やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

第5版への序文
 脊椎の生理学は,外科医にとって,また運動器疾患の専門家にとってさえも理解するのは容易なことではなかった.
 力学の感覚,精密な鑑識眼,3次元空間の視覚,そして簡略化の精神をもち教育的感覚に関連するすべてをもちあわせている人間がこの仕事に身を捧げなければならなかった.
 それらはKapandjiの長所であり,彼は芸術家の真の才能をもってなすことを知っており,正確さと審美学,そしてまた提示における驚くべき巧妙さを調和させていた.われわれは,解剖学をすべてシェーマで学習してきた.これらは平坦で固定されているが,Kapandjiは,本から切り離して製作することによって3次元で動くシェーマを創造した.
 教育の仕事は脊椎のレベルでより困難であった.複雑な運動は理解や解説がより困難である.すでに最初の2つの巻において顕著であったこの能力は,小生が紹介する栄誉をもつ本書においてさらにいっそう明らかである.
 私見では,これは完璧な成功である.私はこのような本を自由に入手できる若い外科医が羨ましい.脊椎の力学の理解を容易にし,変形を生じる応力を解説しているのは疑いないが,脊椎疾患の治療における重大な進歩にも大きく貢献するであろう.
 R.Merle d'Aubigne教授


第6版への序文
 脊椎は,本書のように明解に解説された現在では,もはや不可解な生理をもつ神秘的な解剖学的構造物ではない.頚椎,胸椎,腰椎そして仙椎の異なる階層における固有の変化があるにもかかわらず,構造と機能の原理は階層によらず同一である.実際,生理学は単純で論理的である….しかしながら,脊椎に関して,何と愚かなことが言われ,書かれ,あるいは行われてきたことであろうか!
 すべては,主要な機能が安定性と可動性の2つであることを理解した瞬間から明らかとなる.すべてが中枢神経の保護を目的としており,均衡はこれら2つの機能の間に存在すべきである.一方が過剰になれば他方に悪影響をもたらす.脊柱の頂点には頭部があり,五感(うち4つは脳と直結)を保護することによって社会的および交流の役割を果たしている.
 Adalbert I.Kapandjiが,驚くべき単純なカラーのシェーマやデッサンによってきわめて理解しやすくなったテキストを世に送り,すべてを単純明解に示したことは,大きな功績である.本書によって,すべてがまるでコロンブスの卵のように明らかになったようだ….そして複雑な脊椎の神話はそれ自身から消え失せた.
 第6版に際してさらに豊かになったこの参考書あるいは熟考の書物は,むさぼり読まれるといってはいいすぎかもしれないが,繰り返し読まれることであろう.それほどテーマは魅力的で,表現は際立ち,教訓に満ち,そして魅惑的である.したがって,本書は医学部学生にとっても,また同様に運動器に関わるすべての治療従事者たち,つまり整形外科医,リウマチ医,スポーツ医,脳神経外科医あるいは運動療法士,理学療法士,作業療法士,そして固有の力学への理解に強い好奇心をもつ音楽家や運動家さえにも有益で不可欠である.
 Adalbert I.Kapandjiへ,真実をこのように初めて再現することができたことに感謝する.
 G.Saillant教授
 外科アカデミー会員
 前Pitie Salpetriere大学(パリ第6大学)医学部長
 前Pitie Salpetriere大学病院整形外科部長


第6版の序文
 この機能解剖学第III巻の新版は,新版第I巻の編集理念を踏襲している.すべてのシェーマがカラー化されただけでなく,新しいシェーマと頁も追加され,全面的な改訂となっている.解剖学用語は国際用語を用いた.既存の章にも追補がなされた.たとえば頚椎の章は椎骨動脈についての頁を追加した.椎骨動脈は椎体と密接な関係があり,不適切なマニプレーションによってきわめて重大な危険にさらされることになる.椎弓根スクリューの導入のおかげで,椎弓根の知識への関心が高まり,脊椎外科において大きな進歩がもたらされた.腰椎の章では,日常生活での姿勢と専門職特有の姿勢との違いを検討した.排尿,排便,勃起,分娩などの生理的活動においては,会陰機能と骨盤とに関連があるので,章を追加した.また前版にはなかった頭部についての章を設けた.ここでは,栄養摂取に不可欠である顎関節の生理を記載した.さらにここでは,眼球の運動が完全な球関節の生理から起こっていることを見出すことができるであろう.股関節や肩関節に匹敵する理想的なこの球関節は,同一の機械的要求に従っており,悲壮な目つきに関する斜走筋の役割が明らかにされる….すべては新しいオリジナルの図で示されている….
