やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社


 超高齢社会や動脈硬化性疾患患者数の増加を背景に内部障害者数が急増し,2006年にはわが国の身体障害者数全体の30%を突破した.内部障害者の中でも,腎臓機能障害者数は心臓機能障害者数に次いで2番目に多い.腎臓機能障害者の代表格は透析患者であるが,2011年のわが国の透析人口は30万人を突破し,国民400人に1人の割合にまで高まった.わが国の透析医療の水準は世界一であり,42年以上の生存例など長期延命に成功している.一方,新規導入透析患者の平均年齢は67.8歳,透析患者全体の平均年齢は66.2歳(2010年)と年々高齢化しており,重複障害を有する場合が多い.また,透析患者の運動耐容能は心不全患者やCOPD患者と同程度まで低下しており,しかも運動習慣がない透析患者や運動耐容能の低い透析患者は生命予後が悪い.
 腎臓リハビリテーション(以下リハビリ)は,腎臓機能障害者に対して,運動療法,食事療法と水分管理,薬物療法,教育,精神・心理的サポートなどを包括的に,かつ長期にわたり行う新たな内部障害リハビリである.リハビリの主要な構成要素である運動療法は,MIA(低栄養・炎症・動脈硬化複合)症候群改善,運動耐容能改善,生命予後改善,QOL改善などをもたらすことから,透析患者に関するさまざまなガイドラインでも積極的に運動することが推奨されるようになってきた.最近では,透析に入る前の腎不全患者においても,適度な運動が腎機能には悪影響を及ぼさずに運動耐容能やQOLの向上,糖・脂質代謝の改善などのメリットをもたらすことや,低蛋白食摂取下でも運動が蛋白異化を防止することから,腎機能障害患者の活動を過度に制限すべきではないことが指摘されている.すなわち,運動が非透析腎機能障害者の有する問題に対する治療の選択肢の一つとしても期待を集めており,腎臓リハビリの対象者がさらに増加する可能性が高い.
 しかし,腎臓リハビリに対する理解は医療者および患者の双方でいまだ十分でない.そこで,腎臓リハビリの一層の普及ならびに発展を目的として,医療関係者や研究者の職種を超えた学術団体である「日本腎臓リハビリテーション学会」が2011年に設立された.
 本書は,このような背景のもと,この領域でトップランナーとして活躍されている日本腎臓リハビリテーション学会会員を中心に,腎臓機能障害の最新知識と腎臓リハビリの具体的進め方を執筆いただいた.また,脳卒中,心疾患,運動器疾患など重複障害を有する腎臓機能障害患者に対するリハビリの実際も執筆いただいた.
 本書の企画,編集には医歯薬出版株式会社の綾野泰子さんの手を煩わせた.
 本書は,わが国のみならず世界で初めての腎臓リハビリに関する成書である.本書が,質,量ともに優れた腎臓リハビリの普及と発展に貢献する一助となれば,編著者としてこれに勝る喜びはない.
 2012年5月
 上月正博
第1章 腎臓リハビリテーション総論
  1.腎臓機能障害の定義
    腎臓機能障害とは CKDの定義 身体障害者福祉法の腎臓機能障害の定義 内部障害とは 内部障害の統計 腎臓機能障害の統計 腎臓機能障害の症状や社会問題
  2.腎臓リハビリテーションの定義とエビデンス
    わが国のCKDと透析療法の現況 透析患者の生命予後 透析患者の特徴と障害 透析患者の社会復帰・就労・雇用における留意点 透析患者の社会復帰・就労・雇用の現状 透析患者の社会復帰・就労・雇用に影響する要因 透析患者と介護保険 腎臓リハビリテーションの定義 腎臓リハビリテーションのエビデンス
  3.リハビリテーション医学・医療とは
   (1)リハビリテーション医学・医療の成り立ちと発展
   (2)リハビリテーションの理念と障害学
    リハビリテーションの理念 リハビリテーションの4つの側面 包括的リハビリテーション リハビリテーションはそもそも包括的に行われるべきもの? 障害と国際障害分類 リハビリテーションの実施 リハビリテーションのチームアプローチ
第2章 腎臓病をめぐる基礎知識
 I.腎臓の機能・構造
  1.腎臓の構造
    腎臓の位置と解剖 血管系 尿細管 腎臓の複雑な構造の意義 傍糸球体装置
  2.腎機能調節
    糸球体濾過 自動調節 圧利尿
