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34巻3号 2017年5月号
特集 糖尿病腎症
−予後改善とレミッションを目指して−
特集にあたって
 糖尿病腎症(腎症)は現在でも日本の透析導入の原因の第1 位であり,新規透析導入者数の増加は止まったが16,000 人内外で推移している.ここ30〜40 年の臨床・基礎的研究の成果により,糖尿病発症早期からの厳格な血糖コントロール,血圧コントロール,適切なレニン・アンジオテンシン系阻害薬の使用,賛否はあるが適切な食事のたんぱく質制限により,その発症・進展防止はかなり可能であることが確信的となった.また,仮に蛋白尿が出現しても適切な治療により蛋白尿が消えて腎機能低下が抑制されるレミッションとなることも広く経験されるようになり,同時に心血管イベントの抑制と密接に関連することも判明してきた.また,これらの成果を糖尿病患者に享受してもらうためには,チーム医療で取り組む必要性も重要視されてきた.本特集ではこれらをふまえ,各分野のエキスパートの先生から解説をいただいた.
 守屋達美先生・松原まどか先生からは,現在使用されている病期分類の解説と問題点,組織学的評価の必要性などを解説いただいた.荒木信一先生からは,腎症の予後予測マーカーとして汎用されている尿中アルブミンの意義,また尿中IV型コラーゲン,尿中L-FABP,可溶性TNF 受容体などを解説いただいた.北田宗弘先生・古家大祐先生からは,治療の基本である食事療法,特に議論のあるたんぱく質制限のエビデンス,臨床応用時の注意点などについて解説いただいた.安孫子亜津子先生からは,血糖・血圧・脂質治療のスタンダードについて,各治療薬の腎症への影響に関しても解説いただいた.藤田浩樹先生からは,インクレチン関連薬およびSGLT2 阻害薬の基礎的・臨床的効果,またバルドキソロンメチル・エンドセリン受容体拮抗薬・ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬など治験中で有望なものを解説いただいた.最後に北谷直美先生からは,チーム医療でいかに透析導入を予防していくか,糖尿病透析予防指導管理料が平成24 年新設されて4 年経過している現在の視点から,透析予防指導の効果,将来展望を解説いただいた.
 また大きな問題として,糖尿病や腎症があるのに治療していない患者がかなりの割合に上ることが挙げられる.
これらの人々をいかに医療へリクルートするかという観点から,日本医師会・日本糖尿病対策推進会議および厚生労働省の3 者が平成28 年連携協定し,糖尿病性腎症重症化予防プログラムを策定,地方自治体を中心に実行されつつある.
 10 年後,20 年後,“糖尿病で透析に至るなんて考えられない”という時代が来ることを期待したい.(秋田大学大学院医学系研究科 内分泌・代謝・老年内科学 成田琢磨)
目 次
MAIN THEME 特集  糖尿病腎症―予後改善とレミッションを目指して― 
特集にあたって  成田琢磨  233
糖尿病性腎症の診断・病期分類:現状と問題点  守屋達美・他  235 詳細
糖尿病腎症予後予測マーカー  荒木信一  241 詳細
腎症の病期に応じた糖尿病食事療法―たんぱく質制限の意義とその課題―  北田宗弘・他  248 詳細
糖尿病腎症予後改善のための血糖・血圧・脂質管理の実際  安孫子亜津子  254 詳細
糖尿病腎症発症・進展阻止に有効な新たな薬物療法  藤田浩樹  260 詳細
透析予防のためのチーム医療―糖尿病透析予防指導管理料新設から4年を経過して―  北谷直美  267 詳細
医師・医療スタッフが行く 全国病院・クリニック訪問  秋田赤十字病院 代謝内科 
目の前の患者と地域全体の糖尿病医療向上のために  取材/木村京子  228 
FORUM 
病因と診断 
第3回 激増するわが国の2型糖尿病の特徴と対策  矢部大介  273 
合併症I―脂質異常症 
第3回 EBMに基づいた最近の脂質治療の動向  後藤田貴也  278 
合併症II―内分泌疾患 
第3回 潜在性甲状腺機能低下症と糖尿病慢性合併症  和田典男  281 
薬剤 
第3回 製剤と服薬アドヒアランス―経口血糖降下薬の配合剤―  内田信也  284 
食事 
第3回 食事と腸内細菌の密接な関係―生活習慣病のリスク因子として―  金澤昭雄  288 
運動 
第3回 運動継続と内発的動機づけ  勝川史憲  291 
検査 
第3回 糖尿病の検査・HbA1c (3)HbA1cの精度管理  村上正巳  294 
OVERSEAS 
3つの大規模試験の統合解析により,DPP-4阻害薬が2型糖尿病患者の急性膵炎の発生率を増加させることが示された  後藤温・他  297 
SERIES  糖尿病と保険診療 
第30回 糖尿病の治療薬2017―薬価と後発医薬品を中心に―  中島尚登  300 
SPOT  眠りと代謝と体内時計 
第3回 睡眠と糖代謝,体重  海老澤尚  308 
糖尿病の療養指導Q&A 
果糖の代謝とその糖尿病への影響  永井義夫  311 
外食の多い若年世代への食事療法  伊藤孝子  314 
CIRCLE  リス☆カン フライデー レポート 
#32 病棟あるある Part2  岸本美也子・他  316 
CONGRESS 
第13回 シンメディカル糖尿病セミナー  吉田麻美  327 
WHITE BOARD 
第25回西日本肥満研究会並びに第5回肥満症治療講習会のご案内  253
(社)東京臨床糖尿病医会 第156回特別例会  293
日本遺伝看護学会 第16回学術大会  313
糖尿病腎症
34巻3号 2017年5月15日
隔月刊(A4判,120頁)
発行時参考価格 2,400円
注文コード:003403
雑誌コード:17729-05
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