はじめに
われわれ人類は,1940年代半ばにペニシリン(Pc)の工業的大量生産に成功した.それ以後,b―ラクタム薬をはじめとして各種の抗生剤や抗菌剤の開発が活発に進められ,細菌感染症の治療は著しい進歩を遂げた.その結果として,細菌感染症を致死的な疾患ではないと軽視したり,“すでに解決(克服)された疾患”としてとらえる風潮が認められるのも事実である.しかし,近年のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)や多剤耐性グラム陰性桿菌による院内感染の広がりは,これらが単なる錯覚にすぎなかったことを如実に表している.また,バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)も検出され始めている.
わが国では,ペニシリンやセフェムなどのb―ラクタム薬は,入院患者に投与する抗菌薬の70%以上を占め,そのなかでも第3世代セフェム,セファマイシン,カルバペネムなどの使用が多いと報告されている.しかも,これらは第1選択薬として用いられることが多く,その効果として1980年代にはEscherichia coli,Klebsiella pneumoniae,Enterobacter cloacaeなどの腸内細菌による日和見感染が減少する傾向が得られた.しかし,1990年代になるとこれらの薬剤に対して耐性を獲得した菌株が増加するようになり,大きな問題を投げかけている.
一方,近年は観光や仕事で海外に出かける人が1年間に約1,500万人を数えるようになってきた.それにつれて,ボーダーレス化された感染症が増加している.性感染症(STD)では,淋病が最も多く,B型肝炎やHIV感染症を持ち帰る人も報告されている.HIV感染症では,東南アジアやアフリカで感染したと考えられる患者も少なくないといわれている.ちなみに,厚生省エイズサーベランス委員会による報告では,1997年6月現在日本のエイズ患者は1,609名(男1,480名,女129名),HIV感染者は4,081名(男3,061名,女1,020名)とされている.
熱帯や亜熱帯地方を訪れた人に多い旅行下痢症,コレラ,マラリアや輸入食品による食中毒が増加しているのも最近の傾向である.コレラや赤痢を含めた旅行下痢症は,3人に1人が罹患しているとされている.マラリアは,近年熱帯地方を中心に再燃し,“再興感染症(reemerging diseases)”の一つとして注目されている.食中毒は,国内でも相変わらず多発している.腸チフス,赤痢などの古典的伝染病にかわり,サルモネラや腸炎ビブリオ,黄色ブドウ球菌などが注目されている.現在,わが国の食生活は,輸入食品なくしては成り立たないといっても過言ではなく,輸入食品の届出件数はこの20年間で4倍以上に増加している.食中毒が発生するたびに,その原因として輸入食品に疑いが向けられることも多い.
こうしたボーダーレス化した輸入感染症に対し,国内での診療体制の整備が急がれている.少なくとも,マラリアやその他の熱帯病,あるいはその可能性のある場合には,すぐに専門家と連絡がとれる体制作りが望まれる.
腸管出血性大腸菌O157によって,全国各地で1万人に近い感染者が発生し,そのうち12名が死亡した.腸管内で増殖したベロトキシン(毒素)を産生する腸管出血性大腸菌O157は,出血性腸炎を起こすだけでなく,溶血性尿毒症症候群(HUS)や血小板減少性紫斑病(TTP)を併発する.これが,O157感染症の最も大きな問題である.抗菌薬の投与により殺菌時にベロトキシンが放出され,HUSの発症を助長するのではないかとの報告もあり,抗菌薬の投与については必ずしもコンセンサスが得られていない.厚生省から出されているO157感染症治療マニュアルを中心に,一層の検討が期待される.最近,サルモネラ菌による食中毒が増加しているが,その感染源として生卵が注目されている.卵をきちんと加熱すれば問題はないが,卵かけご飯やすき焼きなどに用いる生卵には,危険性が高いとされている.また,まさに“すでに克服された疾患”と考えられていた結核や非定型抗酸菌症が,長期療養患者のみならず,医療関係者にもみられている.
本書「感染の理解と消毒・滅菌の看護へのいかしかた」は,“いかしかたシリーズ”「臨床検査の看護へのいかしかた」,「薬の作用・副作用と看護へのいかしかた」,「症状・疾患別食事指導の看護へのいかしかた」の姉妹編として企画されたものである.感染症は,医師のみならず,看護婦にとっても重要な疾患である.看護婦は,内科系,外科系をとわず,常に感染症患者と接し,治療(消毒,滅菌)に深く関与している.したがって,看護婦が感染・消毒・滅菌についての正しい知識をもつこと,治療法の実際と自らの役割を学ぶことは必須であり,大変意義深いことである.そうした観点から本書は看護に生かす感染・消毒・滅菌のマニュアルとして編集した.
第1章では,感染・消毒・滅菌の正しい知識の習得と看護の役割,第2章では,感染の概念と消毒・滅菌の実際,第3章では特に重要な感染症と看護の役割について各先生に執筆していただいた.
第3章の特徴は,医師による各疾患の概念,症状,検査・診断,治療・拡大の予防についての記載と,それに対応する看護の実際を看護婦による記載でまとめたことである.
また,第4章では現在特に問題となっている院内感染対策について,2施設での予防の実際をまじえ記載した.
全体の章を通じ,あまり専門的になりすぎず,医学的知識の集積にならないように図や表を数多く用いながら,わかりやすく記述していただいた.
本書が,チーム医療としての感染症治療の実践書として十分役立つように心がけたつもりである.また,看護学校(部)のサブテキストとしても活用しうると考えている.しかし,内容の不備な点も多々あるかと思われ,読書のご批判やご叱正を心から願う次第である.また,いろいろとご尽力いただいた医歯薬出版の皆様に深謝致します.
1999年早春
神田川のほとりにて
富野康日己
われわれ人類は,1940年代半ばにペニシリン(Pc)の工業的大量生産に成功した.それ以後,b―ラクタム薬をはじめとして各種の抗生剤や抗菌剤の開発が活発に進められ,細菌感染症の治療は著しい進歩を遂げた.その結果として,細菌感染症を致死的な疾患ではないと軽視したり,“すでに解決(克服)された疾患”としてとらえる風潮が認められるのも事実である.しかし,近年のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)や多剤耐性グラム陰性桿菌による院内感染の広がりは,これらが単なる錯覚にすぎなかったことを如実に表している.また,バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)も検出され始めている.
