やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

はじめに
 本書には,糖尿病とともに生きる人々が自らの力で行動を変えていくのを促すためのコツがまとめられています.さまざまな心理社会的問題あるいは行動変化に関する課題に直面する患者さんを,その生涯にわたってサポートするためのヒントを取り上げました.本書の内容には,ミシガン大学糖尿病リサーチ・トレーニングセンターの糖尿病療養指導士たちの理念,経験,そして実践が反映されています.本書が皆さんの臨床の現場でお役に立つことを願って止みません.

監訳のことば
 糖尿病の治療は奥が深い.糖尿病患者を専門に診るようになって20年を越えるが,経験を重ねれば重ねるほどその感を深くする.その理由は,糖尿病治療の成否を握っているのが患者の自己管理とそのための動機づけだからである.糖尿病の治療・自己管理は患者と患者教育に携わる医療従事者の共同作業である.自己管理の目標を示すだけでは不十分で,患者が自己管理を行えるように情報を提供し,また,その過程で患者を励まし,時にはともに考え悩み,ともに歩むのが糖尿病の患者教育である.ィ
 このような糖尿病治療・教育に携わるもの誰しもが抱いている思いを概念化したものが「エンパワーメント」という言葉であろう.本書は,“The Art of Empowerment”(邦訳『糖尿病エンパワーメント』石井均先生監訳)の著者であり,エンパワーメントの開祖ともいうべき,ミシガン大学糖尿病センターで糖尿病教育において数々の実績を有する糖尿教育心理学者Robert M. Andersonと糖尿病専門教育看護師のMartha Mitchell Funnellが中心になってまとめられた糖尿病エンパワーメントの実践編ともいうべきガイドブック“101 Tips for Behavior Change in Diabetes Education”の日本語版である.
 本ガイドブックの101の事例は全てQ and A形式でまとめられている.ここで取り上げられている事例の多くは,我が国においても糖尿病診療にかかわる医師,療養指導士,看護師,栄養士がさまざまな場面で遭遇し,その際成功した経験もあれば,失敗した経験もあるに違いない.本書で示されているノウハウの一つ一つは,必ずしも全ての患者に一様にあてはまるわけではない.むしろ,本書の中で強調されているように個々の患者は全てonly oneであり,対話の中でその抱える問題,信念,希望,感情,意志などをくみ取りながら,できるだけ患者が前向きに進めるように考え抜いた対処が必要となる.療養指導士にとっては,糖尿病の療養指導の知識・技能はもとより基本であるが,病を持つ患者に対する人としての尊厳と共感,ともに考えるコミュニケーション能力,医療者であるからこそ求められる希望の呈示などが期待される.このような目標を胸に日夜努力を続けている療養指導士にとって,本書のここかしこに「そうそう」と相づちを打ったり,眼からうろこが落ちたり,「しめた,あの患者さんにはこうしよう」という希望がわいたりする知恵と勇気の源泉になるのではなかろうかと思う.
 本書の翻訳にあたられたのは東京大学医学部糖尿病・代謝内科の大橋健博士である.大橋氏が本書を翻訳するに至るまでには,氏が以前から糖尿病患者のエンパワーメントに関心を持って,『糖尿病エンパワーメント』などで勉強する過程で,偶然この本に出会い,読み進めるうちに,是非とも糖尿病患者教育・療養指導にかかわる他の方にも読んでほしいと強く思うようになったという経緯がある.大橋氏は,当科でも新進気鋭でエネルギーに満ちあふれ,かつ患者から深く慕われる臨床医・研究者である.病棟・外来での多くの糖尿病患者の診療と糖尿病・動脈硬化の研究で超多忙な中,一気にこの本の翻訳を完成させた.大橋氏の情熱と努力に心より感謝するとともに,本書が,我が国の糖尿病に携わる糖尿病専門医,糖尿病療養指導士,そしてエンパワーメントに興味を持つ医師,研修医,コメディカルに勇気を与え,糖尿病患者教育の質の大いなる向上につながることを期待したい.
 2005年4月
 東京大学大学院医学系研究科 糖尿病・代謝内科
 門脇 孝
・はじめに
・監訳のことば
●行動変化へのアプローチ APPROACHES TO BEHAVIOR CHANGE
 1.患者さんの健康行動を理解し,その変化を促すための理論がいろいろあると伺いました.自分の患者さんに対してどのように使い分ければよいのでしょうか?
