序文
東京都臨床衛生検査技師会病理細胞診検査研究班が主催するスライドセミナーを母体とする『スライドカンファレンス方式 実践:細胞診カラー図鑑』がHBJ出版局から出版されたのは,1989年5月25日のことであった.これは基礎編が中心の冊子であったが,翌1990年には応用編としての『実践:細胞診カラー図鑑(応用編)』が出版された.それ以来,これら2冊は細胞検査士や細胞診指導医の試験勉強に欠くことのできない,バイブル的な役目を果たしてきたと聞いている.これらの著書で勉強しなければ試験に受からないというジンクスまでできたようである.制作に携わった者の一人としてこれほど嬉しいことはない.これらが多くの読者に支持された理由は,視覚に訴え読みやすいこと,実用的な内容で試験に役立つこと,説明が簡潔でまとまっていること,などがあげられる.
その後,これら2冊は,HBJ出版局の業務縮小に伴い,1998年に医歯薬出版に引き継がれ現在にいたっている.しかし,振り返ってみると初版の発行からすでに15年の歳月が過ぎ,その間,細胞診の分野にも種々の進歩があった.また,上記研究班のメンバーも入れ替わり,スライドセミナーの症例にも目新しいものが増加した.このような背景から,このシリーズを引き継ぐ新しい冊子の出現が待たれるようになった.2004年1月,前シリーズの中心メンバーの一人であった癌研究会附属病院細胞診断部の都竹正文氏が現研究班の細胞診グループを招集し,本書誕生の出発点をつくったのである.
本書の制作にあたって,基本的には先行するシリーズの根本思想を踏襲しながら,以下の点に留意した.
(1)必携の実用書として日常業務に役立つ内容であること.
(2)臓器別にせず実際の試験形式で年度別に並べること.
(3)無駄な説明は省き,簡潔な文章とすること.
(4)知っておくべき症例を網羅すること.
(5)新しい診断基準を盛り込むこと.
今後,わが国の細胞診業務では,陰性例を細胞検査士の判断で報告できることになった.これは細胞検査士の業務範囲や責任が大きくなることを意味している.本書が少しでも細胞診の技術習得や業務内容の向上に役立てば幸いである.最後に,症例提供などでお世話になった方がた,および医歯薬出版編集部に心より感謝したい.
2005年4月
水口國雄
序文
私ども東京都臨床衛生検査技師会病理細胞診検査研究班の幹事である細胞検査士が執筆した『細胞診カラー図鑑』がHBJ出版局から「基礎編」として最初に出版されたのは今から16年前の1989年5月のことであった.翌1990年には「応用編」が出版された.当時はこの種の図鑑としては画期的な手法を用いた著書であり,特にその内容は実用的で,視覚に訴えて読みやすく,説明が簡潔でまとまっていることから,細胞検査士,細胞診指導医(専門医),認定病理医をめざす人たちにとっては必携の参考書として支持されてきた.また一方では,精度管理を目的として利用する有資格者も多いと聞く.執筆を担当した者の一人として喜びもひとしおである.
その後,これら2冊の図鑑はHBJ出版局の都合により,1998年に医歯薬出版に引き継がれているが,現在でもこの図鑑を求める読者も多いと聞き及んでいる.そこで,今回,東京都臨床衛生検査技師会病理細胞診検査研究班の12名の経験豊富な細胞検査士が6年間に集めた360症例,720枚のカラー写真を収載し,水口國雄博士の監修のもとに,前出の「応用編」同様のスライドカンファレンス方式で,簡潔に解説を加え上梓したつもりである.この点は類書ではみられない本書の特徴であり,このシリーズを引き継ぐ冊子となったものと自負している.私も,細胞判定に迷う症例に遭遇したときには前2書を開いて症例確認や判定の参考としているが,本書もそれに劣らぬ内容になったと思う.
本書には典型的な症例もあれば,希少症例もたくさん盛り込まれており,日常業務のなかでの細胞判定の確認や判定困難症例の一助になればと考える.特に,希少症例では,最新の知見を盛り込んで解説を加えてある.
本書が,細胞診を学ぶ人および業務に携わる人々の座右の書として活用され,技術の習得,精度の向上維持に役立つことを願っている.
最後に,本書を上梓するにあたって,執筆者を代表し,医歯薬出版編集部の方がたに感謝申しあげます.
