第2版の監訳者の序
Neumann,D.A.博士(Marquette大学教授)著の“Kinesiology of the Musculoskeletal System“の初版は,2002 年に米国で出版された.2005 年には,日本でその翻訳書である『筋骨格系のキネシオロジー』が出版され,たいへん多くの人に愛読されている.本書は,その副題に“Foundations of Physical Rehabilitation”とあるように,身体的リハビリテーションの土台(根拠)を提供するための本格的な筋骨格系に関する運動学専門書である.
運動学とは,解剖学,生理学そしてバイオメカニクスを基礎として,複雑で個別性の高い人間の運動を研究する学問である.この学問領域では近年,研究手法や実験機器の進歩により新しい事実が多く確認され,運動学的知見は量的にも質的にも飛躍的に発展している.したがってこの領域の学習者にとって,常に進歩し複雑化する運動学的な知識や概念を,身体的リハビリテーションの土台となるレベルにまで習得することは決して容易なことではない.この膨大で複雑な運動学的知見を,学習者ができるだけ容易に理解・習得できるように企画された“学習支援的な仕掛け”が,他書には類をみない本書初版の特長であった.そのことが,初版がたいへん多くの人に愛読され,多くの国で翻訳され,米国はもとより世界中で広く支持された大きな理由であろう.
初版は,出版当時の最新かつ膨大な量の運動学的知見を基盤として,複雑な運動学的概念を,非常に理解しやすく,また美しいイラストで提供するとともに,概念理解を援助するためのトピックスを提示し,さらには基礎的な知識と臨床の橋渡しを意図した臨床応用例の掲載されていることが最大の特長であった.このような“学習支援的な仕掛け”により,初版が,学習者や臨床家にとって非常に完成された運動学専門書であったことはいうまでもない.
しかしながらNeumann博士はそれに満足せず,世界中の教育者,臨床家,さらには学生からのフィードバックをもとに初版をさらに発展させて,2010 年に“Kinesiology of the Musculoskeletal System 2nd Edition”を著した.その日本語訳が本書『カラー版 筋骨格系のキネシオロジー 原著第2 版』である.
第2 版は,初版の基本構成を継承しつつ多くの点で進化している.その第1 は,2,000 件を超える参考資料から引用された最新の概念と知見である.このアップデートによって,本書は,身体的リハビリテーションの展開に必要な「準拠の枠組み」をさらに高いレベルに昇華させている.第2 の進化はイラストである.700 枚以上ものオリジナルイラストがほぼフルカラーで作成され,またその作成方法では,概念理解を容易にするためにコンピュータを用いた描画や3D画像法が導入された.このイラストの刷新・追加は,文章で示された複雑・難解な運動学的概念を具体的なイメージとして変換することを助けてくれる.第3 の進化は,各章の末尾に,付加的臨床関連事項や自己学習問題などのような教育的配慮が追加されたことである.付加的臨床関連事項は各章の命題である関節の運動学的知識や概念を独特で複雑な臨床場面に応用することを促進するであろう.また自己学習問題は,学んだ知識を確認したり整理したりすることに役立つであろう.さらには,自己学習問題の解答をウェブサイトで確認できることも,類書にはない第2 版のユニークな特長といえる.
第2 版においても,その基本構成には実に巧みな教育的配慮がこらされている.第II〜IV部で取り扱う各身体部位の運動学的知見について“丸暗記“でなく“理解する”ことを促すために,第I部の「運動学の必須トピックス」において科学的基礎や根拠が提示され,それが積み重ねられることにより,各身体部位の運動学的知識に明瞭さと深さを与える.各論である第II〜IV部においては,骨学から始まり,関節学,筋と関節の相互作用そして運動や姿勢における筋の機能的役割へ,さらには臨床応用へと考察が進む構成になっている.このような文脈的構成により,ややもすると知識の羅列になりがちな学習書とは異なり,あたかも物語を読むように興味もって読み進むことができるものとなっている.
監訳にあたり,初版に引き続き,できるだけ用語および文調の統一を図り,読みやすさを優先課題とし,文意を損なうことなしに文章を簡潔にすることを心がけた.また,読者の勉学のために,重要な語句については原語を付記し,さらに追加的説明が必要な箇所には訳注を加えた.なお,一部の用語や概念について適切な日本語がみあたらず,原語とともに監訳者なりの日本語訳を記載した点についてお許しをいただきたい.監訳者として適切な翻訳に努めたつもりではあるが,誤訳や不適切な語句については広くご教示願えれば幸いである.