わが国では,ペニシリンやセフェムなどのb―ラクタム薬は,入院患者に投与する抗菌薬の70%以上を占め,そのなかでも第3世代セフェム,セファマイシン,カルバペネムなどの使用が多いと報告されている.しかも,これらは第1選択薬として用いられることが多く,その効果として1980年代にはEscherichia coli,Klebsiella pneumoniae,Enterobacter cloacaeなどの腸内細菌による日和見感染が減少する傾向が得られた.しかし,1990年代になるとこれらの薬剤に対して耐性を獲得した菌株が増加するようになり,大きな問題を投げかけている.
一方,近年は観光や仕事で海外に出かける人が1年間に約1,500万人を数えるようになってきた.それにつれて,ボーダーレス化された感染症が増加している.性感染症(STD)では,淋病が最も多く,B型肝炎やHIV感染症を持ち帰る人も報告されている.HIV感染症では,東南アジアやアフリカで感染したと考えられる患者も少なくないといわれている.ちなみに,厚生省エイズサーベランス委員会による報告では,1997年6月現在日本のエイズ患者は1,609名(男1,480名,女129名),HIV感染者は4,081名(男3,061名,女1,020名)とされている.
熱帯や亜熱帯地方を訪れた人に多い旅行下痢症,コレラ,マラリアや輸入食品による食中毒が増加しているのも最近の傾向である.コレラや赤痢を含めた旅行下痢症は,3人に1人が罹患しているとされている.マラリアは,近年熱帯地方を中心に再燃し,“再興感染症(reemerging diseases)”の一つとして注目されている.食中毒は,国内でも相変わらず多発している.腸チフス,赤痢などの古典的伝染病にかわり,サルモネラや腸炎ビブリオ,黄色ブドウ球菌などが注目されている.現在,わが国の食生活は,輸入食品なくしては成り立たないといっても過言ではなく,輸入食品の届出件数はこの20年間で4倍以上に増加している.食中毒が発生するたびに,その原因として輸入食品に疑いが向けられることも多い.
こうしたボーダーレス化した輸入感染症に対し,国内での診療体制の整備が急がれている.少なくとも,マラリアやその他の熱帯病,あるいはその可能性のある場合には,すぐに専門家と連絡がとれる体制作りが望まれる.
腸管出血性大腸菌O157によって,全国各地で1万人に近い感染者が発生し,そのうち12名が死亡した.腸管内で増殖したベロトキシン(毒素)を産生する腸管出血性大腸菌O157は,出血性腸炎を起こすだけでなく,溶血性尿毒症症候群(HUS)や血小板減少性紫斑病(TTP)を併発する.これが,O157感染症の最も大きな問題である.抗菌薬の投与により殺菌時にベロトキシンが放出され,HUSの発症を助長するのではないかとの報告もあり,抗菌薬の投与については必ずしもコンセンサスが得られていない.厚生省から出されているO157感染症治療マニュアルを中心に,一層の検討が期待される.最近,サルモネラ菌による食中毒が増加しているが,その感染源として生卵が注目されている.卵をきちんと加熱すれば問題はないが,卵かけご飯やすき焼きなどに用いる生卵には,危険性が高いとされている.また,まさに“すでに克服された疾患”と考えられていた結核や非定型抗酸菌症が,長期療養患者のみならず,医療関係者にもみられている.
本書「感染の理解と消毒・滅菌の看護へのいかしかた」は,“いかしかたシリーズ”「臨床検査の看護へのいかしかた」,「薬の作用・副作用と看護へのいかしかた」,「症状・疾患別食事指導の看護へのいかしかた」の姉妹編として企画されたものである.感染症は,医師のみならず,看護婦にとっても重要な疾患である.看護婦は,内科系,外科系をとわず,常に感染症患者と接し,治療(消毒,滅菌)に深く関与している.したがって,看護婦が感染・消毒・滅菌についての正しい知識をもつこと,治療法の実際と自らの役割を学ぶことは必須であり,大変意義深いことである.そうした観点から本書は看護に生かす感染・消毒・滅菌のマニュアルとして編集した.
第1章では,感染・消毒・滅菌の正しい知識の習得と看護の役割,第2章では,感染の概念と消毒・滅菌の実際,第3章では特に重要な感染症と看護の役割について各先生に執筆していただいた.
第3章の特徴は,医師による各疾患の概念,症状,検査・診断,治療・拡大の予防についての記載と,それに対応する看護の実際を看護婦による記載でまとめたことである.
また,第4章では現在特に問題となっている院内感染対策について,2施設での予防の実際をまじえ記載した.
全体の章を通じ,あまり専門的になりすぎず,医学的知識の集積にならないように図や表を数多く用いながら,わかりやすく記述していただいた.
本書が,チーム医療としての感染症治療の実践書として十分役立つように心がけたつもりである.また,看護学校(部)のサブテキストとしても活用しうると考えている.しかし,内容の不備な点も多々あるかと思われ,読書のご批判やご叱正を心から願う次第である.また,いろいろとご尽力いただいた医歯薬出版の皆様に深謝致します.