 2.ほかの療養指導士が患者エンパワーメントの理念に基づいて指導しているという話を聞きました.エンパワーメントの意味を教えてください.
 3.私は全ての判断と投薬の調整を患者さんに任せています.それが患者エンパワーメントということなのでしょうか?
 4.「健康信念モデル」の記事を読みました.どういうことでしょうか?
 5.心理の先生が行動変化に関するセミナーのなかで「自己決定理論」に触れていました.どんな理論なのでしょうか?
 6.仕事仲間は「動機づけ面接法」を使っているそうです.どんな手法ですか?
 プラスワンA:変化ステージ・モデルの話を聞いたのですがよくわかりません.どんなモデルか教えてください.
●患者アセスメント ASSESSMENT
 7.やれストレスだ,変化への準備状況だ,家族からのサポートだ,などと推奨されている心理社会的/教育的領域全てについてアセスメントしようとすると大変です.何かよいアイデアはありませんか?
 8.行動変化の過程で生じるさまざまな障害について,患者さんからよく電話で相談を受けます.どうすれば問題点を電話で短時間にかつもれなくアセスメントすることができるでしょうか?
 9.患者さんが糖尿病治療のために必要な物品の費用や薬代を負担する経済的余裕があるかどうか,どうすれば判断できますか?
 10.比較的簡単に糖尿病を受け入れられる患者さんもいれば,長い時間かかる人もいます.どの程度糖尿病と向き合えているか,どうすればわかるのでしょうか?
 プラスワンB:糖尿病の自己管理に対する責任の受け入れ方は患者さんによって違います.どうすればアセスメントできますか?
●感情と向き合う DEALING WITH EMOTION
 11.患者さんから糖尿病に対する不安や怒り,憤りなどの強い感情をあらわにされると嫌な気分になってしまうことがあります.どう対応してよいのかわかりません.何かヒントは?
 12.患者さんから糖尿病に対する後ろ向きな考えを聞くと何とか励まそうと思うのですが,どうすればよいのかわかりません.何かアイデアがありますか?
 13.面談中に患者さんが泣き出すと困ってしまいます.糖尿病とともに生きる人生のことを聞いても患者さんが取り乱さないようにするにはどうすればよいですか?
 14.怒っている患者さんによくお目にかかります.どうすれば怒りを乗り越えるお手伝いができるでしょうか?
 15.多くの患者さんが糖尿病になったり,合併症を患うことに罪悪感を抱いているようです.どんな言葉をかけたら罪悪感を和らげてあげることができるでしょうか?
●変化への選択 CHOOSING TO CHANGE
 16.大きな行動変化を起こそうとしたり,糖尿病治療の重大な局面に差しかかった患者さんを見ると,心配になって一緒に何とかしてあげたくなることがあります.必ずしもよいことではないと思うのですが,ついつい誘惑に負けそうになります.どうすればよいでしょう?
 17.患者さんが「とにかくどうすればよいか教えてください」とおっしゃる場合は?
 18.患者さんはメリットとデメリットを比べて意志決定すると聞きました.糖尿病治療に関する決断のメリットとデメリットを自分で考えられるようにするには,どうすればよいでしょう?
 プラスワンC:血糖コントロールのためには明らかにインスリンが必要なのに,なかなか受け入れてもらえません.何か私がサポートできることは?
●動機づけ MOTIVATION
 19.全くやる気のない患者さんがいます.どうすればやる気を引き出すことができるでしょうか?
 20.もし自分が糖尿病になったらできる限りの努力をします.どうして糖尿病治療に100%のエネルギーを注ごうとしない患者さんが多いのでしょうか?
 21.できる限り糖尿病をよくするためには血糖値がわからないとはじまらないと説明しているのに,少しも血糖値を検査してくれないとイライラします.どうすれば説得できるでしょうか?
 22.太っている患者さんが理解できません.糖尿病や,健康,ルックスのためにはやせたいはずなのに.どうサポートすればよいのでしょうか?
 23.血糖値は高いのが普通だと思っている患者さんがいます.合併症になるからと何度説明しても,しかたないという態度をすこしも変えてくれません.糖尿病のために自分でできることがあると,どうすればわかってもらえるでしょうか?
 24.何かお勧めの行動療法はありませんか? 何を言っても患者さんを変えられなくて.
