序文
言語はヒトに特有のものであり,声はコミュニケーションの手段としてきわめて有用かつ効率的である.声の障害を生じると社会生活に支障をきたすことから,その診断と治療は現在ますます重要となってきている.この際,障害の程度の把握や治療効果判定には声の検査法の確立と普及が必要不可欠である.
日本音声言語医学会の編集によって「声の検査法」は1979年に発行された.当時,声の検査についての系統だった包括的な教科書は世界的にもなく,そのさきがけとなる本であった.その後,1994年に第2版が発行された際には,発声機構の基本的知識を解説した基礎編と具体的な臨床検査法を述べた臨床編に分けられた.その後,コンピュータや内視鏡技術の進歩などにより声の障害の診療に大きな変革がもたらされ,このたび15年ぶりに「新編 声の検査法」として,これらの内容を盛り込んで発行することとなった.
声の検査は,諸先輩が多大な努力を積まれてきたことで数多くの施設で行われるようになり,保険診療点数も与えられているが,一般診療ではまだ広く普及した検査法とは言えないのが現状である.声の検査には医学のみならず,工学,心理学などの知識も必要で,取っつきにくい印象をもたれる.本書では声の検査を行う医師,言語聴覚士などにとって実地臨床で役に立つように,現時点あるいは近い将来に実際に使える検査法を選択し,わかりやすく解説するように心がけた.
第1章では発声の基礎として解剖,生理を中心に解説した.第2章では声の障害と検査の概要を解説し,この章だけでもおおよその声の検査法に触れられるように配慮した.第3章以降は,発声・発語運動の検査,空気力学的検査,声の高さと強さの検査,音響分析による検査,聴覚心理的評価,神経生理学的検査について,実際の声の検査法を詳述した.章によっては最新の内容になるように大幅に書き換えた.先端的な研究や検査の理解を深める内容は〈トピックス〉として掲載し,本書と関わりの深い内容ながらも,ほっと一息のつけるコーヒーブレイク的にお読みいただけるものを〈ちょっと一息〉としてまとめていただいた.また,項目によっては第2版の内容を使用することを著者にご承諾いただき,活用させていただいた.
本書の発行にご尽力をいただいた日本音声言語医学会音声情報委員会委員や分担執筆していただいた方々に,心より御礼申し上げるとともに,本書が数多くの方々に愛読され,声の検査の有用性がさらに広く認められることを願うものである.
2009年1月20日
湯本英二・大森孝一
言語はヒトに特有のものであり,声はコミュニケーションの手段としてきわめて有用かつ効率的である.声の障害を生じると社会生活に支障をきたすことから,その診断と治療は現在ますます重要となってきている.この際,障害の程度の把握や治療効果判定には声の検査法の確立と普及が必要不可欠である.
日本音声言語医学会の編集によって「声の検査法」は1979年に発行された.当時,声の検査についての系統だった包括的な教科書は世界的にもなく,そのさきがけとなる本であった.その後,1994年に第2版が発行された際には,発声機構の基本的知識を解説した基礎編と具体的な臨床検査法を述べた臨床編に分けられた.その後,コンピュータや内視鏡技術の進歩などにより声の障害の診療に大きな変革がもたらされ,このたび15年ぶりに「新編 声の検査法」として,これらの内容を盛り込んで発行することとなった.
声の検査は,諸先輩が多大な努力を積まれてきたことで数多くの施設で行われるようになり,保険診療点数も与えられているが,一般診療ではまだ広く普及した検査法とは言えないのが現状である.声の検査には医学のみならず,工学,心理学などの知識も必要で,取っつきにくい印象をもたれる.本書では声の検査を行う医師,言語聴覚士などにとって実地臨床で役に立つように,現時点あるいは近い将来に実際に使える検査法を選択し,わかりやすく解説するように心がけた.
