はじめに
医療従事者を目指して学んでいる医学関連学校の学生諸氏にとって,「解剖学」「生理学」は基礎中の基礎です.職種によって学内で学ぶ時間数に多少の差はありますが,1年次の学習の登竜門となる学問に間違いありません.
それは人間の正常な身体構造はもとより身体機能や精神・心理面まで学ばなければ,病気・疾患を理解することはできないからです.日本における医学学習は積み上げ方式で「解剖学」「生理学」を学ばなければ次の学年で学ぶ「臨床医学(疾患)」を理解できない仕組みになっています.つまりこの「解剖学」「生理学」を制覇することが最も重要なことになるのです.
初めて医学を学ぶ学生諸氏が悩むところは,この科目内で学ぶ語句が特殊な医学用語である点です.まずは漢字の読み方で,その読みが一般生活内とは一致しない点が「解剖学は難しい」と思わせる原因であり,「難しい=勉強したくない」という気持ちにさせるのです.
本書「メディカル・イメージブック解剖学」では,学生が難しいと思わないように解剖学用語の漢字の全てにルビ(ひらがな)をふり,全ての漢字を読めるようにしました.そして英語の綴りをあえて用いず日本語読みだけにしました.本書は,漢字の「読み」から学びたい人のための書籍です.本書を利用して「解剖学」の扉を開きましょう.そして,医療従事者の道を迷うことなく進みましょう.
全国の医療従事者を目指して頑張っている学生諸氏が,医療のプロフェッショナルとなることを願っています.
今回この「メディカル・イメージブック解剖学」を出版するにあたり,医歯薬出版株式会社には一方ならぬご協力を頂きました.書面を借りて心より御礼申し上げます.
2010年3月吉日
中島雅美
医療従事者を目指して学んでいる医学関連学校の学生諸氏にとって,「解剖学」「生理学」は基礎中の基礎です.職種によって学内で学ぶ時間数に多少の差はありますが,1年次の学習の登竜門となる学問に間違いありません.
それは人間の正常な身体構造はもとより身体機能や精神・心理面まで学ばなければ,病気・疾患を理解することはできないからです.日本における医学学習は積み上げ方式で「解剖学」「生理学」を学ばなければ次の学年で学ぶ「臨床医学(疾患)」を理解できない仕組みになっています.つまりこの「解剖学」「生理学」を制覇することが最も重要なことになるのです.
初めて医学を学ぶ学生諸氏が悩むところは,この科目内で学ぶ語句が特殊な医学用語である点です.まずは漢字の読み方で,その読みが一般生活内とは一致しない点が「解剖学は難しい」と思わせる原因であり,「難しい=勉強したくない」という気持ちにさせるのです.
本書「メディカル・イメージブック解剖学」では,学生が難しいと思わないように解剖学用語の漢字の全てにルビ(ひらがな)をふり,全ての漢字を読めるようにしました.そして英語の綴りをあえて用いず日本語読みだけにしました.本書は,漢字の「読み」から学びたい人のための書籍です.本書を利用して「解剖学」の扉を開きましょう.そして,医療従事者の道を迷うことなく進みましょう.
全国の医療従事者を目指して頑張っている学生諸氏が,医療のプロフェッショナルとなることを願っています.
今回この「メディカル・イメージブック解剖学」を出版するにあたり,医歯薬出版株式会社には一方ならぬご協力を頂きました.書面を借りて心より御礼申し上げます.
