「最新臨床検査学講座」の刊行にあたって
1958年に衛生検査技師法が制定され,その教育の場からの強い要望に応えて刊行されたのが「衛生検査技術講座」であります.その後,法改正およびカリキュラム改正などに伴い,「臨床検査講座」(1972),さらに「新編臨床検査講座」(1987),「新訂臨床検査講座」(1996)と,その内容とかたちを変えながら改訂・増刷を重ねてまいりました.
2000年4月より,新しいカリキュラムのもとで,新しい臨床検査技師教育が行われることとなり,その眼目である“大綱化”によって,各学校での弾力的な運用が要求され,またそれが可能となりました.「基礎分野」「専門基礎分野」「専門分野」という教育内容とその目標とするところは,従前とかなり異なったものになりました.そこで弊社では,この機に「臨床検査学講座」を刊行することといたしました.臨床検査技師という医療職の重要性がますます高まるなかで,“技術”の修得とそれを応用する力の醸成,および“学”としての構築を目指して,教育内容に沿ったかたちで有機的な講義が行えるよう留意いたしました.
その後,ガイドラインが改定されればその内容を取り込みながら版を重ねてまいりましたが,2013年に「国家試験出題基準平成27年版」が発表されたことにあわせて紙面を刷新した「最新臨床検査学講座」を刊行することといたしました.新シリーズ刊行にあたりましては,臨床検査学および臨床検査技師教育に造詣の深い山藤 賢先生,高木 康先生,奈良信雄先生,三村邦裕先生,和田骼u先生を編集顧問に迎え,シリーズ全体の構想と編集方針の策定にご協力いただきました.各巻の編者,執筆者にはこれまでの「臨床検査学講座」の構成・内容を踏襲しつつ,最近の医学医療,臨床検査の進歩を取り入れることをお願いしました.
本シリーズが国家試験出題の基本図書として,多くの学校で採用されてきました実績に鑑みまして,ガイドライン項目はかならず包含し,国家試験受験の知識を安心して習得できることを企図しました.国家試験に必要な知識は本文に,プラスアルファの内容は側注で紹介しています.また,読者の方々に理解されやすい,より使いやすい,より見やすい教科書となるような紙面構成を目指しました.本「最新臨床検査学講座」により臨床検査技師として習得しておくべき知識を,確実に,効率的に獲得することに寄与できましたら本シリーズの目的が達せられたと考えます.
各巻テキストにつきまして,多くの方がたからのご意見,ご叱正を賜れば幸甚に存じます.
2015年春
医歯薬出版株式会社
第2版の序
本書は,2017年2月に発刊された最新臨床検査学講座「臨床微生物学」第1版の改訂版である.すでに本書は“赤本”として臨床検査技師養成校の教科書として広く使用され,国家試験の準備においても活用されるなど重要な位置付けの書籍になっている.
そういう意味においても,本書の執筆を担当された先生方は,どこまで記載する範囲を広げるか,どの程度詳しい解説を行うか,などについて,学生を教育する状況を思い浮かべて悩みながら作られたことを改めて記載しておきたい.
感染症はさまざまな変化が認められる.新型コロナウイルス感染症のように新たな感染症が出現することもあれば,梅毒のような古い感染症が急増することもある.新たな治療薬やワクチンが開発され,診療面の取り組み方にも変化がもたらされている.
感染症の検査も,これまで対象外であった病原体の検査が新たに開発され,マルチの遺伝子関連検査や質量分析(MALDI-TOF MS)の保険適用も認められて,導入する医療機関も増えつつある.さらに,新型コロナウイルス感染症の影響で,一般の診療所でも遺伝子関連検査などを用いた迅速診断が活用されるようになっている.
このように,さまざまな状況が変化しており,以前の記載のままでは現状に合わない内容も多くなってきた.本書が果たすべき役割を考えると,なるべく最新の情報を取り入れていくことが重要と考えられる.その一方で,過度に詳しくならないような配慮も必要であり,改訂の作業に関しては多くの苦労と長い期間を要した.
今後も,本書の内容が現状と異なるような変化は続いていくであろう.そのため,教科書としての本書の記載を理解すべき知識の標準と考えていただくのは適切だと思われるが,もし何か疑問を持った場合は,自分で確認する姿勢も必要だと思われる.
私はときに立派な社会人になった方から,「先生の教科書で勉強しました」と声をかけてもらうことがある.直接,その学生さんを教える機会が無かったとしても,ある期間,側に置いて一緒に勉強してもらった教科書を作り得たことを光栄に思う.
本書が,多くの学生さんの勉学の一助となり,記憶に残るような書籍になれば望外の喜びである.
2024年1月
著者を代表して 松本哲哉
序
本書は,臨床検査技師の育成に用いられる教科書としてこれまで高い評価を得てきた「臨床検査学講座 微生物学/臨床微生物学」の改訂版である.改訂が必要であった理由としては,感染症を取り巻く状況が大きく変化し,それに伴って臨床検査技師が学ぶべき内容も変わってきているためである.
感染症はその時々で新しい感染症が問題となって,社会に大きな影響を及ぼしてきた.最近でもさまざまな新興・再興感染症が世界各地で流行し問題となっている.また,耐性菌の問題も深刻になってきている.これらの変化に対して,診断や治療,予防など,それぞれの点において対応が迫られている.
感染症の検査のあり方も大きな変化を迎えている.抗原検出法の各種キットが発売され,新たな病原体に対する遺伝子学的検査も保険適用が認められるようになり,MALDI-TOF MSを用いた質量分析による菌種の同定が利用可能になってきている.新しい検査法の導入は,より早く,より的確な感染症の病原体診断を可能にするだけでなく,検査を行う場所や手順,評価基準,報告内容にまで影響を及ぼしている.
このように,移り変わりの激しい感染症の領域においては,これまで教えられていた知識に加えて,新しい知識の修得も必要となり,学ぶべき内容は格段に増加している.しかし,臨床検査を学ぶ人達にとって大切なのは,むやみに覚えるべき内容を増やすことではなく,必要と考えられる情報を取捨選択し,意味付けを行いながら,やがて臨床検査技師として働くことになった際に生かせる知識を修得することであると思われる.
このような視点に立って,今回は執筆者を一新して新しい書籍として提供することとなった.本書が,微生物学を学ぶ学生にとって,記憶に残る貴重な一冊になることを願っている.
2017年1月
著者を代表して 松本哲哉
1958年に衛生検査技師法が制定され,その教育の場からの強い要望に応えて刊行されたのが「衛生検査技術講座」であります.その後,法改正およびカリキュラム改正などに伴い,「臨床検査講座」(1972),さらに「新編臨床検査講座」(1987),「新訂臨床検査講座」(1996)と,その内容とかたちを変えながら改訂・増刷を重ねてまいりました.
2000年4月より,新しいカリキュラムのもとで,新しい臨床検査技師教育が行われることとなり,その眼目である“大綱化”によって,各学校での弾力的な運用が要求され,またそれが可能となりました.「基礎分野」「専門基礎分野」「専門分野」という教育内容とその目標とするところは,従前とかなり異なったものになりました.そこで弊社では,この機に「臨床検査学講座」を刊行することといたしました.臨床検査技師という医療職の重要性がますます高まるなかで,“技術”の修得とそれを応用する力の醸成,および“学”としての構築を目指して,教育内容に沿ったかたちで有機的な講義が行えるよう留意いたしました.
その後,ガイドラインが改定されればその内容を取り込みながら版を重ねてまいりましたが,2013年に「国家試験出題基準平成27年版」が発表されたことにあわせて紙面を刷新した「最新臨床検査学講座」を刊行することといたしました.新シリーズ刊行にあたりましては,臨床検査学および臨床検査技師教育に造詣の深い山藤 賢先生,高木 康先生,奈良信雄先生,三村邦裕先生,和田骼u先生を編集顧問に迎え,シリーズ全体の構想と編集方針の策定にご協力いただきました.各巻の編者,執筆者にはこれまでの「臨床検査学講座」の構成・内容を踏襲しつつ,最近の医学医療,臨床検査の進歩を取り入れることをお願いしました.
本シリーズが国家試験出題の基本図書として,多くの学校で採用されてきました実績に鑑みまして,ガイドライン項目はかならず包含し,国家試験受験の知識を安心して習得できることを企図しました.国家試験に必要な知識は本文に,プラスアルファの内容は側注で紹介しています.また,読者の方々に理解されやすい,より使いやすい,より見やすい教科書となるような紙面構成を目指しました.本「最新臨床検査学講座」により臨床検査技師として習得しておくべき知識を,確実に,効率的に獲得することに寄与できましたら本シリーズの目的が達せられたと考えます.
各巻テキストにつきまして,多くの方がたからのご意見,ご叱正を賜れば幸甚に存じます.
