第6版のはじめに
本書の第1版第1刷が出版されたのは1989年2月です.以来23年間,本書は東京女子医科大学糖尿病センターというひとつの糖尿病専門医療機関の,治療の方針と実際を示すガイドブックとして,また研修医にとってのマニュアル本として,版を重ねてきました.そして,このたびここに第6版を出版することになりました.
先日,第1版の原案になった本が書棚から出てきました.平田幸正初代所長時代の1987年頃に作成されたもので,当センター内使用の簡単なガリ版刷りです.当センターの治療内容,研修内容をまとめようという初代所長の考えの下に,医局員総出で作成されました.この趣旨を受け継いで本書が誕生し,版を重ねてきたわけですが,2代目所長の大森安惠先生は,センターの医師たちがこれまで学習させていただいたものを社会に還元すべきではないかという立場に立って,一生懸命執筆にあたったと第3版で書いておられます.続く第4版,第5版では,3代目所長(センター長)の岩本安彦先生により,糖尿病人口の増加と糖尿病治療の進歩に対応した内容の改訂がおこなわれました.
さらに,重症合併症がいくつも重なりあった患者さんの紹介(紹介率60%)を受ける当センターの性格上,患者さんの満足,安心感も追求してまいりました.これらをふまえて,第6版改訂にあたっては,第5版から大幅に項目を増やし,内容の充実を図りました.GLP-1製剤などの薬剤の項,メタボリックシンドロームの項はもちろんですが,ステロイド糖尿病,周術期のケア,糖尿病と認知症およびがんの項,そして初心に返って「日常生活指導」の項を大きく追加しました.糖尿病療養指導士と糖尿病看護認定看護師がどのように相乗的にそれぞれの役割を活用しているかも重要ととらえ,その項も作成しました.今後はナースプラクティショナー,特定看護師などの活躍につながっていくものと考えられます.
これからも,当センターは原点を変えず,しかし柔軟な姿勢で,日々の研鑽を社会に還元するために,たゆまず精進していきます.
2012年5月
東京女子医科大学糖尿病センターセンター長
内潟安子
第5版のはじめに
糖尿病とくに生活習慣病の代表的疾患である2型糖尿病は,近年,生活習慣の変化を背景に急増し,世界的にも“epidemic”と喩えられるほどになってきています.糖尿病の合併症に苦しむ患者さんも,残念ながら増加の一途を辿り,すでに10年以上前には後天的に視力を失う人の原因疾患の第1位に糖尿病網膜症が挙げられました.1998年には,糖尿病性腎症が新規透析導入患者の原腎疾患の第1位になり,その後もその比率は直線的に増加しつつあります.
一方では,この間,DCCT,Kumamoto StudyさらにUKPDSと糖尿病の治療と合併症に関する前向きな研究の成果が報告され,厳格な血糖コントロールが合併症の発症・進展の抑制に効果があることが実証されました.最近は,2型糖尿病の一次予防をめざした大規模研究の結果が報告され,生活習慣への強力な介入が明らかに発症を予防することが示されました.糖尿病の薬物治療についても,新しいインスリン抵抗性改善薬,速効型インスリン分泌促進薬,さらに第3世代のSU薬など新しい経口薬が次々に登場し,患者さんの病態に応じた使い分けが求められる時代を迎えています.インスリン製剤においてもヒトインスリンを修飾して,ヒトインスリン製剤では得られなかった利点をもつ製剤の開発が進み,すでに2種類の超速効型インスリン製剤が広く使われており,さらに超持続型というべき製剤も近く認可されるものと思われます.糖尿病患者に合併しやすい高血圧や高脂血症の治療薬も次々に新しい製剤が登場し,それらの有用性を示す多くのエビデンスも報告されています.
第4版を出版してすでに4年半経ち,これらの最近の進歩を盛り込んだ改訂を進め,このたび第5版として出版することとなりました.
本書が,糖尿病の診療にあたる先生方のみならず,新しく誕生しました多くの糖尿病療養指導士の方々の必携書としてお役に立つことを願っています.
2003年5月
東京女子医科大学糖尿病センター所長
岩本安彦
第4版補訂のはじめに
1999年5月,横浜で開催されました第42回日本糖尿病学会総会において,待望久しかった「糖尿病の分類と診断基準に関する委員会報告」が行われ,同時に,詳細な解説を含む全文が学会誌「糖尿病」に発表されました.
この報告は,1970年(第1次),1982年(第2次)に次ぐ,わが国の糖尿病の診断と分類に関する第3次の報告であり,検討委員会における4年近くの討議を経てまとめられました.内容は,日本における独自の疫学データの集積を十分に活用しながら,1997年の米国糖尿病学会(ADA)専門委員会報告,1998年のWHO諮問委員暫定報告との整合性も十分に考慮して作成されたものです.
