やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

▲序文

 理学療法の疾患分野には,筋骨格障害系理学療法学分野,内部障害系理学療法学分野,神経障害系理学療法学分野の3大分野がある.このうちの筋骨格障害系理学療法学分野は,多くの理学療法士が,主に整形外科術後後療法として取り扱ってきた歴史がある.理学療法白書の会員動向をみても,理学療法士が対象とする疾患の約5割がこれにあたり,またその対象も非常に幅広い.
 筋骨格障害系理学療法学の対象疾患に対する治療方法は,クリティカルパスなどによりかなりの部分ルーティン化しつつあるものの,他の疾患と同様にその病態に対する理解,診断の在り方,それらに基づく治療方法は日々進化しており,疾患に対する治療医学や障害医学に合わせ,対応する理学療法士が行う理学療法も進展させる必要がある.
 本書では,今日における筋骨格障害系理学療法分野の最新の知識・技術を系統的に集大成した.各項の執筆は,その分野における臨床経験の深い理学療法士の方々にお願いし,疾患ごとに最新の知識および理学療法技術を紹介していただいた.執筆にあたっては,理学療法を実施するうえで必要な病態メカニズム,理学療法評価,理学療法治療・技術,リスクなどについてわかりやすくご解説願い,新しい考え方を含めて手技別の理学療法を整理することで,系統だった筋骨格障害系理学療法の実際を臨床場面や理学療法士養成に役立てていただけるようご配慮いただいた.本書が,筋骨格障害で困っておられる方々に対する理学療法の発展に寄与できれば幸いである.
 最後に,本書の企画・出版にあたりご援助いただいた方々に深謝する.

2006年3月
▲居村 茂幸
序文
総論
 EBMに基づく筋骨格系障害のリハビリテーション(大峯三郎)
  はじめに
  I.障害の概念
  II.筋骨格系にみられる障害
   1.筋力低下
   2.関節可動域の障害
   3.神経―運動器協調機能の障害
   4.関節の安定性の障害
   5.身体アライメントの障害
   6.疼痛と腫脹
   7.感覚障害
   8.ADLおよび歩行障害
   9.精神障害
  III.筋骨格系の術前・術後管理における理学療法の実践
   1.筋骨格系障害と早期理学療法
   2.術後のクリニカルパス,診療ガイドラインの導入
   3.生活指導について
  おわりに
I.局所の障害と理学療法
 1.骨障害の理学療法(長澤 弘)
  I.骨折
   1.骨折治療に関連する理学療法からみた障害と理学療法
    1)術前の肺機能と障害
    2)必要な安静固定部位以外の廃用性障害
    3)筋力低下
    4)荷重量制限調整
    5)ADL制限
   2.骨折後局所の病態生理と医学的管理
   3.大腿骨頸部骨折,上腕骨骨折
    1)大腿骨頸部骨折
    2)上腕骨近位端骨折
  II.骨腫瘍
 2.靱帯損傷の理学療法(浦辺幸夫)
  I.靱帯損傷の原因・発生部位・修復
   1.靱帯損傷とその発生原因
   2.靱帯損傷の起こる部位
   3.靱帯の損傷と修復
  II.足関節内反捻挫
   1.たいへん多い足関節内反捻挫とその対処
   2.足関節内反捻挫が多い理由
   3.足関節内反捻挫の救急処置
   4.足関節内反捻挫の医学的治療と理学療法の実際
   5.足関節内反捻挫の具体的なエクササイズ
  III.膝関節靱帯損傷
   1.膝関節靱帯損傷
   2.ACL損傷の発生要因
   3.ACL再建術
   4.ACL再建術後の理学療法
  IV.実際の運動療法プログラム
 3.筋障害の理学療法(青木一治)
  I.筋筋膜損傷(腰部)
   1.腰部における筋筋膜の障害
    1)筋筋膜性腰痛
    2)腰部コンパートメント症候群
   2.予防
    1)筋筋膜性腰痛症
    2)腰部コンパートメント症候群の予防
   3.理学療法
    1)筋筋膜性腰痛症の理学療法
    2)腰部コンパートメント症候群
  II.筋硬結
   1.筋障害
    1)筋肉痛
    2)筋硬結の形成
    3)侵害受容器との関係
   2.筋硬結
    1)筋硬結の形態学的同意
    2)筋硬結の特徴
    3)筋硬結による種々の症候
   3.筋短縮の病態生理学的機序仮説
   4.理学療法
    1)物理療法
    2)運動療法
  III.廃用性障害
   1.廃用症候群
    1)廃用症候について
    2)廃用症候の原因
    3)廃用症候の主な障害
    4)廃用と筋力低下
   2.廃用障害の予防
    1)廃用症候を起こさないために
    2)一般的な予防
    3)廃用症候を増長しないための予防
