はじめに
東京大学医学部附属病院無菌治療部 平井久丸
自己の再生能力を超えて不可逆的に機能不全に陥った細胞,臓器,組織を救済するためには外的操作でその機能を再獲得させる,いわゆる再生医学の適応が必要である.造血再生医学の一端として,すでに移植再生医療,すなわち骨髄移植,末梢血幹細胞移植,臍帯血移植などが行われている.しかし,これらの移植医療はドナーの存在を前提とする医療であり,かならずしも適切なドナーが得られないことが大きな問題となってきた.したがって,ドナーを考慮することなく行える細胞,臓器,組織の再生は究極の再生医学であり,その技術の確立は21世紀の医療の大きなテーマである.
造血細胞の発生起源に関してはaorta-gonad-mesonephros(AGM)領域に由来することが示され,血管内皮細胞にも分化しうるヘマンジオブラスト(hemangioblast)という共通祖先細胞から分化することが明らかになっている.そのような発生・分化過程における詳細な分子メカニズムは不明であるが,造血幹細胞の起源や分化・増殖の過程が明らかになることによって再生医学や細胞療法への応用が模索されるようになった.今後はES細胞,ヘマンジオブラスト,胎仔肝造血幹細胞,骨髄造血幹細胞と進む素過程をinvitroで再現する研究へと発展していくことが予想される.
造血幹細胞を生成する技術とともに必要な技術は,造血幹細胞を維持し増幅する技術である.現在までに多数の造血因子が同定され,それらの遺伝子が単離されて遺伝子組換え医薬として使用されているが,造血幹細胞を維持し増幅する因子は見出されていない.造血幹細胞の維持と増幅には骨髄支持細胞などとの相互作用が必要であると考えられているが,どのような分子がどのようなシグナル伝達系を介して造血幹細胞を維持し増幅するかは不明である.しかし,本質的なメカニズムとは別に,ある種の骨髄支持細胞との共培養やサイトカインの組合せにより,ある程度は造血幹細胞を増幅可能であることが示されている.このようなことから,近い将来,造血幹細胞を維持し増幅する技術が確立されるものと期待されている.
多能性造血幹細胞は造血系のすべての細胞を再構築できることから,造血障害性疾患や造血細胞腫瘍に対して広く造血幹細胞移植が行われている.現在,造血幹細胞のソースとして骨髄幹細胞,末梢血幹細胞,臍帯血幹細胞が用いられているが,これらの幹細胞の間にもいくつかの点において生物学的あるいは免疫学的な相違があることが明らかになっている.同種造血幹細胞移植の場合には造血幹細胞の免疫学的制御が大きな問題となる.ひとつは移植免疫の問題,すなわち拒絶と生着および移植片対宿主病(GVHD)の制御である.もうひとつの問題はアロ免疫を介した治療効果の問題であり,移植片対白血病(GVL)効果にみられるように,造血幹細胞移植によってアロ免疫を介した抗腫瘍効果を誘導することができる.一般にはGVHDの程度とGVL効果は相関することが知られるが,今後の同種造血幹細胞移植では最小のGVHDと最大のGVL効果をもたらすような分子制御理論の構築が望まれる.このような観点から,ドナーリンパ球輸注(DLT)は十分にGVHDをモニターしながら早期再発に対処する方法論として注目され,普及しつつある.また,同種CD34陽性細胞移植によってGVHDを防ぎつつ,制御された数のT細胞輸注によって生着とGVL効果をねらう方法も期待を集めている.
