薬出版株式会社の皆様に厚く御礼申し上げ，発刊の辞といたします．
2022年2月
歯科衛生学シリーズ編集委員会
高阪利美** 眞木吉信* 合場千佳子 石川裕子 犬飼順子
遠藤圭子 片岡あい子 佐藤 聡 白鳥たかみ 末瀬一彦
戸原 玄 畠中能子 前田健康 升井一朗 水上美樹
森崎市治郎 山田小枝子 山根 瞳 吉田直美
（**編集委員長，*副編集委員長，五十音順，2024年1月現在）
第2版 執筆の序
口腔外科とは，口腔，顎顔面ならびにその隣接組織に現れるさまざまな疾患を扱う診療科である．診断法や治療法は多岐にわたり，歯科口腔外科を標榜する病院などで，全身麻酔を伴って行うような高度な手術だけでなく，一般歯科診療所でも抜歯や膿瘍切開，インプラント埋入手術といった，口腔外科治療が日常的に行われている．また，歯科麻酔科は生理学や薬理学といった基礎医学の知識を臨床応用し，安全で快適な歯科治療の提供と，特別な配慮を必要とする患者の全身管理を行う診療科であり，その対応範囲は広い．歯科衛生士を目指す学生には，ぜひ苦手意識をもたず，口腔外科学・歯科麻酔学に興味をもってほしい．
本書の活用にあたり，4つの観点から学びを深めてほしいと考えている．1つ目は口腔外科疾患の知識の修得である．形態異常や炎症，外傷，嚢胞，腫瘍などは実際の臨床の現場で遭遇する機会が多い．近年では口腔癌患者も増加している．これら異常な病態を早期発見するためにも，口腔外科疾患の特徴について知識を修得してほしい．2つ目は全身疾患をもつ患者における歯科治療時の注意点である．超高齢社会のわが国では，多疾患をもつ高齢者が増加している．一般歯科治療を含め，抜歯などの手術を行う場合は，安全に治療を実施するために全身疾患の理解が必要である．また，多数の薬剤を服用することで発症する有害事象（ポリファーマシー）に備え，歯科治療を開始する際には，医療面接を適切に行い，問題点を抽出しなければならない．3つ目は，歯科麻酔特有の全身管理についてである．歯科麻酔管理の対象は，有病者・障害者・高齢患者など特別な配慮が必要なことが多いため，安心・安全な歯科医療のための患者評価と術中管理法の基本の修得は重要である．また，歯科治療中の全身偶発症や緊急時の対応も協働する歯科衛生士として果たす役割は大きいため，一次救急処置法を含め基本的な対応についてもぜひ修得してほしい．4つ目は，全身疾患で入院あるいは介護を受けている患者に対する口腔衛生管理の重要性である．近年，病院歯科や訪問歯科診療の現場で活躍する歯科衛生士が増えており，全身疾患をもつ患者に対して歯科衛生士が介入することにより，食欲の増進，誤嚥性肺炎をはじめとする合併症の予防が期待でき，多職種連携において歯科衛生士が果たす責務は大きい．医療全体の枠組みの中で歯科衛生士が果たす役割について学んでほしい．
本書の制作にあたって，診療や教育の最前線で活躍する歯科医師および歯科衛生士に執筆を依頼し，最新の口腔外科学の教科書が誕生した．本書は，初学者にとって平易に理解できるように，イラストや写真を駆使してわかりやすく解説した．また，滅菌手袋の装着やガウンテクニックなど，写真では理解が難しい手技については動画を閲覧できるよう二次元コードを付してある．ぜひ，卒業後も診療の傍らに置いて，折に触れて確認していただきたい．本書が広く教育現場で活用され，口腔のみならず全身疾患や既往などの背景や家族的・社会的状況を理解して適切に対応できる歯科衛生士が育ち，国民の健康に寄与することを願ってやまない．
2024年1月
編集委員 野村武史 松浦信幸
I編 顎口腔領域の疾患
1章 口腔外科学の概要
(1)-顎口腔領域の特徴
(2)-口腔外科学の特徴
1．口腔外科学の学問的特徴
2．医療の中の口腔外科の位置づけ
(3)-口腔外科の対象疾患
(4)-口腔外科と歯科麻酔の協働
(5)-歯科衛生士と口腔外科の関わり
COFFEE BREAK 歯科口腔外科の標榜科名・専門医制度について
2章 先天異常と発育異常
(1)-歯の異常
1．歯数の異常
1）過剰歯
2）欠如歯
2．萌出時期の異常
1）乳歯の早期萌出
2）永久歯の晩期萌出
3．歯の位置の異常
1）埋伏歯
2）転位，傾斜，捻転，高位，低位
(2)-口腔軟組織の異常
1．小帯の異常
1）舌小帯の異常
2）上唇小帯の異常
3）頬小帯の異常
2．口腔粘膜の異常
1）上皮真珠
2）Epstein真珠
3）歯肉線維腫症
(3)-口唇裂・口蓋裂
1．発生機序と要因
2．分類
1）唇裂（口唇裂）
2）唇顎裂
3）口蓋裂
4）唇顎口蓋裂
3．症状
4．治療
1）哺乳床
2）口唇形成術
3）口蓋形成術
4）顎裂部骨移植術
5）言語治療
6）歯科矯正治療
7）顎矯正手術
(4)-顎変形症
1．原因
2．症状
3．形態による分類
4．治療の流れ
5．顎変形症の手術
1）Le Fort I型骨切り術
2）上顎前方歯槽部骨切り術
3）下顎枝矢状分割術
4）下顎枝垂直骨切り術
5）上下顎同時移動術
6）術後の口腔衛生管理
6．顎変形症の補助手術
CLINICAL POINT 小下顎と睡眠時無呼吸
3章 損傷
(1)-歯の外傷
1．歯の打撲
2．歯の脱臼