最後に,この第2版の訳出にあたっては初版の訳文を基盤として行った.初版の訳者には心からの敬意を表するものである.また,本書の出版に労をいとわれなかった医歯薬出版株式会社編集担当者に深甚なる感謝を申し上げる.
2012 年2 月
監訳者
嶋田智明
有馬慶美
第1版の監訳者の序
筋,靱帯,骨,関節,神経などの組織・器官はそれぞれ独自の構造・機能をもつが,それらがお互いに密接に連携して機能的連合を構成したものは「筋骨格系」と呼ばれ,身体運動を担う「運動器」のバックボーンをなしている.この運動器こそが生物,とくに動物の原動力そのものであり,人はそれを活用して,起立・歩行能力を獲得し行動範囲を広げ,さらに自由になった手でものを創作・工夫することによって,次第にその能力を開発し,現在の文明・文化を創造・発展させてきた.
運動器の障害は生活機能の破綻と直結しており,そのため運動器の保全は人生の生き甲斐や生活・人生の質(QOL)と密接に関連している.また運動器の障害は長期的で深刻な痛みや身体の機能障害をもたらす大きな原因でもあり,人々の充実した生活を阻害し,経済的・精神的負担を強いることも多い.こうしたことを踏まえ,数々の原因による運動機能障害からの解放を目指す「運動器の10 年」世界運動が,2000 年から地球規模で展開されている.この運動では運動器障害のよりよい治療や予防策を推進するだけでなく,市民自らが運動器の健康管理に積極的に参加するように呼びかけている.わが国でも日本整形外科学会や日本リハビリテーション医学会などの筋骨格系障害に関わる多くの学会・団体が中心となって運動が推進されている.
本書はこうした時代的要請のなかから必然的に生まれた初めての,しかも本格的な筋骨格系に関する運動学の専門書である.著者は,米国の理学療法士であり,MilwaukeeにあるMarquette大学理学療法部准教授Neumann,D.A.博士である.現在,彼は米国における運動学教育・研究の第一人者であり,強力なリーダーでもある.本書はほぼ30 年にわたる彼の運動学の教育・研究の集大成であり,その意味で彼の理学療法士としての歴史そのものであるといって過言ではない.
運動学は,筋骨格系解剖学,神経筋生理学,そしてバイオメカニクスの3 つの自然科学的観点からの運動研究のことであり,人間の運動・動作を解析するために使用される「準拠の枠組み」となるものである.とくにバイオメカニクスは,力と運動の関わりをわれわれに着目させてくれる多くの科学的根拠を提供してくれる.リハビリテーション医学,とくに理学療法や作業療法は,この「準拠の枠組み」を基盤として多くの臨床的な問題を科学的に解決することができる.さらに運動学の知識を背景に,健康科学,スポーツ科学,人間工学,環境科学などさまざまな領域・分野へとその研究手法を拡大・発展させることも可能である.
本書は,運動器障害における運動・動作分析の「準拠の枠組み」となるべく,多くのレベルの高い,しかもアップデートな筋骨格系に関する豊富な運動学的情報が研究データをもとに,カラフルで明快かつ緻密な650 以上のイラストや表とともに理路整然と包括的に記述・提供されているのが大きな特長である.
本書は大きく4 部から構成されている.第1 部は運動学の必須トピックス,第2 部は上肢の関節,第3 部は体軸骨格,そして第4 部では下肢の関節を取り扱っている.第2 部〜4 部の四肢・体軸骨格の関節では,骨の形態,関節構造,筋と関節の相互作用という3 つの大きな骨組みでほぼ統一・構成され,読者にとって各主要関節のポイントとなる運動学的知識の整理を容易にしている.また本書を通して,筋骨格系における形態学と運動・動作との密接な関連性,構造と不可分な機能との連携の重要性をより深く理解することができる.「SPECIAL FOCUS」は,その章で取り上げたテーマのなかから,読者が関心を寄せるだろうトピックスや重要事項を取り上げ,これをさらに深く,かつ詳細に掘り下げ考察するとともに,その関連情報や臨床応用例を提示することで読者の学習の便宜を図っている.また各部の終わりにはそれぞれ付録が設けてあり,とくに筋の起始や停止,神経支配が一覧・レビューできるようになっている.
