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糖尿病:異所性脂肪に刮目せよ!
−その意義と食事・運動・薬剤による最適解を考える−
37巻4号 2020年7月15日 p.415-415
特集にあたって
はじめに
 糖尿病の重要な病態としてインスリン抵抗性があるが,その原因のひとつとして異所性脂肪蓄積の重要性が指摘されてきた.異所性脂肪とは広義では脂肪組織以外に蓄積する脂肪を指し,代表的な疾患として脂肪肝があるが,1999 年にプロトンMRS 法による人における臓器ごとの細胞内脂質・細胞外脂質の定量が可能になり,肝臓だけでなく骨格筋・心臓・膵臓などの臓器における異所性脂肪蓄積がインスリン抵抗性のみならず,さまざまな代謝血管障害の病態に深く関わっていることが明らかとなってきた.
 特に,東アジア人では非肥満者でも代謝血管障害になりやすいが,その病態として異所性脂肪蓄積とそれに伴うインスリン抵抗性の発生は,理解しやすい仮説として提唱されている.実際にアジア人全体として脂肪肝になりやすいことはよく知られているが,このようなアジア人における異所性脂肪蓄積のしやすさの原因として,脂肪組織における脂質蓄積機能低下と,それに伴う遊離脂肪酸の放出が重要であるという,脂肪中心仮説の重要性が指摘されてきた.しかし,その一方で過食や運動不足が直接的に異所性脂肪を増加させる経路の存在も明らかとなり,脂肪中心仮説とともに,食事や運動といった生活習慣を中心とした病態の理解も不可欠となった.
 このように,異所性脂肪の蓄積に関する病態生理学的な理解が整理され,近年ではその理論に基づいた食事・運動・物療法が進歩してきたように思う.特に近年ではチアゾリジン誘導体に加え,SGLT2 阻害薬・GLP-1 受容体作動薬の異所性脂肪蓄積に対する効果が明らかとなり,異所性脂肪蓄積と「糖と脂質のながれ」の因果関係が明確になってきたことはあたりまえのようにも思えるが,大きな病態解明の進歩といえる.そこで,本特集では臓器ごとの異所性脂肪蓄積の意義とそれに対する治療介入の可能性について,それぞれの第一人者の先生方に解説いただくこととした.
(田村好史 順天堂大学大学院 スポーツ医学・スポートロジー/代謝内分泌内科学,順天堂大学 国際教養学部グローバルヘルスサービス領域)
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糖尿病:異所性脂肪に刮目せよ!
37巻4号 2020年7月15日
隔月刊(A4判,120頁)
定価 2,970円(本体 2,700円+税10%)
注文コード:003704
雑誌コード:17729-07
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