2015年春
医歯薬出版株式会社
第2版の序
本書は,2017年2月に発刊された最新臨床検査学講座「臨床微生物学」第1版の改訂版である.すでに本書は“赤本”として臨床検査技師養成校の教科書として広く使用され,国家試験の準備においても活用されるなど重要な位置付けの書籍になっている.
そういう意味においても,本書の執筆を担当された先生方は,どこまで記載する範囲を広げるか,どの程度詳しい解説を行うか,などについて,学生を教育する状況を思い浮かべて悩みながら作られたことを改めて記載しておきたい.
感染症はさまざまな変化が認められる.新型コロナウイルス感染症のように新たな感染症が出現することもあれば,梅毒のような古い感染症が急増することもある.新たな治療薬やワクチンが開発され,診療面の取り組み方にも変化がもたらされている.
感染症の検査も,これまで対象外であった病原体の検査が新たに開発され,マルチの遺伝子関連検査や質量分析(MALDI-TOF MS)の保険適用も認められて,導入する医療機関も増えつつある.さらに,新型コロナウイルス感染症の影響で,一般の診療所でも遺伝子関連検査などを用いた迅速診断が活用されるようになっている.
このように,さまざまな状況が変化しており,以前の記載のままでは現状に合わない内容も多くなってきた.本書が果たすべき役割を考えると,なるべく最新の情報を取り入れていくことが重要と考えられる.その一方で,過度に詳しくならないような配慮も必要であり,改訂の作業に関しては多くの苦労と長い期間を要した.
今後も,本書の内容が現状と異なるような変化は続いていくであろう.そのため,教科書としての本書の記載を理解すべき知識の標準と考えていただくのは適切だと思われるが,もし何か疑問を持った場合は,自分で確認する姿勢も必要だと思われる.
私はときに立派な社会人になった方から,「先生の教科書で勉強しました」と声をかけてもらうことがある.直接,その学生さんを教える機会が無かったとしても,ある期間,側に置いて一緒に勉強してもらった教科書を作り得たことを光栄に思う.
本書が,多くの学生さんの勉学の一助となり,記憶に残るような書籍になれば望外の喜びである.
2024年1月
著者を代表して 松本哲哉
序
本書は,臨床検査技師の育成に用いられる教科書としてこれまで高い評価を得てきた「臨床検査学講座 微生物学/臨床微生物学」の改訂版である.改訂が必要であった理由としては,感染症を取り巻く状況が大きく変化し,それに伴って臨床検査技師が学ぶべき内容も変わってきているためである.
感染症はその時々で新しい感染症が問題となって,社会に大きな影響を及ぼしてきた.最近でもさまざまな新興・再興感染症が世界各地で流行し問題となっている.また,耐性菌の問題も深刻になってきている.これらの変化に対して,診断や治療,予防など,それぞれの点において対応が迫られている.
感染症の検査のあり方も大きな変化を迎えている.抗原検出法の各種キットが発売され,新たな病原体に対する遺伝子学的検査も保険適用が認められるようになり,MALDI-TOF MSを用いた質量分析による菌種の同定が利用可能になってきている.新しい検査法の導入は,より早く,より的確な感染症の病原体診断を可能にするだけでなく,検査を行う場所や手順,評価基準,報告内容にまで影響を及ぼしている.
このように,移り変わりの激しい感染症の領域においては,これまで教えられていた知識に加えて,新しい知識の修得も必要となり,学ぶべき内容は格段に増加している.しかし,臨床検査を学ぶ人達にとって大切なのは,むやみに覚えるべき内容を増やすことではなく,必要と考えられる情報を取捨選択し,意味付けを行いながら,やがて臨床検査技師として働くことになった際に生かせる知識を修得することであると思われる.
このような視点に立って,今回は執筆者を一新して新しい書籍として提供することとなった.本書が,微生物学を学ぶ学生にとって,記憶に残る貴重な一冊になることを願っている.
2017年1月
著者を代表して 松本哲哉
第1章 微生物学
A 序論
I 微生物学,臨床微生物学の歴史的背景
1 感染症および微生物学の歴史
2 感染症治療の歴史
3 感染予防の歴史
4 感染制御の歴史
II 病原微生物の分類
1 生物分類における微生物の位置づけ
2 微生物の分類と命名
1)微生物の分類基準
2)微生物の命名法
3 微生物の分類
1)一般細菌
2)抗酸菌
3)マイコプラズマ
4)クラミジア
5)リケッチア
6)真菌
7)ウイルス
8)プリオン
B 総論
I 細菌の形態と構造
1 細菌の大きさ
2 細菌の形態と配列
1)細菌の形態と配列
2)細菌の微細構造と外部構造
3)芽胞の形成(環境適応のための構造変化)
II 細菌の代謝と発育
1 細菌の代謝の概要
2 呼吸と発酵
1)好気的呼吸と嫌気的呼吸
2)発酵
3)解糖系
3 高分子成分の代謝
1)炭水化物の代謝
2)窒素化合物の代謝
3)脂肪の代謝
4 細菌の増殖
1)細菌の成長と分裂
2)細菌の増殖曲線
5 細菌数の測定法
1)生菌数測定法
2)全菌数測定法
III 細菌の観察法と染色法
1 細菌の観察法
1)顕微鏡の種類と細菌の観察
2)顕微鏡による細菌の観察法
2 微生物の染色法
1)染色法の種類
2)代表的な染色法と原理
IV 細菌の発育と培養
1 細菌の発育
1)細菌における細胞の組成
2)細菌の栄養素
3)細菌の栄養要求性(エネルギー産生)
2 細菌の培養
1)培養の目的
2)培地の成分
3)培養に必要な物理的条件
4)培地の分類
V 細菌培養法
1 分離培養
1)検体の前処理法
2)画線培養法
3)混釈平板培養法
2 純培養と継代培養
3 集落の観察
4 嫌気培養
1)嫌気環境の作り方
5 炭酸ガス培養
6 微好気培養
7 特殊培養
8 菌株の保存
VI 細菌の同定
1 同定の基本的概念
2 代表的な同定法
1)直接塗抹標本の顕微鏡検査
2)培養・同定検査
3)分子生物学的検査
4)血清学的検査
5)簡易同定キットによる迅速同定
VII 遺伝・変異と遺伝子診断
1 遺伝と変異の概念
2 遺伝子の構成
3 ゲノムの概念
4 プラスミドおよびバクテリオファージの概念
5 トランスポゾン
6 遺伝形質の伝達
1)形質転換
2)接合伝達
3)形質導入
7 遺伝子の変化と再構築
1)遺伝子組換え
2)遺伝子修復
8 感染症の遺伝子診断
1)病原微生物の遺伝子関連検査
2)ハイブリダイゼーション
3)遺伝子増幅法(標的遺伝子増幅法)
4)DNA塩基配列の決定
5)感染症の遺伝子関連検査において大切なこと
VIII 滅菌および消毒
1 滅菌と消毒の概念
1)滅菌
2)消毒
2 殺菌法
1)滅菌法
2)消毒法
3 ウイルスおよびプリオンの不活化
1)ウイルスの不活化
2)プリオンの不活化
4 消毒薬の殺菌効力検定法
1)試験管を用いた方法
2)手指消毒の評価法
IX 化学療法
1 化学療法の概念
2 薬剤感受性検査
1)最小発育阻止濃度(MIC)
2)最小殺菌濃度(MBC)
3)耐性機序の検査法
3 抗菌薬の種類と特徴
1)抗菌薬
2)抗結核薬
3)抗真菌薬
4)抗ウイルス薬
4 化学療法の基本
1)適正な抗菌薬の選択
2)抗菌薬のPharmacokinetics/Pharmacodynamics
3)PK/PDに関する用語
5 治療薬物モニタリング(TDM)
1)TDMが必要な抗菌薬および抗真菌薬
6 薬剤耐性
1)不活化
2)作用点の質的変化による親和性低下
3)作用点周囲の濃度制限
X ワクチン
1 ワクチンの基本的概念
2 ワクチンの種類
3 予防接種の種類
XI 常在細菌叢とその変動
1 常在細菌叢の概念
1)定住菌と通過菌
2)常在細菌叢を左右する因子
2 常在細菌叢の分布
1)口腔内細菌叢
2)鼻腔・咽頭など上気道の細菌叢
3)皮膚の細菌叢
4)腸管内細菌叢(腸内フローラ)
5)腟の細菌叢
6)外陰部・尿道の細菌叢
3 常在細菌叢の生理的機能―腸内フローラ
4 常在細菌叢と感染
1)常在菌による感染(内因性感染)
2)常在細菌叢と化学療法
XII 病原性と抵抗力
1 感染の概念と病態
1)感染と感染症
2)感染症の経過
2 宿主の抵抗力(生体防御機構)
1)抵抗力(生体防御機構)の概念
2)生体防御機構にかかわる因子