監訳にあたり,できるだけ語句や文体・語調の統一をはかり,さらに文意を損なうことなしに文章を簡潔にし,日本語としての読みやすさを優先課題とした.本文中の重要語句については訳語の後に括弧で原語を記載し,読者の勉学の便宜をはかった.また本文中の難解な専門用語や言い回しについては必要に応じ訳注を加え補足した.なお一部の訳語については適切な日本語がみあたらず,原語とともに監訳者なりの日本語訳を記載した点をお許しいただきたい.誤訳や不適切な語句があれば広くご教示願えれば幸いである.
最後に本書出版に労をいとわれなかった医歯薬出版株式会社編集担当者に深甚なる謝意を表する.
2005 年4月
監訳者
嶋田智明
平田総一郎
Neumann,D.A.博士(Marquette大学教授)著の“Kinesiology of the Musculoskeletal System“の初版は,2002 年に米国で出版された.2005 年には,日本でその翻訳書である『筋骨格系のキネシオロジー』が出版され,たいへん多くの人に愛読されている.本書は,その副題に“Foundations of Physical Rehabilitation”とあるように,身体的リハビリテーションの土台(根拠)を提供するための本格的な筋骨格系に関する運動学専門書である.
運動学とは,解剖学,生理学そしてバイオメカニクスを基礎として,複雑で個別性の高い人間の運動を研究する学問である.この学問領域では近年,研究手法や実験機器の進歩により新しい事実が多く確認され,運動学的知見は量的にも質的にも飛躍的に発展している.したがってこの領域の学習者にとって,常に進歩し複雑化する運動学的な知識や概念を,身体的リハビリテーションの土台となるレベルにまで習得することは決して容易なことではない.この膨大で複雑な運動学的知見を,学習者ができるだけ容易に理解・習得できるように企画された“学習支援的な仕掛け”が,他書には類をみない本書初版の特長であった.そのことが,初版がたいへん多くの人に愛読され,多くの国で翻訳され,米国はもとより世界中で広く支持された大きな理由であろう.
初版は,出版当時の最新かつ膨大な量の運動学的知見を基盤として,複雑な運動学的概念を,非常に理解しやすく,また美しいイラストで提供するとともに,概念理解を援助するためのトピックスを提示し,さらには基礎的な知識と臨床の橋渡しを意図した臨床応用例の掲載されていることが最大の特長であった.このような“学習支援的な仕掛け”により,初版が,学習者や臨床家にとって非常に完成された運動学専門書であったことはいうまでもない.
しかしながらNeumann博士はそれに満足せず,世界中の教育者,臨床家,さらには学生からのフィードバックをもとに初版をさらに発展させて,2010 年に“Kinesiology of the Musculoskeletal System 2nd Edition”を著した.その日本語訳が本書『カラー版 筋骨格系のキネシオロジー 原著第2 版』である.
第2 版は,初版の基本構成を継承しつつ多くの点で進化している.その第1 は,2,000 件を超える参考資料から引用された最新の概念と知見である.このアップデートによって,本書は,身体的リハビリテーションの展開に必要な「準拠の枠組み」をさらに高いレベルに昇華させている.第2 の進化はイラストである.700 枚以上ものオリジナルイラストがほぼフルカラーで作成され,またその作成方法では,概念理解を容易にするためにコンピュータを用いた描画や3D画像法が導入された.このイラストの刷新・追加は,文章で示された複雑・難解な運動学的概念を具体的なイメージとして変換することを助けてくれる.第3 の進化は,各章の末尾に,付加的臨床関連事項や自己学習問題などのような教育的配慮が追加されたことである.付加的臨床関連事項は各章の命題である関節の運動学的知識や概念を独特で複雑な臨床場面に応用することを促進するであろう.また自己学習問題は,学んだ知識を確認したり整理したりすることに役立つであろう.さらには,自己学習問題の解答をウェブサイトで確認できることも,類書にはない第2 版のユニークな特長といえる.
