やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

第6版の序

 昨年,『臨床運動学 第3版』の上梓に当たり,私たちは『基礎運動学 第5版』の記述が不十分であったことを痛感した.
 20世紀後半を振り返ってみると,1970年代の神経科学,80年代の認知科学,そして90年代の脳科学へと,運動学の基礎となる科学領域における発展はめざましいものであった.現在,それらは認知神経科学へと再統合される方向にあるように思える.しかし,人間の運動発達や運動学習を理解するためのモデルには,反射階層モデル,システムモデル,生態心理学やコネクショニストのモデルなどが複数の領域から提出されている.それらと並行して,姿勢や動作の制御にかかわる神経機構にも新たな仮説が導入され,感覚-運動過程を中枢神経系における情報処理というメタファーで説明することが盛んに行われている.また,運動行動について,それの意味的描写に終始し,原因となる生体の活動を区別して記述することが不十分なこともある.近年,脳画像の技術的進歩にともなって,運動行動と中枢神経系の活動との関連を検討することも進められるようになった.運動学の基底をなす自然科学の領域が急速に拡大しているのである.
 科学を,@人々に受け入れられる仕方で現象を記述し,Aそれを説明する概念的システムやモデル(説明的仮説)を掲げ,Bモデルから諸現象を演繹し,Cそれらの現象を実際に確認するという過程であるとすれぱ,運動の性質や原因を予測できて,中枢神経系の解剖学および生理学の知識とすべての点で整合性を示しているような運動制御の理論は,現在のところ確立していない.
 このような状況を考慮して,今回はとくに動作の運動制御,運動発達と運動学習に多くの修正,加筆を行った.また,解剖学用語をはじめとして,全体を通して学術用語にもかなりの訂正を加えた.読者諸氏のご批判,ご教示を仰ぎたい.
 平成15年10月
 中村隆一

〔追記〕
 人体にかかわる名称が学問領域によって相違することがあるため,第6版第10刷の発行に際し,日本解剖学会監修『解剖学用語 改訂13版』(医学書院,2007)に準拠して用語の統一を図った.また,内容の一部に最近の知見を加え,主として第2〜5,10章を補足,訂正した.
 平成24年1月
 中村隆一

第5版の序

 『基礎運動学』の初版が出版されてから間もなく4半世紀になる.この間にも最近の知見を取り入れつつ,部分的な改訂は加えてきた.今回は全体の構成も検討して,数年をかけて規模の大きな見直しを行った.
 本書は人間の身体運動を理解するための基礎的知識を紹介することを旨として,また運動学は応用科学であることを前提に執筆してきた.身体運動を理解するために,現象としての身体運動を力学,解剖学と生理学へ還元して説明する試み,次いで運動を基礎として動作や行為を構成的に説明することに努めている.運動発達や運動学習では,心理学からのアプローチを主体とした記述が多くなる.この領域は神経科学あるいは脳科学によって説明できる段階に至ってはいないと思うからである.
 初版の「はじめに」で述べた「人間の運動をまず自分の眼で見て,紙とペンで記載できるところに運動学の基礎がある」という立場は,ここでも踏襲した心積もりである.しかし,身体運動の分析にかかわる各種機器の利用が比較的容易となった現在,言語だけでは正確な記述が困難である運動軌跡の説明などには,機器による測定記録を多く採用した.学生や研究生が機器の利用とデータの解釈に慣れることによって,現場における肉眼的観察が正確になることは,私たちの長年にわたる経験である.本書に描かれている運動軌跡,そのほかのデータを熟視することによって,運動分析に優れた技能を獲得されることを期待したい.そこに基礎運動学の出発点があるからである.
 平成12年1月
 中村隆一
 齋藤 宏
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〔追記〕
 平成14年5月,私たちは臨床運動学第3版を上梓し,3次元空間における運動軌道や床反力記録など,多くの運動学的分析および運動力学的分析を紹介した.そのさい,種々の記録がどのようにして得られるのか,それらの意味づけはどのようにしてなされるのかに関する基礎的知識が,読者にあることを前提としていた.しかし,既存の「基礎運動学」では不十分である.そこで,長崎 浩教授の協力を得て,「2.力学の基礎」を「2.生体力学の基礎」と変更し,各種の機器によって得られるデータの処理法や意味づけの役に立つように,内容を大幅に改訂した.
 平成14年11月
 中村隆一
基礎運動学 第6版 目次