1999年早春
神田川のほとりにて
富野康日己
・もくじ
・改訂にあたって
・はじめに
1 感染・消毒・滅菌の正しい知識と看護の役割
1.感染
■病気・障害の発生
1.病因
2.宿主
3.環境要因
■感染の定義
1.外因性感染と内因性感染
2.二次感染
3.感染症
4.再燃・再発・寛解
■感染が成立するための要素
1.病原体・病原微生物
2.感染源
3.病原体の伝播
4.感染経路
5.侵入経路
6.宿主の防御機構
■宿主と病原体の関連性
1.定着
2.不顕性感染
3.顕性感染
4.日和見感染
5.菌交代現象
■感染と発症
■院内感染
1.病原体が多い
2.感染源がある
3.病原体の伝播が容易である
4.感染経路が多い
5.病原体が侵入しやすい状況にある
6.宿主となりうる抵抗力の落ちた患者が多い
■院内感染の予防―病院としての積極的な対策
1.感染防止対策委員会の設置
2.感染管理専任スタッフの設置
3.院内教育
■院内感染の予防―感染源への対策
1.感染源(人・環境・汚物など)の除去
2.病原体の伝播を防ぐ
3.感染経路の遮断
4.体内への侵入経路を断つ
5.宿主を保護する
2.消毒
■消毒の定義
■消毒の原則
■消毒の方法
1.物理的消毒方法
2.化学的消毒方法
3.洗浄と消毒
3.滅菌
■滅菌の定義
■滅菌の方法
1.加熱法
2.濾過法
3.照射法
4.ガス法
5.薬液法
4.院内感染を防止するための看護師の役割
■病院環境の特殊性を認識する
■感染を防止するための知識・技術
1.病原体
2.感染源
3.病原体の伝播
4.感染経路
5.侵入部位
6.宿主
■感染源の除去
1.手洗い
2.感染源に対する適切な対処
■感染の遮断
1.病原体の伝播・感染経路の遮断
2.侵入部位の遮断と宿主の保護
■患者への責任
5.在宅ケアにおける感染防止対策と看護師の役割
■在宅ケアにおける医療者側の対策
■療養者や家族介護者への対応
1.患者や家族介護者への教育と支援
2.生活スタイルや生活環境の整備
3.感染についてのトラブルを避けるために
■在宅ケアにおける具体的対策として
1.医療者の留意点
2.患者・家族介護者の留意点
2 消毒・滅菌の実際
1.消毒・滅菌の概念とその実際
I 消毒・滅菌の概念と各種滅菌法
■はじめに
■消毒・滅菌の歴史
■各種滅菌法
■熱による滅菌消毒
■湿熱滅菌消毒─蒸気滅菌
1.蒸気滅菌の概要
2.主な製品
■湿熱滅菌消毒─煮沸滅菌
1.煮沸滅菌の概要
2.煮沸消毒器
■乾熱滅菌消毒
■低温プラズマ滅菌法
1.滅菌原理
2.STERRAD100
■エチレンオキサイドガス滅菌(EO)
1.EOガスによる滅菌の概要
2.EOガス排出規制問題
3.主な製品
■消毒薬
1.高度
2.中等度
3.低度
■紫外線による滅菌
1.紫外線による滅菌の概要
2.主な製品
II 滅菌行程の確認とモニタリング
■物理的インジケーター
■化学的インジケーター
1.インジケーターテープ
2.インジケーターカード
■生物学的インジケーター
III 感染から患者・医療従事者を守るには
■ユニバーサルプレコーションの必要性
■手術室での感染リスクの管理
1.無菌状態で外科的処置を行うための8原則(米国)
2.外科的無菌技法とは
3.手術室看護基準(ARON)
■おわりに
2.手洗いとガウンテクニックの方法
■皮膚の細菌叢
■手洗いの方法
1.ベースン法(浸漬法)
2.スワブ法(清拭法)
3.スクラブ法(洗浄法)
4.ラビング法(擦式法)
■手洗いの機会
1.平常時の手洗い
2.処置時の手洗い
3.手術時の手洗い
■手術時手洗いの実例
■手洗いと乾燥法
■手洗いと手荒れ
■ガウンテクニックの要領
■手術野の消毒
1.手術前日の入浴,清拭
2.皮膚剃毛
3.手術野皮膚消毒の方法
4.手術室における手術野皮膚消毒の実例
5.手術野粘膜消毒の方法
6.術野および創部の被覆
3.生体検査前に必要な感染症に対する予備知識―医療器材,内視鏡などの消毒・滅菌法
I 生体検査と感染
■はじめに
■内因性感染と生体検査
1.誤嚥性肺炎
2.尿路感染症
3.手術創感染
4.菌血症
5.褥瘡感染
■外因性感染と生体検査
1.経口感染
2.経気道感染
3.接触感染
4.皮膚から直接病原体が侵入する
■検査時の一般的な感染防止対策
1.手洗いの励行
2.手袋の使用
3.含嗽の励行
4.安全な器材の準備と使用後の処理
5.患者の身体に接触する器具の消毒と交換
6.患者の症状に注意を払う
7.環境への注意
■隔離患者に対する検査
1.MRSA
2.結核菌
II 医療器材の消毒・滅菌56
■生理検査用器材の消毒・滅菌
1.超音波検査用プローブ
2.心電図用電極
3.脳波用電極
■内視鏡関連器材の消毒・滅菌
1.内視鏡本体
2.鉗子などの処置具
3.マウスピース,送気・送水/吸引ボタンなど
■消化管内視鏡の洗浄,消毒の実際
3 重要な感染症と看護の役割
1.HBVおよびHCV
I HBV
■B型肝炎ウイルスの構造
1.HBVの構造
2.HBV遺伝子構造
■HBVマーカーの臨床的意義
1.HBs抗原・抗体
2.HBe抗原・抗体
3.HBc抗体・IgM型HBc抗体など
■感染経路・疫学
■感染様式と経過
1.一過性感染(急性B型肝炎)
2.持続感染
■治療
1.肝庇護療法
2.抗ウイルス療法
3.免疫調節療法
■予防
1.B型肝炎の予防
2.B型肝炎ウイルス母子感染予防
3.汚染事故後のB型肝炎発症予防
II HCV
■HCVの特性
1.HCV粒子
2.HCVキャリアの頻度
3.HCVキャリアの自然経過
■感染経路
1.水平感染
2.垂直感染
■C型急性肝炎の症状
■診断
■C型急性肝炎の検査と意義
1.肝機能検査
2.HCVマーカー検査
3.予後
■治療
■C型慢性肝炎とインターフェロン療法
■感染予防
■医療従事者のHCV汚染事故
看護の実際
■診察・処置時の注意事項
1.診察・処置時の注意事項
2.診療器具の取り扱い
3.診察器具・看護用品使用後の取り扱い
4.消毒・清掃
5.医師・看護師の手洗い
■患者への対応
1.患者・家族への説明
2.日常生活の注意事項
■個室患者への対応
2.MRSA感染症77
■MRSA感染症の概念
1.MRSAと薬剤耐性
2.黄色ブドウ球菌とは?
3.ブドウ球菌の細胞膜の特徴と抗生剤の作用機序
4.なぜ抗生剤耐性となるのか?
