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最新臨床検査学講座
検査総合管理学

発行時参考価格 2,600円
  • 総頁数:160頁 / 2色
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2016年3月
  • ISBN978-4-263-22366-6
  • 注文コード:223660

内容紹介

●ガバナンス社会においては臨床検査における「検査管理」はますます重要となり,臨床検査技師はもとより学生も深い知識を修得する必要がある.
●本書は国家試験出題基準に準拠し,臨床検査技師の役割と使命,臨床検査の意義,検査管理の概念,組織,管理運営,精度管理などについて包括的に解説.

序文

「最新臨床検査学講座」の刊行にあたって
 1958年に衛生検査技師法が制定され,その教育の場からの強い要望に応えて刊行されたのが「衛生検査技術講座」であります.その後,法改正およびカリキュラム改正などに伴い,「臨床検査講座」(1972),さらに「新編臨床検査講座」(1987),「新訂臨床検査講座」(1996)と,その内容とかたちを変えながら改訂・増刷を重ねてまいりました.
 2000年4月より,新しいカリキュラムのもとで,新しい臨床検査技師教育が行われることとなり,その眼目である“大綱化”によって,各学校での弾力的な運用が要求され,またそれが可能となりました.「基礎分野」「専門基礎分野」「専門分野」という教育内容とその目標とするところは,従前とかなり異なったものになりました.そこで弊社では,この機に「臨床検査学講座」を刊行することといたしました.臨床検査技師という医療職の重要性がますます高まるなかで,“技術”の修得とそれを応用する力の醸成,および“学”としての構築を目指して,教育内容に沿ったかたちで有機的な講義が行えるよう留意いたしました.
 その後,ガイドラインが改定されればその内容を取り込みながら版を重ねてまいりましたが,2013年に「国家試験出題基準平成27年版」が発表されたことにあわせて紙面を刷新した「最新臨床検査学講座」を刊行することといたしました.新シリーズ刊行にあたりましては,臨床検査学および臨床検査技師教育に造詣の深い山藤 賢先生,高木 康先生,奈良信雄先生,三村邦裕先生,和田隆志先生を編集顧問に迎え,シリーズ全体の構想と編集方針の策定にご協力いただきました.各巻の編者,執筆者にはこれまでの「臨床検査学講座」の構成・内容を踏襲しつつ,最近の医学医療,臨床検査の進歩を取り入れることをお願いしました.
 本シリーズが国家試験出題の基本図書として,多くの学校で採用されてきました実績に鑑みまして,ガイドライン項目はかならず包含し,国家試験受験の知識を安心して習得できることを企図しました.また,読者の方々に理解されやすい,より使いやすい,より見やすい教科書となるような紙面構成を目指しました.本「最新臨床検査学講座」により臨床検査技師として習得しておくべき知識を,確実に,効率的に獲得することに寄与できましたら本シリーズの目的が達せられたと考えます.
 各巻テキストにつきまして,多くの方がたからのご意見,ご叱正を賜れば幸甚に存じます.
 2015年春


序
 「臨床検査学講座」は,臨床検査技師教育の教科書として1967年(昭和42年)に「衛生検査技術講座」が刊行されました.以後,「臨床検査講座」(1972年),「新編臨床検査講座」(1987年),「新訂臨床検査講座」(1996年)とその時々の法改正やカリキュラム改正に適合するように,その内容とかたちを変えながら改訂・増刷を重ねてきました.
 2014年に『臨床検査技師等に関する法律』の一部が改正され,臨床検査技師の業務が拡大されたことに伴い,養成施設における科目の増設を受けて,今般「最新臨床検査学講座」シリーズとして新たに,採血や検体採取に伴う安全管理について解説した「医療安全管理学」を加えることとなりました.また,国家試験出題基準に準拠した構成とするため,旧版の「検査管理総論」と「臨床検査総論」の重複を整理し1冊にまとめた「検査総合管理学」を刊行することになりました.本書では,国家試験出題基準にしたがって“第3章 検査管理の概念”に“検査の倫理”を,“第4章 検査部門の組織と業務”に“チーム医療”を加えるとともに,“第5章 検査部門の管理と運営”,“第7章 検査の精度保証(精度管理)”は内容を充実しました.
 旧版の「臨床検査総論」には“検体の取り扱い”と“一般検査”が記載されていましたが,これらは「一般検査学」に移行することにしました.
 本シリーズは“赤本”として,臨床検査教育を履修している学生ばかりでなく,臨床検査に従事する臨床検査技師の必携の参考書・解説書として認知されており,熱いご支援を受けています.これは,法律や国家試験出題基準の改正に伴い,迅速に適切な改訂を行い,検査現場の現状に即した内容としているためと考えます.本書でも上記のような適切な対応・改訂を行い,臨床検査における「検査総合管理学」を修得できるように工夫をこらしました.
 現在はガバナンスの社会であり,臨床検査においても「検査管理」はますます重要となり,臨床検査技師はもとより学生も深い知識を修得する必要がある時代となりました.ぜひこの「検査総合管理学」を傍において日々の研鑽をお願いするしだいです.
 本書の刊行においては多くの執筆者にご尽力をいただきました.ここに,衷心からの感謝を申し上げます.
 2016年2月
 編集 高木 康
    三村邦裕