第6版の序
第5版の序
第4版の序
第3版の序
第2版の序
第1版の序
はじめに

■1 運動学とは
 1 運動学とその領域
 2 運動学の歴史
 3 運動学の現状と展望
 4 身体運動のとらえ方

■2 生体力学の基礎
 1 身体運動と力学
  1) 生体力学的アプローチ
  2) 運動学と運動力学
 2 時間と空間
  1) 時間
  2) 空間
   (1)位置の直交座標表示
   (2)極座標表示
  3)身体運動の面と軸
   (1)基本肢位
   (2)運動の面と軸
 3 運動の観測
  1) 観測
   (1)アナログとデジタル
   (2)観測表
   (3)観測表の例
  2) 運動軌道とそのグラフ表示
   (1)運動軌道
   (2)位置-時間グラフ
 4 運動学的分析
  1) 変位
  2) 速度
   (1)平均速度
   (2)速度の単位
   (3)運動時間
   (4)速度-時間グラフ
   (5)瞬間速度
  3) 加速度
   (1)平均加速度
   (2)加速度の単位
   (3)加速度-時間グラフ
   (4)瞬間加速度
  4)変位,速度,加速度の関係
 5 円運動
  1) 並進運動と回転運動
   (1)関節運動の極座標表示
  2) 角速度と角加速度
   (1)線速度と角速度
   (2)角加速度
  3) スティック・ダイアグラム
 6 筋力と重力
  1)筋の活動張力と重力
   (1)筋の静止張力と活動張力
   (2)重力
   (3)筋力と重力の働き
  2) ベクトル
   (1)ベクトルとスカラー
   (2)ベクトルの合成と分解
 7 モーメント
  1) 剛体と回転運動
  2) モーメント
   (1)力の回転作用
   (2)モーメント,トルク
   (3)モーメントの向き
  3) 剛体の平衡条件
   (1)回転平衡条件
   (2)並進平衡条件
   (3)てこの平衡
  4) 重心
   (1)剛体の重心
   (2)バランスの安定性
   (3)体節の重心と体重心
   (4)外力と内力
 8 運動法則
  1) Newtonの運動法則
   (1)運動の第2法則
   (2)運動の第1法則
   (3)運動の第3法則
  2) 質量と力の単位
   (1)質量
   (2)力の単位ニュートン
  3) 重心の運動
   (1)重力加速度
   (2)重心の運動
   (3)重量
  4) 剛体の回転運動
   (1)剛体の運動法則
   (2)身体運動の原因としての筋張力
   (3)身体運動の原因としての重力
 9 仕事とエネルギー
  1) 仕事
   (1)エネルギーと仕事
   (2)仕事率(パワー)
  2) 力学的エネルギー
   (1)運動エネルギー
   (2)位置エネルギー
   (3)力学的エネルギーの保存法則
 10 身体とてこ
  1) てこの種類
   (1)第1のてこ
   (2)第2のてこ
   (3)第3のてこ
  2) てこの力学的有利性
   (1)力学的有利性
   (2)力の作用する角度
  3) 滑車と輪軸
 11 骨と関節の運動
  1) 骨の運動の基本形
  2) 関節内の運動