『糖尿病の治療マニュアル第4版』の序に,「現在,糖尿病の分類と診断基準に関する見直しが世界的に進められ,日本糖尿病学会においても診断基準検討委員会の報告が近い将来発表されるものと思われます.今回は新しい診断基準を盛り込むことが出来ませんでしたが,今後随時加筆したいと考えています.」と書きました.
第4版を発行してまだ1年にもなりませんが,第4版のはじめの部分に新しい診断基準に基づいた糖尿病の診断について簡潔にまとめて加筆させていただくとともに,従来のインスリン依存型(IDDM)とインスリン非依存型(NIDDM)の呼称をできる限り廃し,1型,2型に書き改めることといたしました.さらに糖尿病の治療に関する最新情報もできるだけ盛り込み,第4版補訂として出版させていただくことにしました.
本書が,「21世紀の国民病」として今後ますます増加の一途を辿ると危惧されています糖尿病の患者さんの療養指導のお役に立つことを願ってやみません.
1999年9月
東京女子医科大学糖尿病センター所長
岩本安彦
第4版のはじめに
1997年秋に行われた厚生省の糖尿病実態調査の集計によると,糖尿病と強く疑われる人は690万人,糖尿病の可能性を否定できない人を合わせると1,370万人に達するものと推定されています.近年のわが国の糖尿病人口の増加の勢いは,糖尿病を生活習慣病の代表的な疾患と位置付け,発症予防と進展予防の重要性についての啓発活動に努めたとしても,押しとどめることはできそうにありません.したがって,糖尿病の専門か否かにかかわらず,日常診療の場で,糖尿病患者の診療に費す比重はますます増大しつつあります.
糖尿病の検査,糖尿病の治療・管埋,合併症の治療・管理,特別な配慮を必要とする小児・ヤング糖尿病や糖尿病妊婦,さらに患者教育プログラムまで,糖尿病センターのスタッフー同が総力を挙げて『糖尿病治療マニュアル第3版』を出版したのが1995年春.その後3年半経過しましたが,この間の糖尿病に関する基礎研究,臨床研究の進歩はめざましく,まさに日進月歩であります.糖尿病の成因,新しい経口血糠降下薬やインスリン製剤,血糖自己測定用の新機種など,第3版に加筆修正を行っているうちに,版を改め,第4版として発行させていただくことになりました.現在,糖尿病の分類と診断基準に関する見直しが世界的に進められ,日本糖尿病学会においても診断基準検討委員会の報告が近い将来発表されるものと思われます.今回は新しい診断基準を盛り込むことができませんでしたが,今後随時加筆したいと考えています.
本書が,先生方の日常診療に,またコメディカルスタッフの方々の療養指導にお役に立てば幸いです.
1998年11月
東京女子医科大学糖尿病センター所長
岩本安彦
第3版のはじめに
21世紀へ向けての新しい時代の息吹きの中で,医療のパラダイムもまた変革のきざしをみせつつあります.糖尿病は,いまや時代の疾病構造を反映し,かつての結核に相当する国民病と呼ばれるほどにその発症頻度は高くなり,加えて網膜症や腎症に苦しむ痛ましい合併症をもった糖尿病の方々が急増しております.
糖尿病の治療は,Staged Diabetes Managementであるといったのは,アメリカ,ミネソタのInternational Diabetes CenterのDr.Mazzeでありました.わが国の糖尿病はNIDDMが多く,さまざまなStageの患者さんがいて,画一的な治療ができるものではありません.
このたび,『糖尿病治療マニュアル第3版』が発行されることになりました.これは1989年2月に当糖尿病センター編として出版されました『糖尿病治療マニュアル』をもとに新編としたものであります.装いも新たになった新編の大きな特徴は,最先端の医療情報が毎日の診療に反映され糖尿病治療に役立つよう,それぞれの項目ごとに簡潔・明瞭に記述されていることです.
新編にさいしては,私どもの糖尿病センタースタッフが長年の経験と叡知を出し合い,ディスカッションを重ねて編纂にあたりました.
当糖尿病センターは,1954年に設置された第2内科を前身として,1970年7月,平田幸正教授によって創設されました.第2内科を主宰された故中山光重教授も,小坂樹徳教授も,日本の糖尿病の指導的役割を果たしてこられた方であることは申すまでもありません.当センターは,歴代のそうした先達によって形作られ,教育され,つちかわれてきた教室であります.わが国に糖尿病センターはいくつかありますが,大学病院の診療科であるとともに講座名をもつ糖尿病センターは,東京女子医科大学糖尿病センターだけであります.
今回の新編は,日本の糖尿病学を開拓し,育成してこられたこれらの偉大な指導者の薫陶を受けた当センターの医師たちが,これまで学習させていただいたものを社会に還元すべきではないかという立場に立って,一生懸命執筆にあたりました.
アメリカのジョスリン糖尿病センターや,デンマークのステノ糖尿病センターを目指して日頃から研.を積んでまいったその成果が本書に活かされ,さらに日常診療のお役に立てば,このうえない幸せでございます.
