はじめに
本書は,周産期医療にかかわる看護学生・看護師の方々に向けて,手技のみならず,看護の基本をふまえた思考力と判断力をもち,それらに基づいた看護実践を目指していただきたいとの思いから生まれました.
本書の原型『看護過程にそったポケッタブル・マニュアル 母性看護』の発行から約30年が経過しました.2008年には内容の大幅な見直しとさらなる充実を図り,『ナーシング・ポケットマニュアル 母性看護』が発行され,実践の場でご活用いただいております.
この間,周産期医療を取り巻く環境は大きく変化しました.少子化が進み,女性の生き方や価値観のみならず,家族のあり方も多様化してきています.高齢出産や不妊治療後妊娠,合併症を伴ったハイリスク事例も増えています.このような変化のなかで,求められるケアも多様化・個別化し,より専門的かつ質の高い看護実践能力(思考力,判断力,実践力)が必要とされています.そこで本書も今日の臨床や看護実践に合わせて内容を見直し,このたび第2版をお届けすることとなりました.
第2版は,各期の「アセスメント(経過の診断)」と「支援」を大きな柱として構成しています.「アセスメント」においてはアセスメントポイント(情報収集の視点)とアセスメントに必要な技術に分けて解説しています.「支援」では,支援の場面や目的,対象となる妊産婦・新生児の状態に合わせたさまざまな支援例を示しています.また,支援における思考・判断の道筋が見えるよう,アセスメントポイントの整理⇒健康課題の抽出⇒計画の立案(目標と具体策の設定)⇒具体策に沿った実践・手技⇒評価という流れに沿って構成しました.さらに,周産期医療の現状をふまえ,メンタルヘルスや不妊治療後妊娠など新たなテーマを追加しています.
本書を実践の場で効果的に使っていただき,質の高い看護実践の一助となることを願っています.改訂に際し,多大なご助力をいただきました医歯薬出版編集部の皆さまに深く感謝いたします.
2021年8月 編者
本書は,周産期医療にかかわる看護学生・看護師の方々に向けて,手技のみならず,看護の基本をふまえた思考力と判断力をもち,それらに基づいた看護実践を目指していただきたいとの思いから生まれました.
本書の原型『看護過程にそったポケッタブル・マニュアル 母性看護』の発行から約30年が経過しました.2008年には内容の大幅な見直しとさらなる充実を図り,『ナーシング・ポケットマニュアル 母性看護』が発行され,実践の場でご活用いただいております.
この間,周産期医療を取り巻く環境は大きく変化しました.少子化が進み,女性の生き方や価値観のみならず,家族のあり方も多様化してきています.高齢出産や不妊治療後妊娠,合併症を伴ったハイリスク事例も増えています.このような変化のなかで,求められるケアも多様化・個別化し,より専門的かつ質の高い看護実践能力(思考力,判断力,実践力)が必要とされています.そこで本書も今日の臨床や看護実践に合わせて内容を見直し,このたび第2版をお届けすることとなりました.
第2版は,各期の「アセスメント(経過の診断)」と「支援」を大きな柱として構成しています.「アセスメント」においてはアセスメントポイント(情報収集の視点)とアセスメントに必要な技術に分けて解説しています.「支援」では,支援の場面や目的,対象となる妊産婦・新生児の状態に合わせたさまざまな支援例を示しています.また,支援における思考・判断の道筋が見えるよう,アセスメントポイントの整理⇒健康課題の抽出⇒計画の立案(目標と具体策の設定)⇒具体策に沿った実践・手技⇒評価という流れに沿って構成しました.さらに,周産期医療の現状をふまえ,メンタルヘルスや不妊治療後妊娠など新たなテーマを追加しています.
本書を実践の場で効果的に使っていただき,質の高い看護実践の一助となることを願っています.改訂に際し,多大なご助力をいただきました医歯薬出版編集部の皆さまに深く感謝いたします.