■3 生体の構造と機能
 1 解剖学と生理学
 2 細胞
  1) 細胞の構造
  2) 細胞内での化学反応
  3) 細胞膜の興奮
   (1)静止電位
   (2)活動電位
  4) 神経線椎の興奮伝導
  5) 神経線椎の種類
 3 組織
  1) 上皮組織
  2) 結合組織
  3) 筋組織
  4) 神経組織
 4 運動器の構造と機能
  1) 骨の構造と機能
   (1)基本構造
   (2)骨の循環系と神経系
   (3)骨の構成成分
   (4)骨の発生と成長
   (5)骨とビタミン,ホルモン
  2) 関節の構造と機能
   (1)関節の分類
   (2)関節軟骨
   (3)関節包
   (4)滑膜と滑液
   (5)関節円板と関節半月
   (6)関節運動の表し方
  3) 腱および靱帯の構造と機能
   (1)腱
   (2)靱帯
  4) 骨格筋
   (1)骨格筋の構造
   (2)骨格筋の血管
   (3)骨格筋の微細構造と筋収縮機序
   (4)筋線維の種類
   (5)神経筋接合部と神経筋伝達
   (6)運動単位
   (7)筋収縮の基礎的性質
   (8)筋収縮の様態
   (9)筋の働き
   (10)筋肥大と筋萎縮
 5 神経系
  1) 末梢神経系
   (1)体性神経線維
   (2)自律神経
  2) シナプス
   (1)シナプス伝達
   (2)神経回路網
  3) 中枢神経系
   (1)脊髄
   (2)脳
 6 運動の中枢神経機構
  1) 反射運動
   (1)反射弓
   (2)反射運動の種類
   (3)中枢神経系と反射統合
  2) 脊髄反射(spinal reflex)
   (1)伸張反射
   (2)屈筋反射
   (3)交差性反射
   (4)脊髄節間反射
   (5)反射の中枢制御
  3) 姿勢反射と立ち直り反射
   (1)除脳固縮
   (2)脊髄動物
   (3)低位除脳動物
   (4)高位除脳動物
   (5)大脳皮質の関与する反応
  4) 姿勢保持と平衡速動反射
   (1)静止姿勢保持の反射
   (2)平衡速動反射
   (3)姿勢保持にかかわる応答の適応性
   (4)姿勢保持機構と意図的運動
  5) 随意運動
   (1)行為,動作と運動
   (2)運動行動からみた階層構造
   (3)フィードバック制御とフィードフォワード制御
   (4)運動計画
   (5)運動プログラム
   (6)運動準備状態
   (7)随意運動の中枢機構
   (8)運動制御論におけるモデル
   (9)動作の神経心理学
 7 感覚器の構造と機能
  1) 感覚の性質
  2) 感覚の分類
  3) 体性感覚
   (1)皮膚受容器とその機能
   (2)固有受容器とその機能
   (3)体性感覚の伝導路
  4) 平衡感覚
   (1)卵形嚢,球形嚢とその機能
   (2)半規管とその機能
   (3)前庭神経核の出力系
  5) 視覚
   (1)眼球運動
   (2)眼球運動と視覚
   (3)視覚と姿勢,運動
 8 呼吸
  1) 呼吸器
  2) 換気
   (1)吸息
   (2)呼息
  3) 肺活量測定と肺気量分画
  4) ガス交換
  5) 呼吸運動の制御
   (1)呼吸運動の中枢
   (2)呼吸中枢の中枢性制御
   (3)呼吸中枢の末梢性制御
  6) 運動と呼吸
   (1)運動と換気
   (2)換気増加の機序
 9 血液と循環
  1) 血液
   (1)血漿
   (2)細胞成分
  2) 心臓
   (1)心臓の構造
   (2)心周期
   (3)心拍出量の調整
  3) 体循環と肺循環
   (1)体循環
   (2)肺循環
  4) リンパ液とリンパ系
  5) 運動時の循環制御
   (1)筋血流の自己調節
   (2)神経性制御
   (3)筋における変化
   (4)心臓循環系の変化
 10 体温調整
  1) 熱の産生
  2) 熱の喪失
  3) 体温調節の機序
  4) 運動の影響
 11 腎臓と酸塩基平衡
  1) 腎臓の構造と機能
   (1)ネフロン
   (2)尿の生成
   (3)ホルモンによる調節
  2) 尿
  3) 酸塩基平衡
  4) 運動と腎機能
 12 栄養とエネルギー代謝
  1) 消化と吸収
  2) 栄養素
   (1)糖質
   (2)脂質
   (3)蛋白
   (4)その他
  3) エネルギー代謝
   (1)カロリー