1）完全脱臼
2）不完全脱臼
3．歯の破折
1）不完全破折
2）歯冠破折
3）歯根破折
4）歯冠歯根破折
4．口腔衛生管理
(2)-軟組織の損傷
1．機械的損傷
2．温度的損傷
1）熱傷
2）凍傷
3．化学的損傷
4．放射線損傷
5．電気的損傷
6．皮下気腫
7．口腔衛生管理
(3)-骨折
1．骨折の分類
1）原因による分類
2）被覆軟組織の損傷による分類
3）骨折の状態による分類
4）時間の経過による分類
5）外力の作用部位による分類
6）骨折線の数による分類
7）上顎骨骨折の分類
2．骨折の治癒経過
3．骨折の基本的治療方針
1）機能回復と感染予防
2）骨折片の整復
3）骨（折）片の固定
4．歯槽骨骨折
5．上顎骨骨折
6．下顎骨骨折
1）下顎骨体部の骨折
2）関節突起部の骨折
7．頬骨・頬骨弓骨折
4章 口腔粘膜疾患
(1)-潰瘍を主徴とする疾患
1．アフタ
1）アフタ性口内炎
2）再発性アフタ
2．抗悪性腫瘍薬による口腔粘膜炎
3．外傷性潰瘍
1）褥瘡性潰瘍
2）Riga-Fede病
4．急性壊死性潰瘍性歯肉炎
CLINICAL POINT ヒト免疫不全ウイルスと口腔内症状
(2)-水疱を主徴とする疾患
1．ウイルス感染症
1）単純疱疹（単純ヘルペス）
2）帯状疱疹
3）手足口病
4）ヘルパンギーナ
2．自己免疫疾患
1）尋常性天疱瘡
2）粘膜類天疱瘡
CLINICAL POINT 副腎皮質ステロイド療法
(3)-紅斑・びらんを主徴とする疾患
1．紅板症
2．多形滲出性紅斑
(4)-白斑を主徴とする疾患
1．白板症
CLINICAL POINT 口腔潜在的悪性疾患
2．口腔扁平苔癬
3．口腔カンジダ症
(5)-色素沈着
1．メラニン色素沈着
2．全身疾患に関連するメラニン色素沈着
3．色素性母斑
4．悪性黒色腫
5．外来性色素沈着
(6)-部位特有の疾患
1．舌に生じる疾患
1）地図状舌
2）溝状舌
3）正中菱形舌炎
4）黒毛舌
5）平滑舌
2．口唇に生じる疾患
1）接触性口唇炎
2）肉芽腫性口唇炎
3）Quincke浮腫
3．頬粘膜に生じる疾患
1）Fordyce斑
2）Koplik斑（麻疹）
5章 炎症
(1)-感染症による炎症
1．口腔感染症の特徴
2．菌血症と敗血症
1）菌血症
2）敗血症
3）全身性炎症反応症候群（SIRS）
3．感染症の基本的な治療方針
(2)-歯槽部の炎症
1．智歯周囲炎（歯冠周囲炎）
2．歯肉膿瘍および歯槽膿瘍
3．インプラント周囲炎
(3)-顎骨の炎症
1．骨膜炎
1）急性顎骨骨膜炎
CLINICAL POINT 内歯瘻と外歯瘻
2）慢性顎骨骨膜炎
2．顎骨骨髄炎
1）急性顎骨骨髄炎
2）慢性顎骨骨髄炎
3）放射線性骨髄炎
4）Garre骨髄炎
(4)-顎骨周囲組織の炎症
1．炎症の波及経路
2．隙に波及した炎症性疾患
1）隙に波及した膿瘍
2）蜂窩織炎（口底蜂窩織炎）
3）隙に波及した炎症の治療
3．上顎洞炎
1）急性歯性上顎洞炎
2）慢性歯性上顎洞炎
(5)-特異性炎（肉芽腫性炎）
1．口腔結核
2．口腔梅毒
3．顎放線菌症
6章 嚢胞
(1)-嚢胞とは
1．定義
2．分類・成因
(2)-顎骨に発生する嚢胞
1．歯原性嚢胞
1）歯原性発育性嚢胞
2）歯原性炎症性嚢胞
2．非歯原性嚢胞
(3)-顎骨以外に発生する嚢胞
1．軟組織に発生する嚢胞
1）粘液嚢胞
2）類皮嚢胞と類表皮嚢胞
3）鼻歯槽嚢胞
4）甲状舌管嚢胞
5）側頸嚢胞（鰓嚢胞）
(4)-偽嚢胞
1．単純性骨嚢胞
2．脈瘤性骨嚢胞（動脈瘤様骨嚢胞）
3．静止性骨空洞
7章 腫瘍および腫瘍類似疾患
(1)-良性腫瘍
1．歯原性良性腫瘍
1）エナメル上皮腫
2）歯牙腫
2．非歯原性良性腫瘍
1）乳頭腫
2）血管腫
3）脂肪腫
4）線維腫
5）リンパ管腫
(2)-悪性腫瘍
1．扁平上皮癌
2．その他の悪性腫瘍
COFFEE BREAK 口腔癌の早期発見の重要性
(3)-腫瘍類似疾患
1．エプーリス
2．義歯性線維腫／フラビーガム
3．歯肉肥大
4．外骨症
1）下顎隆起
2）口蓋隆起
8章 顎関節疾患
(1)-顎関節脱臼
(2)-顎関節症
(3)-顎関節強直症
9章 唾液腺疾患
(1)-唾液腺の概要
1．唾液の役割
2．唾液腺の生理と解剖
1）耳下腺
2）顎下腺
3）舌下腺
4）小唾液腺
(2)-炎症性疾患
1．唾液腺炎
1）急性化膿性唾液腺炎
2）慢性化膿性唾液腺炎
2．ウイルス性唾液腺炎
(3)-唾石症
(4)-唾液腺腫瘍
1．良性腫瘍
1）多形腺腫
2）Warthin腫瘍
2．悪性腫瘍
1）粘表皮癌
2）腺様嚢胞癌
3．その他の唾液腺腫瘍
(5)-口腔乾燥症
1．Sjogren症候群
2．IgG4関連疾患
10章 神経系疾患
(1)-三叉神経痛
(2)-三叉神経麻痺
(3)-顔面神経麻痺
1．末梢性顔面神経麻痺（Bell麻痺）
2．中枢性顔面神経麻痺
(4)-神経障害性疼痛
(5)-オーラルディスキネジア
11章 血液疾患
(1)-貧血
1．鉄欠乏性貧血
2．巨赤芽球性貧血
1）悪性貧血
2）胃切除後の貧血
3．再生不良性貧血
(2)-白血病
1．急性白血病
2．慢性白血病
(3)-出血性素因
1．Osler病