   3.理学療法
    1)理学療法への取り組み
    2)高齢者へのトレーニング
    3)脳血管障害者に対して
    4)ベッドレスト者に対して
   4.リスク管理
    1)血流障害
    2)転倒防止
 4.関節機能障害の理学療法 (石井慎一郎)
  I.関節機能障害
   1.関節機能障害とは
   2.関節運動の基本事項
    1)関節の回転中心軸
    2)関節が正常に動くための必要条件
   3.関節機能障害の病態
    1)関節の異常運動
    2)関節機能障害の進行
  II.関節機能障害に対する理学療法の考え方
  III.変形性股関節症の理学療法
   1.変形性股関節症の病態
   2.臨床像
   3.変形性股関節症のバイオメカニクス
   4.変形性股関節症の理学療法―保存療法例
    1)上外側不安定性に対するアプローチ
    2)関節面圧の正常化に対するアプローチ
    3)骨頭荷重面の拡大に対するアプローチ
  IV.変形性膝関節症の理学療法
   1.変形性膝関節症の病態
   2.臨床像
   3.変形性膝関節症のバイオメカニクス
   4.変形性膝関節症の理学療法―保存療法例
    1)立脚初期のlateral thrustを制動し,膝関節内側面への応力集中を回避する
    2)荷重位における姿勢制御方略を改善し,膝関節の機械的ストレスを軽減する
    3)関節回転中心軸の再形成を図り,内側関節面の剪断力改善する
    4)関節周囲筋の再教育を行い,膝関節アライメントを正常化して関節の適合性を改善する
  V.変形性関節症のリスク管理
  VI.肩関節脱臼の理学療法
   1.肩関節脱臼の病態
   2.肩関節脱臼に対する治療
   3.肩関節のバイオメカニクス
   4.肩関節脱臼の理学療法
    1)腱板の機能強化
    2)肩甲骨周囲筋の筋力トレーニング
   5.リスク管理
    1)保存的療法の場合
    2)手術療法の場合
  おわりに
 5.皮膚障害の理学療法 (亘理克治)
  はじめに
  I.皮膚の構造と機能
  II.創傷治癒の過程
  III.創傷治療における物理療法の利用
  IV.代表的な疾患と理学療法
   1.熱傷の理学療法
    1)熱傷の病態生理
    2)熱傷の理学療法
   2.瘢痕の理学療法
    1)瘢痕の病態生理
    2)瘢痕の理学療法
   3.褥瘡の理学療法
    1)褥瘡の病態生理
    2)褥瘡の予防
    3)褥瘡の理学療法
    4)キネステティクの概念と理学療法
  おわりに
 6.末梢神経損傷の理学療法 (高倉保幸)
  I.末梢神経損傷の分類・評価および理学療法の原則
   1.末梢神経の分類と構造
   2.末梢神経損傷の分類
    1)Seddonの分類
   3.末梢神経損傷の回復の条件
   4.神経線維の再生
   5.筋の機能回復
   6.末梢神経損傷の評価
    1)現病歴
    2)現ADLとADL上での疼痛
    3)局所の状態
    4)触覚検査
    5)筋力
    6)電気生理的検査法
   7.末梢神経損傷の理学療法の原則
    1)患部の固定
    2)浮腫の予防と改善
    3)関節可動域運動
    4)筋力維持・増強運動
    5)動作練習
    6)低周波治療
    7)クリニカルパス
  II.四肢の末梢神経損傷
   1.腕神経叢麻痺
    1)腕神経叢
    2)損傷の原因
    3)麻痺の分類
    4)引き抜き損傷
    5)手術療法
    6)理学療法のポイント
   2.分娩麻痺
   3.橈骨神経麻痺
    1)橈骨神経
    2)損傷部と原因
    3)麻痺による障害
    4)手術療法
    5)理学療法のポイント
   4.正中神経麻痺
    1)正中神経
    2)損傷部と原因
    3)麻痺による障害
    4)手術療法
    5)理学療法のポイント
   5.尺骨神経麻痺
    1)尺骨神経
    2)損傷部と原因
    3)麻痺による障害
    4)手術療法
    5)理学療法のポイント
   6.大腿神経麻痺
    1)大腿神経
    2)損傷部と原因
    3)麻痺による障害
    4)理学療法のポイント
   7.坐骨神経麻痺
    1)坐骨神経
    2)損傷の原因
    3)麻痺による障害
    4)理学療法のポイント
II.全身障害と理学療法
 1.脊髄損傷 (水上昌文)
  I.脊髄損傷とは
  II.脊髄損傷の疫学
  III.麻痺の様態と病態
   1.完全麻痺と不全麻痺(重症度による分類)