3 微生物の病原性に関与する因子
1)病原性の概念
2)微生物の病原因子
4 感染と発症
1)感染の発現様式と転帰
2)感染源と感染経路
5 各種感染症の概念
1)新興・再興感染症
2)輸入感染症
3)人獣共通感染症
4)性感染症
5)バイオテロ
6 食中毒
1)細菌性食中毒
2)ウイルス性食中毒
3)原虫や寄生虫によるもの
XIII バイオセーフティ
1 バイオハザード対策
2 エアロゾル感染
3 病原体の危険度分類
4 生物学的安全キャビネット
5 感染性廃棄物の取り扱い方
6 バイオハザードに留意すべき疾患
1)細菌感染症
2)抗酸菌感染症
3)真菌感染症
4)ウイルス感染症
5)その他の感染症(クラミジア,リケッチア,原虫など)
XIV 医療関連感染
1 病院感染(院内感染)
1)病院感染の位置づけと感染防止対策の必要性
2)病院感染防止対策
3)感染制御とICT活動,AST活動
XV 細菌検査の精度管理
1 内部精度管理
2 外部精度管理
XVI 感染症関連法規
1 感染症法
1)感染症法とは
2)感染症法の分類
3)特定病原体等
2 食品衛生法
3 その他の法律
1)検疫法
2)学校保健安全法
3)予防接種法
第2章 臨床微生物学
A 細菌学各論
a.好気性または通性嫌気性グラム陽性球菌
a-1 スタフィロコッカス属,ミクロコッカス属およびカタラーゼ陽性グラム陽性球菌
I スタフィロコッカス属
1 黄色ブドウ球菌
2 コアグラーゼ陰性ブドウ球菌群(CNS)
1)スタフィロコッカス・エピデルミディス
2)スタフィロコッカス・ルグドゥネンシス
3)腐生ブドウ球菌
3 その他のブドウ球菌
1)スタフィロコッカス・シュードインターメディウス
II ミクロコッカス属およびその他の菌種
a-2 ストレプトコッカス属とエンテロコッカス属
I ストレプトコッカス属
1 化膿レンサ球菌(溶連菌)
2 ストレプトコッカス・アガラクティエ
3 ストレプトコッカス・ディスガラクティエ
4 ストレプトコッカス・アンギノーサス グループ
5 ビリダンスグループ ストレプトコッシ
6 ストレプトコッカス・ニューモニエ
II エンテロコッカス属
1 エンテロコッカス・フェカーリス
2 エンテロコッカス・フェシウム
3 その他のエンテロコッカス属
III その他のカタラーゼ陰性グラム陽性球菌
1 ロイコノストック属とペディオコッカス属
2 エロコッカス属
b.グラム陰性球菌および球桿菌
b-1 ナイセリア科とモラクセラ科
I ナイセリア属
1 淋菌
2 髄膜炎菌
3 その他のナイセリア属
II キンゲラ属
III エイケネラ属
IV クロモバクテリウム属
V モラクセラ属
1 モラクセラ・カタラーリス
2 モラクセラ・ラクナータ
c.グラム陰性,通性嫌気性の桿菌
c-1 腸内細菌目
1 分類
2 病原性
3 生化学的性状による分類と同定
4 薬剤耐性の傾向
1)β-ラクタム系抗菌薬
2)ニューキノロン系抗菌薬
3)アミノグリコシド系抗菌薬
I 腸内細菌科
1 エシェリキア属
1)大腸菌
2 シゲラ属
3 サルモネラ属
4 クレブシエラ属
1)クレブシエラ・ニューモニエ
2)クレブシエラ・オキシトカ
3)クレブシエラ・オザナエ
4)クレブシエラ・リノスクレロマティス
5)クレブシエラ・アエロゲネス
5 エンテロバクター属
6 シトロバクター属
1)シトロバクター・フロインディ
2)シトロバクター・コセリ
7 プレジオモナス属
II エルシニア科
1 エルシニア属
1)ペスト菌
2)腸炎エルシニア
3)仮性結核菌
2 セラチア属
1)セラチア・マルセッセンス
III ハフニア科
1 ハフニア属
2 エドワージエラ属
IV モルガネラ科
1 プロテウス属
1)プロテウス・ブルガリス
2)プロテウス・ミラビリス
2 モルガネラ属
3 プロビデンシア属
c-2 ビブリオ科
I ビブリオ属
1 コレラ菌(血清型O1およびO139型)
2 非O1,非O139コレラ菌
3 ビブリオ・ミミカス
4 腸炎ビブリオ
5 ビブリオ・アルギノリチカス
6 ビブリオ・フルビアリス,ビブリオ・ファーニシ
7 ビブリオ・バルニフィカス
c-3 エロモナス属
1 エロモナス・ハイドロフィラ,エロモナス・ダケンシス,エロモナス・キャビエ,エロモナス・ヴェロニ生物型ソブリア
c-4 パスツレラ科
I パスツレラ属
1 パスツレラ・ムルトシダ
II ヘモフィルス属
1 ヘモフィルス・インフルエンザ
2 軟性下疳菌
3 ヘモフィルス・パラインフルエンザ
4 ヘモフィルス・エジプチウス
5 ヘモフィルス・ヘモリチカス
III アグリゲイティバクター属
1 アグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス
2 アグリゲイティバクター・アフロフィルス,アグリゲイティバクター・パラフロフィルスおよびアグリゲイティバクター・セグニス
IV アクチノバシラス属
c-5 バルトネラ科
I バルトネラ属
1 バルトネラ・クインタナ,バルトネラ・ヘンセラエ,バルトネラ・バシリフォルミス
c-6 その他の通性嫌気性グラム陰性桿菌
I カルジオバクテリウム属
1 カルジオバクテリウム・ホミニス,カルジオバクテリウム・ヴァルヴァルム
II カプノサイトファーガ属
III ストレプトバシラス属
1 ストレプトバシラス・モニリフォルミス
IV 分類学的に科が確定していない通性嫌気性グラム陰性桿菌
1 ガードネレラ属
1)ガードネレラ・バジナリス
d.グラム陰性,好気性の桿菌
d-1 シュードモナス科,他
I シュードモナス属
1 緑膿菌
2 シュードモナス・フルオレッセンス,シュードモナス・プチダ
II バークホルデリア属
1 バークホルデリア・セパシア
2 バークホルデリア・シュードマレイ
3 バークホルデリア・マレイ
III ステノトロホモナス属
1 ステノトロホモナス・マルトフィリア
IV アシネトバクター属
V アルカリゲネス属,アクロモバクター属
VI クリセオバクテリウム属,エリザベスキンギア属
VII ボルデテラ属
1 百日咳菌
d-2 ブルセラ科
I ブルセラ属
d-3 フランシセラ科
I フランシセラ属
1 野兎病菌
d-4 レジオネラ科
I レジオネラ属
1 レジオネラ・ニューモフィラ
d-5 コクシエラ科
I コクシエラ属
1 Q熱コクシエラ
e.グラム陰性,微好気性のらせん菌
I スピリルム属
1 鼠咬症スピリルム
II カンピロバクター属
1 カンピロバクター・ジェジュニ
2 カンピロバクター・コリ
3 カンピロバクター・フィタス
4 嫌気性カンピロバクター属
1)カンピロバクター・ウレオリティカス
2)カンピロバクター・グラシリス
5 その他のカンピロバクター属
III ヘリコバクター属
1 ヘリコバクター・ピロリ
2 ヘリコバクター・シネジー
IV アーコバクター属
f.グラム陽性,好気性の桿菌
f-1 有芽胞菌
I バシラス属
1 炭疽菌
2 バシラス・セレウス
3 枯草菌
4 ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
f-2 無芽胞菌
I リステリア属
1 リステリア・モノサイトゲネス
II エリジペロスリックス属
1 豚丹毒菌
III コリネバクテリウム属
1 ジフテリア菌
2 その他のジフテロイド
1)コリネバクテリウム・ウルセランス
2)コリネバクテリウム・シュードツベルクローシス
3)コリネバクテリウム・シュードジフテリティカム
4)コリネバクテリウム・ジェイケイウム
5)コリネバクテリウム・ウレアリティカム
6)コリネバクテリウム・ストリアータム
7)コリネバクテリウム・クロッペンステッティー
g.グラム陽性,抗酸性の桿菌
g-1 マイコバクテリア科
I マイコバクテリウム属
1 結核菌群
1)結核菌(ヒト型結核菌)
2)ウシ型結核菌
3)ネズミ型結核菌
4)アフリカ型結核菌
2 光発色菌群(I群)
1)マイコバクテリウム・カンサシー
2)マイコバクテリウム・マリナム
3)マイコバクテリウム・シミエ
3 暗発色菌群(II群)
1)マイコバクテリウム・スクロフラセウム
2)マイコバクテリウム・ゼノピ
3)マイコバクテリウム・ゴルドネ
4)マイコバクテリウム・ウルセランス
4 非光発色菌群(III群)