2．特発性血小板減少性紫斑病（ITP）
3．血友病
4．von Willebrand病
5．播種性血管内凝固症候群（DIC）
(4)-血液疾患における口腔衛生管理
12章 口腔心身症
(1)-舌痛症
1．舌痛症（一次性舌痛症）
2．二次性舌痛症
(2)-歯科恐怖症
(3)-口腔セネストパチー
(4)-非歯原性歯痛
1）筋筋膜痛による歯痛
2）神経障害性疼痛による歯痛
3）神経血管性頭痛による歯痛
4）上顎洞疾患による歯痛
5）心臓疾患による歯痛
6）精神疾患または心理的要因による歯痛
7）特発性歯痛
II編 口腔外科診療の実際
1章 診察と診断
(1)-診察の手順
1．問診
1）主訴
2）現病歴
3）既往歴
4）家族歴
5）生活習慣・嗜好歴
2．照会状と診療情報提供書
3．診査
1）視診
2）触診
3）打診
4）聴診
4．臨床検査
2章 歯科診療で問題となる全身疾患
(1)-循環器疾患
1．高血圧症
2．虚血性心疾患
CLINICAL POINT 診療室と血圧
3．心房細動
CLINICAL POINT 抗血小板薬，抗凝固薬と歯科的観血処置
4．感染性心内膜炎
(2)-脳血管疾患（脳卒中）
1）脳卒中の分類・原因・治療
2）脳卒中の症状と発症後の後遺障害
3）歯科治療時の注意点
(3)-代謝・内分泌疾患
1．糖尿病
2．骨粗鬆症
CLINICAL POINT 薬剤関連顎骨壊死（MRONJ）
(4)-消化器疾患
1．消化器がん（頭頸部がん，食道がん，胃がん）
CLINICAL POINT 骨吸収抑制薬とがん
2．慢性肝炎，肝硬変
(5)-腎疾患
1．慢性腎臓病
2．人工透析患者
(6)-アレルギー・自己免疫疾患
3章 口腔外科手術の準備
(1)-歯科衛生士が行う患者来院前後の管理
1．来院前の準備
2．来院後の確認事項
3．その他の注意事項
(2)-器材の消毒と滅菌
1．消毒と滅菌
2．器具の消毒・滅菌
3．歯科用チェアユニットの消毒
1）診療前の準備
2）診療後の片づけ
(3)-手指衛生と防護具の着用
1．手指衛生
1）日常手洗い
2）速乾性すり込み式（擦式）手指消毒薬
2．滅菌ガウンの着用
3．滅菌グローブの着用
4．滅菌ガウンと滅菌グローブの外し方
4章 手術の基本手技
(1)-切開
1．切開の原則
2．切開に用いる器材
1）替刃メス
2）電気メス
3）炭酸ガスレーザー
(2)-止血処置
1．一時止血法
1）圧迫止血法
2）指圧法
3）塞栓法（タンポン法）
4）圧迫包帯法
2．永久止血法
1）結紮法
2）創縁縫合法
3）焼灼法（凝固法）
4）骨からの出血に対する止血法
3．止血に用いる器材
1）止血鉗子
2）電気メス・レーザー
3）止血薬
(3)-縫合処置
1．縫合に用いる器材
2．縫合法の分類
3．縫合に必要な器材の準備
1）縫合に用いる器材
2）縫合の準備（糸付け）
3）縫合処置介助時の留意点
4）縫合処置後の注意と患者指導
5章 口腔外科小手術
(1)-抜歯術
1．適応と禁忌
1）抜歯の適応
2）抜歯の禁忌
2．抜歯の器材と受け渡し
1）抜歯鉗子
2）抜歯梃子（ヘーベル，エレベーター）
CLINICAL POINT ペングリップとパームグリップ
3）扁平鉤・舌圧子
4）歯科用鋭匙
5）骨膜剥離子・骨膜起子
3．抜歯の手順
1）普通抜歯
2）難抜歯・埋伏歯抜歯
3）術者と介助者のポジション
4）介助時の留意点
5）患者指導
4．抜歯の局所的偶発症
1）抜歯後感染
CLINICAL POINT 抜歯創の治癒
2）ドライソケット
3）骨折
4）誤飲・誤嚥
5）迷入
6）神経麻痺，神経損傷
7）気腫
(2)-消炎手術
1．消炎手術の適応
1）化膿性炎（膿瘍，蜂窩織炎）
2．消炎手術に用いる器材
3．消炎手術の手順
4．術後の管理
5．介助時の留意点
6．患者指導
CLINICAL POINT 穿刺吸引の目的
(3)-小帯切除術
1．小帯切除術の適応
2．小帯切除術に用いる器材
3．小帯切除術の手順
1）上唇小帯切除術
2）舌小帯切除術
4．術後の管理
5．介助時の留意点
6．患者指導
(4)-歯槽骨整形術
1．歯槽骨整形術の適応
2．歯槽骨整形術に用いる器材
3．歯槽骨整形術の手順
1）下顎隆起形成術
2）口蓋隆起形成術
4．術後の管理
5．介助時の留意点と患者指導
(5)-根尖切除術
1．根尖切除術の適応
2．根尖切除術に用いる器材
3．根尖切除術の手順
4．術後の管理
5．介助時の留意点
CLINICAL POINT 根尖切除術における粘膜切開
6．患者指導
(6)-嚢胞摘出術・嚢胞開窓術
1．嚢胞摘出術・嚢胞開窓術の適応
2．顎骨嚢胞摘出術に用いる器材
3．顎骨嚢胞摘出術・嚢胞開窓術の手順
1）顎骨嚢胞摘出術
2）顎骨嚢胞開窓術
4．軟組織嚢胞の手術に用いる器材
5．軟組織嚢胞の手術の手順
1）粘液嚢胞摘出術
2）ラヌーラ開窓術
6．術後の管理
7．介助時の留意点
1）顎骨内の嚢胞摘出術・嚢胞開窓術
2）軟組織内の嚢胞摘出術・嚢胞開窓術
8．患者指導
1）顎骨内の嚢胞摘出術・嚢胞開窓術
2）軟組織内の嚢胞摘出術・嚢胞開窓術
(7)-唾石摘出術
1．唾石摘出術の適応
2．唾石摘出術に用いる器材