2010年3月吉日
中島雅美
第1章 解剖学総論
1.人体の区分と名称
1 身体の断面に関する用語
2 身体の方向を示す線
2.体表観察
1 上肢の体表観察
2 下肢の体表観察
3 手の体表観察
3.発生
1 胚葉の分化
4.細胞と組織
1 細胞の構造
2 上皮組織
第2章 骨格系
1.骨の構造
1 全身の骨格
2 骨の外形による分類
2.頭部の骨
1 大人の頭蓋骨
2 小児(新生児)の頭蓋骨
3.脊柱の骨
1 脊注の構造
2 椎骨の形
3 脊椎と諸器官の位置の対応
4.胸部の骨
1 胸部の骨の概観
2 肋骨
3 胸骨
5.骨盤
1 骨盤の男女差
2 骨盤と寛骨
6.上肢の骨
1 肩甲骨
2 上腕骨
3 尺骨と橈骨
7.下肢の骨
1 大腿骨
2 脛骨と腓骨
3 足の骨
第3章 関節と靱帯
1.関節の構造
1 関節の構造
2 関節面の形態的分類
3 全身の関節
2.頭部・脊椎の関節・靱帯
1 脊椎と頭の連結
2 脊椎の連結
3.胸部・骨盤の関節・靱帯
1 胸部の骨の連結
2 骨盤の連結
4.肩・肘の関節・靱帯
1 肩部の骨の連結
2 肘部の骨の連結
3 肩関節・肘関節の断面
5.手部の関節・靱帯
1 手の関節
2 手根の靱帯
3 指の靱帯
6.股・膝の関節・靱帯
1 股関節
2 膝関節
3 股関節・膝関節の断面図
7.足部の関節・靱帯
1 足部の関節
2 足部の靱帯
第4章 筋系
1.筋の構造
1 筋線維の種類
2 筋の構造
3 筋の形状
2.頭部の筋
1 表情筋
2 咀嚼筋
3.頸部・背部の筋
1 頸部の筋
2 背部の筋
4.胸部・腹部の筋
1 胸部・腹部の筋
2 横隔膜
5.肩・腕の筋
1 肩・腕の筋
6.手部の筋
1 手部の筋
7.股・膝の筋
1 股・膝の筋
8.足部の筋
1 足部の筋
第5章 筋の付着と神経支配
1.体幹前面の筋─付着と神経支配
1 体幹前面の筋
2 体幹前面の筋─起始・停止(付着)と神経支配
2.体幹後面および肩周囲の筋─付着と神経支配
1 体幹後面および肩周囲の筋
2 体幹後面および肩周囲の筋─起始・停止(付着)と神経支配
3.上肢の筋─付着と神経支配
1 上腕の筋
2 前腕の筋
3 上肢の筋─起始・停止(付着)と神経支配(1)
4 上肢の筋(手内在筋)─起始・停止(付着)と神経支配(2)
4.下肢の筋─付着と神経支配
1 大腿の筋
2 下腿の筋
3 下肢および骨盤周囲の筋─起始・停止(付着)と神経支配
4 下腿および足部の筋─起始・停止(付着)と神経支配
第6章 中枢神経系
1.神経の構造と発生
1 神経細胞
2 神経系の構成
3 中枢神経の発生
2.大脳
1 大脳の区分
2 大脳皮質の機能局在
3 大脳の前頭断面
3.脳幹
1 間脳(視床と視床下部)とその周辺
2 中脳・橋・延髄の前面
4.小脳
1 小脳の構造
5.脊髄
1 脊髄の各部の名称
2 脊髄の断面図
6.脳室
1 脳室
7.上行性伝導路
1 脊髄の伝導路(横断面)
2 上行性伝導路
8.下行性伝導路
1 下行性伝導路
第7章 末梢神経系
1.頸神経叢と腕神経叢
1 頸神経叢
2 腕神経叢
2.上肢の神経と筋支配
1 腋窩神経と筋支配
2 筋皮神経と筋支配
3 橈骨神経と筋支配
4 正中神経と筋支配
5 尺骨神経と筋支配
3.腰神経叢と仙骨神経叢
1 腰神経叢
2 仙骨神経叢
4.下肢の神経と筋支配
1 閉鎖神経と大腿神経
2 坐骨神経(腓骨神経)
5.脳神経
1 脳神経12対の部位
2 脳神経のまとめ
6.自律神経系
1 自律神経とは
2 自律神経の分布
第8章 循環器系
1.脈管系の構造
1 全身の血液循環
2 胎児の血液循環