1)マイコバクテリウム・アビウム-イントラセルラーレコンプレックス(MAC)
2)マイコバクテリウム・ヘモフィラム
3)マイコバクテリウム・ノンクロモゲニカムコンプレックス
5 迅速発育菌群(IV群)
6 らい菌群
1)らい菌
g-2 ノカルジア科
I ノカルジア属
g-3 ツカムレラ科
I ツカムレラ属
h.偏性嫌気性菌
h-1 総論
I 偏性嫌気性菌の定義
II 嫌気性菌と酸素
III 嫌気性菌と酸化還元電位
IV 嫌気性菌の生息部位
V 嫌気性菌の分類
VI 嫌気性菌の関連する疾患
1 外因性嫌気性菌による疾患
2 内因性嫌気性菌による疾患
3 嫌気性菌が関与する感染症の一般的な特徴
4 嫌気性菌感染症を成立させる宿主側の因子
5 嫌気性菌の病原因子
6 嫌気性菌の関与する疾患の種類
VII 嫌気性菌感染症の検査・診断
1 検査に適した材料と適さない材料
2 正しい輸送法と輸送容器
3 嫌気培養システム
4 検査室での検査材料の処理法
1)直接塗抹標本の観察所見
2)前処理と分離培養
5 嫌気性菌の同定
1)分離培養
2)増菌培養
3)耐気性試験
4)各種同定検査
VIII 嫌気性菌感染症の治療
1 治療の原則
2 嫌気性菌の化学療法
h-2 嫌気性グラム陽性球菌
1 ペプトストレプトコッカス・アネロビウス
2 ファインゴルディア・マグナ
3 パルビモナス・ミクラ
4 ペプトニフィラス・アサッカロリティカス
5 その他のグラム陽性球菌
h-3 嫌気性グラム陰性球菌
I ベイヨネラ属
II アシダミノコッカス属
III メガスフェラ属
IV ネガティビコッカス属
h-4 嫌気性グラム陽性無芽胞桿菌
I アクチノミセス属
1 アクチノミセス・イスラエリ
2 アクチノミセス・オドントリチカス
3 アクチノミセス・ミエリ
II プロピオニバクテリウム属
1 プロピオニバクテリウム・プロピオニクム
III キューティバクテリウム属
1 キューティバクテリウム・アクネス
IV エガーセラ属
1 エガーセラ・レンタ
V モビルンカス属
VI ラクトバシラス属
VII ビフィドバクテリウム属
VIII その他のグラム陽性無芽胞桿菌
h-5 嫌気性グラム陰性桿菌
I バクテロイデス属
1 バクテロイデス・フラジリス
2 バクテロイデス・シータイオタオーミクロン
3 バクテロイデス・ブルガータス
4 その他のバクテロイデス属
II パラバクテロイデス属
III プレボテラ属
1 色素を産生するプレボテラ属
2 色素を産生しないプレボテラ属
IV ポルフィロモナス属
1 ポルフィロモナス・アサッカロリティカ
2 ポルフィロモナス・ジンジバリス
3 その他のポルフィロモナス属
V フソバクテリウム属
1 フソバクテリウム・ヌクレアタム
2 フソバクテリウム・ネクロフォルム
3 フソバクテリウム・モルティフェラム,フソバクテリウム・バリウム
VI その他の菌種
1 バイロフィラ・ワズワーシア
2 レプトトリキア・ブッカーリス
3 デスルフォビブリオ属
4 ディアリスター属
h-6 嫌気性グラム陽性有芽胞桿菌
I クロストリジウム属
1 ボツリヌス菌
2 破傷風菌
3 ウェルシュ菌
4 その他のクロストリジウム属
II クロストリジオイデス属
1 クロストリジオイデス(クロストリジウム)・ディフィシル
i.スピロヘータ
I スピロヘータ属,トレポネーマ属
1 梅毒トレポネーマ
II ボレリア属
1 回帰熱ボレリア
2 ライム病ボレリア
j.レプトスピラ
I レプトスピラ属
1 レプトスピラ症
k.マイコプラズマ
I マイコプラズマ属
1 マイコプラズマ・ニューモニエ
2 マイコプラズマ・ゲニタリウム
3 その他のマイコプラズマ属
II ウレアプラズマ属
l.リケッチア
I リケッチア属
1 発疹チフス群リケッチア
1)発疹チフスリケッチア
2)発疹熱リケッチア
2 紅斑熱群リケッチア
1)ロッキー山紅斑熱リケッチア
2)日本紅斑熱リケッチア
II オリエンティア属
1 ツツガ虫病リケッチア
III ネオリケッチア属
IV エールリキア属
m.クラミジア
I クラミジア属
1 クラミジア・トラコマチス
2 オウム病クラミジア
3 肺炎クラミジア
B 真菌学
a.総論
I 真菌の分類
1 接合菌門
2 子嚢菌門
3 担子菌門
4 不完全菌類
II 酵母
III 糸状菌
IV 真菌の理解に必要となる関連用語
b.各論
I 酵母および酵母様真菌
1 カンジダ属
2 クリプトコックス属
3 癜風菌
II 糸状菌
1 アスペルギルス属
2 ムーコル類
3 黒色真菌
4 二形性真菌
1)輸入真菌
2)スポロトリックス・シェンキー
5 皮膚糸状菌
III ニューモシスチス・イロベチ
c.検査法
I 真菌感染症検査法の特徴と留意点
II 臨床材料別の病原真菌
III 真菌の検査法
1 塗抹鏡検検査
2 分離培養検査
3 同定検査
1)酵母
2)糸状菌
4 血清学的検査
d.治療
I 表在性真菌症の治療
1 皮膚糸状菌症(白癬)
2 カンジダ症
3 マラセチア感染症
4 スポロトリコーシス
5 黒色真菌感染症(クロモミコーシス)
II 深在性真菌症の治療
1 カンジダ症
2 アスペルギルス症
3 ムーコル症(接合菌症)
4 クリプトコックス症
5 ニューモシスチス肺炎(PCP)
C ウイルス学
a.総論
I ウイルスの構造と形態
II ウイルスの分類
1 ウイルスの構造・性状に基づく分類
2 ウイルスの侵入門戸に基づく分類
3 ウイルスの臓器・組織・細胞親和性に基づく分類
4 ウイルスの基本再生産数に基づく分類
III ウイルス感染の病態
1 細胞レベルでのウイルス感染
2 個体レベルでのウイルス感染
3 ウイルス感染に伴う免疫反応
IV ウイルス感染症の治療
b.各論
b-1 DNAウイルス
I ポックスウイルス科
1 痘瘡ウイルス
2 伝染性軟属腫ウイルス
II ヘルペスウイルス科
1 単純ヘルペスウイルス(HSV)
2 水痘-帯状疱疹ウイルス(VZV)
3 ヒトサイトメガロウイルス(HCMV)
4 EBウイルス(EBV)
5 ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)
6 ヒトヘルペスウイルス7(HHV-7)
7 ヒトヘルペスウイルス8(HHV-8)
III アデノウイルス科
IV パピローマウイルス科,ポリオーマウイルス科
V パルボウイルス科
VI ヘパドナウイルス科
b-2 RNAウイルス
I オルトミクソウイルス科
1 インフルエンザウイルス
II パラミクソウイルス科
1 ヒトパラインフルエンザウイルス
2 ムンプスウイルス
3 麻疹ウイルス
4 ヒトRSウイルス
III トガウイルス科,マトナウイルス科,フラビウイルス科
1 トガウイルス科,マトナウイルス科
2 フラビウイルス科
IV アレナウイルス科
1 ラッサウイルス
V ブニヤウイルス科
VI コロナウイルス科
VII ピコルナウイルス科
1 エンテロウイルス属
2 ライノウイルス属
VIII レオウイルス科
1 ロタウイルス
IX ラブドウイルス科
1 狂犬病ウイルス
X フィロウイルス科
XI レトロウイルス科
1 ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)
2 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)
XII 肝炎ウイルス
1 A型肝炎ウイルス(HAV)
2 B型肝炎ウイルス(HBV)
3 C型肝炎ウイルス(HCV)
4 D型肝炎ウイルス(HDV)
5 E型肝炎ウイルス(HEV)
XIII 下痢症をきたすウイルス
1 カリシウイルス科
1)ノロウイルス属
2)サポウイルス属
2 アストロウイルス科
3 腸アデノウイルス
XIV プリオン
c.検査法
I ウイルス検査法の概要
II ウイルス感染症の検査法
1 培養・同定
2 血清学的診断
3 抗原検出
4 遺伝子学的検査
5 病理学的検査
第3章 微生物検査法
A 基本操作
I 実験室(基準および封じ込め)と無菌操作
1 基準実験室および封じ込め実験室
2 開放型実験台
3 生物学的安全キャビネット(BSC)とクリーンベンチの違い
II 微生物検査の基本的手技