  3.腎内分泌とその機能
   (1)レニン・アンジオテンシン系,カリクレイン・キニン系,ナトリウム利尿ペプチド系,プロスタノイド,エンドセリン,一酸化窒素,アドレノメデュリン
    レニン・アンジオテンシン系 カリクレイン・キニン系 ナトリウム利尿ペプチド系 プロスタノイド エンドセリン 一酸化窒素 アドレノメデュリン 今後の薬剤の開発
   (2)インスリン,グルカゴン,副甲状腺ホルモン,カルシトニン,ビタミンD3
    インスリン グルカゴン 副甲状腺ホルモン カルシトニン ビタミンD3
   (3)カテコールアミン/アセチルコリン,バソプレシン,アルドステロン/コルチゾール,エリスロポエチン
    カテコールアミン/アセチルコリン バソプレシン アルドステロン/コルチゾール エリスロポエチン
   (4)カルボニルストレス
    カルボニル物質 CKDにおけるカルボニルストレスの関与 新規腎臓薬の開発
  4.腎臓における物質輸送の分子機構
    腎臓の物質輸送の役割 有機溶質の輸送
  5.再生医学と腎臓
    腎臓分野の再生医学 尿細管細胞再生に関与する細胞 iPS細胞,ES細胞からの腎細胞誘導の現状 今後の展望
 II.腎臓機能障害の症状・症候と検査
  1.尿量・排尿の異常
    尿量の異常 排尿異常
  2.浮腫と脱水
    ナトリウム・カリウム調節系 浮腫 脱水
  3.電解質異常
    血清ナトリウムの異常 カリウムの異常 カルシウムの異常 リン代謝 マグネシウム代謝
  4.酸塩基平衡
 III.腎臓機能障害の検査
  1.尿検査
    尿の取り扱い方 試験紙法による検査 蛋白尿 血尿 尿沈渣の顕微鏡的検査 円柱
  2.血液検査
    血清クレアチニン(SCr) 血液尿素窒素(BUN) 尿酸(UA) クレアチニンクリアランス(Ccr) 血清Cr値の逆数プロット BUN/Cr比 イヌリンクリアランス(Cin) 腎血漿流量  Cockcroft-Gaultの式 日本人のGFR推算式
  3.尿細管機能検査
    近位尿細管機能検査 遠位尿細管・集合管検査
  4.画像診断
    超音波検査 CT検査 MRI検査 経静脈腎盂造影 血管造影
  5.核医学検査
    腎動態シンチグラフィおよびレノグラフィ 腎静態シンチグラフィ
  6.腎生検
    腎生検の適応 腎生検の禁忌 腎生検の合併症 腎生検の読み方 各種染色法の特徴
 IV.腎臓と全身的障害との関係
  1.腎臓と心臓・血管
    慢性腎臓病と心血管病 なぜアルブミン尿がCVDと関連するのか? CKDの各要素とCVDリスク 進化の宿命
  2.腎臓と肺
    腎臓疾患と肺疾患 尿毒症性肺 肺炎と急性腎障害 肺腎症候群 グッドパスチャー症候群(抗GBM抗体病)
  3.肝臓と腎臓
    肝臓と腎臓の生理的機能連関 肝疾患と腎疾患の病因・病態における連関
  4.腎臓と血液
    腎臓と貧血 腎臓と出血傾向 腎臓と血液疾患
  5.腎臓と骨・関節
    慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常症 骨・ミネラル代謝異常の臨床所見 骨・ミネラル代謝異常の予防と治療 透析アミロイド症と骨・関節障害
  6.腎臓と神経疾患
    中枢神経疾患 末梢神経疾患
  7.腎臓と膠原病
    膠原病とは 腎疾患を伴う膠原病 強皮症 ANCA関連血管炎,ウェゲナー肉芽腫症,顕微鏡的多発血管炎(MPA) 関節リウマチ ヘノッホ・シェーンライン紫斑病
  8.腎臓と脂質異常
    腎疾患と脂質異常症 原発性脂質代謝異常症 続発性脂質代謝異常症 腎疾患における脂質異常症の治療
 V.主な腎臓病
  1.ネフローゼ症候群
    症状・原因 診断基準・定義 治療・予後 運動の可否
  2.糖尿病性腎症
    原因 症状 検査所見と診断 治療
  3.IgA腎症
    定義・概念 疫学 発症ならびに進展機序 診断 予後判定基準 治療
  4.腎硬化症
    疾患概念 病因 診断 治療 予後 運動制限
  5.小児腎臓病
    糸球体腎炎 ネフローゼ症候群と先天性ネフローゼ症候群 無症候性蛋白尿と無症候性血尿 尿細管機能異常 水腎症・嚢胞腎などの腎尿路奇形 尿路感染症と逆流性腎症 腎腫瘍 小児の腎疾患における生活制限や運動制限 小児のCKDと診療ガイドライン