第1章では発声の基礎として解剖,生理を中心に解説した.第2章では声の障害と検査の概要を解説し,この章だけでもおおよその声の検査法に触れられるように配慮した.第3章以降は,発声・発語運動の検査,空気力学的検査,声の高さと強さの検査,音響分析による検査,聴覚心理的評価,神経生理学的検査について,実際の声の検査法を詳述した.章によっては最新の内容になるように大幅に書き換えた.先端的な研究や検査の理解を深める内容は〈トピックス〉として掲載し,本書と関わりの深い内容ながらも,ほっと一息のつけるコーヒーブレイク的にお読みいただけるものを〈ちょっと一息〉としてまとめていただいた.また,項目によっては第2版の内容を使用することを著者にご承諾いただき,活用させていただいた.
本書の発行にご尽力をいただいた日本音声言語医学会音声情報委員会委員や分担執筆していただいた方々に,心より御礼申し上げるとともに,本書が数多くの方々に愛読され,声の検査の有用性がさらに広く認められることを願うものである.
2009年1月20日
湯本英二・大森孝一
カラーグラビア
序文
第1章 発声の基礎
1 はじめに
2 発声とその仕組み
1.話しことばと声
1)発声と発語 2)母音と子音
2.発声と聴取
1)声を出す仕組み 2)声を聞く仕組み 3)発声と聴取の相互作用
3.発声の評価
3 声帯の構造
1.成人声帯の構造
2.成人の声帯粘膜の細胞外マトリックスと細胞
1)成人声帯粘膜固有層(ラインケ腔と声帯靱帯)の構造 2)成人声帯黄斑の構造
3.ヒト声帯の成長・発達・老化
4.まとめ
4 発声の生理
1.発声を制御する神経機構
1)末梢神経 2)脳幹 3)大脳皮質(cerebral cortex)
2.呼気調節
1)呼気調節に関与する器官の解剖と生理 2)呼吸運動 3)発声時の呼気調節
3.喉頭調節
1)喉頭の解剖と生理 2)音源の生成と調節
4.構音
1)構音に関与する器官とその役割 2)構音動作 3)構音と発声の協調
5 発声の物理
1.音声生成の仕組み
1)音源
6 まとめ
トピックス
発声の制御
第2章 声の障害と検査の概要
1 はじめに
2 声の障害の原因と病態生理
1.声の障害の原因
2.発声障害を生じる病態
3 原因となる主な疾患
1)声帯麻痺 2)声帯炎 3)声帯溝症 4)声帯結節 5)声帯ポリープ 6)ポリープ様声帯(ラインケ浮腫) 7)声帯嚢胞 8)声帯上皮過形成症 9)喉頭乳頭腫 10)喉頭癌 11)声帯の瘢痕化 12)心因性失声症 13)痙攣性発声障害 14)過緊張性発声障害 15)低緊張性発声障害 16)変声障害 17)本態性振戦
4 検査の概要
1.喉頭の観察
1)間接喉頭鏡検査 2)喉頭内視鏡検査 3)ストロボスコピー
2.音声検査
1)聴覚心理的評価(GRBAS尺度) 2)空気力学的検査 3)ボイスプロファイル 4)音響分析 5)筋電図(electromyography:EMG)
3.画像検査
1)喉頭高圧撮影 2)喉頭低圧撮影 3)喉頭断層撮影 4)喉頭造影 5)食道透視 6)CT 7)MRI 8)超音波断層
5 診断手順
1.問診
1)主訴 2)病歴 3)誘因 4)合併症状 5)既往症・基礎疾患 6)職業 7)内服薬 8)生活習慣 9)薬剤アレルギー 10)自覚的評価
2.視診
1)頸部を中心とした外観の観察 2)鼻咽腔の観察 3)喉頭腔の観察
3.検査
1)音声検査 2)画像検査
6 まとめ
トピックス
変声障害
GERDとの関連
第3章 発声・発語運動の検査
1 はじめに
2 舌・口蓋等の運動に関する検査
1.超音波断層法