2021年8月 編者
はじめに
I 妊娠期
1 妊娠経過のアセスメント(和智志げみ)
1)妊娠経過のアセスメントポイント
(1)妊娠初期
(2)妊娠中期
(3)妊娠後期
2)妊娠経過のアセスメントに必要な技術
(1)分娩予定日の算定
(2)腹囲・子宮底長の測定
(3)レオポルドの触診法
(4)超音波ドプラ法による胎児心音の聴取
(5)ノンストレステスト
(6)内診の介助・内診の実際
2 妊婦への支援
1)マイナートラブルへの対応(和智志げみ)
(1)つわり緩和への支援
(2)腰痛緩和への支援─正しい姿勢・妊婦体操
2)親役割獲得過程にある妊婦・家族への支援
(1)育児の準備(和智志げみ)
(2)母乳育児準備─乳房の手当て(和智志げみ)
(3)母親像の形成(和智志げみ)
(4)スムーズな出産に向けた準備(和智志げみ)
(5)メンタルヘルスの向上(ア山貴代)
3)正常から逸脱した妊婦への支援
(1)切迫流早産(和智志げみ)
(2)妊娠貧血(和智志げみ)
(3)妊娠高血圧症候群(和智志げみ)
(4)妊娠糖尿病(和智志げみ)
(5)不妊治療後妊婦(ア山貴代)
II 分娩期
(高橋有美)
1 分娩経過のアセスメント
1)分娩経過のアセスメントポイント
(1)分娩進行状態
(2)産婦の健康状態
(3)胎児の健康状態
2)分娩経過のアセスメントに必要な技術
(1)陣痛の測定
(2)胎児心拍数モニタリング
2 産婦への支援
1)入院時の状態に応じた支援
(1)陣痛発来
(2)分娩誘発
(3)前期破水
2)分娩第1期(分娩開始〜子宮口全開大)の支援
(1)産婦の基本的ニーズの充足
(2)産痛緩和
3)分娩第2期(子宮口全開大〜児娩出)の支援
4)分娩第3期(児娩出〜胎盤・卵膜娩出)の支援
5)分娩第4期(胎盤・卵膜娩出〜娩出後2時間)の支援
6)正常から逸脱した産婦への支援
(1)前期破水
(2)微弱陣痛
(3)分娩時異常出血
III 産褥期
1 産褥経過のアセスメント(村本淳子)
1)産褥経過のアセスメントポイント
(1)子宮・全身の復古状態
(2)母乳栄養確立状態
(3)母子関係
2)産褥経過のアセスメントに必要な技術
(1)子宮復古状態の観察
(2)乳汁分泌の観察
2 褥婦への支援
1)復古過程にある褥婦への支援(二村良子)
(1)子宮復古
(2)全身復古─産褥体操・感染予防・バックケア
2)分娩に伴う痛みに対する支援─縫合部痛・脱肛痛(二村良子)
3)親役割獲得過程にある褥婦への支援
(1)自己の再構成─出産体験の振り返り(バースレビュー)(ア山貴代)
(2)母乳栄養の確立─授乳,乳頭・乳輪部マッサージ(ア山貴代)
(3)母子関係の確立(ア山貴代)
(4)育児技術の習得─沐浴・おむつ交換(二村良子)
(5)褥婦のメンタルヘルス(ア山貴代)
4)正常から逸脱した褥婦への支援(佐藤里絵)
(1)子宮復古不全
(2)妊娠高血圧症候群
(3)妊娠糖尿病
(4)帝王切開術後
IV 新生児期
1 胎外生活適応過程のアセスメント(ア山貴代)
1)胎外生活適応過程のアセスメントポイント
(1)出生直後
(2)移行期
(3)生後3日
(4)退院時
2)胎外生活適応過程のアセスメントに必要な技術
(1)アプガースコアの採点
(2)身体計測
(3)バイタルサインの測定
(4)生理的黄疸の観察
(5)全身観察
2 胎外生活適応過程にある新生児への支援(佐藤里絵・村本淳子)
1)生命維持(バイタルサイン)確立への支援
(1)呼吸・循環確立─気道の確保
(2)体温調節
2)栄養確保のための哺乳時の支援
3)排泄機能確立のための支援
4)感染防止のための支援
5)正常から逸脱した新生児への支援
(1)低出生体重児
(2)高ビリルビン血症児
付録 妊産婦・新生児のおもな検査項目と基準値
妊娠・分娩・産褥期の妊産婦のおもな検査項目
新生児のおもな検査項目
参考文献