 VI.慢性腎臓病(CKD)
  1.CKDの考え方
    CKDの重要性 CKDの診断とステージ分類 CKDの進行機序
  2.CKDの病態と成因
    病因 病態 臨床経過 治療
  3.CKDと各種疾患の関連
    CKDと高血圧・心血管病変 CKDと腎不全 CKDと脂質異常症 CKDとメタボリックシンドローム CKDと貧血 CKDと骨・ミネラル代謝異常
 VII.血液透析
  1.尿毒症物質
    慢性腎不全の病態 尿毒症物質 透析療法導入時期 透析療法の種類と選択
  2.血液透析
    概念 透析法の選択基準 管理目標 合併症
  3.その他の血液浄化療法
    血液浄化療法の種類と特徴 在宅透析療法
  4.ドライウエイトの設定法
    ドライウエイトの概念 DWと心胸比 溢水の病態および臨床症状 DWの設定 DW設定のための指標 過剰体液の管理と治療方針
 VIII.腎移植
    腎移植の目的 腎移植の現況 ドナーの適応 レシピエントの選択 腎移植成績 腎移植後の管理
第3章 腎臓リハビリテーションに必要な評価
  1.腎臓リハビリテーション診察の手順
  2.ADLの評価
    ADLの概念 ADL障害と腎不全 基本的ADL評価法(BI,FIM) 手段的ADL評価法
  3.高次脳機能・QOL・不安・うつの評価
    高次脳機能の評価 QOLの評価 不安の評価 うつの評価
  4.運動耐容能
    最大酸素摂取量に影響を与える障害 代謝当量(MET) ATおよびAT時の脈拍数 運動負荷試験 運動処方
  5.CKDにおける心肺運動負荷試験結果の特徴
    慢性腎臓病患者の心肺運動負荷試験結果 血液透析患者の心肺運動負荷試験結果
  6.運動耐容能と生命予後
  7.骨格筋
    骨格筋と内部障害 骨格筋の構造と収縮 筋収縮のためのエネルギー供給 筋線維 運動による筋線維の変化
  8.廃用症候群
    腎不全患者と廃用 一般骨格系 心血管系 代謝系・内分泌系 腎・泌尿器 皮膚 中枢神経系(精神心理面) 加齢と老化
  9.CKDと筋肉量
    どうして慢性腎臓病患者でサルコペニアが起きるのか? サルコペニアの評価法 CKD患者におけるサルコペニア CKD患者におけるサルコペニアの臨床的な意義
第4章 腎臓リハビリテーション各論
 I.運動療法
  1.保存期CKDへの運動療法
    保存期CKDへの運動療法 CKD患者の運動療法のガイドライン
  2.透析患者の運動療法
    運動負荷試験 運動療法のガイドライン 運動療法の禁忌と中止基準 透析患者における運動療法の効果の実際 透析中の運動療法の実際 いつ運動療法を行うべきかの比較検討 運動療法の実態と普及促進の対策 透析患者における運動療法の意義―自験例における効果 外来維持血液透析患者における長期的在宅運動療法の効果―自験例での検討
  3.腎移植患者の運動療法
    移植前 移植後
  4.運動後急性腎不全
    横紋筋融解によるミオグロビン尿性の急性腎不全 非ミオグロビン尿性の急性腎不全(ALPE)
  5.心不全患者の運動療法
    心不全患者へのリハビリテーション 心不全における運動耐容能低下の機序 心不全に対する運動療法の効果とメカニズム 心不全患者の長期予後に対する運動療法の有効性 心不全のリハビリテーションの実際
  補 運動療法の腎保護作用─腎不全動物モデルでの最新成果
    長期間の運動による腎機能変化 トレッドミルを用いての長期間の運動による腎不全モデルラットでの成績
 II.食事療法
  1.保存期CKD患者の食事療法
    CKDの食事療法 糖尿病性腎症の食事療法 薬物療法の効果と食事との関連・注意点 腎不全患者の栄養障害とアセスメント 栄養摂取量の評価 食事療法の評価 CKD患者に対する静脈栄養・経腸栄養の適応と実際 治療用特殊食品の利用 食塩・たんぱく質・エネルギー摂取コントロールの実際 カリウム・リンコントロールの実際 微量元素・ビタミン・サプリメント摂取の必要性と有害性
  2.透析患者の食事療法