5.なぜMRSAが蔓延することになったか?:MRSAの実態
6.MRSA蔓延の実態
■感染経路および発生好発部位
■症状
■診断
1.診断の基本概念
2.検体採取とその解釈
■治療
1.治療対象例の選択
2.抗生剤投与の原則
3.抗生剤投与の実際
■感染拡大の予防
看護の実際
A. 外来看護の実際
■診察時の注意事項
1.診察室の選択
2.診察時の注意事項
3.診療器具の取り扱い
4.診察器具使用後の取り扱い
5.診察室の消毒・清掃
6.医師・看護師の手洗い
■外来患者の看護
1.患者・家族への説明内容
2.日常生活指導
B. 入院患者への看護
1.患者・家族への説明
2.職員の手指消毒とPPE
3.日常生活指導
4.身体の清潔について
■患者隔離
1.隔離の有無について
2.病室の清掃と退院後の清掃について
■患者・家族への対応
■器具・器材・その他の取り扱い
1.診療器具・看護用品
2.寝具・リネン・寝衣について
3.食器について
4.ゴミについて
5.排泄物・血液・喀痰・唾液・鼻汁などについて
■退院指導
1.外来での生活指導
2.外来受診
3.HIV
■HIV感染症の概念
■ウイルスの特性と免疫不全の機序
■感染経路
■一般的経過と症状
1.急性感染症状
2.無症候性キャリア期
3.エイズ関連症候群
4.エイズ
■検査・診断
1.HIV抗体検査
2.ウイルス学的検査
3.血漿中HIV─RNA定量
4.免疫機能検査
■治療
1.抗HIV薬
2.合併症に対する治療・予防
看護の実際
A. 外来看護の実際
■診察時の注意事項
1.診察室の選択
2.診察時の注意事項
3.診療器具の取り扱い
4.診療器具使用後の取り扱い
5.診察室の消毒・清掃
6.医師・看護師の手洗い
■外来患者の看護
1.患者・家族への説明
2.日常生活指導
B. 入院患者の看護
■患者への対応
1.患者・家族への説明
2.日常生活指導
3.清潔
4.内服薬・外用薬の使用法
■患者隔離
1.隔離の対象
2.毎日の清掃・消毒法
■家族・面会者への対応と感染防止
1.手洗いとガウンテクニック
2.精神的支援
■器具・器材などの取り扱い
1.診療器具・看護用品の取り扱い
2.リネンの取り扱い
3.食器の取り扱い
■退院指導
4.緑膿菌感染症
■緑膿菌
1.緑膿菌とは?
2.シュードモナス属の特徴
■好発部位・症状
1.呼吸器感染症
2.尿路感染症
3.皮膚感染症
4.敗血症
5.外科領域の術後感染
6.感染性心内膜炎
7.その他
■感染経路
■検査・診断
■治療・拡大の予防
1.緑膿菌の耐性化
2.多剤耐性緑膿菌の監視と対策
3.緑膿菌における薬剤耐性の獲得状況
4.治療
看護の実際
A. 外来患者への看護
■診察時の注意事項
1.診察室の選択
2.環境に関する注意事項
3.診察時の注意事項
4.診療器具の取り扱い
5.リネンの取り扱い
6.診察室の消毒
■外来患者への対応
1.患者・家族への説明
2.生活指導内容
B. 入院患者への看護
■患者・家族への対応
1.患者・家族への説明
2.処置時の注意事項
3.診察器具・看護用品の取り扱い
4.リネンの取り扱い
5.食器の取り扱い
6.毎日の清掃・退院後の清掃
■退院指導
1.生活指導内容
5.結核および非結核性抗酸菌症
I 肺結核
■概念・感染経路・現状
■症状・病型
1.一般的症状
2.初期変化群
3.既感染発病
■検査・診断
1.臨床所見
2.結核菌検査
3.画像診断
4.気管支鏡検査
5.ツベルクリン反応
■治療
■拡大の予防
II 非結核性抗酸菌症
看護の実際
A. 外来看護の実際
■患者への対応
B. 入院看護の実際
■患者への対応
■隔離
■家族・面会者への対応と感染防止
■器具・器材などの取り扱い
1.診療器具・看護用品の取り扱い
2.医療機器の消毒
3.食器,リネン,ごみ類の取り扱い
■病室の設備
■病室の清掃(日常清掃,退院後清掃)
■危険度の高い処置に関して
■退院指導
■患者の家族,周囲の検診
■職員の感染対策
6.O157感染症
■病原性大腸菌とは?
■O157とは?
■症状
■検査・診断
1.全身状態
2.O157感染に対する検査
3.HUSに対する検査
■O157感染に対しての治療
1.抗生剤
2.整腸剤系
■HUSに対しての治療
1.循環血液量の管理
2.脳症に対して
■予防
看護の実際
A. 外来看護の実際
■診察時の注意事項
1.診察時の隔離方法
2.診察器具使用後の取り扱い
3.診察室の消毒・清掃
■医師・看護師の手洗い
1.手洗いの方法
2.手指の消毒
■外来患者の看護
1.患者・家族への説明
■日常生活指導
1.手洗いと手指の消毒の指導
2.便の処理
■衣類・タオルなどの取り扱い
1.衣類の洗濯
2.衣類・下着の消毒
■患者の入浴
1.患者の入浴についての指導
2.患者の入浴後の消毒
■食器・調理器具の取り扱い
1.食器の消毒
2.まな板の殺菌
3.包丁の殺菌
4.スポンジ,たわしの殺菌
5.菜箸,しゃもじ,包丁の柄など木製の器具の消毒
6.おたま,なべ,フライ返しなど金属製の器具の消毒
7.ふきんの除菌
■症状と服薬指導
■社会生活
■感染予防の原則
1.原因菌をつけない
2.原因菌を増やさない
3.原因菌を殺す
B. 入院患者の看護
■患者への対応
1.患者・家族への説明
2.日常生活指導
3.入浴・清拭
4.シーツ・寝衣の交換
5.内服薬の使用法
6.排泄物の取り扱い
■患者の隔離
1.病室の準備
2.毎日の清掃・消毒法
■家族・面会者への対応と感染防止
1.手洗いの励行
2.感染の予防
3.精神的援助
■器具・器材などの取り扱い
1.診療器具・看護用品の取り扱い
2.リネンの取り扱い
3.食器の取り扱い
■退院指導
■退院後の病室の清掃・消毒法
1.物品の後始末
2.病室の清掃・消毒法
7.梅毒
■概念
1.定義
2.病原体
3.感染経路
4.発生好発部位
■症状
■第1期梅毒
1.初期硬結,硬性下疳
2.無痛性横痃
■第2期梅毒
1.梅毒性バラ疹
2.丘疹性梅毒疹
3.扁平コンジローム
4.梅毒性乾癬
5.膿疱性梅毒疹
6.梅毒性脱毛症
7.粘膜斑
8.梅毒性アンギーナ
9.梅毒性爪炎
■第3期梅毒
1.結節性梅毒疹
2.ゴム腫
■第4期梅毒(変性梅毒)
1.神経梅毒
2.心血管梅毒
■先天梅毒
■検査・診断
1.T.pallidumの検出
2.梅毒血清反応
■治療・拡大の予防
1.抗生剤投与の原則
2.抗生剤投与の実際
3.副作用
4.感染拡大の予防
看護の実際
A. 外来看護の実際
■診察時の注意事項
1.診察室の選択
2.診察時の注意と必要な器具の取り扱い
3.診察後の消毒清掃
■外来患者の看護
1.患者への説明
2.日常生活指導
B. 入院患者の看護
■患者への対応
■家族・面会者への対応と感染防止
■器具・器材などの取り扱い
1.器具・器材の取り扱い
2.リネンの取り扱い
3.食器の取り扱い
■消毒法
■退院指導
■退院後の病室の清掃
8.流行性角結膜炎
■結膜炎とは?