3．唾石摘出術の手順
4．術後の管理
5．介助時の留意点
6．患者指導
(8)-良性腫瘍切除術
1．良性腫瘍切除術に用いる器材
2．良性腫瘍切除術の手順
3．術後の管理
4．介助時の留意点
5．患者指導
(9)-口腔上顎洞瘻閉鎖術
1．口腔上顎洞瘻閉鎖術に用いる器材
2．口腔上顎洞瘻閉鎖術の手順
3．介助時の留意点
4．患者指導
(10)-歯槽骨骨折手術・顎骨骨折手術
1．歯槽骨骨折手術・顎骨骨折手術の前準備〔線副子（シーネ）結紮〕
2．術後の管理
3．患者指導
(11)-口腔インプラント手術
1．前準備
1）術前の管理
2）手術当日の準備
2．インプラント埋入手術に用いる器材
1）口腔インプラント一次手術（インプラント埋入手術）
2）口腔インプラント二次手術（アバットメント連結術）
3．介助時の留意点
1）手術助手における介助
2）外回りの介助
4．患者指導
III編 歯科治療と麻酔
1章 歯科麻酔学と患者管理
(1)-歯科治療における歯科麻酔学の意義
1．歯科麻酔科医の役割
2．歯科麻酔臨床における歯科衛生士の役割
(2)-全身状態の評価と患者管理
1．医療面接と患者評価
1）医療面接
2）診察と検査
3）主治医への対診，照会
2．バイタルサイン
1）バイタルサインとは
2）意識レベルの確認
3）呼吸のモニタリング
4）循環のモニタリング
5）中枢神経系のモニタリング
3．患者予備力の評価
2章 局所麻酔
(1)-局所麻酔法
1．表面麻酔法
2．浸潤麻酔法
1）粘膜下麻酔
2）傍骨膜麻酔
3）骨膜下麻酔
4）歯根膜内麻酔
5）歯髄腔内麻酔
3．伝達麻酔法
(2)-局所麻酔薬
1．表面麻酔薬
2．歯科用局所麻酔薬カートリッジ製剤
1）2％リドカイン塩酸塩製剤
2）3％プロピトカイン塩酸塩製剤
COFFEE BREAK アドレナリン含有リドカイン製剤の原則禁忌廃止
3）3％メピバカイン塩酸塩製剤
3．血管収縮薬
1）アドレナリン
2）フェリプレシン
(3)-局所麻酔に使用する器材
1．歯科麻酔用注射器（カートリッジ注射器）
2．歯科用ディスポーザブル注射針
3．特殊な注射器
1）歯科用電動注射器
2）歯根膜内注射器
4．局所麻酔薬カートリッジの保管と消毒
(4)-局所麻酔時の合併症
1．局所的合併症
1）注射部位の潰瘍・壊死
2）口唇・舌・頬粘膜の咬傷
3）感染
4）血腫・内出血
5）下顎孔伝達麻酔後の開口障害
6）遷延性知覚障害
7）Kuhnの貧血帯
8）注射針の破折・迷入
9）視覚障害
10）顔面神経麻痺
(5)-局所麻酔と歯科衛生士の関わり
COFFEE BREAK 麻酔はどれくらいで切れますか？
1．表面麻酔の準備
2．歯科用注射カートリッジの取り扱い
3．歯科用注射器の準備
3章 精神鎮静法
(1)-精神鎮静法の概要
1．精神鎮静法の適応
2．精神鎮静法の分類
1）鎮静度による分類
2）薬物投与経路による分類
(2)-吸入鎮静法（亜酸化窒素吸入鎮静法）
1．亜酸化窒素の特徴
2．適応症と禁忌症
1）適応症
2）禁忌症
3．至適鎮静度の判定
4．吸入鎮静器とボンベ
1）亜酸化窒素吸入鎮静器
2）ボンベ
5．亜酸化窒素吸入鎮静法の手順
1）術前
2）導入
3）維持
4）覚醒
6．亜酸化窒素使用時の問題点
1）医療従事者への影響
2）地球環境への影響
(3)-静脈内鎮静法
1．静脈内鎮静法に用いる薬剤
1）ミダゾラム
2）プロポフォール
3）薬剤の投与方法
2．適応症と禁忌症
1）適応症
2）禁忌症
3）特に慎重な対応が必要な患者
3．術前経口摂取制限
4．至適鎮静度の判定
5．静脈内鎮静法の手順とモニタリング
1）術前管理
2）導入
3）維持
4）覚醒・回復
6．帰宅判断
1）帰宅許可の目安
2）帰宅後の注意点
(4)-精神鎮静法と歯科衛生士の関わり
1．吸入鎮静法の準備と介助
1）鼻呼吸の確認
2）ボンベ点検
3）術式
2．静脈内鎮静法の準備と介助
1）術前準備
2）術中の介助
3）術後
4章 全身麻酔
(1)-全身麻酔のための術前管理
1．全身状態の評価と説明
2．術前対応
1）経口摂取制限
2）麻酔前投薬
(2)-全身麻酔の種類
1．吸入麻酔
2．静脈麻酔
(3)-全身麻酔の流れ（ステージ）
1．麻酔導入
2．気道確保
1）気管挿管経路
2）気道確保に用いられる器具
3）気道確保が困難な症例
3．麻酔維持
1）使用される薬物
2）術中管理
4．麻酔覚醒
5．術後管理
1）低酸素症
2）術後疼痛
3）悪心・嘔吐
4）シバリング
5）循環変動
(4)-日帰り全身麻酔
(5)-全身麻酔と歯科衛生士の関わり
1．前日の準備
2．術前の準備・介助
3．術中の介助
4．術後の対応
COFFEE BREAK 日本歯科麻酔学会の認定歯科衛生士制度
5章 緊急時の対応
(1)-歯科治療時の全身的偶発症
1．血管迷走神経反射
2．過換気症候群
3．アナフィラキシーショック
4．誤飲と誤嚥
5．高血圧緊急症
6．脳血管疾患
(2)-一次救命処置（BLS）
1．救命の連鎖
2．成人および小児に対する一次救命処置の手順
CLINICAL POINT 除細動の適応
(3)-二次救命処置（ALS）
1．酸素療法