目次

第1章 臨床検査技師の役割と使命
 I 臨床検査の重要性
 II 臨床検査発展の歴史
 III 臨床検査技師とは
  1 臨床検査技師の役割
  2 チーム医療と臨床検査技師
 IV 臨床検査技師教育の変遷
 V 臨床検査技師としての業務拡大
  1 生涯教育と資格
   1)卒後教育
   2)学会発表
   3)修士・博士号取得
   4)各種認定試験
第2章 臨床検査の意義
 I 診断方法の変遷
  1 免疫学的分析法
 II 臨床検査の意義
  1 臨床検査の目的
  2 スクリーニング検査
  3 精密検査,特殊検査(診断確定のための検査)
  4 診察前検査
  5 緊急検査
  6 コンパニオン検査
  7 重症度・予後の検査
  8 検査計画
第3章 検査管理の概念
 I 検査管理の定義
  1 医療機関と検査部門
   1)医療機関の機能と組織
   2)検査部門の機能と組織
  2 臨床検査室の評価
   1)ISO15189「臨床検査室-品質と能力に関する特定要求事項」の概要
 II 検査部門の役割
 III 検査の倫理
  1 患者と検体の確認
   1)生理学的検査
   2)検体検査
  2 検体の倫理規定
第4章 検査部門の組織と業務
 I 検査体制
  1 検査体制の変遷
   1)中央化
   2)システム化
  2 POCT
  3 OTC検査
  4 在宅検査
  5 衛生検査所
   1)外注方式
   2)FMS方式
   3)ブランチラボ方式
 II 検査部門の組織
  1 病院の組織
  2 検査部の組織
  3 診療支援部
 III 検査部門の業務
  1 検体検査
  2 生理学的検査
  3 日常検査
  4 迅速検査
   1)診察前検査
   2)緊急検査
  5 治験(臨床試験)
  6 臨床検査情報室
 IV チーム医療
  1 チーム医療の必要性
  2 医療専門職の種類と業務内容
  3 チーム医療における臨床検査技師の役割
  4 臨床検査技師がかかわるチーム医療
   1)感染制御チーム(ICT)
   2)栄養サポートチーム(NST)
   3)糖尿病患者指導
   4)臨床研究支援
   5)検査相談・説明
   6)病棟業務
   7)呼吸器ケアサポートチーム(RST)
   8)喘息教室
   9)肝臓病教室
   10)その他のチーム医療
  5 その他
第5章 検査部門の管理と運営
 I 業務管理
  1 マニュアル,検査手順書(標準作業手順書)(SOP)
   1)検査マニュアル
   2)採血マニュアル
   3)医療事故防止(安全対策)マニュアル
   4)感染対策マニュアル
   5)接遇マニュアル
   6)災害対策マニュアル
  2 検査成績の管理
   1)検査前プロセス
   2)検査プロセス
   3)検査後プロセス
  3 人事管理
   1)人員配置とローテーション
   2)教育・研修
   3)人事考課
   4)メンタルヘルスケア
 II 検査機器管理
  1 機器の導入
  2 メンテナンス
 III 物品管理
  1 試薬
   1)標準物質
   2)管理試料
  2 検査器材
 IV 情報管理
  1 個人情報保護
   1)患者呼び出しシステム
   2)セキュリティ確保
   3)不要書類の廃棄
   4)電子カルテ使用上の注意
   5)個人情報保護のための研修・教育
   6)学会の指針・見解
 V 財務管理
  1 収入
  2 支出
   1)人件費
   2)試薬・器材などの材料費
   3)減価償却費
   4)修理費,メンテナンス費
   5)水道・光熱費,レンタル料金
   6)その他(患者サービス)
  3 収支バランス
 VI 医療安全
  1 医療事故と医療過誤
   1)医療事故
   2)医療過誤
  2 インシデント
  3 医療事故発生時の対処
   1)臨床検査室に関連するインシデントの実態
  4 医療事故防止対策
 VII 感染対策
  1 標準予防策
  2 感染経路別予防策
  3 針刺しと予防策
   1)防止対策
   2)事後の検査室の対応
 VIII 安全衛生管理
  1 電気
   1)患者へのリスク
   2)24時間対策
   3)タコ足配線
  2 医療用ガス
  3 薬品
   1)毒物・劇物
   2)麻薬・向精神薬
   3)発火・爆発性危険性物質
  4 感染性医療廃棄物
   1)感染性廃棄物の定義と分類
   2)感染性医療廃棄物の処理
   3)委託
  5 放射性同位元素(RI)
  6 労働衛生管理
   1)作業環境
   2)生物学的作用物質
  7 災害対策
   1)火災
   2)地震
   3)停電
第6章 検査の受付と報告
 I 検査受付
  1 検査予約
  2 検体照合
  3 検体搬送
 II 検体の前処理
  1 検体の種類
  2 検体処理
  3 検体処理における注意点
 III 検査結果の報告
  1 報告の種類と方法
  2 検査成績への付加価値,コメント
   1)異常データやパニック値の連絡
  3 結果の評価
   1)臨床医(患者)の満足度評価
   2)技術的評価
  4 検査成績の保存
  5 検査結果の問い合わせ
第7章 検査の精度保証(精度管理)
 I 概略
  1 クオリティマネジメント
   1)クオリティマネジメント体系の分類
   2)臨床検査に関する国際標準化
   3)ISO15189:臨床検査室-品質と能力に関する特定要求事項
  2 精度管理に必要な統計学
   1)基本統計量
   2)母平均の差の検定
   3)信頼区間
   4)外れ値の検定
   5)直線回帰式,相関係数
   6)分散分析を用いた精密度の求め方
 II 誤差
  1 真度と精密さ
   1)精密さの評価
   2)真度の評価
  2 測定の不確かさ
  3 誤差の分類
  4 誤差の許容限界
  5 管理限界
 III 単位
  1 化学分析の単位
   1)重量濃度(質量濃度)
   2)質量パーセント濃度(質量分率)
   3)モル濃度
   4)当量濃度
   5)浸透圧重量モル濃度
  2 酵素活性の単位
   1)国際単位
   2)酵素活性SI単位
  3 SI単位
 IV 精度管理法
  1 精度管理法の分類
  2 精度管理試料
   1)プール血清のつくり方
   2)管理物質の種類と扱い方
  3 内部精度管理
   1)x-R管理図法
   2)Westgardのマルチルール管理図法
   3)x-Rs管理図法
   4)x-Rs-R管理図法
   5)累積和管理図法
   6)患者検体測定値を用いる内部精度管理法
  4 外部精度管理(外部精度評価)
   1)精度管理調査
   2)結果の解析と評価
  5 検査過誤の管理
   1)極端値チェック
   2)相関性のチェック(項目間チェック)
   3)前回値チェック
 V 標準化
  1 基準測定操作法
  2 標準物質
  3 トレーサビリティ
   1)トレーサビリティ連鎖と校正の階層段階
   2)測定の体系の現状
 VI 測定法の信頼性評価
  1 技術的評価
   1)バイアス
   2)共存物質の影響,マトリックス効果,コミュータビリティ(比例互換性)
  2 検査結果の評価
   1)臨床判断値
   2)臨床的有用性