1995年5月新緑の季節に
東京女子医科大学糖尿病センター所長
大森安恵
第2版のはじめに
1年半前に,私どもの糖尿病センターで日常行っている糖尿病の治療法をとりまとめて,この本を発刊した.しかしその当時,発行を急いだ事情もあって,いくつかのミスと各項目間のバランスの乱れがなどが目立ち,加えて糖尿病治療の急速な進歩があった.そこで,今回この第1版にいくつかの手なおしを加えて,第2版を発刊することとなった.
あくまでこの本は,糖尿病治療マニュアルでありそして,私どもの糖尿病センターでの狭い範囲でまとめたものである.したがって,依然として偏りがあり,糖尿病のすべてをカバーするものではない.また第1版同様,糖尿病の領域から逸脱して高脂血症,痛風の領域にまで踏み出していることなども,あらかじめお許し願いたいことである.私どものつたないこの小さな本が,皆様の臨床の実際に少しでもお役に立てばと願っている.
1990年8月
東京女子医大糖尿病センター所長
平田幸正
第1版のはじめに
この小さい本は,東京女子医大糖尿病センターにおいて,内科研修医を教育している各医師が,その内容を書きとめたものをまとめて出来上がったものである.東京女子医大の内科研修医は,それぞれに専門化した内科の8部門を3ヵ月あてローテーションして2年間の研修を終る.糖尿病センターの中には,小児科医,内科医,眼科医の各専門医を持っており,内科部門は同時に東京女子医大の第3内科となって,代謝部門を担当している.したがって,この中には痛風の専門医も含むことになる.さらに内科医,眼科医,小児科医は当然のこととして,一般的なそれぞれの科に属する疾患の診療にも広い知識と技術を持つことが要求される.
とくに糖尿病を担当するかぎり,腎症のウエイトは大きく,糖尿病センターの中には血液透析室があり,またCAPDに関しては,糖尿病患者の社会復帰上,重点を置いている.この本で腎に関する記述が大きい部分を占めているのは,このような理由による.Diabetologistは同時にdiabetonephrologistである必要がある.
また眼科,産科,整形外科に対しても,深い理解が要求される.糖尿病センターで毎日,全医師に対して行われている早朝レクチャーの中に,糖尿病眼科助教授・講師の分担もある.外科手術に関して,現在,糖尿病センターの内科・小児科医は,東京女子医大で糖尿病患者が手術を受ける際,術前・術中・術後の糖尿病コントロールの担当医となることが多い.その手技の中心となるものは,強化インスリン療法および糖尿病昏睡治療と同様であるので,本書では,とくに取り上げていない.
糖尿病は,すでに200万人の病気であり,臨床の各方面で遭遇するありふれた疾患となっている.私どもが日常行っていることをコンパクトにまとめたこの小さい本が,皆さまのお役に立つことがあれば幸いである.
なお,本書の編集に当っては,とくに当センターの河原玲子助教授の努力が大きかったことを付記しておきたい.
1989年1月
東京女子医大糖尿病センター所長
平田幸正
本書の第1版第1刷が出版されたのは1989年2月です.以来23年間,本書は東京女子医科大学糖尿病センターというひとつの糖尿病専門医療機関の,治療の方針と実際を示すガイドブックとして,また研修医にとってのマニュアル本として,版を重ねてきました.そして,このたびここに第6版を出版することになりました.
先日,第1版の原案になった本が書棚から出てきました.平田幸正初代所長時代の1987年頃に作成されたもので,当センター内使用の簡単なガリ版刷りです.当センターの治療内容,研修内容をまとめようという初代所長の考えの下に,医局員総出で作成されました.この趣旨を受け継いで本書が誕生し,版を重ねてきたわけですが,2代目所長の大森安惠先生は,センターの医師たちがこれまで学習させていただいたものを社会に還元すべきではないかという立場に立って,一生懸命執筆にあたったと第3版で書いておられます.続く第4版,第5版では,3代目所長(センター長)の岩本安彦先生により,糖尿病人口の増加と糖尿病治療の進歩に対応した内容の改訂がおこなわれました.
さらに,重症合併症がいくつも重なりあった患者さんの紹介(紹介率60%)を受ける当センターの性格上,患者さんの満足,安心感も追求してまいりました.これらをふまえて,第6版改訂にあたっては,第5版から大幅に項目を増やし,内容の充実を図りました.GLP-1製剤などの薬剤の項,メタボリックシンドロームの項はもちろんですが,ステロイド糖尿病,周術期のケア,糖尿病と認知症およびがんの項,そして初心に返って「日常生活指導」の項を大きく追加しました.糖尿病療養指導士と糖尿病看護認定看護師がどのように相乗的にそれぞれの役割を活用しているかも重要ととらえ,その項も作成しました.今後はナースプラクティショナー,特定看護師などの活躍につながっていくものと考えられます.
これからも,当センターは原点を変えず,しかし柔軟な姿勢で,日々の研鑽を社会に還元するために,たゆまず精進していきます.
