やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

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POSによる歯科診療録の書き方

発行時参考価格 3,500円
  • 総頁数:136頁 / 2色
  • 判型:A4判
  • 発行年月:2005年8月
  • ISBN978-4-263-44165-7
  • 注文コード:441650

診療録開示の時代! POSによるカルテの書き方を解説

内容紹介

患者さんの問題を中心に取り上げるという方針が基礎―POSによる診療録

●患者主体の医療へと変化している今日,また診療録開示の時代,説明責任を果たすためにも,診療録を科学的に・論理的に・わかりやすく記載することは大前提.
●診療録は,収集した患者さんの情報を分析して問題点を抽出し,問題点リストを作成するPOSによって記載されなければなりません.
●医療チームのだれが見てもわかり,診断が行いやすく,問題能力解決に役立つPOSによるカルテの書き方を解説しました.

序文

序文
 今般,「POSによる歯科診療録の書き方」と題した,米国のL.Weed博士が開発した診療録の新記録法を歯科診療に適用するノウハウを開示したテキストが医歯薬出版株式会社から出版されることとなった.
 私はWeedの Problem Oriented Medical Record(POMR)を日本に初めて導入し,そのテキストをPOS(Problem Oriented System)と略称して,これを医学書院より1973年に「医療と医学教育の革新のための新しいシステム」と副題して出版し,それから32年も経過した.
 日本の医学界でのこの普及には年数を要したが,看護界には早く取り入れられた.しかし,日本医師会が近年の医療内容の一般への開示が社会的に要請されるようになったことから,病院内だけでなく,開業医にもPOSによる診療録作成を医師会として推薦することになって,日本全体への普及が促進したのである.歯科学は広い意味での医学の重要な一部であるのに,歯科医がこのシステムで記録するのに有用なテキストの出版は遅れたのである.しかし,今般歯科医によって作成されるPOS方式の診療録は,歯科学の進歩に大いに役立ち,また記録の開示にも,その書式の論理的なために有用なものになるのだと思う.
 今般,私の監修の下に9名の歯科専門医が編集に協力され,22名の医学,歯学の専門医により,歯科学の各種疾患や診療上の対患者への対応法がPOSにより詳しく記載されたテキストが出版されるに到った次第である.
 今や,電子記録の時代であるが,このPOSはこれを電子化して記載することには非常に便利であり,近い将来,病院でも診療所でも電子化により高能率の診療が可能となり,カルテ開示も非常に都合のよいものとなると思う.
 このテキストが日本の歯科医の間に広く普及することを期待する次第である.編集協力者,執筆者の諸先生のご協力に対し,この紙上で感謝の意を示したいと思う.
 聖路加国際病院名誉院長 日野原重明

目次

序論 診療録とは何か(日野原重明)
第I部 POSの基本
 I よりよい診療と相互理解(EBMと診療録)
  1.医療面接とインフォームドコンセント(梅村長生)
  2.教育改革の流れと大学における診療録書き方指導(石井拓男)
 II POSとPOMRとは何か(橋本賢二)
  1.POSとPOMR
  2.POSの構成
 III 診療録の開示とは
  1.診療情報の提供の必要性とその考え方(兵頭英昭)
  2.医事紛争と診療録 増田聖子
  3.カルテ開示にまつわる法律(小室歳信)
第II部 歯科におけるPOSの導入
 I 問診票からみた問題点のリストアップ
  1.診療に影響を及ぼす問題点(全身)(長尾毅彦)
 II 基礎データの記録(川合道夫 小川冬樹 沼部幸博)
  1.病歴の書き方
 III 問題リストに沿った経過記録の書き方(橋本賢二 小川冬樹)
第III部 実例で学ぶPOS(POMR)記載例ほか(小川冬樹 小木信美 川合道夫 高橋雄三 河合俊彦)
 I POS記載例
  歯牙欠損(クラウンブリッジ)〔高齢者治療 認知症〕
  歯髄炎(麻酔抜髄)〔アレルギーあり 歯科治療上注意すべき全身疾患なし〕
  根尖性歯周炎(感染根管治療)〔小児治療 行動変容技法 幼児虐待〕
  智歯周囲炎
  顎関節症
  外科手術(唾石摘出術)
  口腔癌(手術記録,退院時療養計画書)
 II 歯科におけるPOS導入上の留意点と今後の課題(梅村長生)
  1.POS導入の留意点
  2.今後の課題
 III 電子カルテの現状と今後の課題(笹井啓史)
  1.電子カルテの経緯
  2.電子カルテシステム
  3.電子カルテシステムの実用化に向けて
第IV部 知っておきたい診療録記載の基礎知識
 I 口腔解剖の名称と記載要領(井出吉信)
  1.診療録記載に必要な解剖学的名称
 II 臨床検査情報(小谷順一郎)
  1.臨床検査データの読み方・書き方
 III 処方ならびに処方せんの書き方(松井隆 髙橋雄三 小林隆太郎)
  1.処方せんの書き方
 IV 紹介状・計画書の書き方と読み方(梅村幸生 髙橋雄三 瀧川智義)
 V ハイリスク患者への対応(山田富夫)
  1.高血圧症患者の診療の進め方
  2.虚血性心疾患をもつ患者の診療の進め方
  3.脳血管障害をもつ患者の診療の進め方
  4.糖尿病患者の診療の進め方
  5.歯科治療と経口抗血栓療法

・付
 1.保険診療と診療録 瀧川智義・小林隆太郎
 2.診療録(カルテ)記載にあたっての留意事項など

著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.

【監修者略歴】
日野原 重明【ひのはらしげあき】
 明治44年10月 山口県生まれ
 昭和12年   京都大学医学部卒業
 昭和17年   京都大学大学院(医学)修了
 昭和26年   米国エモリー大学に1年間留学
 そののち,聖路加国際病院内科医長,同病院院長代理,院長を歴任
 現職
 昭和48年4月 (財)ライフ・プランニング・センター 理事長
 昭和59年2月 学校法人聖路加看護学園 理事長
 昭和60年5月 (財)笹川医学医療研究財団 理事長
 平成4年4月 日本 POS医療学会 会長
 平成8年3月 (財)聖路加国際病院 理事長
 平成8年7月 聖路加国際病院 名誉院長
 平成8年11月 (財)聖ルカ・ライフ・サイエンス研究所 理事長
 平成9年2月  日本総合健診学会 名誉会長
 平成10年4月 聖路加看護大学 名誉学長
 平成11年7月 日本医学教育学会 名誉会長
 平成12年5月 (財)笹川記念保健協力財団 会長
 平成12年11月 日本音楽療法学会 理事長
 平成13年6月 健康増進事業支援協会 監事
 平成14年12月 日本の教育改革有識者懇談会 顧問
 平成17年2月 佐賀大学医学部 顧問