序言
本書のタイトルにある口蓋帆・咽頭閉鎖機能(velopharyngeal function:VPF)は,一般的には「鼻咽腔閉鎖機能」と称されることが多いが,これは誤った訳語であり,「鼻咽腔」と呼ばれる「腔を閉鎖する」かのように誤解されている.この誤解のために生理学的な研究が,国内外ともにほとんど一部の研究者だけで行われてきたにすぎない.VPFは,正常な共鳴をもつ声と正常な構音機能の両方に関わる重要な機能であり,speechの改善には,これら2 つの要素に関わるVPFが適切に評価され,改善されることが患者の社会復帰と参加を支援するためには必須といえる.また,VPFは食物嚥下時の口腔期から咽頭期の移行段階を担い,この段階での調節不全が誤嚥の起点となることも示されるようになり,その臨床上の意義が明らかになりつつある.
米国では言語臨床家の資格であるCCC6-SLPにつながる資格ができたのは1925 年であり,1997 年に成立したわが国での資格制度とは70 年以上の相違がある.そのため,わが国での言語臨床ならびに言語病理学における成書で米国のものに匹敵するものは残念ながら少ない.しかしながら,VPFに関しては,動物実験の結果が臨床の参考にできないこと,頭蓋顔面の中心近くで観察することが難しいことなど,研究対象としては難解なために,米国でも確たる成書はなく,内外ともに臨床に有効な情報は乏しい.その結果,音声言語臨床においても嚥下臨床においても,VPFについては無視されたまま取り組みが行われていることが多く,VPI(口蓋帆・咽頭閉鎖機能不全症:velopharyngeal incompetency/insufficiency)に対して過剰な手術が行われたり,あるいは未介入のまま無効な訓練が継続されたりしている場合もある.
昭和56 年口腔外科学を専攻してから現在までの30 年間,当時の主任教授宮崎 正先生(現・大阪大学名誉教授)が設立された「顎口腔機能治療部」にてVPIに起因する顎口腔機能障害の治療訓練と研究を担当してきた.口蓋裂だけでなく,脳外傷,脳血管障害,ALSなどの神経筋障害にみられる運動性構音障害の患者さんにVPIの改善を通じてspeechの機能の回復に関わる機会も与えられ,歯科医療職としてはこの上ない幸せを感じている.VPFの臨床や研究は興味深く魅惑的である(旧知のIllinois大学Professor Emeritus DPKuehnは車のナンバープレートに“VELUM 1”と付けるほどである)が,研究者が少ないためにimpact factorが低く,VPFの研究は少なくなっている.このことは臨床において重大な問題であり,これまでに翻訳した言語病理に関わる教科書(ゼムリン言語聴覚学の解剖生理,神経科学第3 版)同様,VPFについても良い成書が世に出ないかと期待していたが,出版される気配もなく,やむを得ず自身で著すことにした.上記した事情により,本書の参考文献には幾分古いものも混じっていることは忸怩たる思いであるが,本書が音声言語障害や嚥下障害に関わる臨床家や研究者の一助となれば幸甚である.本書がきっかけとなって再びVPFについての臨床や研究が盛んになり,多くの患者さんの社会参加を支援できる情報が世に出ることを祈っている.
最後に,VPFの臨床と研究の素晴らしさをお教えくださった 故 後藤友信先生に謹んで捧げるものである.
2011 年12 月
舘村 卓
本書のタイトルにある口蓋帆・咽頭閉鎖機能(velopharyngeal function:VPF)は,一般的には「鼻咽腔閉鎖機能」と称されることが多いが,これは誤った訳語であり,「鼻咽腔」と呼ばれる「腔を閉鎖する」かのように誤解されている.この誤解のために生理学的な研究が,国内外ともにほとんど一部の研究者だけで行われてきたにすぎない.VPFは,正常な共鳴をもつ声と正常な構音機能の両方に関わる重要な機能であり,speechの改善には,これら2 つの要素に関わるVPFが適切に評価され,改善されることが患者の社会復帰と参加を支援するためには必須といえる.また,VPFは食物嚥下時の口腔期から咽頭期の移行段階を担い,この段階での調節不全が誤嚥の起点となることも示されるようになり,その臨床上の意義が明らかになりつつある.