 25.患者さんが自分のために最大限の努力をしてくれないとストレスがたまります.時々,恐い話をして自分のことを考えさせようと思うことがあるのですが.それはよいことでしょうか?
 26.ほかの療養指導士から積極的傾聴の話を聞きました.積極的傾聴とはズバリ何ですか?
 27.変化を維持するのは大変だとわかってきました.どうすればずっと行動変化を維持するためにやる気を保つお手伝いができるでしょうか?
 プラスワンD:糖尿病治療の消費者として,患者さんが自己主張し,もっと積極的に自分の意思や気持ちを伝えられるようになってほしいと思います.どうすればよいですか?
●態度,信念,価値観 ATTITUDES,BELIEFS,AND VALUES
 28.態度,信念,価値観は糖尿病教育とどう関係するのでしょうか?
 29.糖尿病に対する態度がとても悪い患者さんがいます.糖尿病のことをもっと積極的に考えてもらうためにはどうすればよいでしょうか?
 30.療養指導士は,糖尿病に対する本人の価値観をはっきりさせるように患者さんを援助する必要があると思います.どうすればよいのでしょうか?
 31.糖尿病はうまく「つきあう」病気だというと否定的な反応を示す患者さんが多いのですが,ほかに適当な言葉がありますか?
 32.患者さんに「糖尿病をコントロールする」という話をすると反発を買うようです.ほかによい言葉があるでしょうか?
 33.合併症のある患者さんが「どうして神はこんなふうに私を苦しめるのでしょうか?」とおっしゃることがあります.何と答えればよいのかわかりません.何かヒントがありますか?
●目標設定 GOAL-SETTING
 34.療養指導士にとって目標設定は重要な役割の一つと聞きました.どうすれば患者さんと一緒に目標を設定できるでしょうか?
 35.患者さんと一緒に行動目標を設定しなければいけないのはわかるのですが,「目標は?」と聞いてもピンとこないようです.何かよい方法がありますか?
 36.どうしたら患者さんに具体的な目標設定のしかたを教えることができるでしょうか?患者さんはとかく漠然とした目標を掲げがちで,なかなか具体的な目標を立てられません.
 37.患者さんが目標を達成した時には大いにほめて,行動を強化すべきなのでしょうか?
 38.患者さんが目標を達成できなかった時,どんな言葉をかけてあげればよいかわかりません.何かいい方法があるでしょうか?
 39.電話で目標を設定し,プランを立てるにはどうすればよいですか?
 40.患者さん自身の血糖値の目標が高すぎたり低すぎたりする場合にはどうすればよいでしょうか.変更するように説得すべきですか?
 41.患者さんが選んだ行動変化の内容や目標が,血糖コントロールや健康全般に対してあまり効果がなさそうな場合にはどうすればよいでしょうか?
 42.目標が達成できなかったことや血糖値が高かったことに対して,患者さんが家族のことや何やらくどくど言い訳する場合にはどうすればよいでしょうか?
●社会的支援 SOCIAL SUPPORT
 43.本当に必要で,患者さんも望むような援助が得られるようにするにはどうすればよいでしょうか?
 44.「家族がいつも私に辛く当たる」という患者さんがいます.どうすれば患者さんが望むサポートを家族から得られるように手助けできるでしょうか?
 45.一人ぼっちでとても寂しいとおっしゃる患者さんがいます.支援グループを紹介するべきですか?
 46.支援グループに入りたいという患者さんがいるのですが,私はすでに夜間糖尿病教室を担当しています.自分が家族と過ごす時間をこれ以上減らさずに支援グループをつくることができるでしょうか?
 47.患者さんから支援グループを選ぶ時のポイントを聞かれたら?
 プラスワンE:支援グループをつくりたいと思います.最初にすべきことは何ですか?
●むずかしい患者 CHALLENGING PATIENTS
 48.多くの患者さんが糖尿病を受け入れられていません.どうすれば糖尿病を受け入れられるようになりますか?
 49.糖尿病という診断に圧倒されて,いくら最低限必要な技術を教えようとしても聞く耳をもたない患者さんがいます.どうすれば耳を貸してもらえるでしょうか?
 50.無力感と絶望感にさいなまれている患者さんがいます.そういう方と面談すると,最後にはヘトヘトになってしまうので,会うのが嫌になってきました.どのように支援すればよいのでしょう?