第2 版においても,その基本構成には実に巧みな教育的配慮がこらされている.第II〜IV部で取り扱う各身体部位の運動学的知見について“丸暗記“でなく“理解する”ことを促すために,第I部の「運動学の必須トピックス」において科学的基礎や根拠が提示され,それが積み重ねられることにより,各身体部位の運動学的知識に明瞭さと深さを与える.各論である第II〜IV部においては,骨学から始まり,関節学,筋と関節の相互作用そして運動や姿勢における筋の機能的役割へ,さらには臨床応用へと考察が進む構成になっている.このような文脈的構成により,ややもすると知識の羅列になりがちな学習書とは異なり,あたかも物語を読むように興味もって読み進むことができるものとなっている.
監訳にあたり,初版に引き続き,できるだけ用語および文調の統一を図り,読みやすさを優先課題とし,文意を損なうことなしに文章を簡潔にすることを心がけた.また,読者の勉学のために,重要な語句については原語を付記し,さらに追加的説明が必要な箇所には訳注を加えた.なお,一部の用語や概念について適切な日本語がみあたらず,原語とともに監訳者なりの日本語訳を記載した点についてお許しをいただきたい.監訳者として適切な翻訳に努めたつもりではあるが,誤訳や不適切な語句については広くご教示願えれば幸いである.
最後に,この第2版の訳出にあたっては初版の訳文を基盤として行った.初版の訳者には心からの敬意を表するものである.また,本書の出版に労をいとわれなかった医歯薬出版株式会社編集担当者に深甚なる感謝を申し上げる.
2012 年2 月
監訳者
嶋田智明
有馬慶美
第1版の監訳者の序
筋,靱帯,骨,関節,神経などの組織・器官はそれぞれ独自の構造・機能をもつが,それらがお互いに密接に連携して機能的連合を構成したものは「筋骨格系」と呼ばれ,身体運動を担う「運動器」のバックボーンをなしている.この運動器こそが生物,とくに動物の原動力そのものであり,人はそれを活用して,起立・歩行能力を獲得し行動範囲を広げ,さらに自由になった手でものを創作・工夫することによって,次第にその能力を開発し,現在の文明・文化を創造・発展させてきた.
運動器の障害は生活機能の破綻と直結しており,そのため運動器の保全は人生の生き甲斐や生活・人生の質(QOL)と密接に関連している.また運動器の障害は長期的で深刻な痛みや身体の機能障害をもたらす大きな原因でもあり,人々の充実した生活を阻害し,経済的・精神的負担を強いることも多い.こうしたことを踏まえ,数々の原因による運動機能障害からの解放を目指す「運動器の10 年」世界運動が,2000 年から地球規模で展開されている.この運動では運動器障害のよりよい治療や予防策を推進するだけでなく,市民自らが運動器の健康管理に積極的に参加するように呼びかけている.わが国でも日本整形外科学会や日本リハビリテーション医学会などの筋骨格系障害に関わる多くの学会・団体が中心となって運動が推進されている.
本書はこうした時代的要請のなかから必然的に生まれた初めての,しかも本格的な筋骨格系に関する運動学の専門書である.著者は,米国の理学療法士であり,MilwaukeeにあるMarquette大学理学療法部准教授Neumann,D.A.博士である.現在,彼は米国における運動学教育・研究の第一人者であり,強力なリーダーでもある.本書はほぼ30 年にわたる彼の運動学の教育・研究の集大成であり,その意味で彼の理学療法士としての歴史そのものであるといって過言ではない.
運動学は,筋骨格系解剖学,神経筋生理学,そしてバイオメカニクスの3 つの自然科学的観点からの運動研究のことであり,人間の運動・動作を解析するために使用される「準拠の枠組み」となるものである.とくにバイオメカニクスは,力と運動の関わりをわれわれに着目させてくれる多くの科学的根拠を提供してくれる.リハビリテーション医学,とくに理学療法や作業療法は,この「準拠の枠組み」を基盤として多くの臨床的な問題を科学的に解決することができる.さらに運動学の知識を背景に,健康科学,スポーツ科学,人間工学,環境科学などさまざまな領域・分野へとその研究手法を拡大・発展させることも可能である.
本書は,運動器障害における運動・動作分析の「準拠の枠組み」となるべく,多くのレベルの高い,しかもアップデートな筋骨格系に関する豊富な運動学的情報が研究データをもとに,カラフルで明快かつ緻密な650 以上のイラストや表とともに理路整然と包括的に記述・提供されているのが大きな特長である.
