序
このたび,新・医用放射線科学講座の一環として,「放射線腫瘍学」と題した教科書を発刊する.すでに放射線腫瘍学,放射線治療学と題された成書は多く見受けられるが,その多くは医学部学生・研修医・専修医向けに記述されたものである.それらは診療放射線技師養成校の学生や放射線治療技師初学者には難解なものになっている傾向にあり,診療放射線技師/学生向けに特化した教科書はこれまで皆無であった.
そこで本書の特徴として,学生にとってわかりやすい平易な表現に努め,図表も可能なかぎり多用し,より深い理解につながるように工夫をした.
構成は2部構成とし,第1編は放射線治療を支える土台部分である「がん治療総論」「放射線治療概論」「放射線生物学との関わり」「強度変調放射線治療」「定位放射線治療」「陽子線治療」「重粒子線治療」「ホウ素中性子補足療法」「密封小線源治療」「核医学治療」の10章で構成し,各専門家の方々が基礎から最新情報までを網羅して執筆いただいた.
第2編は腫瘍別各論として,「脳腫瘍」「頭頸部腫瘍」「食道癌」「乳癌」「肺癌・縦隔腫瘍」「肝癌・胆道癌・膵癌」「子宮癌・卵巣癌」「前立腺癌」「直腸癌・膀胱癌」「転移性腫瘍・悪性リンパ腫・白血病」「皮膚癌・小児がん」「全身照射・緊急照射・緩和(姑息)照射」「良性腫瘍」の13章構成で,各領域の著名な先生方に専門家の視点から学生にとって必要最低限の内容を中心に,各がん種の基礎から最新の高精度治療の実際までを解説いただいている.
以上のように,本書は放射線治療の基礎と臨床について,読者の必要に応じた章を読んでもらえるように構成している.ただし医学物理に関する章はあえて設けていないため,他の成書を参考にしてもらいたい.なお,本書は放射線治療専門放射線技師/物理士の各専門家と,とく腫瘍別各論においては放射線治療専門医の先生方を中心に執筆いただいている.
診療放射線技師/学生のみならず,放射線治療に携わっておられる看護師・医学生にとっても有用な内容となるよう腐心したので,ぜひご活用いただきたい.
2019年12月
大阪大学大学院准教授
松本光弘
発刊に際して
本書は松本光弘先生の発案で発行されました.全体構成,章立てから内容,細かい執筆要領に至るまで,主導的に進められました.ご自身の担当章が一番多く執筆されました.そして,原稿収集し,その後のチェックに至るまで終始中心になって取り組まれました.本書作成の時期はずっと,ご自身の病気をおして執筆・編集にご尽力されました.
最後は身体を引きずるようにされて,正しく身を削って取り組まれました.丁度,最終校正がほぼ終わり,索引語の選定を行う直前の段階の仕上げのみを残されて,逝去されました.いわば命を賭して松本先生が最期に編著された遺作です.発刊を直前にして,ご自身が目にすることなく他界されたことは残念でなりません.
松本先生は常々,診療放射線技師や放射線技術系学生に丁度よい放射線腫瘍学の教科書がないと仰っておられました.その思いから,自身の手による発刊を決意されたのだと思います.編集中は,医師を含む執筆者の原稿をもう少し技師/学生向けに書き直してくださいと何度もやりとりをされていました.
臨床現場の技師,技術系学生にとって重要となる放射線腫瘍学の内容を二編に大別しました.
第1編 総論は放射線治療技術の基礎として,がんおよび放射線治療の概論,その基礎の放射線生物学,近年進歩した高精度外部放射線治療,粒子線治療に章を割いています.
第2編 腫瘍別各論は部位ごとに,腫瘍の概要,解剖,Stage別治療法,放射線治療の照射法,線量配分,線量分布,DVH評価を著しました.アップデートされ続ける治療成績より合併症に重点をおきました.各部位での寡分割照射および粒子線治療の可能性にも言及しています.