2．静脈路の確保と点滴法
IV編 歯科衛生士が担う周術期の口腔健康管理
1章 周術期における口腔健康管理（総論）
(1)-周術期の口腔健康管理の意義・目的
1．周術期における口腔健康管理の意義
COFFEE BREAK 「口腔ケア」から「口腔健康管理」へ
2．周術期の口腔健康管理の目的
1）手術前後の口腔健康管理
2）放射線療法，がん薬物療法中の口腔健康管理
(2)-チーム医療・多職種連携における歯科衛生士
1．多職種連携において必要なスキル
2．歯科衛生士が参画する主なチーム医療
CLINICAL POINT アドバンスケアプランニング（ACP）
2章 周術期における口腔健康管理の実際（各論）
(1)-外科療法における口腔健康管理
1．目的
1）口腔常在菌に起因する術後肺炎の予防
2）気管挿管時の口腔内偶発症の予防
3）術後創部感染，手術部位感染のリスク予防
2．手術前の口腔健康管理
1）初診時のアセスメント
2）手術前の口腔衛生管理
3．手術後の口腔健康管理
CLINICAL POINT がん以外の口腔健康管理
(2)-がん薬物療法・放射線療法における口腔健康管理
1．がん治療における口腔健康管理の目的
2．がん薬物療法における口腔健康管理
1）抗悪性腫瘍薬の種類
2）がん薬物療法の有害事象
3）口腔健康管理の方法
4）有害事象発症時の口腔健康管理
CLINICAL POINT 副作用・有害事象・薬物有害反応
3．がん放射線療法
1）放射線療法の有害事象
2）有害事象予防の口腔健康管理
CLINICAL POINT 造血幹細胞移植
3）有害事象発症時の口腔健康管理
(3)-緩和医療における口腔健康管理
1．緩和医療における歯科衛生士の役割
2．緩和医療時の口腔健康管理
3．口腔乾燥への専門的口腔衛生処置
1章 口腔外科学の概要
(1)-顎口腔領域の特徴
(2)-口腔外科学の特徴
1．口腔外科学の学問的特徴
2．医療の中の口腔外科の位置づけ
(3)-口腔外科の対象疾患
(4)-口腔外科と歯科麻酔の協働
(5)-歯科衛生士と口腔外科の関わり
COFFEE BREAK 歯科口腔外科の標榜科名・専門医制度について
2章 先天異常と発育異常
(1)-歯の異常
1．歯数の異常
1）過剰歯
2）欠如歯
2．萌出時期の異常
1）乳歯の早期萌出
2）永久歯の晩期萌出
3．歯の位置の異常
1）埋伏歯
2）転位，傾斜，捻転，高位，低位
(2)-口腔軟組織の異常
1．小帯の異常
1）舌小帯の異常
2）上唇小帯の異常
3）頬小帯の異常
2．口腔粘膜の異常
1）上皮真珠
2）Epstein真珠
3）歯肉線維腫症
(3)-口唇裂・口蓋裂
1．発生機序と要因
2．分類
1）唇裂（口唇裂）
2）唇顎裂
3）口蓋裂
4）唇顎口蓋裂
3．症状
4．治療
1）哺乳床
2）口唇形成術
3）口蓋形成術
4）顎裂部骨移植術
5）言語治療
6）歯科矯正治療
7）顎矯正手術
(4)-顎変形症
1．原因
2．症状
3．形態による分類
4．治療の流れ
5．顎変形症の手術
1）Le Fort I型骨切り術
2）上顎前方歯槽部骨切り術
3）下顎枝矢状分割術
4）下顎枝垂直骨切り術
5）上下顎同時移動術
6）術後の口腔衛生管理
6．顎変形症の補助手術
CLINICAL POINT 小下顎と睡眠時無呼吸
3章 損傷
(1)-歯の外傷
1．歯の打撲
2．歯の脱臼
1）完全脱臼
2）不完全脱臼
3．歯の破折
1）不完全破折
2）歯冠破折
3）歯根破折
4）歯冠歯根破折
4．口腔衛生管理
(2)-軟組織の損傷
1．機械的損傷
2．温度的損傷
1）熱傷
2）凍傷
3．化学的損傷
4．放射線損傷
5．電気的損傷
6．皮下気腫
7．口腔衛生管理
(3)-骨折
1．骨折の分類
1）原因による分類
2）被覆軟組織の損傷による分類
3）骨折の状態による分類
4）時間の経過による分類
5）外力の作用部位による分類
6）骨折線の数による分類
7）上顎骨骨折の分類
2．骨折の治癒経過
3．骨折の基本的治療方針
1）機能回復と感染予防
2）骨折片の整復
3）骨（折）片の固定
4．歯槽骨骨折
5．上顎骨骨折
6．下顎骨骨折
1）下顎骨体部の骨折
2）関節突起部の骨折
7．頬骨・頬骨弓骨折
4章 口腔粘膜疾患
(1)-潰瘍を主徴とする疾患
1．アフタ
1）アフタ性口内炎
2）再発性アフタ
2．抗悪性腫瘍薬による口腔粘膜炎
3．外傷性潰瘍
1）褥瘡性潰瘍
2）Riga-Fede病
4．急性壊死性潰瘍性歯肉炎
CLINICAL POINT ヒト免疫不全ウイルスと口腔内症状
(2)-水疱を主徴とする疾患
1．ウイルス感染症
1）単純疱疹（単純ヘルペス）
2）帯状疱疹
3）手足口病
4）ヘルパンギーナ
2．自己免疫疾患
1）尋常性天疱瘡
2）粘膜類天疱瘡
CLINICAL POINT 副腎皮質ステロイド療法
(3)-紅斑・びらんを主徴とする疾患
1．紅板症
2．多形滲出性紅斑
(4)-白斑を主徴とする疾患
1．白板症
CLINICAL POINT 口腔潜在的悪性疾患
2．口腔扁平苔癬
3．口腔カンジダ症
(5)-色素沈着
1．メラニン色素沈着
2．全身疾患に関連するメラニン色素沈着
3．色素性母斑