   2.不全麻痺の形態別分類
  IV.損傷高位の判定と予後
   1.損傷高位の表記法
   2.国際標準評価法による判定
    1)運動レベルの判定
    2)感覚レベルの判定
   3.頸髄損傷完全四肢麻痺者に対する詳細な判定法
   4.損傷高位別の予後
  V.急性期管理と理学療法
   1.急性期の病態
   2.損傷脊椎の整復
    1)保存療法
    2)手術療法
   3.呼吸理学療法
    1)排痰手技
    2)胸郭拡張運動
    3)呼吸練習
   4.良肢位の保持と体位変換
   5.他動運動と筋再教育
  VI.回復期の理学療法とADL
   1.座位保持能力の向上
    1)座位保持のメカニズム
    2)座位練習
    3)座位バランスに影響する身体機能因子
   2.起居動作
    1)寝返り
    2)起き上がり
   3.プッシュアップ動作
    1)プッシュアップ動作方法とメカニズム
    2)プッシュアップ動作能力の規定因子
    3)プッシュアップ動作練習
   4.移乗動作
    1)車いす・ベッド間移乗動作
    2)車いす・トイレ間移乗動作
    3)車いす・床間移乗動作
   5.車いす操作
    1)車いす駆動
    2)キャスター挙上
    3)段差の昇降
   6.立位・歩行
    1)装具を用いた歩行機能再建
    2)立位歩行練習の実際
  VII.合併症とリスク管理
   1.自律神経障害
    1)起立性低血圧
    2)体温調節障害
    3)自律神経過反射
   2.褥瘡
   3.異所性骨化
  VIII.車いすと生活支援機器
   1.車いす
    1)クッションの選択
    2)座面高・傾斜・幅
    3)背もたれの高さ・角度
    4)ハンドリム
   2.その他の生活支援機器
    1)リフター
    2)環境制御装置
    3)自動車
  IX.社会復帰と在宅ケア
   1.退院から社会復帰まで
   2.在宅ケア
 2.切断―下肢切断を中心に― (大籔弘子)
  I.切断のリハビリテーション
   1.目的と理学療法士の役割
   2.切断部位の分類
   3.切断者の疫学統計
    1)切断者の発生率
    2)切断原因
    3)切断部位
    4)切断時年齢
  II.切断術前・切断術後(義足装着前)の急性期の理学療法
   1.切断術前・切断術後の評価
    1)医学的情報
    2)社会的情報
    3)身体機能評価
    4)断端の状態
    5)心理的・精神的状態
    6)ADL評価
   2.切断術前の治療
    1)関節可動域運動
    2)筋力増強運動
    3)切断術後を想定したADL練習
   3.切断術後(義足装着前)の治療
    1)断端の拘縮の予防
    2)断端の浮腫改善のための弾性包帯の使用方法
    3)断端の筋力増強運動
    4)非切断側下肢・上肢・体幹筋力増強運動
    5)全身持久力増強運動
    6)早期ADL練習
    7)断端末荷重練習
    8)物理療法
  III.義足の処方と義肢の種類
   1.義足の処方
   2.仮義足と本義足
   3.継手の種類
    1)股継手
    2)膝継手
    3)足部
  IV.義肢装着練習とADL練習
   1.義足装着に際しての評価
    1)義足の適合判定
    2)義足歩行能力の評価
    3)ADL評価
   2. 各切断レベル別の義足の特徴と義足歩行練習上の留意点
    1)股義足
    2)大腿義足
    3)膝関節離断・膝義足
    4)下腿義足
    5)サイム義足
    6)両側下肢切断
   3.義足装着練習(一側大腿切断者)
    1)義足装着指導
    2)平行棒内基本練習
    3)平行棒外歩行練習
    4)歩行速度アップ(速度を向上させる)練習
    5)応用歩行練習
    6)義足装着での伸張運動,筋力増強運動
   4.日常生活動作(ADL)練習
   5.スポーツ・レクリエーションへの参加
   6.高齢下肢切断者の義足歩行
  V.在宅生活と社会復帰
   1.訪問指導と地域との連携
   2.フォローアップでの評価
   3.在宅生活の実際
    1)一側下腿・サイム切断者
    2)一側膝関節離断・大腿切断・股関節離断
  VI.切断術後の断端ケア
   1.従来式義肢装着法(delayed prosthetic fitting):弾性包帯法(soft dressing)