■流行性角結膜炎とは?
■原因ウイルスの特徴
1.アデノウイルスの構造と型
2.主な感染経路
3.感染から発症に至るまで
■症状
■検査・診断
1.結膜嚢からのウイルス分離診断
2.アデノチェック
3.アデノクロン
4.血清抗体価の測定
5.PCR法
■治療
■拡大の予防
1.患者への指導
2.医療従事者の対処法
看護の実際
A. 外来看護の実際
■診察時の注意事項
1.診察時の隔離の必要性
2.診療器具の取り扱い
3.診療器具使用後の取り扱い
4.診察後の消毒・清掃
5.医師・看護師の手洗い
■外来患者の看護
1.手洗いの指導
2.清潔
3.消毒
4.点眼薬の使用方法
5.社会復帰
B. 入院患者の看護
■患者への対応
1.患者・家族への説明
2.手洗いの必要性と方法
3.入浴および清拭
4.点眼薬の取り扱い
5.清浄綿の取り扱い
■患者隔離
1.病室の準備
2.患者の移送時の注意
3.毎日の清掃
■家族・面会者への対応
■器具・器材などの取り扱い
1.診療器具・看護用品
2.リネンの取り扱い
3.食器の取り扱い
■退院指導
■退院後の病室清掃
9.疥癬
■病因
■感染経路
■臨床症状
■診断への手順
■治 療
1.外用剤
2.全身療法
3.一般的注意
■防疫対策(特に入院患者に疥癬が発症した場合)
看護の実際
A. 外来看護の実際
■診察時の注意事項
1.診察室の隔離
2.診療器具の取り扱い
3.診察後の消毒・清掃
4.医師・看護師の手洗い
■外来患者の看護
1.患者・家族への説明
2.日常生活指導
3.日常の使用物品の取り扱い
4.消毒の方法
5.内服薬・外用薬の使用方法
6.社会復帰
B. 入院患者の看護
■患者への対応
1.患者・家族への説明
2.日常生活指導
3.清潔
4.内服薬・外用薬の使用方法
5.排泄物の取り扱い
■患者隔離
1.病室の準備
2.患者の移送時の注意事項
3.毎日の清掃・消毒法
■家族・面会者への対応と感染防止
1.手洗いとガウンテクニック
2.精神的援助
■器具・器材などの取り扱い
1.診療器具・看護用品の取り扱い
2.リネンの取り扱い
3.食器の取り扱い
■退院指導
1.外来での生活指導
2.外来受診
■退院後の病室清掃
1.物品の後始末
2.病室の清掃
3.ベッド・マットレス・カーテン
10.SARS(重症急性呼吸器症候群)
■これまでの流行の経過
■臨床像と経過
■診断の実際
■SARSの治療
■病原体と感染の成立
■SARSと院内感染
■SARSが院内感染しやすい理由
看護の実際
■SARS患者の看護を実践する看護師の役割
1.専門的な感染看護の実践
2.隔離状態にある患者・家族への心理的サポート
3.患者の人権の尊重,プライバシーの保護
4.患者のセルフケア行動への支援(教育・指導)
5.医療チームの協力体制の連携
■看護のポイント
1.入退室(防護用具)の注意点
2.感染拡大を防ぐために患者との接触を必要最小限にする
3.患者・家族への説明
4.面会の方法,隔離病室内との連絡手段について説明する
5.患者の精神的援助を行う
6.病室の換気
7.機器の取り扱い
■SARS患者に使用した物品の消毒方法について
■環境整備・清掃方法と医療廃棄物の処理について
■患者が退室した病室の消毒方法について
・〔メモ〕
■高病原性鳥インフルエンザウイルスの感染
■牛海綿状脳症(BSE)とは?
■ノロウイルス感染症とは?
4 院内感染対策
1.院内感染と院内感染対策委員会の設置
■院内感染症の定義
■院内感染症の歴史
■院内感染の特徴
■院内感染にかかわる因子
1.原因微生物
2.宿主条件
3.病院環境および医療処置
■感染経路
■院内感染で問題となる感染症
1.呼吸器感染症
2.尿路感染症
3.カテーテル敗血症
4.血液媒介感染症
■院内感染の具体的な対応,防止対策
1.医療従事者が十分な知識をもつこと
2.交差感染防止
3.院内感染対策委員会と感染制御チームの設置
2.院内感染予防の実際
I 順天堂大学医学部附属順天堂医院における実践例
■院内感染の実態の把握と感染対策
■感染防止対策マニュアル・ガイドラインの改訂および作成
■職員教育
■患者および家族指導
■院内環境の清潔保持
■易感染患者への対応
■職員の感染防止対策
II 東海大学医学部付属東京病院における実践例
■手洗い
■防御用具の使用
1.手袋
2.マスク,ゴーグル,フェイスシールド
3.ガウン
■針刺し事故防止
1.針刺し事故防止の注意事項
2.針刺し事故発生時の対応
■器材器具使用後の消毒
■廃棄物の処理
1.廃棄物の分類
2.感染性廃棄物の対象について
3.当院の廃棄物処理
■感染症発生時の対応
・索引
・改訂にあたって
・はじめに
1 感染・消毒・滅菌の正しい知識と看護の役割
1.感染
■病気・障害の発生
1.病因
2.宿主
3.環境要因
■感染の定義
1.外因性感染と内因性感染
2.二次感染
3.感染症
4.再燃・再発・寛解
■感染が成立するための要素
1.病原体・病原微生物
2.感染源
3.病原体の伝播
4.感染経路
5.侵入経路
6.宿主の防御機構
■宿主と病原体の関連性
1.定着
2.不顕性感染
3.顕性感染
4.日和見感染
5.菌交代現象
■感染と発症
■院内感染
1.病原体が多い
2.感染源がある
3.病原体の伝播が容易である
4.感染経路が多い
5.病原体が侵入しやすい状況にある
6.宿主となりうる抵抗力の落ちた患者が多い
■院内感染の予防―病院としての積極的な対策