    栄養評価法 透析患者における食事療法の重要性 透析患者の食事摂取基準 炭水化物・たんぱく質・脂質の摂取 食塩・水分摂取 カリウムの摂取 リンの摂取 食物繊維の摂取 PD患者の食事 治療用特殊食品 嗜好食品 外食・旅行時の食品
 III.薬物療法
  1.保存期CKD患者の薬物療法
    保存期CKDで使われる薬剤 症状に対応する薬剤の選択
  2.透析患者の薬物療法
    薬剤投与の注意点 使用される薬剤
  3.移植患者の薬物療法
    免疫抑制薬
 IV.教育・日常生活指導
  1.保存期CKD患者の教育・日常生活指導
    血圧管理 生活習慣病の改善 CKDに侵襲を与える要因 妊娠・出産
  2.通院透析患者の教育・日常生活指導
    血圧管理 ドライウエイト 感染症の管理 内シャントおよび腹膜カテーテルの自己管理 その他の生活指導 透析患者の妊娠管理
  3.在宅CAPD患者の教育・日常生活指導
    腹膜透析の現状と患者への教育・指導 腹膜透析液のバッグ交換 日常の観察項目 早急に受診すべき病態 病院での定期検査とPD処方の変更 日常生活における注意点
 V.精神・心理的問題とその対応
  1.透析導入期の精神・心理的諸問題
    透析への導入に伴う透析患者のストレス 透析導入に伴う患者の心理的変化―死の受容との比較 透析導入に伴う患者の心理的変化 透析の「拒否」とその対応 コミュニケーションスキルの重要性 透析の「受容」と「適応」 チーム医療と腎不全教室
  2.維持透析患者の精神・心理的諸問題
    長期(維持)透析患者の心理的変化
  3.終末期患者の現状と心理的諸問題
    透析患者における終末期医療 理想の高齢者医療とは わが国と米国における終末期医療の考え方の違い わが国における透析患者の終末期医療の現状と医療スタッフの思い 慢性疾患である透析医療における終末期医療の現状と問題点 これからの高齢化社会に向けて 末期腎不全患者の精神的諸問題と終末期医療への対応
 VI.看護ケア
  1.透析導入期の看護
    看護の視点でみる透析導入期患者の特徴 看護上の問題と看護ケア
  2.透析維持期の看護
    透析維持期患者の特徴 看護上の問題と看護ケア
  3.糖尿病透析患者の看護
    看護目標 看護上の問題点 看護ケア
  4.高齢透析患者の看護
    透析患者の動向 看護上の問題と介入の方向性 看護ケア上のポイント
  5.小児透析患者の看護
    小児腎臓病患者の特性 小児透析患者の特性 各療法の特徴と看護 家族に対する看護
  6.妊娠・出産時の看護
    透析患者の妊娠 妊娠・出産の条件 妊娠中の透析管理 出産時の援助 出産後の援助 腹膜透析患者の妊娠 腎移植患者の妊娠
 VII.透析中の症状と対策
    不均衡症候群 高血圧 低血圧 胸痛 不整脈 皮膚のかゆみ・皮膚異常 意識障害 筋肉の痙攣・こむらがえり 呼吸困難 吐血・下血 悪心・嘔吐 腹痛 血管痛 レストレスレッグ症候群(むずむず足) 脱血不良 回路・ダイアライザーの凝血 針が抜けることによる出血 地震・停電・火災
 VIII.透析合併症と対策
  1.呼吸・循環器系合併症
    透析患者における心不全 虚血性心疾患 心膜炎 肺水腫 初回透析症候群 閉塞性動脈硬化症(ASO) 結核症 インフルエンザ感染症
  2.血液・消化器系合併症
    貧血 ヘパリン起因性血小板減少症(HIT) /鉄沈着症 ウイルス性肝炎 肝硬変・肝細胞癌 尿路感染症 多嚢胞化萎縮腎 腎癌 消化管出血 悪性腫瘍(肝・腎を除く)
  3.骨・関節合併症
    二次性副甲状腺機能亢進症 透析関連アミロイドーシス アルミニウム蓄積症
  4.脳神経合併症
    脳血管障害 透析脳症 視力障害 末梢神経障害 自律神経障害
  5.糖代謝系合併症
    栄養障害 高血糖・低血糖
  6.脂質代謝系合併症
    成因 病態 診断基準 対策および治療
  7.腹膜合併症
    CAPDカテーテルトラブル 腹膜透析腹膜炎 腹膜透析出口部感染症/皮下トンネル感染症 腹膜機能低下 被嚢性腹膜硬化症
第5章 併存症に対するリハビリテーションのポイント
  1.心不全合併例へのリハビリテーション
    心不全合併例への運動療法の有効性 心臓リハビリテーションの効果 心臓リハビリテーションプログラム 運動負荷試験 運動処方 抵抗運動(レジスタンストレーニング) 運動の注意点 薬物療法 日常生活指導 症例提示 今後ヘの展望