1 基本的手技
1)ガスバーナーの使用法
2)白金線(耳)の使用法
3)シャーレの持ち方
4)分離培養のための画線塗抹方法
5)分離培養上の集落の釣菌と純培養の方法
6)試験管の持ち方
B 顕微鏡による観察
I 各種検査材料からのGram染色所見(特殊染色を含む)
1 グラム陽性菌の染色所見
2 グラム陰性菌の染色所見
3 上皮および血球成分
4 各種Gram染色像からの菌種推定
5 特殊染色の染色像
C 培養と培地
I 微生物検査に用いる培地の種類と選択
1 分離培地
1)非選択分離培地
2)選択分離培地
3)鑑別培地
2 増菌培地
3 確認培地
4 保存・輸送培地
II 培地の種類と特徴
III 菌株保存の種類と方法
1 継代培養法
2 凍結保存法
3 凍結乾燥保存法
4 ゼラチンディスク法
D 検査材料別検査法
I 微生物検査法の概要
1 検体採取と輸送
II 血液の検査法
1 血液から検出される原因菌
2 検査手順
1)血液培養のための採血
2)自動血液培養検査装置と血液培養ボトル
3)鏡検と分離培養(サブカルチャー)
III 髄液の検査法
1 髄液から検出される原因菌
2 検査手順
1)採取
2)肉眼的観察
3)塗抹検査
4)迅速抗原検査
5)培養検査
IV 尿の検査法
1 尿から検出される原因菌
2 検査手順
1)採尿
2)肉眼的観察
3)塗抹検査
4)尿中抗原検査
5)尿中菌数定量培養
6)培養検査
V 下気道検体(喀痰など)の検査法
1 下気道感染症の種類と原因微生物の疫学
2 下気道感染症の検査に用いる検体,検体採取および保存
3 検査法
1)喀痰の肉眼的外観の観察による品質評価法
2)塗抹検査
3)喀痰の前処理(均質化)
4)分離培養
5)迅速抗原検査
6)特殊な微生物の検査
4 検査結果の解釈と報告
VI 咽頭・鼻咽腔粘液の検査法
1 上気道感染症の種類と原因微生物の疫学
2 上気道感染症の検査に用いる検体,検体採取および保存
3 検査法
1)迅速抗原検査
2)塗抹検査
3)分離培養
4 検査結果の解釈と報告
VII 糞便の検査法
1 腸管感染症の種類と原因微生物の疫学
2 腸管感染症の検査に用いる検体,検体採取および保存
3 検査法
1)肉眼的外観の観察
2)塗抹検査
3)迅速抗原検査
4)分離培養
VIII 膿・分泌物,体腔液,穿刺液の検査法
1 検査対象となる検体と検査法
2 検体採取および保存
3 検査法
1)肉眼的外観の観察
2)塗抹検査
3)分離培地と増菌培地
4)培養日数と分離培地の観察と同定検査
5)嫌気性菌の検査(耐気性試験)
E 細菌の鑑別と同定に日常用いられる検査法
I 溶血性テスト
II 炭水化物分解テスト
1 糖分解テスト
2 ONPGテスト(β-D-ガラクトシダーゼテスト)
3 VP(フォーゲス・プロスカウエル)反応
III アミノ酸分解テスト
1 インドールテスト
2 IPA反応(インドールピルビン酸産生テスト)
3 アミノ酸脱炭酸・加水分解テスト
4 硫化水素産生テスト
5 尿素分解テスト
IV 硝酸塩還元テスト
V 有機酸塩の利用能テスト
1 クエン酸塩利用能テスト
2 マロン酸塩利用能テスト
VI 呼吸酵素に関するテスト
1 カタラーゼテスト
2 オキシダーゼテスト
VII 菌体外酵素に関するテスト
1 コアグラーゼテスト
2 DNase活性
3 キャンプテスト(CAMP test)
4 馬尿酸塩加水分解試験
5 ピロリドニル・アリルアミダーゼ(PYR)試験
VIII 発育性テスト
1 ガス環境
2 好塩性テスト
IX その他の性状テスト
1 運動性テスト
2 XV因子要求テスト
3 オプトヒン感受性試験
4 バシトラシン感受性試験
5 胆汁溶解試験
F 化学療法薬感受性検査法
I 細菌の薬剤感受性検査
1 希釈法
1)寒天平板希釈法
2)微量液体希釈法
2 寒天平板拡散法
1)ディスク拡散法
2)Etest
3 MRSA,ペニシリン耐性肺炎球菌,バンコマイシン耐性腸球菌,MDRP,MDRAの検査法
1)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA),メチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(MRCNS)
4 β-ラクタマーゼの検査法
1)ニトロセフィン法
2)ペニシリン disk zone edge test
5 薬剤耐性グラム陰性桿菌の検査(ESBL,CPE)
1)基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生菌
2)カルバペネマーゼ
II 抗酸菌の薬剤感受性検査
1 小川培地による比率法の概要
III 真菌の薬剤感受性検査
1 培養と培地
2 結果の判定
3 MICブレイクポイントの判定
G 簡易同定キットによる生化学的性状検査および菌種同定法
1 同定キットの特徴と注意点
2 免疫学的方法による検出,同定法や検査材料からの病原微生物直接検出法
H 微生物検査に関与する機器
1 自動細菌同定・薬剤感受性検査装置
2 自動血液培養検査装置
3 自動染色装置
4 遺伝子関連検査装置
5 自動検体塗抹装置および統合型自動検査装置
I 質量分析を用いた同定法
1 質量分析を用いた微生物の同定
2 日常検査におけるMALDI-TOF MSによる同定検査
3 MALDI-TOF MSによる検査情報の蓄積による疫学への応用
J 免疫学的検査法(抗酸菌の免疫学的検査)
1 IGRA(インターフェロンγ遊離試験)
1)インターフェロンγ遊離試験
2)検査結果の判定
3)診断特性
4)適用
第4章 微生物検査結果の評価
1 感染症との関連
2 緊急連絡を要する検査結果(パニック値)とその取り扱い
1)パニック値とは
2)微生物検査におけるパニック値
3 精度管理
1)臨床的精度管理の実際
第5章 サーベイランス
1 サーベイランスの目的
2 各種サーベイランスの特徴
1)包括的サーベイランス
2)ターゲットサーベイランス
3)病原体からみたサーベイランス(耐性菌サーベイランス)
3 サーベイランス結果の活用法
索引
A 序論
I 微生物学,臨床微生物学の歴史的背景
1 感染症および微生物学の歴史
2 感染症治療の歴史
3 感染予防の歴史
4 感染制御の歴史
II 病原微生物の分類
1 生物分類における微生物の位置づけ
2 微生物の分類と命名
1)微生物の分類基準
2)微生物の命名法
3 微生物の分類
1)一般細菌
2)抗酸菌
3)マイコプラズマ
4)クラミジア
5)リケッチア
6)真菌
7)ウイルス
8)プリオン
B 総論
I 細菌の形態と構造
1 細菌の大きさ
2 細菌の形態と配列
1)細菌の形態と配列
2)細菌の微細構造と外部構造
3)芽胞の形成(環境適応のための構造変化)
II 細菌の代謝と発育
1 細菌の代謝の概要
2 呼吸と発酵
1)好気的呼吸と嫌気的呼吸
2)発酵
3)解糖系
3 高分子成分の代謝
1)炭水化物の代謝
2)窒素化合物の代謝
3)脂肪の代謝
4 細菌の増殖
1)細菌の成長と分裂
2)細菌の増殖曲線
5 細菌数の測定法
1)生菌数測定法
2)全菌数測定法
III 細菌の観察法と染色法
1 細菌の観察法
1)顕微鏡の種類と細菌の観察
2)顕微鏡による細菌の観察法
2 微生物の染色法
1)染色法の種類
2)代表的な染色法と原理
IV 細菌の発育と培養
1 細菌の発育
1)細菌における細胞の組成
2)細菌の栄養素
3)細菌の栄養要求性(エネルギー産生)
2 細菌の培養
1)培養の目的
2)培地の成分
3)培養に必要な物理的条件
4)培地の分類
V 細菌培養法
1 分離培養
1)検体の前処理法
2)画線培養法
3)混釈平板培養法
2 純培養と継代培養
3 集落の観察
4 嫌気培養
1)嫌気環境の作り方
5 炭酸ガス培養
6 微好気培養
7 特殊培養
8 菌株の保存
VI 細菌の同定
1 同定の基本的概念
2 代表的な同定法
1)直接塗抹標本の顕微鏡検査
2)培養・同定検査
3)分子生物学的検査
4)血清学的検査
5)簡易同定キットによる迅速同定
VII 遺伝・変異と遺伝子診断
1 遺伝と変異の概念
2 遺伝子の構成
3 ゲノムの概念
4 プラスミドおよびバクテリオファージの概念