2.エレクトロパラトグラフィー:電気的人工口蓋法
1)原理 2)測定機器 3)評価および訓練 4)補足説明
3.CT,MRI,シネMRI
1)CT(コンピュータ断層撮像法:computed tomography) 2)MRI(磁気共鳴画像法) 3)シネMRI
3 声帯を中心とした喉頭の静的動的検査法
1.喉頭内視鏡総論
1)硬性鏡 2)軟性鏡 3)曲達鏡 4)電子喉頭内視鏡(ビデオ電子スコープ)
2.喉頭ストロボスコピー
1)喉頭ストロボスコピーの原理 2)喉頭ストロボスコープ 3)喉頭ストロボスコピーによる声帯振動の解析 4)ストロボキモグラフィー(ストロボグラフィー)によるストロボスコピー像の解析 5)喉頭病変の喉頭ストロボスコピー所見
3.画像の録画と保存
1)はじめに 2)画像の録画・保存のメリット 3)画像の録画・保存システムの基本的構成 4)アナログビデオ(映像)信号の規格と種類 5)画像録画装置の種類と録画方式 6)デジタルビデオ(映像)信号とパーソナルコンピュータ(PC)
4.その他
1)超高速度画像 2)声門波形の観察(超音波・光電・電気グロトグラフィー)
4 直達喉頭顕微鏡検査
1.はじめに
2.器具の選択
1)顕微鏡 2)喉頭鏡
3.喉頭鏡挿入
4.視野の確保
5.他の内視鏡との併用
6.画質,操作性などの比較
5 まとめ
トピックス
磁気共鳴画像法
PET
X線ストロボスコピーによる声帯振動の解析
発声時声帯の厚みと高低差の評価─断層撮影とMPR冠状断像─
披裂軟骨の立体配置と3次元内視鏡
第4章 空気力学的検査
1 はじめに
2 呼吸機能検査
1.測定の実際と注意事項
2.肺気量
3.努力呼気曲線
4.フローボリューム曲線(flow-volume曲線)
3 最長発声持続時間(MPT:maximum phonation time)
1.測定の実際と注意事項
2.正常例と代表的な異常例
4 発声時平均呼気流率(MFR:mean air flow rate)
1.測定の実際と注意事項
2.正常例と代表的な異常例
3.PQ(phonation quotient)
5 声門下圧
1.声門下圧測定の実際と注意事項
2.直接的に声門下圧を測定する方法
3.間接的に声門下圧を測定する方法
4.正常例と代表的な異常例
1)圧トランスデューサによる声門下圧直接測定 2)気流阻止法による声門下圧測定
5.声門下圧から求められる2次パラメータ
1)喉頭抵抗 2)声門下パワー
6 喉頭効率(laryngeal efficiency)
1.声の効率(vocal efficiency)
1)効率の計算方法の概念
2.正常例と代表的な異常例における喉頭効率
1)正常者における喉頭効率 2)疾患声帯における喉頭効率
3.声の能率指数(AC/DC比:vocal efficiecy index)
1)正常および疾患声帯のAC/DC比
7 まとめ
トピックス
喉頭疾患とMPT・MFR
第5章 声の高さと強さの検査
1 はじめに
2 声の高さ
1.測定項目
2.測定の実際と注意事項
1)声の高さの測定 2)生理的声域の測定 3)声区に関する検査
3.正常例と代表的な異常例
3 声の強さレベル
1.測定の実際と注意事項
2.正常例と代表的な異常例
4 ボイスプロファイル
1.測定の実際と注意事項
1)使用する機器 2)測定の手順 3)注意事項
2.測定の意義
3.正常例と代表的な異常例
1)正常例 2)代表的な異常例
5 まとめ
トピックス
音の強さ,強さのレベルと音圧,音圧レベル
声帯の硬さ・柔らかさの検査
第6章 音響分析による検査