本書は大きく4 部から構成されている.第1 部は運動学の必須トピックス,第2 部は上肢の関節,第3 部は体軸骨格,そして第4 部では下肢の関節を取り扱っている.第2 部〜4 部の四肢・体軸骨格の関節では,骨の形態,関節構造,筋と関節の相互作用という3 つの大きな骨組みでほぼ統一・構成され,読者にとって各主要関節のポイントとなる運動学的知識の整理を容易にしている.また本書を通して,筋骨格系における形態学と運動・動作との密接な関連性,構造と不可分な機能との連携の重要性をより深く理解することができる.「SPECIAL FOCUS」は,その章で取り上げたテーマのなかから,読者が関心を寄せるだろうトピックスや重要事項を取り上げ,これをさらに深く,かつ詳細に掘り下げ考察するとともに,その関連情報や臨床応用例を提示することで読者の学習の便宜を図っている.また各部の終わりにはそれぞれ付録が設けてあり,とくに筋の起始や停止,神経支配が一覧・レビューできるようになっている.
監訳にあたり,できるだけ語句や文体・語調の統一をはかり,さらに文意を損なうことなしに文章を簡潔にし,日本語としての読みやすさを優先課題とした.本文中の重要語句については訳語の後に括弧で原語を記載し,読者の勉学の便宜をはかった.また本文中の難解な専門用語や言い回しについては必要に応じ訳注を加え補足した.なお一部の訳語については適切な日本語がみあたらず,原語とともに監訳者なりの日本語訳を記載した点をお許しいただきたい.誤訳や不適切な語句があれば広くご教示願えれば幸いである.
最後に本書出版に労をいとわれなかった医歯薬出版株式会社編集担当者に深甚なる謝意を表する.
2005 年4月
監訳者
嶋田智明
平田総一郎
第2 版の監訳者の序
第1 版の監訳者の序
著者紹介
共著者紹介
査読者
はしがき
第I部 運動学の必須トピックス
第1 章 はじめに
章内容一覧
身体運動学とは何か?
本書の構成
運動学
並進と回転
骨運動
関節包内運動
運動力学
筋骨格系の力
筋骨格系のトルク
筋と関節の相互作用
筋骨格系のてこ
まとめ
付 録
文 献
自己学習問題
第2 章 人体関節の基本的構造と機能
章内容一覧
運動能力に基づいた関節の分類
不動結合
可動関節:滑膜性関節
機械学的相似に基づいた滑膜性関節の分類
滑膜性関節の分類の単純化:卵型と鞍関節
回転軸
関節周囲の結合組織の組織構成
線維性蛋白
細胞質基質
細胞
関節周囲の結合組織のタイプ
密な結合組織
関節軟骨
線維軟骨
骨
不動が関節周囲の結合組織と骨の強度に与えるいくつかの効果
関節病理の概要
まとめ
文 献
自己学習問題
第3 章 筋:骨格系の主要な安定器そして運動器
章内容一覧
骨格系の安定器としての筋:与えられた長さで適切な力を発生させること
骨格筋組織の構造に関する概説
筋の形態学
筋の構造
筋と腱:力の発生装置
等尺性筋力:内的トルク-関節角度曲線の発生
骨運動の力源としての筋:力の調節
求心性および遠心性活動における力の調節:力-速度関係の概説
神経系による筋の活動調節
筋電図の概説
筋電図の記録
筋電図の分析と正規化
筋活動中の筋電振幅
健常者における筋疲労の原因
筋力トレーニング,廃用そして加齢による筋の変化
筋力トレーニングによる筋の変化
廃用による筋の変化
加齢による筋の変化
まとめ
文 献
自己学習問題
第4 章 生体力学の原則
ニュートンの法則:生体力学への応用
ニュートンの運動法則
運動分析入門:その基礎
生体計測
自由身体ダイヤグラム
力とトルク
生体力学入門:解法を考える
静力学的分析
動力学的分析
付加的臨床関連事項
まとめ
文 献
自己学習問題
付録I 三角法の復習と生体力学に関する設問
第II部 上 肢
第5 章 肩複合体
章内容一覧
骨
胸骨
鎖骨
肩甲骨
近位から中間部にかけての上腕骨の形態
関節構造
胸鎖関節
肩鎖関節
肩甲胸郭関節
肩甲上腕関節
肩外転の包括的運動学:肩複合体の6 つの運動学的原則の確立
筋と関節の相互作用
肩複合体の筋と関節の神経支配
肩の筋の作用
肩甲胸郭関節の筋
腕を挙上する筋
肩を内転および伸展する筋
肩の内旋と外旋筋
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第6 章 肘と前腕
章内容一覧
骨
中央から遠位端にかけての上腕骨
尺骨
橈骨
関節構造
肘の関節
前腕骨間膜の構造と機能
前腕の関節
筋と関節の相互作用
神経解剖の概略:肘,前腕,手根それに手を通過する筋皮神経,橈骨神経,正中神経および尺骨神経の走行経路
肘と前腕の筋と関節の神経支配
肘の筋の機能
回外筋群と回内筋群の機能
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第7 章 手 根
章内容一覧
骨
遠位前腕
手根骨
手根管
関節構造
関節構造および手根の靱帯