米国では言語臨床家の資格であるCCC6-SLPにつながる資格ができたのは1925 年であり,1997 年に成立したわが国での資格制度とは70 年以上の相違がある.そのため,わが国での言語臨床ならびに言語病理学における成書で米国のものに匹敵するものは残念ながら少ない.しかしながら,VPFに関しては,動物実験の結果が臨床の参考にできないこと,頭蓋顔面の中心近くで観察することが難しいことなど,研究対象としては難解なために,米国でも確たる成書はなく,内外ともに臨床に有効な情報は乏しい.その結果,音声言語臨床においても嚥下臨床においても,VPFについては無視されたまま取り組みが行われていることが多く,VPI(口蓋帆・咽頭閉鎖機能不全症:velopharyngeal incompetency/insufficiency)に対して過剰な手術が行われたり,あるいは未介入のまま無効な訓練が継続されたりしている場合もある.
昭和56 年口腔外科学を専攻してから現在までの30 年間,当時の主任教授宮崎 正先生(現・大阪大学名誉教授)が設立された「顎口腔機能治療部」にてVPIに起因する顎口腔機能障害の治療訓練と研究を担当してきた.口蓋裂だけでなく,脳外傷,脳血管障害,ALSなどの神経筋障害にみられる運動性構音障害の患者さんにVPIの改善を通じてspeechの機能の回復に関わる機会も与えられ,歯科医療職としてはこの上ない幸せを感じている.VPFの臨床や研究は興味深く魅惑的である(旧知のIllinois大学Professor Emeritus DPKuehnは車のナンバープレートに“VELUM 1”と付けるほどである)が,研究者が少ないためにimpact factorが低く,VPFの研究は少なくなっている.このことは臨床において重大な問題であり,これまでに翻訳した言語病理に関わる教科書(ゼムリン言語聴覚学の解剖生理,神経科学第3 版)同様,VPFについても良い成書が世に出ないかと期待していたが,出版される気配もなく,やむを得ず自身で著すことにした.上記した事情により,本書の参考文献には幾分古いものも混じっていることは忸怩たる思いであるが,本書が音声言語障害や嚥下障害に関わる臨床家や研究者の一助となれば幸甚である.本書がきっかけとなって再びVPFについての臨床や研究が盛んになり,多くの患者さんの社会参加を支援できる情報が世に出ることを祈っている.
最後に,VPFの臨床と研究の素晴らしさをお教えくださった 故 後藤友信先生に謹んで捧げるものである.
2011 年12 月
舘村 卓
第1章 なぜ口蓋帆・咽頭閉鎖機能を学ぶ必要があるのか
1 はじめに
A 動物は参考になるか
2 臨床上の意義
A 音声言語機能における意義
B 咀嚼嚥下機能における意義
C speechと嚥下に関わる口蓋帆・咽頭閉鎖機能をみるうえでの注意
3 「鼻咽腔」という腔はあるのか?
Memo
1-1 馬は「ヒヒーン」と啼いているのか
1-2 軟口蓋は構音器官か?
第2章 口蓋帆・咽頭閉鎖機能に関わる解剖学
1 正常解剖-口腔前方から咽頭に向かって
A 肉眼所見
B 硬・軟口蓋の粘膜を剥離した所見
C 咽頭後壁の粘膜を剥離した所見
2 正常解剖-正中矢状断面上での肉眼所見
A 硬口蓋・軟口蓋・咽頭後壁
B 扁桃(tonsils)
3 口蓋帆・咽頭閉鎖機能に関わる筋群
A 口蓋帆張筋(tensor veli palatini muscle)
B 口蓋帆挙筋(levator veli palatini muscle)
C 口蓋垂筋(uvular muscle)
D 口蓋舌筋(palatoglossus muscle)
E 口蓋咽頭筋(palatopharyngeus muscle)
F 上咽頭収縮筋(superior constrictor muscle)
G 口蓋帆・咽頭閉鎖機能に関与すると考えられていた筋-耳管咽頭筋(salpingopharyngeus muscle)
4 小児から成人までの口蓋帆・咽頭閉鎖機能に関わる解剖学的変化
A 臨床上の意義
Memo
2-1 筋活動と脂肪の役割
2-2 見えるか見えないかで分ける口蓋裂のタイプ
2-3 粘膜下口蓋裂の鑑別のためのCalnanの三徴
2-4 咽頭弁形成術で不意の出血を防止して安全に咽頭弁を挙上するには
2-5(口蓋帆)挙筋隆起は口蓋帆挙筋活動によって生じるのか?
