やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

はじめに
 第46回理学療法士・作業療法士国家試験は平成23年2月27日(日)に実施され,合格者は平成23年3月31日に厚生労働省より発表されました.また本年度は,東北地方太平洋沖地震で被災した学校養成所の追加分がありました(4月4日発表).最終的な出願者数,受験者数,合格者数および合格率は以下の通りでした.

 出願者数 受験者数 合格者数 合格率
 理学療法士 10,729人 10,473人 7,786人 74.3%
 作業療法士 5,974人 5,824人 4,138人 71.1%

 受験者数は昨年に比べて,理学療法士は約6%増(昨年:9,835人),作業療法士は約10%減(昨年:6,469人)となりました.昨年までの過去15回(31回〜45回)において合格率の平均値は理学療法士が94.8%,作業療法士が88.5%であり,今回の合格率は両療法士とも近年で最も低い値となっています.
 理学療法士の合格基準は,一般問題を1問1点,実地問題を1問3点とし,次のすべてを満たしている者を合格としています.ただし,問題の一部を採点から除外された受験生にあっては,総得点の60%以上とされています.

 理学療法士
 総得点 167点以上/277点
 実地問題 43点以上/120点

 作業療法士の合格基準は,一般問題を1問1点,実地問題を1問3点とし,次のすべてを満たした者を合格とするとしています.ただし,問題の一部を採点から除外された受験生にあっては,総得点の60%以上とされています.

 作業療法士
 総得点 167点以上/278点
 実地問題 43点以上/120点

 今回の試験で採点除外等の取り扱いとなった問題は,以下の9問でした.

 PT専門問題
  午前 問題43
  午後 問題35,42
 OT専門問題
  午前 問題32,50
  午後 問題30,35
 専門基礎問題
  午後 問題55,87

 全国理学療法士・作業療法士学校連絡協議会が「平成20年版理学療法士・作業療法士国家試験出題基準」を定めました.国家試験の問題は昨年度よりこの基準に準拠して出題されています.今回の試験問題は,この基準をさらに意識して作成されたと思われるものが多く見うけられます.研究法,運動学習,地域,対人関係技術,生活状況など,これまでの過去問題にはあまり見られなかった問題が出題されています.
 また,必ずしもすべての教科書に記載されているとは限らない種々の新しい評価法に関する問題が出題されています.これらはすべて出題基準の項目に準拠したものではありますが,あまり見慣れていない内容や形式の問題であったために受験者に戸惑いがあり,相対的に難易度が高まったものと考えられます.その結果として合格率の著しい低下につながったものと思われます.常に広い範囲に知見をもとめ,トピックスなどにも配慮して学習していくことが大切です.
 本書は第42回から第46回までの5年間の全問題が掲載されております.本書の構成は,問題,解答,解説からなります.
 問題は,可能な限り原文に則して記載し,図や写真は縮小してあります.
 解答は,基本的には厚生労働省が公表したものとしてあります.
 解説は,解答を導き出すのに参考となることがらを限られたスペースのなかにメモ程度に記載しました.
 パーソナルコンピュータで学習できるように,付録にCD-ROM(第36回から第45回分を収録)を添付しました.対応機種と操作方法は巻末のマニュアルをご覧下さい.
 本書の解答,解説,CD-ROM等でお気づきの点,また構成についてご意見がございましたら編集部宛にご教示下さいますようお願い申し上げます.
 来る第47回の理学療法士・作業療法士国家試験には,どうか本書を存分に活用されて,見事全員が合格されますよう,編集部一同心からお祈り申し上げます.
 2011年6月
 医歯薬出版編集部
 はじめに

第42回 理学療法士 作業療法士 国家試験問題 解答と解説
 理学療法
 作業療法
 専門基礎
第43回 理学療法士 作業療法士 国家試験問題 解答と解説
 理学療法
 作業療法
 専門基礎
第44回 理学療法士 作業療法士 国家試験問題 解答と解説
 理学療法
 作業療法
 専門基礎
第45回 理学療法士 作業療法士 国家試験問題 解答と解説
 理学療法(午前)
 理学療法(午後)
 作業療法(午前)
 作業療法(午後)
 専門基礎(午前)
 専門基礎(午後)
第46回 理学療法士 作業療法士 国家試験問題 解答と解説
 理学療法(午前)
 理学療法(午後)
 作業療法(午前)
 作業療法(午後)
 専門基礎(午前)
 専門基礎(午後)

 付録 CD-ROM取扱説明書