  2.狭心症合併症例の心臓バイパス術後のリハビリテーション
    リハビリテーションのポイント 症例提示
  3.呼吸不全のある人へのリハビリテーション
    慢性腎臓病(CKD)と呼吸器疾患 呼吸リハビリテーションと効果 呼吸リハビリテーションプログラム 患者状態評価 運動療法 運動処方 運動負荷試験および自覚症状からの運動強度の決定と注意点 酸素療法および薬物療法 栄養指導および生活指導 症例提示
  4.脳卒中片麻痺合併例のリハビリテーション
    CKD・透析患者と脳卒中との関係 CKD・透析患者における脳卒中の急性期治療 CKD・透析患者における脳卒中リハビリテーション 症例提示
  5.高次脳機能障害合併例へのリハビリテーション
    高次脳機能障害とは 診断(画像診断,神経心理学的検査) リハビリテーションの基本 慢性腎不全患者の意欲低下と易疲労性 症例提示
  6.摂食・嚥下障害合併例へのリハビリテーション
    摂食・嚥下障害の原因 腎機能障害患者と摂食・嚥下障害 摂食・嚥下障害のアセスメント 摂食・嚥下訓練 症例提示
  7.腎不全に伴う末梢神経障害例へのリハビリテーション
    神経系障害の概要 尿毒症性ニューロパチー リハビリテーション ソケットに工夫を要した大腿切断症例
  8.大腿骨近位部骨折合併症へのリハビリテーション
    原因と誘因 リハビリテーションの意義とアセスメント リハビリテーションの内容と注意点
  9.下肢切断合併例へのリハビリテーション
    切断に対するリハビリテーション 下肢切断患者のADL・QOL向上のために 症例提示
  10.皮膚障害合併例へのリハビリテーション
    CKD患者に多く認める皮膚疾患の疫学と病態 CKD患者の皮膚疾患のアセスメント・治療・予防 CKD患者で皮膚疾患患者のリハビリテーション上の注意点
  11.外来維持血液透析患者における長期在宅運動療法
    透析患者運動能力の現状 透析患者運動療法の意義 透析患者運動療法の適応と禁忌 透析患者運動療法の方法・頻度 透析患者が抱える社会的背景 具体的な在宅運動療法 維持透析患者に対する運動療法の課題 症例提示
  12.CKD患者に対する地域での運動療法
    健康習慣としての運動・身体活動 日常生活における運動・身体活動量の指標 CKD患者の運動療法としての運動習慣 運動習慣の普及・定着
  13.理学療法士や看護師などリハビリテーション従事者に望むこと
    世界一の超高齢社会で働くことの心構えをもつ 腎臓機能障害者の運動耐容能の低下は看過できない リハビリテーションは必須の医療という自覚をもつ 超高齢社会におけるリハビリテーションの注意点を心得る リハビリテーションは「adding life to years and years to life」という自覚をもつ
第6章 腎臓リハビリテーションの運営
    診療報酬制度の概要 透析ベッドへの自転車エルゴメーターの設置 各種関連学会
  column
   透析Q&A
    透析を始めるとどんな身体障害者の認定を受けるのですか? 透析の費用はどれくらいかかりますか?
   透析と入浴Q&A
    血液透析をした日は入浴していいのですか? 腹膜透析でも入浴は可能ですか?
   透析Q&A
    血液透析は1日何時間くらい行うと効果的なのでしょうか? 透析する前に水を飲んだり,サウナに行って減量してもよいのでしょうか?
   食品交換表とは?
    糖尿病性腎症の食品交換表 糖尿病食品交換表 腎臓病食品交換表
   食品の選択にあたって
    宅配食を利用する方法は? 冷凍食品の塩分に注意!減塩食の工夫 たんぱく質調整食品の実際
   透析時食事療法Q&A
    血液透析と腹膜透析では食事内容が違うのですか? たんぱく質摂取制限で体力は落ちないのですか? 塩分制限されたときでも,食事をおいしく食べる方法は? 食品のナトリウム表示にだまされるな! カリウムが多く含まれている食品は? リンが多く含まれている食品は?

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