1 はじめに
2 デジタル音響分析の基礎
1.標本化と量子化
2.デジタル音響分析
3 録音
1.マイクロホン
2.録音機と記録媒体
3.録音方法と録音環境
4 サウンドスペクトログラフ
1.短時間フーリエ分析
2.時間分解能と周波数分解能
3.広帯域分析と狭帯域分析
4.パタンとセクション
5.病的音声の特徴
5 病的音声の音響分析
1.基本周期と振幅のゆらぎ
2.喉頭雑音
3.長時間平均スペクトル
4.ケプストラム分析法
6 まとめ
第7章 聴覚心理的評価
1 はじめに
2 聴覚心理的評価の意義
1.声質評価の意義
2.話声評価の意義
3.患者による自己評価の意義
3 嗄声の評価
1.GRBAS尺度
2.持続発声母音による評価
3.GRBAS尺度の活用例
4.尺度の問題点と解決法
4 話声の評価
1.発話サンプル
2.評定者
3.評価方法
4.発話特徴抽出検査の活用例
5 自覚的評価(voice handicap index:VHI)
1.VHIスコアーの評価方法
2.VHIスコアーの活用例
6 評価方法の共通性と差異
トピックス
歌声の評価
ささやき声の研究
第8章 神経生理学的検査
1 はじめに
2 喉頭筋電図検査
1.筋電図の原理と臨床的意義
1)筋電図の原理 2)喉頭筋電図の臨床的意義 3)発声機能検査における喉頭筋電図の位置づけ
2.喉頭筋電図の手技
1)機器 2)導出法 3)甲状披裂筋 4)輪状甲状筋 5)その他の内喉頭筋 6)内喉頭筋以外の筋
3.喉頭筋電図所見の概論
1)運動時の喉頭筋電図 2)安静時の喉頭筋電図 3)neurogenic pattern 4)myogenic pattern
4.代表的疾患の喉頭筋電図
1)喉頭の運動障害 2)運動ニューロン疾患 3)重症筋無力症 4)痙攣性発声障害
5.喉頭筋電図の応用:痙攣性発声障害に対するボツリヌストキシン注入術
1)内転型痙攣性発声障害 2)外転型痙攣性発声障害 3)痙攣性発声障害の特殊型
3 まとめ
トピックス
代用音声
モーラ法
ちょっと一息
声種,声域,声帯長
PNP
響きのある声
声帯は楽器!!
もののいのち,数字のいのち
仮声帯発声
高齢者の声
「あ」という声?
MRIのしくみ
喉頭領域では3DCTは普及しない
特許からみた電気人工喉頭の推移
和文索引
欧文索引
序文
第1章 発声の基礎
1 はじめに
2 発声とその仕組み
1.話しことばと声
1)発声と発語 2)母音と子音
2.発声と聴取
1)声を出す仕組み 2)声を聞く仕組み 3)発声と聴取の相互作用
3.発声の評価
3 声帯の構造
1.成人声帯の構造
2.成人の声帯粘膜の細胞外マトリックスと細胞
1)成人声帯粘膜固有層(ラインケ腔と声帯靱帯)の構造 2)成人声帯黄斑の構造
3.ヒト声帯の成長・発達・老化
4.まとめ
4 発声の生理
1.発声を制御する神経機構
1)末梢神経 2)脳幹 3)大脳皮質(cerebral cortex)
2.呼気調節
1)呼気調節に関与する器官の解剖と生理 2)呼吸運動 3)発声時の呼気調節
3.喉頭調節
1)喉頭の解剖と生理 2)音源の生成と調節
4.構音
1)構音に関与する器官とその役割 2)構音動作 3)構音と発声の協調
5 発声の物理
1.音声生成の仕組み
1)音源
6 まとめ
トピックス
発声の制御
第2章 声の障害と検査の概要
1 はじめに
2 声の障害の原因と病態生理
1.声の障害の原因
2.発声障害を生じる病態
3 原因となる主な疾患