2012年5月
東京女子医科大学糖尿病センターセンター長
内潟安子
第5版のはじめに
糖尿病とくに生活習慣病の代表的疾患である2型糖尿病は,近年,生活習慣の変化を背景に急増し,世界的にも“epidemic”と喩えられるほどになってきています.糖尿病の合併症に苦しむ患者さんも,残念ながら増加の一途を辿り,すでに10年以上前には後天的に視力を失う人の原因疾患の第1位に糖尿病網膜症が挙げられました.1998年には,糖尿病性腎症が新規透析導入患者の原腎疾患の第1位になり,その後もその比率は直線的に増加しつつあります.
一方では,この間,DCCT,Kumamoto StudyさらにUKPDSと糖尿病の治療と合併症に関する前向きな研究の成果が報告され,厳格な血糖コントロールが合併症の発症・進展の抑制に効果があることが実証されました.最近は,2型糖尿病の一次予防をめざした大規模研究の結果が報告され,生活習慣への強力な介入が明らかに発症を予防することが示されました.糖尿病の薬物治療についても,新しいインスリン抵抗性改善薬,速効型インスリン分泌促進薬,さらに第3世代のSU薬など新しい経口薬が次々に登場し,患者さんの病態に応じた使い分けが求められる時代を迎えています.インスリン製剤においてもヒトインスリンを修飾して,ヒトインスリン製剤では得られなかった利点をもつ製剤の開発が進み,すでに2種類の超速効型インスリン製剤が広く使われており,さらに超持続型というべき製剤も近く認可されるものと思われます.糖尿病患者に合併しやすい高血圧や高脂血症の治療薬も次々に新しい製剤が登場し,それらの有用性を示す多くのエビデンスも報告されています.
第4版を出版してすでに4年半経ち,これらの最近の進歩を盛り込んだ改訂を進め,このたび第5版として出版することとなりました.
本書が,糖尿病の診療にあたる先生方のみならず,新しく誕生しました多くの糖尿病療養指導士の方々の必携書としてお役に立つことを願っています.
2003年5月
東京女子医科大学糖尿病センター所長
岩本安彦
第4版補訂のはじめに
1999年5月,横浜で開催されました第42回日本糖尿病学会総会において,待望久しかった「糖尿病の分類と診断基準に関する委員会報告」が行われ,同時に,詳細な解説を含む全文が学会誌「糖尿病」に発表されました.
この報告は,1970年(第1次),1982年(第2次)に次ぐ,わが国の糖尿病の診断と分類に関する第3次の報告であり,検討委員会における4年近くの討議を経てまとめられました.内容は,日本における独自の疫学データの集積を十分に活用しながら,1997年の米国糖尿病学会(ADA)専門委員会報告,1998年のWHO諮問委員暫定報告との整合性も十分に考慮して作成されたものです.
『糖尿病の治療マニュアル第4版』の序に,「現在,糖尿病の分類と診断基準に関する見直しが世界的に進められ,日本糖尿病学会においても診断基準検討委員会の報告が近い将来発表されるものと思われます.今回は新しい診断基準を盛り込むことが出来ませんでしたが,今後随時加筆したいと考えています.」と書きました.
第4版を発行してまだ1年にもなりませんが,第4版のはじめの部分に新しい診断基準に基づいた糖尿病の診断について簡潔にまとめて加筆させていただくとともに,従来のインスリン依存型(IDDM)とインスリン非依存型(NIDDM)の呼称をできる限り廃し,1型,2型に書き改めることといたしました.さらに糖尿病の治療に関する最新情報もできるだけ盛り込み,第4版補訂として出版させていただくことにしました.
本書が,「21世紀の国民病」として今後ますます増加の一途を辿ると危惧されています糖尿病の患者さんの療養指導のお役に立つことを願ってやみません.
1999年9月
東京女子医科大学糖尿病センター所長
岩本安彦
第4版のはじめに
1997年秋に行われた厚生省の糖尿病実態調査の集計によると,糖尿病と強く疑われる人は690万人,糖尿病の可能性を否定できない人を合わせると1,370万人に達するものと推定されています.近年のわが国の糖尿病人口の増加の勢いは,糖尿病を生活習慣病の代表的な疾患と位置付け,発症予防と進展予防の重要性についての啓発活動に努めたとしても,押しとどめることはできそうにありません.したがって,糖尿病の専門か否かにかかわらず,日常診療の場で,糖尿病患者の診療に費す比重はますます増大しつつあります.