このように技師,技術系学生に適した教科書をという松本先生の遺志がこもる充実した内容の教科書となっています.
読者の皆様には,是非,その精神を読み取っていただき,日々の学習,臨床の現場でお役立ていただきたいと思います.
この刊行された本書を,故人に捧げたいと存じます.
2020年2月
大阪大学大学院教授
小泉雅彦
このたび,新・医用放射線科学講座の一環として,「放射線腫瘍学」と題した教科書を発刊する.すでに放射線腫瘍学,放射線治療学と題された成書は多く見受けられるが,その多くは医学部学生・研修医・専修医向けに記述されたものである.それらは診療放射線技師養成校の学生や放射線治療技師初学者には難解なものになっている傾向にあり,診療放射線技師/学生向けに特化した教科書はこれまで皆無であった.
そこで本書の特徴として,学生にとってわかりやすい平易な表現に努め,図表も可能なかぎり多用し,より深い理解につながるように工夫をした.
構成は2部構成とし,第1編は放射線治療を支える土台部分である「がん治療総論」「放射線治療概論」「放射線生物学との関わり」「強度変調放射線治療」「定位放射線治療」「陽子線治療」「重粒子線治療」「ホウ素中性子補足療法」「密封小線源治療」「核医学治療」の10章で構成し,各専門家の方々が基礎から最新情報までを網羅して執筆いただいた.
第2編は腫瘍別各論として,「脳腫瘍」「頭頸部腫瘍」「食道癌」「乳癌」「肺癌・縦隔腫瘍」「肝癌・胆道癌・膵癌」「子宮癌・卵巣癌」「前立腺癌」「直腸癌・膀胱癌」「転移性腫瘍・悪性リンパ腫・白血病」「皮膚癌・小児がん」「全身照射・緊急照射・緩和(姑息)照射」「良性腫瘍」の13章構成で,各領域の著名な先生方に専門家の視点から学生にとって必要最低限の内容を中心に,各がん種の基礎から最新の高精度治療の実際までを解説いただいている.
以上のように,本書は放射線治療の基礎と臨床について,読者の必要に応じた章を読んでもらえるように構成している.ただし医学物理に関する章はあえて設けていないため,他の成書を参考にしてもらいたい.なお,本書は放射線治療専門放射線技師/物理士の各専門家と,とく腫瘍別各論においては放射線治療専門医の先生方を中心に執筆いただいている.
診療放射線技師/学生のみならず,放射線治療に携わっておられる看護師・医学生にとっても有用な内容となるよう腐心したので,ぜひご活用いただきたい.
2019年12月
大阪大学大学院准教授
松本光弘
発刊に際して
本書は松本光弘先生の発案で発行されました.全体構成,章立てから内容,細かい執筆要領に至るまで,主導的に進められました.ご自身の担当章が一番多く執筆されました.そして,原稿収集し,その後のチェックに至るまで終始中心になって取り組まれました.本書作成の時期はずっと,ご自身の病気をおして執筆・編集にご尽力されました.
最後は身体を引きずるようにされて,正しく身を削って取り組まれました.丁度,最終校正がほぼ終わり,索引語の選定を行う直前の段階の仕上げのみを残されて,逝去されました.いわば命を賭して松本先生が最期に編著された遺作です.発刊を直前にして,ご自身が目にすることなく他界されたことは残念でなりません.
松本先生は常々,診療放射線技師や放射線技術系学生に丁度よい放射線腫瘍学の教科書がないと仰っておられました.その思いから,自身の手による発刊を決意されたのだと思います.編集中は,医師を含む執筆者の原稿をもう少し技師/学生向けに書き直してくださいと何度もやりとりをされていました.
臨床現場の技師,技術系学生にとって重要となる放射線腫瘍学の内容を二編に大別しました.