1)声帯麻痺 2)声帯炎 3)声帯溝症 4)声帯結節 5)声帯ポリープ 6)ポリープ様声帯(ラインケ浮腫) 7)声帯嚢胞 8)声帯上皮過形成症 9)喉頭乳頭腫 10)喉頭癌 11)声帯の瘢痕化 12)心因性失声症 13)痙攣性発声障害 14)過緊張性発声障害 15)低緊張性発声障害 16)変声障害 17)本態性振戦
4 検査の概要
1.喉頭の観察
1)間接喉頭鏡検査 2)喉頭内視鏡検査 3)ストロボスコピー
2.音声検査
1)聴覚心理的評価(GRBAS尺度) 2)空気力学的検査 3)ボイスプロファイル 4)音響分析 5)筋電図(electromyography:EMG)
3.画像検査
1)喉頭高圧撮影 2)喉頭低圧撮影 3)喉頭断層撮影 4)喉頭造影 5)食道透視 6)CT 7)MRI 8)超音波断層
5 診断手順
1.問診
1)主訴 2)病歴 3)誘因 4)合併症状 5)既往症・基礎疾患 6)職業 7)内服薬 8)生活習慣 9)薬剤アレルギー 10)自覚的評価
2.視診
1)頸部を中心とした外観の観察 2)鼻咽腔の観察 3)喉頭腔の観察
3.検査
1)音声検査 2)画像検査
6 まとめ
トピックス
変声障害
GERDとの関連
第3章 発声・発語運動の検査
1 はじめに
2 舌・口蓋等の運動に関する検査
1.超音波断層法
2.エレクトロパラトグラフィー:電気的人工口蓋法
1)原理 2)測定機器 3)評価および訓練 4)補足説明
3.CT,MRI,シネMRI
1)CT(コンピュータ断層撮像法:computed tomography) 2)MRI(磁気共鳴画像法) 3)シネMRI
3 声帯を中心とした喉頭の静的動的検査法
1.喉頭内視鏡総論
1)硬性鏡 2)軟性鏡 3)曲達鏡 4)電子喉頭内視鏡(ビデオ電子スコープ)
2.喉頭ストロボスコピー
1)喉頭ストロボスコピーの原理 2)喉頭ストロボスコープ 3)喉頭ストロボスコピーによる声帯振動の解析 4)ストロボキモグラフィー(ストロボグラフィー)によるストロボスコピー像の解析 5)喉頭病変の喉頭ストロボスコピー所見
3.画像の録画と保存
1)はじめに 2)画像の録画・保存のメリット 3)画像の録画・保存システムの基本的構成 4)アナログビデオ(映像)信号の規格と種類 5)画像録画装置の種類と録画方式 6)デジタルビデオ(映像)信号とパーソナルコンピュータ(PC)
4.その他
1)超高速度画像 2)声門波形の観察(超音波・光電・電気グロトグラフィー)
4 直達喉頭顕微鏡検査
1.はじめに
2.器具の選択
1)顕微鏡 2)喉頭鏡
3.喉頭鏡挿入
4.視野の確保
5.他の内視鏡との併用
6.画質,操作性などの比較
5 まとめ
トピックス
磁気共鳴画像法
PET
X線ストロボスコピーによる声帯振動の解析
発声時声帯の厚みと高低差の評価─断層撮影とMPR冠状断像─
披裂軟骨の立体配置と3次元内視鏡
第4章 空気力学的検査
1 はじめに
2 呼吸機能検査
1.測定の実際と注意事項
2.肺気量
3.努力呼気曲線
4.フローボリューム曲線(flow-volume曲線)
3 最長発声持続時間(MPT:maximum phonation time)
1.測定の実際と注意事項
2.正常例と代表的な異常例
4 発声時平均呼気流率(MFR:mean air flow rate)
1.測定の実際と注意事項
2.正常例と代表的な異常例
3.PQ(phonation quotient)
5 声門下圧
1.声門下圧測定の実際と注意事項
2.直接的に声門下圧を測定する方法
3.間接的に声門下圧を測定する方法
4.正常例と代表的な異常例
1)圧トランスデューサによる声門下圧直接測定 2)気流阻止法による声門下圧測定
