やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

本書について

 (1) 本書は,『介護保険法』『介護保険法施行法』ならびに関係法規,政省令等および『介護支援専門員実務研修受講試験の試験範囲及び解答免除範囲』(厚生労働省,老発第519号,以下,出題範囲と略)を参考に,2002年10月27日に「第5回介護支援専門員実務研修受講試験」が行われるにあたり,本書の旧版を全面的に見直し,受験者の基礎的知識および技能の涵養を図り実力養成に役立つように,「出題範囲」の全科を簡明にまとめ,「要点テキスト」の役割を果たすよう作成してあります.
 (2) 「介護支援専門員」(ケアマネジャー)になるためには「介護支援専門員実務研修受講試験」にまず合格することが必須ですから,したがってその「出題範囲」をマスターしなければなりません.本書はその意図にそって,現在提示されている「介護支援専門員」が修得すべき事項の全体の組立てが理解しやすいように,目次配列および記載内容を厚生労働省発表の「出題範囲」に従っています.
 (3) 『介護保険法』で求めている「介護支援専門員」は,単に「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格し,「実務研修」(都道府県または都道府県が指定する法人において,演習形式を中心に,要介護認定,同訪問調査,介護サービス計画についての32時間の研修)を修了すればよいというだけではありません.さらに高齢社会の要介護者等のよりよい生活を支える保健・医療・福祉等のサービスに通暁し,適切かつ効果的な介護支援サービス(ケアマネジメント)が提供できる連携・調整の可能なより高い実務的な知識と倫理の確保が求められています.
 (4) 本書は,これらを勘案して,「介護保険制度および介護支援専門員の最適な入門書」にもなるように配慮してまとめてあります.
 (5) とくに2002年度(第5回)の試験から,従来にはなかった「関連通知の中で基礎的な知識及び技能を有することの確認のために必要な内容」の理解を求める「新しい出題範囲」となっています.本書ではその要点を解説しています.
 (6) 第4回試験(2001年度)から「運営基準」が入り,今年度はさらに「関連通知」が入りますので,前回の傾向を分析しその対策をたてることが必要です.本書では詳細に解説してあります.
 (7) 将来,実務としてあたる介護支援サービス(ケアマネジメント)をめぐる支援展開については,まだまだ見通しの立たないことも多々ありますので,それらについては今後の地域の展開や情報などに留意しながら,「介護支援専門員」としてのさらなる研鑽が望まれます.
 (8) 本書で使用した条文等の表記は,介護保険法→「法第○条」,介護保険施行法→「施行法第○条」などと略記し,その他はそれぞれ法律名等を記しました.
 (9) 本書には,さらに効果的な学習がはかれるように,姉妹書として
 『新介護支援専門員2002年版わかる必勝問題精選1000戦』
 『CD-ROM 新介護支援専門員2002年版わかる必勝問題精選1000戦』
 『ポケット版ケアマネGet !』『新介護支援専門員必修テキスト』
 (いずれも医歯薬出版刊)が用意されています.
 2002年度の試験は,10月27日に全国一斉に行われます.ご健闘をお祈りいたします.
 本書について

新しい出題範囲
 指定居宅介護支援等の事業の基準
 指定居宅サービス等の事業の基準
 3つの施設サービスの事業の基準
 介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について
 2002年度合格のための第4回試験出題の傾向とその解説

I編 基本視点
 介護保険制度導入の背景
 介護保険と介護支援サービス
II編 介護保険制度論
 介護保険制度論
III編 要介護・要支援認定特論
 要介護認定の流れ
 一次判定の仕組み
 二次判定の仕組み
IV編 介護支援サービス(ケアマネジメント)機能論
 介護支援サービス(ケアマネジメント)機能論
 介護支援サービス(ケアマネジメント)方法論
V編 高齢者支援展開論(高齢者介護総論)
 総論I 医学編
 総論II 福祉編
 総論III 臨死編
VI編 高齢者支援展開論(居宅サービス事業各論)
 訪問介護方法論
 訪問入浴介護方法論
 訪問看護方法論
 訪問リハビリテーション方法論
 居宅療養管理指導方法論
 通所介護方法論
 通所リハビリテーション方法論
 短期入所生活介護方法論
 短期入所療養介護方法論
 痴呆対応型共同生活介護方法論
 特定施設入所者生活介護方法論
 福祉用具および住宅改修方法論
VII編 高齢者支援展開論(介護保険施設各論)
 指定介護老人福祉施設サービス方法論
 介護老人保健施設サービス方法論
 指定介護療養型医療施設サービス方法論
VIII編 高齢者支援展開論(社会資源活用論)
 公的サービスおよびその他の社会資源導入方法論
 資料I 訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について
 資料II 介護報酬単位数早見表
 用語チェックリスト