1999年4月から非血縁者間移植においてもミスマッチ移植が可能になったが,移植免疫制御理論の進歩は同種ミスマッチ移植に大きく貢献すると予想される.造血幹細胞移植の成否を担うひとつの大きな問題は前処置の問題であり,前処置に含まれる超大量化学療法や全身照射は移植後早期死亡や移植適応の制限をもたらしている.このようなことから,移植前処置の軽減が期待されていたが,近年,ミニトランスプラント(non-myeloablativetransplant)とよばれる試みが報告されている.この方法は生着しうる最小の移植前処置を行い,免疫抑制を中心にして移植を行う方法であり,生着後はドナーとレシピエントの造血が共存する混合キメラの状態となる.その後で,免疫抑制剤の減量やDLTにより腫瘍細胞を排除しようという理論である.このような移植方法が完成すれば,移植後早期死亡が減少するばかりでなく,年齢や臓器障害などに関する移植適応が広がる可能性が期待される.
造血細胞を用いた細胞療法の将来的な展開として注目されることのひとつは,腫瘍免疫細胞療法への応用である.抗原提示細胞である樹状細胞は末梢血より得ることもできるが,造血幹細胞や末梢血単球からもサイトカインを用いることによって分化させることが可能である.悪性腫瘍は遺伝子変異に基づく疾患であり,本来このような変異遺伝子産物は免疫監視機構により排除されるべきものであるが,なんらかの理由により悪性腫瘍は免疫監視機構からエスケープして成立すると考えられる.変異遺伝子産物がHLAによって提示可能であるなら腫瘍抗原としてこれを利用し,樹状細胞を用いて腫瘍抗原特異的なCD4陽性T細胞あるいはCD8陽性細胞障害性T細胞を誘導して癌ワクチンとして臨床応用することができる.
また,もうひとつの将来的な有用性は遺伝子治療への応用である.生体において恒久的に維持される造血幹細胞に遺伝子を導入することによって持続した遺伝子発現が得られるため,疾患を治療する目的で遺伝子治療の標的細胞として用いることが可能である.このように造血幹細胞は再生医学や細胞療法に多大な有用性が期待されるため,今後の展開がおおいに注目される.
東京大学医学部附属病院無菌治療部 平井久丸
自己の再生能力を超えて不可逆的に機能不全に陥った細胞,臓器,組織を救済するためには外的操作でその機能を再獲得させる,いわゆる再生医学の適応が必要である.造血再生医学の一端として,すでに移植再生医療,すなわち骨髄移植,末梢血幹細胞移植,臍帯血移植などが行われている.しかし,これらの移植医療はドナーの存在を前提とする医療であり,かならずしも適切なドナーが得られないことが大きな問題となってきた.したがって,ドナーを考慮することなく行える細胞,臓器,組織の再生は究極の再生医学であり,その技術の確立は21世紀の医療の大きなテーマである.
造血細胞の発生起源に関してはaorta-gonad-mesonephros(AGM)領域に由来することが示され,血管内皮細胞にも分化しうるヘマンジオブラスト(hemangioblast)という共通祖先細胞から分化することが明らかになっている.そのような発生・分化過程における詳細な分子メカニズムは不明であるが,造血幹細胞の起源や分化・増殖の過程が明らかになることによって再生医学や細胞療法への応用が模索されるようになった.今後はES細胞,ヘマンジオブラスト,胎仔肝造血幹細胞,骨髄造血幹細胞と進む素過程をinvitroで再現する研究へと発展していくことが予想される.
造血幹細胞を生成する技術とともに必要な技術は,造血幹細胞を維持し増幅する技術である.現在までに多数の造血因子が同定され,それらの遺伝子が単離されて遺伝子組換え医薬として使用されているが,造血幹細胞を維持し増幅する因子は見出されていない.造血幹細胞の維持と増幅には骨髄支持細胞などとの相互作用が必要であると考えられているが,どのような分子がどのようなシグナル伝達系を介して造血幹細胞を維持し増幅するかは不明である.しかし,本質的なメカニズムとは別に,ある種の骨髄支持細胞との共培養やサイトカインの組合せにより,ある程度は造血幹細胞を増幅可能であることが示されている.このようなことから,近い将来,造血幹細胞を維持し増幅する技術が確立されるものと期待されている.