手根の運動学
手根不安定症
筋と関節の相互作用
手根の筋と関節の神経支配
手根における筋の機能
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第8 章 手
章内容一覧
用 語
骨
中手骨
指節骨
手のアーチ
関節構造
手根中手(CMC)関節
中手指節(MP)関節
指節間(IP)関節
筋と関節の相互作用
手の筋,皮膚,関節の神経支配
手の筋の機能
指の外在筋と内在筋の相互作用
効果器としての手
関節リウマチによる典型的な関節変形
母指のZ字,ジグザグ変形
指のMP関節の破壊
指のZ字,ジグザグ変形
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
付録II 上肢の筋付着および神経支配参照資料
第III部 体軸骨格
第9 章 体軸骨格:骨と関節構造
章内容一覧
骨
体軸骨格内の基本的構成
脊柱全体
脊椎各部の骨学的特徴
関節構造
典型的な椎間結合
脊柱の局所的運動学
脊椎カップリング序論
頭頸部
胸部
腰部
脊柱に生じる運動のまとめ
仙腸関節
解剖学的考察
運動学
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第10 章 体軸骨格:筋と関節の相互作用
章内容一覧
体幹と頭頸部に存在する筋と関節の神経支配
前枝神経支配
後枝神経支配
体幹と頭頸部
内的トルクの産生
体軸骨格の筋作用研究に必要な特別な考慮点
体幹の筋:解剖と個々の筋の作用
体幹の筋:筋間の機能的相互作用
頭頸部の筋:解剖と個々の筋の作用
頭頸部の筋:頭頸部に存在する筋間の機能的相互作用
リフティングにおける生体力学的論点:背部損傷の軽減に焦点
リフティング中の腰部伸展運動の筋力学
安全なリフティングに寄与する要因のまとめ
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第11 章 咀嚼と換気の運動学
章内容一覧
第1部:咀嚼
骨と歯
局所的表面解剖
個々の骨
歯
顎関節の関節構造
骨性構造
関節円板
関節包と靱帯構造
骨運動
関節包内運動
筋と関節の相互作用
筋と関節の神経支配
筋の解剖と機能
顎関節障害
概 要
第2部:換 気
関節学
胸郭
胸郭内の関節
呼吸中の胸郭容量の変化
換気中の筋活動
通常吸気の筋
努力性吸気の筋
努力性呼気の筋
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
付録III 体軸骨格の筋付着および神経支配参照資料
第IV部 下 肢
第12 章 股関節
章内容一覧
骨
寛骨
大腿骨
関節構造
股関節の機能解剖
骨運動
関節包内運動
筋と関節の相互作用
筋と関節の神経支配
股関節の筋機能
股関節疾患の例:治療と外科的手術の原理
股関節骨折
変形性股関節症
有痛性または力学的に不安定な股関節に対する治療介入
骨折や変形性関節症後の手術
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第13 章 膝関節
章内容一覧
骨
大腿骨遠位部
脛骨と腓骨の近位部
膝蓋骨
関節学
解剖と骨の配列( アライメント) の一般的考察
関節包と補強靱帯
滑膜,滑液包と脂肪体
脛骨大腿関節
膝蓋大腿関節
筋と関節の相互作用
筋の神経支配
膝関節の感覚神経支配
膝関節の筋機能
膝関節の異常アライメント
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第14 章 足関節と足部
章内容一覧
骨
基本的な用語と概念
足関節と足部を構成する骨
関節構造
運動の説明に使用される用語
足関節に関連する関節構造と機能
足部と関連する関節の構造と機能
筋と関節の相互作用
筋と関節の神経支配
筋の解剖と機能
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第15 章 歩行の運動学
章内容一覧
歩行分析の歴史的視点
空間的・時間的指標
歩行周期
立脚相と遊脚相
体重心の偏位と制御
体重心の移動
運動エネルギーと位置エネルギーの考察
関節運動学
矢状面の運動学
前額面の運動学
水平面の運動学
体幹と上肢の運動学
エネルギー消費
歩行エネルギーを節約するための方略
筋活動
体幹
股関節
膝関節
足関節と足部
歩行の運動力学
床反力
圧中心の軌跡
関節トルクと関節パワー
関節と腱の力
歩行障害
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
付録IV 下肢の筋付着および神経支配参照資料
索 引
第1 版の監訳者の序
著者紹介
共著者紹介
査読者
はしがき
第I部 運動学の必須トピックス
第1 章 はじめに
章内容一覧
身体運動学とは何か?