5.声門下圧から求められる2次パラメータ
1)喉頭抵抗 2)声門下パワー
6 喉頭効率(laryngeal efficiency)
1.声の効率(vocal efficiency)
1)効率の計算方法の概念
2.正常例と代表的な異常例における喉頭効率
1)正常者における喉頭効率 2)疾患声帯における喉頭効率
3.声の能率指数(AC/DC比:vocal efficiecy index)
1)正常および疾患声帯のAC/DC比
7 まとめ
トピックス
喉頭疾患とMPT・MFR
第5章 声の高さと強さの検査
1 はじめに
2 声の高さ
1.測定項目
2.測定の実際と注意事項
1)声の高さの測定 2)生理的声域の測定 3)声区に関する検査
3.正常例と代表的な異常例
3 声の強さレベル
1.測定の実際と注意事項
2.正常例と代表的な異常例
4 ボイスプロファイル
1.測定の実際と注意事項
1)使用する機器 2)測定の手順 3)注意事項
2.測定の意義
3.正常例と代表的な異常例
1)正常例 2)代表的な異常例
5 まとめ
トピックス
音の強さ,強さのレベルと音圧,音圧レベル
声帯の硬さ・柔らかさの検査
第6章 音響分析による検査
1 はじめに
2 デジタル音響分析の基礎
1.標本化と量子化
2.デジタル音響分析
3 録音
1.マイクロホン
2.録音機と記録媒体
3.録音方法と録音環境
4 サウンドスペクトログラフ
1.短時間フーリエ分析
2.時間分解能と周波数分解能
3.広帯域分析と狭帯域分析
4.パタンとセクション
5.病的音声の特徴
5 病的音声の音響分析
1.基本周期と振幅のゆらぎ
2.喉頭雑音
3.長時間平均スペクトル
4.ケプストラム分析法
6 まとめ
第7章 聴覚心理的評価
1 はじめに
2 聴覚心理的評価の意義
1.声質評価の意義
2.話声評価の意義
3.患者による自己評価の意義
3 嗄声の評価
1.GRBAS尺度
2.持続発声母音による評価
3.GRBAS尺度の活用例
4.尺度の問題点と解決法
4 話声の評価
1.発話サンプル
2.評定者
3.評価方法
4.発話特徴抽出検査の活用例
5 自覚的評価(voice handicap index:VHI)
1.VHIスコアーの評価方法
2.VHIスコアーの活用例
6 評価方法の共通性と差異
トピックス
歌声の評価
ささやき声の研究
第8章 神経生理学的検査
1 はじめに
2 喉頭筋電図検査
1.筋電図の原理と臨床的意義
1)筋電図の原理 2)喉頭筋電図の臨床的意義 3)発声機能検査における喉頭筋電図の位置づけ
2.喉頭筋電図の手技
1)機器 2)導出法 3)甲状披裂筋 4)輪状甲状筋 5)その他の内喉頭筋 6)内喉頭筋以外の筋
3.喉頭筋電図所見の概論
1)運動時の喉頭筋電図 2)安静時の喉頭筋電図 3)neurogenic pattern 4)myogenic pattern
4.代表的疾患の喉頭筋電図
1)喉頭の運動障害 2)運動ニューロン疾患 3)重症筋無力症 4)痙攣性発声障害
5.喉頭筋電図の応用:痙攣性発声障害に対するボツリヌストキシン注入術
1)内転型痙攣性発声障害 2)外転型痙攣性発声障害 3)痙攣性発声障害の特殊型
3 まとめ
トピックス
代用音声
モーラ法
ちょっと一息
声種,声域,声帯長
PNP
響きのある声
声帯は楽器!!
もののいのち,数字のいのち
仮声帯発声
高齢者の声
「あ」という声?
MRIのしくみ
喉頭領域では3DCTは普及しない
特許からみた電気人工喉頭の推移
和文索引
欧文索引