多能性造血幹細胞は造血系のすべての細胞を再構築できることから,造血障害性疾患や造血細胞腫瘍に対して広く造血幹細胞移植が行われている.現在,造血幹細胞のソースとして骨髄幹細胞,末梢血幹細胞,臍帯血幹細胞が用いられているが,これらの幹細胞の間にもいくつかの点において生物学的あるいは免疫学的な相違があることが明らかになっている.同種造血幹細胞移植の場合には造血幹細胞の免疫学的制御が大きな問題となる.ひとつは移植免疫の問題,すなわち拒絶と生着および移植片対宿主病(GVHD)の制御である.もうひとつの問題はアロ免疫を介した治療効果の問題であり,移植片対白血病(GVL)効果にみられるように,造血幹細胞移植によってアロ免疫を介した抗腫瘍効果を誘導することができる.一般にはGVHDの程度とGVL効果は相関することが知られるが,今後の同種造血幹細胞移植では最小のGVHDと最大のGVL効果をもたらすような分子制御理論の構築が望まれる.このような観点から,ドナーリンパ球輸注(DLT)は十分にGVHDをモニターしながら早期再発に対処する方法論として注目され,普及しつつある.また,同種CD34陽性細胞移植によってGVHDを防ぎつつ,制御された数のT細胞輸注によって生着とGVL効果をねらう方法も期待を集めている.
1999年4月から非血縁者間移植においてもミスマッチ移植が可能になったが,移植免疫制御理論の進歩は同種ミスマッチ移植に大きく貢献すると予想される.造血幹細胞移植の成否を担うひとつの大きな問題は前処置の問題であり,前処置に含まれる超大量化学療法や全身照射は移植後早期死亡や移植適応の制限をもたらしている.このようなことから,移植前処置の軽減が期待されていたが,近年,ミニトランスプラント(non-myeloablativetransplant)とよばれる試みが報告されている.この方法は生着しうる最小の移植前処置を行い,免疫抑制を中心にして移植を行う方法であり,生着後はドナーとレシピエントの造血が共存する混合キメラの状態となる.その後で,免疫抑制剤の減量やDLTにより腫瘍細胞を排除しようという理論である.このような移植方法が完成すれば,移植後早期死亡が減少するばかりでなく,年齢や臓器障害などに関する移植適応が広がる可能性が期待される.
造血細胞を用いた細胞療法の将来的な展開として注目されることのひとつは,腫瘍免疫細胞療法への応用である.抗原提示細胞である樹状細胞は末梢血より得ることもできるが,造血幹細胞や末梢血単球からもサイトカインを用いることによって分化させることが可能である.悪性腫瘍は遺伝子変異に基づく疾患であり,本来このような変異遺伝子産物は免疫監視機構により排除されるべきものであるが,なんらかの理由により悪性腫瘍は免疫監視機構からエスケープして成立すると考えられる.変異遺伝子産物がHLAによって提示可能であるなら腫瘍抗原としてこれを利用し,樹状細胞を用いて腫瘍抗原特異的なCD4陽性T細胞あるいはCD8陽性細胞障害性T細胞を誘導して癌ワクチンとして臨床応用することができる.
また,もうひとつの将来的な有用性は遺伝子治療への応用である.生体において恒久的に維持される造血幹細胞に遺伝子を導入することによって持続した遺伝子発現が得られるため,疾患を治療する目的で遺伝子治療の標的細胞として用いることが可能である.このように造血幹細胞は再生医学や細胞療法に多大な有用性が期待されるため,今後の展開がおおいに注目される.