 51.血糖記録ノートを出しながら「数字は全部でたらめです」と言った患者さんが何人かいます.何と言えばよいでしょうか?
 52.患者さんのなかにはとても要求の多い方がいてチームの時間をとられるのですが,一向にうまくいきません.何かアドバイスは?
 53.視力障害の強い方がいました.必要な手立てを見つけるためにしてあげられることがありますか?
 54.大人なのに10代の反抗期のように振るまう患者さんがいます.主治医や家族,あるいは私に「思い知らせてやる」と血糖値が悪くなるようなことばかりするのです.何かしてあげることができますか?
 55.「自由気まま」に全く不規則な生活をしている患者さんがいます.血糖値の変動が著しいのですが,どうすればよいでしょうか?
 56.仕事をしているのに健康保険に入っていなかったり,薬代の支払いを受けることができない患者さんがいます.その人たちが糖尿病治療に必要なものを手に入れられるようにするには,どうサポートすればよいでしょうか?
 57.私の患者さんは次から次へと問題を持ち出し,いくら解決策を提案しても,うまくいかない理由ばかり並べ立てます.これが「ええ,でも症候群」かと思うのですが,何かよい方法がありますか?
 プラスワンF:私には解決できないお金の問題で困っている患者さんが多く,それでも何とかしてあげたいのですが.何かアドバイスがありますか?
●食事と運動 EATING AND PHYSICAL ACTIVITY
 58.運動がよいとはわかっていても,運動の話をしようとすると嫌がる患者さんが多いようです.何かいいアイデアがありますか?
 59.「運動」よりも「体を動かす」と言うほうが好まれるのはわかるのですが,実際,体を動かす方法を選ぶ時にお手伝いできることは?
 60.「とにかく何を食べればいいのか教えて」と言う患者さんがいます.糖尿病をコントロールできるような決まったメニューや,食事療法があると思っているのです.どうしたらもっと柔軟に食事療法に取り組めるようになるでしょうか?
 61.食事療法で「ずる」をして罪悪感にさいなまれる患者さんがたくさんいます.どうすれば「ずるをした」と思わずにすむようにしてあげられるでしょうか?
 62.食べはじめるとやめられないから,ある食品を絶対食べない,という患者さんはどのように援助すればよいでしょうか?
 63.紹介された患者さんのなかに,食事についてあれこれ指示され,どうすればよいかわからなくなってしまった患者さんがいます.どうすればもっと気楽に食事療法に取り組めるようにできるでしょうか?
 64.「糖尿病になって食べる楽しみがなくなった」とおっしゃる患者さんが何人かいます.何か私にできることがありますか?
 65.摂食障害で治療中の患者さんがいます.どうすれば患者さんの努力をサポートできるでしょうか?
 66.拒食症,過食症,強迫性摂食などの摂食障害を見つける手がかりがありますか?
●療養指導士-患者関係 EDUCATOR-PATIENT RELATIONSHIPS
 67.どうしたら患者さんに対して肯定的な態度を保てるでしょうか?
 68.「患者さんとともに歩む」という言葉を聞きました.どういうことでしょうか?
 69.最近,患者中心のケアという言葉を盛んに耳にします.患者さんをケアの中心に据えるために療養指導士にできることは何でしょうか?
 70.糖尿病患者の気持ちがわかってたまるかと言われたことがあります.どう答えればよいのでしょうか?
 71.私がこうすべきと思うことをあれこれ指示するよりも,患者さん自身に問題の解決法を見つけてもらうほうが効果的だと聞きました.それでは療養指導になっていないと思われないでしょうか?
 72.言葉で説明する以外に,糖尿病自己管理に対する私の考え方を伝える方法がありますか?
 73.どうすれば本当に患者さんをいたわる気持ちが伝わるでしょうか?
 74.何人かどうしても相性の悪い患者さんがいます.我慢がきかなくなるし,共感もしづらいし,うまくいきません.どうすればいいか,何かアイデアがありますか?
 プラスワンG:何度も電話してきては,ありとあらゆる個人的な問題を相談しようとする患者さんがいます.そんな問題を解決するのは,私の仕事ではありません.どうすればよいでしょうか?
●他の職種からの援助 HELP FROM OTHER HEALTH PROFESSIONALS
 75.医者の前に出るとおじけづいてしまうとおっしゃる患者さんがたくさんいます.主治医ともっと協力的な関係を築くために私がお手伝いできることがありますか?