本書の構成
運動学
並進と回転
骨運動
関節包内運動
運動力学
筋骨格系の力
筋骨格系のトルク
筋と関節の相互作用
筋骨格系のてこ
まとめ
付 録
文 献
自己学習問題
第2 章 人体関節の基本的構造と機能
章内容一覧
運動能力に基づいた関節の分類
不動結合
可動関節:滑膜性関節
機械学的相似に基づいた滑膜性関節の分類
滑膜性関節の分類の単純化:卵型と鞍関節
回転軸
関節周囲の結合組織の組織構成
線維性蛋白
細胞質基質
細胞
関節周囲の結合組織のタイプ
密な結合組織
関節軟骨
線維軟骨
骨
不動が関節周囲の結合組織と骨の強度に与えるいくつかの効果
関節病理の概要
まとめ
文 献
自己学習問題
第3 章 筋:骨格系の主要な安定器そして運動器
章内容一覧
骨格系の安定器としての筋:与えられた長さで適切な力を発生させること
骨格筋組織の構造に関する概説
筋の形態学
筋の構造
筋と腱:力の発生装置
等尺性筋力:内的トルク-関節角度曲線の発生
骨運動の力源としての筋:力の調節
求心性および遠心性活動における力の調節:力-速度関係の概説
神経系による筋の活動調節
筋電図の概説
筋電図の記録
筋電図の分析と正規化
筋活動中の筋電振幅
健常者における筋疲労の原因
筋力トレーニング,廃用そして加齢による筋の変化
筋力トレーニングによる筋の変化
廃用による筋の変化
加齢による筋の変化
まとめ
文 献
自己学習問題
第4 章 生体力学の原則
ニュートンの法則:生体力学への応用
ニュートンの運動法則
運動分析入門:その基礎
生体計測
自由身体ダイヤグラム
力とトルク
生体力学入門:解法を考える
静力学的分析
動力学的分析
付加的臨床関連事項
まとめ
文 献
自己学習問題
付録I 三角法の復習と生体力学に関する設問
第II部 上 肢
第5 章 肩複合体
章内容一覧
骨
胸骨
鎖骨
肩甲骨
近位から中間部にかけての上腕骨の形態
関節構造
胸鎖関節
肩鎖関節
肩甲胸郭関節
肩甲上腕関節
肩外転の包括的運動学:肩複合体の6 つの運動学的原則の確立
筋と関節の相互作用
肩複合体の筋と関節の神経支配
肩の筋の作用
肩甲胸郭関節の筋
腕を挙上する筋
肩を内転および伸展する筋
肩の内旋と外旋筋
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第6 章 肘と前腕
章内容一覧
骨
中央から遠位端にかけての上腕骨
尺骨
橈骨
関節構造
肘の関節
前腕骨間膜の構造と機能
前腕の関節
筋と関節の相互作用
神経解剖の概略:肘,前腕,手根それに手を通過する筋皮神経,橈骨神経,正中神経および尺骨神経の走行経路
肘と前腕の筋と関節の神経支配
肘の筋の機能
回外筋群と回内筋群の機能
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第7 章 手 根
章内容一覧
骨
遠位前腕
手根骨
手根管
関節構造
関節構造および手根の靱帯
手根の運動学
手根不安定症
筋と関節の相互作用
手根の筋と関節の神経支配
手根における筋の機能
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第8 章 手
章内容一覧
用 語
骨
中手骨
指節骨
手のアーチ
関節構造
手根中手(CMC)関節
中手指節(MP)関節
指節間(IP)関節
筋と関節の相互作用
手の筋,皮膚,関節の神経支配
手の筋の機能
指の外在筋と内在筋の相互作用
効果器としての手
関節リウマチによる典型的な関節変形
母指のZ字,ジグザグ変形
指のMP関節の破壊
指のZ字,ジグザグ変形
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
付録II 上肢の筋付着および神経支配参照資料