はじめに 平井久丸
造血幹細胞
1.造血幹細胞の起源と性状…辻浩一郎
2.造血幹細胞の発生と血管形成…高倉伸幸
3.AGM領域における造血幹細胞の発生…竹内眞樹
4.骨髄支持細胞におけるストローマ細胞の役割…新井智・工藤明
5.造血前駆細胞群―正常造血と白血病化における役割…赤司浩一
6.造血幹細胞の転写制御…黒川峰夫
7.造血幹細胞からのリンパ球分化…河本宏・桂義元
8.造血幹細胞のサイトカインによる制御…別所正美
造血幹細胞の維持と増幅
9.ポリコーム遺伝子群による造血制御…瀧原義宏
10.造血幹細胞とNotch…千葉滋
11.シグナル分子を利用した造血幹細胞の増幅―IL-6/sIL-6Rを用いたヒト造血幹細胞のexvivo増幅…中畑龍俊
12.ヒト骨髄ストローマ細胞をベースとしたヒト造血幹細胞増幅システム―臨床応用への問題提起…池淵研二・山口美樹
13.異種ストローマ細胞を用いた造血幹細胞の増幅…安藤潔
14.遺伝子導入による造血幹細胞の増幅…久米晃啓
造血幹細胞移植
15.自家末梢血幹細胞移植の現状と展望…河野嘉文
16.自家末梢血CD34陽性幹細胞移植…澤田賢一・小…泉和輝
17.多発性骨髄腫に対するtandem自己末梢血幹細胞移植療法…斉藤憲治
18.同種骨髄移植の現状と展望…濱口元洋
19.同種末梢血幹細胞移植の適応,方法,成績…原田実根
20.同種末梢血幹細胞移植と骨髄移植の比較―大規模集計および無作為試験の成績…岸賢治
21.HLA不適合同種CD34陽性幹細胞移植―CD34陽性細胞移植…河敬世・安…井昌博
22.ヒト臍帯血幹細胞の特性…徳島恭夫・高…橋恒夫
23.非血縁者間臍帯血移植の現状と展望―国内外の非血縁者間臍帯血移植および臍帯血バンクの現状と問題点…加藤剛二
24.骨髄非破壊的同種移植―ミニトランスプラントまたはミニ移植…堀明子・峯石真
移植免疫の制御
25.非血縁者間骨髄移植における組織適合性抗原…森島泰雄
26.マイナー組織適合性抗原とGVHD/GVL-マイナー抗原は臨床医学でもマイナーリーグか…佐治博夫
27.分子生物学的手法によるGVHDの制御―Fas/FasL系とGVHD…神田善伸
28.同種造血幹細胞移植後のmixedchimerism…古川達雄
29.同種PBSCTにおけるGVHD…田中淳司
30.ドナーリンパ球輸注療法の威力―ベッドからベンチへ…塩原信太郎
31.CTLA4Igと移植免疫―これからの臓器移植…平野直人
32.免疫抑制薬の現況と作用機序…田村康一
腫瘍免疫の制御
33.腫瘍免疫機構と腫瘍抗原―T細胞認識ヒト腫瘍抗原…河上裕
34.樹状細胞の抗原プロセシングと腫瘍免疫…高原和彦・稲葉カヨ
35.腫瘍免疫とサイトカイン…藤原大美
36.Th1/Th2細胞と抗腫瘍免疫―癌治療にはTh1・Th2のいずれの細胞が有効か…西村孝司
37.腫瘍免疫におけるヒト細胞傷害性T細胞の誘導と細胞傷害機構―造血器腫瘍を中心として…安川正貴
免疫療法
38.造血器腫瘍の抗体療法…飛内賢正
39.造血器悪性腫瘍に対する免疫細胞療法―慢性骨髄性白血病に対する樹状細胞を用いた免疫療法の検討…高橋強志
40.白血病細胞の抗腫瘍免疫からの回避と白血病由来樹状細胞によるその克服…高橋益廣・成田美和子
41.CD40リガンドを用いた免疫遺伝子療法…加藤和則
42.ヒトVα24NKT細胞のinvitroにおける抗腫瘍活性菊池安希子・贄…田美江
細胞療法の将来展望
43.腫瘍ワクチン開発の現状と展望…片山直之・他
