第3版の出版にあたって
本生理学実習書第2版が出版されてから約6年が経過した.パンデミックが発生し,日本の教育現場でも大きな混乱が長く続いたが,どのような状況でも学びを守るために淡々とできることを進める大切さを実感した日々であった.
医療の進歩に伴って,医療者の扱う機器はますます複雑化している.一方ではボタン一つで心拍数,血圧などさまざまな身体の状態が数値で分かる時代になった.生理学は身体の働きを理解する学問であり,将来医療に携わる学生は生理学の学びを通して,数値に顕れる身体の状況を理解することが大切である.
第3版では,身近なものを使って身体の仕組みを理解する方法を紹介した.ちょっとした工夫で,人体の機能に関して実践的な考え方を学ぶ実習を行ってもらえたら嬉しく思う.また機器や試薬を使う上での注意事項を追加し,安全に実施できるよう注意を喚起した.
本書の刊行にあたって終始ご尽力いただいた医歯薬出版株式会社の諸氏に深く感謝の意を表する.
2022年12月 監修・執筆者一同
第2版の出版にあたって
本生理学実習書第1版が出版されてから約10年になる.医学や看護,理学療法,作業療法,鍼灸,柔道整復,運動学,栄養学,心理学,薬学などの学問分野では,共通してその基礎となる人体の生理学の理解が必須となる.本書第2版は,各分野で実践的に実習を行っている先生方の新たな参画のもと,学生が実習を通して人体の生理学を分かりやすく学ぶことができるよう,全面的に改訂を行った.既存の実習内容を見直すとともに,新たに5項目を追加し,将来医療や保健の現場で活躍する際に役立つ内容を充実させた.一方で,昨今の世界の医学生理学実習の情勢を考慮して,実験動物を用いた実習を取りやめることとした.ヒトを対象とした実習においても,被験者の負担にならないよう,継続が難しい場合は直ぐに途中で中止する心構え,感染予防など,倫理的な配慮を十分にしてもらいたい.実際に本書の実習項目を行うに当たって,各医療・保健関連分野の学生実習での実践例の一覧を示したので,参考にしてほしい.第1版から好評を得てきた分かりやすい図表や解説,結果を記入できる表,レポートのポイントや設問は,そのままの形式を保ちつつ内容を見直したので,引き続き活用してもらいたい.本書に紹介した実習機器,薬品などで入手困難なものは適宜代用し,人体の機能に関して実践的な考え方を学ぶことに主眼をおいた実習を行ってもらいたい.
本書の執筆にあたり,次頁の書籍をとくに参考にさせていただいたので,ここに感謝の意を表したい.本書の刊行にあたって終始ご尽力頂いた医歯薬出版株式会社の諸氏に深く感謝の意を表する.
2016年12月 監修・執筆者一同
はじめに(初版の序)
本生理学実習書はコメディカルの分野の学生が実習を通して生体の仕組みを深く理解できるように作成したものである.生理学で扱う項目をほぼ全て網羅した18項目の実習を用意した.そのうち約半数は特別な測定器が無くても出来るように配慮した.また,実習の内容を分かりやすくするために,説明を簡潔にし,図表を多くした.実習の基礎となる知識を〈サイドメモ〉として加えたり,実習を行いながら結果を記入できる別冊を用意し使いやすいものに工夫してあるので,是非活用してもらいたい.レポートのポイントや設問は,実習内容を考察するのに役立つものである.
さらに発展実習では,実験動物を用いて,メカニズムをより深く理解できる内容を6項目用意した.発展実習を行うにあたっては実験動物の取り扱いに倫理的な配慮を十分にしてもらいたい.
本書の執筆にあたり,下記の書籍をとくに参考にさせていただいたので,ここに感謝の意を表したい.本書の作成にあたり親身になって様々なアドバイスをして頂いた医歯薬出版株式会社の竹内大氏に深く感謝の意を表する.