第III部 体軸骨格
第9 章 体軸骨格:骨と関節構造
章内容一覧
骨
体軸骨格内の基本的構成
脊柱全体
脊椎各部の骨学的特徴
関節構造
典型的な椎間結合
脊柱の局所的運動学
脊椎カップリング序論
頭頸部
胸部
腰部
脊柱に生じる運動のまとめ
仙腸関節
解剖学的考察
運動学
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第10 章 体軸骨格:筋と関節の相互作用
章内容一覧
体幹と頭頸部に存在する筋と関節の神経支配
前枝神経支配
後枝神経支配
体幹と頭頸部
内的トルクの産生
体軸骨格の筋作用研究に必要な特別な考慮点
体幹の筋:解剖と個々の筋の作用
体幹の筋:筋間の機能的相互作用
頭頸部の筋:解剖と個々の筋の作用
頭頸部の筋:頭頸部に存在する筋間の機能的相互作用
リフティングにおける生体力学的論点:背部損傷の軽減に焦点
リフティング中の腰部伸展運動の筋力学
安全なリフティングに寄与する要因のまとめ
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第11 章 咀嚼と換気の運動学
章内容一覧
第1部:咀嚼
骨と歯
局所的表面解剖
個々の骨
歯
顎関節の関節構造
骨性構造
関節円板
関節包と靱帯構造
骨運動
関節包内運動
筋と関節の相互作用
筋と関節の神経支配
筋の解剖と機能
顎関節障害
概 要
第2部:換 気
関節学
胸郭
胸郭内の関節
呼吸中の胸郭容量の変化
換気中の筋活動
通常吸気の筋
努力性吸気の筋
努力性呼気の筋
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
付録III 体軸骨格の筋付着および神経支配参照資料
第IV部 下 肢
第12 章 股関節
章内容一覧
骨
寛骨
大腿骨
関節構造
股関節の機能解剖
骨運動
関節包内運動
筋と関節の相互作用
筋と関節の神経支配
股関節の筋機能
股関節疾患の例:治療と外科的手術の原理
股関節骨折
変形性股関節症
有痛性または力学的に不安定な股関節に対する治療介入
骨折や変形性関節症後の手術
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第13 章 膝関節
章内容一覧
骨
大腿骨遠位部
脛骨と腓骨の近位部
膝蓋骨
関節学
解剖と骨の配列( アライメント) の一般的考察
関節包と補強靱帯
滑膜,滑液包と脂肪体
脛骨大腿関節
膝蓋大腿関節
筋と関節の相互作用
筋の神経支配
膝関節の感覚神経支配
膝関節の筋機能
膝関節の異常アライメント
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第14 章 足関節と足部
章内容一覧
骨
基本的な用語と概念
足関節と足部を構成する骨
関節構造
運動の説明に使用される用語
足関節に関連する関節構造と機能
足部と関連する関節の構造と機能
筋と関節の相互作用
筋と関節の神経支配
筋の解剖と機能
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
第15 章 歩行の運動学
章内容一覧
歩行分析の歴史的視点
空間的・時間的指標
歩行周期
立脚相と遊脚相
体重心の偏位と制御
体重心の移動
運動エネルギーと位置エネルギーの考察
関節運動学
矢状面の運動学
前額面の運動学
水平面の運動学
体幹と上肢の運動学
エネルギー消費
歩行エネルギーを節約するための方略
筋活動
体幹
股関節
膝関節
足関節と足部
歩行の運動力学
床反力
圧中心の軌跡
関節トルクと関節パワー
関節と腱の力
歩行障害
概 要
付加的臨床関連事項
文 献
自己学習問題
付録IV 下肢の筋付着および神経支配参照資料
索 引








