Ver.2の序
2001年に「酸化ストレス─フリーラジカル医学生物学の最前線」と題した別冊・医学のあゆみを編集させていただいた.その後,酸化ストレスに関する研究は飛躍的に進展しており“oxidative stress”をキーワードにすると,PubMedでは42,000を超える論文が,Googleでは607万件がヒットしてくる.5年を経過したので,再度この分野の研究業績をまとめることとした.Ver.2では以上のような研究の現況を踏まえ,前版同様「第1章 酸化ストレスの基礎」「第2章 酸化ストレスと老化・疾患」という好評を得たスタイルを受け継ぎつつ,項目合計109小項目となり,前版の80より大幅に増加をみた.
21世紀の医療は,オーダーメイド診断,オーダーメイド医療,オーダーメイド予防が中心になることが予想されている.ポストゲノムの時代においてゲノミクスからプロテオミクス研究が盛んになってきている.新規蛋白質の同定は,新しい病態理解,創薬につながるためである.しかし,それら蛋白質の機能,安定性,寿命などを制御しているものが種々の活性酸素・活性窒素種であることが明らかとなり,いわゆる蛋白質の翻訳後修飾に関する研究が盛んである.京都府立医科大学においてもノーベル賞を受賞した田中耕一氏の所属する島津製作所の寄附講座として“生体機能分析医学講座”を立ち上げ,おもに酸化ストレスによる蛋白質翻訳後修飾に関する研究を開始している.
さらに,疾病診断あるいは疾病予防のバイオマーカーとしての蛋白質にも注目が集まっている.生活習慣病モデル動物を用いた血清プロテオミクスから発症前の段階で発症を予測しうるバイオマーカーを同定するプロジェクトが進められている.そのなかのひとつには酸化修飾を受けた既存蛋白質がバイオマーカーとなっている例があることもわかってきた.このように考えると酸化ストレス研究もいよいよヒトを用いた臨床研究の時代になりつつあるように考えられる.
たいへん名誉なことに2005〜2006年の2年間,国際フリーラジカル学会(SFRR International)のPresidentの要職を務めさせていただいている.この分野でのわが国の研究が世界的にも認められている証拠でもある.また,「日本フリーラジカル学会(SFRR Japan)」と「日本過酸化脂質・フリーラジカル学会」も2007年には合同学会を開催し,合併に向けた歩み寄りを模索しているところである.この分野の研究においてわが国が世界をリードしていくためにも若手研究者の台頭は必須である.本書に興味をもっていただいて,酸化ストレス研究の裾野が拡大していくことを願ってやまない.
最後にご多忙中にもかかわらずご寄稿をいただいた各著者の方々に厚く御礼申し上げます.
2006年9月
京都府立医科大学大学院医学研究科・生体機能制御学
吉川敏一
Ver.1の序――21世紀をフリーラジカルの世紀に――
20世紀を振り返って
20世紀を振り返ると,この世紀もある意味でフリーラジカルの世紀であったといえる.フリーラジカルの存在が化学の領域で認識されたのが19世紀から20世紀に変わるときであった.その後,20世紀前半には,合成ゴムなど高分子化学の領域を中心にラジカル重合反応などが研究された.しかし,生物医学領域で注目されだしたのは1969年,SODの発見が契機となっている.SODはすべての生物がもっており,スーパーオキシドという比較的反応性の低い化学種が疾患や老化の原因物質としてキーロールを握るのではと考えられた.フリーラジカルは当初,制御不能アットランダムに生成される性質から,生体分子の傷害要因としての位置づけでとらえられた.1980年代には,あらたな生体内フリーラジカルとしてNOが加わり,多彩な役割が明らかにされてきた.
20世紀最終時点で,フリーラジカルは単に傷害因子としてではなく,細胞内情報伝達因子,細胞・生体調節因子としての役割が明らかとなり,生命現象に普遍的な,より重要な事象と理解されるようになってきている.
酸化ストレス――ストレスの本質
さて,本書で用いられる酸化ストレスという言葉は,1985年,Siesが編著した本のタイトル『Oxidative Stress』に由来している.ストレスは外力によるひずみとの物理概念に発し,生体の適応反応に拡大されてから50年後のことである.酸素のない太古の地球では環境は還元的で,有機物は安定に存在することができた.酸素濃度の上昇とともに酸素ガスのもつ酸化的性質が有機物を不安定,短寿命なものとした.酸素存在下で生きる生物は生体内を還元的に維持する必要が生じ,酸素を電子受容体とする呼吸がエネルギー生成に利用されると,なおさらその必要性は高まり,精巧な防御システムが構築された.したがって,生体のホメオスタシスを乱す要因があれば,すべからくこの防御システムの攪乱を生じるため,あらゆるストレスは酸化的であるということもできる.
フリーラジカル生物医学
細胞内の酸化センサーとしては種々の物質のチオールジスルフィド変換がかかわることが多いわけであるが,サのメカニズムを中心に,それぞれのセンサーにおける機構の基礎部分の執筆をお願いした.酸化ストレスのセンサーからのシグナルは,かならずしも抗酸化的防御反応にとどまらず,数々の生体反応をもたらす.酸素分子は強い酸化的傾向を有しながら三重項のために反応性が抑制されているが,それを開放するのがほかのラジカルや遷移金属である.鉄を中心とする遷移金属の生体内管理が酸化的傷害防止上重要と考えられる.鉄の量やほかの酸化ストレスに対するセンサーとしての鉄反応蛋白群(IRP)が注目される理由である.細胞の癌化やアポトーシス,老化という生物学上もっとも本質的現象のメカニズムについても,ラジカルの面から最新の知見を紹介していただく.