第1編 総論は放射線治療技術の基礎として,がんおよび放射線治療の概論,その基礎の放射線生物学,近年進歩した高精度外部放射線治療,粒子線治療に章を割いています.
第2編 腫瘍別各論は部位ごとに,腫瘍の概要,解剖,Stage別治療法,放射線治療の照射法,線量配分,線量分布,DVH評価を著しました.アップデートされ続ける治療成績より合併症に重点をおきました.各部位での寡分割照射および粒子線治療の可能性にも言及しています.
このように技師,技術系学生に適した教科書をという松本先生の遺志がこもる充実した内容の教科書となっています.
読者の皆様には,是非,その精神を読み取っていただき,日々の学習,臨床の現場でお役立ていただきたいと思います.
この刊行された本書を,故人に捧げたいと存じます.
2020年2月
大阪大学大学院教授
小泉雅彦
序(松本光弘)
発刊に際して(小泉雅彦)
第1編 総論
第1章 がん治療総論
(沼崎穂高(1〜2) 松本光弘(3〜6))
1)がん統計
1-1)がんの疫学統計
1-2)がんの情報
2)がん治療戦略
3)がんとは
4)発がんのメカニズム
5)転移と再発
6)分化度分類・グレード分類(G)と腫瘍の倍加時間
第2章 放射線治療概論
(松本光弘)
1)放射線治療の目的と種類
2)放射線治療の適応
3)病期分類
4)放射線治療可能比(TR)
5)標的体積
6)各種分割照射法
第3章 放射線生物学との関わり
(松本光弘)
1)DNA損傷と種類
1-1)DNAとは
1-2)放射線によるDNA損傷と修復過程
2)放射線効果の修飾
2-1)放射線の生物に対する作用過程
2-2)間接作用と直接作用
3)正常組織の耐容線量と有害事象
4)組織・臓器の放射線感受性
5)細胞・組織の重要な反応:4R
5-1)4Rとは
5-2)亜致死損傷の回復(SLDR)
5-3)潜在的致死損傷回復(PLDR)
5-4)再酸素化(Re-oxygenation)
5-5)酸素増感比(OER)
5-6)細胞周期(cell cycle)
5-7)腫瘍細胞の再増殖(Re-population)
6)LETとOERとRBEの関係
7)直列臓器と並列臓器
8)放射性感受性修飾因子
9)放射線治療の副作用(有害事象)
第4章 強度変調放射線治療(IMRT)
(川守田龍)
1)概論
2)定義と施設基準
2-1)IMRTの定義
2-2)IMRT照射法
2-3)IMRT施行に際する施設・人的要件
3)治療技術・装置の変遷
3-1)ハード・ソフト
3-2)線量分布(3D-CRT,3D-CAT,IMRT)
3-3)治療計画
4)治療装置と照射方法(ガントリ動作方式,MLC動作方式)
4-1)ガントリ固定式と回転式
4-2)MLC動作方式
4-3)MLC構造と線量分布に寄与するパラメータ
4-4)MLC先端形状の影響
5)適応疾患と治療成績
5-1)前立腺癌に対するIMRTとその効果
第5章 定位放射線治療
(川守田龍)
1)概論
2)定義と施設基準
2-1)頭蓋内病変(脳)定位放射線治療
2-2)体幹部定位放射線照射
2-3)画像誘導放射線治療(IGRT)との併用
2-4)定位放射線治療における施設基準
3)定位放射線照射装置とその特徴
3-1)ガンマナイフ
3-2)直線加速器(リニアック)
3-3)サイバーナイフ
4)適応症例と実際
4-1)脳定位放射線照射
4-2)体幹部定位放射線照射
4-3)体幹部定位放射線照射の実際
第6章 陽子線治療
(加藤貴弘)
1)概論
1-1)陽子線治療の特徴
1-2)陽子線治療の歴史
2)治療装置
2-1)サイクロトロン
2-2)シンクロトロン
3)照射装置
3-1)拡大照射法
3-2)PBS法
4)適応疾患と治療成績
4-1)小児がん
4-2)頭頸部癌
4-3)肝臓癌
4-4)肺癌
5)将来展望
第7章 重粒子線治療
(森慎一郎)
1)概論
1-1)炭素イオン線治療の特徴
2)治療装置
2-1)照射装置
2-2)生物効果モデル
2-3)体幹部治療への適応
3)適応疾患と治療成績
4)将来展望
第8章 ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)
(加藤貴弘)
1)概論
1-1)BNCTの歴史
1-2)BNCTの特徴
2)治療装置
2-1)加速器BNCTシステム
2-2)中性子エネルギーとターゲット材の組合せの特徴と課題
2-3)照射環境
3)ホウ素化合物
4)適応疾患と治療成績