4．悪性黒色腫
5．外来性色素沈着
(6)-部位特有の疾患
1．舌に生じる疾患
1）地図状舌
2）溝状舌
3）正中菱形舌炎
4）黒毛舌
5）平滑舌
2．口唇に生じる疾患
1）接触性口唇炎
2）肉芽腫性口唇炎
3）Quincke浮腫
3．頬粘膜に生じる疾患
1）Fordyce斑
2）Koplik斑（麻疹）
5章 炎症
(1)-感染症による炎症
1．口腔感染症の特徴
2．菌血症と敗血症
1）菌血症
2）敗血症
3）全身性炎症反応症候群（SIRS）
3．感染症の基本的な治療方針
(2)-歯槽部の炎症
1．智歯周囲炎（歯冠周囲炎）
2．歯肉膿瘍および歯槽膿瘍
3．インプラント周囲炎
(3)-顎骨の炎症
1．骨膜炎
1）急性顎骨骨膜炎
CLINICAL POINT 内歯瘻と外歯瘻
2）慢性顎骨骨膜炎
2．顎骨骨髄炎
1）急性顎骨骨髄炎
2）慢性顎骨骨髄炎
3）放射線性骨髄炎
4）Garre骨髄炎
(4)-顎骨周囲組織の炎症
1．炎症の波及経路
2．隙に波及した炎症性疾患
1）隙に波及した膿瘍
2）蜂窩織炎（口底蜂窩織炎）
3）隙に波及した炎症の治療
3．上顎洞炎
1）急性歯性上顎洞炎
2）慢性歯性上顎洞炎
(5)-特異性炎（肉芽腫性炎）
1．口腔結核
2．口腔梅毒
3．顎放線菌症
6章 嚢胞
(1)-嚢胞とは
1．定義
2．分類・成因
(2)-顎骨に発生する嚢胞
1．歯原性嚢胞
1）歯原性発育性嚢胞
2）歯原性炎症性嚢胞
2．非歯原性嚢胞
(3)-顎骨以外に発生する嚢胞
1．軟組織に発生する嚢胞
1）粘液嚢胞
2）類皮嚢胞と類表皮嚢胞
3）鼻歯槽嚢胞
4）甲状舌管嚢胞
5）側頸嚢胞（鰓嚢胞）
(4)-偽嚢胞
1．単純性骨嚢胞
2．脈瘤性骨嚢胞（動脈瘤様骨嚢胞）
3．静止性骨空洞
7章 腫瘍および腫瘍類似疾患
(1)-良性腫瘍
1．歯原性良性腫瘍
1）エナメル上皮腫
2）歯牙腫
2．非歯原性良性腫瘍
1）乳頭腫
2）血管腫
3）脂肪腫
4）線維腫
5）リンパ管腫
(2)-悪性腫瘍
1．扁平上皮癌
2．その他の悪性腫瘍
COFFEE BREAK 口腔癌の早期発見の重要性
(3)-腫瘍類似疾患
1．エプーリス
2．義歯性線維腫／フラビーガム
3．歯肉肥大
4．外骨症
1）下顎隆起
2）口蓋隆起
8章 顎関節疾患
(1)-顎関節脱臼
(2)-顎関節症
(3)-顎関節強直症
9章 唾液腺疾患
(1)-唾液腺の概要
1．唾液の役割
2．唾液腺の生理と解剖
1）耳下腺
2）顎下腺
3）舌下腺
4）小唾液腺
(2)-炎症性疾患
1．唾液腺炎
1）急性化膿性唾液腺炎
2）慢性化膿性唾液腺炎
2．ウイルス性唾液腺炎
(3)-唾石症
(4)-唾液腺腫瘍
1．良性腫瘍
1）多形腺腫
2）Warthin腫瘍
2．悪性腫瘍
1）粘表皮癌
2）腺様嚢胞癌
3．その他の唾液腺腫瘍
(5)-口腔乾燥症
1．Sjogren症候群
2．IgG4関連疾患
10章 神経系疾患
(1)-三叉神経痛
(2)-三叉神経麻痺
(3)-顔面神経麻痺
1．末梢性顔面神経麻痺（Bell麻痺）
2．中枢性顔面神経麻痺
(4)-神経障害性疼痛
(5)-オーラルディスキネジア
11章 血液疾患
(1)-貧血
1．鉄欠乏性貧血
2．巨赤芽球性貧血
1）悪性貧血
2）胃切除後の貧血
3．再生不良性貧血
(2)-白血病
1．急性白血病
2．慢性白血病
(3)-出血性素因
1．Osler病
2．特発性血小板減少性紫斑病（ITP）
3．血友病
4．von Willebrand病
5．播種性血管内凝固症候群（DIC）
(4)-血液疾患における口腔衛生管理
12章 口腔心身症
(1)-舌痛症
1．舌痛症（一次性舌痛症）
2．二次性舌痛症
(2)-歯科恐怖症
(3)-口腔セネストパチー
(4)-非歯原性歯痛
1）筋筋膜痛による歯痛
2）神経障害性疼痛による歯痛
3）神経血管性頭痛による歯痛
4）上顎洞疾患による歯痛
5）心臓疾患による歯痛
6）精神疾患または心理的要因による歯痛
7）特発性歯痛
II編 口腔外科診療の実際
1章 診察と診断
(1)-診察の手順
1．問診
1）主訴
2）現病歴
3）既往歴
4）家族歴
5）生活習慣・嗜好歴
2．照会状と診療情報提供書
3．診査
1）視診
2）触診
3）打診
4）聴診
4．臨床検査
2章 歯科診療で問題となる全身疾患
(1)-循環器疾患
1．高血圧症
2．虚血性心疾患
CLINICAL POINT 診療室と血圧
3．心房細動
CLINICAL POINT 抗血小板薬，抗凝固薬と歯科的観血処置
4．感染性心内膜炎
(2)-脳血管疾患（脳卒中）
1）脳卒中の分類・原因・治療
2）脳卒中の症状と発症後の後遺障害
3）歯科治療時の注意点
(3)-代謝・内分泌疾患
1．糖尿病
2．骨粗鬆症
CLINICAL POINT 薬剤関連顎骨壊死（MRONJ）
(4)-消化器疾患
1．消化器がん（頭頸部がん，食道がん，胃がん）
CLINICAL POINT 骨吸収抑制薬とがん
2．慢性肝炎，肝硬変
(5)-腎疾患
1．慢性腎臓病
2．人工透析患者
(6)-アレルギー・自己免疫疾患
3章 口腔外科手術の準備
(1)-歯科衛生士が行う患者来院前後の管理
1．来院前の準備