44.ヒト造血幹細胞への遺伝子導入と将来展望…花園豊
45.腫瘍免疫遺伝子治療の展開―GM-CSF遺伝子治療を中心に谷憲三朗
■サイドメモ
胚性幹細胞
脈管形成と血管新生
オンコスタチンM
破骨細胞分化因子(ODF)
コミットメントは確率的(stochastic)か指示的(instructive)か序列的(ordered)か
遺伝子欠損ES細胞のキメラマウス
サイトカインによる造血幹細胞の動員作用
造血制御
NOD/SCIDマウス
ストローマ細胞
SCIDの遺伝子治療における選択的増殖優位性
再生医学における末梢血幹細胞移植の利用価値
重症自己免疫疾患に対する自家末梢血純化CD34陽性幹細胞移植
多発性骨髄腫の効果判定基準
Thromboticmicroangiopathy(TMA)
同種移植のための末梢血幹細胞動員・採取に関するガイドライン
Megadose(超大量)CD34陽性細胞移植
NOD/SCIDマウス
GVHD
SNPとimmuno-dominantマイナー組織適合性抗原(Id mHa)
チミジンキナーゼ遺伝子を導入したドナーリンパ球輸注
繰返し配列を有するDNA多型を呈する遺伝子領域
Killercellinhibitoryreceptor(KIR)
CTLA4Ig
癌細胞の抗原提示機構異常による腫瘍エスケープ
Defectiveribosormalproducts(DRiP)
リンパ球のtrafficking
環境因子によるTh1/Th2バランスと偏向
細胞傷害性T細胞の細胞傷害機構
抗体療法の造血幹細胞移植への応用
ケモカインと樹状細胞
樹状細胞が分泌するエクソゾーム
CD1
Enzymed-linkedImmunospot(ELISPOT)法/HLA-tetramer
ヒト造血幹細胞の検出法
造血幹細胞
1.造血幹細胞の起源と性状…辻浩一郎
2.造血幹細胞の発生と血管形成…高倉伸幸
3.AGM領域における造血幹細胞の発生…竹内眞樹
4.骨髄支持細胞におけるストローマ細胞の役割…新井智・工藤明
5.造血前駆細胞群―正常造血と白血病化における役割…赤司浩一
6.造血幹細胞の転写制御…黒川峰夫
7.造血幹細胞からのリンパ球分化…河本宏・桂義元
8.造血幹細胞のサイトカインによる制御…別所正美
造血幹細胞の維持と増幅
9.ポリコーム遺伝子群による造血制御…瀧原義宏
10.造血幹細胞とNotch…千葉滋
11.シグナル分子を利用した造血幹細胞の増幅―IL-6/sIL-6Rを用いたヒト造血幹細胞のexvivo増幅…中畑龍俊
12.ヒト骨髄ストローマ細胞をベースとしたヒト造血幹細胞増幅システム―臨床応用への問題提起…池淵研二・山口美樹
13.異種ストローマ細胞を用いた造血幹細胞の増幅…安藤潔
14.遺伝子導入による造血幹細胞の増幅…久米晃啓
造血幹細胞移植
15.自家末梢血幹細胞移植の現状と展望…河野嘉文
16.自家末梢血CD34陽性幹細胞移植…澤田賢一・小…泉和輝
17.多発性骨髄腫に対するtandem自己末梢血幹細胞移植療法…斉藤憲治
18.同種骨髄移植の現状と展望…濱口元洋
19.同種末梢血幹細胞移植の適応,方法,成績…原田実根
20.同種末梢血幹細胞移植と骨髄移植の比較―大規模集計および無作為試験の成績…岸賢治
21.HLA不適合同種CD34陽性幹細胞移植―CD34陽性細胞移植…河敬世・安…井昌博
22.ヒト臍帯血幹細胞の特性…徳島恭夫・高…橋恒夫
23.非血縁者間臍帯血移植の現状と展望―国内外の非血縁者間臍帯血移植および臍帯血バンクの現状と問題点…加藤剛二