一方,臨床面では,傷害因子としてのフリーラジカルというテーマが引き続き中心である.そのメカニズムはかなり詳細にわかってきており,フリーラジカルの関与しない病態は存在しないことがますます明白になってきていることを実感していただけるのではと思う.
フリーラジカルを通してみる世界
さて本序文のタイトルは“21世紀をフリーラジカルの世紀に”というものであるが,フリーラジカルの世紀に“しよう“ということなのか,“してもよいのでしょうか”と続くのか,はたまた,“しようといったのはだれだ!”と続くのかは不明である.この急速に進歩する生物・医学の世界で今後100年のなりゆきなど予想しようのないことなので,最後の案が妥当なのかもしれない.21世紀,バイオ関連科学の進歩の成果を疾病や老化制御に取り入れることへの期待,宇宙への進出とその利用などの見通しの明るい面と,地球環境の人工的悪化と資源の枯渇,途上国と先進工業国に住む人びとが享受する恩恵の格差の拡大などの暗い面がある.これらのどれにフリーラジカルはからんでいくのであろうか.
21世紀の課題――宇宙と地球環境
地球外宇宙に人が存在することは,直接一次宇宙線にさらされることを意味する.高エネルギーの一次宇宙線は分子からラジカルを生じるどころのエネルギーではないが,それに引き続く反応ではラジカルの生成が必至である.宇宙ステーションの実用化は近い将来になされるであろうし,宇宙工場や宇宙研究室はその一部として稼動することになることが予想される.宇宙へ出る人の数は限られるであろうが,それでも20世紀に比べると桁違いに増えるであろう.ラジカル生物学の基礎が宇宙生活に必要であろうし,逆に宇宙での成果がラジカル生物学にあらたな情報をもたらすかもしれない.
一方,地球上環境が地球外宇宙化する問題がある.オゾン層のできた数億年前まで,陸上に生物が進出できなかったことからみても,オゾンホールは重大な脅威である.地球上の環境が地球外宇宙に類似することになるのであるから.オゾン生成にも,フロンなどによるオゾンの破壊にも,ラジカル反応が主要な部分を占めている.その他の地球環境問題にもラジカルが深くかかわっていることは周知のとおりである.大気汚染物質(タバコ煙を含む)がどのように生成され,どのように生体物質と反応するかはその毒性発現と密接にかかわるが,その化学にフリーラジカルは頻繁に登場する.
酸素生成生物が登場してからも大気中の酸素濃度はそう簡単には増えなかったのであるが,それは海水中の鉄が酸素を吸収して沈殿したからである.鉄はオmol/l濃度しか溶けないが,水が酸性化していくと溶解可能濃度が上昇し,ヒトを含む生物環境に影響を及ぼす可能性がある.
21世紀の課題――オーダーメイド医療
疫学研究で,抗酸化栄養素の摂取が疾病予防に有効であることが示され,食品中の多くの抗酸化成分が知られたため,食品による疾病予防は巷の常識となっている.しかし,なにをどれだけ摂取するのがベストかを検定するべき有効な標準的指標がないのが現状である.信頼でき,簡便な酸化ストレスマーカーの測定が実用化されることが早急に必要な課題である.多くの研究の結論が“いろいろものをバランスよく摂りましょう”では,インパクトがなさすぎるのではなかろうか.
一方,遺伝子レベルの研究成果は,疾病罹患のリスクがもともと個人で異なっていることを示している.このことを踏まえた個々人の健康管理対策が可能となりつつある.しかし,実用化されても手づくりの車に乗るようなもので,恩恵を受けるのは豊かな国の住民だけとなるかもしれない.21世紀は地球人口がピークを迎えることが予想されている.それを乗り越えれば,21世紀後半には現在の日本同様,世界人口の急速な高齢化が起こる.フリーラジカル医学生物学の研究成果をすべての人が享受できるようになったとき,21世紀はフリーラジカルの世紀だったといわれるであろう.
2001年9月
京都府立医科大学第一内科学教室
吉川敏一
2001年に「酸化ストレス─フリーラジカル医学生物学の最前線」と題した別冊・医学のあゆみを編集させていただいた.その後,酸化ストレスに関する研究は飛躍的に進展しており“oxidative stress”をキーワードにすると,PubMedでは42,000を超える論文が,Googleでは607万件がヒットしてくる.5年を経過したので,再度この分野の研究業績をまとめることとした.Ver.2では以上のような研究の現況を踏まえ,前版同様「第1章 酸化ストレスの基礎」「第2章 酸化ストレスと老化・疾患」という好評を得たスタイルを受け継ぎつつ,項目合計109小項目となり,前版の80より大幅に増加をみた.
21世紀の医療は,オーダーメイド診断,オーダーメイド医療,オーダーメイド予防が中心になることが予想されている.ポストゲノムの時代においてゲノミクスからプロテオミクス研究が盛んになってきている.新規蛋白質の同定は,新しい病態理解,創薬につながるためである.しかし,それら蛋白質の機能,安定性,寿命などを制御しているものが種々の活性酸素・活性窒素種であることが明らかとなり,いわゆる蛋白質の翻訳後修飾に関する研究が盛んである.京都府立医科大学においてもノーベル賞を受賞した田中耕一氏の所属する島津製作所の寄附講座として“生体機能分析医学講座”を立ち上げ,おもに酸化ストレスによる蛋白質翻訳後修飾に関する研究を開始している.