2007年2月 執筆者一同
本生理学実習書第2版が出版されてから約6年が経過した.パンデミックが発生し,日本の教育現場でも大きな混乱が長く続いたが,どのような状況でも学びを守るために淡々とできることを進める大切さを実感した日々であった.
医療の進歩に伴って,医療者の扱う機器はますます複雑化している.一方ではボタン一つで心拍数,血圧などさまざまな身体の状態が数値で分かる時代になった.生理学は身体の働きを理解する学問であり,将来医療に携わる学生は生理学の学びを通して,数値に顕れる身体の状況を理解することが大切である.
第3版では,身近なものを使って身体の仕組みを理解する方法を紹介した.ちょっとした工夫で,人体の機能に関して実践的な考え方を学ぶ実習を行ってもらえたら嬉しく思う.また機器や試薬を使う上での注意事項を追加し,安全に実施できるよう注意を喚起した.
本書の刊行にあたって終始ご尽力いただいた医歯薬出版株式会社の諸氏に深く感謝の意を表する.
2022年12月 監修・執筆者一同
第2版の出版にあたって
本生理学実習書第1版が出版されてから約10年になる.医学や看護,理学療法,作業療法,鍼灸,柔道整復,運動学,栄養学,心理学,薬学などの学問分野では,共通してその基礎となる人体の生理学の理解が必須となる.本書第2版は,各分野で実践的に実習を行っている先生方の新たな参画のもと,学生が実習を通して人体の生理学を分かりやすく学ぶことができるよう,全面的に改訂を行った.既存の実習内容を見直すとともに,新たに5項目を追加し,将来医療や保健の現場で活躍する際に役立つ内容を充実させた.一方で,昨今の世界の医学生理学実習の情勢を考慮して,実験動物を用いた実習を取りやめることとした.ヒトを対象とした実習においても,被験者の負担にならないよう,継続が難しい場合は直ぐに途中で中止する心構え,感染予防など,倫理的な配慮を十分にしてもらいたい.実際に本書の実習項目を行うに当たって,各医療・保健関連分野の学生実習での実践例の一覧を示したので,参考にしてほしい.第1版から好評を得てきた分かりやすい図表や解説,結果を記入できる表,レポートのポイントや設問は,そのままの形式を保ちつつ内容を見直したので,引き続き活用してもらいたい.本書に紹介した実習機器,薬品などで入手困難なものは適宜代用し,人体の機能に関して実践的な考え方を学ぶことに主眼をおいた実習を行ってもらいたい.
本書の執筆にあたり,次頁の書籍をとくに参考にさせていただいたので,ここに感謝の意を表したい.本書の刊行にあたって終始ご尽力頂いた医歯薬出版株式会社の諸氏に深く感謝の意を表する.
2016年12月 監修・執筆者一同
はじめに(初版の序)
本生理学実習書はコメディカルの分野の学生が実習を通して生体の仕組みを深く理解できるように作成したものである.生理学で扱う項目をほぼ全て網羅した18項目の実習を用意した.そのうち約半数は特別な測定器が無くても出来るように配慮した.また,実習の内容を分かりやすくするために,説明を簡潔にし,図表を多くした.実習の基礎となる知識を〈サイドメモ〉として加えたり,実習を行いながら結果を記入できる別冊を用意し使いやすいものに工夫してあるので,是非活用してもらいたい.レポートのポイントや設問は,実習内容を考察するのに役立つものである.
さらに発展実習では,実験動物を用いて,メカニズムをより深く理解できる内容を6項目用意した.発展実習を行うにあたっては実験動物の取り扱いに倫理的な配慮を十分にしてもらいたい.
本書の執筆にあたり,下記の書籍をとくに参考にさせていただいたので,ここに感謝の意を表したい.本書の作成にあたり親身になって様々なアドバイスをして頂いた医歯薬出版株式会社の竹内大氏に深く感謝の意を表する.