2005年4月
都竹正文
東京都臨床衛生検査技師会病理細胞診検査研究班が主催するスライドセミナーを母体とする『スライドカンファレンス方式 実践:細胞診カラー図鑑』がHBJ出版局から出版されたのは,1989年5月25日のことであった.これは基礎編が中心の冊子であったが,翌1990年には応用編としての『実践:細胞診カラー図鑑(応用編)』が出版された.それ以来,これら2冊は細胞検査士や細胞診指導医の試験勉強に欠くことのできない,バイブル的な役目を果たしてきたと聞いている.これらの著書で勉強しなければ試験に受からないというジンクスまでできたようである.制作に携わった者の一人としてこれほど嬉しいことはない.これらが多くの読者に支持された理由は,視覚に訴え読みやすいこと,実用的な内容で試験に役立つこと,説明が簡潔でまとまっていること,などがあげられる.
その後,これら2冊は,HBJ出版局の業務縮小に伴い,1998年に医歯薬出版に引き継がれ現在にいたっている.しかし,振り返ってみると初版の発行からすでに15年の歳月が過ぎ,その間,細胞診の分野にも種々の進歩があった.また,上記研究班のメンバーも入れ替わり,スライドセミナーの症例にも目新しいものが増加した.このような背景から,このシリーズを引き継ぐ新しい冊子の出現が待たれるようになった.2004年1月,前シリーズの中心メンバーの一人であった癌研究会附属病院細胞診断部の都竹正文氏が現研究班の細胞診グループを招集し,本書誕生の出発点をつくったのである.
本書の制作にあたって,基本的には先行するシリーズの根本思想を踏襲しながら,以下の点に留意した.
(1)必携の実用書として日常業務に役立つ内容であること.
(2)臓器別にせず実際の試験形式で年度別に並べること.
(3)無駄な説明は省き,簡潔な文章とすること.
(4)知っておくべき症例を網羅すること.
(5)新しい診断基準を盛り込むこと.
今後,わが国の細胞診業務では,陰性例を細胞検査士の判断で報告できることになった.これは細胞検査士の業務範囲や責任が大きくなることを意味している.本書が少しでも細胞診の技術習得や業務内容の向上に役立てば幸いである.最後に,症例提供などでお世話になった方がた,および医歯薬出版編集部に心より感謝したい.
2005年4月
水口國雄
序文
私ども東京都臨床衛生検査技師会病理細胞診検査研究班の幹事である細胞検査士が執筆した『細胞診カラー図鑑』がHBJ出版局から「基礎編」として最初に出版されたのは今から16年前の1989年5月のことであった.翌1990年には「応用編」が出版された.当時はこの種の図鑑としては画期的な手法を用いた著書であり,特にその内容は実用的で,視覚に訴えて読みやすく,説明が簡潔でまとまっていることから,細胞検査士,細胞診指導医(専門医),認定病理医をめざす人たちにとっては必携の参考書として支持されてきた.また一方では,精度管理を目的として利用する有資格者も多いと聞く.執筆を担当した者の一人として喜びもひとしおである.
その後,これら2冊の図鑑はHBJ出版局の都合により,1998年に医歯薬出版に引き継がれているが,現在でもこの図鑑を求める読者も多いと聞き及んでいる.そこで,今回,東京都臨床衛生検査技師会病理細胞診検査研究班の12名の経験豊富な細胞検査士が6年間に集めた360症例,720枚のカラー写真を収載し,水口國雄博士の監修のもとに,前出の「応用編」同様のスライドカンファレンス方式で,簡潔に解説を加え上梓したつもりである.この点は類書ではみられない本書の特徴であり,このシリーズを引き継ぐ冊子となったものと自負している.私も,細胞判定に迷う症例に遭遇したときには前2書を開いて症例確認や判定の参考としているが,本書もそれに劣らぬ内容になったと思う.
本書には典型的な症例もあれば,希少症例もたくさん盛り込まれており,日常業務のなかでの細胞判定の確認や判定困難症例の一助になればと考える.特に,希少症例では,最新の知見を盛り込んで解説を加えてある.
本書が,細胞診を学ぶ人および業務に携わる人々の座右の書として活用され,技術の習得,精度の向上維持に役立つことを願っている.
最後に,本書を上梓するにあたって,執筆者を代表し,医歯薬出版編集部の方がたに感謝申しあげます.
2005年4月
都竹正文
YearI
解答
YearII
解答
YearIII
解答
YearIV
解答
YearV
解答
YearVI
解答
解説
YearI
YearII
YearIII
YearIV
YearV
YearVI
・索引
解答
YearII
解答
YearIII
解答
YearIV
解答
YearV
解答
YearVI
解答
解説
YearI
YearII
YearIII
YearIV
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・索引