1.感染防止対策委員会の設置
2.感染管理専任スタッフの設置
3.院内教育
■院内感染の予防―感染源への対策
1.感染源(人・環境・汚物など)の除去
2.病原体の伝播を防ぐ
3.感染経路の遮断
4.体内への侵入経路を断つ
5.宿主を保護する
2.消毒
■消毒の定義
■消毒の原則
■消毒の方法
1.物理的消毒方法
2.化学的消毒方法
3.洗浄と消毒
3.滅菌
■滅菌の定義
■滅菌の方法
1.加熱法
2.濾過法
3.照射法
4.ガス法
5.薬液法
4.院内感染を防止するための看護師の役割
■病院環境の特殊性を認識する
■感染を防止するための知識・技術
1.病原体
2.感染源
3.病原体の伝播
4.感染経路
5.侵入部位
6.宿主
■感染源の除去
1.手洗い
2.感染源に対する適切な対処
■感染の遮断
1.病原体の伝播・感染経路の遮断
2.侵入部位の遮断と宿主の保護
■患者への責任
5.在宅ケアにおける感染防止対策と看護師の役割
■在宅ケアにおける医療者側の対策
■療養者や家族介護者への対応
1.患者や家族介護者への教育と支援
2.生活スタイルや生活環境の整備
3.感染についてのトラブルを避けるために
■在宅ケアにおける具体的対策として
1.医療者の留意点
2.患者・家族介護者の留意点
2 消毒・滅菌の実際
1.消毒・滅菌の概念とその実際
I 消毒・滅菌の概念と各種滅菌法
■はじめに
■消毒・滅菌の歴史
■各種滅菌法
■熱による滅菌消毒
■湿熱滅菌消毒─蒸気滅菌
1.蒸気滅菌の概要
2.主な製品
■湿熱滅菌消毒─煮沸滅菌
1.煮沸滅菌の概要
2.煮沸消毒器
■乾熱滅菌消毒
■低温プラズマ滅菌法
1.滅菌原理
2.STERRAD100
■エチレンオキサイドガス滅菌(EO)
1.EOガスによる滅菌の概要
2.EOガス排出規制問題
3.主な製品
■消毒薬
1.高度
2.中等度
3.低度
■紫外線による滅菌
1.紫外線による滅菌の概要
2.主な製品
II 滅菌行程の確認とモニタリング
■物理的インジケーター
■化学的インジケーター
1.インジケーターテープ
2.インジケーターカード
■生物学的インジケーター
III 感染から患者・医療従事者を守るには
■ユニバーサルプレコーションの必要性
■手術室での感染リスクの管理
1.無菌状態で外科的処置を行うための8原則(米国)
2.外科的無菌技法とは
3.手術室看護基準(ARON)
■おわりに
2.手洗いとガウンテクニックの方法
■皮膚の細菌叢
■手洗いの方法
1.ベースン法(浸漬法)
2.スワブ法(清拭法)
3.スクラブ法(洗浄法)
4.ラビング法(擦式法)
■手洗いの機会
1.平常時の手洗い
2.処置時の手洗い
3.手術時の手洗い
■手術時手洗いの実例
■手洗いと乾燥法
■手洗いと手荒れ
■ガウンテクニックの要領
■手術野の消毒
1.手術前日の入浴,清拭
2.皮膚剃毛
3.手術野皮膚消毒の方法
4.手術室における手術野皮膚消毒の実例
5.手術野粘膜消毒の方法
6.術野および創部の被覆
3.生体検査前に必要な感染症に対する予備知識―医療器材,内視鏡などの消毒・滅菌法
I 生体検査と感染
■はじめに
■内因性感染と生体検査
1.誤嚥性肺炎
2.尿路感染症
3.手術創感染
4.菌血症
5.褥瘡感染
■外因性感染と生体検査
1.経口感染
2.経気道感染
3.接触感染
4.皮膚から直接病原体が侵入する
■検査時の一般的な感染防止対策
1.手洗いの励行
2.手袋の使用
3.含嗽の励行
4.安全な器材の準備と使用後の処理
5.患者の身体に接触する器具の消毒と交換
6.患者の症状に注意を払う
7.環境への注意
■隔離患者に対する検査
1.MRSA
2.結核菌
II 医療器材の消毒・滅菌56
■生理検査用器材の消毒・滅菌
1.超音波検査用プローブ
2.心電図用電極
3.脳波用電極
■内視鏡関連器材の消毒・滅菌
1.内視鏡本体
2.鉗子などの処置具
3.マウスピース,送気・送水/吸引ボタンなど
■消化管内視鏡の洗浄,消毒の実際
3 重要な感染症と看護の役割
1.HBVおよびHCV
I HBV
■B型肝炎ウイルスの構造
1.HBVの構造
2.HBV遺伝子構造
■HBVマーカーの臨床的意義
1.HBs抗原・抗体
2.HBe抗原・抗体
3.HBc抗体・IgM型HBc抗体など
■感染経路・疫学
■感染様式と経過
1.一過性感染(急性B型肝炎)
2.持続感染
■治療
1.肝庇護療法
2.抗ウイルス療法
3.免疫調節療法
■予防
1.B型肝炎の予防
2.B型肝炎ウイルス母子感染予防
3.汚染事故後のB型肝炎発症予防
II HCV
■HCVの特性
1.HCV粒子
2.HCVキャリアの頻度
3.HCVキャリアの自然経過
■感染経路
1.水平感染
2.垂直感染
■C型急性肝炎の症状
■診断
■C型急性肝炎の検査と意義
1.肝機能検査
2.HCVマーカー検査
3.予後
■治療
■C型慢性肝炎とインターフェロン療法
■感染予防
■医療従事者のHCV汚染事故
看護の実際
■診察・処置時の注意事項
1.診察・処置時の注意事項
2.診療器具の取り扱い
3.診察器具・看護用品使用後の取り扱い
4.消毒・清掃
5.医師・看護師の手洗い
■患者への対応
1.患者・家族への説明
2.日常生活の注意事項
■個室患者への対応
2.MRSA感染症77
■MRSA感染症の概念
1.MRSAと薬剤耐性
2.黄色ブドウ球菌とは?
3.ブドウ球菌の細胞膜の特徴と抗生剤の作用機序
4.なぜ抗生剤耐性となるのか?