さらに,疾病診断あるいは疾病予防のバイオマーカーとしての蛋白質にも注目が集まっている.生活習慣病モデル動物を用いた血清プロテオミクスから発症前の段階で発症を予測しうるバイオマーカーを同定するプロジェクトが進められている.そのなかのひとつには酸化修飾を受けた既存蛋白質がバイオマーカーとなっている例があることもわかってきた.このように考えると酸化ストレス研究もいよいよヒトを用いた臨床研究の時代になりつつあるように考えられる.
たいへん名誉なことに2005〜2006年の2年間,国際フリーラジカル学会(SFRR International)のPresidentの要職を務めさせていただいている.この分野でのわが国の研究が世界的にも認められている証拠でもある.また,「日本フリーラジカル学会(SFRR Japan)」と「日本過酸化脂質・フリーラジカル学会」も2007年には合同学会を開催し,合併に向けた歩み寄りを模索しているところである.この分野の研究においてわが国が世界をリードしていくためにも若手研究者の台頭は必須である.本書に興味をもっていただいて,酸化ストレス研究の裾野が拡大していくことを願ってやまない.
最後にご多忙中にもかかわらずご寄稿をいただいた各著者の方々に厚く御礼申し上げます.
2006年9月
京都府立医科大学大学院医学研究科・生体機能制御学
吉川敏一
Ver.1の序――21世紀をフリーラジカルの世紀に――
20世紀を振り返って
20世紀を振り返ると,この世紀もある意味でフリーラジカルの世紀であったといえる.フリーラジカルの存在が化学の領域で認識されたのが19世紀から20世紀に変わるときであった.その後,20世紀前半には,合成ゴムなど高分子化学の領域を中心にラジカル重合反応などが研究された.しかし,生物医学領域で注目されだしたのは1969年,SODの発見が契機となっている.SODはすべての生物がもっており,スーパーオキシドという比較的反応性の低い化学種が疾患や老化の原因物質としてキーロールを握るのではと考えられた.フリーラジカルは当初,制御不能アットランダムに生成される性質から,生体分子の傷害要因としての位置づけでとらえられた.1980年代には,あらたな生体内フリーラジカルとしてNOが加わり,多彩な役割が明らかにされてきた.
20世紀最終時点で,フリーラジカルは単に傷害因子としてではなく,細胞内情報伝達因子,細胞・生体調節因子としての役割が明らかとなり,生命現象に普遍的な,より重要な事象と理解されるようになってきている.
酸化ストレス――ストレスの本質
さて,本書で用いられる酸化ストレスという言葉は,1985年,Siesが編著した本のタイトル『Oxidative Stress』に由来している.ストレスは外力によるひずみとの物理概念に発し,生体の適応反応に拡大されてから50年後のことである.酸素のない太古の地球では環境は還元的で,有機物は安定に存在することができた.酸素濃度の上昇とともに酸素ガスのもつ酸化的性質が有機物を不安定,短寿命なものとした.酸素存在下で生きる生物は生体内を還元的に維持する必要が生じ,酸素を電子受容体とする呼吸がエネルギー生成に利用されると,なおさらその必要性は高まり,精巧な防御システムが構築された.したがって,生体のホメオスタシスを乱す要因があれば,すべからくこの防御システムの攪乱を生じるため,あらゆるストレスは酸化的であるということもできる.
フリーラジカル生物医学
細胞内の酸化センサーとしては種々の物質のチオールジスルフィド変換がかかわることが多いわけであるが,サのメカニズムを中心に,それぞれのセンサーにおける機構の基礎部分の執筆をお願いした.酸化ストレスのセンサーからのシグナルは,かならずしも抗酸化的防御反応にとどまらず,数々の生体反応をもたらす.酸素分子は強い酸化的傾向を有しながら三重項のために反応性が抑制されているが,それを開放するのがほかのラジカルや遷移金属である.鉄を中心とする遷移金属の生体内管理が酸化的傷害防止上重要と考えられる.鉄の量やほかの酸化ストレスに対するセンサーとしての鉄反応蛋白群(IRP)が注目される理由である.細胞の癌化やアポトーシス,老化という生物学上もっとも本質的現象のメカニズムについても,ラジカルの面から最新の知見を紹介していただく.
一方,臨床面では,傷害因子としてのフリーラジカルというテーマが引き続き中心である.そのメカニズムはかなり詳細にわかってきており,フリーラジカルの関与しない病態は存在しないことがますます明白になってきていることを実感していただけるのではと思う.
フリーラジカルを通してみる世界
さて本序文のタイトルは“21世紀をフリーラジカルの世紀に”というものであるが,フリーラジカルの世紀に“しよう“ということなのか,“してもよいのでしょうか”と続くのか,はたまた,“しようといったのはだれだ!”と続くのかは不明である.この急速に進歩する生物・医学の世界で今後100年のなりゆきなど予想しようのないことなので,最後の案が妥当なのかもしれない.21世紀,バイオ関連科学の進歩の成果を疾病や老化制御に取り入れることへの期待,宇宙への進出とその利用などの見通しの明るい面と,地球環境の人工的悪化と資源の枯渇,途上国と先進工業国に住む人びとが享受する恩恵の格差の拡大などの暗い面がある.これらのどれにフリーラジカルはからんでいくのであろうか.
21世紀の課題――宇宙と地球環境
地球外宇宙に人が存在することは,直接一次宇宙線にさらされることを意味する.高エネルギーの一次宇宙線は分子からラジカルを生じるどころのエネルギーではないが,それに引き続く反応ではラジカルの生成が必至である.宇宙ステーションの実用化は近い将来になされるであろうし,宇宙工場や宇宙研究室はその一部として稼動することになることが予想される.宇宙へ出る人の数は限られるであろうが,それでも20世紀に比べると桁違いに増えるであろう.ラジカル生物学の基礎が宇宙生活に必要であろうし,逆に宇宙での成果がラジカル生物学にあらたな情報をもたらすかもしれない.