2-6 口蓋垂裂を見たら気をつけること
2-7 口蓋帆・咽頭閉鎖機能に関わる筋紡錘
第3章 VPFに関わる生理学-口蓋帆・咽頭閉鎖機能の神経制御
1 口蓋帆・咽頭閉鎖機能に関わる運動神経
2 口蓋帆・咽頭閉鎖機能に関わる感覚神経支配
3 口蓋帆・咽頭閉鎖機能の調節に関わる感覚情報
A 口腔内圧
B 鼻腔気流量
C 鼻腔内圧
D 頭位
E 重力
F 舌位
G 残遺孔
H 食物量
I 食物物性
Memo
3-1 咽頭弁形成術でVPFが賦活されるか?
3-2 口蓋裂患者で明瞭度が下がるのはVPIのせい?
3-3 重力を利用した訓練法
3-4 口蓋化構音ではVPFは正常?
第4章 各種の活動時での口蓋帆・咽頭閉鎖機能の調節
1 発音時の口蓋帆・咽頭閉鎖運動
A 軟口蓋の挙上運動の調節
B 咽頭側壁の運動
C 咽頭後壁の前方運動
2 呼吸運動時のVPF
Memo
4-1 鼻咽腔弁という弁状構造なのか?
4-2 軟口蓋に瘢痕を作る手術では,成長に伴う機能評価が要る
4-3 安静時での軟口蓋長で閉鎖機能を評価するのは注意が要る
4-4 口腔鼻腔の分離の物理的な障害による閉鎖不全症
4-5 バルブ(栓塞子)型スピーチエイドの咽頭部バルブの位置はどこでもよいか?
第5章 口蓋帆・咽頭閉鎖不全症(鼻咽腔閉鎖不全症)
1 口蓋帆・咽頭閉鎖不全症(鼻咽腔閉鎖不全症)の原因
A 口蓋帆挙筋自体の問題
B 口蓋帆挙筋自体には問題がなく,それ以外の問題による
C 誤学習
D 疲労
2 口蓋帆・咽頭閉鎖不全症のパターン
A 時系列的パターン
B 最終的な閉鎖状態の観察によるパターン分類
3 VPIがあるとどうなるのか
Memo
5-1 嗄声への対応が先か,VPIへの対応が先か?
5-2 顎補綴装置の効果は定期的に内視鏡によって評価する
5-3 機能的構音障害の原因は誤学習だけ?
5-4 鼻咽腔構音(鼻腔構音)は真の構音動作の障害か?
第6章 口蓋帆・咽頭閉鎖機能の評価法
1 評価にあたっての共通する注意
2 評価法
A 口腔内視診(oral examination)
B 聴覚的判定(auditory impression)
C simple mirror testとblowing作業(鼻息鏡と吹き戻し検査)
D X線検査(radiography)
E 内視鏡検査(nasopharyngeal fiberscopy,endoscopy)
F ナゾメーター(nasometer)
G 筋電図(electromyography)
H 空気力学的方法(aerodynamics measurement)
I 音声音響分析(sound spectrograph)
J その他
Memo
6-1 McGurk効果
6-2 セファログラムでOSASを予測する方法
6-3 鼻雑音が聴取される場合に疑うのは
第7章 口蓋帆・咽頭閉鎖不全症の治療
1 言語治療(speech therapy)
2 発音補正(補助)装置(スピーチエイド)
A 軟口蓋挙上装置(PLP)
B バルブ型スピーチエイド
3 保存的療法
A 発音補助装置を用いた積極的なVPF賦活療法(バルブ削除療法)
B CPAP(continuous positive airway pressure:持続的鼻腔内陽圧負荷)を用いた賦活法
C 内視鏡を用いたvisual training
4 観血的治療
A 適応例
B 咽頭形成術
C 咽頭弁移植(形成)術
Memo
7-1 観血治療後のblowing訓練はsoft blowingから始める
7-2 嚥下障害に構音訓練は有効か?
