やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

はじめに
 審美領域における最適なインプラント上部構造とはどのようなものだろうか.
 口腔内で長期的に機能できる上部構造が最適なのだろうか.または,隣在歯と色彩や形態が調和している上部構造が理想的なのだろうか.―いずれもインプラント上部構造を作製するうえで,間違いなく重要なポイントであると思われる.しかし,審美領域における最適なインプラント上部構造とは,これらに加えて患者が口元を気にせず笑顔でいられるような,満足度の高いものであるべきだと筆者は考える 1).
 本稿では,筆者自身のインプラント治療経験に基づいて,審美領域における最適なインプラント上部構造の製作を目指した過程で実際に起こった問題と,そのトラブルシューティング,さらにその際に使用した最新のデジタルツールについても供覧したい.

 References
 1)Zarb, G. A. and Albrektsson, T.:Consensus report:Towards optimized treatment outcomes for dental implants. Int. J. Prosthodont., 11:385-522, 1998.
Special Article
特別企画 審美領域における最適なインプラント上部構造製作を目指して
 ─最新のプロビジョナルプロトコル活用による自身の治療経験から
 (森 勇樹)

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