糖尿病の検査,糖尿病の治療・管埋,合併症の治療・管理,特別な配慮を必要とする小児・ヤング糖尿病や糖尿病妊婦,さらに患者教育プログラムまで,糖尿病センターのスタッフー同が総力を挙げて『糖尿病治療マニュアル第3版』を出版したのが1995年春.その後3年半経過しましたが,この間の糖尿病に関する基礎研究,臨床研究の進歩はめざましく,まさに日進月歩であります.糖尿病の成因,新しい経口血糠降下薬やインスリン製剤,血糖自己測定用の新機種など,第3版に加筆修正を行っているうちに,版を改め,第4版として発行させていただくことになりました.現在,糖尿病の分類と診断基準に関する見直しが世界的に進められ,日本糖尿病学会においても診断基準検討委員会の報告が近い将来発表されるものと思われます.今回は新しい診断基準を盛り込むことができませんでしたが,今後随時加筆したいと考えています.
本書が,先生方の日常診療に,またコメディカルスタッフの方々の療養指導にお役に立てば幸いです.
1998年11月
東京女子医科大学糖尿病センター所長
岩本安彦
第3版のはじめに
21世紀へ向けての新しい時代の息吹きの中で,医療のパラダイムもまた変革のきざしをみせつつあります.糖尿病は,いまや時代の疾病構造を反映し,かつての結核に相当する国民病と呼ばれるほどにその発症頻度は高くなり,加えて網膜症や腎症に苦しむ痛ましい合併症をもった糖尿病の方々が急増しております.
糖尿病の治療は,Staged Diabetes Managementであるといったのは,アメリカ,ミネソタのInternational Diabetes CenterのDr.Mazzeでありました.わが国の糖尿病はNIDDMが多く,さまざまなStageの患者さんがいて,画一的な治療ができるものではありません.
このたび,『糖尿病治療マニュアル第3版』が発行されることになりました.これは1989年2月に当糖尿病センター編として出版されました『糖尿病治療マニュアル』をもとに新編としたものであります.装いも新たになった新編の大きな特徴は,最先端の医療情報が毎日の診療に反映され糖尿病治療に役立つよう,それぞれの項目ごとに簡潔・明瞭に記述されていることです.
新編にさいしては,私どもの糖尿病センタースタッフが長年の経験と叡知を出し合い,ディスカッションを重ねて編纂にあたりました.
当糖尿病センターは,1954年に設置された第2内科を前身として,1970年7月,平田幸正教授によって創設されました.第2内科を主宰された故中山光重教授も,小坂樹徳教授も,日本の糖尿病の指導的役割を果たしてこられた方であることは申すまでもありません.当センターは,歴代のそうした先達によって形作られ,教育され,つちかわれてきた教室であります.わが国に糖尿病センターはいくつかありますが,大学病院の診療科であるとともに講座名をもつ糖尿病センターは,東京女子医科大学糖尿病センターだけであります.
今回の新編は,日本の糖尿病学を開拓し,育成してこられたこれらの偉大な指導者の薫陶を受けた当センターの医師たちが,これまで学習させていただいたものを社会に還元すべきではないかという立場に立って,一生懸命執筆にあたりました.
アメリカのジョスリン糖尿病センターや,デンマークのステノ糖尿病センターを目指して日頃から研.を積んでまいったその成果が本書に活かされ,さらに日常診療のお役に立てば,このうえない幸せでございます.
1995年5月新緑の季節に
東京女子医科大学糖尿病センター所長
大森安恵
第2版のはじめに
1年半前に,私どもの糖尿病センターで日常行っている糖尿病の治療法をとりまとめて,この本を発刊した.しかしその当時,発行を急いだ事情もあって,いくつかのミスと各項目間のバランスの乱れがなどが目立ち,加えて糖尿病治療の急速な進歩があった.そこで,今回この第1版にいくつかの手なおしを加えて,第2版を発刊することとなった.
あくまでこの本は,糖尿病治療マニュアルでありそして,私どもの糖尿病センターでの狭い範囲でまとめたものである.したがって,依然として偏りがあり,糖尿病のすべてをカバーするものではない.また第1版同様,糖尿病の領域から逸脱して高脂血症,痛風の領域にまで踏み出していることなども,あらかじめお許し願いたいことである.私どものつたないこの小さな本が,皆様の臨床の実際に少しでもお役に立てばと願っている.
1990年8月
東京女子医大糖尿病センター所長
平田幸正
第1版のはじめに
この小さい本は,東京女子医大糖尿病センターにおいて,内科研修医を教育している各医師が,その内容を書きとめたものをまとめて出来上がったものである.東京女子医大の内科研修医は,それぞれに専門化した内科の8部門を3ヵ月あてローテーションして2年間の研修を終る.糖尿病センターの中には,小児科医,内科医,眼科医の各専門医を持っており,内科部門は同時に東京女子医大の第3内科となって,代謝部門を担当している.したがって,この中には痛風の専門医も含むことになる.さらに内科医,眼科医,小児科医は当然のこととして,一般的なそれぞれの科に属する疾患の診療にも広い知識と技術を持つことが要求される.
とくに糖尿病を担当するかぎり,腎症のウエイトは大きく,糖尿病センターの中には血液透析室があり,またCAPDに関しては,糖尿病患者の社会復帰上,重点を置いている.この本で腎に関する記述が大きい部分を占めているのは,このような理由による.Diabetologistは同時にdiabetonephrologistである必要がある.