 索引

著者所属/略歴 ※本書が刊行された当時のものです.現在とは異なる場合があります.

【編者略歴】
高木 康【たかぎやすし】
 1976年 昭和大学医学部卒業
 1980年 昭和大学医学部大学院修了(臨床病理学)
 1982年 昭和大学医学部講師(臨床病理学)
 1984~86年 米国スクリップス研究所(research fellow)
 1986年 昭和大学医学部助教授(臨床病理学)
 2002年 昭和大学病院臨床検査部長
 2002年 昭和大学医学部卒後臨床研修センター長
 2003年 昭和大学医学部教授(医学教育学)兼任
 2011年 昭和大学教育推進室長兼任
     現在にいたる 医学博士
三村邦裕【みむらくにひろ】
 1980年 東洋公衆衛生学院臨床検査技術学科卒業
 1985年 東京理科大学理学部卒業
 1986年 東洋公衆衛生学院臨床検査技術学科教務主任
 1993年 杏林大学医学部医学研究科研究生修了
 2003年 全国臨床検査技師教育施設協議会会長
 2004年 放送大学大学院修了
 2006年 日本臨床検査学教育協議会理事長
     千葉科学大学教授(危機管理学部臨床検査学コース)
 2008年 千葉科学大学大学院教授(危機管理学研究科)
 2014年 千葉科学大学大学院専攻長兼任
     現在にいたる 医学博士

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高木康・三村邦裕 編/大澤進・諏訪部章・永峰康孝・細萱茂実 著