7-3 咽頭の印象は採取できるか?
7-4 装置作成段階でのnasometerによるVPF検査の際の注意
7-5 軟口蓋が咽頭後壁に接触できる場合でもバルブにする場合がある
7-6 バルブには硬い樹脂か軟性の樹脂か?
7-7 装置の効果の背景
7-8 アデノイドが大きいと咀嚼障害になる?
7-9 上茎弁は下茎弁より効果が高いか?
7-10 なぜ,基部の位置をアトラスの位置でなく口蓋平面と咽頭後壁の交点とするのか?
第8章 摂食嚥下機能と口蓋帆・咽頭閉鎖機能
1 嚥下過程とVPF
A 口腔期から咽頭期まで移行段階の運動
2 組織学的所見から想定される口腔期から咽頭期への移行段階での口蓋帆・咽頭閉鎖運動
A 口蓋帆張筋
B 口蓋帆挙筋
C 口蓋舌筋
3 移行段階に要する時間とその意義
Memo
8-1 PAPの厚みには注意がいる
8-2 食事支援のための嚥下訓練食は柔らかさだけで決められるか?
8-3 お茶ゼリーは好ましいか?
8-4 長期非経口摂取にすると口蓋帆・咽頭閉鎖機能はどうなるのか?
索引
1 はじめに
A 動物は参考になるか
2 臨床上の意義
A 音声言語機能における意義
B 咀嚼嚥下機能における意義
C speechと嚥下に関わる口蓋帆・咽頭閉鎖機能をみるうえでの注意
3 「鼻咽腔」という腔はあるのか?
Memo
1-1 馬は「ヒヒーン」と啼いているのか
1-2 軟口蓋は構音器官か?
第2章 口蓋帆・咽頭閉鎖機能に関わる解剖学
1 正常解剖-口腔前方から咽頭に向かって
A 肉眼所見
B 硬・軟口蓋の粘膜を剥離した所見
C 咽頭後壁の粘膜を剥離した所見
2 正常解剖-正中矢状断面上での肉眼所見
A 硬口蓋・軟口蓋・咽頭後壁
B 扁桃(tonsils)
3 口蓋帆・咽頭閉鎖機能に関わる筋群
A 口蓋帆張筋(tensor veli palatini muscle)
B 口蓋帆挙筋(levator veli palatini muscle)
C 口蓋垂筋(uvular muscle)
D 口蓋舌筋(palatoglossus muscle)
E 口蓋咽頭筋(palatopharyngeus muscle)
F 上咽頭収縮筋(superior constrictor muscle)
G 口蓋帆・咽頭閉鎖機能に関与すると考えられていた筋-耳管咽頭筋(salpingopharyngeus muscle)
4 小児から成人までの口蓋帆・咽頭閉鎖機能に関わる解剖学的変化
A 臨床上の意義
Memo
2-1 筋活動と脂肪の役割
2-2 見えるか見えないかで分ける口蓋裂のタイプ
2-3 粘膜下口蓋裂の鑑別のためのCalnanの三徴
2-4 咽頭弁形成術で不意の出血を防止して安全に咽頭弁を挙上するには
2-5(口蓋帆)挙筋隆起は口蓋帆挙筋活動によって生じるのか?
2-6 口蓋垂裂を見たら気をつけること
2-7 口蓋帆・咽頭閉鎖機能に関わる筋紡錘
第3章 VPFに関わる生理学-口蓋帆・咽頭閉鎖機能の神経制御
1 口蓋帆・咽頭閉鎖機能に関わる運動神経
2 口蓋帆・咽頭閉鎖機能に関わる感覚神経支配
3 口蓋帆・咽頭閉鎖機能の調節に関わる感覚情報
A 口腔内圧
B 鼻腔気流量
C 鼻腔内圧
D 頭位
E 重力
F 舌位
G 残遺孔
H 食物量
I 食物物性
Memo
3-1 咽頭弁形成術でVPFが賦活されるか?
3-2 口蓋裂患者で明瞭度が下がるのはVPIのせい?
3-3 重力を利用した訓練法
3-4 口蓋化構音ではVPFは正常?