5 トランスポゾン
6 遺伝形質の伝達
1)形質転換
2)接合伝達
3)形質導入
7 遺伝子の変化と再構築
1)遺伝子組換え
2)遺伝子修復
8 感染症の遺伝子診断
1)病原微生物の遺伝子関連検査
2)ハイブリダイゼーション
3)遺伝子増幅法(標的遺伝子増幅法)
4)DNA塩基配列の決定
5)感染症の遺伝子関連検査において大切なこと
VIII 滅菌および消毒
1 滅菌と消毒の概念
1)滅菌
2)消毒
2 殺菌法
1)滅菌法
2)消毒法
3 ウイルスおよびプリオンの不活化
1)ウイルスの不活化
2)プリオンの不活化
4 消毒薬の殺菌効力検定法
1)試験管を用いた方法
2)手指消毒の評価法
IX 化学療法
1 化学療法の概念
2 薬剤感受性検査
1)最小発育阻止濃度(MIC)
2)最小殺菌濃度(MBC)
3)耐性機序の検査法
3 抗菌薬の種類と特徴
1)抗菌薬
2)抗結核薬
3)抗真菌薬
4)抗ウイルス薬
4 化学療法の基本
1)適正な抗菌薬の選択
2)抗菌薬のPharmacokinetics/Pharmacodynamics
3)PK/PDに関する用語
5 治療薬物モニタリング(TDM)
1)TDMが必要な抗菌薬および抗真菌薬
6 薬剤耐性
1)不活化
2)作用点の質的変化による親和性低下
3)作用点周囲の濃度制限
X ワクチン
1 ワクチンの基本的概念
2 ワクチンの種類
3 予防接種の種類
XI 常在細菌叢とその変動
1 常在細菌叢の概念
1)定住菌と通過菌
2)常在細菌叢を左右する因子
2 常在細菌叢の分布
1)口腔内細菌叢
2)鼻腔・咽頭など上気道の細菌叢
3)皮膚の細菌叢
4)腸管内細菌叢(腸内フローラ)
5)腟の細菌叢
6)外陰部・尿道の細菌叢
3 常在細菌叢の生理的機能―腸内フローラ
4 常在細菌叢と感染
1)常在菌による感染(内因性感染)
2)常在細菌叢と化学療法
XII 病原性と抵抗力
1 感染の概念と病態
1)感染と感染症
2)感染症の経過
2 宿主の抵抗力(生体防御機構)
1)抵抗力(生体防御機構)の概念
2)生体防御機構にかかわる因子
3 微生物の病原性に関与する因子
1)病原性の概念
2)微生物の病原因子
4 感染と発症
1)感染の発現様式と転帰
2)感染源と感染経路
5 各種感染症の概念
1)新興・再興感染症
2)輸入感染症
3)人獣共通感染症
4)性感染症
5)バイオテロ
6 食中毒
1)細菌性食中毒
2)ウイルス性食中毒
3)原虫や寄生虫によるもの
XIII バイオセーフティ
1 バイオハザード対策
2 エアロゾル感染
3 病原体の危険度分類
4 生物学的安全キャビネット
5 感染性廃棄物の取り扱い方
6 バイオハザードに留意すべき疾患
1)細菌感染症
2)抗酸菌感染症
3)真菌感染症
4)ウイルス感染症
5)その他の感染症(クラミジア,リケッチア,原虫など)
XIV 医療関連感染
1 病院感染(院内感染)
1)病院感染の位置づけと感染防止対策の必要性
2)病院感染防止対策
3)感染制御とICT活動,AST活動
XV 細菌検査の精度管理
1 内部精度管理
2 外部精度管理
XVI 感染症関連法規
1 感染症法
1)感染症法とは
2)感染症法の分類
3)特定病原体等
2 食品衛生法
3 その他の法律
1)検疫法
2)学校保健安全法
3)予防接種法
第2章 臨床微生物学
A 細菌学各論
a.好気性または通性嫌気性グラム陽性球菌
a-1 スタフィロコッカス属,ミクロコッカス属およびカタラーゼ陽性グラム陽性球菌
I スタフィロコッカス属
1 黄色ブドウ球菌
2 コアグラーゼ陰性ブドウ球菌群(CNS)
1)スタフィロコッカス・エピデルミディス
2)スタフィロコッカス・ルグドゥネンシス
3)腐生ブドウ球菌
3 その他のブドウ球菌
1)スタフィロコッカス・シュードインターメディウス
II ミクロコッカス属およびその他の菌種
a-2 ストレプトコッカス属とエンテロコッカス属
I ストレプトコッカス属
1 化膿レンサ球菌(溶連菌)
2 ストレプトコッカス・アガラクティエ
3 ストレプトコッカス・ディスガラクティエ
4 ストレプトコッカス・アンギノーサス グループ
5 ビリダンスグループ ストレプトコッシ
6 ストレプトコッカス・ニューモニエ
II エンテロコッカス属
1 エンテロコッカス・フェカーリス
2 エンテロコッカス・フェシウム
3 その他のエンテロコッカス属
III その他のカタラーゼ陰性グラム陽性球菌
1 ロイコノストック属とペディオコッカス属
2 エロコッカス属
b.グラム陰性球菌および球桿菌
b-1 ナイセリア科とモラクセラ科
I ナイセリア属
1 淋菌
2 髄膜炎菌
3 その他のナイセリア属
II キンゲラ属
III エイケネラ属
IV クロモバクテリウム属
V モラクセラ属
1 モラクセラ・カタラーリス
2 モラクセラ・ラクナータ
c.グラム陰性,通性嫌気性の桿菌
c-1 腸内細菌目
1 分類
2 病原性
3 生化学的性状による分類と同定
4 薬剤耐性の傾向
1)β-ラクタム系抗菌薬
2)ニューキノロン系抗菌薬
3)アミノグリコシド系抗菌薬
I 腸内細菌科
1 エシェリキア属
1)大腸菌
2 シゲラ属
3 サルモネラ属
4 クレブシエラ属
1)クレブシエラ・ニューモニエ
2)クレブシエラ・オキシトカ
3)クレブシエラ・オザナエ
4)クレブシエラ・リノスクレロマティス
5)クレブシエラ・アエロゲネス
5 エンテロバクター属
6 シトロバクター属
1)シトロバクター・フロインディ
2)シトロバクター・コセリ
7 プレジオモナス属
II エルシニア科
1 エルシニア属
1)ペスト菌
2)腸炎エルシニア
3)仮性結核菌
2 セラチア属
1)セラチア・マルセッセンス
III ハフニア科
1 ハフニア属
2 エドワージエラ属
IV モルガネラ科
1 プロテウス属
1)プロテウス・ブルガリス
2)プロテウス・ミラビリス
2 モルガネラ属
3 プロビデンシア属
c-2 ビブリオ科
I ビブリオ属
1 コレラ菌(血清型O1およびO139型)
2 非O1,非O139コレラ菌
3 ビブリオ・ミミカス
4 腸炎ビブリオ
5 ビブリオ・アルギノリチカス
6 ビブリオ・フルビアリス,ビブリオ・ファーニシ
7 ビブリオ・バルニフィカス
c-3 エロモナス属
1 エロモナス・ハイドロフィラ,エロモナス・ダケンシス,エロモナス・キャビエ,エロモナス・ヴェロニ生物型ソブリア
c-4 パスツレラ科
I パスツレラ属
1 パスツレラ・ムルトシダ
II ヘモフィルス属
1 ヘモフィルス・インフルエンザ
2 軟性下疳菌
3 ヘモフィルス・パラインフルエンザ
4 ヘモフィルス・エジプチウス
5 ヘモフィルス・ヘモリチカス
III アグリゲイティバクター属
1 アグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス
2 アグリゲイティバクター・アフロフィルス,アグリゲイティバクター・パラフロフィルスおよびアグリゲイティバクター・セグニス
IV アクチノバシラス属
c-5 バルトネラ科
I バルトネラ属
1 バルトネラ・クインタナ,バルトネラ・ヘンセラエ,バルトネラ・バシリフォルミス
c-6 その他の通性嫌気性グラム陰性桿菌
I カルジオバクテリウム属
1 カルジオバクテリウム・ホミニス,カルジオバクテリウム・ヴァルヴァルム
II カプノサイトファーガ属
III ストレプトバシラス属
1 ストレプトバシラス・モニリフォルミス
IV 分類学的に科が確定していない通性嫌気性グラム陰性桿菌
1 ガードネレラ属
1)ガードネレラ・バジナリス
d.グラム陰性,好気性の桿菌
d-1 シュードモナス科,他
I シュードモナス属
1 緑膿菌
2 シュードモナス・フルオレッセンス,シュードモナス・プチダ
II バークホルデリア属
1 バークホルデリア・セパシア
2 バークホルデリア・シュードマレイ
3 バークホルデリア・マレイ
III ステノトロホモナス属
1 ステノトロホモナス・マルトフィリア
IV アシネトバクター属
V アルカリゲネス属,アクロモバクター属
VI クリセオバクテリウム属,エリザベスキンギア属
VII ボルデテラ属
1 百日咳菌
d-2 ブルセラ科
I ブルセラ属
d-3 フランシセラ科
I フランシセラ属
1 野兎病菌