2.心臓
1 心臓と弁
2 刺激伝導系
3 冠状動脈
3.動脈(1)
1 動脈の主幹の走行
2 外頸動脈
3 大脳動脈輪(ウィリス動脈輪)
4 上肢の動脈
4.動脈(2)
1 腹腔動脈
2 下肢の動脈
5.静脈(1)
1 静脈の主幹の走行
2 上肢の皮静脈
6.静脈(2)
1 門脈と体幹の静脈
2 下肢の皮静脈
7.リンパ循環
1 全身のリンパ系
2 リンパ節の構造
第9章 呼吸器系
1.呼吸器系の構造
1 呼吸器の全景
2.上気道─鼻腔から喉頭まで
1 鼻腔と副鼻腔
2 咽頭
3 喉頭
3.下気道─気管から肺胞まで
1 気管と気管支
2 肺
第10章 消化器系
1.口腔・咽頭
1 口腔・舌・歯(咀嚼)
2 唾液腺
3 咽頭
2.食道と胃
1 食道
2 胃
3.小腸・大腸
1 腹腔内臓器の全景
2 十二指腸
3 腸管の外観全景
4 小腸
5 大腸
4.肝臓・胆・膵臓
1 肝臓
2 胆と胆道
3 膵臓
第11章 泌尿器・生殖器系
1.泌尿器
1 泌尿器の全景
2 腎臓の構造
3 腎単位(ネフロン)と腎小体
4 尿管・膀胱・尿道
2.生殖器
1 女性生殖器
2 男性生殖器
第12章 内分泌器系
1.内分泌腺
1 内分泌腺の定義
2 内分泌腺の種類と位置
2.視床下部・下垂体・松果体
1 視床下部,下垂体,松果体の全景
2 視床下部と下垂体
3.甲状腺・上皮小体(副甲状腺)
1 甲状腺と上皮小体(副甲状腺)の外観
2 濾胞
4.副腎皮質・副腎髄質
1 副腎皮質と副腎髄質
5.ランゲルハンス島(膵島)
1 膵臓の全景とランゲルハンス島
第13章 感覚器系
1.皮膚
1 皮膚の構造
2.聴覚器・平衡感覚器
1 聴覚器・平衡感覚器
3.視覚器
1 眼球
2 外眼筋
4.嗅覚器
1 鼻腔構造と嗅覚器
5.味覚器
1 舌の構造と味蕾
引用文献
索引
1.人体の区分と名称
1 身体の断面に関する用語
2 身体の方向を示す線
2.体表観察
1 上肢の体表観察
2 下肢の体表観察
3 手の体表観察
3.発生
1 胚葉の分化
4.細胞と組織
1 細胞の構造
2 上皮組織
第2章 骨格系
1.骨の構造
1 全身の骨格
2 骨の外形による分類
2.頭部の骨
1 大人の頭蓋骨
2 小児(新生児)の頭蓋骨
3.脊柱の骨
1 脊注の構造
2 椎骨の形
3 脊椎と諸器官の位置の対応
4.胸部の骨
1 胸部の骨の概観
2 肋骨
3 胸骨
5.骨盤
1 骨盤の男女差
2 骨盤と寛骨
6.上肢の骨
1 肩甲骨
2 上腕骨
3 尺骨と橈骨
7.下肢の骨
1 大腿骨
2 脛骨と腓骨
3 足の骨
第3章 関節と靱帯
1.関節の構造
1 関節の構造
2 関節面の形態的分類
3 全身の関節
2.頭部・脊椎の関節・靱帯
1 脊椎と頭の連結
2 脊椎の連結
3.胸部・骨盤の関節・靱帯
1 胸部の骨の連結
2 骨盤の連結
4.肩・肘の関節・靱帯
1 肩部の骨の連結
2 肘部の骨の連結
3 肩関節・肘関節の断面
5.手部の関節・靱帯
1 手の関節
2 手根の靱帯
3 指の靱帯
6.股・膝の関節・靱帯
1 股関節
2 膝関節
3 股関節・膝関節の断面図
7.足部の関節・靱帯
1 足部の関節
2 足部の靱帯
第4章 筋系
1.筋の構造
1 筋線維の種類
2 筋の構造
3 筋の形状
2.頭部の筋
1 表情筋
2 咀嚼筋
3.頸部・背部の筋
1 頸部の筋
2 背部の筋
4.胸部・腹部の筋
1 胸部・腹部の筋
2 横隔膜
5.肩・腕の筋
1 肩・腕の筋
6.手部の筋
1 手部の筋
7.股・膝の筋
1 股・膝の筋
8.足部の筋
1 足部の筋
第5章 筋の付着と神経支配
1.体幹前面の筋─付着と神経支配
