●生殖医療の視点に立った卵巣学の最新基礎知識から臨床の最前線まで
内容紹介
●近年,不妊症領域において,乗り越えるべき課題として卵巣の老化および卵巣自身の機能異常がクローズアップされている.すなわち高齢の不妊,早発卵巣不全,多嚢胞性卵巣症候群などが最も重要な克服すべき課題となっている.これらに対応する治療のために卵の体外成熟,卵巣組織,卵子の凍結保存などの技術開発が進みつつある.
●また,分子生物学の導入以来30余年を経て,卵巣機能に関する基礎知識も,卵胞発育機構,卵成熟機構などを中心に急速に解明されてきており,これらの研究進歩はいずれ不妊治療上のbreak throughにつながるものと期待される.いずれにせよ,生殖に関する卵巣学は臨床,基礎の両面で大きな飛躍の時期を迎えている.
●これらを踏まえ,本書は生殖に関する卵巣学のなかで,臨床的に重要な事項をすべて取り上げるとともに,最新の基礎的進歩を加味して,これを平易に解説することを目的とした.また,同時に生殖学全般のトピックを網羅することも企画の眼目とした.
●生殖医学の専門家のみならず,一般産婦人科医,小児科医,内科医,農学・畜産系研究者,学生,さらには看護師,embryologistなど幅広い読者に受け入れられる一冊.
目次
著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.
石塚文平【いしづかぶんぺい】
1971年 昭和大学医学部卒業
米国空軍立川病院インターン
1972年 慶應義塾大学医学部産婦人科
1979~1981年 米国カリフォルニア大学サンディエゴ校生殖医学科
1982年 聖マリアンナ医科大学産婦人科講師
1994年 聖マリアンナ医科大学産婦人科助教授
2000年 聖マリアンナ医科大学産婦人科教授(講座代表)
2001年 聖マリアンナ医科大学病院生殖医療センターセンター長兼任
鈴木秋悦【すずきしゅうえつ】
1958年 慶應義塾大学医学部卒業
1963年 同大学院終了
1964年 カリフォルニア大学ロサンゼルス校
(UCLA)産婦人科
1965~1967年 ペンシルバニア大学産婦人科
1971年 慶應義塾大学医学部産婦人科学講師
1974年 同助教授
1997年 WHOヒト生殖プログラム科学技術アドバイザー
2002年 銀座ウイメンズクリニック名誉院長,
生殖バイオロジー東京シンポジウム代表