一方,地球上環境が地球外宇宙化する問題がある.オゾン層のできた数億年前まで,陸上に生物が進出できなかったことからみても,オゾンホールは重大な脅威である.地球上の環境が地球外宇宙に類似することになるのであるから.オゾン生成にも,フロンなどによるオゾンの破壊にも,ラジカル反応が主要な部分を占めている.その他の地球環境問題にもラジカルが深くかかわっていることは周知のとおりである.大気汚染物質(タバコ煙を含む)がどのように生成され,どのように生体物質と反応するかはその毒性発現と密接にかかわるが,その化学にフリーラジカルは頻繁に登場する.
酸素生成生物が登場してからも大気中の酸素濃度はそう簡単には増えなかったのであるが,それは海水中の鉄が酸素を吸収して沈殿したからである.鉄はオmol/l濃度しか溶けないが,水が酸性化していくと溶解可能濃度が上昇し,ヒトを含む生物環境に影響を及ぼす可能性がある.
21世紀の課題――オーダーメイド医療
疫学研究で,抗酸化栄養素の摂取が疾病予防に有効であることが示され,食品中の多くの抗酸化成分が知られたため,食品による疾病予防は巷の常識となっている.しかし,なにをどれだけ摂取するのがベストかを検定するべき有効な標準的指標がないのが現状である.信頼でき,簡便な酸化ストレスマーカーの測定が実用化されることが早急に必要な課題である.多くの研究の結論が“いろいろものをバランスよく摂りましょう”では,インパクトがなさすぎるのではなかろうか.
一方,遺伝子レベルの研究成果は,疾病罹患のリスクがもともと個人で異なっていることを示している.このことを踏まえた個々人の健康管理対策が可能となりつつある.しかし,実用化されても手づくりの車に乗るようなもので,恩恵を受けるのは豊かな国の住民だけとなるかもしれない.21世紀は地球人口がピークを迎えることが予想されている.それを乗り越えれば,21世紀後半には現在の日本同様,世界人口の急速な高齢化が起こる.フリーラジカル医学生物学の研究成果をすべての人が享受できるようになったとき,21世紀はフリーラジカルの世紀だったといわれるであろう.
2001年9月
京都府立医科大学第一内科学教室
吉川敏一
第1章 酸化ストレスの基礎
●発癌
1.酸化的損傷ヌクレオチドにより誘発される変異の防御システム(續 輝久・他)
2.フリーラジカルによる発癌における標的遺伝子(尾関宗孝・豊國伸哉)
3.抗酸化食品成分による発癌予防──現状と展望(村上 明・大東 肇)
4.オキシゲノミクス──酸化ストレス発癌とゲノム(赤塚慎也・豊國伸哉)
5.DNAメチレーションと酸化ストレス(豊田 実・丸山玲緒)
6.非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)からの発癌における酸化ストレスの関与(中江 大)
●細胞応答
7.NF-κB研究の最近の進歩(三田貴臣・岡本 尚)
8.酸化ストレスセンサーとしてのKeap1(細谷朋方)
9.活性酸素に対する細胞応答(須田玲子・黒瀬 等)
10.弱酸化ストレスによるp38MAPKの選択的活性化と細胞周期調節(倉田俊一)
11.ヘムオキシゲナーゼ-CO系による酸化ストレスの調節(末松 誠)
12.酸化ストレス応答におけるATMの役割とその活性化機構(山本健一・小林昌彦)
13.低酸素・再酸素化における好中球と血管内皮細胞の相互作用(市川 寛)
14 酸素高感受性生体システム(嫌気性菌)における酸化ストレス(竹内 亨)
15.プレコンディショニングにおけるフリーラジカル──その信号伝達物質としての役割(鎌田和浩)
●レドックス制御
16.チオレドキシンおよびチオレドキシンファミリー(近藤則彦・淀井淳司)
17.チオレドキシン結合蛋白質2と酸化ストレス(岡 新一)
18.γ-グルタミルシステインシンテターゼ遺伝子の発現調節と意義(浦田芳重・近藤宇史)
19.グルココルチコイド受容体のレドックス制御(平野史倫)
20.鉄イオン代謝制御蛋白IRP2(iron regulatory protein 2)の活性制御メカニズム(岩井一宏・山中宏二)
21.レドックス分子修飾によるチロシンキナーゼの活性調節(中島 泉)
22.酸化ストレスによるグルタチオンS-トランスフェラーゼの活性化(安仁屋洋子)
23.シスチン・グルタミン酸トランスポーターによるレドックス制御(佐藤英世)
24.テトラヒドロビオプテリンによる生体機能調節(野村隆英)
25.酸化ストレスを認識する小胞体内蛋白質(ERp44)──レドックス制御とカルシウムシグナルをリンクするERp44の発見(御子柴克彦・肥後剛康)
●アポトーシス
26.ASK1と酸化ストレス──ストレス応答シグナルから疾患へのアプローチ(梅田 剛・一條秀憲)
27.活性酸素種のアポトーシスにおける役割(朝日通雄・他)
28.一重項酸素により誘導されるアポトーシスシグナル伝達(桑原幹典)
29.新規抗アポトーシス因子としてのリン脂質ヒドロペルオキシドグルタチオンペルオキシダーゼ(PHGPx)(中川靖一・今井浩孝)
30.活性酸素・フリーラジカル発生剤による温熱誘発アポトーシスの増強(近藤 隆)
31.温熱処理と酸化ストレス(古倉 聡)
●炎症・感染症
32.炎症と酸化ストレス(佐藤英介・井上正康)
33.Heme oxygenase-1(HO-1),carbon monoxide(CO)による抗炎症効果(高木智久・内藤裕二)
34.炎症発癌と活性酸化窒素種(岡田 太)
35.接着分子と酸化ストレス(半田 修)
36.アンジオテンシン受容体と酸化ストレス(吉田憲正・鈴木隆裕)
●酸化ストレスマーカー