 全体として,この第6版第III巻は,第I巻と同様(第II巻を待ちながら),体裁のみならずその内容から新しい本であり,人体の生体力学に興味をもつ読者の新たな興味をそそることになるであろう.
 A.I.Kapandji


第7版の序文
 この新しい版では,オリジナルのテキストが入念に訂正され改良されたが,そのほかに,アキレス腱の伸縮性,妊婦の重心,半歩調,上肢の均衡,単純な歩行や兵隊の歩行など種々のタイプの歩行,跳躍などについて詳細に記載した頁が新たに追加されている.
 したがって本書は,読者に新たな興味を抱かせる新しい著書である.
 フィレンツェを訪ねる読者は,ただ一塊のカララ産白大理石に彫刻された,私の「ロゴ*」になっているミケランジェロの「ダビデ像」を見ることであろう.
 フィレンツェでは「ダビデ像」の2つのレプリカを見ることができる.なかでもシニョリーア広場には当初オリジナルが設置されていたが,ある人々は英雄の裸像を甘受しなかった…
 A.I.Kapandji


第6版訳者の序文
 ここに,待望の『カパンジー機能解剖学』改訂第6版第III巻(脊椎・体幹・頭部)の日本語版が上梓された.ほぼ20年ぶりとなった原著改訂版は,2005年5月の第I巻(上肢)に続き,第III巻(脊椎・体幹・頭部)が2007年3月に出版された.当初,原著改訂版は年1巻のペースの発行予定であったが,今回から経済的理由で中国での印刷に変更されたこともあって大幅に遅れ,第I巻からほぼ2年を経過しての出版となった.著者のカパンジー先生からあらかじめ掲載原稿をCD-ROMでいただき,原著が出版された時点ではすでに2/3まで翻訳を終えていたので,本来ならば日本語版はもう少し早く上梓できるはずであった.しかしながら,実際に出版された原著と比較してみると,校正の段階で原稿に大幅な修正・加筆がなされており,その確認作業に思いのほか時間を要した.双方の原稿の違いを検出できるコンピュータソフトを使用してみたが,いわゆる“false positive”が多く,やはり最初から全文に目を通し,ほとんどすべて翻訳し直さざるを得なかったのである.
 第III巻は脊椎であるが,今回の改訂版では,産婦人科・泌尿器科・外科・呼吸器科・耳鼻咽喉科・脳神経外科・歯科口腔外科・眼科など整形外科以外の領域の知識も豊富に加えられ,内容が一新されている.改めて運動器が,呼吸・循環・生殖・咀嚼など生命の根幹に関わる機能にも深く関与していることを認識させられた.整形外科やリハビリテーション関係者だけでなく,他領域の医療従事者・研究者や医学生などにも購読してもらえば,運動器へさらに関心をもっていただけるのではないかと考える.
 第III巻も第I巻と同様,カラー化されたすばらしいシェーマを用いて,合目的的かつ合理的に創られている人体の構造と機能が,ユニークな視点でわかりやすく解説されている.表紙のイラストにもあるように,脊柱が船のマスト,筋・靱帯がそのワイヤロープに喩えられており,とりわけ上位頚椎の運動に関してきわめて詳細に解析されている.今回は新たに,切り離して組み立てる頚椎の模型も掲載されている.これは,第I巻の手の模型に比べてやや複雑であるが,頚椎の動きと筋の関係がよく理解できるのでぜひ作製することをお勧めする.環椎後頭関節の回旋時に側方へのすべりを伴うのは延髄を保護するための巧妙な仕掛けであること,頚椎の純粋な側屈や回旋を得るため後頭下関節に代償運動が存在していること,吸気時に胸郭の上部では前後径,下部では横径が拡大するのは肋椎関節の軸の相違によること,支柱の曲がった提灯に喩えられた高齢者の換気障害,椎体の骨梁構造から説明できる楔状骨折発生の必然性,体幹回旋時における内・外腹斜筋の共同作用,音楽家の姿勢と腰痛との関係,分娩時に起こる仙骨のうなずき運動と股関節肢位との関連,横隔膜と対をなす機能と構造をもっている骨盤の下方隔壁,複雑な顎関節の動きの解析や顔の各表情における筋の役割などがとくに興味深い.「眼球は球関節である」という発想もきわめて斬新である.