   2.早期義肢装着法(early prosthetic fitting):ギプスソケット装着法(rigid dressing)
   3.術直後義肢装着法(immediate operative postprosthetic fitting;IPOPF)
 3.切断―上肢切断を中心に― (中村春基)
  I.義手装着のための管理と処置方針
   1.医学的な管理
    1)創の管理
    2)形態の管理
    3)関節可動域の改善と維持
    4)筋力・筋持久力の増強,体力の維持
    5)感覚,知覚の改善
    6)汗と臭い
   2.装着前訓練
   3.切断部位と義肢との関係
  II.義手の分類・構造・操作
   1.義手の分類と処方
   2.義手の構造
    1)能動義手の構造
   3.仮義手
   4.義手評価
   5.上腕能動義手の操作
    1)フックの開閉操作
    2)肘継手の屈伸の操作
    3)肘継手のロック・アンロック操作
   6.操作訓練および使用場面
   7.筋電義手
    1)電動義手の特徴
    2)前腕筋電義手の構造と操作様式
    3)処方・供給までの流れ
    4)収縮および操作訓練
    5)筋電義手の使用場面の紹介
 4.関節リウマチ (八木範彦)
  I.障害とADL
  II.関節障害の評価と治療
   1.肩関節
   2.股関節
   3.膝関節
   4.足関節
  III.理学療法
   1.肩関節のROM ex
   2.THA後の運動療法
   3.TKA後の運動療法
   4.足関節の装具療法
   5.筋力強化
   6.持久力の向上
   7.運動の目標
  IV.生活支援機器
   1.自助具
   2.リウマチ杖
   3.車いす
  V.社会復帰と在宅ケア―家屋改造のポイント
  VI.病態・生理と薬物療法
   1.病理・病態
   2.薬物療法
    1)非ステロイド抗炎症剤,NSAIDs
    2)特殊抗リウマチ剤,DMARDs
    3)副腎皮質ステロイド剤
    4)新しい薬物療法
  おわりに
 5.疼痛に対する理学療法(藤縄 理)
  はじめに
  I.脊柱の機能と機能障害
   1.脊柱の支持性と可動性
   2.脊柱とその構成組織の機能障害
    1)椎間板の機能異常
    2)椎間関節機能異常
    3)筋・筋膜機能異常
    4)神経の可動性と神経症状
    5)血管
    6)骨
  II.機能障害に起因する疼痛の評価
   1.主観的評価(聞き取り)
   2.観察と姿勢の評価
    1)全体像の観察
    2)側方からの観察
    3)前方・後方からの観察
    4)立位での触診と対称性の検査
   3.自動運動検査
   4.他動運動検査
    1)関節可動域
    2)抵抗感と痛みの関連
   5.等尺性抵抗運動検査
   6.関節副運動検査
    1)離開
    2)圧迫
    3)滑り
   7.神経学的検査
    1)反射検査
    2)感覚検査
    3)神経ダイナミック検査
   8.触診
    1)状態の触診
    2)骨や関節の位置の触診
    3)関節運動の触診
  III.理学療法の原則
   1.関節モビライゼーションとマニピュレーション
    1)関節モビライゼーション
    2)マニピュレーション
   2.自動運動を伴う関節モビライゼーション
   3.軟部組織モビライゼーション
   4.神経モビライゼーション
    1)神経周辺組織の機能異常により神経の運動性が制限されている場合
    2)神経組織に機能異常がある場合
   5.運動療法
   6.姿勢と自己治療そして日常生活活動の指導
   7.物理療法
   8.テーピング
  IV.腰痛・下肢痛の理学療法
   1.病態生理と理学療法
   2.リスク管理
  V.頸部・肩・上肢痛の理学療法
   1.病態生理と理学療法
   2.リスク管理
  おわりに
 6.スポーツ傷害に対する理学療法 (金子文成)
  I.概念
   1.スポーツ傷害の発生と理学療法過程
   2.スポーツ理学療法が目標とするもの
  II.スポーツ理学療法におけるクリニカルリーズニングのための評価
   1.理学療法評価の考え方
   2.問診(病歴聴取)
   3.視診
   4.検査
    1)運動検査:収縮性組織(contractile tissue)と非収縮性組織(non-contractile or inert tissue)
    2)スポーツ傷害に特徴的な例外,および紛らわしい例
    3)スポーツ動作
    4)機能的運動検査
   5.特殊検査
   6.神経学的検査
   7.関節内副運動検査