37.血液で判断する細胞内外の酸化ストレスのマーカー(山本順寛)
38.酸化ストレスプロテオミクス(石井剛志・内田浩二)
39.核酸の酸化障害の評価法の進歩(下位香代子)
40.生体磁気共鳴法による酸化ストレス疾患の無侵襲解析(内海英雄)
41.電子スピン共鳴(ESR)法による酸化ストレス評価(李 昌一)
42.高感度一重項酸素蛍光プローブの開発(浦野泰照・長野哲雄)
43.ESR-スピントラップ法に及ぼす一重項酸素の影響(竹下啓蔵・西澤千穂)
44.酸化ストレスの指標としての血清・血漿チオレドキシン(中村 肇)
45.疾病予防とプロテオミクス(内藤裕二・他)
●抗酸化防御機構・抗酸化剤
46.抗酸化防御システム(二木鋭雄)
47.酸化ストレス応答としての抗酸化酵素誘導(鈴木敬一郎・大河原知水)
48.GCSの構造機能解析──グルタチオン生合成制御をめざして(日■隆雄・小田順一)
49.酸化ストレス予防と食品機能(大澤俊彦)
50.ポリフェノール機能性のあらたな展開(寺尾純二・他)
●一酸化窒素
51.生体内NOのレドックス種および活性酸化窒素種の反応と活性──最近の進歩(吉村哲彦)
52.一酸化窒素によるDNA傷害(牧野圭祐・Seung Pil PACK)
53.一酸化窒素(NO)による新しい感染防御機構(岡本竜哉・赤池孝章)
第2章 酸化ストレスと老化・疾患
●老化・脳神経疾患
54.ミトコンドリアからの酸化ストレスと老化(石井直明)
55.老化と酸化ストレス(松尾光芳)
56.神経変性疾患と酸化修飾産物(柴田亮行)
57.カテコールアミン神経特異的酸化ストレスとしてのキノン体毒性とその防御(宮崎育子・浅沼幹人)
58.重症脳損傷に対する脳低温療法と酸化ストレス(池田幸穂・李 昌一)
59.酸化ストレス関連疾患におけるミトコンドリアの役割(馬嶋秀行)
●循環器疾患
60.酸化ストレスによる心筋障害とその予防(香山洋介・小室一成)
61.急性冠症候群と酸化ストレス(倉林正彦)
62.EDHFとしての過酸化水素(的場哲哉・下川宏明)
63.酸化ストレスによる血管内皮機能障害とスタチン(平瀬徹明・野出孝一)
64.川崎病血管障害と酸化ストレス──動脈硬化への進展を考える(二星あゆみ・■岡建城)
65.動脈硬化と酸化ストレス(野口範子)
66.心筋炎における酸化ストレス(岸本千晴)
●消化器疾患
67.NERDと酸化ストレス(岩崎栄典・鈴木秀和)
68.Helicobacter pylori感染と酸化ストレス(鈴木秀和・他)
69.炎症性腸疾患と酸化ストレス(内藤裕二・他)
70.肝移植と酸化ストレス(加藤悠太郎)
71.NASHと酸化ストレス(佐々木 裕)
72.HCV肝発癌と酸化ストレス(是永匡紹・他)
73.急性・慢性膵炎におけるチオレドキシンの役割(西尾彰功・大橋真也)
74.胃癌発癌と酸化ストレス(松井裕史)
●腎疾患
75.活性酸素の産生増加機構──uremic toxinによる解析(青柳一正・平川暁子)
76.活性酸素と糸球体腎炎の発症・進行(成田一衛・下条文武)
77.急性腎不全とフリーラジカル(福岡利仁・副島昭典)
78.慢性腎不全と酸化ストレス──酸化ストレスの役割:腎障害の進行から透析まで(中尾彰秀)
79.細胞外型Cu,Zn-superoxide dismutaseと慢性腎不全(山田晴生・他)
●皮膚疾患
80.酸化ストレスと皮膚疾患──皮膚も錆びる(宮地良樹)
81.皮膚老化と活性酸素(内藤裕二・金 辰也)
82.紫外線皮膚障害と酸化ストレス(市橋正光)
●代謝疾患・糖尿病
83.糖尿病における酸化ストレス――最近の進歩(長谷川剛二)
84.糖尿病における酸化ストレス亢進とその機序――血管壁細胞NAD(P)Hオキシダーゼとミトコンドリアの役割(井口登與志)
85.糖尿病血管合併症と酸化ストレス(西尾善彦)
86.アルドース還元酵素と酸化ストレス(長谷川剛二・中村直登)
87.糖尿病性合併症の抗酸化物質による予防(市川 寛・内藤裕二)
88.脂肪細胞と酸化ストレス(山内敏正・他)
89.甲状腺ホルモンと酸化ストレス(神部福司・村田善晴)
●呼吸器疾患
90.急性肺傷害と酸化ストレス(高野裕久・他)
91.肺移植における虚血再灌流傷害とフリーラジカル──ヒトチオレドキシン(hTRX)とニトログリセリンによる酸化ストレス抑制効果(庄司 剛・他)
92.酸化ストレスと肺疾患(丸山宗治)
93.急性・慢性肺疾患とチオレドキシン(星野勇馬)
94.気管支喘息と酸化ストレス(佐藤厚子・佐々木英忠)
95.高濃度酸素による肺障害(永田一洋)
●血液疾患
96.鉄代謝異常と酸化ストレス(岡田 茂)
97.高ホモシステイン血症の血管障害における活性酸素の関与(平野量哉・玉井 浩)
98.放射線障害と酸化ストレス(安西和紀)
●眼疾患
99.網膜疾患と酸化ストレス(大平明弘)
100.角膜の血管新生と酸化ストレス(中西孝子)
101.白内障と酸化ストレス(中西孝子)
102.加齢黄斑変性とフリーラジカル(今村 裕)
●運動
103.運動による酸化ストレスとその制御(青井 渉・高波嘉一)
●環境
104.環境化学物質による酸化的損傷──老化や発癌,生殖毒性における意義(川西正祐・他)
105.酸化ストレスに対するメタロチオネインの生理学的意義(佐藤雅彦)
106.メチル水銀による酸化ストレスと神経細胞死(臼杵扶佐子)
●生殖
107.男性生殖における酸化反応の功罪(藤井順逸)
108.酸化ストレスと生殖:女性(齊藤英和・中川浩次)
●歯科
109.歯科疾患と酸化ストレス(李 昌一)
サイドメモ目次
LOHでなにが起こる?