4-1)適応の条件
4-2)悪性神経膠腫
4-3)頭頸部癌
4-4)その他
5)将来展望
第9章 密封小線源治療
(吉田謙)
1)概論
1-1)小線源治療の歴史
1-2)小線源治療の特徴
2)線源と治療法
2-1)密封小線源の種類
2-2)線量率
2-3)線源挿入方法
2-4)線源挿入期間
3)照射方法・線源配列法・線量計算
3-1)腔内照射・管腔内照射
3-2)組織内照射
3-3)モールド照射
第10章 核医学治療
(福地一樹)
1)概論
2)使用核種と治療法
2-1)131I治療
2-2)90Y治療
2-3)223Ra治療
2-4)177Lu治療
3)将来展望
NOTE「甲状腺癌とは」
第2編 腫瘍別各論
第1章 脳腫瘍
(小川和彦・隅田伊織)
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)放射線治療の概要
4)照射法と線量配分
5)原発性脳腫瘍に対する放射線治療
5-1)神経膠腫(Glioma)
5-2)脳室上衣腫
5-3)髄芽腫
5-4)頭蓋内胚腫
5-5)中枢神経原発悪性リンパ腫
5-6)頭蓋咽頭腫
5-7)下垂体腺腫
5-8)聴神経腫瘍
5-9)髄膜腫
5-10)脊索腫
5-11)脊髄腫瘍
6)転移性脳腫瘍に対する放射線治療
6-1)全脳照射
6-2)定位照射
7)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
8)新しい放射線治療法
8-1)粒子線治療
8-2)BNCT
第2章 頭頸部腫瘍
(小松哲也・中村和正)
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
3-1)上咽頭
3-2)中咽頭
3-3)下咽頭
3-4)口腔・口唇
3-5)喉頭
3-6)鼻腔・副鼻腔
3-7)甲状腺
3-8)唾液腺
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)線量分布,DVH評価
4-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-4)寡分割照射の可能性
4-5)粒子線治療の可能性
第3章 食道癌
(村上祐司)
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
3-1)Stage
3-2)治療法
3-3)進行度別治療法
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)線量分布,DVH評価
4-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-4)寡分割照射の可能性
4-5)粒子線治療の可能性
第4章 乳癌
(淡河恵津世)
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
4)放射線治療
4-1)適応
4-2)照射法,線量配分
4-3)線量分布,DVH評価
4-4)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-5)寡分割照射の可能性
4-6)粒子線治療の可能性
第5章 肺癌・縦隔腫瘍
(佐々木智成)
肺癌
1)腫瘍の概要
2)解剖・病理・病期
2-1)解剖
2-2)病理
2-3)病期
3)Stage別治療法
3-1)小細胞肺癌
3-2)非小細胞肺癌
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)強度変調放射線治療
4-3)画像誘導放射線治療
4-4)線量分布,DVH評価
4-5)合併症(急性期有害事象・晩発性有害事象)
4-6)寡分割照射の可能性
4-7)粒子線治療の可能性
縦隔腫瘍
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
3-1)胸腺腫・胸腺癌
3-2)胚細胞腫瘍
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)胚細胞腫瘍に対する放射線治療
4-3)線量分布,DVH評価
4-4)合併症(急性期有害事象・晩発性有害事象)
4-5)寡分割照射の可能性
4-6)粒子線治療の可能性
第6章 肝癌・胆道癌・膵癌
(山崎秀哉)