 今回もこなれた日本語にする作業を福岡大学筑紫病院整形外科の医局員の皆に依頼した.毎週月曜早朝の抄読会において,労を厭わず,快くこの作業に協力していただいた,伊崎輝昌,張 敬範,古賀崇正,秋吉祐一郎,西尾淳,藤沢基之,福井孝明,江島晃史,浅原洋資,荒木 剛,加島伸浩,岩本良太の各位に感謝する.巻末の模型や本文に引用してある絵画もまた掲載することができた.医歯薬出版株式会社編集部に深甚の謝意を表する.
 インターネットを活用してカパンジー先生と連絡をとりながら翻訳作業を行い,また訳者が学会で渡仏した折にも直接お会いして疑問点を解決したが,まだなおわかりにくい箇所や見当違いで不適切な訳出も多いことと思う.第I巻に対しては,全国の読者から数多くの的確なご意見・ご助言を賜り,増刷の折に反映させていただいた.この場を借りて厚く御礼申し上げる.第III巻もまた次回増刷の折に反映させてまいりたいので,お気づきの点があればぜひご指摘いただければ幸いである.
 最後になった第II巻(下肢)の原稿もほぼ完成しているとのことであるので,その日本語版を読者の皆様のもとへ近い将来また届けることができるものと確信している.本書がいままで同様,引き続き数多くの日本の読者の皆様に愛読されることを心から祈念している.
 2007年12月
 福岡大学筑紫病院整形外科 塩田悦仁


第7版訳者の序文
 初めに,日本の読者の皆様にたいへん悲しく残念な報告を申し上げなければならない.本書の著者であるカパンジー先生が2019年1月7日に90歳9カ月で逝去された.今回の改訂作業について1月3日まで先生とメールのやりとりができていた訳者にはまさに青天の霹靂であった.亡くなる直前まで執筆活動を継続されており,実に見事な生涯であったと思う.謹んで先生のご冥福を心よりお祈り申し上げる.
 今回の第7版は,4冊目の著書である『カパンジー生体力学の世界』“Qu'est-ce que la BIOMECANIQUE”に記載された内容の一部を新たに追加された小規模な改訂で,新項目については各巻の裏表紙に掲載されている.『カパンジー生体力学の世界』は,先生が80歳を過ぎてから執筆を始められた集大成である.一整形外科医として半世紀にわたって経験してきた生体力学のすばらしさを,とくに若い世代へ伝えたいという思いに駆られて執筆されたもので,2014年9月6日に福岡市で開催された第16回日仏整形外科学会(SOFJO:Societe Franco-Japonaise d'Orthopedie)の来日講演に合わせて日本語版が出版された.第7版では,読者により理解しやすいように,多くの脚注が追加されている.また,訳者が第6版の翻訳中に気づいた箇所や,出版後に読者からの指摘で判明した箇所などもすべて修正され,より完成度の高い書物になっている.
 原著第7版は,2018年8月に第II巻(下肢),同年12月に第I巻(上肢)および第III巻(脊椎・体幹・頭部)が出版された.今回もあらかじめ,新たに追加した頁の原稿と細かい訂正事項をメールで送っていただいていたため,原著が出版された時点では翻訳を終えていたが,実際に出版された書籍と比較してみると,校正の段階でも新たに多くの修正・加筆がなされており,その確認作業には思いのほか時間を要した.
 前回最後に出版された原著第6版第II巻(下肢)の表紙デザインは,日本語版を参考に作成されたが,今回,第7版の表紙デザイン用に全巻日本語版をもとに作成したデザインを先生から送っていただいた.また,新たに3巻のセットケースのデザインも作成していただいた.原著仏語版では,残念ながらこれらは採用されなかったが,日本語版は先生のご希望どおりのデザインになっている.医歯薬出版株式会社編集部のご厚意に深甚の謝意を表する.
 本書は,英語,ドイツ語,オランダ語,イタリア語,スペイン語,ポルトガル語,日本語,ギリシャ語,ロシア語,ポーランド語,フィンランド語,ハンガリー語,韓国語の13カ国語に翻訳されている.先生は,多分野にわたって造詣の深い碩学である.先生からは3冊の詩集(約700篇)も送っていただいたが,そのなかには,広島・長崎へ投下された原子爆弾のことを,連合軍側からの視点で綴られた“J'ai honte…(私は恥じる)”も含まれており,「優れた知識人の多い日本へ原子爆弾を投下したことはまったくの誤りであった」といつも語られていた.東日本大震災の際には,“L'Honneur des Japonais…Il y a toujours des ressources en Hommes…(日本人の栄誉…どんな状況でも人類には可能性がある)”という詩を寄せられた.日本人の冷静な対応,とくに原発事故に対する危険を顧みない注水作業に関して深く感銘を受けた先生は,「これは愛のカミカゼ」であると大和心の雄々しさを讃えている(整形外科62(7):68-9,2011に掲載).