遺伝子サイレンシング
Neural endopeptidase 24.11と癌
コアクチベーターとコリプレッサー
Nrf2と疾患との関連
酸素は生命がいままで体験したなかでもっとも有害な公害物質であった?
嫌気性菌
Postconditioningとremote preconditioning
TBP-/Txnip/VDUP1
TRXの還元活性を阻害するのはTBP-2だけか
GSH/GRXシステム
ユビキチンシステム
c-Src活性化のローカルスイッチ
GSTとイオンチャネル
Phe水酸化酵素アポ酵素欠損による高Phe血症へのBH4補充療法
小胞体ストレス
酸化ストレスとレドックスストレスは?
一重項酸素による複雑なアポトーシス経路の誘導
Heat shock protein(HSP)
腫瘍形質の可変性
抗接着分子療法
アンジオテンシンとメタボリック症候群
LC/ESI/MS/MS
ESRIによるフリーラジカルの画像化
スピンプローブ法
パーオキシナイトライトと一重項酸素
一重項酸素の物理的消去と化学的消去
抗酸化活性の評価
Cu,Zn-SODのグリケーション
遷移状態アナログ
フラボノイド
ニトロソ化とニトロシル化
カルボジイミド
ニトロ化ストレス(nitrative stress)
線虫C.elegans
寿命遺伝子
酵母の寿命
中枢神経系の酸化ストレス反応
ドパミンキノン合成酵素とメラニン
血管内冷却法
EDHFに関する諸仮説
アドリアマイシン心筋症
心不全でのβ遮断剤治療
スタチンの“beyond cholesterol”効果
4-hydroxy-2-nonenal(HNE)
Helicobacter属細菌発見における日本人の知られざる功績
成人生体肝移植における過小グラフト肝
NASHの診断
ROSと酸化ストレス
アポトーシス
Hepcidin
Protease activated receptor-2(PAR-2)
グアニジノ化合物と腎不全
アンジオテンシン「(AG「)と活性酸素
糸球体過剰濾過説(A「の役割)
ホモシステイン(Hcy)
炎症性B瘡とは
Gene ChipTM(オリゴヌクレオチドアレイ)
加齢に伴う皮膚抗酸化能の変化
PARP
酸化ストレスと遺伝子発現異常
アルドース還元酵素(AR)の生理的役割
8-ヒドロキシデオキシグアノシン(8-OHdG)
ヒストンアセチル化と脱アセチル化
チオール化合物によるMn-SODの誘導
Hepcidin
ホモシステインの細胞輸送経路
白内障
運動と寿命
メタロチオネイン(MT)
精子形成と機能発現のレドックス制御
オッセオインテグレーション
●発癌
1.酸化的損傷ヌクレオチドにより誘発される変異の防御システム(續 輝久・他)
2.フリーラジカルによる発癌における標的遺伝子(尾関宗孝・豊國伸哉)
3.抗酸化食品成分による発癌予防──現状と展望(村上 明・大東 肇)
4.オキシゲノミクス──酸化ストレス発癌とゲノム(赤塚慎也・豊國伸哉)
5.DNAメチレーションと酸化ストレス(豊田 実・丸山玲緒)
6.非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)からの発癌における酸化ストレスの関与(中江 大)
●細胞応答
7.NF-κB研究の最近の進歩(三田貴臣・岡本 尚)
8.酸化ストレスセンサーとしてのKeap1(細谷朋方)
9.活性酸素に対する細胞応答(須田玲子・黒瀬 等)
10.弱酸化ストレスによるp38MAPKの選択的活性化と細胞周期調節(倉田俊一)
11.ヘムオキシゲナーゼ-CO系による酸化ストレスの調節(末松 誠)
12.酸化ストレス応答におけるATMの役割とその活性化機構(山本健一・小林昌彦)
13.低酸素・再酸素化における好中球と血管内皮細胞の相互作用(市川 寛)
14 酸素高感受性生体システム(嫌気性菌)における酸化ストレス(竹内 亨)
15.プレコンディショニングにおけるフリーラジカル──その信号伝達物質としての役割(鎌田和浩)
●レドックス制御
16.チオレドキシンおよびチオレドキシンファミリー(近藤則彦・淀井淳司)
17.チオレドキシン結合蛋白質2と酸化ストレス(岡 新一)
18.γ-グルタミルシステインシンテターゼ遺伝子の発現調節と意義(浦田芳重・近藤宇史)
19.グルココルチコイド受容体のレドックス制御(平野史倫)
20.鉄イオン代謝制御蛋白IRP2(iron regulatory protein 2)の活性制御メカニズム(岩井一宏・山中宏二)
21.レドックス分子修飾によるチロシンキナーゼの活性調節(中島 泉)
22.酸化ストレスによるグルタチオンS-トランスフェラーゼの活性化(安仁屋洋子)
23.シスチン・グルタミン酸トランスポーターによるレドックス制御(佐藤英世)