2．来院後の確認事項
3．その他の注意事項
(2)-器材の消毒と滅菌
1．消毒と滅菌
2．器具の消毒・滅菌
3．歯科用チェアユニットの消毒
1）診療前の準備
2）診療後の片づけ
(3)-手指衛生と防護具の着用
1．手指衛生
1）日常手洗い
2）速乾性すり込み式（擦式）手指消毒薬
2．滅菌ガウンの着用
3．滅菌グローブの着用
4．滅菌ガウンと滅菌グローブの外し方
4章 手術の基本手技
(1)-切開
1．切開の原則
2．切開に用いる器材
1）替刃メス
2）電気メス
3）炭酸ガスレーザー
(2)-止血処置
1．一時止血法
1）圧迫止血法
2）指圧法
3）塞栓法（タンポン法）
4）圧迫包帯法
2．永久止血法
1）結紮法
2）創縁縫合法
3）焼灼法（凝固法）
4）骨からの出血に対する止血法
3．止血に用いる器材
1）止血鉗子
2）電気メス・レーザー
3）止血薬
(3)-縫合処置
1．縫合に用いる器材
2．縫合法の分類
3．縫合に必要な器材の準備
1）縫合に用いる器材
2）縫合の準備（糸付け）
3）縫合処置介助時の留意点
4）縫合処置後の注意と患者指導
5章 口腔外科小手術
(1)-抜歯術
1．適応と禁忌
1）抜歯の適応
2）抜歯の禁忌
2．抜歯の器材と受け渡し
1）抜歯鉗子
2）抜歯梃子（ヘーベル，エレベーター）
CLINICAL POINT ペングリップとパームグリップ
3）扁平鉤・舌圧子
4）歯科用鋭匙
5）骨膜剥離子・骨膜起子
3．抜歯の手順
1）普通抜歯
2）難抜歯・埋伏歯抜歯
3）術者と介助者のポジション
4）介助時の留意点
5）患者指導
4．抜歯の局所的偶発症
1）抜歯後感染
CLINICAL POINT 抜歯創の治癒
2）ドライソケット
3）骨折
4）誤飲・誤嚥
5）迷入
6）神経麻痺，神経損傷
7）気腫
(2)-消炎手術
1．消炎手術の適応
1）化膿性炎（膿瘍，蜂窩織炎）
2．消炎手術に用いる器材
3．消炎手術の手順
4．術後の管理
5．介助時の留意点
6．患者指導
CLINICAL POINT 穿刺吸引の目的
(3)-小帯切除術
1．小帯切除術の適応
2．小帯切除術に用いる器材
3．小帯切除術の手順
1）上唇小帯切除術
2）舌小帯切除術
4．術後の管理
5．介助時の留意点
6．患者指導
(4)-歯槽骨整形術
1．歯槽骨整形術の適応
2．歯槽骨整形術に用いる器材
3．歯槽骨整形術の手順
1）下顎隆起形成術
2）口蓋隆起形成術
4．術後の管理
5．介助時の留意点と患者指導
(5)-根尖切除術
1．根尖切除術の適応
2．根尖切除術に用いる器材
3．根尖切除術の手順
4．術後の管理
5．介助時の留意点
CLINICAL POINT 根尖切除術における粘膜切開
6．患者指導
(6)-嚢胞摘出術・嚢胞開窓術
1．嚢胞摘出術・嚢胞開窓術の適応
2．顎骨嚢胞摘出術に用いる器材
3．顎骨嚢胞摘出術・嚢胞開窓術の手順
1）顎骨嚢胞摘出術
2）顎骨嚢胞開窓術
4．軟組織嚢胞の手術に用いる器材
5．軟組織嚢胞の手術の手順
1）粘液嚢胞摘出術
2）ラヌーラ開窓術
6．術後の管理
7．介助時の留意点
1）顎骨内の嚢胞摘出術・嚢胞開窓術
2）軟組織内の嚢胞摘出術・嚢胞開窓術
8．患者指導
1）顎骨内の嚢胞摘出術・嚢胞開窓術
2）軟組織内の嚢胞摘出術・嚢胞開窓術
(7)-唾石摘出術
1．唾石摘出術の適応
2．唾石摘出術に用いる器材
3．唾石摘出術の手順
4．術後の管理
5．介助時の留意点
6．患者指導
(8)-良性腫瘍切除術
1．良性腫瘍切除術に用いる器材
2．良性腫瘍切除術の手順
3．術後の管理
4．介助時の留意点
5．患者指導
(9)-口腔上顎洞瘻閉鎖術
1．口腔上顎洞瘻閉鎖術に用いる器材
2．口腔上顎洞瘻閉鎖術の手順
3．介助時の留意点
4．患者指導
(10)-歯槽骨骨折手術・顎骨骨折手術
1．歯槽骨骨折手術・顎骨骨折手術の前準備〔線副子（シーネ）結紮〕
2．術後の管理
3．患者指導
(11)-口腔インプラント手術
1．前準備
1）術前の管理
2）手術当日の準備
2．インプラント埋入手術に用いる器材
1）口腔インプラント一次手術（インプラント埋入手術）
2）口腔インプラント二次手術（アバットメント連結術）
3．介助時の留意点
1）手術助手における介助
2）外回りの介助
4．患者指導
III編 歯科治療と麻酔
1章 歯科麻酔学と患者管理
(1)-歯科治療における歯科麻酔学の意義
1．歯科麻酔科医の役割
2．歯科麻酔臨床における歯科衛生士の役割
(2)-全身状態の評価と患者管理
1．医療面接と患者評価
1）医療面接
2）診察と検査
3）主治医への対診，照会
2．バイタルサイン
1）バイタルサインとは
2）意識レベルの確認
3）呼吸のモニタリング
4）循環のモニタリング
5）中枢神経系のモニタリング
3．患者予備力の評価
2章 局所麻酔
(1)-局所麻酔法
1．表面麻酔法
2．浸潤麻酔法
1）粘膜下麻酔
2）傍骨膜麻酔
3）骨膜下麻酔
4）歯根膜内麻酔
5）歯髄腔内麻酔
3．伝達麻酔法
(2)-局所麻酔薬
1．表面麻酔薬
2．歯科用局所麻酔薬カートリッジ製剤
1）2％リドカイン塩酸塩製剤
2）3％プロピトカイン塩酸塩製剤