また眼科,産科,整形外科に対しても,深い理解が要求される.糖尿病センターで毎日,全医師に対して行われている早朝レクチャーの中に,糖尿病眼科助教授・講師の分担もある.外科手術に関して,現在,糖尿病センターの内科・小児科医は,東京女子医大で糖尿病患者が手術を受ける際,術前・術中・術後の糖尿病コントロールの担当医となることが多い.その手技の中心となるものは,強化インスリン療法および糖尿病昏睡治療と同様であるので,本書では,とくに取り上げていない.
糖尿病は,すでに200万人の病気であり,臨床の各方面で遭遇するありふれた疾患となっている.私どもが日常行っていることをコンパクトにまとめたこの小さい本が,皆さまのお役に立つことがあれば幸いである.
なお,本書の編集に当っては,とくに当センターの河原玲子助教授の努力が大きかったことを付記しておきたい.
1989年1月
東京女子医大糖尿病センター所長
平田幸正
はじめに
巻頭グラフ 東京女子医科大学糖尿病センターのあゆみ
I章 糖尿病と検査
1 糖尿病の診断と治療に必要な検査(1〜2:内潟安子,3〜4:宇治原典子,5〜7:佐倉 宏)
1.糖尿病の分類と診断基準(JDS,2010年)
2.血糖
3.尿糖
4.75g経口ブドウ糖負荷試験(75g oral glucose tolerance test;75g OGTT)
5.インスリン(immunoreactive insulin;IRI)
6.Cペプチド(C-peptide reactivity;CPR)
7.ケトン体
2 長期管理のための検査(1〜4:佐藤麻子,5:宇治原典子,6:佐倉 宏)
1.HbA1c
2.フルクトサミン(FRA)
3.グリコアルブミン(GA)
4.1,5-アンヒドログルシリトール(1,5-AG)
5.尿中アルブミン(微量アルブミン尿),尿蛋白,eGFR
6.食事負荷試験(Meal Tolerance Test)
3 成因に関する検査(1〜3:内潟安子,4:小林浩子,5〜6:岩ア直子)
1.1型糖尿病の診断マーカーとしての自己抗体とは
2.膵島関連抗体
3.インスリン受容体抗体
4.1型糖尿病の疾患感受性遺伝子
5.2型糖尿病の発症に関与する遺伝子
6.その他の特定の機序・疾患による糖尿病の発症に関与する遺伝子
II章 糖尿病治療・管理の実際
1 初診時の治療方針の立てかた(内潟安子)
1.初診時における治療方針
2 糖尿病の食事療法(柴崎千絵里)
1.食事療法の基本
2.食事療法の実際
3 糖尿病の運動療法(中神朋子)
1.運動療法の基本
2.運動療法の実際
3.運動療法にあたっての留意点
4 経口血糖降下薬(佐倉 宏)
1.経口血糖降下薬
5 GLP-1 アナログ注射療法(中神朋子)
1.GLP-1 受容体作動薬とは
2.GLP-1 受容体作動薬の適応患者
6 インスリン療法(柳澤慶香)
1.インスリン療法
7 強化インスリン療法(三浦順之助)
1.強化インスリン療法とは
2.強化インスリン療法のすすめかた
3.強化インスリン療法の実際と問題点
8 血糖自己測定(三浦順之助)
1.血糖自己測定
III章 糖尿病合併症の治療と管理
1 糖尿病の急性合併症―治療と管理(藤巻理沙)
1.糖尿病患者の意識障害
2.糖尿病ケトアシドーシス(Diabetic Ketoacidosis ; DKA)
3.高浸透圧高血糖症候群(Hyperglycemic Hyperosmolar Syndrome;HHS)
4.糖尿病の急性合併症としての低血糖
5.糖尿病と感染症
2 糖尿病に特有な慢性合併症―治療と管理(1:高橋良当,2:新城孝道,3:廣P 晶,4〜5:馬場園哲也)
1.糖尿病性神経障害
2.糖尿病足病変
3.糖尿病眼合併症
4.糖尿病性腎症
5.末期腎不全期の対策
3 糖尿病における動脈硬化症の治療と管理(1〜2:佐藤麻子,3:新城孝道)
1.糖尿病における心血管障害
2.糖尿病における脳血管障害
3.糖尿病における末梢血管障害
4 糖尿病における皮膚・骨粗鬆症の治療と管理(尾形真規子)
1.糖尿病における皮膚症状
2.糖尿病における骨粗鬆症の治療と管理
5 糖尿病における高血圧の治療と管理(馬場園哲也)
1.糖尿病患者における降圧療法の意義
2.糖尿病患者における降圧目標
3.家庭血圧測定の意義
4.糖尿病患者の高血圧治療
5.各降圧薬の特徴と糖尿病患者での注意点
6.当センターにおける糖尿病を合併した高血圧患者における降圧薬処方の推移