5.なぜMRSAが蔓延することになったか?:MRSAの実態
6.MRSA蔓延の実態
■感染経路および発生好発部位
■症状
■診断
1.診断の基本概念
2.検体採取とその解釈
■治療
1.治療対象例の選択
2.抗生剤投与の原則
3.抗生剤投与の実際
■感染拡大の予防
看護の実際
A. 外来看護の実際
■診察時の注意事項
1.診察室の選択
2.診察時の注意事項
3.診療器具の取り扱い
4.診察器具使用後の取り扱い
5.診察室の消毒・清掃
6.医師・看護師の手洗い
■外来患者の看護
1.患者・家族への説明内容
2.日常生活指導
B. 入院患者への看護
1.患者・家族への説明
2.職員の手指消毒とPPE
3.日常生活指導
4.身体の清潔について
■患者隔離
1.隔離の有無について
2.病室の清掃と退院後の清掃について
■患者・家族への対応
■器具・器材・その他の取り扱い
1.診療器具・看護用品
2.寝具・リネン・寝衣について
3.食器について
4.ゴミについて
5.排泄物・血液・喀痰・唾液・鼻汁などについて
■退院指導
1.外来での生活指導
2.外来受診
3.HIV
■HIV感染症の概念
■ウイルスの特性と免疫不全の機序
■感染経路
■一般的経過と症状
1.急性感染症状
2.無症候性キャリア期
3.エイズ関連症候群
4.エイズ
■検査・診断
1.HIV抗体検査
2.ウイルス学的検査
3.血漿中HIV─RNA定量
4.免疫機能検査
■治療
1.抗HIV薬
2.合併症に対する治療・予防
看護の実際
A. 外来看護の実際
■診察時の注意事項
1.診察室の選択
2.診察時の注意事項
3.診療器具の取り扱い
4.診療器具使用後の取り扱い
5.診察室の消毒・清掃
6.医師・看護師の手洗い
■外来患者の看護
1.患者・家族への説明
2.日常生活指導
B. 入院患者の看護
■患者への対応
1.患者・家族への説明
2.日常生活指導
3.清潔
4.内服薬・外用薬の使用法
■患者隔離
1.隔離の対象
2.毎日の清掃・消毒法
■家族・面会者への対応と感染防止
1.手洗いとガウンテクニック
2.精神的支援
■器具・器材などの取り扱い
1.診療器具・看護用品の取り扱い
2.リネンの取り扱い
3.食器の取り扱い
■退院指導
4.緑膿菌感染症
■緑膿菌
1.緑膿菌とは?
2.シュードモナス属の特徴
■好発部位・症状
1.呼吸器感染症
2.尿路感染症
3.皮膚感染症
4.敗血症
5.外科領域の術後感染
6.感染性心内膜炎
7.その他
■感染経路
■検査・診断
■治療・拡大の予防
1.緑膿菌の耐性化
2.多剤耐性緑膿菌の監視と対策
3.緑膿菌における薬剤耐性の獲得状況
4.治療
看護の実際
A. 外来患者への看護
■診察時の注意事項
1.診察室の選択
2.環境に関する注意事項
3.診察時の注意事項
4.診療器具の取り扱い
5.リネンの取り扱い
6.診察室の消毒
■外来患者への対応
1.患者・家族への説明
2.生活指導内容
B. 入院患者への看護
■患者・家族への対応
1.患者・家族への説明
2.処置時の注意事項
3.診察器具・看護用品の取り扱い
4.リネンの取り扱い
5.食器の取り扱い
6.毎日の清掃・退院後の清掃
■退院指導
1.生活指導内容
5.結核および非結核性抗酸菌症
I 肺結核
■概念・感染経路・現状
■症状・病型
1.一般的症状
2.初期変化群
3.既感染発病
■検査・診断
1.臨床所見
2.結核菌検査
3.画像診断
4.気管支鏡検査
5.ツベルクリン反応
■治療
■拡大の予防
II 非結核性抗酸菌症
看護の実際
A. 外来看護の実際
■患者への対応
B. 入院看護の実際
■患者への対応
■隔離
■家族・面会者への対応と感染防止
■器具・器材などの取り扱い
1.診療器具・看護用品の取り扱い
2.医療機器の消毒
3.食器,リネン,ごみ類の取り扱い
■病室の設備
■病室の清掃(日常清掃,退院後清掃)
■危険度の高い処置に関して
■退院指導
■患者の家族,周囲の検診
■職員の感染対策
6.O157感染症
■病原性大腸菌とは?
■O157とは?
■症状
■検査・診断
1.全身状態
2.O157感染に対する検査
3.HUSに対する検査
■O157感染に対しての治療
1.抗生剤
2.整腸剤系
■HUSに対しての治療
1.循環血液量の管理
2.脳症に対して
■予防
看護の実際
A. 外来看護の実際
■診察時の注意事項
1.診察時の隔離方法
2.診察器具使用後の取り扱い
3.診察室の消毒・清掃
■医師・看護師の手洗い
1.手洗いの方法
2.手指の消毒
■外来患者の看護
1.患者・家族への説明
■日常生活指導
1.手洗いと手指の消毒の指導
2.便の処理
■衣類・タオルなどの取り扱い
1.衣類の洗濯
2.衣類・下着の消毒
■患者の入浴
1.患者の入浴についての指導
2.患者の入浴後の消毒
■食器・調理器具の取り扱い
1.食器の消毒
2.まな板の殺菌
3.包丁の殺菌
4.スポンジ,たわしの殺菌
5.菜箸,しゃもじ,包丁の柄など木製の器具の消毒
6.おたま,なべ,フライ返しなど金属製の器具の消毒
7.ふきんの除菌
■症状と服薬指導
■社会生活
■感染予防の原則
1.原因菌をつけない
2.原因菌を増やさない
3.原因菌を殺す
B. 入院患者の看護
■患者への対応
1.患者・家族への説明
2.日常生活指導
3.入浴・清拭
4.シーツ・寝衣の交換
5.内服薬の使用法
6.排泄物の取り扱い
■患者の隔離
1.病室の準備
2.毎日の清掃・消毒法
■家族・面会者への対応と感染防止
1.手洗いの励行
2.感染の予防
3.精神的援助
■器具・器材などの取り扱い
1.診療器具・看護用品の取り扱い
2.リネンの取り扱い
3.食器の取り扱い
■退院指導
■退院後の病室の清掃・消毒法
1.物品の後始末
2.病室の清掃・消毒法
7.梅毒
■概念
1.定義
2.病原体
3.感染経路
4.発生好発部位
■症状
■第1期梅毒
1.初期硬結,硬性下疳
2.無痛性横痃
■第2期梅毒
1.梅毒性バラ疹
2.丘疹性梅毒疹
3.扁平コンジローム
4.梅毒性乾癬
5.膿疱性梅毒疹
6.梅毒性脱毛症
7.粘膜斑
8.梅毒性アンギーナ
9.梅毒性爪炎
■第3期梅毒
1.結節性梅毒疹
2.ゴム腫
■第4期梅毒(変性梅毒)
1.神経梅毒
2.心血管梅毒
■先天梅毒
■検査・診断
1.T.pallidumの検出
2.梅毒血清反応
■治療・拡大の予防
1.抗生剤投与の原則
2.抗生剤投与の実際
3.副作用
4.感染拡大の予防
看護の実際
A. 外来看護の実際
■診察時の注意事項
1.診察室の選択
2.診察時の注意と必要な器具の取り扱い
3.診察後の消毒清掃
■外来患者の看護
1.患者への説明
2.日常生活指導
B. 入院患者の看護
■患者への対応
■家族・面会者への対応と感染防止
■器具・器材などの取り扱い
1.器具・器材の取り扱い
2.リネンの取り扱い
3.食器の取り扱い
■消毒法
■退院指導
■退院後の病室の清掃
8.流行性角結膜炎
■結膜炎とは?
