やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

臨床検査知識の整理
 病理学/病理組織細胞学

序

　臨床検査技師になるためには膨大な量を短時日のうちに勉強しなければならない．そのうえに授業内容も検査技術の進歩とともに新しくなっている．
　このような授業内容を消化吸収していくことは容易なことではない．さらに学生生活をしめくくり，実社会に出ていく関門として国家試験が待っている． しかも，その国家試験がきわめて難関である． 臨床検査技師を志して入学したからには，どうしてもこの関門をクリアーしなければならない．
　本書は，そのような負担の重い学生の勉強に少しでも役立つように配慮してつくられたものである．執筆者には臨床検査技師教育に携わってきたベテランの教師陣を配し，学校での授業の理解を高め，平素の勉学と試験にあたって利用できるよう構成されている．
　「学習の目標」+「まとめ」では教科書に並行した勉学ができ，知識のまとめができよう．そのうえで，「セルフ・チェック」の　A 　Bで自分の理解度をチェックできる．不明な点は「解答」で解決できよう．もう一つのねらいの国家試験のためには「セルフ・チェック」　Cの五肢択一式の問題で，その対策を講ずることができる．したがって，本書をマスターすることにより国家試験は間違いなく合格できるとみずから確信できるようになろう．
　なお，本シリーズは平成十四年に発表された臨床検査技師の国家試験出題基準（ガイドライン）に対応するため，その掲載項目と照合し，必要と思われる事項について解説を加えた．ガイドラインと掲載頁の対応表も添付したので受験される際の確認としても参考にされたい．
　最後に，本書は携帯に便利なサイズであるから，電車やバスの中で寸暇をみつけて愛用して勉強していただきたい．そして，本書を利用した学生がすべて臨床検査技師の免許を取得されることを心から祈ってやまない．

　編　者
ガイドライン対応　臨床検査知識の整理　病理学/病理組織細胞学　目次


●「臨床検査技師国家試験出題基準」と本書の対照……前付

■病理学/病理組織細胞学

● A．総　論
　1．病理学の概要
　2．病　因
　3．退行性病変
　4．代謝異常
　5．進行性病変
　6．循環障害
　7．炎　症
　8．腫　瘍
　9．先天性疾患
● B．各　論
　1．循環器系
　2．呼吸器系
　3．消化器系
　4．内分泌系
　5．泌尿器系
　6．生殖器・乳腺
　7．造血器系
　8．神経系
　9．運動器系
　10．感覚器系
　11．皮膚系
　12．膠原病（自己免疫疾患）
● C．検査法
　1．死体解剖
　2．病理組織検査法総論
　3．固定法
　4．脱灰法
　5．包埋法
　6．薄切法
　7．凍結標本作製法
　8．染色法総論
　9．一般染色法
　10．結合組織の染色法
　　§1．膠原線維の染色法
　　§2．弾性線維の染色法
　11．脂肪染色法
　12．多糖類染色法
　　§1．糖原染色法
　　§2．酸性粘液多糖類の染色法
　13．アミロイド染色法
　　§1．アミロイド染色法
　　§2．核酸の染色法
　14．線維素の染色法
　15．組織内無機物質の染色法
　16．組織内病原体の染色法
　17．生体内色素染色
　18．組織標本による血液細胞の染色法
　19．内分泌細胞の染色法
　20．神経組織の染色法
　21．免疫組織化学染色法
　22．透過型電子顕微鏡標本作製法
　23．細胞学的検査法

チェック項目リスト