d-4 レジオネラ科
I レジオネラ属
1 レジオネラ・ニューモフィラ
d-5 コクシエラ科
I コクシエラ属
1 Q熱コクシエラ
e.グラム陰性,微好気性のらせん菌
I スピリルム属
1 鼠咬症スピリルム
II カンピロバクター属
1 カンピロバクター・ジェジュニ
2 カンピロバクター・コリ
3 カンピロバクター・フィタス
4 嫌気性カンピロバクター属
1)カンピロバクター・ウレオリティカス
2)カンピロバクター・グラシリス
5 その他のカンピロバクター属
III ヘリコバクター属
1 ヘリコバクター・ピロリ
2 ヘリコバクター・シネジー
IV アーコバクター属
f.グラム陽性,好気性の桿菌
f-1 有芽胞菌
I バシラス属
1 炭疽菌
2 バシラス・セレウス
3 枯草菌
4 ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
f-2 無芽胞菌
I リステリア属
1 リステリア・モノサイトゲネス
II エリジペロスリックス属
1 豚丹毒菌
III コリネバクテリウム属
1 ジフテリア菌
2 その他のジフテロイド
1)コリネバクテリウム・ウルセランス
2)コリネバクテリウム・シュードツベルクローシス
3)コリネバクテリウム・シュードジフテリティカム
4)コリネバクテリウム・ジェイケイウム
5)コリネバクテリウム・ウレアリティカム
6)コリネバクテリウム・ストリアータム
7)コリネバクテリウム・クロッペンステッティー
g.グラム陽性,抗酸性の桿菌
g-1 マイコバクテリア科
I マイコバクテリウム属
1 結核菌群
1)結核菌(ヒト型結核菌)
2)ウシ型結核菌
3)ネズミ型結核菌
4)アフリカ型結核菌
2 光発色菌群(I群)
1)マイコバクテリウム・カンサシー
2)マイコバクテリウム・マリナム
3)マイコバクテリウム・シミエ
3 暗発色菌群(II群)
1)マイコバクテリウム・スクロフラセウム
2)マイコバクテリウム・ゼノピ
3)マイコバクテリウム・ゴルドネ
4)マイコバクテリウム・ウルセランス
4 非光発色菌群(III群)
1)マイコバクテリウム・アビウム-イントラセルラーレコンプレックス(MAC)
2)マイコバクテリウム・ヘモフィラム
3)マイコバクテリウム・ノンクロモゲニカムコンプレックス
5 迅速発育菌群(IV群)
6 らい菌群
1)らい菌
g-2 ノカルジア科
I ノカルジア属
g-3 ツカムレラ科
I ツカムレラ属
h.偏性嫌気性菌
h-1 総論
I 偏性嫌気性菌の定義
II 嫌気性菌と酸素
III 嫌気性菌と酸化還元電位
IV 嫌気性菌の生息部位
V 嫌気性菌の分類
VI 嫌気性菌の関連する疾患
1 外因性嫌気性菌による疾患
2 内因性嫌気性菌による疾患
3 嫌気性菌が関与する感染症の一般的な特徴
4 嫌気性菌感染症を成立させる宿主側の因子
5 嫌気性菌の病原因子
6 嫌気性菌の関与する疾患の種類
VII 嫌気性菌感染症の検査・診断
1 検査に適した材料と適さない材料
2 正しい輸送法と輸送容器
3 嫌気培養システム
4 検査室での検査材料の処理法
1)直接塗抹標本の観察所見
2)前処理と分離培養
5 嫌気性菌の同定
1)分離培養
2)増菌培養
3)耐気性試験
4)各種同定検査
VIII 嫌気性菌感染症の治療
1 治療の原則
2 嫌気性菌の化学療法
h-2 嫌気性グラム陽性球菌
1 ペプトストレプトコッカス・アネロビウス
2 ファインゴルディア・マグナ
3 パルビモナス・ミクラ
4 ペプトニフィラス・アサッカロリティカス
5 その他のグラム陽性球菌
h-3 嫌気性グラム陰性球菌
I ベイヨネラ属
II アシダミノコッカス属
III メガスフェラ属
IV ネガティビコッカス属
h-4 嫌気性グラム陽性無芽胞桿菌
I アクチノミセス属
1 アクチノミセス・イスラエリ
2 アクチノミセス・オドントリチカス
3 アクチノミセス・ミエリ
II プロピオニバクテリウム属
1 プロピオニバクテリウム・プロピオニクム
III キューティバクテリウム属
1 キューティバクテリウム・アクネス
IV エガーセラ属
1 エガーセラ・レンタ
V モビルンカス属
VI ラクトバシラス属
VII ビフィドバクテリウム属
VIII その他のグラム陽性無芽胞桿菌
h-5 嫌気性グラム陰性桿菌
I バクテロイデス属
1 バクテロイデス・フラジリス
2 バクテロイデス・シータイオタオーミクロン
3 バクテロイデス・ブルガータス
4 その他のバクテロイデス属
II パラバクテロイデス属
III プレボテラ属
1 色素を産生するプレボテラ属
2 色素を産生しないプレボテラ属
IV ポルフィロモナス属
1 ポルフィロモナス・アサッカロリティカ
2 ポルフィロモナス・ジンジバリス
3 その他のポルフィロモナス属
V フソバクテリウム属
1 フソバクテリウム・ヌクレアタム
2 フソバクテリウム・ネクロフォルム
3 フソバクテリウム・モルティフェラム,フソバクテリウム・バリウム
VI その他の菌種
1 バイロフィラ・ワズワーシア
2 レプトトリキア・ブッカーリス
3 デスルフォビブリオ属
4 ディアリスター属
h-6 嫌気性グラム陽性有芽胞桿菌
I クロストリジウム属
1 ボツリヌス菌
2 破傷風菌
3 ウェルシュ菌
4 その他のクロストリジウム属
II クロストリジオイデス属
1 クロストリジオイデス(クロストリジウム)・ディフィシル
i.スピロヘータ
I スピロヘータ属,トレポネーマ属
1 梅毒トレポネーマ
II ボレリア属
1 回帰熱ボレリア
2 ライム病ボレリア
j.レプトスピラ
I レプトスピラ属
1 レプトスピラ症
k.マイコプラズマ
I マイコプラズマ属
1 マイコプラズマ・ニューモニエ
2 マイコプラズマ・ゲニタリウム
3 その他のマイコプラズマ属
II ウレアプラズマ属
l.リケッチア
I リケッチア属
1 発疹チフス群リケッチア
1)発疹チフスリケッチア
2)発疹熱リケッチア
2 紅斑熱群リケッチア
1)ロッキー山紅斑熱リケッチア
2)日本紅斑熱リケッチア
II オリエンティア属
1 ツツガ虫病リケッチア
III ネオリケッチア属
IV エールリキア属
m.クラミジア
I クラミジア属
1 クラミジア・トラコマチス
2 オウム病クラミジア
3 肺炎クラミジア
B 真菌学
a.総論
I 真菌の分類
1 接合菌門
2 子嚢菌門
3 担子菌門
4 不完全菌類
II 酵母
III 糸状菌
IV 真菌の理解に必要となる関連用語
b.各論
I 酵母および酵母様真菌
1 カンジダ属
2 クリプトコックス属
3 癜風菌
II 糸状菌
1 アスペルギルス属
2 ムーコル類
3 黒色真菌
4 二形性真菌
1)輸入真菌
2)スポロトリックス・シェンキー
5 皮膚糸状菌
III ニューモシスチス・イロベチ
c.検査法
I 真菌感染症検査法の特徴と留意点
II 臨床材料別の病原真菌
III 真菌の検査法
1 塗抹鏡検検査
2 分離培養検査
3 同定検査
1)酵母
2)糸状菌
4 血清学的検査
d.治療
I 表在性真菌症の治療
1 皮膚糸状菌症(白癬)
2 カンジダ症
3 マラセチア感染症
4 スポロトリコーシス
5 黒色真菌感染症(クロモミコーシス)
II 深在性真菌症の治療
1 カンジダ症
2 アスペルギルス症
3 ムーコル症(接合菌症)
4 クリプトコックス症
5 ニューモシスチス肺炎(PCP)
C ウイルス学
a.総論
I ウイルスの構造と形態
II ウイルスの分類
1 ウイルスの構造・性状に基づく分類
2 ウイルスの侵入門戸に基づく分類
3 ウイルスの臓器・組織・細胞親和性に基づく分類
4 ウイルスの基本再生産数に基づく分類
III ウイルス感染の病態
1 細胞レベルでのウイルス感染
2 個体レベルでのウイルス感染
3 ウイルス感染に伴う免疫反応
IV ウイルス感染症の治療
b.各論
b-1 DNAウイルス
I ポックスウイルス科
1 痘瘡ウイルス
2 伝染性軟属腫ウイルス
II ヘルペスウイルス科
1 単純ヘルペスウイルス(HSV)
2 水痘-帯状疱疹ウイルス(VZV)
3 ヒトサイトメガロウイルス(HCMV)
4 EBウイルス(EBV)
5 ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)