第4章 各種の活動時での口蓋帆・咽頭閉鎖機能の調節
1 発音時の口蓋帆・咽頭閉鎖運動
A 軟口蓋の挙上運動の調節
B 咽頭側壁の運動
C 咽頭後壁の前方運動
2 呼吸運動時のVPF
Memo
4-1 鼻咽腔弁という弁状構造なのか?
4-2 軟口蓋に瘢痕を作る手術では,成長に伴う機能評価が要る
4-3 安静時での軟口蓋長で閉鎖機能を評価するのは注意が要る
4-4 口腔鼻腔の分離の物理的な障害による閉鎖不全症
4-5 バルブ(栓塞子)型スピーチエイドの咽頭部バルブの位置はどこでもよいか?
第5章 口蓋帆・咽頭閉鎖不全症(鼻咽腔閉鎖不全症)
1 口蓋帆・咽頭閉鎖不全症(鼻咽腔閉鎖不全症)の原因
A 口蓋帆挙筋自体の問題
B 口蓋帆挙筋自体には問題がなく,それ以外の問題による
C 誤学習
D 疲労
2 口蓋帆・咽頭閉鎖不全症のパターン
A 時系列的パターン
B 最終的な閉鎖状態の観察によるパターン分類
3 VPIがあるとどうなるのか
Memo
5-1 嗄声への対応が先か,VPIへの対応が先か?
5-2 顎補綴装置の効果は定期的に内視鏡によって評価する
5-3 機能的構音障害の原因は誤学習だけ?
5-4 鼻咽腔構音(鼻腔構音)は真の構音動作の障害か?
第6章 口蓋帆・咽頭閉鎖機能の評価法
1 評価にあたっての共通する注意
2 評価法
A 口腔内視診(oral examination)
B 聴覚的判定(auditory impression)
C simple mirror testとblowing作業(鼻息鏡と吹き戻し検査)
D X線検査(radiography)
E 内視鏡検査(nasopharyngeal fiberscopy,endoscopy)
F ナゾメーター(nasometer)
G 筋電図(electromyography)
H 空気力学的方法(aerodynamics measurement)
I 音声音響分析(sound spectrograph)
J その他
Memo
6-1 McGurk効果
6-2 セファログラムでOSASを予測する方法
6-3 鼻雑音が聴取される場合に疑うのは
第7章 口蓋帆・咽頭閉鎖不全症の治療
1 言語治療(speech therapy)
2 発音補正(補助)装置(スピーチエイド)
A 軟口蓋挙上装置(PLP)
B バルブ型スピーチエイド
3 保存的療法
A 発音補助装置を用いた積極的なVPF賦活療法(バルブ削除療法)
B CPAP(continuous positive airway pressure:持続的鼻腔内陽圧負荷)を用いた賦活法
C 内視鏡を用いたvisual training
4 観血的治療
A 適応例
B 咽頭形成術
C 咽頭弁移植(形成)術
Memo
7-1 観血治療後のblowing訓練はsoft blowingから始める
7-2 嚥下障害に構音訓練は有効か?
7-3 咽頭の印象は採取できるか?
7-4 装置作成段階でのnasometerによるVPF検査の際の注意
7-5 軟口蓋が咽頭後壁に接触できる場合でもバルブにする場合がある
7-6 バルブには硬い樹脂か軟性の樹脂か?
7-7 装置の効果の背景
7-8 アデノイドが大きいと咀嚼障害になる?
7-9 上茎弁は下茎弁より効果が高いか?
7-10 なぜ,基部の位置をアトラスの位置でなく口蓋平面と咽頭後壁の交点とするのか?
第8章 摂食嚥下機能と口蓋帆・咽頭閉鎖機能
1 嚥下過程とVPF
A 口腔期から咽頭期まで移行段階の運動
2 組織学的所見から想定される口腔期から咽頭期への移行段階での口蓋帆・咽頭閉鎖運動
A 口蓋帆張筋
B 口蓋帆挙筋
C 口蓋舌筋
3 移行段階に要する時間とその意義
Memo
8-1 PAPの厚みには注意がいる
8-2 食事支援のための嚥下訓練食は柔らかさだけで決められるか?
8-3 お茶ゼリーは好ましいか?
8-4 長期非経口摂取にすると口蓋帆・咽頭閉鎖機能はどうなるのか?
索引