 76.欲求不満ですっきりしないまま診察室を後にする患者さんが多いようです.受診をもっと活用できるようにお手伝いできることがありますか?
 77.心理社会的な問題で患者さんをメンタルヘルスの専門家に紹介するタイミングに関して,何かアドバイスがありますか?
 78.糖尿病に対する不安がとても強い患者さんがいます.メンタルヘルスの専門家に紹介すべきか否かはどのように判断すればよいでしょうか?
 プラスワンH:うつと思われる患者さんが大勢います.カウンセリングに紹介すべきか,どのように見分ければよいのでしょうか?
●療養指導士自身に関すること EDUCATOR CONCERNS
 79..あまりにも問題が多くて,患者さんも私も身動きがとれなくなってしまったケースがあります.どうすれば効果的な糖尿病の自己管理に向けた第一歩を踏み出せるように援助できるでしょうか?
 80.2型糖尿病の患者さんは少しも変われないか,全く変わろうとしない人たちばかりで,もう燃え尽きてしまいそうです.何かアドバイスは?
 81.大好きだった患者さんが亡くなり,親友を失ったような気持ちです.一部の患者さんとはうまく関係を築くことができなくなってしまいました.どうすれば乗り越えられるでしょうか?
 82.私の患者さんは,糖尿病治療の進歩についてテレビで見たりラジオで聞いたりすると電話で教えてくれます.一部は私も知っていますが,全部というわけにはいきません.どうしたら正しい情報にたどりつけるでしょうか?
 83.外出先で誰かが糖尿病について間違った話をしているのを耳にすると,いてもたってもいられなくなります.先週はレストランで,誰かが「糖尿病の人は絶対砂糖を使ってはいけない」などと言っていました.何か言って誤りを正すべきでしょうか?
 84.自分も糖尿病なので,患者さんには心から共感できるだろうと思っていました.でも,合併症が進んだ患者さんをみるととても恐くなってしまいます.きちんと自己管理していた方だとなおさらです.どうすればよいでしょうか?
 85.電話で患者さんとお話しているとなかなか受話器を置けません.何かアドバイスがありますか?
 86.どうしたら専門家どうしで本当のチームワークを発揮できるでしょうか?
 87.忙しくて死にそうです.何かよいストレス解消法はありませんか?
●小児科領域 PEDIATRICS
 88.子どもの患者さんが頑張った時に認めてあげたり,ほめてあげるには,どうすればよいでしょう?
 89.家族が子どものケアに十分に関わらず,子どもに責任を押し付けすぎている場合にはどのように援助すればよいでしょうか?
 90.親が「過保護」で,子どもの自己判断や自分の治療への参加を妨げる場合にはどうすればよいでしょうか?
 91.とても小さな子どもが糖尿病を発症すると,どう育てればよいのか,その子の糖尿病をどうケアすればよいのか,途方にくれてしまう両親が大勢います.何か私にできることがありますか?
 92.特に糖尿病乳児の親と関わる時のアドバイスは?
 93.特によちよち歩きの幼児の親と関わる時のアドバイスは?
 94.特に糖尿病の就学前幼児のいる家族と関わる時のアドバイスは?
 95.特に学童期の糖尿病の子どもと関わる時のアドバイスは?
 96.親による糖尿病管理から本人による自己管理へ移行するタイミングは,どのように判断すればよいでしょうか?
 97.特に10代の糖尿病患者と関わる時のアドバイスがありますか?
 98.10代後半の人たちはもう成人対象のケアに移行できそうです.どうしたらスムーズに移行する援助ができるでしょうか?
 99.学校で上手に糖尿病を管理できるようにサポートするベストな方法は?
 100.学校側が糖尿病をもつ子どものニーズになかなか応えてくれない場合,家族のためにできることがありますか?
 101.糖尿病の子どもたちのなかには両親が離婚していて,生活の半分をどちらかの親と過ごし,残りをもう一方の親と過ごす子どもが多いようです.それぞれの家庭で,子どもが十分な治療を受けられるようにするにはどうすればよいでしょうか?
 プラスワンI:サポートは糖尿病のある生活の重要な一部です.親と子が自分たちに必要なサポートを受けられるようにするにはどうすればよいでしょうか?