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
3-1)肝癌
3-2)胆道癌
3-3)膵癌
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)線量分布,DVH評価
4-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-4)寡分割照射の可能性
4-5)粒子線治療の可能性
第7章 子宮癌・卵巣癌
(礒橋文明)
子宮頸癌
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)子宮全摘後の再発後の治療
4-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-4)寡分割照射の可能性
4-5)粒子線治療の可能性
子宮体癌
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-3)寡分割照射の可能性
4-4)粒子線治療の可能性
卵巣癌
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-3)寡分割照射の可能性
4-4)粒子線治療の可能性
第8章 前立腺癌
(吉岡靖生,金子真洋,上間達也,小口正彦)
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
3-1)グリソンスコア
3-2)リスク分類
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)線量分布,DVH評価
4-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-4)寡分割照射の可能性
4-5)粒子線治療の可能性
第9章 直腸癌・膀胱癌
(吉岡靖生,田口千藏,小口正彦)
直腸癌
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)線量分布,DVH評価
4-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-4)寡分割照射の可能性
4-5)粒子線治療の可能性
膀胱癌
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)線量分布,DVH評価
4-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-4)寡分割照射の可能性
4-5)粒子線治療の可能性
第10章 転移性腫瘍・悪性リンパ腫・白血病
(小泉雅彦)
転移性腫瘍
1)脳転移
1-1)腫瘍の概要
1-2)解剖
1-3)Stage(Grade)別治療法
1-4)放射線治療
2)骨転移
2-1)腫瘍の概要
2-2)解剖と骨転移のメカニズム
2-3)Stage(Grade)別治療法
2-4)放射線治療
悪性リンパ腫
1)ホジキンリンパ腫(HL)
1-1)腫瘍の概要
1-2)解剖
1-3)Stage(Grade)別治療法
1-4)放射線治療
2)非ホジキンリンパ腫(NHL)
2-1)腫瘍の概要
2-2)解剖
2-3)Stage(Grade)別治療法
2-4)放射線治療
白血病
1)概要
2)放射線治療
2-1)照射法,線量配分
2-2)合併症
第11章 皮膚癌・小児がん
(村山重行)
皮膚癌
1)腫瘍の概要
2)治療法
3)放射線治療
3-1)標的体積および治療計画
3-2)線量分割法
3-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
小児がん
1)腫瘍の概要
2)脳腫瘍
2-1)神経膠腫(グリオーマ)
2-2)髄芽腫
2-3)頭蓋内胚細胞腫瘍
3)神経芽腫
3-1)腫瘍の概要
3-2)Stage別治療法
3-3)放射線治療
4)骨軟部腫瘍
4-1)腫瘍の概要
4-2)横紋筋肉腫
4-3)骨肉腫
4-4)ユーイング肉腫
5)ウィルムス腫瘍(腎芽腫)
5-1)腫瘍の概要
5-2)治療法
5-3)放射線治療
6)網膜芽細胞腫
第12章 全身照射・緊急照射・緩和(姑息)照射
(川守田龍)
全身照射
1)目的・意義
2)放射線治療
2-1)照射法
2-2)線量配分,線量率
3)合併症
4)ミニ移植(ミニトランスプラント)とTBI
緊急照射
1)概要と適応
2)放射線治療