I 妊娠期
1 妊娠経過のアセスメント(和智志げみ)
1)妊娠経過のアセスメントポイント
(1)妊娠初期
(2)妊娠中期
(3)妊娠後期
2)妊娠経過のアセスメントに必要な技術
(1)分娩予定日の算定
(2)腹囲・子宮底長の測定
(3)レオポルドの触診法
(4)超音波ドプラ法による胎児心音の聴取
(5)ノンストレステスト
(6)内診の介助・内診の実際
2 妊婦への支援
1)マイナートラブルへの対応(和智志げみ)
(1)つわり緩和への支援
(2)腰痛緩和への支援─正しい姿勢・妊婦体操
2)親役割獲得過程にある妊婦・家族への支援
(1)育児の準備(和智志げみ)
(2)母乳育児準備─乳房の手当て(和智志げみ)
(3)母親像の形成(和智志げみ)
(4)スムーズな出産に向けた準備(和智志げみ)
(5)メンタルヘルスの向上(ア山貴代)
3)正常から逸脱した妊婦への支援
(1)切迫流早産(和智志げみ)
(2)妊娠貧血(和智志げみ)
(3)妊娠高血圧症候群(和智志げみ)
(4)妊娠糖尿病(和智志げみ)
(5)不妊治療後妊婦(ア山貴代)
II 分娩期
(高橋有美)
1 分娩経過のアセスメント
1)分娩経過のアセスメントポイント
(1)分娩進行状態
(2)産婦の健康状態
(3)胎児の健康状態
2)分娩経過のアセスメントに必要な技術
(1)陣痛の測定
(2)胎児心拍数モニタリング
2 産婦への支援
1)入院時の状態に応じた支援
(1)陣痛発来
(2)分娩誘発
(3)前期破水
2)分娩第1期(分娩開始〜子宮口全開大)の支援
(1)産婦の基本的ニーズの充足
(2)産痛緩和
3)分娩第2期(子宮口全開大〜児娩出)の支援
4)分娩第3期(児娩出〜胎盤・卵膜娩出)の支援
5)分娩第4期(胎盤・卵膜娩出〜娩出後2時間)の支援
6)正常から逸脱した産婦への支援
(1)前期破水
(2)微弱陣痛
(3)分娩時異常出血
III 産褥期
1 産褥経過のアセスメント(村本淳子)
1)産褥経過のアセスメントポイント
(1)子宮・全身の復古状態
(2)母乳栄養確立状態
(3)母子関係
2)産褥経過のアセスメントに必要な技術
(1)子宮復古状態の観察
(2)乳汁分泌の観察
2 褥婦への支援
1)復古過程にある褥婦への支援(二村良子)
(1)子宮復古
(2)全身復古─産褥体操・感染予防・バックケア
2)分娩に伴う痛みに対する支援─縫合部痛・脱肛痛(二村良子)
3)親役割獲得過程にある褥婦への支援
(1)自己の再構成─出産体験の振り返り(バースレビュー)(ア山貴代)
(2)母乳栄養の確立─授乳,乳頭・乳輪部マッサージ(ア山貴代)
(3)母子関係の確立(ア山貴代)
(4)育児技術の習得─沐浴・おむつ交換(二村良子)
(5)褥婦のメンタルヘルス(ア山貴代)
4)正常から逸脱した褥婦への支援(佐藤里絵)
(1)子宮復古不全
(2)妊娠高血圧症候群
(3)妊娠糖尿病
(4)帝王切開術後
IV 新生児期
1 胎外生活適応過程のアセスメント(ア山貴代)
1)胎外生活適応過程のアセスメントポイント
(1)出生直後
(2)移行期
(3)生後3日
(4)退院時
2)胎外生活適応過程のアセスメントに必要な技術
(1)アプガースコアの採点
(2)身体計測
(3)バイタルサインの測定
(4)生理的黄疸の観察
(5)全身観察
2 胎外生活適応過程にある新生児への支援(佐藤里絵・村本淳子)
1)生命維持(バイタルサイン)確立への支援
(1)呼吸・循環確立─気道の確保
(2)体温調節
2)栄養確保のための哺乳時の支援
3)排泄機能確立のための支援
4)感染防止のための支援
5)正常から逸脱した新生児への支援
(1)低出生体重児
(2)高ビリルビン血症児
付録 妊産婦・新生児のおもな検査項目と基準値
妊娠・分娩・産褥期の妊産婦のおもな検査項目
新生児のおもな検査項目
参考文献