2007年2月 執筆者一同
序文
キーワード索引
生理学実習の注意事項
レポートの書き方
各分野での実習項目の実践例
生体電気現象の記録に必要な機器について
溶液の調製方法
実習1 血圧・心拍数の測定(1) ─安静時および体位変換
実習2 血圧・心拍数の測定(2) ─運動負荷および氷水刺激
実習3 心電図 ─深呼吸および精神負荷
実習4 呼吸数・呼吸機能の測定
実習5 酸素飽和度・呼気CO2の測定
実習6 血液の観察
実習7 血球数とヘマトクリット値の計測
実習8 消化液の作用
実習9 体温の測定 ─深部体温と皮膚温
実習10 温熱性発汗
実習11 精神性発汗
実習12 腎臓における尿生成
実習13 血糖値の測定 ─糖負荷と運動負荷
実習14 随意運動と表面筋電図
実習15 運動神経伝導速度
実習16 皮膚感覚 ─感覚点の分布,2点弁別閾
実習17 視覚機能の測定 ─盲斑,対光反射
実習18 味覚機能の測定
実習19 嗅覚機能の測定
実習20 聴覚機能の測定
実習21 平衡感覚機能の測定
実習22 半透膜の性質
設問の解答および解説
付)生理学実習レポート(別冊)
サイドメモ
1 聴診法における血圧測定の原理
2 静水圧の影響
3 心電図electrocardiogram(ECG)
4 心電図の波形
5 アイントーベン(Einthoven)の三角形
6 肺活量の予測式
7 パルスオキシメーターとカプノメーター
8 ギムザ染色
9 赤血球数の算出方法
10 白血球数の算出方法
11 消化液の働き
12 発汗の仕組み
13 精神性発汗と皮膚電位反応
14 尿量の調節
15 血糖の調節
16 表面筋電図と針筋電図
17 味蕾と神経経路
18 嗅覚の性質と神経経路
19 聴覚の仕組みと聴力検査
20 重心動揺計
21 姿勢調節と平衡感覚
22 モル濃度と浸透圧との関係
キーワード索引
生理学実習の注意事項
レポートの書き方
各分野での実習項目の実践例
生体電気現象の記録に必要な機器について
溶液の調製方法
実習1 血圧・心拍数の測定(1) ─安静時および体位変換
実習2 血圧・心拍数の測定(2) ─運動負荷および氷水刺激
実習3 心電図 ─深呼吸および精神負荷
実習4 呼吸数・呼吸機能の測定
実習5 酸素飽和度・呼気CO2の測定
実習6 血液の観察
実習7 血球数とヘマトクリット値の計測
実習8 消化液の作用
実習9 体温の測定 ─深部体温と皮膚温
実習10 温熱性発汗
実習11 精神性発汗
実習12 腎臓における尿生成
実習13 血糖値の測定 ─糖負荷と運動負荷
実習14 随意運動と表面筋電図
実習15 運動神経伝導速度
実習16 皮膚感覚 ─感覚点の分布,2点弁別閾
実習17 視覚機能の測定 ─盲斑,対光反射
実習18 味覚機能の測定
実習19 嗅覚機能の測定
実習20 聴覚機能の測定
実習21 平衡感覚機能の測定
実習22 半透膜の性質
設問の解答および解説
付)生理学実習レポート(別冊)
サイドメモ
1 聴診法における血圧測定の原理
2 静水圧の影響
3 心電図electrocardiogram(ECG)
4 心電図の波形
5 アイントーベン(Einthoven)の三角形
6 肺活量の予測式
7 パルスオキシメーターとカプノメーター
8 ギムザ染色
9 赤血球数の算出方法
10 白血球数の算出方法
11 消化液の働き
12 発汗の仕組み
13 精神性発汗と皮膚電位反応
14 尿量の調節
15 血糖の調節
16 表面筋電図と針筋電図
17 味蕾と神経経路
18 嗅覚の性質と神経経路
19 聴覚の仕組みと聴力検査
20 重心動揺計
21 姿勢調節と平衡感覚
22 モル濃度と浸透圧との関係