   8.触診
  III.理学療法
   1.リスク管理および急性外傷への対応
    1)再受傷の予防
    2)急性外傷への対応
   2.物理療法
    1)モダリティ
    2)寒冷療法
   3.自動運動範囲の拡大
    1)運動制限の原因
    2)徒手的な方法
   4.エクササイズ
    1)安定筋(fixator)および運動筋(mover)の筋力強化と運動学習
    2)関節内副運動を補助しながらの運動
    3)スポーツ動作獲得のための進行過程
    4)ハーフスクワットの実施に際して
    5)段階的なフィールドでの練習への復帰
    6)患部の周囲を含む患部外の身体部位に関するコンディショニング
   5.補装具療法
    1)テーピング
    2)足底挿板
  IV.理学療法策定のための運動学的背景
   1.運動連鎖について
   2.OKC―ExとCKC―Exのメリット・デメリット
   3.運動面を変換する斜め蝶番関節
   4.動的アライメント
   5.多関節の連続運動連鎖(serial kinematic chain)および構成運動に関する4次元的思考
III.小児期・老年期の障害と理学療法
 1.小児期・成長期の障害 (宮崎 泰)
  I.先天性股関節脱臼(luxatio coxae congenita;LCC)
   1.治療例
   2.理学療法
    1)主な評価
    2)理学療法プログラム例
   3.病態生理
   4.リスク管理
  II.二分脊椎(spina bifida occulta)
   1.理学療法
    1)主な評価
    2)理学療法プログラム例
   2.病態生理
   3.リスク管理
  III.骨形成不全症(osteogenesis imperfecta;OI)
   1.理学療法
    1)主な評価
    2)理学療法プログラム例
   2.病態生理
   3.リスク管理
  IV.側彎(scoliosis)
   1.理学療法
    1)主な評価
    2)理学療法プログラム例
   2.病態生理
   3.リスク管理
  V.小児の切断(child's amputation)
   1.理学療法
    1)主な評価
    2)理学療法プログラム例
   2.病態生理
   3.リスク管理
  VI.小児骨折(child's fracture)
   1.理学療法
    1)主な評価
    2)理学療法プログラム例
   2.病態生理
   3.リスク管理
  VII.脚長差を伴う骨関節疾患
   1.理学療法
    1)主な評価
    2)脚延長後のPTプログラム例
   2.リスク管理
  おわりに
 2.高齢期の障害 (間瀬教史)
  I.加齢による筋骨格系の変化
   1.加齢に伴う筋の変化
    1)筋力の変化
    2)筋の量的な変化
    3)筋の質的な変化
   2.加齢に伴う骨の変化-特に骨量(骨密度)について
   3.加齢に伴う脊柱の変化
   4.加齢に伴う関節の変化
   5.加齢に伴う固有感覚の変化
  II.高齢期における骨粗鬆症と理学療法
   1.骨粗鬆症とは
   2.骨粗鬆症の分類
   3.骨粗鬆症の診断
   4.骨と運動
    1)各年代に必要な運動
    2)運動による骨への歪みと反応
    3)骨量増加にはどのような運動が有効か
    4)高齢者ではどの程度の運動をどのくらい行うのが有効か
   5.骨量改善を目的に行われる理学療法
    1)全身持久力トレーニング
    2)筋力トレーニング
    3)骨粗鬆症に対する体操
   6.各年代における食事と骨量減少の予防
    1)思春期
    2)青年期
    3)更年期
    4)高齢期
  III.廃用症候群
   1.病態生理
    1)筋の廃用性変化
    2)骨・関節の廃用性変化
    3)呼吸循環器系の廃用性変化
    4)皮膚の廃用性変化
   2.理学療法
    1)早期離床および活動性の向上
    2)基本動作練習
    3)筋力トレーニング
    4)全身持久力トレーニング
    5)関節可動域練習
    6)起立性低血圧への対応
    7)深部静脈血栓症への対応
    8)呼吸理学療法
    9)褥瘡予防
    10)転倒の予防
  IV.加齢性脊椎疾患:病態生理,理学療法,リスク管理
   1.病態生理
    1)脊椎圧迫骨折
    2)変形性脊椎症および変形性椎間関節症
    3)黄色靱帯硬化症
   2.脊椎圧迫骨折の理学療法
    1)急性期の理学療法
    2)慢性期の理学療法
 索引