1 体幹前面の筋
2 体幹前面の筋─起始・停止(付着)と神経支配
2.体幹後面および肩周囲の筋─付着と神経支配
1 体幹後面および肩周囲の筋
2 体幹後面および肩周囲の筋─起始・停止(付着)と神経支配
3.上肢の筋─付着と神経支配
1 上腕の筋
2 前腕の筋
3 上肢の筋─起始・停止(付着)と神経支配(1)
4 上肢の筋(手内在筋)─起始・停止(付着)と神経支配(2)
4.下肢の筋─付着と神経支配
1 大腿の筋
2 下腿の筋
3 下肢および骨盤周囲の筋─起始・停止(付着)と神経支配
4 下腿および足部の筋─起始・停止(付着)と神経支配
第6章 中枢神経系
1.神経の構造と発生
1 神経細胞
2 神経系の構成
3 中枢神経の発生
2.大脳
1 大脳の区分
2 大脳皮質の機能局在
3 大脳の前頭断面
3.脳幹
1 間脳(視床と視床下部)とその周辺
2 中脳・橋・延髄の前面
4.小脳
1 小脳の構造
5.脊髄
1 脊髄の各部の名称
2 脊髄の断面図
6.脳室
1 脳室
7.上行性伝導路
1 脊髄の伝導路(横断面)
2 上行性伝導路
8.下行性伝導路
1 下行性伝導路
第7章 末梢神経系
1.頸神経叢と腕神経叢
1 頸神経叢
2 腕神経叢
2.上肢の神経と筋支配
1 腋窩神経と筋支配
2 筋皮神経と筋支配
3 橈骨神経と筋支配
4 正中神経と筋支配
5 尺骨神経と筋支配
3.腰神経叢と仙骨神経叢
1 腰神経叢
2 仙骨神経叢
4.下肢の神経と筋支配
1 閉鎖神経と大腿神経
2 坐骨神経(腓骨神経)
5.脳神経
1 脳神経12対の部位
2 脳神経のまとめ
6.自律神経系
1 自律神経とは
2 自律神経の分布
第8章 循環器系
1.脈管系の構造
1 全身の血液循環
2 胎児の血液循環
2.心臓
1 心臓と弁
2 刺激伝導系
3 冠状動脈
3.動脈(1)
1 動脈の主幹の走行
2 外頸動脈
3 大脳動脈輪(ウィリス動脈輪)
4 上肢の動脈
4.動脈(2)
1 腹腔動脈
2 下肢の動脈
5.静脈(1)
1 静脈の主幹の走行
2 上肢の皮静脈
6.静脈(2)
1 門脈と体幹の静脈
2 下肢の皮静脈
7.リンパ循環
1 全身のリンパ系
2 リンパ節の構造
第9章 呼吸器系
1.呼吸器系の構造
1 呼吸器の全景
2.上気道─鼻腔から喉頭まで
1 鼻腔と副鼻腔
2 咽頭
3 喉頭
3.下気道─気管から肺胞まで
1 気管と気管支
2 肺
第10章 消化器系
1.口腔・咽頭
1 口腔・舌・歯(咀嚼)
2 唾液腺
3 咽頭
2.食道と胃
1 食道
2 胃
3.小腸・大腸
1 腹腔内臓器の全景
2 十二指腸
3 腸管の外観全景
4 小腸
5 大腸
4.肝臓・胆・膵臓
1 肝臓
2 胆と胆道
3 膵臓
第11章 泌尿器・生殖器系
1.泌尿器
1 泌尿器の全景
2 腎臓の構造
3 腎単位(ネフロン)と腎小体
4 尿管・膀胱・尿道
2.生殖器
1 女性生殖器
2 男性生殖器
第12章 内分泌器系
1.内分泌腺
1 内分泌腺の定義
2 内分泌腺の種類と位置
2.視床下部・下垂体・松果体
1 視床下部,下垂体,松果体の全景
2 視床下部と下垂体
3.甲状腺・上皮小体(副甲状腺)
1 甲状腺と上皮小体(副甲状腺)の外観
2 濾胞
4.副腎皮質・副腎髄質
1 副腎皮質と副腎髄質
5.ランゲルハンス島(膵島)
1 膵臓の全景とランゲルハンス島
第13章 感覚器系
1.皮膚
1 皮膚の構造
2.聴覚器・平衡感覚器
1 聴覚器・平衡感覚器
3.視覚器
1 眼球
2 外眼筋
4.嗅覚器
1 鼻腔構造と嗅覚器
5.味覚器
1 舌の構造と味蕾
引用文献
索引