 『生体力学の世界』を上梓されたあとは,もっぱら小説を執筆されていた.イエス・キリストの復活が,実際にタイムマシーンで未来に移送して蘇生された後に戻されたのだ,という設定で700頁にも及ぶSF長編小説(“Operation Nathanael,Les Sept Dernieres Paroles”Verone ed.,2016)を出版されている.その後も,核ミサイルでもまったく効果がない,地球に向かってくる巨大な隕石を,ウィーンフィル新年恒例のニューイヤーコンサートの最後に演奏されるラデツキー行進曲での満場の手拍子にヒントを得て,全世界の力を結集させて音波の同期によって隕石の軌道を変え,地球のハルマゲドンを回避させるというSF恋愛小説(“Sauver La Terre! Par la marche de Radetsky” Amalthee ed.,2018)も上梓されている.
 偉大な才能は遂に神に召されてしまったが,先生が生涯を賭して遺してくださった本書を今後も大切に引き継いでまいりたいと考えている.
 本書がいままでと同様,多くの日本の読者の皆様に愛読されることを心から祈念している.
 2019年2月
 福岡大学病院リハビリテーション科 塩田悦仁
 献辞
 第5版への序文(R.Merle d'Aubigne)
 第6版への序文(G.Saillant)
 第6版の序文(A.I.Kapandji)
 第7版の序文(A.I.Kapandji)
 第6版訳者の序文(塩田悦仁)
 第7版訳者の序文(塩田悦仁)
 むかしむかし小さな紅茶沸かしがあった
第1章 脊椎の全体
 ヒトは脊椎動物である
 脊椎:張線を張った軸
 脊椎:体の軸そして神経系の保護
 全体として見た脊柱の弯曲
 脊柱弯曲の出現
 典型的な脊椎の構成
 脊柱の弯曲
 椎体の構造
 脊椎の機能区分
 椎間の連結要素
 椎間板の構造
 柔らかい玉に類似した髄核
 椎間板の前負荷状態と椎間-脊椎関節の自動安定性
 髄核における水分の移動
 椎間板に対する圧迫応力
 レベルによる椎間板の変化
 椎間板内での構成要素の動き
 側屈時の脊椎の自動回旋
 脊椎の屈曲-伸展の総可動域
 脊椎の側屈の総可動域
 脊椎の回旋の総可動域
 脊椎の総可動域の臨床的評価
第2章 骨盤帯
 男性と女性における骨盤帯
 骨盤帯の機械的模型
 骨盤帯の構造
 仙腸関節の関節面
 仙骨耳状面と脊柱のタイプ
 仙腸関節の靱帯
 うなずき運動と反うなずき運動
  定義と古典的理論によるメカニズム
 うなずき運動の異なる理論
 恥骨結合と仙尾関節
 骨盤帯の関節に及ぼす肢位の影響
 骨盤壁
 骨盤の下方隔壁
 女性の会陰
 腹腔-骨盤腔の体積
 分娩
 排尿と排便:女性の会陰の例
  尿のコントロール
  便のコントロール
 男性の会陰
 骨盤外表の指標:Michaelisの菱形とLewinneckの平面
第3章 腰椎
 全体として見た腰椎
 腰椎の構成
 腰椎レベルの靱帯システム
 腰椎の屈曲-伸展と側屈
 腰椎における回旋
 腰仙椎移行部と脊椎辷り症
 腸腰靱帯と腰仙椎移行部における運動
 水平断面における体幹の筋
  後方の筋群
  腰椎側方の筋群
  腹壁の筋群
 体幹後方の筋
  深層
  中間層
  表層
 第3腰椎と第12胸椎の役割
 体幹側方の筋
 腹壁の筋:腹直筋と腹横筋
  腹直筋
  腹横筋
 腹壁の筋:内腹斜筋と外腹斜筋
  内腹斜筋
  外腹斜筋
 腹壁の筋:胴体の輪郭
 腹壁の筋:体幹の回旋
 腹壁の筋:体幹の屈曲
 腹壁の筋:腰椎前弯の立て直し
 膨張可能な構造として考えられる体幹-Valsalvaの手技
 立位での腰椎の静力学