24.テトラヒドロビオプテリンによる生体機能調節(野村隆英)
25.酸化ストレスを認識する小胞体内蛋白質(ERp44)──レドックス制御とカルシウムシグナルをリンクするERp44の発見(御子柴克彦・肥後剛康)
●アポトーシス
26.ASK1と酸化ストレス──ストレス応答シグナルから疾患へのアプローチ(梅田 剛・一條秀憲)
27.活性酸素種のアポトーシスにおける役割(朝日通雄・他)
28.一重項酸素により誘導されるアポトーシスシグナル伝達(桑原幹典)
29.新規抗アポトーシス因子としてのリン脂質ヒドロペルオキシドグルタチオンペルオキシダーゼ(PHGPx)(中川靖一・今井浩孝)
30.活性酸素・フリーラジカル発生剤による温熱誘発アポトーシスの増強(近藤 隆)
31.温熱処理と酸化ストレス(古倉 聡)
●炎症・感染症
32.炎症と酸化ストレス(佐藤英介・井上正康)
33.Heme oxygenase-1(HO-1),carbon monoxide(CO)による抗炎症効果(高木智久・内藤裕二)
34.炎症発癌と活性酸化窒素種(岡田 太)
35.接着分子と酸化ストレス(半田 修)
36.アンジオテンシン受容体と酸化ストレス(吉田憲正・鈴木隆裕)
●酸化ストレスマーカー
37.血液で判断する細胞内外の酸化ストレスのマーカー(山本順寛)
38.酸化ストレスプロテオミクス(石井剛志・内田浩二)
39.核酸の酸化障害の評価法の進歩(下位香代子)
40.生体磁気共鳴法による酸化ストレス疾患の無侵襲解析(内海英雄)
41.電子スピン共鳴(ESR)法による酸化ストレス評価(李 昌一)
42.高感度一重項酸素蛍光プローブの開発(浦野泰照・長野哲雄)
43.ESR-スピントラップ法に及ぼす一重項酸素の影響(竹下啓蔵・西澤千穂)
44.酸化ストレスの指標としての血清・血漿チオレドキシン(中村 肇)
45.疾病予防とプロテオミクス(内藤裕二・他)
●抗酸化防御機構・抗酸化剤
46.抗酸化防御システム(二木鋭雄)
47.酸化ストレス応答としての抗酸化酵素誘導(鈴木敬一郎・大河原知水)
48.GCSの構造機能解析──グルタチオン生合成制御をめざして(日■隆雄・小田順一)
49.酸化ストレス予防と食品機能(大澤俊彦)
50.ポリフェノール機能性のあらたな展開(寺尾純二・他)
●一酸化窒素
51.生体内NOのレドックス種および活性酸化窒素種の反応と活性──最近の進歩(吉村哲彦)
52.一酸化窒素によるDNA傷害(牧野圭祐・Seung Pil PACK)
53.一酸化窒素(NO)による新しい感染防御機構(岡本竜哉・赤池孝章)
第2章 酸化ストレスと老化・疾患
●老化・脳神経疾患
54.ミトコンドリアからの酸化ストレスと老化(石井直明)
55.老化と酸化ストレス(松尾光芳)
56.神経変性疾患と酸化修飾産物(柴田亮行)
57.カテコールアミン神経特異的酸化ストレスとしてのキノン体毒性とその防御(宮崎育子・浅沼幹人)
58.重症脳損傷に対する脳低温療法と酸化ストレス(池田幸穂・李 昌一)
59.酸化ストレス関連疾患におけるミトコンドリアの役割(馬嶋秀行)
●循環器疾患
60.酸化ストレスによる心筋障害とその予防(香山洋介・小室一成)
61.急性冠症候群と酸化ストレス(倉林正彦)
62.EDHFとしての過酸化水素(的場哲哉・下川宏明)
63.酸化ストレスによる血管内皮機能障害とスタチン(平瀬徹明・野出孝一)
64.川崎病血管障害と酸化ストレス──動脈硬化への進展を考える(二星あゆみ・■岡建城)
65.動脈硬化と酸化ストレス(野口範子)
66.心筋炎における酸化ストレス(岸本千晴)
●消化器疾患
67.NERDと酸化ストレス(岩崎栄典・鈴木秀和)
68.Helicobacter pylori感染と酸化ストレス(鈴木秀和・他)
69.炎症性腸疾患と酸化ストレス(内藤裕二・他)
70.肝移植と酸化ストレス(加藤悠太郎)
71.NASHと酸化ストレス(佐々木 裕)
72.HCV肝発癌と酸化ストレス(是永匡紹・他)
73.急性・慢性膵炎におけるチオレドキシンの役割(西尾彰功・大橋真也)
74.胃癌発癌と酸化ストレス(松井裕史)
●腎疾患
75.活性酸素の産生増加機構──uremic toxinによる解析(青柳一正・平川暁子)
76.活性酸素と糸球体腎炎の発症・進行(成田一衛・下条文武)
77.急性腎不全とフリーラジカル(福岡利仁・副島昭典)
78.慢性腎不全と酸化ストレス──酸化ストレスの役割:腎障害の進行から透析まで(中尾彰秀)
79.細胞外型Cu,Zn-superoxide dismutaseと慢性腎不全(山田晴生・他)
●皮膚疾患
80.酸化ストレスと皮膚疾患──皮膚も錆びる(宮地良樹)
81.皮膚老化と活性酸素(内藤裕二・金 辰也)