■流行性角結膜炎とは?
■原因ウイルスの特徴
1.アデノウイルスの構造と型
2.主な感染経路
3.感染から発症に至るまで
■症状
■検査・診断
1.結膜嚢からのウイルス分離診断
2.アデノチェック
3.アデノクロン
4.血清抗体価の測定
5.PCR法
■治療
■拡大の予防
1.患者への指導
2.医療従事者の対処法
看護の実際
A. 外来看護の実際
■診察時の注意事項
1.診察時の隔離の必要性
2.診療器具の取り扱い
3.診療器具使用後の取り扱い
4.診察後の消毒・清掃
5.医師・看護師の手洗い
■外来患者の看護
1.手洗いの指導
2.清潔
3.消毒
4.点眼薬の使用方法
5.社会復帰
B. 入院患者の看護
■患者への対応
1.患者・家族への説明
2.手洗いの必要性と方法
3.入浴および清拭
4.点眼薬の取り扱い
5.清浄綿の取り扱い
■患者隔離
1.病室の準備
2.患者の移送時の注意
3.毎日の清掃
■家族・面会者への対応
■器具・器材などの取り扱い
1.診療器具・看護用品
2.リネンの取り扱い
3.食器の取り扱い
■退院指導
■退院後の病室清掃
9.疥癬
■病因
■感染経路
■臨床症状
■診断への手順
■治 療
1.外用剤
2.全身療法
3.一般的注意
■防疫対策(特に入院患者に疥癬が発症した場合)
看護の実際
A. 外来看護の実際
■診察時の注意事項
1.診察室の隔離
2.診療器具の取り扱い
3.診察後の消毒・清掃
4.医師・看護師の手洗い
■外来患者の看護
1.患者・家族への説明
2.日常生活指導
3.日常の使用物品の取り扱い
4.消毒の方法
5.内服薬・外用薬の使用方法
6.社会復帰
B. 入院患者の看護
■患者への対応
1.患者・家族への説明
2.日常生活指導
3.清潔
4.内服薬・外用薬の使用方法
5.排泄物の取り扱い
■患者隔離
1.病室の準備
2.患者の移送時の注意事項
3.毎日の清掃・消毒法
■家族・面会者への対応と感染防止
1.手洗いとガウンテクニック
2.精神的援助
■器具・器材などの取り扱い
1.診療器具・看護用品の取り扱い
2.リネンの取り扱い
3.食器の取り扱い
■退院指導
1.外来での生活指導
2.外来受診
■退院後の病室清掃
1.物品の後始末
2.病室の清掃
3.ベッド・マットレス・カーテン
10.SARS(重症急性呼吸器症候群)
■これまでの流行の経過
■臨床像と経過
■診断の実際
■SARSの治療
■病原体と感染の成立
■SARSと院内感染
■SARSが院内感染しやすい理由
看護の実際
■SARS患者の看護を実践する看護師の役割
1.専門的な感染看護の実践
2.隔離状態にある患者・家族への心理的サポート
3.患者の人権の尊重,プライバシーの保護
4.患者のセルフケア行動への支援(教育・指導)
5.医療チームの協力体制の連携
■看護のポイント
1.入退室(防護用具)の注意点
2.感染拡大を防ぐために患者との接触を必要最小限にする
3.患者・家族への説明
4.面会の方法,隔離病室内との連絡手段について説明する
5.患者の精神的援助を行う
6.病室の換気
7.機器の取り扱い
■SARS患者に使用した物品の消毒方法について
■環境整備・清掃方法と医療廃棄物の処理について
■患者が退室した病室の消毒方法について
・〔メモ〕
■高病原性鳥インフルエンザウイルスの感染
■牛海綿状脳症(BSE)とは?
■ノロウイルス感染症とは?
4 院内感染対策
1.院内感染と院内感染対策委員会の設置
■院内感染症の定義
■院内感染症の歴史
■院内感染の特徴
■院内感染にかかわる因子
1.原因微生物
2.宿主条件
3.病院環境および医療処置
■感染経路
■院内感染で問題となる感染症
1.呼吸器感染症
2.尿路感染症
3.カテーテル敗血症
4.血液媒介感染症
■院内感染の具体的な対応,防止対策
1.医療従事者が十分な知識をもつこと
2.交差感染防止
3.院内感染対策委員会と感染制御チームの設置
2.院内感染予防の実際
I 順天堂大学医学部附属順天堂医院における実践例
■院内感染の実態の把握と感染対策
■感染防止対策マニュアル・ガイドラインの改訂および作成
■職員教育
■患者および家族指導
■院内環境の清潔保持
■易感染患者への対応
■職員の感染防止対策
II 東海大学医学部付属東京病院における実践例
■手洗い
■防御用具の使用
1.手袋
2.マスク,ゴーグル,フェイスシールド
3.ガウン
■針刺し事故防止
1.針刺し事故防止の注意事項
2.針刺し事故発生時の対応
■器材器具使用後の消毒
■廃棄物の処理
1.廃棄物の分類
2.感染性廃棄物の対象について
3.当院の廃棄物処理
■感染症発生時の対応
・索引