   (2)エネルギー代謝の測定
   (3)基礎代謝
   (4)エネルギー代謝率
   (5)代謝当量
  4) 運動とエネルギー代謝
   (1)効率
   (2)筋収縮とエネルギー代謝
   (3)ホルモンによる調節
   (4)運動時の呼吸商
   (5)運動と消化機能
■4 四肢と体幹の運動
 1 機能解剖学―筋学を中心に
 2 上肢帯と上肢の運動
  1) 上肢帯と肩関節の運動
   (1)関節と靱帯
   (2)上肢帯と肩関節の動き
   (3)上肢帯の筋
   (4)肩関節の筋
  2) 肘関節と前腕の運動
   (1)関節と靱帯
   (2)肘関節の動き
   (3)肘関節の筋
  3) 手関節と手の運動
   (1)手の皮膚
   (2)手の骨
   (3)手の関節と靱帯
   (4)腱鞘
   (5)指背腱膜
   (6)手関節と手の筋
   (7)手のアーチ
   (8)手の把持動作パターン
   (9)手の機能肢位
   (10)手の変形
 3 下肢帯と下肢の運動
  1) 下肢帯と股関節の運動
   (1)関節と靱帯
   (2)股関節の動き
   (3)股関節の筋
  2) 膝関節の運動
   (1)関節と靱帯
   (2)膝関節の動き
   (3)膝関節の筋
  3) 足関節と足の運動
   (1)関節と靱帯
   (2)足の筋
   (3)足のアーチ
   (4)足の変形
 4 体幹の運動
  1) 頸椎の運動
   (1)頸椎
   (2)椎骨動脈
   (3)頸神経
   (4)頸部の筋
  2) 胸椎と胸郭の運動
   (1)胸郭
   (2)関節
   (3)胸郭の動き
   (4)胸郭の筋
  3) 腰椎の運動
   (1)腰椎
   (2)関節と靱帯
   (3)筋
 5 顔面および頭部の運動
   (1)頭蓋骨
   (2)頭部の筋
■5 運動と動作の分析
 1 運動行動の諸側面
 2 運動学的分析
  1) 方法
   (1)第1段階(step I):運動の記載と細区分
   (2)第2段階(step II):関節運動と筋活動の分析
   (3)第3段階(step III):運動観察のまとめと評価
  2) 関節運動,筋活動の分析用語
   (1)準備(preliminary information)
   (2)関節運動のための用語(terminology for joint action)
   (3)観察された関節運動(observed joint action)
   (4)外力の関節運動への影響(joint action tendency of outside forces)
   (5)活動している筋群(muscle group active)
   (6)筋収縮の種類(kinds of contraction)
   (7)体運動の種類(kinds of body movement)
   (8)特殊な筋活動(specific muscles active)
   (9)好ましくない活動(undesired side actions)
  3) 運動分析の例――腕立て伏せ
  4) 運動の分析に使用される機器
 3 作業・動作の分析
  1) 作業分析
   (1)作業分析の方法
   (2)作業分析の例・庭散水
  2) 動作分析
   (1)動作分析の方法
   (2)動作分析の例―ペンで文字を書く
  3) 時間研究
   (1)時間研究の方法
   (2)時間研究の例―椅子間移動
   (3)作業測定の方法
 4 身体運動能力の検査
  1) 運動負荷試験
  2) 関節可動域
  3) 徒手筋力テスト
  4) 運動発達のテスト
   (1)バランス反応テスト
   (2)運動年齢テスト
   (3)起居・移動のテスト
■6 体力と運動処方
 1 体力とは
 2 身体運動のエネルギー代謝
  1) 無酸素性エネルギー
  2) 有酸素性エネルギー
 3 運動処方
  1) 運動処方とは
  2) メディカルチェック
  3) 運動負荷試験
   (1)目的
   (2)様式
   (3)最大運動負荷および最大下運動負荷試験
   (4)実施時の注意事項
  4) 運動処方の要点
   (1)訓練の諸原理
   (2)運動処方の内容
■7 姿勢
 1 姿勢とその制御をめぐって
 2 重心
  1) 人体の重心測定
  2) 安静立位姿勢における重心線
 3 立位姿勢の安定性
 4 姿勢の記載と類型
  1) 構えと体位
  2) 静的姿勢と動的姿勢