82.紫外線皮膚障害と酸化ストレス(市橋正光)
●代謝疾患・糖尿病
83.糖尿病における酸化ストレス――最近の進歩(長谷川剛二)
84.糖尿病における酸化ストレス亢進とその機序――血管壁細胞NAD(P)Hオキシダーゼとミトコンドリアの役割(井口登與志)
85.糖尿病血管合併症と酸化ストレス(西尾善彦)
86.アルドース還元酵素と酸化ストレス(長谷川剛二・中村直登)
87.糖尿病性合併症の抗酸化物質による予防(市川 寛・内藤裕二)
88.脂肪細胞と酸化ストレス(山内敏正・他)
89.甲状腺ホルモンと酸化ストレス(神部福司・村田善晴)
●呼吸器疾患
90.急性肺傷害と酸化ストレス(高野裕久・他)
91.肺移植における虚血再灌流傷害とフリーラジカル──ヒトチオレドキシン(hTRX)とニトログリセリンによる酸化ストレス抑制効果(庄司 剛・他)
92.酸化ストレスと肺疾患(丸山宗治)
93.急性・慢性肺疾患とチオレドキシン(星野勇馬)
94.気管支喘息と酸化ストレス(佐藤厚子・佐々木英忠)
95.高濃度酸素による肺障害(永田一洋)
●血液疾患
96.鉄代謝異常と酸化ストレス(岡田 茂)
97.高ホモシステイン血症の血管障害における活性酸素の関与(平野量哉・玉井 浩)
98.放射線障害と酸化ストレス(安西和紀)
●眼疾患
99.網膜疾患と酸化ストレス(大平明弘)
100.角膜の血管新生と酸化ストレス(中西孝子)
101.白内障と酸化ストレス(中西孝子)
102.加齢黄斑変性とフリーラジカル(今村 裕)
●運動
103.運動による酸化ストレスとその制御(青井 渉・高波嘉一)
●環境
104.環境化学物質による酸化的損傷──老化や発癌,生殖毒性における意義(川西正祐・他)
105.酸化ストレスに対するメタロチオネインの生理学的意義(佐藤雅彦)
106.メチル水銀による酸化ストレスと神経細胞死(臼杵扶佐子)
●生殖
107.男性生殖における酸化反応の功罪(藤井順逸)
108.酸化ストレスと生殖:女性(齊藤英和・中川浩次)
●歯科
109.歯科疾患と酸化ストレス(李 昌一)
サイドメモ目次
LOHでなにが起こる?
遺伝子サイレンシング
Neural endopeptidase 24.11と癌
コアクチベーターとコリプレッサー
Nrf2と疾患との関連
酸素は生命がいままで体験したなかでもっとも有害な公害物質であった?
嫌気性菌
Postconditioningとremote preconditioning
TBP-/Txnip/VDUP1
TRXの還元活性を阻害するのはTBP-2だけか
GSH/GRXシステム
ユビキチンシステム
c-Src活性化のローカルスイッチ
GSTとイオンチャネル
Phe水酸化酵素アポ酵素欠損による高Phe血症へのBH4補充療法
小胞体ストレス
酸化ストレスとレドックスストレスは?
一重項酸素による複雑なアポトーシス経路の誘導
Heat shock protein(HSP)
腫瘍形質の可変性
抗接着分子療法
アンジオテンシンとメタボリック症候群
LC/ESI/MS/MS
ESRIによるフリーラジカルの画像化
スピンプローブ法
パーオキシナイトライトと一重項酸素
一重項酸素の物理的消去と化学的消去
抗酸化活性の評価
Cu,Zn-SODのグリケーション
遷移状態アナログ
フラボノイド
ニトロソ化とニトロシル化
カルボジイミド
ニトロ化ストレス(nitrative stress)
線虫C.elegans
寿命遺伝子
酵母の寿命
中枢神経系の酸化ストレス反応
ドパミンキノン合成酵素とメラニン
血管内冷却法
EDHFに関する諸仮説
アドリアマイシン心筋症
心不全でのβ遮断剤治療
スタチンの“beyond cholesterol”効果
4-hydroxy-2-nonenal(HNE)
Helicobacter属細菌発見における日本人の知られざる功績
成人生体肝移植における過小グラフト肝
NASHの診断
ROSと酸化ストレス
アポトーシス
Hepcidin
Protease activated receptor-2(PAR-2)
グアニジノ化合物と腎不全
アンジオテンシン「(AG「)と活性酸素
糸球体過剰濾過説(A「の役割)
ホモシステイン(Hcy)
炎症性B瘡とは
Gene ChipTM(オリゴヌクレオチドアレイ)
加齢に伴う皮膚抗酸化能の変化
PARP
酸化ストレスと遺伝子発現異常
アルドース還元酵素(AR)の生理的役割
8-ヒドロキシデオキシグアノシン(8-OHdG)
ヒストンアセチル化と脱アセチル化
チオール化合物によるMn-SODの誘導
Hepcidin
ホモシステインの細胞輸送経路
白内障
運動と寿命
メタロチオネイン(MT)
精子形成と機能発現のレドックス制御
オッセオインテグレーション