2-1)照射法,線量配分
2-2)線量分布
2-3)標準的な治療成績
緩和(姑息)照射
1)概要と適応
2)放射線治療
2-1)照射法,線量配分
2-2)線量分布
2-3)寡分割照射の可能性
第13章 良性腫瘍
(松本光弘)
1)腫瘍の概要
2)適応疾患と治療法
2-1)良性脳腫瘍
2-2)ケロイド
2-3)甲状腺眼症
2-4)血管腫
2-5)翼状片
2-6)三叉神経痛
あとがき(川守田 龍)
参考文献
索引
発刊に際して(小泉雅彦)
第1編 総論
第1章 がん治療総論
(沼崎穂高(1〜2) 松本光弘(3〜6))
1)がん統計
1-1)がんの疫学統計
1-2)がんの情報
2)がん治療戦略
3)がんとは
4)発がんのメカニズム
5)転移と再発
6)分化度分類・グレード分類(G)と腫瘍の倍加時間
第2章 放射線治療概論
(松本光弘)
1)放射線治療の目的と種類
2)放射線治療の適応
3)病期分類
4)放射線治療可能比(TR)
5)標的体積
6)各種分割照射法
第3章 放射線生物学との関わり
(松本光弘)
1)DNA損傷と種類
1-1)DNAとは
1-2)放射線によるDNA損傷と修復過程
2)放射線効果の修飾
2-1)放射線の生物に対する作用過程
2-2)間接作用と直接作用
3)正常組織の耐容線量と有害事象
4)組織・臓器の放射線感受性
5)細胞・組織の重要な反応:4R
5-1)4Rとは
5-2)亜致死損傷の回復(SLDR)
5-3)潜在的致死損傷回復(PLDR)
5-4)再酸素化(Re-oxygenation)
5-5)酸素増感比(OER)
5-6)細胞周期(cell cycle)
5-7)腫瘍細胞の再増殖(Re-population)
6)LETとOERとRBEの関係
7)直列臓器と並列臓器
8)放射性感受性修飾因子
9)放射線治療の副作用(有害事象)
第4章 強度変調放射線治療(IMRT)
(川守田龍)
1)概論
2)定義と施設基準
2-1)IMRTの定義
2-2)IMRT照射法
2-3)IMRT施行に際する施設・人的要件
3)治療技術・装置の変遷
3-1)ハード・ソフト
3-2)線量分布(3D-CRT,3D-CAT,IMRT)
3-3)治療計画
4)治療装置と照射方法(ガントリ動作方式,MLC動作方式)
4-1)ガントリ固定式と回転式
4-2)MLC動作方式
4-3)MLC構造と線量分布に寄与するパラメータ
4-4)MLC先端形状の影響
5)適応疾患と治療成績
5-1)前立腺癌に対するIMRTとその効果
第5章 定位放射線治療
(川守田龍)
1)概論
2)定義と施設基準
2-1)頭蓋内病変(脳)定位放射線治療
2-2)体幹部定位放射線照射
2-3)画像誘導放射線治療(IGRT)との併用
2-4)定位放射線治療における施設基準
3)定位放射線照射装置とその特徴
3-1)ガンマナイフ
3-2)直線加速器(リニアック)
3-3)サイバーナイフ
4)適応症例と実際
4-1)脳定位放射線照射
4-2)体幹部定位放射線照射
4-3)体幹部定位放射線照射の実際
第6章 陽子線治療
(加藤貴弘)
1)概論
1-1)陽子線治療の特徴
1-2)陽子線治療の歴史
2)治療装置
2-1)サイクロトロン
2-2)シンクロトロン
3)照射装置
3-1)拡大照射法
3-2)PBS法
4)適応疾患と治療成績
4-1)小児がん
4-2)頭頸部癌
4-3)肝臓癌
4-4)肺癌
5)将来展望
第7章 重粒子線治療
(森慎一郎)
1)概論
1-1)炭素イオン線治療の特徴
2)治療装置
2-1)照射装置
2-2)生物効果モデル
2-3)体幹部治療への適応
3)適応疾患と治療成績
4)将来展望
第8章 ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)
(加藤貴弘)
1)概論
1-1)BNCTの歴史
1-2)BNCTの特徴
2)治療装置
2-1)加速器BNCTシステム
2-2)中性子エネルギーとターゲット材の組合せの特徴と課題
2-3)照射環境
3)ホウ素化合物
4)適応疾患と治療成績
4-1)適応の条件
4-2)悪性神経膠腫
4-3)頭頸部癌
4-4)その他
5)将来展望
第9章 密封小線源治療
(吉田謙)
1)概論
1-1)小線源治療の歴史
1-2)小線源治療の特徴
2)線源と治療法
2-1)密封小線源の種類
2-2)線量率
2-3)線源挿入方法
2-4)線源挿入期間
3)照射方法・線源配列法・線量計算