6 糖尿病における脂質異常症・肥満の治療と管理(中神朋子)
1.糖尿病における脂質異常症(高脂血症)
2.糖尿病における肥満
3.メタボリックシンドローム
IV章 特別な配慮を必要とする糖尿病
1 小児・ヤング糖尿病(三浦順之助)
1.小児の糖尿病
2.ヤング糖尿病
2 糖尿病と妊娠(佐中眞由実)
1.妊娠時の糖代謝異常
2.母体高血糖による母児の合併症
3.妊娠前
4.妊娠中の治療
5.産褥期の治療
3 ステロイド糖尿病(小林浩子)
1.病態
2.治療のポイント
4 周術期の糖尿病ケア(柳澤慶香)
1.手術と血糖値の関連
2.小手術のとき
3.大手術のとき
5 糖尿病と認知症(石澤香野)
1.認知症は糖尿病の中枢神経系の合併症“diabetic encephalopathy”
2.認知症を合併した患者の治療のポイント
6 糖尿病とがん(橋本尚武)
1.疫学
2.がん発症した糖尿病患者の予後
3.糖尿病病態とがんの発症の誘因
4.糖尿病患者のがんの発症,がん患者の高血糖
5.糖尿病患者のがんの早期発見
V章 糖尿病の日常生活指導
1 壊疽を発症させないための日常生活指導(土田由紀子)
1.看護師の視点からのフットケア
2.足病変のハイリスク要因
3.足病変予防のための生活指導
2 シックデイ時血糖値を悪化させないための日常生活指導(小林浩子)
1.病態
2.シックデイの対応(シックデイルール)
3 網膜症予防のための療養指導(北野滋彦)
1.眼科定期受診
2.網膜症予防のためのコントロール指標
3.網膜症のその他の危険因子
4 視覚障害者のための日常生活指導(関本香織)
1.ロービジョンケアとは何か
2.日常生活での具体的な対処方法
5 腎症予防のための日常生活指導(田中伸枝)
1.腎症予防のための生活習慣の改善項目
2.生活指導のポイント
VI章 糖尿病患者教育プログラム
1 糖尿病患者教育システム(中神朋子)
1.患者教育の基本と具体例
2 看護師による患者教育(土田由紀子)
1.看護師による患者教育の実際
3 管理栄養士による栄養・食事指導(柴崎千絵里)
1.外来でおこなう栄養・食事指導
2.入院中におこなう栄養・食事指導
4 糖尿病療養指導士と糖尿病看護認定看護師の役割(佐藤暁子)
1.日本糖尿病療養指導士の役割
2.糖尿病看護認定看護師の役割
3.日本糖尿病療養指導士と糖尿病看護認定看護師の協力
VII章 糖尿病の病診連携
1 病診連携の必要性(内潟安子)
1.うまくいくポイント
2.東京女子医科大学糖尿病センターでよくおこなわれている院外の医療機関との医療連携
巻末付録 東京女子医科大学糖尿病センターの発信メディア
索引
巻頭グラフ 東京女子医科大学糖尿病センターのあゆみ
I章 糖尿病と検査
1 糖尿病の診断と治療に必要な検査(1〜2:内潟安子,3〜4:宇治原典子,5〜7:佐倉 宏)
1.糖尿病の分類と診断基準(JDS,2010年)
2.血糖
3.尿糖
4.75g経口ブドウ糖負荷試験(75g oral glucose tolerance test;75g OGTT)
5.インスリン(immunoreactive insulin;IRI)
6.Cペプチド(C-peptide reactivity;CPR)
7.ケトン体
2 長期管理のための検査(1〜4:佐藤麻子,5:宇治原典子,6:佐倉 宏)
1.HbA1c
2.フルクトサミン(FRA)
3.グリコアルブミン(GA)
4.1,5-アンヒドログルシリトール(1,5-AG)
5.尿中アルブミン(微量アルブミン尿),尿蛋白,eGFR
6.食事負荷試験(Meal Tolerance Test)
3 成因に関する検査(1〜3:内潟安子,4:小林浩子,5〜6:岩ア直子)
1.1型糖尿病の診断マーカーとしての自己抗体とは
2.膵島関連抗体
3.インスリン受容体抗体
4.1型糖尿病の疾患感受性遺伝子
5.2型糖尿病の発症に関与する遺伝子
6.その他の特定の機序・疾患による糖尿病の発症に関与する遺伝子
II章 糖尿病治療・管理の実際
1 初診時の治療方針の立てかた(内潟安子)
1.初診時における治療方針
2 糖尿病の食事療法(柴崎千絵里)
1.食事療法の基本
2.食事療法の実際
3 糖尿病の運動療法(中神朋子)
1.運動療法の基本
2.運動療法の実際
3.運動療法にあたっての留意点
4 経口血糖降下薬(佐倉 宏)
1.経口血糖降下薬
5 GLP-1 アナログ注射療法(中神朋子)
1.GLP-1 受容体作動薬とは