24.骨髄非破壊的同種移植―ミニトランスプラントまたはミニ移植…堀明子・峯石真
移植免疫の制御
25.非血縁者間骨髄移植における組織適合性抗原…森島泰雄
26.マイナー組織適合性抗原とGVHD/GVL-マイナー抗原は臨床医学でもマイナーリーグか…佐治博夫
27.分子生物学的手法によるGVHDの制御―Fas/FasL系とGVHD…神田善伸
28.同種造血幹細胞移植後のmixedchimerism…古川達雄
29.同種PBSCTにおけるGVHD…田中淳司
30.ドナーリンパ球輸注療法の威力―ベッドからベンチへ…塩原信太郎
31.CTLA4Igと移植免疫―これからの臓器移植…平野直人
32.免疫抑制薬の現況と作用機序…田村康一
腫瘍免疫の制御
33.腫瘍免疫機構と腫瘍抗原―T細胞認識ヒト腫瘍抗原…河上裕
34.樹状細胞の抗原プロセシングと腫瘍免疫…高原和彦・稲葉カヨ
35.腫瘍免疫とサイトカイン…藤原大美
36.Th1/Th2細胞と抗腫瘍免疫―癌治療にはTh1・Th2のいずれの細胞が有効か…西村孝司
37.腫瘍免疫におけるヒト細胞傷害性T細胞の誘導と細胞傷害機構―造血器腫瘍を中心として…安川正貴
免疫療法
38.造血器腫瘍の抗体療法…飛内賢正
39.造血器悪性腫瘍に対する免疫細胞療法―慢性骨髄性白血病に対する樹状細胞を用いた免疫療法の検討…高橋強志
40.白血病細胞の抗腫瘍免疫からの回避と白血病由来樹状細胞によるその克服…高橋益廣・成田美和子
41.CD40リガンドを用いた免疫遺伝子療法…加藤和則
42.ヒトVα24NKT細胞のinvitroにおける抗腫瘍活性菊池安希子・贄…田美江
細胞療法の将来展望
43.腫瘍ワクチン開発の現状と展望…片山直之・他
44.ヒト造血幹細胞への遺伝子導入と将来展望…花園豊
45.腫瘍免疫遺伝子治療の展開―GM-CSF遺伝子治療を中心に谷憲三朗
■サイドメモ
胚性幹細胞
脈管形成と血管新生
オンコスタチンM
破骨細胞分化因子(ODF)
コミットメントは確率的(stochastic)か指示的(instructive)か序列的(ordered)か
遺伝子欠損ES細胞のキメラマウス
サイトカインによる造血幹細胞の動員作用
造血制御
NOD/SCIDマウス
ストローマ細胞
SCIDの遺伝子治療における選択的増殖優位性
再生医学における末梢血幹細胞移植の利用価値
重症自己免疫疾患に対する自家末梢血純化CD34陽性幹細胞移植
多発性骨髄腫の効果判定基準
Thromboticmicroangiopathy(TMA)
同種移植のための末梢血幹細胞動員・採取に関するガイドライン
Megadose(超大量)CD34陽性細胞移植
NOD/SCIDマウス
GVHD
SNPとimmuno-dominantマイナー組織適合性抗原(Id mHa)
チミジンキナーゼ遺伝子を導入したドナーリンパ球輸注
繰返し配列を有するDNA多型を呈する遺伝子領域
Killercellinhibitoryreceptor(KIR)
CTLA4Ig
癌細胞の抗原提示機構異常による腫瘍エスケープ
Defectiveribosormalproducts(DRiP)
リンパ球のtrafficking
環境因子によるTh1/Th2バランスと偏向
細胞傷害性T細胞の細胞傷害機構
抗体療法の造血幹細胞移植への応用
ケモカインと樹状細胞
樹状細胞が分泌するエクソゾーム
CD1
Enzymed-linkedImmunospot(ELISPOT)法/HLA-tetramer
ヒト造血幹細胞の検出法