3-1)腔内照射・管腔内照射
3-2)組織内照射
3-3)モールド照射
第10章 核医学治療
(福地一樹)
1)概論
2)使用核種と治療法
2-1)131I治療
2-2)90Y治療
2-3)223Ra治療
2-4)177Lu治療
3)将来展望
NOTE「甲状腺癌とは」
第2編 腫瘍別各論
第1章 脳腫瘍
(小川和彦・隅田伊織)
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)放射線治療の概要
4)照射法と線量配分
5)原発性脳腫瘍に対する放射線治療
5-1)神経膠腫(Glioma)
5-2)脳室上衣腫
5-3)髄芽腫
5-4)頭蓋内胚腫
5-5)中枢神経原発悪性リンパ腫
5-6)頭蓋咽頭腫
5-7)下垂体腺腫
5-8)聴神経腫瘍
5-9)髄膜腫
5-10)脊索腫
5-11)脊髄腫瘍
6)転移性脳腫瘍に対する放射線治療
6-1)全脳照射
6-2)定位照射
7)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
8)新しい放射線治療法
8-1)粒子線治療
8-2)BNCT
第2章 頭頸部腫瘍
(小松哲也・中村和正)
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
3-1)上咽頭
3-2)中咽頭
3-3)下咽頭
3-4)口腔・口唇
3-5)喉頭
3-6)鼻腔・副鼻腔
3-7)甲状腺
3-8)唾液腺
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)線量分布,DVH評価
4-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-4)寡分割照射の可能性
4-5)粒子線治療の可能性
第3章 食道癌
(村上祐司)
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
3-1)Stage
3-2)治療法
3-3)進行度別治療法
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)線量分布,DVH評価
4-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-4)寡分割照射の可能性
4-5)粒子線治療の可能性
第4章 乳癌
(淡河恵津世)
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
4)放射線治療
4-1)適応
4-2)照射法,線量配分
4-3)線量分布,DVH評価
4-4)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-5)寡分割照射の可能性
4-6)粒子線治療の可能性
第5章 肺癌・縦隔腫瘍
(佐々木智成)
肺癌
1)腫瘍の概要
2)解剖・病理・病期
2-1)解剖
2-2)病理
2-3)病期
3)Stage別治療法
3-1)小細胞肺癌
3-2)非小細胞肺癌
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)強度変調放射線治療
4-3)画像誘導放射線治療
4-4)線量分布,DVH評価
4-5)合併症(急性期有害事象・晩発性有害事象)
4-6)寡分割照射の可能性
4-7)粒子線治療の可能性
縦隔腫瘍
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
3-1)胸腺腫・胸腺癌
3-2)胚細胞腫瘍
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)胚細胞腫瘍に対する放射線治療
4-3)線量分布,DVH評価
4-4)合併症(急性期有害事象・晩発性有害事象)
4-5)寡分割照射の可能性
4-6)粒子線治療の可能性
第6章 肝癌・胆道癌・膵癌
(山崎秀哉)
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
3-1)肝癌
3-2)胆道癌
3-3)膵癌
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)線量分布,DVH評価
4-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-4)寡分割照射の可能性