COFFEE BREAK アドレナリン含有リドカイン製剤の原則禁忌廃止
3）3％メピバカイン塩酸塩製剤
3．血管収縮薬
1）アドレナリン
2）フェリプレシン
(3)-局所麻酔に使用する器材
1．歯科麻酔用注射器（カートリッジ注射器）
2．歯科用ディスポーザブル注射針
3．特殊な注射器
1）歯科用電動注射器
2）歯根膜内注射器
4．局所麻酔薬カートリッジの保管と消毒
(4)-局所麻酔時の合併症
1．局所的合併症
1）注射部位の潰瘍・壊死
2）口唇・舌・頬粘膜の咬傷
3）感染
4）血腫・内出血
5）下顎孔伝達麻酔後の開口障害
6）遷延性知覚障害
7）Kuhnの貧血帯
8）注射針の破折・迷入
9）視覚障害
10）顔面神経麻痺
(5)-局所麻酔と歯科衛生士の関わり
COFFEE BREAK 麻酔はどれくらいで切れますか？
1．表面麻酔の準備
2．歯科用注射カートリッジの取り扱い
3．歯科用注射器の準備
3章 精神鎮静法
(1)-精神鎮静法の概要
1．精神鎮静法の適応
2．精神鎮静法の分類
1）鎮静度による分類
2）薬物投与経路による分類
(2)-吸入鎮静法（亜酸化窒素吸入鎮静法）
1．亜酸化窒素の特徴
2．適応症と禁忌症
1）適応症
2）禁忌症
3．至適鎮静度の判定
4．吸入鎮静器とボンベ
1）亜酸化窒素吸入鎮静器
2）ボンベ
5．亜酸化窒素吸入鎮静法の手順
1）術前
2）導入
3）維持
4）覚醒
6．亜酸化窒素使用時の問題点
1）医療従事者への影響
2）地球環境への影響
(3)-静脈内鎮静法
1．静脈内鎮静法に用いる薬剤
1）ミダゾラム
2）プロポフォール
3）薬剤の投与方法
2．適応症と禁忌症
1）適応症
2）禁忌症
3）特に慎重な対応が必要な患者
3．術前経口摂取制限
4．至適鎮静度の判定
5．静脈内鎮静法の手順とモニタリング
1）術前管理
2）導入
3）維持
4）覚醒・回復
6．帰宅判断
1）帰宅許可の目安
2）帰宅後の注意点
(4)-精神鎮静法と歯科衛生士の関わり
1．吸入鎮静法の準備と介助
1）鼻呼吸の確認
2）ボンベ点検
3）術式
2．静脈内鎮静法の準備と介助
1）術前準備
2）術中の介助
3）術後
4章 全身麻酔
(1)-全身麻酔のための術前管理
1．全身状態の評価と説明
2．術前対応
1）経口摂取制限
2）麻酔前投薬
(2)-全身麻酔の種類
1．吸入麻酔
2．静脈麻酔
(3)-全身麻酔の流れ（ステージ）
1．麻酔導入
2．気道確保
1）気管挿管経路
2）気道確保に用いられる器具
3）気道確保が困難な症例
3．麻酔維持
1）使用される薬物
2）術中管理
4．麻酔覚醒
5．術後管理
1）低酸素症
2）術後疼痛
3）悪心・嘔吐
4）シバリング
5）循環変動
(4)-日帰り全身麻酔
(5)-全身麻酔と歯科衛生士の関わり
1．前日の準備
2．術前の準備・介助
3．術中の介助
4．術後の対応
COFFEE BREAK 日本歯科麻酔学会の認定歯科衛生士制度
5章 緊急時の対応
(1)-歯科治療時の全身的偶発症
1．血管迷走神経反射
2．過換気症候群
3．アナフィラキシーショック
4．誤飲と誤嚥
5．高血圧緊急症
6．脳血管疾患
(2)-一次救命処置（BLS）
1．救命の連鎖
2．成人および小児に対する一次救命処置の手順
CLINICAL POINT 除細動の適応
(3)-二次救命処置（ALS）
1．酸素療法
2．静脈路の確保と点滴法
IV編 歯科衛生士が担う周術期の口腔健康管理
1章 周術期における口腔健康管理（総論）
(1)-周術期の口腔健康管理の意義・目的
1．周術期における口腔健康管理の意義
COFFEE BREAK 「口腔ケア」から「口腔健康管理」へ
2．周術期の口腔健康管理の目的
1）手術前後の口腔健康管理
2）放射線療法，がん薬物療法中の口腔健康管理
(2)-チーム医療・多職種連携における歯科衛生士
1．多職種連携において必要なスキル
2．歯科衛生士が参画する主なチーム医療
CLINICAL POINT アドバンスケアプランニング（ACP）
2章 周術期における口腔健康管理の実際（各論）
(1)-外科療法における口腔健康管理
1．目的
1）口腔常在菌に起因する術後肺炎の予防
2）気管挿管時の口腔内偶発症の予防
3）術後創部感染，手術部位感染のリスク予防
2．手術前の口腔健康管理
1）初診時のアセスメント
2）手術前の口腔衛生管理
3．手術後の口腔健康管理
CLINICAL POINT がん以外の口腔健康管理
(2)-がん薬物療法・放射線療法における口腔健康管理
1．がん治療における口腔健康管理の目的
2．がん薬物療法における口腔健康管理
1）抗悪性腫瘍薬の種類
2）がん薬物療法の有害事象
3）口腔健康管理の方法
4）有害事象発症時の口腔健康管理
CLINICAL POINT 副作用・有害事象・薬物有害反応
3．がん放射線療法
1）放射線療法の有害事象
2）有害事象予防の口腔健康管理
CLINICAL POINT 造血幹細胞移植
3）有害事象発症時の口腔健康管理
(3)-緩和医療における口腔健康管理
1．緩和医療における歯科衛生士の役割
2．緩和医療時の口腔健康管理
3．口腔乾燥への専門的口腔衛生処置