  3) よい姿勢とは
  4) 姿勢の分類
  5) 日常的な姿勢
 5 立位姿勢
  1) 安静立位姿勢と筋活動
  2) 立位姿勢の重心動揺と安定性限界
  3)防御反応と姿勢戦略
 6 立位姿勢の異常
  1) 見方の要点
   (1)立位姿勢
   (2)バランス安定性のテスト
  2) 骨関節疾患による異常姿勢
  3) 神経疾患による異常姿勢
■8 歩行と走行
 1 歩行と運動学
 2 歩行周期
 3 運動学的分析
  1) 重心移動と体節回旋
   (1)重心の軌跡
   (2)体節の回旋
  2) 下肢関節の角度変化
  3) 歩行の決定因
  4) 歩行時の上肢の運動
 4 運動力学的分析
  1) 床反力
  2) 足底圧
  3) 歩行時の筋モーメント
 5 筋電図ポリグラフ
 6 歩行時のエネルギー代謝
  1) エネルギー消費の測定
  2) 歩行速度とエネルギー消費
  3) 生理的コスト指数と6分間歩行テスト
 7 小児の歩行
  1) 小児の起立と歩行の発達
  2) 小児歩行の特徴
 8 高齢者の歩行
 9 歩行の神経機構
 10 異常歩行
  1) 正常歩行の変形(歩き方のくせ)
  2) 異常歩行の観察
  3) 異常歩行の原因
   (1)運動器疾患による異常歩行
   (2)痛みによる異常歩行
   (3)神経筋疾患による異常歩行
 11 走行
  1) 走行の姿勢と力学的原理
  2) 運動学的分析(関節の運動)
  3) 走行時の経済性と疲労
  4) 走行の運動発達
 12 階段と踏台の昇降
  1)歩行周期
   (1)昇段(walking up stairs)
   (2)降段(walking down stairs)
  2)階段昇降の分析
  3)段差の昇降
 付車椅子の推進
  1) 推進周期と空間時間変数
   (1)押し出し相(push phase)
   (2)回復相(recovery phase)
  2) 運動学的分析
  3) 運動力学的分析
  4) 筋電図ポリグラフ
  5) 車椅子推進のエネルギー消費と呼吸循環器系の反応
■9 運動発達
 1 発達とは
  1) 成長,成熟と発達
  2) 運動発達の研究の歴史
  3) 発達段階
 2 発達分析
  1) 発達分析について
   (1)状態像の特徴づけ
   (2)発達の特徴
  2) 発達分析の手順
   (1)構造・機能分析
   (2)系列分析
   (3)移行分析
  3) 運動発達研究への応用例
   (1)背臥位から立位への動作
   (2)重力下での協調運動の獲得
 3 中枢神経系の発生と運動発達
 4 胎児および幼児の運動発達
  1) 胎児期
  2) 乳幼児期
   (1)反射と反応
   (2)全身運動
  3) 上肢の運動
  4) 知覚運動機能
 5 学齢期の運動発達
■10 運動学習
 1 学習と記憶
  1) 学習とは
   (1)学習の諸側面
   (2)2種類の学習
  2) 感覚記憶,短期記憶と長期記憶
  3) 2つの記憶系
  4) 運動学習の特徴
 2 運動技能
  1) 運動技能とパフォーマンス
  2) 運動課題
  3) 協調と制御,技能
  4) 運動学習に対する感覚系の役割
  5) 運動能力
 3 学習の諸理論
  1) 生得的行動と学習行動
  2) 単純学習
  3) 条件づけ
   (1)古典的条件づけ
   (2)道具的条件づけ
  4) 認知的立場の学習理論
 4 運動学習の諸理論
  1) 運動学習における段階とは
  2) 運動技能学習の3段階
  3) スキーマ(図式: schema)説
  4) 運動学習への認知科学的アプローチ
   (1)ACT*モデル
   (2)ニューラルネットワークモデル
   (3)神経心理学的理論
 5 運動学習の神経生物学
  1) ニューロンとシナプス,局所回路の変化
  2) 小 脳
  3) 大脳皮質と基底核
 6 練習と訓練
  1) 練習と訓練,ドリル
  2) 学習曲線
  3) 練習の効果
  4) 動機づけ
  5) フィードバック
  6) 訓練および練習の時間
  7) 全体法と部分法
  8) 学習の転移
  9) 運動技能の保持

文献
付録
 1.人体の骨格
 2.人体の筋
 3.皮膚の感覚神経
 4.四肢の末梢神経
 5.主な筋の神経支配
 6.関節可動域表示ならびに測定法
 7.本書で用いられる力学の単位法

日本語索引
外国語索引