4-5)粒子線治療の可能性
第7章 子宮癌・卵巣癌
(礒橋文明)
子宮頸癌
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)子宮全摘後の再発後の治療
4-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-4)寡分割照射の可能性
4-5)粒子線治療の可能性
子宮体癌
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-3)寡分割照射の可能性
4-4)粒子線治療の可能性
卵巣癌
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-3)寡分割照射の可能性
4-4)粒子線治療の可能性
第8章 前立腺癌
(吉岡靖生,金子真洋,上間達也,小口正彦)
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
3-1)グリソンスコア
3-2)リスク分類
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)線量分布,DVH評価
4-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-4)寡分割照射の可能性
4-5)粒子線治療の可能性
第9章 直腸癌・膀胱癌
(吉岡靖生,田口千藏,小口正彦)
直腸癌
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)線量分布,DVH評価
4-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-4)寡分割照射の可能性
4-5)粒子線治療の可能性
膀胱癌
1)腫瘍の概要
2)解剖
3)Stage別治療法
4)放射線治療
4-1)照射法,線量配分
4-2)線量分布,DVH評価
4-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
4-4)寡分割照射の可能性
4-5)粒子線治療の可能性
第10章 転移性腫瘍・悪性リンパ腫・白血病
(小泉雅彦)
転移性腫瘍
1)脳転移
1-1)腫瘍の概要
1-2)解剖
1-3)Stage(Grade)別治療法
1-4)放射線治療
2)骨転移
2-1)腫瘍の概要
2-2)解剖と骨転移のメカニズム
2-3)Stage(Grade)別治療法
2-4)放射線治療
悪性リンパ腫
1)ホジキンリンパ腫(HL)
1-1)腫瘍の概要
1-2)解剖
1-3)Stage(Grade)別治療法
1-4)放射線治療
2)非ホジキンリンパ腫(NHL)
2-1)腫瘍の概要
2-2)解剖
2-3)Stage(Grade)別治療法
2-4)放射線治療
白血病
1)概要
2)放射線治療
2-1)照射法,線量配分
2-2)合併症
第11章 皮膚癌・小児がん
(村山重行)
皮膚癌
1)腫瘍の概要
2)治療法
3)放射線治療
3-1)標的体積および治療計画
3-2)線量分割法
3-3)合併症(急性期有害事象,晩発性有害事象)
小児がん
1)腫瘍の概要
2)脳腫瘍
2-1)神経膠腫(グリオーマ)
2-2)髄芽腫
2-3)頭蓋内胚細胞腫瘍
3)神経芽腫
3-1)腫瘍の概要
3-2)Stage別治療法
3-3)放射線治療
4)骨軟部腫瘍
4-1)腫瘍の概要
4-2)横紋筋肉腫
4-3)骨肉腫
4-4)ユーイング肉腫
5)ウィルムス腫瘍(腎芽腫)
5-1)腫瘍の概要
5-2)治療法
5-3)放射線治療
6)網膜芽細胞腫
第12章 全身照射・緊急照射・緩和(姑息)照射
(川守田龍)
全身照射
1)目的・意義
2)放射線治療
2-1)照射法
2-2)線量配分,線量率
3)合併症
4)ミニ移植(ミニトランスプラント)とTBI
緊急照射
1)概要と適応
2)放射線治療
2-1)照射法,線量配分
2-2)線量分布
2-3)標準的な治療成績
緩和(姑息)照射
1)概要と適応
2)放射線治療
2-1)照射法,線量配分
2-2)線量分布
2-3)寡分割照射の可能性
第13章 良性腫瘍
(松本光弘)
1)腫瘍の概要
2)適応疾患と治療法
2-1)良性脳腫瘍
2-2)ケロイド
2-3)甲状腺眼症
2-4)血管腫
2-5)翼状片
2-6)三叉神経痛
あとがき(川守田 龍)
参考文献
索引