6 ヒトヘルペスウイルス7(HHV-7)
7 ヒトヘルペスウイルス8(HHV-8)
III アデノウイルス科
IV パピローマウイルス科,ポリオーマウイルス科
V パルボウイルス科
VI ヘパドナウイルス科
b-2 RNAウイルス
I オルトミクソウイルス科
1 インフルエンザウイルス
II パラミクソウイルス科
1 ヒトパラインフルエンザウイルス
2 ムンプスウイルス
3 麻疹ウイルス
4 ヒトRSウイルス
III トガウイルス科,マトナウイルス科,フラビウイルス科
1 トガウイルス科,マトナウイルス科
2 フラビウイルス科
IV アレナウイルス科
1 ラッサウイルス
V ブニヤウイルス科
VI コロナウイルス科
VII ピコルナウイルス科
1 エンテロウイルス属
2 ライノウイルス属
VIII レオウイルス科
1 ロタウイルス
IX ラブドウイルス科
1 狂犬病ウイルス
X フィロウイルス科
XI レトロウイルス科
1 ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)
2 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)
XII 肝炎ウイルス
1 A型肝炎ウイルス(HAV)
2 B型肝炎ウイルス(HBV)
3 C型肝炎ウイルス(HCV)
4 D型肝炎ウイルス(HDV)
5 E型肝炎ウイルス(HEV)
XIII 下痢症をきたすウイルス
1 カリシウイルス科
1)ノロウイルス属
2)サポウイルス属
2 アストロウイルス科
3 腸アデノウイルス
XIV プリオン
c.検査法
I ウイルス検査法の概要
II ウイルス感染症の検査法
1 培養・同定
2 血清学的診断
3 抗原検出
4 遺伝子学的検査
5 病理学的検査
第3章 微生物検査法
A 基本操作
I 実験室(基準および封じ込め)と無菌操作
1 基準実験室および封じ込め実験室
2 開放型実験台
3 生物学的安全キャビネット(BSC)とクリーンベンチの違い
II 微生物検査の基本的手技
1 基本的手技
1)ガスバーナーの使用法
2)白金線(耳)の使用法
3)シャーレの持ち方
4)分離培養のための画線塗抹方法
5)分離培養上の集落の釣菌と純培養の方法
6)試験管の持ち方
B 顕微鏡による観察
I 各種検査材料からのGram染色所見(特殊染色を含む)
1 グラム陽性菌の染色所見
2 グラム陰性菌の染色所見
3 上皮および血球成分
4 各種Gram染色像からの菌種推定
5 特殊染色の染色像
C 培養と培地
I 微生物検査に用いる培地の種類と選択
1 分離培地
1)非選択分離培地
2)選択分離培地
3)鑑別培地
2 増菌培地
3 確認培地
4 保存・輸送培地
II 培地の種類と特徴
III 菌株保存の種類と方法
1 継代培養法
2 凍結保存法
3 凍結乾燥保存法
4 ゼラチンディスク法
D 検査材料別検査法
I 微生物検査法の概要
1 検体採取と輸送
II 血液の検査法
1 血液から検出される原因菌
2 検査手順
1)血液培養のための採血
2)自動血液培養検査装置と血液培養ボトル
3)鏡検と分離培養(サブカルチャー)
III 髄液の検査法
1 髄液から検出される原因菌
2 検査手順
1)採取
2)肉眼的観察
3)塗抹検査
4)迅速抗原検査
5)培養検査
IV 尿の検査法
1 尿から検出される原因菌
2 検査手順
1)採尿
2)肉眼的観察
3)塗抹検査
4)尿中抗原検査
5)尿中菌数定量培養
6)培養検査
V 下気道検体(喀痰など)の検査法
1 下気道感染症の種類と原因微生物の疫学
2 下気道感染症の検査に用いる検体,検体採取および保存
3 検査法
1)喀痰の肉眼的外観の観察による品質評価法
2)塗抹検査
3)喀痰の前処理(均質化)
4)分離培養
5)迅速抗原検査
6)特殊な微生物の検査
4 検査結果の解釈と報告
VI 咽頭・鼻咽腔粘液の検査法
1 上気道感染症の種類と原因微生物の疫学
2 上気道感染症の検査に用いる検体,検体採取および保存
3 検査法
1)迅速抗原検査
2)塗抹検査
3)分離培養
4 検査結果の解釈と報告
VII 糞便の検査法
1 腸管感染症の種類と原因微生物の疫学
2 腸管感染症の検査に用いる検体,検体採取および保存
3 検査法
1)肉眼的外観の観察
2)塗抹検査
3)迅速抗原検査
4)分離培養
VIII 膿・分泌物,体腔液,穿刺液の検査法
1 検査対象となる検体と検査法
2 検体採取および保存
3 検査法
1)肉眼的外観の観察
2)塗抹検査
3)分離培地と増菌培地
4)培養日数と分離培地の観察と同定検査
5)嫌気性菌の検査(耐気性試験)
E 細菌の鑑別と同定に日常用いられる検査法
I 溶血性テスト
II 炭水化物分解テスト
1 糖分解テスト
2 ONPGテスト(β-D-ガラクトシダーゼテスト)
3 VP(フォーゲス・プロスカウエル)反応
III アミノ酸分解テスト
1 インドールテスト
2 IPA反応(インドールピルビン酸産生テスト)
3 アミノ酸脱炭酸・加水分解テスト
4 硫化水素産生テスト
5 尿素分解テスト
IV 硝酸塩還元テスト
V 有機酸塩の利用能テスト
1 クエン酸塩利用能テスト
2 マロン酸塩利用能テスト
VI 呼吸酵素に関するテスト
1 カタラーゼテスト
2 オキシダーゼテスト
VII 菌体外酵素に関するテスト
1 コアグラーゼテスト
2 DNase活性
3 キャンプテスト(CAMP test)
4 馬尿酸塩加水分解試験
5 ピロリドニル・アリルアミダーゼ(PYR)試験
VIII 発育性テスト
1 ガス環境
2 好塩性テスト
IX その他の性状テスト
1 運動性テスト
2 XV因子要求テスト
3 オプトヒン感受性試験
4 バシトラシン感受性試験
5 胆汁溶解試験
F 化学療法薬感受性検査法
I 細菌の薬剤感受性検査
1 希釈法
1)寒天平板希釈法
2)微量液体希釈法
2 寒天平板拡散法
1)ディスク拡散法
2)Etest
3 MRSA,ペニシリン耐性肺炎球菌,バンコマイシン耐性腸球菌,MDRP,MDRAの検査法
1)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA),メチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(MRCNS)
4 β-ラクタマーゼの検査法
1)ニトロセフィン法
2)ペニシリン disk zone edge test
5 薬剤耐性グラム陰性桿菌の検査(ESBL,CPE)
1)基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生菌
2)カルバペネマーゼ
II 抗酸菌の薬剤感受性検査
1 小川培地による比率法の概要
III 真菌の薬剤感受性検査
1 培養と培地
2 結果の判定
3 MICブレイクポイントの判定
G 簡易同定キットによる生化学的性状検査および菌種同定法
1 同定キットの特徴と注意点
2 免疫学的方法による検出,同定法や検査材料からの病原微生物直接検出法
H 微生物検査に関与する機器
1 自動細菌同定・薬剤感受性検査装置
2 自動血液培養検査装置
3 自動染色装置
4 遺伝子関連検査装置
5 自動検体塗抹装置および統合型自動検査装置
I 質量分析を用いた同定法
1 質量分析を用いた微生物の同定
2 日常検査におけるMALDI-TOF MSによる同定検査
3 MALDI-TOF MSによる検査情報の蓄積による疫学への応用
J 免疫学的検査法(抗酸菌の免疫学的検査)
1 IGRA(インターフェロンγ遊離試験)
1)インターフェロンγ遊離試験
2)検査結果の判定
3)診断特性
4)適用
第4章 微生物検査結果の評価
1 感染症との関連
2 緊急連絡を要する検査結果(パニック値)とその取り扱い
1)パニック値とは
2)微生物検査におけるパニック値
3 精度管理
1)臨床的精度管理の実際
第5章 サーベイランス
1 サーベイランスの目的
2 各種サーベイランスの特徴
1)包括的サーベイランス
2)ターゲットサーベイランス
3)病原体からみたサーベイランス(耐性菌サーベイランス)
3 サーベイランス結果の活用法
索引