2.GLP-1 受容体作動薬の適応患者
6 インスリン療法(柳澤慶香)
1.インスリン療法
7 強化インスリン療法(三浦順之助)
1.強化インスリン療法とは
2.強化インスリン療法のすすめかた
3.強化インスリン療法の実際と問題点
8 血糖自己測定(三浦順之助)
1.血糖自己測定
III章 糖尿病合併症の治療と管理
1 糖尿病の急性合併症―治療と管理(藤巻理沙)
1.糖尿病患者の意識障害
2.糖尿病ケトアシドーシス(Diabetic Ketoacidosis ; DKA)
3.高浸透圧高血糖症候群(Hyperglycemic Hyperosmolar Syndrome;HHS)
4.糖尿病の急性合併症としての低血糖
5.糖尿病と感染症
2 糖尿病に特有な慢性合併症―治療と管理(1:高橋良当,2:新城孝道,3:廣P 晶,4〜5:馬場園哲也)
1.糖尿病性神経障害
2.糖尿病足病変
3.糖尿病眼合併症
4.糖尿病性腎症
5.末期腎不全期の対策
3 糖尿病における動脈硬化症の治療と管理(1〜2:佐藤麻子,3:新城孝道)
1.糖尿病における心血管障害
2.糖尿病における脳血管障害
3.糖尿病における末梢血管障害
4 糖尿病における皮膚・骨粗鬆症の治療と管理(尾形真規子)
1.糖尿病における皮膚症状
2.糖尿病における骨粗鬆症の治療と管理
5 糖尿病における高血圧の治療と管理(馬場園哲也)
1.糖尿病患者における降圧療法の意義
2.糖尿病患者における降圧目標
3.家庭血圧測定の意義
4.糖尿病患者の高血圧治療
5.各降圧薬の特徴と糖尿病患者での注意点
6.当センターにおける糖尿病を合併した高血圧患者における降圧薬処方の推移
6 糖尿病における脂質異常症・肥満の治療と管理(中神朋子)
1.糖尿病における脂質異常症(高脂血症)
2.糖尿病における肥満
3.メタボリックシンドローム
IV章 特別な配慮を必要とする糖尿病
1 小児・ヤング糖尿病(三浦順之助)
1.小児の糖尿病
2.ヤング糖尿病
2 糖尿病と妊娠(佐中眞由実)
1.妊娠時の糖代謝異常
2.母体高血糖による母児の合併症
3.妊娠前
4.妊娠中の治療
5.産褥期の治療
3 ステロイド糖尿病(小林浩子)
1.病態
2.治療のポイント
4 周術期の糖尿病ケア(柳澤慶香)
1.手術と血糖値の関連
2.小手術のとき
3.大手術のとき
5 糖尿病と認知症(石澤香野)
1.認知症は糖尿病の中枢神経系の合併症“diabetic encephalopathy”
2.認知症を合併した患者の治療のポイント
6 糖尿病とがん(橋本尚武)
1.疫学
2.がん発症した糖尿病患者の予後
3.糖尿病病態とがんの発症の誘因
4.糖尿病患者のがんの発症,がん患者の高血糖
5.糖尿病患者のがんの早期発見
V章 糖尿病の日常生活指導
1 壊疽を発症させないための日常生活指導(土田由紀子)
1.看護師の視点からのフットケア
2.足病変のハイリスク要因
3.足病変予防のための生活指導
2 シックデイ時血糖値を悪化させないための日常生活指導(小林浩子)
1.病態
2.シックデイの対応(シックデイルール)
3 網膜症予防のための療養指導(北野滋彦)
1.眼科定期受診
2.網膜症予防のためのコントロール指標
3.網膜症のその他の危険因子
4 視覚障害者のための日常生活指導(関本香織)
1.ロービジョンケアとは何か
2.日常生活での具体的な対処方法
5 腎症予防のための日常生活指導(田中伸枝)
1.腎症予防のための生活習慣の改善項目
2.生活指導のポイント
VI章 糖尿病患者教育プログラム
1 糖尿病患者教育システム(中神朋子)
1.患者教育の基本と具体例
2 看護師による患者教育(土田由紀子)
1.看護師による患者教育の実際
3 管理栄養士による栄養・食事指導(柴崎千絵里)
1.外来でおこなう栄養・食事指導
2.入院中におこなう栄養・食事指導
4 糖尿病療養指導士と糖尿病看護認定看護師の役割(佐藤暁子)
1.日本糖尿病療養指導士の役割
2.糖尿病看護認定看護師の役割
3.日本糖尿病療養指導士と糖尿病看護認定看護師の協力
VII章 糖尿病の病診連携
1 病診連携の必要性(内潟安子)
1.うまくいくポイント
2.東京女子医科大学糖尿病センターでよくおこなわれている院外の医療機関との医療連携
巻末付録 東京女子医科大学糖尿病センターの発信メディア
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