 非対称な座位と立位:音楽家の脊椎
 座位と臥位における脊椎
  座位
  臥位
 腰椎の屈曲-伸展可動域
 腰椎の側屈可動域
 胸腰椎の回旋可動域
 椎間孔と神経根頚部
 椎間板ヘルニアの種々のタイプ
 椎間板ヘルニアによる神経根圧迫のメカニズム
 Lasegue(ラセーグ)徴候
第4章 胸椎
 胸椎と胸郭
 典型的な胸椎と第12胸椎
  典型的な胸椎
  第12胸椎
 胸椎の屈曲-伸展と側屈
 胸椎の軸回旋
 肋椎関節
 肋椎関節周囲の肋骨の運動
 肋軟骨と胸骨の運動
 吸気時の胸郭の矢状面における変形
 肋間筋と胸骨の胸横筋のメカニズム
  肋間筋
  胸横筋
 横隔膜とそのメカニズム
 呼吸の筋
  第1グループ
  第2グループ
  第3グループ
  第4グループ
 横隔膜と腹筋群間の拮抗-共同関係
  吸気時
  呼気時
 呼吸経路における空気循環
 呼吸容量
  種々の呼吸容量の比較
  努力呼吸時
 呼吸の病態生理
 さまざまな呼吸形式:運動家,音楽家,その他
 死腔
 胸部のコンプライアンス
 肋軟骨の弾性の仕組み
 咳のメカニズム Heimlichの手技
  咳のメカニズム
  Heimlichの手技
 喉頭の筋と嚥下時の気道保護
 声門と声帯 発声
第5章 頚椎
 全体として見た頚椎
 上位3頚椎の図式的構造
  環椎
  軸椎
  第3頚椎
 環軸関節
 外側および正中環軸関節における屈曲-伸展
 外側および正中環軸関節における回旋
 環椎後頭関節面
 環椎後頭関節における回旋
 環椎後頭関節における側屈と屈曲-伸展
 後頭下頚椎の靱帯
 後頭下の靱帯
 頚椎の構造
 下位頚椎の靱帯
 下位頚椎における屈曲-伸展
 鉤椎関節における運動
 関節面の方向 側屈-回旋の複合軸
 下位頚椎における側屈-回旋複合運動
 側屈-回旋運動の幾何学
 頚椎の機械的模型
 頚椎模型における側屈-回旋運動
 側屈-回旋運動時における頚椎と模型の比較
 後頭下頚椎レベルでの補正
 頚椎レベルでの関節可動域
 頚椎に対する頭部の平衡
 胸鎖乳突筋の構成と作用
 椎体前方の筋群:頚長筋
 椎体前方の筋群:頭長筋,前頭直筋,外側頭直筋
  頭長筋
  前頭直筋
  外側頭直筋
 椎体前方の筋群:斜角筋
  前斜角筋
  中斜角筋
  後斜角筋
 椎体前方の筋群全体
 頭部と頚椎の前屈
 項部の筋群
  深層
  複合層
  板状筋と肩甲挙筋の層
  表層
  全体として
 後頭下の筋群
 後頭下筋群の作用:側屈と伸展
 後頭下筋群の回旋作用
 項部筋群:第1層と第4層
  項部筋群の深層
  項部筋群の表層
 項部筋群:第2層
 項部筋群:第3層
 項部筋群による頚椎の伸展
 椎体前方の筋群と胸鎖乳突筋の拮抗-共同作用
 頚椎の総可動域
 頚椎と中枢神経系との関連
 頚椎と神経根との関連
 椎骨動脈と頚の血管群
 椎弓根の重要性:脊椎の生理学および病理学における役割
第6章 頭部
 頭蓋
 頭蓋の縫合
 頭蓋と顔面塊
 視野と音の位置認識
  視野
  音の位置認識
 顔面の筋
  目の周囲
  鼻孔の周囲
  口の周囲
 口唇の運動
 表情
 顎関節
 顎関節の構造
 顎関節の動き
 下顎の閉鎖筋
 下顎の開大筋
 顎関節運動における筋の役割
 眼球:完璧な球関節
 直交運動における眼球の動力筋
 視線の収束における眼球の動力筋
 斜めの視線の機械的問題
 斜めの視線:斜筋群と滑車神経の役割

 付録
  質量,重量,重心
  重心の合成
  関節の過剰柔軟性
  普遍的な経済原則
 参考資料
 解剖学用語集
 参考文献
 日本語索引
 外国語索引
 切り離して組み立てる頚椎の機械的模型